JP2016158582A - メリンジョ粉末を含有する小麦粉加工食品、小麦粉加工食品の製造方法及び小麦粉加工食品用組成物 - Google Patents

メリンジョ粉末を含有する小麦粉加工食品、小麦粉加工食品の製造方法及び小麦粉加工食品用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りを増すことで食味と香りの厚さを持たせることができると共に、食感及び外観を損なわず、二次加工適性に影響を及ぼさない小麦粉加工食品の提供。
【解決手段】この課題は、メリンジョ粉末を含有する小麦粉加工食品であって、該小麦粉加工食品は、該小麦粉加工食品を製造するための穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%のメリンジョ粉末を含有し、該メリンジョ粉末は、算術平均により算出される平均粒径が40μm以下であり、かつ、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして60質量%以上の粒度分布を有し、しかも該穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%の小麦粉を含む小麦粉加工食品を提供することによって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、メリンジョ粉を含有する小麦粉加工食品、小麦粉加工食品の製造方法及び小麦粉加工食品用組成物に関する。
少子高齢化社会を迎えた我が国では、成人を購買層とした食品開発が行われている。
このような食品開発のトレンドは、パン、ケーキ、クッキー、うどん、パスタ、点心類の皮等の小麦粉加工食品においても同様である。
成人をターゲットとした食品には、食味と香りの厚さが求められる。
食品の味わいを複雑で深みのあるものにする味として苦味があり、対比効果により他の味を引き立てることで味に厚みを持たせ、食品の味わいを豊かにする効果がある。
小麦全粒粉、小麦ふすま、大麦、ライ麦、キビ、アワ、ヒエなどの雑穀、黄粉などの様々な食品素材は小麦粉加工食品に添加することで独特の風味、苦味を持たせられることが知られている。
しかし、小麦全粒粉、小麦ふすま、大麦、ライ麦は渋味、酸味も強すぎるため、小麦粉加工食品の味を良くするものではなく、また外皮が硬いため、ざらつきによる食感の低下が著しい。また、小麦粉加工食品の二次加工適性の低下、外観の低下といった製品品質の低下を伴う。
特許第4822360号公報には、苦み及びローストフレーバーを有する焙煎小麦をクッキーやケーキ、パンなどに加えることで、ローストフレーバーを強化し、さらに程よい苦みを付与して食味にアクセントを付けることが提案されている。この特許文献は、苦みを活用しようとするものではあるが、クッキー、ケーキ又はパンなどの小麦粉加工食品における小麦本来の食味や香りを増強させることを目的とするものではなく、さらには、苦みに加えてローストフレーバーも付与されるため、小麦本来の食味や香りを損なう可能性もある。
小麦全粒粉を使用した小麦粉加工食品の加工適性、外観、風味、食感を改善する手段が、特許第5090684号公報及び特許第4841360号公報において提案されているものの、このような手段は、湿熱処理、大粒子の再微粉砕等の製造工程が必要となる。
また、雑穀や黄粉を用いる場合には、この素材そのものの食味が強すぎて、小麦粉加工食品の食味を大きく変えてしまうのみならず、小麦粉加工食品の二次加工適性の低下、外観の低下、製品の食感低下を伴う。
また、米粉を小麦粉加工食品に添加した場合、米が日本人の主食であることもあることから、小麦粉加工食品にも多くの人に馴染みやすい風味を付与することができる。小麦と異なる風味であるため、小麦粉加工食品における小麦の香りや味を低下させてしまう。
また、小麦粉加工食品の食感や二次加工適性を向上させるために、小麦粉の一部をでん粉や加工澱粉に置き換えることが一般的に行われている。しかし、一部を置き換えると全体の小麦粉の配合比率が減るため、小麦粉が有する味、風味が乏しくなってしまう。
ところで、メリンジョ(学名Gnetum gnemon L)は、インドネシア原産のグネツム科の植物である。メリンジョは、スープの具材として、使用されている。また、蒸煮、圧ペン、油ちょうした煎餅(ウンピン)は仄かな苦味があり、インドネシアでは広く食されている。
このメリンジョの粉末を大豆粉に配合した大豆粉プレミックスを用いて、穀粉加工食品のしっとり感の低下を抑えることが特許第4605724号公報において提案されている。しかし、大豆粉は、小麦粉よりも二次加工適性及び食感が著しく劣り、穀粉加工食品の種類によっては製造が極めて困難になる場合がある。また、大豆粉は、穀粉加工食品の食感を改善することが提案されているが、独特の風味のため穀粉加工食品の食味を悪化させる可能性もある。
また、メリンジョはポリフェノールの一種であるレスベラトロールを多く含んでおり、独特の苦味がある。レスベラトロールは抗酸化作用(フリーラジカル消去能)、美白作用(チロシナーゼ活性阻害)、長寿(サーチュイン遺伝子活性化)、認知症予防(血流改善)があるといわれている。特開2006−81405号公報には、一般食品へのレスベラトロールによる栄養訴求が提案されている。
特許第4822360号公報 特許第5090684号公報 特許第4841360号公報 特許第4605724号公報 特開2006−81405号公報
しかし、従来技術では、小麦粉加工食品において、その二次加工適性、製品ボリューム及び食感を損なうことなく、小麦本来の食味と香りを増強させて食味と香りの厚さのある小麦粉加工食品を得ることは検討されていない。
そこで、本発明は、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りを増すことで食味と香りの厚さを持たせることができると共に、食感及び外観を損なわず、二次加工適性に影響を及ぼさない小麦粉加工食品、その小麦粉加工食品の製造方法及び小麦粉加工食品用組成物を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討したところ、所定の粒径及び粒度分布を有するメリンジョ粉末は、ゴーヤ粉末や焙煎小麦などと同様に苦みを有するが、ゴーヤ粉末や焙煎小麦などとは異なり、小麦粉加工食品に単に苦みを付与するのではなく、小麦本来の食味や香りを増強させることで食味と香りの厚さをもたらす効果があること、この効果は、小麦粉を主成分とする穀粉原料の総質量を基準にして2〜40質量%の含有量で得られること、及びこのようなメリンジョ粉末を上記含有量で添加しても、小麦粉加工食品の食感及び形状等の物性を損なわず、二次加工適性にも影響を及ぼさないことを見出した。
この知見に基づき、本発明は、メリンジョ粉末を含有する小麦粉加工食品であって、該小麦粉加工食品は、該小麦粉加工食品を製造するための穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%のメリンジョ粉末を含有し、該メリンジョ粉末は、算術平均により算出される平均粒径が40μm以下、好ましくは30μm以下であり、かつ、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして60質量%以上の粒度分布を有し、しかも該穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%の小麦粉を含む小麦粉加工食品を提供する。
本発明の小麦粉加工食品は、パン、菓子及び麺から選択される。パンとしてはバターロール、ブリオッシュ、クロワッサン、フランスパン、食パン、あんパン、メロンパン、カレーパンなどが挙げられる。菓子は、洋生菓子(洋半生菓子を含む)、和生菓子(和半生菓子を含む)、スナック菓子及び油菓子よりなる群から選択される。洋生菓子又は洋半生菓子としては、スポンジケーキやシフォンケーキなどのスポンジケーキ類、パウンドケーキやマドレーヌなどのバターケーキ類、シュークリームやエクレアなどのシュー菓子類、シュトレンなどの発酵菓子類、タルトやミルフィーユなどのフィュタージュ類、ワッフル類、パンケーキなどのデザート菓子が挙げられる。和生菓子としては、カステラ、どら焼き、人形焼き、鯛焼きなどが挙げられる。スナック菓子としてはクッキー、ビスケット、スコーン、ショートブレット、パイなどの焼き菓子、煎餅、あられ、パフ菓子などが挙げられる。油菓子としては、ドーナツ等 が挙げられる。麺としては、うどん、そうめん、冷麦、中華麺、麦かっけ、点心類(餃子、焼売、春巻きなど)の皮などが挙げられる。好ましくは、本発明の小麦粉加工食品は、パン、ケーキ、スナック菓子及び麺よりなる群から選択される。
本発明によれば、小麦粉加工食品は、穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計質量を基準にして10〜20質量%のメリンジョ粉末を含有することが好ましい。これにより、本発明の小麦粉加工食品は、食感、外観及び二次加工適性を犠牲にすることなく、より小麦の甘味及び小麦の香りを感じるものとなる。さらに好ましくは、本発明の小麦粉加工食品は、穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計質量を基準にして10〜15質量%のメリンジョ粉末を含有する。これにより、本発明の小麦粉加工食品は、食味及び香りの厚さと食感、外観、二次加工適性とのバランスに最も優れる。
本発明の小麦粉加工食品中における穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計の割合は、小麦粉加工食品の総質量を基準にして20質量%以上、好ましくは20〜85質量%である。小麦粉加工食品中における穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計の割合が20質量%以下であると、本発明の効果が得られなくなり好ましくない。
好ましくは、穀粉原料中における小麦粉の割合は、該穀粉原料の総質量を基準にして、70〜100質量%、好ましくは90〜100質量%、特に100質量%である。これにより、本発明の小麦粉加工食品は、食味及び香りの厚さと食感、外観、二次加工適性とのバランスに最も優れる。
また、本発明は、小麦粉加工食品の製造方法であって、次の工程:
(a)小麦粉加工食品用原材料を準備し、ここで、該工程は、
(a−1)メリンジョ粉末を準備する段階、及び
(a−2)メリンジョ粉末以外の小麦粉加工食品用原材料を準備する段階
からなり、
ここで、該メリンジョ粉末は、算術平均により算出される平均粒径が40μm以下であり、かつ、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして60質量%以上の粒度分布を有し、該メリンジョ粉末以外の小麦粉加工食品用原材料は穀粉原料を含み、該穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%の小麦粉を含むものとし、及び
(b)該小麦粉加工食品用原材料から該小麦粉加工食品用の生地を製造し、得られた生地を成形する又は得られた生地を加熱用プレートに広げて焼成すること
を含み、
該工程(b)の完了前に、該メリンジョ粉末を、該小麦粉加工食品中における該メリンジョ粉末の含有量が該穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%となる量で配合することを特徴とする方法に関するものである。
上記製造方法では、上記工程(a)における(a−1)段階は、メリンジョ種子乾燥物又はウンピンを粉砕して前記メリンジョ粉末を得ることを含むことができる。これにより、メリンジョ粉末の製造から小麦粉加工食品の製造までを連続的に行うことができる。
上記製造方法において、メリンジョ粉末は、工程(b)において小麦粉加工食品用の生地の製造中又は製造前に添加することができる。これにより、メリンジョ粉末を小麦粉加工製品中に確実に含有させることができる。
上記製造方法によれば、メリンジョ粉末の含有量は穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計質量を基準にして10〜20質量%であることが好ましく、10〜15質量%であることがさらに好ましい。
上記製造方法によれば、穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして70〜100質量%の小麦粉を含むことが好ましい。
最後に、本発明は、穀粉原料及びメリンジョ粉末を含む小麦粉加工食品用の組成物であって、該組成物は、該穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%のメリンジョ粉末及び60〜98質量%の穀粉原料を含み、該メリンジョ粉末は、算術平均により算出される平均粒径が40μm以下であり、かつ、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして60質量%以上の粒度分布を有し、しかも該穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%の小麦粉を含む組成物に関するものでもある。
上記組成物によれば、メリンジョ粉末の平均粒径は30μm以下であることが好ましい。
好ましくは、本発明の組成物は、該穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして10〜20質量%のメリンジョ粉末、さらに好ましくは10〜15質量%のメリンジョ粉末を含有する。
好ましくは、本発明の組成物中における穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計の割合は、組成物の総質量を基準にして20〜100質量%であること。
好ましくは、穀粉原料中における小麦粉の割合は、該穀粉原料の総質量を基準にして、70〜100質量%、好ましくは90〜100質量%、特に100質量%である。
本発明の小麦粉加工食品は、メリンジョ粉末を含まない組成物から製造された小麦粉加工食品と比較して、メリンジョ粉末の添加により、小麦の甘味、小麦の味の余韻と小麦の香りを増し、食味と香りの厚さが付与されるという効果を奏する。ここで、「小麦の甘味」とは、小麦粉加工食品に添加される砂糖などの甘味料の甘味ではなく小麦由来の甘味をいい、「小麦の味の複雑さ」とは、基本五味(甘味、塩味、酸味、苦味、旨味)として知覚できない味の複雑さをいい、「小麦の味の余韻」とは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さが長く続くことをいい、「小麦の香り」とは、口に含んだときの小麦の香りをいう。これらの食味及び香りの要素が組み合わさることで、「食味と香りの厚さ」がもたらされる。このような「食味と香りの厚さ」がもたらされるという効果は、メリンジョ粉末の苦み自体からは予測できないものである。
また、本発明の小麦粉加工食品は、メリンジョ粉末を添加しても二次加工適性、食感、外観が損なわれないという効果も奏する。
例えば、小麦粉加工食品がパンの場合には、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りを増すことで、食味と香りの厚さのあるパンを得ることができると共に、パンの食感及び外観を損なわず、パンの二次加工適性に影響しない。
洋生菓子及び和生菓子の場合には、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りを増すことで、食味と香りの厚さのある生菓子を得ることができると共に、生菓子のしっとり感、口どけ、滑らかさといった食感及び生菓子の外観を損なわず、生菓子の二次加工適性に影響しない。
スナック菓子の場合には、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りを増すことで、食味と香りの厚さのあるスナック菓子を得ることができると共に、スナック菓子のサク味、崩壊感、口どけ、滑らかさといった食感及びスナック菓子の外観を損なわない。
麺の場合には、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りを増すことで、食味と香りの厚さのある麺を得ることができると共に、麺の滑らかさ、弾力といった食感及び二次加工適性を損なわない。
また、本発明のメリンジョ粉末を含有する小麦粉加工食品は、メリンジョ粉末の成分であるレスベラトロールを含有することになるため、栄養訴求効果も期待できる。
以上の効果により、少子高齢化社会を迎えた我が国において、今後、販売のコアターゲットとなる成人を購入層とした製品の品質を高め、消費者の購買意欲を高めることが出来る。
本発明の一態様は、メリンジョ粉末を含有する小麦粉加工食品であって、該小麦粉加工食品は、該小麦粉加工食品を製造するための穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%のメリンジョ粉末を含有し、該メリンジョ粉末は、算術平均により算出される平均粒径が40μm以下であり、かつ、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして60質量%以上の粒度分布を有し、しかも該穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%の小麦粉を含む小麦粉加工食品に関するものである。
本発明において、小麦粉加工食品とは、パン、菓子又は麺をいう。パンとしてはバターロール、ブリオッシュ、クロワッサン、フランスパン、食パン、あんパン、メロンパン、カレーパンなどが挙げられる。菓子は、洋生菓子(洋半生菓子を含む)、和生菓子(和半生菓子を含む)、スナック菓子及び油菓子よりなる群から選択される。洋生菓子又は洋半生菓子としては、スポンジケーキやシフォンケーキなどのスポンジケーキ類、パウンドケーキやマドレーヌなどのバターケーキ類、シュークリームやエクレアなどのシュー菓子類、シュトレンなどの発酵菓子類、タルトやミルフィーユなどのフィュタージュ類、ワッフル類、パンケーキなどのデザート菓子が挙げられる。和生菓子としては、カステラ、どら焼き、人形焼き、鯛焼きなどが挙げられる。スナック菓子であるクッキー、ビスケット、スコーン、ショートブレット、パイなどの焼き菓子、煎餅、あられ、パフ菓子などが挙げられる。油菓子としては、ドーナツ等 が挙げられる。麺としては、うどん、そうめん、冷麦、中華麺、麦かっけ、点心類(餃子、焼売、春巻きなど)の皮などが挙げられる。好ましくは、本発明の小麦粉加工食品は、パン、ケーキ、スナック菓子及び麺よりなる群から選択される。
本発明の小麦粉加工食品に含まれるメリンジョ粉末は、メリンジョ果実から果肉を除去し乾燥させた種子又はウンピンを粉砕することにより得られる。粉砕方法は限定されないが、気流式、ロール式、衝撃式、ボール式などの方法を使用することができる。例えば、本発明で使用するメリンジョ粉末は、メリンジョ種子乾燥物を気流粉砕機で、羽根付きローターを用いて、1000〜4000rpmのローター回転数及び20〜80m3/minの風量で粉砕することによって製造できる。
このような方法で粉砕することによって得られたメリンジョ粉末は、40μm以下の平均粒径を有する。好ましくは、メリンジョ粉末の平均粒径は、30μm以下である。メリンジョ粉末の平均粒径の下限値は粉砕条件によって変わるが、一般には約10μmである。したがって、好ましいメリンジョ粉末の平均粒径の範囲は、約10μm〜40μm、好ましくは10μm〜30μmである。メリンジョ粉末の平均粒径が40μmを超えると、得られる小麦粉加工食品の食感、外観及び二次加工適性を損なうため好ましくない。また、本発明で使用するメリンジョ粉末の粒度分布は、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして55質量%以上、好ましくは55質量%〜100質量%、より好ましくは60質量%〜100質量%であるというものである。35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量に対して60質量%未満の場合には、得られる小麦粉加工食品の食感、外観及び二次加工適性を損なうため好ましくない。
本発明で使用するメリンジョ粉末の粒度分布は、レーザー回折散乱法(JIS規格8825−1)に従って、当該技術分野において標準的に使用されている粒度分布測定装置を使用して決定される。メリンジョ粉末の平均粒径は、算術平均により算出されるものである。
本発明の小麦粉加工食品中におけるメリンジョ粉末の含有量は、穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%である。これにより、本発明の小麦粉加工食品は、本発明のメリンジョ粉末を含有しない小麦粉加工食品と比較して、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りを増し、食味と香りの厚さが付与されるという効果を奏する。一方、この含有量が2質量%未満であると、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りを増し、食味と香りの厚さが付与されるという効果が得られない。また、この含有量が40質量%を超えると、小麦粉加工食品において、例えばケーキでは口どけや滑らかさといった食感が悪化し、また二次加工適性も悪化する。
好ましくは、メリンジョ粉末の含有量は、穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計質量を基準にして、10〜20質量%とすることができる。これにより、小麦の甘味及び小麦の香りがさらに増し、食味と香りの厚さが向上する。さらに好ましくは、メリンジョ粉末の含有量は、穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計質量を基準にして、10〜15質量%とすることができる。これにより、食味及び香りの厚さが最も良好で、しかも食感、外観、二次加工適性が最も良好な小麦粉加工食品となる。
本発明の小麦粉加工食品中における穀粉原料及びメリンジョ粉末の割合は、小麦粉加工食品の総質量を基準にして20質量%以上、好ましくは20〜85質量%である。小麦粉加工食品中における穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計の割合が20質量%以下であると、小麦粉加工食品中における小麦粉及びメリンジョ粉末の割合が相対的に減少するため、本発明の効果が得られなくなり好ましくない。一方、この割合の上限値は、当業者であれば小麦粉加工食品の種類、言い換えれば、小麦粉加工食品を製造するために使用される砂糖や油脂といった他の原材料(以下で詳しく説明する)の量を考慮して決定できる。例えば、小麦粉加工食品がパンの場合には、パン中における穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計の割合は、パンの総重量を基準にして40〜80%、好ましくは50〜75質量%である。小麦粉加工食品が菓子の場合には、この割合は20〜50質量%、好ましくは20〜40質量%である。小麦粉加工食品が麺の場合には、この割合は、40〜70質量%、好ましくは45〜60質量%である。
この穀粉原料は、該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%の小麦粉を含む。好ましくは、穀粉原料中における小麦粉の割合は、70〜100質量%、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%、さらに好ましくは100質量%である。穀粉原料中における小麦粉の割合が50質量%未満であると、得られる小麦粉加工食品の小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りに劣るため好ましくない。使用する小麦粉は、薄力粉、中力粉、強力粉及びこれらを加工した加工小麦粉の少なくとも1つであることができる。このうち加工小麦粉としては、造粒小麦粉、α化小麦粉が挙げられる。
この穀粉原料は、小麦粉以外の穀粉を含むことができる。穀物原料中における小麦粉以外の穀粉の割合は、穀粉原料の総質量を基準にして50質量%未満である。小麦粉以外の穀粉原料の割合が50質量%以上であると、得られる小麦粉加工食品の小麦の風味を損なうため好ましくない。小麦粉以外の穀粉としては、米粉、大麦粉、ライ麦粉、黄粉、小麦全粒粉、小麦ふすま粉、キビ粉、アワ粉、ヒエ粉などの雑穀粉、澱粉、加工澱粉が挙げられるが、これらに限定されない。これら穀物は、α化処理等の加工処理を受けていてもよい。
本発明の小麦粉加工食品は、小麦粉加工食品用原材料から製造される。小麦粉加工食品用原材料は、上記穀粉原料及びメリンジョ粉末の他に、本発明の小麦粉加工食品を製造するのに必要な他の原材料から構成される。他の原材料としては、水、砂糖、ブドウ糖、ガラクトース、スクロース、フルクトース、マルトースなど糖類、食塩、当該技術分野において周知の添加物、例えば、限定されないが、エリスリトール、トレハロース、スクラロース、アセスルファムカリウム、甘草抽出物、ソーマチンなどの甘味料、グアーガム、カラギナン、キサンタンガム、ジェランガム、寒天などの増粘多糖類、卵白、乳タンパク質、大豆タンパク質などの蛋白質、ベーキングパウダー等の膨張剤、グルタミン酸ナトリウムなどの調味料、合成又は天然着色料、クエン酸粉末などの酸味料及びショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどの乳化剤、粉末油脂、香料、ビタミンなどが挙げられる。一般に、小麦粉加工食品中における糖類の含有量は0〜50質量%、食塩の含有量は0〜2%、添加物の含有量は0〜2質量%である。
他の原材料は、小麦粉加工食品の種類によって様々なものを使用することができる。例えば、小麦粉加工食品がパン又は菓子の場合には、上で列挙した材料の他に、水、バターや牛乳などの乳製品、卵、パン酵母やイーストフード、発泡剤、食用油脂などを使用することができる。一般に、パン又は菓子の総質量を基準にして、水が0〜30質量%、乳製品が0〜40質量%、卵が0〜40質量%、パン酵母が0〜2質量%、イーストフードが0〜1質量%、発泡剤が0〜1質量%、食塩が0.5〜2質量%、食用油脂が0〜40質量%ある。小麦粉加工製品が麺の場合には、水、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩、ピロリン酸四カリウムなどのピロリン酸塩、ポリリン酸カリウムやポリリン酸ナトリウムなどのポリリン酸塩、メタリン酸カリウムやメタリン酸ナトリウムなどのメタリン酸塩、リン酸三カリウムなどのリン酸塩を使用することができる。このような他の原材料及びその使用方法は、当業者に周知である。
このような他の原材料の合計の割合は、小麦粉加工食品の総質量に対して80質量%を超えてはならない。80質量%を超えると、小麦粉加工食品中における穀粉原料及びメリンジョ粉末の割合が減り、本発明の効果が得られないからである。
別の態様では、本発明は、小麦粉加工食品の製造方法であって、次の工程:
(a)小麦粉加工食品用原材料を準備し、ここで、該工程は、
(a−1)メリンジョ粉末を準備する段階、及び
(a−2)メリンジョ粉末以外の小麦粉加工食品用原材料を準備する段階
からなり、
ここで、該メリンジョ粉末は、算術平均により算出される平均粒径が40μm以下、好ましくは30μm以下であり、かつ、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして60質量%以上の粒度分布を有し、該メリンジョ粉末以外の小麦粉加工食品用原材料は穀粉原料を含み、該穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%、好ましくは70〜100質量%の小麦粉を含むものとし、及び
(b)該小麦粉加工食品用原材料から該小麦粉加工食品用の生地を製造し、そして得られた生地を成形する又は得られた生地を加熱用プレートに広げて焼成すること
を含み、
該工程(b)の完了前に、該メリンジョ粉末を、該小麦粉加工食品中における該メリンジョ粉末の含有量が該穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%となる量で配合することを特徴とする方法を提供する。
この製造方法で使用するメリンジョ粉末は、小麦粉加工食品に関連して説明したとおりである。
上記工程(a)は、上記小麦粉加工食品用原材料を準備する工程である。この工程は、(a−1)メリンジョ粉末を準備する段階及び(a−2)メリンジョ粉末以外の小麦粉加工食品用原材料を準備する段階からなる。
「メリンジョ粉末を準備する」とは、メリンジョ粉末をその後の工程ですぐに使用できる状態にすることをいう。この準備は、上記特定の粒径及び粒度を有するメリンジョ粉末を購入することによって行っても良いし、また上記のようにメリンジョ種子乾燥物やウンピンを粉砕して上記特定の粒径及び粒度を有するメリンジョ粉末を得ることによって行っても良い。
「メリンジョ以外の小麦粉加工食品用原材料を準備する」とは、穀粉原料及び上記他の原材料をその後の工程ですぐに使用できる状態に保持することをいう。ここで、「メリンジョ粉末以外の小麦粉加工食品用原材料」とは、上記小麦粉加工食品用原材料のうち、上記メリンジョ粉末を除いたものをいう。
上記工程(b)は、上記小麦粉加工食品用原材料から小麦粉加工食品用の生地を製造し、得られた生地を成形する工程である。ここで、用語「生地を成形する」には、生地を何らかの形状に形成させることのみならず、流体の生地を型(焼き型のみならず紙の型などの任意の材料から形成された型を含む)に流し込むことも包含する。例えば、スポンジケーキを製造する場合には、流体のスポンジケーキ生地を型に流し込むことができる。用語「生地を加熱用プレートに広げて焼成する」とは、流体の生地を加熱用プレートその他の加熱器具に流し込み焼成して流体生地を固化させることをいう。例えば、ホットケーキやどら焼きを製造する場合には、流体の生地を天板上に広げて焼成することができる。
上記メリンジョ粉末を、工程(b)においてこの工程の完了前の任意の時点で原材料や生地に配合することができる。好ましくは、メリンジョ粉末は、この工程(b)において生地の製造中に生地に添加することができ、或いは生地の製造前に原材料に添加することができる。例えば、小麦粉加工食品がパンの場合には、この工程は、穀粉原料の大部分と水、パン酵母などを混合し、「中種」と呼ばれる混合物を作製し、この中種を発酵させた後、残りの穀粉原料、食塩、油脂、乳製品、卵などの他の原材料を加えて再度混合して生地を製造し、その後この生地を成形することからなる。この場合には、メリンジョ粉末は、「中種」製造前の穀粉原料、「中種」自体、生地及び成形中の生地の一つ以上に添加できる。メリンジョ粉末の添加量が少ない場合には、生地の分割、成形時に打ち粉として用いることで、生地に配合してもよい。また、例えば麺の場合には、この工程(b)は、食塩やかんすいなどを水に溶解させて「こね水」を作製し、その後、穀粉原料と「こね水」とを混合させて生地を製造し、その後麺帯形成及び圧延を行うことからなる。この場合、メリンジョ粉末は、「こね水」、穀粉原料及び麺帯形成中の生地の一つ以上に添加できる。或いは、工程(b)は、メリンジョ粉末を含む小麦粉加工食品用原材料を一度に混合させるか又はメリンジョと穀粉原料とをまず混合させ、その後この混合物と他の原材料とを混合させるか又は穀粉原料と他の原材料とを混合させ、その後メリンジョ粉末を混合させることによって生地を製造し、そしてこの生地を成形させてもよい。
工程(b)において、メリンジョ粉末は、小麦粉加工食品中におけるメリンジョ粉末の含有量が該穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%、好ましくは10〜20質量%、さらに好ましくは10〜15質量%となる量で配合される。メリンジョ粉末は、工程(b)における任意の時点で一度に添加してもよいし、何回かに分けて添加してもよい。
本発明の別の態様は、穀粉原料及びメリンジョ粉末を含む小麦粉加工食品用組成物であって、該組成物は、該穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%、好ましくは10〜20質量%、さらに好ましくは10〜15質量%のメリンジョ粉末及び60〜98質量%の穀粉原料を含み、該メリンジョ粉末は、算術平均により算出される平均粒径が40μm以下、好ましくは30μm以下であり、かつ、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして60質量%以上の粒度分布を有し、しかも該穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%、好ましくは70〜100質量%の小麦粉を含む組成物に関するものである。
この小麦粉加工食品用組成物中における穀粉原料及びメリンジョ粉末の合計の割合は、20〜100質量%、好ましくは30〜100質量%、さらに好ましくは40〜100質量%、さらに好ましくは50〜100質量%、さらに好ましくは70〜100質量%、さらに好ましくは80〜100質量%である。
本発明の組成物は、小麦粉加工食品を製造工程における任意の時点で使用することができるように上記他の原材料の1種以上を含むことができる。例えば、本発明の組成物は、穀粉材料及びメリンジョ粉末に加えて、他の材料として糖類等を含むことができる。このような組成物は、一般に「プレミックス」又は「ミックス粉」と呼ばれる。本発明の組成物がプレミックス又はミックス粉である場合には、本発明の組成物は、該組成物の総質量を基準にして、穀粉材料及びメリンジョ粉末の混合物を一般的に20〜98質量%含み、他の原材料として、例えば、砂糖など糖類を0〜30質量%、パン酵母を1〜2質量%、食塩を0〜5質量%、グルテンを0〜10質量%、乾燥卵白を0〜3質量%、脱脂粉乳を1〜20質量%、膨張剤を1〜10質量%、焼成カルシウムを0〜2質量%、かん水を0.1〜2質量%含むことができる。例えば、製造される小麦粉加工食品がパンの場合には、このプレミックスは、パンの総質量を基準にして、穀粉材料及びメリンジョ粉末の混合物を一般的に20〜98質量%、砂糖など糖類を0〜5質量%、脱脂粉乳を1〜20質量%、パン酵母が1〜2質量%、食塩が1〜2質量%等の副資材を含むことができる。また、製造される小麦粉加工食品が菓子の場合には、穀粉材料及びメリンジョ粉末の混合物を一般的に20〜50質量%、砂糖など糖類を10〜30質量%、食塩を0〜2質量%、脱脂粉乳を1〜20質量%、膨張剤を1〜10質量%等の副資材を含むことができる。製造される小麦粉加工食品が麺の場合には、穀粉材料及びメリンジョ粉末の混合物を75〜98質量%、食塩を2〜5質量%、グルテンを0〜10質量%、乾燥卵白を0〜3質量%、焼成カルシウムを0〜2質量%、かん水を0.1〜2質量%等の副資材を含むことができる。
さらに、本発明の組成物は、このような「プレミックス」又は「ミックス粉」を構成する材料に加えて、水や牛乳、卵などを含むことができる。このような組成物は、いわゆる「生地」の状態である。本発明の組成物が「生地」である場合には、本発明の組成物は、穀粉材料及びメリンジョ粉末の混合物を一般的に20〜65質量%、砂糖など糖類を0〜50質量%、水を0〜40質量%、乳製品を0〜40質量%、卵を0〜50質量%含むことができる。例えば、製造される小麦粉加工食品がパン又は菓子の場合には、本発明の組成物は、その総質量を基準にして、穀粉材料及びメリンジョ粉末の混合物を一般的に20〜65質量%、砂糖などの糖類を0〜50質量%、水を0〜40質量%、乳製品を0〜40質量%、卵を0〜50質量%、パン酵母を0〜3質量%、イーストフードを0〜1質量%、発泡剤を0〜1質量%、食用油脂を0〜50質量%含むことができる。
このような他の原材料の合計の割合は、本発明の組成物の総質量に対して80質量%を超えてはならない。80質量%を超えると、製造される小麦粉加工食品中における穀粉原料及びメリンジョ粉末の割合が減り、本発明の効果が得られないからである。
或いは、本発明の組成物は、「生地」を成形することによって得られた成形されたものであってもよい。
本発明の組成物は、当該技術分野において知られている標準的な方法に従って製造できる。例えば、本発明の組成物は、小麦粉及び適宜小麦粉以外の穀粉を標準的なミキサー(例えば、KSM5WH:株式会社エフエムアイ)により室温で3〜10分間混合し、そしてこの粉体混合物に上記メリンジョ粉末及び適宜「他の原材料」を所定量添加し、室温で3〜10分間混合させることによって製造できる。
以下、本発明を単なる例示としての実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
製造例1:平均粒径30μm以下のメリンジョ粉末の製造
メリンジョ種子乾燥物を気流粉砕機(YTK−5222:株式会社豊製作所)にて粉砕した。粉砕条件は、角型の12本の羽根のついたローターを用いて、ローター回転数が2600rpm、風量が60m3/minであった。得られたメリンジョ粉末100mgを2−プロパノール(特級:和光純薬工業株式会社)10mlに分散させ、そして粒度分布測定装置(LS13 320:BECKMAN COULTER)を用いてメリンジョ粉末の粒度分布を測定した。粒度分布測定には、レーザー回析散乱法(JIS規格8825−1)を用いた。算術平均により算出したメリンジョ粉末の平均粒径は26μmであり、粒径が35μm以下のメリンジョ粉末のメリンジョ粉末総質量に対する割合は75質量%以上であった。
製造例2:平均粒径40μm以下のメリンジョ粉末の製造
メリンジョ種子乾燥物を超遠心粉砕機(ZM−200:株式会社レッチェ)にて粉砕した。粉砕条件は、ローター回転数10000rpmとし、スクリーン0.25mmのメッシュを装着した。得られたメリンジョ粉末100mgを2−プロパノール(特級:和光純薬工業株式会社)10mlに分散し、そして粒度分布測定装置(LS13 320:BECKMAN COULTER)を用いて湿式方式で粒度分布を測定した。粒度分布測定には、レーザー回析散乱法(JIS規格8825−1)を用いた。算術平均により算出したメリンジョ粉末の平均粒径は35μmであり、粒径が35μm以下のメリンジョ粉末のメリンジョ粉末総質量に対する割合は67質量%以上であった。
製造例3:平均粒径40μm超のメリンジョ粉末の製造
メリンジョ種子乾燥物を超遠心粉砕機(ZM−200:株式会社レッチェ)にて粉砕した。粉砕条件は、ローター回転数16000rpmとし、スクリーン0.5mmのメッシュを装着した。得られたメリンジョ粉末100mgを2−プロパノール(特級:和光純薬工業株式会社)10mlに分散し、そして粒度分布測定装置(LS13 320:BECKMAN COULTER)を用いて湿式方式で粒度分布を測定した。粒度分布測定には、レーザー回析散乱法(JIS規格8825−1)を用いた。算術平均により算出したメリンジョ粉末の平均粒径は52μmであり、粒径が35μm以下のメリンジョ粉末のメリンジョ粉末総質量に対する割合は51質量%以上であった。
評価方法
以下の実施例、比較例及び参考例においては、製造された小麦粉加工食品を訓練されたパネラー10名が試食を行うことにより二次加工適性、食感、食味を評価した。具体的には、メリンジョ粉末を配合していない試作品をコントロールとして、以下の各実施例、比較例及び参考例において示す評価基準に従って各実施例、比較例及び参考例で示す評価項目について採点し、10名の合計点で評価した。二次加工適性については、試作者が評価を行った。
実施例1〜12、比較例1〜7及び参考例1〜5
パンの製造
小麦粉(花象特ばら:千葉製粉株式会社)と、製造例1、2又は3で得られたメリンジョ粉末及び/又は小麦粉以外の穀粉(以下、「他の穀粉」という。)とをそれぞれ以下の表1に示す配合量でミキサー(KSM5WH:株式会社エフエムアイ)により室温で5分間混合して各組成物を得た。他の穀粉として、米粉(まいウィート米粉PM:千葉製粉株式会社)、大麦粉(石橋工業株式会社)、黄粉(株式会社富澤商店)、澱粉(松谷さくら(登録商標):松谷工業株式会社)を使用した。この組成物100質量部に対し、上白糖(三井製糖株式会社)6.8質量部、スキムミルク(株式会社富澤商店)2.4質量部、食塩2質量部、生イースト(オリエンタル生イースト:オリエンタル酵母工業株式会社)3質量部、水70質量部を加え、万能混合攪拌機(5DM:株式会社ダルトン)により低速で2分、高速で2分混合した後、ショートニング(パンチオンセレクトM:ミヨシ油脂株式会社)4質量部を加え、さらに、低速で1分、高速で2分混合してパン生地を得た。捏ね上げ温度は28℃であった。得られた生地を温度28℃、湿度80%の条件下で80分発酵させた後、パンチを行い、さらに40分発酵させた後、400gに分割、丸型に成型し、20分のベンチタイムをとり、モルダー(卓上モルダー:national)に4回通してからロール状に巻き、型に入れた。恒温恒湿器ホイロ(DH−6424:共立プラント工業株式会社)に入れて温度28℃、湿度80%の条件下で型の上1.5cmまで発酵させた後、リールオーブン(株式会社藤沢製作所)内において210℃で25分焼成した。焼いたら釜から取り出し、ショックを与え、型から出し、網の上にのせ、1.5時間、冷却した後、番重にて保存し、翌日評価した。
表1.パン試作における穀物原料及びメリンジョ粉末の配合比
Figure 2016158582
実施例1〜12、比較例1〜7及び参考例1〜4で製造されたパンを、上記評価方法により以下の評価項目及び評価基準に基づいて評価した。評価は、パン製造の翌日に行った。
評価項目
・食味と香り:メリンジョ粉未配合(比較例1)を基準として小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻、小麦の香りを評価した。
・食感:メリンジョ粉未配合(比較例1)を基準としてしっとり感、口どけの度合いを評価した。
・外観:メリンジョ粉未配合(比較例1)を基準として内相の状態、製品ボリュームを評価した。
・二次加工適性:生地形成、分割、成型時までの生地状態を確認し、メリンジョ粉未配合パン(比較例1)を基準として生地の伸展性、べたつきを評価した。
評価基準
小麦の甘味
2点:小麦の甘味が強く感じられる
1点:小麦の甘味が感じられる
0点:小麦の甘味が感じられない
小麦の味の複雑さ
2点:基本五味として知覚できない味の複雑さが強く感じられる
1点:基本五味として知覚できない味の複雑さが感じられる
0点:基本五味として知覚できない味の複雑さが感じられない
小麦の味の余韻
2点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが長く続く
1点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが長く続かない。
0点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが感じられない
小麦の香り
2点:小麦の香りが非常に強く感じられる
1点:小麦の香りが感じられる
0点:小麦の香りが感じられない
ソフト感
2点:食感が非常にソフトである
1点:食感のソフト感がある
0点:食感のソフト感が劣る
口どけ
2点:口どけが非常に良好である
1点:口どけが良好である
0点:口どけが非常に劣る
滑らかさ
2点:ざらつきがまったくなく、食感が非常に滑らかである
1点:ざらつきがあるが、食感の滑らかさを保持している
0点:ざらつきがあり、食感の滑らかさに非常に欠ける
内相
2点:内相膜が非常に薄く、す立ちが良好である
1点:内相膜がやや薄く、す立ちがやや劣る
0点:内相膜が厚く、す立ちが非常に劣る
製品ボリューム
2点:ボリュームが低下しない
1点:ボリュームがやや劣る
0点:ボリュームが劣る
生地の伸展性
2点:生地の伸展性がよい
1点:生地の伸展性がやや劣る
0点:生地の伸展性が非常に劣り、パンの製造が困難である
生地のべたつき
2点:生地のべたつきがない
1点:生地がややべたつく
0点:生地がべたつき、パンの製造が困難である
評価結果を以下の表2−1及び2−2に示す。
表2−1.パンの評価結果
Figure 2016158582

表2−2.パンの評価結果
Figure 2016158582
表2−1に示した結果から分かるように、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末を2〜40質量%含有するパン(実施例1〜12参照)は、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りに関する評価点が16以上であり、メリンジョ粉末を含まないパン(比較例1参照)と比較して、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りが増し、食味と香りの厚さを得ることが出来た。
これに対し、メリンジョ粉末の配合量が2%よりも少ないと(比較例1及び2)、得られるパンは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りに乏しく、実施例1〜12のパンのような「食味と香りの厚さ」が得られない。
表2−1を詳しく検討すると、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末の含有量が2質量%を超えると小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りがいずれも増大する傾向があるものの、該含有量が20質量%から40質量%にかけて小麦の甘味及び小麦の香りが若干低下する傾向にあることが分かる。したがって、表2−1から、最適なメリンジョ粉末含有量は、10〜15質量%であることが分かる。
さらに、実施例6から、小麦粉の他に米粉を含有しても、得られたパンの小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りが増し、食味と香りの厚さを得ることが出来ることが分かる。これに対し、小麦粉の他に米粉等を含有するがメリンジョ粉末は含まない参考例1〜4のパンは、米粉等の添加により小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りの評価点が著しく低くなり、また比較例1のパンと比較してもこれらの小麦の食味が悪化していることが分かる。このことからも、本発明は、小麦粉加工食品の食味を顕著に改善させる効果を奏することが分かる。
また、参考例5から、組成物中における小麦粉の含有量が本発明の範囲外であると、パンの生地形成が困難であり、パンを作製することが出来なかった。
また、表2−1から、平均粒径及び粒度分布値が本発明の範囲外である製造例3のメリンジョ粉末を含むパンは、製造例1及び2のメリンジョ粉末を含むパンと比較して、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りに若干劣ることが分かる。
表2−2から、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末を含有するパン(実施例1〜12)は、メリンジョ粉末を含有しない通常のパン(比較例1)と同等の良好な食感、外観及び二次加工適性が得られることが分かる。しかし、メリンジョ粉末の含有量が40質量%を超えると(45質量%:比較例3)、得られるパンのソフト感、口どけ及び製品ボリュームが悪化する(比較例3)。
一方、平均粒径及び粒度分布値が本発明の範囲外である製造例3のメリンジョ粉末を含むパンは、本願発明のパンと比較して、メリンジョ粉末の含有量が高くなるほどソフト感及び製品ボリュームに乏しくなり(比較例5〜7)、二次加工適性にも乏しいことが分かる(比較例4〜7)。
以上の結果から、実施例1〜12のパンは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りを増すことで、食味と香りの厚さが生じると共に、食感及び外観を損なわず、二次加工適性にも影響を及ぼさないという顕著な効果を奏すると言える。
実施例13〜23、比較例8〜14及び参考例6〜10
スポンジケーキの製造
これらの例では、菓子として洋生菓子のスポンジケーキを製造した。小麦粉(花象特梅:千葉製粉株式会社)と、製造例1、2又は3で得られたメリンジョ粉末及び/又は他の穀粉とをそれぞれ以下の表3に示す配合量でミキサー(KSM5WH:株式会社エフエムアイ)により室温で5分間混合して各組成物を得た。他の穀粉として、米粉(まいウィート米粉PM:千葉製粉株式会社)、大麦粉(石橋工業株式会社)、黄粉(株式会社富澤商店)、澱粉(松谷さくら(登録商標):松谷工業株式会社)を使用した。卵100質量部と上白糖(三井製糖株式会社)100質量部をミキサー(KTM−10:関東混合機工業株式会社)にて高速で5分間撹拌した。次いで低速で1分間撹拌しながら水を40質量部加えた。これに上記組成物100質量部を低速で30秒間にわたって加え、低速で1分、高速で10秒間撹拌した。このときのバッターの比重は0.28であった。型に生地を340g流し入れ、オーブン(EPB21−3:株式会社藤沢製作所)内において180℃で30分間焼成した。焼いたら釜から取り出し、ショックを与え、型から出し、網の上にのせ、1.5時間、冷却した後、番重にて保存し、翌日評価した。
表3.スポンジケーキ試作における穀物原料及びメリンジョ粉末の配合比
Figure 2016158582
実施例13〜23、比較例8〜14及び参考例6〜10で製造されたケーキを、上記評価方法により以下の評価項目及び評価基準に基づいて評価した。評価は、ケーキ製造の翌日に行った。
評価項目
・食味と香り:メリンジョ粉未配合混合物(比較例8)を基準として小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻、小麦の香りを評価した。
・食感:メリンジョ粉未配合(比較例8)を基準としてしっとり感、口どけの度合いを評価した。
外観:メリンジョ粉未配合(比較例8)を基準として製品形状(沈みの有無)と焼き色の色調、内相の気泡の状態を評価した。
評価基準
小麦の甘味
2点:小麦の甘味が強く感じられる
1点:小麦の甘味が感じられる
0点:小麦の甘味が感じられない
小麦の味の複雑さ
2点:基本五味として知覚できない味の複雑さが強く感じられる
1点:基本五味として知覚できない味の複雑さが感じられる
0点:基本五味として知覚できない味の複雑さが感じられない
小麦の味の余韻
2点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが長く続く
1点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが長く続かない。
0点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが感じられない
小麦の香り
2点:小麦の香りが非常に強く感じられる
1点:小麦の香りが感じられる
0点:小麦の香りが感じられない
しっとり感
2点:しっとり感が際立っている
1点:しっとり感がある
0点:しっとり感がない
口どけ
2点:口どけが非常に良好である
1点:口どけが良好である
0点:口どけが非常に劣る
滑らかさ
2点:ざらつきがまったくなく、食感が非常に滑らかである
1点:ざらつきがあるが、食感の滑らかさを保持している
0点:ざらつきがあり、食感の滑らかさに非常に欠ける
形状
2点:沈みがない
1点:やや沈みがある
0点:沈みがある
焼き色
2点:適度な焼き色である
1点:焼き色がやや濃く出る
0点:焼き色が濃すぎる
内相
2点:目が細かく均一である
1点:目が不均一になり、詰まり気味である。
0点:目が不均一で詰まっている
評価結果を以下の表4−1及び4−2に示す。
表4−1.スポンジケーキの評価結果
Figure 2016158582

表4−2.スポンジケーキの評価結果
Figure 2016158582
表4−1に示した結果から分かるように、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末を2〜40質量%含有するスポンジケーキ(実施例13〜23参照)は、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りに関する評価点が16以上であり、メリンジョ粉末を含まないスポンジケーキ(比較例8参照)と比較して、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りが増し、食味と香りの厚さを得ることが出来た。
これに対し、メリンジョ粉末の配合量が2%よりも少ないと(比較例8及び9)、得られるケーキは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りに乏しく、実施例13〜23のスポンジケーキのような「食味と香りの厚さ」が得られない。
また、上記パンの場合と同様に、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末含有量が2質量%を超えると小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りがいずれも増大する傾向があるものの、該含有量が20質量%から40質量%にかけて小麦の甘味及び小麦の香りが若干低下する傾向にあることが分かる。したがって、表4−1から、最適なメリンジョ粉末含有量は、10〜15質量%であることが分かる。
さらに、実施例18から、小麦粉の他に米粉を含有しても、得られたスポンジケーキの小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りが増し、食味と香りの厚さを得ることが出来ることが分かる。これに対し、小麦粉の他に米粉等を含有するがメリンジョ粉末は含まない参考例6〜9のスポンジケーキは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りに極めて乏しい。このことからも、本願発明のメリンジョ粉末を含有する小麦粉加工食品は、食味を顕著に改善するという顕著な効果を奏することが分かる。
また、参考例10から、組成物中における小麦粉の含有量が本発明の範囲外であると、たとえ本発明のメリンジョ粉末を含有したとしても、得られたスポンジケーキの小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りが著しく劣ると共に、黄粉の風味が強すぎ、上記本発明の効果とは顕著な相違があることが分かる。
また、表4−1から、平均粒径及び粒度分布値が本発明の範囲外である製造例3のメリンジョ粉末を含むスポンジケーキは、製造例1及び2のメリンジョ粉末を含むスポンジケーキと比較して、メリンジョ粉末含有量が少ない場合(比較例11)に小麦の甘味、小麦の味の余韻及び小麦の香りに劣ることが分かる。
表4−2から、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末を含有するケーキ(実施例13〜23)は、メリンジョ粉末を含有しない通常のスポンジケーキ(比較例8)と同等の良好な食感、外観及び二次加工適性が得られることが分かる。しかし、メリンジョ含有量が40質量%を超えると(45質量%:比較例10)、得られたケーキの口どけが悪化する。
一方、平均粒径及び粒度分布値が本発明の範囲外である製造例3のメリンジョ粉末を含むスポンジケーキは、本願発明のスポンジケーキと比較して、メリンジョ粉末の含有量が高くなるほど滑らかさに乏しくなることが分かる(比較例11〜14)。
以上の結果から、実施例13〜23のケーキは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りを増すことで、食味と香りの厚さが得られると共に、食感及び外観を損なわず、二次加工適性にも影響を及ぼさないという顕著な効果を奏すると言える。
実施例24〜34、比較例15〜21及び参考例16〜20
クッキーの製造
これらの例では、菓子としてスナック菓子であるクッキーを製造した。小麦粉(花象特梅:千葉製粉株式会社)と、製造例1、2又は3で得られたメリンジョ粉末及び/又は他の穀粉とをそれぞれ以下の表5に示す配合量でミキサー(KSM5WH:株式会社エフエムアイ)により室温で5分間混合して各組成物を得た。他の穀粉として、米粉(まいウィート米粉PM:千葉製粉株式会社)、大麦粉(石橋工業株式会社)、黄粉(株式会社富澤商店)、澱粉(HS425:千葉製粉株式会社)を使用した。ミキサー(KSM5WH:株式会社エフエムアイ)にてバター(雪印北海道バター(登録商標):雪印メグミルク株式会社)44質量部を練り、上白糖(三井製糖株式会社)34質量部、卵24質量部を加えて混合した後、上記組成物100質量部を加え混合して作製された生地を厚さ3mmに伸ばし、5cmの丸型に抜き、オーブン(EPB21−3:株式会社藤沢製作所)内において180℃で10分間焼成した。焼いたら釜から取り出し、型から出し、網の上にのせ、1.5時間、冷却した後、番重にて保存し、翌日評価した。
表5.クッキー試作における穀物原料及びメリンジョ粉末の配合比
Figure 2016158582
実施例24〜34、比較例15〜21及び参考例16〜20で製造されたクッキーを、上記評価方法により以下の評価項目及び評価基準に基づいて評価した。評価は、クッキー製造の翌日に行った
評価項目
・食味と香り:メリンジョ粉未配合組成物(比較例15)を基準として小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻、小麦の香りを評価した。
・食感:メリンジョ粉未配合(比較例15)を基準としてサク味、崩壊感、口どけを評価した。
・外観:メリンジョ粉未配合(比較例15)を基準として焼き色の色調を評価した。
評価基準
小麦の甘味
2点:小麦の甘味が強く感じられる
1点:小麦の甘味が感じられる
0点:小麦の甘味が感じられない
小麦の味の複雑さ
2点:基本五味として知覚できない味の複雑さが強く感じられる
1点:基本五味として知覚できない味の複雑さが感じられる
0点:基本五味として知覚できない味の複雑さが感じられない
小麦の味の余韻
2点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが長く続く
1点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが長く続かない。
0点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが感じられない
小麦の香り
2点:小麦の香りが非常に強く感じられる
1点:小麦の香りが感じられる
0点:小麦の香りが感じられない
サク味
2点:サクサク感が際立っている
1点:サクサクとした食感がある
0点:サクサクとした食感に非常に欠ける
崩壊感
2点:崩壊感が際立っている
1点:崩壊感がある
0点:崩壊感がない
口どけ
2点:口どけが非常に良好である
1点:口どけが良好である
0点:口どけが非常に劣る
滑らかさ
2点:ざらつきがまったくなく、食感が非常に滑らかである
1点:ざらつきがあるが、食感の滑らかさを保持している
0点:ざらつきがあり、食感の滑らかさに非常に欠ける
焼き色
2点:適度な焼き色である
1点:焼き色がやや濃く出る
0点:焼き色が濃すぎる
評価結果を以下の表6−1及び6−2に示す。
表6−1.クッキーの評価
Figure 2016158582

表6−2.クッキーの評価
Figure 2016158582
表6−1に示した結果から分かるように、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末を2〜40質量%含有するクッキー(実施例24〜34参照)は、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りに関する評価点が16以上であり、メリンジョ粉末を含まないクッキー(比較例15参照)と比較して、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りが増し、食味と香りの厚さを得ることが出来た。
これに対し、メリンジョ粉末の配合量が2%よりも少ないと(比較例15及び16)、得られるクッキーは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りに乏しく、実施例24〜34のクッキーのような「食味と香りの厚さ」が得られない。
また、上記パン及びスポンジケーキの場合と同様に、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末含有量が2質量%を超えると小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りがいずれも増大する傾向があるものの、該含有量が20質量%から40質量%にかけて小麦の甘味及び小麦の香りが若干低下する傾向にあることが分かる。したがって、表6−1から、最適なメリンジョ粉末含有量は、10〜15質量%であることが分かる。
さらに、実施例29から、小麦粉の他に米粉を含有しても、得られたクッキーの小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りが増し、食味と香りの厚さを得ることが出来ることが分かる。これに対し、小麦粉の他に米粉を含有するがメリンジョ粉末は含まない参考例16〜19のクッキーは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りに極めて乏しい。このことからも、本願発明のメリンジョ粉末を含有するクッキーは、食味が顕著に改善するという顕著な効果を奏することが分かる。
また、参考例20から、組成物中における小麦粉の含有量が本発明の範囲外であると、たとえ本発明のメリンジョ粉末を含有したとしても、得られたクッキーの小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りが著しく劣ると共に、黄粉の風味が強すぎ、上記本発明の効果とは顕著な相違があることが分かる。
また、表6−1から、平均粒径及び粒度分布値が本発明の範囲外である製造例3のメリンジョ粉末を含むクッキーは、製造例1及び2のメリンジョ粉末を含むクッキーと比較して、メリンジョ粉末含有量が少ない場合(比較例18)に小麦の甘味及び小麦の香りに劣ることが分かる。
表6−2から、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末を含有するクッキー(実施例24〜34)は、メリンジョ粉末を含有しない通常のクッキー(比較例15)と同等の良好な食感、外観及び二次加工適性が得られることが分かる。しかし、メリンジョ含有量が40質量%を超えると(45質量%:比較例17)、得られたクッキーの口どけ及び滑らかさが悪化する。
一方、平均粒径及び粒度分布値が本発明の範囲外である製造例3のメリンジョ粉末を含むクッキーは、メリンジョ粉末の含有量が高くなるほど滑らかさに乏しくなることが分かる(比較例18〜21)。
以上の結果から、実施例24〜34のクッキーは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りを増すことで、食味と香りの厚さが得られると共に、食感及び外観を損なわず、二次加工適性にも影響を及ぼさないという顕著な効果を奏すると言える。
実施例35〜45、比較例22〜28及び参考例21〜25
うどんの製造
これらの例では、麺として、うどんを製造した。小麦粉(花象ふよう:千葉製粉株式会社)と、製造例1、2又は3で得られたメリンジョ粉末及び/又は他の穀粉とをそれぞれ以下の表5に示す配合量でミキサー(MS-1:株式会社トーキョー麺機:)により室温で5分間混合して各組成物を得た。他の穀粉として、米粉(まいウィート米粉PM:千葉製粉株式会社)、大麦粉(石橋工業株式会社)、黄粉(株式会社富澤商店)、澱粉(松谷さくら(登録商標):松谷工業株式会社)を使用した。この組成物100質量部に食塩1質量部を含む水を34質量部加え、上記ミキサーにて混合して得た生地を、ロール機(CW−6−100:株式会社トーキョー麺機)で麺帯に成形・複合し、熟成工程の後、圧延を行い、切り出しロール機(CW−4−100:株式会社トーキョー麺機)で3mmの麺線に切り出してうどんを得た。
表7.うどん試作における穀物原料及びメリンジョ粉末の配合比
Figure 2016158582
実施例35〜45、比較例22〜28及び参考例21〜25で製造されたうどんを、上記評価方法により以下の評価項目及び評価基準に基づいて評価した。評価は、うどん製造の翌日に行った
評価項目
・食味と香り:メリンジョ粉未配合(比較例22)を基準として小麦の甘味、小麦の香り、小麦の味の奥行、小麦の味の余韻を評価した。
・食感:メリンジョ粉未配合(比較例22)を基準として滑らかさ、弾力を評価した。
・二次加工適性:ロール製麺時の生地状態を確認し、メリンジョ粉未配合(比較例22)を基準として生地の伸展性、べたつきを評価した。
評価基準
小麦の甘味
2点:小麦の甘味が強く感じられる
1点:小麦の甘味が感じられる
0点:小麦の甘味が感じられない
小麦の味の複雑さ
2点:基本五味として知覚できない味の複雑さが強く感じられる
1点:基本五味として知覚できない味の複雑さが感じられる
0点:基本五味として知覚できない味の複雑さが感じられない
小麦の味の余韻
2点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが長く続く
1点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが長く続かない。
0点:小麦の甘味、基本五味以外の味の複雑さが感じられない
小麦の香り
2点:小麦の香りが非常に強く感じられる
1点:小麦の香りが感じられる
0点:小麦の香りが感じられない
滑らかさ
2点:のど越しが非常に滑らかである
1点:のど越しが滑らかである
0点:のど越しの滑らかさに非常に欠ける
弾力
2点:非常に弾力のある食感である
1点:弾力のある食感である
0点:非常に弾力に欠ける食感である
生地の伸展性
2点:生地の伸展性が良く、麺帯が切れない
1点:生地の伸展性が悪く、麺帯が切れやすい
0点:生地の伸展性が悪く、麺帯が切れ、麺の製造が出来ない。
生地べたつき
2点:生地がべたつかず、ロール製麺しやすい
1点:生地がべたつき、ロール製麺しにくい
0点:生地がべたつき、ロール製麺できず、麺帯の製造が出来ない。
評価結果を以下の表8−1及び8−2に示す。
表8−1.うどんの評価
Figure 2016158582

表8−2.うどんの評価
Figure 2016158582
表8−1に示した結果から分かるように、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末を2〜40質量%含有するうどん(実施例35〜45参照)は、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りに関する評価点が16以上であり、メリンジョ粉末を含まないうどん(比較例22参照)と比較して、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りが増し、食味と香りの厚さを得ることが出来た。
これに対し、メリンジョ粉末の配合量が2%よりも少ないと(比較例22及び23)、得られるうどんは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りに乏しく、実施例35〜45のうどんのような「食味と香りの厚さ」が得られない。
また、上記パン、スポンジケーキ及びクッキーの場合と同様に、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末含有量が2質量%を超えると小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻及び小麦の香りがいずれも増大する傾向があるものの、該含有量が20質量%から40質量%にかけて小麦の甘味及び小麦の香りが若干低下する傾向にあることが分かる。したがって、表8−1から、最適なメリンジョ粉末含有量は、10〜15質量%であることが分かる。
さらに、実施例40から、小麦粉の他に米粉を含有しても、得られたうどんの小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りが増し、食味と香りの厚さを得ることが出来ることが分かる。これに対し、小麦粉の他に米粉等を含有するがメリンジョ粉末は含まない参考例21〜24のうどんは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りに極めて乏しい。このことからも、本発明のメリンジョ粉末を含有するうどんは、食味が顕著に改善するという顕著な効果を奏することが分かる。
また、参考例25から、組成物中における小麦粉の含有量が本発明の範囲外であると、生地の伸展性が悪く、麺帯が切れてしまい、うどんを作製することが出来なかった。
また、表8−1から、平均粒径及び粒度分布値が本発明の範囲外である製造例3のメリンジョ粉末を含むうどんは、製造例1及び2のメリンジョ粉末を含むうどんと比較して、メリンジョ粉末含有量が少ない場合(比較例25)に小麦の甘味、小麦の味の余韻及び小麦の香りに劣ることが分かる。
表8−2から、製造例1及び2で製造されたメリンジョ粉末を含有するうどん(実施例35〜45)は、メリンジョ粉末を含有しない通常のうどん(比較例22)と同等の良好な食感、外観及び二次加工適性が得られることが分かる。しかし、メリンジョ含有量が40質量%を超えると(45質量%:比較例24)、得られたうどんの滑らかさ及び弾力が悪化し、また二次加工適性にも乏しい。
一方、平均粒径及び粒度分布値が本発明の範囲外である製造例3のメリンジョ粉末を含むうどんは、メリンジョ粉末の含有量が高くなるほど滑らかさ及び弾力に乏しくなることが分かる(比較例25〜28)。
以上の結果から、実施例35〜45のうどんは、小麦の甘味、小麦の味の複雑さ、小麦の味の余韻と小麦の香りを増すことで、食味と香りの厚さが得られると共に、食感及び外観を損なわず、二次加工適性にも影響を及ぼさないという顕著な効果を奏すると言える。

Claims (18)

  1. メリンジョ粉末を含有する小麦粉加工食品であって、該小麦粉加工食品は、該小麦粉加工食品を製造するための穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%のメリンジョ粉末を含有し、該メリンジョ粉末は、算術平均により算出される平均粒径が40μm以下であり、かつ、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして60質量%以上の粒度分布を有し、しかも該穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%の小麦粉を含む小麦粉加工食品。
  2. 前記メリンジョ粉末の平均粒径が30μm以下である、請求項1に記載の小麦粉加工食品。
  3. 前記小麦粉加工食品が前記穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして10〜20質量%のメリンジョ粉末を含有する、請求項1又は2に記載の小麦粉加工食品。
  4. 前記小麦粉加工食品が前記穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして10〜15質量%のメリンジョ粉末を含む、請求項3に記載の小麦粉加工食品。
  5. 前記穀粉原料が該穀粉原料の総質量を基準にして70〜100質量%の小麦粉を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の小麦粉加工食品。
  6. 前記穀粉原料が該穀粉原料の総質量を基準にして100質量%の小麦粉を含む、請求項5に記載の小麦粉加工食品。
  7. 前記小麦粉加工食品中における前記穀粉原料及び前記メリンジョ粉末の合計の割合が、該小麦粉加工食品の総質量を基準にして20質量%以上である、請求項1〜6のいずれかに記載の小麦粉加工食品。
  8. 小麦粉加工食品の製造方法であって、次の工程:
    (a)小麦粉加工食品用原材料を準備し、ここで、該工程は、
    (a−1)メリンジョ粉末を準備する段階、及び
    (a−2)メリンジョ粉末以外の小麦粉加工食品用原材料を準備する段階
    からなり、
    ここで、該メリンジョ粉末は、算術平均により算出される平均粒径が40μm以下であり、かつ、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして60質量%以上の粒度分布を有し、該メリンジョ粉末以外の小麦粉加工食品用原材料は穀粉原料を含み、該穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%の小麦粉を含むものとし、及び
    (b)該小麦粉加工食品用原材料から該小麦粉加工食品用の生地を製造し、得られた生地を成形する又は得られた生地を加熱用プレートに広げて焼成すること
    を含み、
    該工程(b)の完了前に、該メリンジョ粉末を、該小麦粉加工食品中における該メリンジョ粉末の含有量が該穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%となる量で配合することを特徴とする方法。
  9. 前記工程(a)における(a−1)段階が、メリンジョ種子乾燥物又はウンピンを粉砕して前記メリンジョ粉末を得ることを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記メリンジョ粉末を前記工程(b)において前記小麦粉加工食品用の生地を製造する間又は前に添加する、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記メリンジョ粉末の含有量が前記穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして10〜20質量%である、請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記メリンジョ粉末の含有量が前記穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして10〜15質量%である、請求項8〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記穀粉原料が該穀粉原料の総質量を基準にして70〜100質量%の小麦粉を含む、請求項8〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 穀粉原料及びメリンジョ粉末を含む小麦粉加工食品用の組成物であって、該組成物は、該穀粉原料及び該メリンジョ粉末の合計質量を基準にして2〜40質量%のメリンジョ粉末及び60〜98質量%の穀粉原料を含み、該メリンジョ粉末は、算術平均により算出される平均粒径が40μm以下であり、かつ、35μm以下の粒径を有するメリンジョ粉末の割合が該メリンジョ粉末の総質量を基準にして60質量%以上の粒度分布を有し、しかも該穀粉原料は該穀粉原料の総質量を基準にして50〜100質量%の小麦粉を含む組成物。
  15. 前記組成物が該組成物の総質量を基準にして10〜20質量%のメリンジョ粉末を含む、請求項14に記載の組成物。
  16. 前記組成物が該組成物の総質量を基準にして10〜15質量%のメリンジョ粉末を含む、請求項14又は15に記載の組成物。
  17. 前記穀粉原料が該穀粉原料の総質量を基準にして70〜100質量%の小麦粉を含む、請求項14〜16のいずれかに記載の組成物。
  18. 前記組成物中における前記穀粉原料及び前記メリンジョ粉末の合計の割合が、該組成物の総質量を基準にして20質量%〜100質量%である、請求項14〜17のいずれかに記載の組成物。
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