JPH08298352A - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子

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JPH08298352A
JPH08298352A JP23028594A JP23028594A JPH08298352A JP H08298352 A JPH08298352 A JP H08298352A JP 23028594 A JP23028594 A JP 23028594A JP 23028594 A JP23028594 A JP 23028594A JP H08298352 A JPH08298352 A JP H08298352A
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JP
Japan
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quantum well
layer
well structure
light emitting
semiconductor light
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Application number
JP23028594A
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English (en)
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Takao Miyajima
孝夫 宮嶋
P Lowg Fred
フレッド・ピー・ロウグ
F Donegan John
ジョン・エフ・ドネガン
Hegaty John
ジョン・ヘガティー
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Purobosuto Fueroozu & Scala-Zu Of Karetsuji Of Hoorii & Andeibaidetsudotoriniteii Of Kuiin Erizabesu Nia Dafu
College of the Holy and Undivided Trinity of Queen Elizabeth near Dublin
Sony Corp
Original Assignee
Purobosuto Fueroozu & Scala-Zu Of Karetsuji Of Hoorii & Andeibaidetsudotoriniteii Of Kuiin Erizabesu Nia Dafu
College of the Holy and Undivided Trinity of Queen Elizabeth near Dublin
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Purobosuto Fueroozu & Scala-Zu Of Karetsuji Of Hoorii & Andeibaidetsudotoriniteii Of Kuiin Erizabesu Nia Dafu, College of the Holy and Undivided Trinity of Queen Elizabeth near Dublin, Sony Corp filed Critical Purobosuto Fueroozu & Scala-Zu Of Karetsuji Of Hoorii & Andeibaidetsudotoriniteii Of Kuiin Erizabesu Nia Dafu
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 室温においても擬二次元系の励起子を用いる
ことが可能なII−VI族化合物半導体を用いた半導体
発光素子を実現する。 【構成】 第1のクラッド層2と単一量子井戸構造また
は多重量子井戸構造の活性層3と第2のクラッド層4と
を有する半導体発光素子において、第1のクラッド層2
および第2のクラッド層4のエネルギーギャップをEgc
とし、活性層3を構成する量子井戸層のエネルギーギャ
ップをEgwとしたとき、絶対零度においてEgw/Egc
0.82の条件が満たされるように量子井戸構造を設計
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体発光素子に関
し、特に、II−VI族化合物半導体を用いた半導体発
光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体レーザーにおいて励起子を
利用することが考えられ始めている。ここで、この励起
子は、束縛状態にある電子−正孔対である。
【0003】さて、GaAs/AlGaAs量子井戸構
造は、室温においても励起子が観測可能であることが知
られている(Int. Phys. Conf. Ser. No.63, Chapter 1
2, 587(1982)) 。しかしながら、この励起子の束縛エネ
ルギーEB は〜9meVであり、GaAsのLOフォノ
ン(縦光学フォノン)のエネルギー(h/2π)ωLO
37meV(ただし、hはプランク定数、ωLOはLOフ
ォノンの角振動数)よりも小さく、室温において(h/
2π)ωLO>kT>EB (ただし、kはボルツマン定
数、Tは絶対温度)の関係が成立してしまうために、室
温で励起子を共鳴的に発生させたとしても、すぐにイオ
ン化して電子および正孔のプラズマになってしまう。こ
のため、GaAs/AlGaAs量子井戸構造の半導体
レーザーにおいて励起子を用いることは実際上困難であ
る。
【0004】これに対して、II−VI族化合物半導体
の一種であるZnSeは、バルク中の励起子でもその束
縛エネルギーはEB (バルクZnSe)=20.7me
Vであり、バルクGaAs中の励起子の束縛エネルギー
B =4.6meVに比べて大きいため、量子井戸構造
を用いることにより、ZnSeのLOフォノンのエネル
ギー(31meV)を超えることが可能であると予想さ
れている(Phys. Rev.B47, 10528(1993))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように量子井戸構造を用いることによりZnSeから成
る量子井戸層において励起子の束縛エネルギーがLOフ
ォノンのエネルギーを超えることが可能であると予想さ
れるとしても、この量子井戸構造を用いた半導体レーザ
ーを実現する場合に、量子井戸構造をどのように設計す
れば最適構造が得られるかは明らかでなかった。このた
め、ZnSeから成る量子井戸層を有する量子井戸構造
を用いた半導体レーザーにおいて励起子を用いることは
やはり困難であった。
【0006】したがって、この発明の目的は、室温にお
いても擬二次元系の励起子を用いることが可能なII−
VI族化合物半導体を用いた半導体発光素子を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、II−VI
族化合物半導体により構成された量子井戸構造中におい
て励起子を安定に発生させるための条件について詳細な
研究を行った。以下においてその概要を説明する。
【0008】量子井戸構造において量子井戸層をZnS
eまたはZnSSeにより構成した場合、障壁層をZn
MgSSeにより構成することは、量子井戸構造にひず
みを内在させることなく、電子および正孔を効率良く量
子井戸層中に閉じ込めることができることから、量子井
戸層中に励起子を安定に発生させる上で非常に有効であ
る。
【0009】そこで、本発明者は、ZnSe/ZnMg
SSe単一量子井戸構造における擬二次元系の励起子の
束縛エネルギーを、H. Mathieuらが提案している計算法
(Phys. Rev. B46, 4092(1992)) を用いて計算した。な
お、この計算に際しては、実験により求めた、ZnSe
/ZnMgSSeヘテロ接合界面における価電子帯の不
連続ΔEv に対する伝導帯の不連続ΔEc の比ΔEc
ΔEv =40/60を用いた。この計算により得られた
励起子の束縛エネルギーを、ZnSeとZnMgSSe
とのエネルギーギャップ差ΔEg をパラメータとして図
2に示す。図2において、実線で示す曲線は重い正孔の
励起子の束縛エネルギー、破線で示す曲線は軽い正孔の
励起子の束縛エネルギーを示す。
【0010】図2からわかるように、この場合、励起子
の束縛エネルギーは、ZnSeとZnMgSSeとの間
のエネルギーギャップ差ΔEg が大きくなるにつれて増
加するが、ZnSeのLOフォノンのエネルギー31m
eVを超えるには、ΔEg ≧600meVである必要が
あり、さらに、量子井戸層の厚さ(井戸幅)を1〜5n
mの範囲内の値に選ぶことにより極大値をとることがわ
かる。
【0011】したがって、このような条件の下では、量
子井戸層中に、励起子を、室温においてもLOフォノン
によりイオン化されることなく、安定に発生させること
ができる。
【0012】一方、ZnSe量子井戸層を多重にした多
重量子井戸構造においては、励起子の波動関数が障壁層
内によりしみ出すことにより、励起子の二次元性が低下
し、束縛エネルギーが減少すると考えられる。したがっ
て、この多重量子井戸構造において大きな励起子の束縛
エネルギーを得るためには、ΔEg を単一量子井戸構造
の場合よりも大きくしなければならない。
【0013】さて、量子井戸における状態密度は、図3
に示すように、階段状の状態密度に励起子の鋭いピーク
状の状態密度が加わったものと考えられる。ZnSe/
ZnMgSSe量子井戸構造においては、上述の理由に
より、この励起子に起因した状態密度を室温においても
用いることができると考えられる。図3から明らかなよ
うに、この励起子に起因した状態密度は他のエネルギー
値における状態密度よりも極めて大きく、この励起子に
起因した状態密度をレーザー発振時に用いることによ
り、より低いしきい値電流でレーザー発振が起こるもの
と考えられる(Phys. Rev. B47, 10528(1993))。また、
この励起子に起因した状態密度の半値幅は極めて小さい
ために、レーザー発振時のスペクトル幅も狭くすること
ができ、より単色性に優れたレーザー光を得ることがで
きる。
【0014】以上はZnSe/ZnMgSSe量子井戸
構造についてであるが、より一般的にII−VI族化合
物半導体による量子井戸構造を考えた場合には、次の条
件が満たされれば、室温においても励起子を安定に発生
させることができると考えられる。すなわち、ZnSe
/ZnMgSSe量子井戸構造において励起子を安定に
発生させるために必要なエネルギーギャップ差ΔEg
600meV(0.6eV)以上であることを用いる
と、II−VI族化合物半導体による量子井戸構造にお
ける量子井戸層のエネルギーギャップをEg1、障壁層の
エネルギーギャップをEg2としたとき、 Eg1/Eg2≦2.818eV/(2.818eV+0.
6eV)≒0.82 の条件が満たされれば、室温においても励起子を安定に
発生させることができると考えられる。ここで、2.8
18eVは、絶対零度におけるZnSeのエネルギーギ
ャップである。
【0015】この発明は、本発明者による上述の研究に
基づいて案出されたものである。すなわち、上記目的を
達成するために、この発明による半導体レーザーは、第
1導電型の第1のクラッド層と、第1のクラッド層上に
積層された単一量子井戸構造または多重量子井戸構造の
活性層と、活性層上に積層された第2導電型の第2のク
ラッド層とを有し、第1のクラッド層、活性層および第
2のクラッド層はII−VI族化合物半導体から成り、
第1のクラッド層および第2のクラッド層がエネルギー
ギャップEgcを有し、活性層を構成する量子井戸層がエ
ネルギーギャップEgwを有するとしたとき、絶対零度に
おいて Egw/Egc≦0.82 の条件が満たされていることを特徴とするものである。
【0016】ここで、第1のクラッド層および第2のク
ラッド層は互いに導電型が異なるため、それらのエネル
ギーギャップは厳密には互いに異なるが、この違いを無
視して第1のクラッド層および第2のクラッド層が平均
的にエネルギーギャップEgcを有するとしている。
【0017】この発明において、単一量子井戸構造にお
ける量子井戸層または多重量子井戸構造における各量子
井戸層の幅は、好適には1〜5nmに選ばれる。
【0018】この発明において、活性層は、一般に、Z
a Cd1-a b Se1-b /ZnxMg1-x y Se
1-y (0≦a、b、x、y≦1)単一量子井戸構造また
は多重量子井戸構造を有する。活性層は、より具体的に
は、例えばZnSe/Znx Mg1-x y Se1-y (0
≦x、y≦1)単一量子井戸構造または多重量子井戸構
造、ZnSu Se1-u /Znx Mg1-x y Se
1-y (0<u<1、0≦x、y≦1)単一量子井戸構造
または多重量子井戸構造、Zn1-z Cdz Se/Znx
Mg1-x y Se1-y (0<z<1、0≦x、y≦1)
単一量子井戸構造または多重量子井戸構造を有する。
【0019】
【作用】上述のように構成されたこの発明による半導体
発光素子によれば、Egc/Egw≧1.21の条件が満た
されていることにより、量子井戸層中において擬二次元
系の励起子の束縛エネルギーはLOフォノンのエネルギ
ーと同程度以上になるので、室温においてもLOフォノ
ンにより励起子がイオン化されることがなく、量子井戸
層中に励起子が安定に存在することができる。これによ
って、室温においても擬二次元系の励起子を用いること
が可能なII−VI族化合物半導体を用いた半導体レー
ザーなどの半導体発光素子を実現することができる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0021】図1はこの発明の第1実施例による半導体
レーザーを示す。この第1実施例による半導体レーザー
は、ZnSe/Znx Mg1-x y Se1-y 単一量子井
戸のDH(Double Heterostructure) 構造を有する半導
体レーザーである。
【0022】図1に示すように、この第1実施例による
半導体レーザーにおいては、ドナー不純物として例えば
Siがドープされた例えば(100)面方位のn型Ga
As基板1上に、ドナー不純物として例えばClがドー
プされたn型Znx Mg1-xy Se1-y クラッド層
2、ZnSe層から成る活性層3およびアクセプタ不純
物として例えばNがドープされたp型Znx Mg1-x
y Se1-y クラッド層4が順次積層されている。このp
型Znx Mg1-x y Se1-y クラッド層4上には、例
えばPd/Pt/Au電極から成るp側電極5が形成さ
れている。一方、n型GaAs基板1の裏面には、例え
ばIn電極から成るn側電極6が形成されている。
【0023】この第1実施例による半導体レーザーにお
いては、n型Znx Mg1-x y Se1-y クラッド層2
およびp型Znx Mg1-x y Se1-y クラッド層4に
おいて、あるいは、ZnSe/Znx Cd1-x y Se
1-y 単一量子井戸構造において、x≦0.6かつy≧
0.35に選ばれている。この条件の下では、ZnSe
層から成る活性層3とn型Znx Mg1-x y Se1-y
クラッド層2およびp型Znx Mg1-x y Se1-y
ラッド層4とは互いに格子整合し、かつΔEg ≧600
meVとなっている。なお、これらのxおよびyの値
は、すでに報告されているZnMgSSeとGaAsと
の格子整合条件を基にGaAsとZnSeとの格子不整
合0.2%を考慮に入れて見積もったものである。さら
に、この第1実施例による半導体レーザーにおいては、
以上の条件に加えて、ZnSe層から成る活性層3の厚
さは1〜5nmの範囲内の値に選ばれている。
【0024】この第1実施例によれば、ZnSe/Zn
x Mg1-x y Se1-y 単一量子井戸構造におけるエネ
ルギーギャップ差がΔEg ≧600meVに選ばれ、か
つ、ZnSe層から成る活性層3の厚さが1〜5nmの
範囲内の値に選ばれていることにより、このZnSe/
Znx Mg1-x y Se1-y 単一量子井戸構造における
擬二次元系の励起子の束縛エネルギーはLOフォノンの
エネルギーを超え、このためLOフォノンによる励起子
のイオン化が抑制される。これによって、この半導体レ
ーザーにおいては、室温においても励起子を用いること
が可能となる。この励起子を用いた半導体レーザーは、
低しきい値電流であり、かつ青色ないし緑色で発光が可
能である。
【0025】次に、この発明の第2実施例による半導体
レーザーについて説明する。この第2実施例による半導
体レーザーは、活性層3がZnSu Se1-u /Znx
1-x y Se1-y 単一量子井戸構造を有することを除
いて、第1実施例による半導体レーザーと同様な構造を
有する。
【0026】より詳しくは、この第2実施例による半導
体レーザーにおいては、活性層3はZnSu Se1-u
から成り、このZnSu Se1-u 層におけるuは0.0
6に選ばれている。このu=0.06のZnSu Se
1-u 層はGaAsと格子整合し、また、そのエネルギー
ギャップは2.88eVである。一方、n型Znx Mg
1-x y Se1-y クラッド層2およびp型Znx Mg
1-x y Se1-y クラッド層4におけるxおよびyはそ
れぞれ0.42および0.48に選ばれている。このx
=0.42およびy=0.48のn型Znx Mg1-x
y Se1-y クラッド層2およびp型Znx Mg1-x y
Se1-y クラッド層4のエネルギーギャップは3.48
eVである。
【0027】ここで、この第2実施例による半導体レー
ザーにおけるEgw/Egcの値を計算すると、Egw/Egc
=2.88eV/3.48eV=0.82であり、確か
にEgw/Egc≦0.82の条件が満たされている。
【0028】この第2実施例によれば、室温においても
擬二次元系の励起子を用いることが可能な低しきい値電
流の青色で発光が可能な半導体レーザーを実現すること
ができる。
【0029】次に、この発明の第3実施例による半導体
レーザーについて説明する。この第3実施例による半導
体レーザーは、活性層3がZn1-z Cdz Se/Znx
Cd1-x y Se1-y 単一量子井戸構造を有することを
除いて、第1実施例による半導体レーザーと同様な構造
を有する。
【0030】より詳しくは、この第3実施例による半導
体レーザーにおいては、活性層3はZn1-z Cdz Se
層から成る。第1の例においては、このZn1-z Cdz
Se層におけるzは0.20に選ばれており、このとき
のZn1-z Cdz Se層のエネルギーギャップは2.6
1eVである。一方、n型Znx Mg1-x y Se1-y
クラッド層2およびp型Znx Mg1-x y Se1-y
ラッド層4におけるxおよびyはそれぞれ0.72およ
び0.31に選ばれており、このときのn型Znx Mg
1-x y Se1-y クラッド層2およびp型Znx Mg
1-x y Se1-yクラッド層4のエネルギーギャップは
3.21eVである。第2の例においては、Zn1-z
z Se層におけるzは0.30に選ばれており、この
ときのZn1-z Cdz Se層のエネルギーギャップは
2.50eVである。一方、n型Znx Mg1-x y
1-y クラッド層2およびp型Znx Mg1-x y Se
1-y クラッド層4におけるxおよびyはそれぞれ0.8
2および0.26に選ばれており、このときのn型Zn
x Mg1-x y Se1-y クラッド層2およびp型Znx
Mg1-x y Se1-y クラッド層4のエネルギーギャッ
プは3.10eVである。なお、第1の例および第2の
例とも、いわゆる歪み系の例である。
【0031】ここで、この第3実施例による半導体レー
ザーにおけるEgw/Egcの値を計算すると、第1の例に
おいてはEgw/Egc=2.61eV/3.21eV=
0.81であり、また第2の例においてはEgw/Egc
2.50eV/3.10eV=0.81であり、第1の
例および第2の例とも確かにEgw/Egc≦0.82の条
件が満たされている。
【0032】この第3実施例によれば、室温においても
擬二次元系の励起子を用いることが可能な低しきい値電
流の青色で発光が可能な半導体レーザーを実現すること
ができる。
【0033】以上、この発明の実施例について具体的に
説明したが、この発明は、上述の実施例に限定されるも
のではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形
が可能である。
【0034】例えば、上述の第1実施例〜第3実施例に
おいては、DH構造を有する半導体レーザーにこの発明
を適用した場合について説明したが、この発明は、いわ
ゆるSCH(Separate Confinement Heterostructure)
構造を有する半導体レーザーにも適用することが可能で
ある。
【0035】なお、本発明において利用した、安定した
励起子が室温でも得られるという現象は、光双安定スイ
ッチ(Appl. Phys. Lett. 44, 16(1984)) 、量子閉じ込
めシュタルク効果を用いた光変調器(Appl. Phys. Let
t. 44, 16(1984)) 、SEED(Self-electrooptic eff
ect device)(Appl. Phys. Lett. 45, 13(1984)) など
の励起子を用いたデバイスを安定して動作させるのに非
常に有効である。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
第1のクラッド層および第2のクラッド層がエネルギー
ギャップEgcを有し、活性層を構成する量子井戸層がエ
ネルギーギャップEgwを有するとしたとき、絶対零度に
おいてEgw/Egc≦0.82の条件が満たされているこ
とにより、室温においても擬二次元系の励起子を用いる
ことが可能なII−VI族化合物半導体を用いた半導体
発光素子を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例による半導体レーザーを
示す断面図である。
【図2】ZnSe/ZnMgSSe単一量子井戸構造に
おける擬二次元系の励起子の束縛エネルギーの量子井戸
層の厚さ依存性を示すグラフである。
【図3】量子井戸における状態密度を示す略線図であ
る。
【符号の説明】
1 n型GaAs基板 2 n型Znx Mg1-x y Se1-y クラッド層 3 活性層 4 p型Znx Mg1-x y Se1-y クラッド層 5 p側電極 6 n側電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮嶋 孝夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 フレッド・ピー・ロウグ アイルランド国、ダブリン2、ザ カレッ ジ オブザ ホーリー アンド アンディ バイデッド トリニティー オブ エリザ ベス ニア ダブリン内 (72)発明者 ジョン・エフ・ドネガン アイルランド国、ダブリン2、ザ カレッ ジ オブザ ホーリー アンド アンディ バイデッド トリニティー オブ エリザ ベス ニア ダブリン内 (72)発明者 ジョン・ヘガティー アイルランド国、ダブリン2、ザ カレッ ジ オブザ ホーリー アンド アンディ バイデッド トリニティー オブ エリザ ベス ニア ダブリン内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の第1のクラッド層と、 上記第1のクラッド層上に積層された単一量子井戸構造
    または多重量子井戸構造の活性層と、 上記活性層上に積層された第2導電型の第2のクラッド
    層とを有し、 上記第1のクラッド層、上記活性層および上記第2のク
    ラッド層はII−VI族化合物半導体から成り、 上記第1のクラッド層および上記第2のクラッド層がエ
    ネルギーギャップEgcを有し、上記活性層を構成する量
    子井戸層がエネルギーギャップEgwを有するとしたと
    き、絶対零度において Egw/Egc≦0.82 の条件が満たされていることを特徴とする半導体発光素
    子。
  2. 【請求項2】 上記単一量子井戸構造における量子井戸
    層または上記多重量子井戸構造における各量子井戸層の
    厚さが1〜5nmであることを特徴とする請求項1記載
    の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 上記活性層がZna Cd1-a b Se
    1-b /Znx Mg1-xy Se1-y (0≦a、b、x、
    y≦1)単一量子井戸構造または多重量子井戸構造を有
    することを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  4. 【請求項4】 上記活性層がZnSe/Znx Mg1-x
    y Se1-y (0≦x、y≦1)単一量子井戸構造また
    は多重量子井戸構造を有することを特徴とする請求項1
    記載の半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 上記活性層がZnSu Se1-u /Znx
    Mg1-x y Se1-y (0<u<1、0≦x、y≦1)
    単一量子井戸構造または多重量子井戸構造を有すること
    を特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  6. 【請求項6】 上記活性層がZn1-z Cdz Se/Zn
    x Mg1-x y Se1-y (0<z<1、0≦x、y≦
    1)単一量子井戸構造または多重量子井戸構造を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
JP23028594A 1994-08-31 1994-08-31 半導体発光素子 Pending JPH08298352A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10321965A (ja) * 1997-03-14 1998-12-04 Toshiba Corp 半導体発光素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10321965A (ja) * 1997-03-14 1998-12-04 Toshiba Corp 半導体発光素子

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