JPH08300052A - 中空材の曲げ加工方法、中空材及び中空材の両端部蓋装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 内部に砂、鋼球、液体等の中子材料Ｍが充填
された中空材Ｗの両端部を蓋材1,2 にて塞ぐ。蓋材1,2
の固定は、一端部に雄ねじ部10が設けられると共に他端
部が一方の蓋材１に連結された可橈性を有する連結部材
３、の前記雄ねじ部10を、中空材Ｗの中空部を通じて、
他方の蓋材２の貫通孔９に通して外方に突出させ、雄ね
じ部10に締結用の雌ねじ部材４を螺合し両蓋材1,2 を中
空材Ｗの両端部に締め付けることにて行う。そして、こ
の中空材を曲げ加工する。 【効果】 中空材両端部への蓋材の取付状態をしっかり
したものにでき、しかも、これらの蓋材の取付け及び取
外しを非常に容易に行いうる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、アルミニウム等の金
属製の中空材、例えばパイプ材等の曲げ加工方法、中空
材及び中空材の両端部蓋装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば金属製のパイプ材に曲げ加工を施
す場合、これに直接曲げ加工を施すと、得られた曲がり
品の曲がり部分にへこみやしわを生じことがあることか
ら、パイプ材の内部に中子を配置し、曲げ加工の最中
に、この中子にてパイプ材を内部から支えるようにし
て、上記のようなへこみやしわの発生を防止しようとす
ることが行われている。

【０００３】このような中子としては、従来より、図４
（イ）に示されるように、先端部の側面が曲面状に形成
された、いわゆるスプーン型と称されるマンドレルタイ
プの中子（51）や、図４（ロ）に示されるように、複数
のボール（52a ）…を一列配置状態で揺動可能に連結し
て構成された、いわゆる数珠型と称される同じくマンド
レルタイプの中子（52）が提供されている。

【０００４】しかしながら、上記のようなマンドレルタ
イプの中子（51）（52）は、曲げの方向が決まっている
量産型の曲げ加工や、曲率半径が大きく、苛酷でない曲
げ加工、あるいは、単純な曲がり形状への曲げ加工にお
いては好んで用いられているが、反面、小ロット単位で
各種の曲がり形状に曲げ加工する場合や、複雑な曲がり
形状に曲げ加工する場合には、不向きであった。

【０００５】そこで、従来、図４（ハ）に示されるよう
に、砂、鋼球、液体等の中子材料（Ｍ）をパイプ材
（Ｗ）の中空部内に充填してこれを中子とする、いわゆ
る充填タイプと称される中子手段を用いてパイプ材
（Ｗ）の曲げ加工を行う方法が用いられることがある。
この材料充填タイプでは、パイプ材（Ｗ）内の中子材料
（Ｍ）が外にこぼれ出ないように、パイプ材（Ｗ）の両
端部には蓋材（53）（53）を配置し、これらの蓋材（5
3）（53）を溶接にてしっかりとパイプ材（Ｗ）の両端
部に固着しておく必要がある。これによれば、曲がり部
にへこみやしわを生じさせることなく、小ロット単位で
各種の曲がり形状に曲げ加工することができ、また、複
雑曲がり形状に曲げ加工することもできる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の中子材料充填タイプによるパイプ材の曲げ
加工では、パイプ材（Ｗ）の両端部への蓋材（53）（5
3）の固定を溶接によって行うものであったため、パイ
プ材（Ｗ）の両端部への蓋材（53）（53）の取付け、及
び、曲げ加工後の蓋材（53）（53）の取外しが非常に厄
介であり、中子材料（Ｍ）の充填作業からその取出し作
業に至る一連の曲げ加工作業が能率良く遂行されないと
いう問題があった。

【０００７】本発明は、上記のような従来の問題点に鑑
み、中子材料充填タイプにおいて、中空材両端部への蓋
材の取付け状態をしっかりしたものにすることができる
のはもちろん、これらの蓋材の取付け及び取外しを非常
に容易に行うことができて曲げ加工作業を能率良く遂行
していくことができる、中空材の曲げ加工方法、並びに
このような曲げ加工等に好適に用いられる中空材及び中
空材の両端部蓋装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的は、曲げ加工対
象である中空材の中空部内に、砂、鋼球、液体等の充填
タイプの中子材料を充填すると共に、該中子材料が外に
こぼれ出ないように両端部を蓋材にて塞ぎ、しかるの
ち、該中空材に対して曲げ加工を施す中空材の曲げ加工
方法であって、前記両蓋材の固定を、一端部に雄ねじ部
が設けられると共に他端部が一方の蓋材に連結された可
橈性を有する連結部材の前記雄ねじ部を、中空材の中空
部を通じて、他方の蓋材に設けられた貫通孔に通して外
方に突出させ、該突出雄ねじ部に締結用の雌ねじ部材を
螺合して両蓋材を中空材の両端部に締め付けること、に
よって行うことを特徴とする中空材の曲げ加工方法によ
って達成される。

【０００９】また、中空部内に、砂、鋼球、液体等の充
填タイプの中子材料が充填されると共に、両端部に、該
中子材料が外にこぼれ出ないように蓋材が配置された中
空材であって、一端部に雄ねじ部が設けられると共に他
端部が一方の蓋材に連結された可橈性を有する連結部材
の前記雄ねじ部が、中空材の中空部を通じて、他方の蓋
材に設けられた貫通孔に通されて外方に突出され、か
つ、該突出部に締結用の雌ねじ部材が螺合され、該雌ね
じ部材にて両蓋材が中空材の両端部に締め付けられるよ
うになされていることを特徴とする中空材によって達成
される。

【００１０】更に、中空材の中空部内に充填された砂、
鋼球、液体等の充填タイプの中子材料が外にこぼれ出な
いように、該中空材の両端部を塞ぐ蓋装置であって、中
空材の一方の端部に配置される第１蓋材と、中空材の他
方の端部に配置されると共に、貫通孔を有する第２蓋部
材と、一端部に雄ねじ部が設けられると共に、他端部が
前記第１蓋部材に連結された可橈性を有する連結部材
と、前記雄ねじ部材に螺合される締結用の雌ねじ部材
と、が備えられ、前記雄ねじ部が、中空材の中空部を通
じて、第２蓋材の貫通孔に通されて外方に突出され、該
突出部に前記雌ねじ部材が螺合されて、該雌ねじ部材に
て両蓋材が中空材の両端部に締め付けられるようになさ
れていることを特徴とする中空材の両端部蓋装置によっ
て達成される。

【００１１】

【作用】上記曲げ加工方法、中空材及び蓋装置では、中
空材の両端部に配置される両蓋材が連結部材と雌ねじ部
材とによって、しっかりと中空材の両端部に取り付けら
れる。

【００１２】しかも、中空材料の充填作業における両蓋
材の取付けは、中空材の両端部に蓋材を配置し、連結部
材を中空材の中空部に通すと共に蓋材の貫通孔に通し、
そして、雌ねじ部材を連結部材の雄ねじ部に螺合して締
めていくというようにするだけでよく、両蓋材の取付け
が非常の容易に遂行される。また、両蓋材の取外しは、
雌ねじ部材を雄ねじ部材からはずして両蓋材を中空材の
両端部から取り外すというようにするだけでよく、両蓋
材の取外しも非常に容易に遂行される。従って、中子材
料の充填作業からその取出し作業に至る作業が能率良く
遂行される。

【００１３】

【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。

【００１４】曲げ加工の対象は、図１及び図２に示され
るようなパイプ材等による中空材（Ｗ）である。材質
は、アルミニウム等の金属による。

【００１５】この中空材（Ｗ）の曲げ加工のため、中空
材（Ｗ）の内部に中子材料（Ｍ）を充填する。

【００１６】中子材料としては、砂、鋼球等の粒状物に
よるもの、あるいは水等の液体によるもの、その他、こ
れらと同様の機能を奏する材料によるものが用いられう
る。

【００１７】中空材（Ｗ）の中空部への上記のような中
子材料（Ｍ）の充填のため、次のような蓋装置を用い
る。この蓋装置において、（１）は第１蓋材、（２）は
第２蓋材、（３）は連結部材、（４）は雌ねじ部材であ
る。

【００１８】第１及び第２の各蓋材（１）（２）は、そ
の外周側面が先端側に向けてテーパー状に細く傾斜され
た錐状に形成され、これを中空材（Ｗ）の端部中空部内
に嵌合することにより、その長さ方向中間外周部が中空
材（Ｗ）の端部周壁に当接されるようなサイズに形成さ
れている。そして、これら蓋材（１）（２）の外周側面
は、ゴム、ウレタン等による弾性材料面（５）に形成さ
れている。この弾性材料面（５）は、蓋材（１）（２）
を金属等による剛体（６）の外周部に弾性材料による表
面層（７）を設けた複合材にすることによって形成され
たものであってもよいし、図１（ロ−１）（ロ−２）に
示されるように、蓋材（１）（２）の全体を弾性材料
（７）にすることによって形成されたものであってもよ
い。そして、上記第２蓋材（２）には、その軸芯部に貫
通孔（９）が形成されている。

【００１９】連結部材（３）は、中空材（Ｗ）の曲げ加
工の際、中空材（Ｗ）の曲がり動作を妨げないような可
橈性を有する部材として構成されており、更に本実施例
では弾性的な伸縮動作を行いうるものに構成されてい
る。そのような連結部材（３）として、図示するよう
に、例えばコイルスプリング材が用いられる。その他、
例えばゴム材などであってもよい。そして、この連結部
材（３）は、その一端部が第１蓋材（１）の内端部中心
位置に連結され、他端部には前記第２蓋部材（２）の貫
通孔（９）に挿通されるサイズの所定長さの金属等の剛
体による雄ねじ部（10）が設けられている。

【００２０】雌ねじ部材（４）は、この連結部材（３）
の雄ねじ部（10）に螺合されるもので、そのサイズは、
第２蓋材（２）の貫通孔（９）よりも大きく形成されて
いる。

【００２１】中子材料（Ｍ）の充填は、上記蓋装置を用
いて次のように行う。即ち、まず、図３（イ）に示され
るように、中空材（Ｗ）の一端開口部を通じて中空部内
に連結部材（３）を通していくというようにして、第１
蓋材（１）を中空材（Ｗ）の該一端部に嵌合する。そし
て、図３（ロ）に示されるように、中空材（Ｗ）の他端
部より中子材料（Ｍ）を入れていく。中空材（Ｗ）の中
空部内をこの中子材料（Ｍ）で満たした状態にした後、
図３（ハ）に示されるように、第２蓋材（２）を、その
貫通孔（９）に連結部材（３）の雄ねじ部（10）を通す
ようにして、中空材（Ｗ）の該他端部に嵌合する。そし
て、図３（ニ）に示されるように、この第２蓋材（２）
から突出された連結部材（３）の雄ねじ部（10）に雌ね
じ部材（４）を螺合させ、該雌ねじ部材（４）を雄ねじ
部（10）の基端方向に螺進させていくことにより、第１
及び第２の両蓋材（１）（２）を中空材（Ｗ）の両端部
に締め付け、第１及び第２の両蓋材（１）（２）を相対
接近させ、更に、内部の中子材料（Ｍ）を強く圧した状
態にする。連結部材（３）は弾性的な伸張状態となって
両蓋材（１）（２）を相対接近方向に付勢している。

【００２２】このようにして蓋装置を用いて中子材料
（Ｍ）を充填させた中空材（Ｗ）に対して、曲げ加工を
施す。中空材（Ｗ）の内部には中子材料（Ｍ）が充填さ
れていることにより、中空材（Ｗ）は、曲がり部分にへ
こみやしわのない中空曲がり品に奇麗に曲げ加工され
る。

【００２３】曲げ加工後は、中空曲がり品の雌ねじ部材
（４）を雄ねじ部（10）から取り外し、そして、第１及
び第２の蓋材（１）（２）を中空曲がり品の両端部から
取り外し、内部の中子材料（Ｍ）を抜くことによって曲
がり品が得られる。

【００２４】以上の説明のように、上記実施例では、中
空材（Ｗ）の両端部を塞ぐ第１及び第２の蓋材（１）
（２）を、連結部材（３）と雌ねじ部材（４）とで連結
するようにして、中空材（Ｗ）の両端部に取り付けるも
のとしているから、両蓋材（１）（２）を中空材（Ｗ）
の両端部にしっかりとした取付け状態に取り付けること
ができ、従って、この中空材（Ｗ）に苛酷な曲げ加工を
施しても内部の中子材料（Ｍ）が外にこぼれ出してしま
うことがなく、曲げ加工中、中子材料（Ｍ）にて中空材
（Ｗ）の内周面をしっかりと支持して、中空材（Ｗ）を
曲がり部分にへこみやしわのない中空曲がり品に奇麗に
曲げ加工することができる。

【００２５】特に、両蓋材（１）（２）をテーパー形状
に形成して中空材（Ｗ）の内方に押し込むことができる
ようになされているから、中子材料（Ｍ）を圧入状態と
なし得て、中子材料による中空材（Ｗ）の内周面支持を
より一層効果的なものにすることができる。しかも、蓋
材（１）（２）の外周側面を弾性材料面（５）にて構成
したものとしているから、両蓋材（１）（２）の押込
み、雌ねじ部材（４）による締付け等によって、両蓋材
（１）（２）を中空材（Ｗ）の両端部により一層しっか
りとした取付け状態に取り付けることができる。

【００２６】とりわけ、連結部材（３）として、コイル
スプリング等の弾性的な伸縮を行いうるものを用い、雌
ねじ部材（４）にて両蓋材（１）（２）を中空材（Ｗ）
の両端部に締め付けた状態において、連結部材（３）が
弾性的な伸張状態となるようにしているから、曲げ加工
中においても、両蓋材（１）（２）は連結部材（３）に
よる弾性的な牽引作用を受けて、中空材（Ｗ）からの蓋
材（１）（２）の外れをより一層確実に防止することが
でき、充填タイプの中子材料（Ｍ）を用いた曲げ加工を
支障なく遂行することができる。

【００２７】しかも、このように連結部材（３）として
弾性的な伸縮を行いうるものを用いているから、該連結
部材（３）が曲げの中立軸線からずれて位置しているよ
うな場合でも、該連結部材（３）が曲げ加工中に必要に
応じて伸縮を行い、それによって曲げ加工を支障なく遂
行することができる。

【００２８】加えて、中子材料（Ｍ）の充填作業におけ
る両蓋材（１）（２）の取付け作業も、一方の蓋材
（１）を、連結部材（３）を中空材（Ｗ）の内部に通す
ようにして、中空材（Ｗ）の一方の端部に嵌合し、中子
材料を充填後、中空材（Ｗ）の他方の端部にもう一方の
蓋材（２）を、連結部材（３）の雄ねじ部（10）を貫通
孔に通すようにして、嵌合し、そして、雌ねじ部材
（４）を雄ねじ部（10）に螺合していくだけでよいか
ら、溶接の場合のような大掛かりな設備を必要とするこ
ともなく、両蓋材（１）（２）を中空材（Ｗ）の両端部
に非常に容易に取り付けることができる。また、曲げ加
工後の両蓋材（１）（２）の取外しも、雌ねじ部材
（４）を雄ねじ部（10）から取り外して分解するだけで
よいから、曲げ加工後は、両蓋材（１）（２）を中空材
（Ｗ）の両端部から手間をかけることなく非常に容易に
取り外すことができる。従って、蓋材（１）（２）の取
付け・取外し作業を含む中空材（Ｗ）の曲げ加工を能率
良く行っていくことができる。

【００２９】加えて、連結部材（３）として、弾性的な
伸縮動作を行いうるものを採用していることにより、曲
げ加工する中空材（Ｗ）の長さの長いものや短いものが
あっても、この蓋装置を一定範囲で各種長さの中空材に
適用して用いることも可能である。

【００３０】なお、中空材は、円形パイプ材に限られる
ものではなく、角形パイプ材等の各種横断面形状の中空
材であってよい。

【００３１】

【発明の効果】上述の次第で、本発明の中空材の曲げ加
工方法は、曲げ加工対象である中空材の中空部内に、
砂、鋼球、液体等の充填タイプの中子材料を充填すると
共に、該中子材料が外にこぼれ出ないように両端部を蓋
材にて塞ぎ、しかるのち、該中空材に対して曲げ加工を
施す、本発明の中空材の曲げ加工方法は、両蓋材の固定
を、一端部に雄ねじ部が設けられると共に他端部が一方
の蓋材に連結された可橈性を有する連結部材の前記雄ね
じ部を、中空材の中空部を通じて、他方の蓋材に設けら
れた貫通孔に通して外方に突出させ、該突出雄ねじ部に
締結用の雌ねじ部材を螺合して両蓋材を中空材の両端部
に締め付けること、によって行うものであるから、連結
部材と雌ねじ部材とによって、両蓋材をしっかりとした
取付け状態に中空材の両端部に取り付けることができ
る。

【００３２】しかも、中空材料の充填作業における両蓋
材の取付けは、中空材の両端部に蓋材を配置し、連結部
材を中空材の中空部に通すと共に蓋材の貫通孔に通し、
そして、雌ねじ部材を連結部材の雄ねじ部に螺合して締
めていくというようにするだけでよく、また、両蓋材の
取外しは、雌ねじ部材を雄ねじ部材からはずして両蓋材
を中空材の両端部から取り外すというようにするだけで
よく、両蓋材の取付け・取外しを非常の容易に遂行する
ことができる。従って、中子材料の充填作業からその取
出し作業に至る一連の曲げ加工作業を能率良く遂行して
いくことができ、生産性を向上することができる。

【００３３】また、本発明の中空材は、一端部に雄ねじ
部が設けられると共に他端部が一方の蓋材に連結された
可橈性を有する連結部材の前記雄ねじ部が、中空材の中
空部を通じて、他方の蓋材に設けられた貫通孔に通され
て外方に突出され、かつ、該突出部に締結用の雌ねじ部
材が螺合され、該雌ねじ部材にて両蓋材が中空材の両端
部に締め付けられるようになされているものであるか
ら、雌ねじ部材を締める方向に操作していくことによっ
て両蓋材をしっかりとした取付け状態に中空材の両端部
に取り付けることができることは勿論、該両蓋材の取付
け・取外し作業も容易に行いえて、中子材料の充填作業
からその取出し作業に至る一連の加工作業を能率良く遂
行していくことができ、生産性を向上することができ
る。

【００３４】更に、本発明の中空材の両端部蓋装置は、
中空材の一方の端部に配置される第１蓋材と、中空材の
他方の端部に配置されると共に、貫通孔を有する第２蓋
部材と、一端部に雄ねじ部が設けられると共に、他端部
が前記第１蓋部材に連結された可橈性を有する連結部材
と、前記雄ねじ部材に螺合される締結用の雌ねじ部材と
が備えられ、前記雄ねじ部が、中空材の中空部を通じ
て、第２蓋材の貫通孔に通されて外方に突出され、該突
出部に前記雌ねじ部材が螺合されて、該雌ねじ部材にて
両蓋材が中空材の両端部に締め付けられるようになされ
ているものであるから、連結部材と雌ねじ部材とによっ
て、両蓋材をしっかりとした取付け状態に中空材の両端
部に取り付けることができるのはもちろん、中空材料の
充填作業における両蓋材の取付けは、中空材の両端部に
蓋材を配置し、連結部材を中空材の中空部に通すと共に
蓋材の貫通孔に通し、そして、雌ねじ部材を連結部材の
雄ねじ部に螺合して締めていくというようにするだけで
よく、また、両蓋材の取外しは、雌ねじ部材を雄ねじ部
材からはずして両蓋材を中空材の両端部から取り外すと
いうようにするだけでよく、両蓋材の取付け・取外しを
非常の容易に遂行することができる。従って、中子材料
の充填作業からその取出し作業に至る一連の加工作業を
能率良く遂行していくことができ、生産性を向上するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例にかかる中空材及び両端蓋装置を示すも
ので、図（イ）は全体縦断面図、図（ロ−１）（ロ−
２）は変形例にかかる蓋材の縦断面図である。

【図２】同実施例にかかる中空材及び両端蓋装置の分解
縦断面図である。

【図３】図（イ）〜（ニ）は両端蓋装置の取付けの手順
を示す体断面図である。

【図４】図（イ）〜図（ハ）は従来例にかかる中空材の
縦断面図である。

【符号の説明】

１…第１蓋材 ２…第２蓋材 ３…連結部材 ４…雌ねじ部材 ９…貫通孔 １０…雄ねじ部 Ｗ…中空材 Ｍ…中子材料

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 曲げ加工対象である中空材の中空部内
   に、砂、鋼球、液体等の充填タイプの中子材料を充填す
   ると共に、該中子材料が外にこぼれ出ないように両端部
   を蓋材にて塞ぎ、しかるのち、該中空材に対して曲げ加
   工を施す中空材の曲げ加工方法であって、 前記両蓋材の固定を、一端部に雄ねじ部が設けられると
   共に他端部が一方の蓋材に連結された可橈性を有する連
   結部材の前記雄ねじ部を、中空材の中空部を通じて、他
   方の蓋材に設けられた貫通孔に通して外方に突出させ、
   該突出雄ねじ部に締結用の雌ねじ部材を螺合して両蓋材
   を中空材の両端部に締め付けること、によって行うこと
   を特徴とする中空材の曲げ加工方法。
2. 【請求項２】 中空部内に、砂、鋼球、液体等の充填タ
   イプの中子材料が充填されると共に、両端部に、該中子
   材料が外にこぼれ出ないように蓋材が配置された中空材
   であって、 一端部に雄ねじ部が設けられると共に他端部が一方の蓋
   材に連結された可橈性を有する連結部材の前記雄ねじ部
   が、中空材の中空部を通じて、他方の蓋材に設けられた
   貫通孔に通されて外方に突出され、かつ、該突出部に締
   結用の雌ねじ部材が螺合され、該雌ねじ部材にて両蓋材
   が中空材の両端部に締め付けられるようになされている
   ことを特徴とする中空材。
3. 【請求項３】 中空材の中空部内に充填された砂、鋼
   球、液体等の充填タイプの中子材料が外にこぼれ出ない
   ように、該中空材の両端部を塞ぐ蓋装置であって、 中空材の一方の端部に配置される第１蓋材と、 中空材の他方の端部に配置されると共に、貫通孔を有す
   る第２蓋部材と、 一端部に雄ねじ部が設けられると共に、他端部が前記第
   １蓋部材に連結された可橈性を有する連結部材と、 前記雄ねじ部材に螺合される締結用の雌ねじ部材と、 が備えられ、 前記雄ねじ部が、中空材の中空部を通じて、第２蓋材の
   貫通孔に通されて外方に突出され、該突出部に前記雌ね
   じ部材が螺合されて、該雌ねじ部材にて両蓋材が中空材
   の両端部に締め付けられるようになされていることを特
   徴とする中空材の両端部蓋装置。