JPH082977A - ペロブスカイト型セラミックスの接合方法 - Google Patents

ペロブスカイト型セラミックスの接合方法

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JPH082977A
JPH082977A JP13450994A JP13450994A JPH082977A JP H082977 A JPH082977 A JP H082977A JP 13450994 A JP13450994 A JP 13450994A JP 13450994 A JP13450994 A JP 13450994A JP H082977 A JPH082977 A JP H082977A
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JP
Japan
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joining
slurry
ceramics
perovskite
ceramic member
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JP13450994A
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English (en)
Inventor
Masaaki Izumi
政明 泉
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温雰囲気であっても十分な接合強度および
電気伝導性を有する接合体を得ることができるペロブス
カイト型セラミックスの接合方法を提供する。 【構成】 セラミックス部材Aと、Aとは異なる組成の
セラミックス部材Bとを接合するに際し、セラミックス
部材Aを構成する金属元素のうち少なくとも2種類と、
セラミックス部材Bを構成する金属元素のうち少なくと
も2種類の元素を含むペロブスカイト型セラミックスを
中間材料として用い、この中間材料の粉末に溶媒を加え
てスラリとし、このスラリを被接合材の接合面に塗布
し、接合面を圧着しながら焼成する。 【効果】 熱膨張差による残留応力が緩和された強固な
接合体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペロブスカイト型セラ
ミックスの接合方法に係り、特に固体電解質型燃料電池
の分野をはじめとする接合部材の使用環境が過酷な分野
における、異種ペロブスカイト型セラミックスからなる
部材相互を接合するペロブスカイト型セラミックスの接
合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ペロブスカイト型セラミックスは、高温
下において高い電気伝導性を有する数少ない貴重な材料
である。しかしながら、このセラミックスは単体で使用
されるケースはきわめて希であり、通常、異種のセラミ
ックス材料と接合した状態で利用されるために、被接合
材相互の親和性に起因する問題、例えば両者の熱膨張係
数の差により接合体内部に残留応力が発生し、機械的強
度が低下するという問題があった。
【0003】このような問題を解決するために、従来
は、例えばセラミックスの接合部に、被接合材よりも変
形し易い中間層を介在させ、該中間層の弾力または組成
変形によって接合体内部の残留応力を緩和させる方法、
またはセラミックスの接合部に、被接合材相互の中間的
な熱膨張係数を有する中間層を介在させて熱膨張係数の
差を緩和して残留応力を減少させる方法等が採用されて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、ペロブスカイト型セラミックスの特性が発
揮される過酷な環境下において、満足できる充分な接合
強度を発揮する接合体が得られず、また接合部の電気伝
導性が著しく低下するという問題があった。本発明の目
的は、上記従来技術の問題点を解決し、異類のペロブス
カイト型セラミックス同士を比較的低温、低圧条件下で
接合し、しかも、例えば1000℃以上の過酷な雰囲気
においても充分な接合強度および電気伝導性を有する接
合体を得ることができるペロブスカイト型セラミックス
の接合方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願で特許請求する発明は以下のとおりである。 (1)ペロブスカイト型セラミックス部材Aと、該Aと
は異なる組成のペロブスカイト型セラミックス部材Bと
を接合するペロブスカイト型セラミックスの接合方法に
おいて、前記セラミックス部材Aを構成する金属元素の
うち少なくとも2種類の元素と、前記セラミックス部材
Bを構成する金属元素のうち少なくとも2種類の元素を
含むペロブスカイト型セラミックスを中間材料として用
いることを特徴とするペロブスカイト型セラミックスの
接合方法。 (2)前記中間材料であるセラミックスの粉末に溶媒を
加えてスラリとし、該スラリを被接合材の接合面に介在
させ、接合面を圧着しながら焼成することを特徴とする
(1)記載のペロブスカイト型セラミックスの接合方
法。
【0006】
【作用】ペロブスカイト型セラミックス部材Aと、該A
とは異なる組成のペロブスカイト型セラミックス部材B
を接合するに際し、前記セラミックス部材Aを構成する
金属元素のうち少なくとも2種類の元素と、セラミック
ス部材Bを構成する金属元素のうち少なくとも2種類の
元素を含むペロブスカイト型セラミックスを接合用中間
材料として用いることにより、前記中間材料の構成元素
がセラミックスAおよびセラミックスB中に拡散してそ
の接合面における親和性が向上する。また前記中間材料
の熱膨張係数は、被接合部材であるセラミックスAおよ
びBの中間値を示すので、被接合部材相互の熱膨張差に
よる残留応力が緩和され、例えば1000℃以上の過酷
な雰囲気においても十分な強度を有する強固な結合体が
得られる。
【0007】本発明において、接合用の中間材料セラミ
ックスは、例えば粒径0.01〜10μmに粉砕した粉
末に溶媒を加えて混練したスラリとして使用される。ス
ラリを調整する際の溶媒としては、例えば蒸留水、トル
エン、エタノール、イソプロパノールまたはこれらの混
合液が使用される。このスラリには、必要に応じてバイ
ンダー、可塑剤、分散剤等を添加することが好ましい。
焼結性を高めるためのバインダーとしては、例えばポリ
ビニルブチラール(PVB)、ポリエチレングリコール
(PEG)等があげられ、その添加量は重量基準で、例
えば5〜15%程度である。可塑剤としては、例えばジ
ブチルフタレート(DBP)があげられ、その添加量は
重量基準で、例えば5〜15%である。また分散剤とし
ては、例えばノニオンがあげられ、添加量は重量基準
で、例えば1〜5%である。
【0008】本発明において、スラリを被接合材の接合
面に介在させる方法としては、例えば前記スラリを直接
接合面に塗布するか、または前記スラリをシート状に成
形した後、接合面に貼付ける方法がある。接合面に中間
材スラリを介在した被接合材は、接合面を、例えば10
kPa〜1MPaで圧着しながら、例えば1000〜1
500℃で焼結される。焼結の進行に伴い、中間材料で
あるセラミックスの粉末同士が焼き締まるとともに、該
セラミックス粉末と被接合材が強固に結合する。このと
き中間材料であるセラミックス粉末の構成元素が被接合
材中に拡散し、一方、被接合材を構成する元素が中間材
料中に拡散する。この相互拡散によって比較的低圧、低
温下であっても強固に結合した十分な強度を有する接合
体が得られる。
【0009】本発明において、接合時に接合面を圧着す
ることによって中間材料であるセラミックス粉末の焼成
が促進されるとともに、被接合材の接合面の凹部にも中
間材料粉末が入り込み易くなり、該中間材料粉末が接合
面全体に一様に配置されて接合面における空間部がなく
なるので、中間材料と被接合材との密着性が向上する。
【0010】本発明において中間材料としてのセラミッ
クスは被接合材である二つのペロブスカイト型セラミッ
クスをそれぞれ構成する金属元素のうち、少なくともそ
れぞれ2種類以上の元素を含むことが必要である。1種
類以下では中間材料を構成する元素の被接合材中への拡
散が不十分となり、十分な強度を有する接合体が得られ
ない。
【0011】
【実施例】次に、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明する。図1は、本発明の一実施例を示す説明図であ
る。図においてペロブスカイト型セラミックス部材Aと
該セラミックス部材Aとは異なる組成からなるペロブス
カイト型セラミックス部材Bが示されており、その接合
面には、前記セラミックス部材Aとセラミックス部材B
との中間的組成を有する中間材料セラミックスのスラリ
が塗布されている。このスラリは、前記セラミックス部
材Aを構成する金属元素のちう少なくとも2種類の元素
と、前記セラミックス部材Bを構成する金属元素のちう
少なくとも2種類の元素を含むセラミックスの、例えば
0.01〜10μmの粉末に、所定量のバインダ、可塑
剤、分散剤および溶媒を添加して調整したものであり、
塗布した際の膜厚は、例えば10〜500μmである。
このようにしてセラミックス部材Aとセラミックス部材
Bとの接合面に中間材料のスラリが直接塗布された後、
その接合面を、例えば10kPa〜1MPaの圧力で圧
着しながら、例えば1000〜1500℃で0.1〜1
0時間焼成される。
【0012】本実施例によれば、セラミックス部材Aを
構成する金属元素のうち少なくとも2種類の元素と、セ
ラミックス部材Bを構成する金属元素のうち少なくとも
2種類の元素を含むセラミックスを中間材料として用い
たことにより、接合面における中間材料を構成する元素
の被接合材への拡散が促進されるので、親和性が向上す
るとともに、中間材料の熱膨張係数がセラミックス部材
AとBとの中間値となるので、被接合部材相互の熱膨張
差による残留応力を低減することができ、歪み等ない強
固な接合体が得られる。
【0013】本実施例において、接合面に中間材料のス
ラリを直接塗布する代わりに、該スラリを、例えばドク
ターブレード装置等を用いて、例えば厚さ10〜500
μmのシート状に成形し、これをグリーン状態で接合面
に貼り付けてもよい。スラリを塗布する面またはスラリ
シートを貼り付ける面は被接合材のどちらか一方であっ
てもよいが、両接合面に施すことにより接合効果をより
高めることができる。
【0014】本実施例において、接合面に塗布、または
貼り付けられるスラリの膜厚は、接合面の凹凸の大きさ
によって適宜選択され、凹凸が大きい場合には厚くする
ことが好ましい。次に本発明の具体的実施例を説明す
る。
【0015】
【実施例1】約1μm以下に粉砕したLa0.7 Ca0.3
(Cr0.5 Mn0.5 0.953 組成のセラミックス粉末
100gに、バインダとしてポリビニルブチラールを1
5g、分散剤としてノニオンを3g、溶媒としてトルエ
ン/エタノール混合液を150cc添加して充分混練し
て中間材料スラリとし、これをLa0.8 Sr0.2 MnO
3 セラミックス部材と、La0.7 Ca0.3 Cr0.953
セラミックス部材の両接合面にそれぞれ塗膜が20μm
になるように直接塗布し、スラリが充分に乾燥した後、
前記両部材の接合面を0.1MPaで圧着しながら15
00℃で1時間焼成して接合体を得たところ、得られた
接合体の室温における4点曲げ強度は67MPaとかな
り高く、また接合部における電気的接触抵抗は1.9m
Ω・cm 2 と非常に低かった。なお、中間剤スラリの成
分配合割合を表1に示す。
【0016】
【表1】 本実施例において、曲げ強度は4点曲げ強度試験法によ
って、また電気的接触抵抗は4端子法によって測定し
た。
【0017】
【比較例1】中間材料セラミックスとしてLa0.7 Ca
0.3 Cr0.953 を用いた以外は前記実施例1と同様に
して同様の接合体を得たところ、接合体の曲げ強度は非
常に低く、測定不可能であった。
【0018】
【比較例2】中間材料セラミックスとしてLa0.8 Sr
0.2 MnO3 を用いた以外は前記実施例1と同様にして
同様の接合体を得たところ、接合体の曲げ強度は非常に
低く、測定不可能であった。
【0019】
【発明の効果】本願の請求項1記載の発明によれば、接
合用中間材料として、被接合材Aを構成する金属元素の
うち少なくとも2種類の元素と、被接合材Bを構成する
金属元素のうち少なくとも2種類の元素を含むセラミッ
クスを用いたことにより、接合面における構成元素の拡
散が促進して親和性が向上し、しかも中間材料の熱膨張
係数が被接合体相互の中間の値を示すので、残留応力が
緩和され歪み等のない強固な接合体を得ることができ
る。
【0020】本願の請求項2記載の発明によれば、中間
材料セラミックスをスラリ状とし、該スラリを被接合材
の接合面に介在させ、圧着しながら焼成することによ
り、接合面における空間がなくなって密着性が向上する
とともに、前記中間材料の焼結性が促進されるので、比
較的低温、低圧の条件で強固な接合体を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す説明図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペロブスカイト型セラミックス部材A
    と、該Aとは異なる組成のペロブスカイト型セラミック
    ス部材Bとを接合するペロブスカイト型セラミックスの
    接合方法において、前記セラミックス部材Aを構成する
    金属元素のうち少なくとも2種類の元素と、前記セラミ
    ックス部材Bを構成する金属元素のうち少なくとも2種
    類の元素を含むペロブスカイト型セラミックスを中間材
    料として用いることを特徴とするペロブスカイト型セラ
    ミックスの接合方法。
  2. 【請求項2】 前記中間材料であるセラミックスの粉末
    に溶媒を加えてスラリとし、該スラリを被接合材の接合
    面に介在させ、接合面を圧着しながら焼成することを特
    徴とする請求項1記載のペロブスカイト型セラミックス
    の接合方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2004201219B2 (en) * 2003-03-21 2006-09-14 Air Products And Chemicals, Inc. Method of joining itm materials using a partially or fully-transient liquid phase
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Date Code Title Description
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Effective date: 20021210