JPH08298959A - 食物せんい素材、その製造方法並びに食物せんい入り食品及びその製造方法 - Google Patents

食物せんい素材、その製造方法並びに食物せんい入り食品及びその製造方法

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JPH08298959A
JPH08298959A JP7136066A JP13606695A JPH08298959A JP H08298959 A JPH08298959 A JP H08298959A JP 7136066 A JP7136066 A JP 7136066A JP 13606695 A JP13606695 A JP 13606695A JP H08298959 A JPH08298959 A JP H08298959A
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JP
Japan
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food
water
dietary fiber
crushing
production
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Pending
Application number
JP7136066A
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English (en)
Inventor
Yozo Konishi
陽造 小西
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Ezaki Glico Co Ltd
Original Assignee
Ezaki Glico Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シエルを食味にすぐれたものとし、兎角日本
人に不足し勝ちな良質の食物せんいを食品の形で提供す
るにある。 【構成】 煮沸・水洗・水切して不純物を除去し、粗砕
・微粉の2段階粉砕によって粒度の揃った微粉状シエル
とし、これを食品の原料として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来、食用としては利
用されていなかった素材を使用して、その素材のもつ利
点を利用可能にした食品とその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】本発明に使用するカカオ豆のシエル(以
下、単にシエルという)は、従来はチョコレート用に使
用されるカカオ豆からいわゆるニブ(胚乳部)を取り出
した残りの廃物である。ごく一部は、このシエルから色
素を取り出したりしているが、それとても利用量はさほ
ど多くはなく、ましてやシエルそのものを食用に供する
ことは全くなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、大腸癌や高血圧
症等の疾病が増加するにつれ、食品の栄養というものが
見直され、殊に食物せんいの働きとその重要性が喧伝さ
れるようになってきている。そうした中で、シエルは多
量の食物せんいを含むことが注目されている。その中で
も、大腸癌に対して効果があるといわれているリグニン
は食物せんいの1つであるが、シエルはこれを多量に含
んでいる。リグニンはその他、血圧上昇抑制作用、便秘
予防、血漿コレステロール上昇抑制作用などが認められ
ている。本発明では、かかる廃棄物を使い、ざらつきが
なく、不快な風味のない食物せんい入り食品を取得せん
とするものである。以下に本発明を詳細に説明する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の対象である食品
は、固体状ないし粉末状のものがよく、液状のものは余
り適していない。使用したシエルが沈澱したり分離した
りしやすいからである。好適なものの例としては、ビス
ケット、キャンデー、アイスクリーム、チョコレート、
プリン、焼菓子等の如き固形菓子が挙げられる。
【0005】シエルは先ず冷水に浸漬する。シエルが多
少膨潤するのに必要な時間だけ浸漬するのであるが、た
とえば水中に1日浸漬すれば充分である。水温は低温
(4〜6℃前後)の方が望ましい。水には各種アミノ酸
と糖(たとえば、ぶどう糖、果糖、しょ糖)、各種調味
料、色素、香料等を加えておいてもよい。もっとも、冷
水浸漬は必須ではなく、この処理をせずに、いきなり次
の煮沸処理を施してもよい。
【0006】煮沸処理は、温度100℃前後程度で常圧
〜加圧して行う。処理時間は、特に限定する程のことは
ないが、大よそ3分以上あれば充分である。煮沸後は水
洗、水切の上、必要に応じてこれを乾燥する。乾燥手段
は特に限定されないが、たとえば熱風乾燥すればよく、
それによるときは85℃位でよい。乾燥するときは水分
大よそ7%以下になるようにするのがよい。
【0007】煮沸・水洗・水切後若しくは乾燥後粗砕す
る。粗砕するには通常の粉砕機を使用する。粗砕の程度
は最大粒径大よそ750μm以下で平均粒度が200〜
500μmになるようにする。ここにおいて平均粒度と
は累積曲線の中央累積値(50%)にあたる粒子径をい
う。本書特許請求の範囲の請求項2に記載の発明におい
ては、シエルを粉砕するのにこの粗砕と、後述する微粉
砕とを組み合わせたところに1つの特徴がある。
【0008】微粉砕も通常の手段によって、たとえばジ
ェットミルを使って行う。この場合、処理ずみのものの
粒度としては、最大粒径が大よそ35μm以下、好まし
くは25μm以下であり、かつ、平均粒度が15μm以
下、好ましくは10μm以下になるようにする。
【0009】上述により微粉砕されたシエルを食品に混
入する。混入は格別な手段を要しない。他の原料と同様
に取り扱えばよい。使用量は任意である。
【0010】
【作用】先来、シエルには雑菌、殊に耐熱性雑菌が多
い。そこで浸漬温度は既述の通り低温にしておかねば混
在するこれらの雑菌により腐敗し異臭を発しかねない。
水への浸漬はシエル組織が膨潤すれば足りる。
【0011】水に浸漬し、煮沸・水洗・水切すれば不快
な風味の除去が容易となり、混在する雑菌を死滅でき、
かつ、組織がルーズになるから、粗砕・微粉砕が容易と
なる。水に浸漬して煮沸するだけでも不快な風味を減少
させることができるが、水にアミノ酸と糖等を混入して
おけば、シエルの有する不快な風味は更に減少させるこ
とができる。煮沸・水洗・水切後乾燥すれば、殊に水分
率約7%以下に乾燥すれば、シエルはより粉砕しやすく
なる。
【0012】微粉砕したものの粒度を揃えるため、請求
項2に記載の発明における通り、粗砕−微粉砕の2段階
粉砕を行う。いきなり微粉砕すると仮に平均粒度は小さ
くても粒度のバラツキが大きくなる。本発明はこれを解
決したものである。
【0013】
【実施例】
実施例1 ガーナ産カカオ豆のシエル100gに水1500cc加
え、10℃・1日放置後、100℃・10分間煮沸し
た。これを水切りし、更に流水中で水洗して水切り後、
85℃・6時間熱風乾燥した。このものの水分率は4.
3%であった。次いでこのものをハンマータイプの粉砕
機で粉砕し、平均粒度約200μmとした。更にこれを
ジェットミル微粉砕機で微粉砕した。得られたものは最
大粒径23μm以下であって平均粒度8.36μmであ
った。これを食味したところ、舌の上でざらつきを感知
されず、なめらかであって、風味も処理前のものにあっ
た不快な風味がなかった。一般細菌を検したところ、1
000/g以下という低レベルのものであって食用に適
しており、一方、この素材中のリグニンは29.8重量
%、リグニンを含む食物せんいは総量で75.1重量%
という高含量であった。
【0014】実施例2 グルコース45gとグルタミン酸ナトリウム15gとを
溶解した水1500ccに、ガーナ産カカオ豆のシエル
100gを入れ、実施例1と同様に放置・煮沸・水洗・
水切・乾燥した。このものの水分率は4.5%であっ
た。これを実施例1と同様に粉砕・微粉砕した。得られ
た微粉末の平均粒度10μm(最大粒径は25μm以
下)であって、なめらかさ・食味も実施例1と同様すぐ
れていた。
【0015】実施例3 実施例1で得られた微粉末シエル5gをミルクチョコレ
ート生地100gに分散させ、混合し、以後、通常のチ
ョコレート製造条件・工程によってチョコレートを得
た。通常のミルクチョコレートは大よそ平均4.0gの
食物せんいを含んでいるので、このものは7.4%の食
物せんいを含むことになる。日本人の摂取量の目安とな
っている1日20gに対し現実の摂取量1日17gであ
るから、その不足分を補うのにこのチョコレート50g
を摂取すれば充分に補えるものとなっている。
【0016】実施例4 実施例1で得られた微粉末のシエルを、下記の表1で示
した配合に基いて調製されたココアビスケット生地10
00部に対して50部の割合で混合し、ついで水を14
0部加えて混捏し、圧延ロール・ラミネーター・整形機
を通してから、オーブンで焼成してビスケットとした。
【0017】
【表1】 薄力粉 45 砂糖 19 ショートニング 8 ココアパウダー 3.4 食塩 0.5 脱脂粉乳 0.7 重曹 0.5 計 77.1
【0018】このココアビスケット100g中には食物
せんいが5.15%含まれているので、このココアビス
ケット70gを摂取すれば食物せんいが3.6g摂取さ
れたこととなり、日本人の1日の平均摂取量の不足分を
充分に補うものとなる。
【0019】
【発明の効果】本発明によって、従来、風味上難点があ
って廃棄されていたシエルを有効利用することができ
る。即ち、シエルの不快臭を除去し、殺菌・微粉化する
ことによって不快臭がなく、食しても異物感がなくなめ
らかで多量の食物せんいを含む食品を得ることができ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉砕されたカカオ豆のシエルであるこ
    とを特徴とする食物せんい素材。
  2. 【請求項2】 カカオ豆のシエルを煮沸・水洗・水切し
    た後、必要に応じてこれを乾燥した上で、粗砕し、微粉
    砕することを特徴とする食物せんい素材の製造方法。
  3. 【請求項3】 微粉砕されたカカオ豆のシエルをふくむ
    ことを特徴とする食物せんい入り食品。
  4. 【請求項4】 煮沸・水洗・水切した後、必要に応じて
    これを乾燥した上で、粗砕し、微粉砕してなるカカオ豆
    のシエルを使用することを特徴とする食物せんい入り食
    品の製造方法。
  5. 【請求項5】 微粉砕の程度として粒径35μm以下で
    あり、かつ平均粒度が15μm以下であることを特徴と
    する請求項1から4までのいずれかに記載の食物せんい
    素材、その製造方法、食物せんい入り食品又はその製造
    方法。
  6. 【請求項6】 食品がビスケット、キャンデー、チョコ
    レート又はアイスクリームであることを特徴とする請求
    項3又は4に記載の食物せんい入り食品又はその製造方
    法。
JP7136066A 1995-05-10 1995-05-10 食物せんい素材、その製造方法並びに食物せんい入り食品及びその製造方法 Pending JPH08298959A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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BE1027210B1 (nl) * 2019-09-20 2020-11-17 Cabosse Naturals Nv Cacaopeulschilpoeder, werkwijze voor de bereiding en het gebruik in voedings-, farmaceutische en cosmetische samenstellingen

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