JPH08297361A - 転写マスク - Google Patents
転写マスクInfo
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- JPH08297361A JPH08297361A JP12589995A JP12589995A JPH08297361A JP H08297361 A JPH08297361 A JP H08297361A JP 12589995 A JP12589995 A JP 12589995A JP 12589995 A JP12589995 A JP 12589995A JP H08297361 A JPH08297361 A JP H08297361A
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- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
を有し、耐久性等の実用性に優れた転写マスクを提供す
る。 【構成】 本発明の転写マスクは、支持枠部12に支持
された薄膜部13に開口11を形成してなる転写マスク
であって、少なくとも、転写マスク表面上にイリジウム
合金層2を設けた構成とする。
Description
ーム露光、X線露光などに用いられる転写マスクに関す
る。
またはクオーターミクロン領域の超微細化素子等の製造
技術として、電子線リソグラフィー、イオンビームリソ
グラフィー、X線リソグラフィー等が注目されている
が、いずれが主流となるかは未だ不透明な状況にある。
ーム露光、X線露光用のマスクとして、Si、Mo、A
l、Auなどの金属箔に穴(貫通孔、開口)をあけて露
光すべきパターンを形成した転写マスク(ステンシルマ
スク;Stencil mask)が開発され一部実用化されつつあ
るが、量産的実用化には至っていない。
電子線リソグラフィーにおいては、部分一括露光、ブロ
ック露光あるいはセルプロジェクション露光と称され
る、露光すべきパターンを分割して得られる各部分に対
応した透過型図形(開口)を各種形成したマスクを用
い、この開孔で電子ビームを成形して、所定の区画(ブ
ロックまたはセル)を部分的に一括して露光し、この操
作を繰り返して描画を行う描画方式が近年提案され、次
世代LSI技術として急浮上し脚光を浴びている。この
部分一括露光による描画方式は、すでに実用化されてい
る電子線(細いビームスポット)で露光パターンを走査
して描画を行う直接描画方式(いわゆる一筆書き方式)
において問題であった描画時間が極端に長く低スループ
ットであることに対処すべく案出された方式であり、可
変矩形による直描方式に比べても高速描画が可能であ
る。
写マスクは、従来より種々の方法で作製されているが、
加工性や強度の点からシリコン基板(市販のシリコンウ
エハ等)を加工して作製するのが一般的である。具体的
には、例えば、シリコン基板裏面をエッチング加工して
支持枠部とこの支持枠部に支持された薄膜部を形成し、
この薄膜部に開口を形成して転写マスクを作製する。
クにおいては、そのままでは開口を形成したシリコン薄
膜部が、電子線に対する耐久性に乏しいため、通常、シ
リコン薄膜部の上に、金(Au)、タングステン
(W)、白金(Pt)等の金属層を形成し、電子線照射
時のマスクの耐久性の向上を図っている。また、これら
の金属は、良導体であり、電子伝導性や熱伝導性に優れ
ているため、帯電(チャージアップ)によるビームずれ
の防止や、発熱によるマスクの熱歪み防止効果に寄与し
ている。さらに、これらの金属は、電子線に対する遮蔽
性に優れ、エネルギー吸収体として作用するため、シリ
コン薄膜部を薄く構成することができ、したがって、開
口精度の向上や、開口側壁による電子線への影響を低減
できる。
たシリコン薄膜部上に形成される金属層には、次に示す
ような問題がある。
係数がシリコンと大きく異なるため、電子線照射時に、
ストレスによってマスクが歪んだり、Auがシリコン中
に拡散する拡散反応を起こすために、マスクの安定性や
耐久性に欠けるという問題がある。また、Auはドライ
エッチングが困難であるため、開口部を形成した後に薄
膜形成法でAu層を形成することしかできず、開口精度
が損なわれたり、プロセスの制約が大きいという問題が
ある。
はシリコンとほぼ等しく優れているものの、表面に酸化
層を形成しやすいため、安定性に欠けるとともに、酸に
対する耐薬品性が乏しいため、真空装置中で汚染物とし
て付着するカーボンなどの有機物の酸洗浄による除去が
困難であるという問題がある。また、Auと同様に、シ
リコンと拡散反応を起こすという問題がある。
伝導度が悪く、線膨脹係数もシリコンの2倍であるた
め、電子線照射による加熱によってPtの膜剥がれを生
ずる恐れがあるという問題がある。また、Auと同様
に、ドライエッチングが困難であるため、開口精度が損
なわれたり、プロセスの制約が大きいという問題があ
る。
れたものであり、金属層としての各種要求特性を満たす
金属層を有し、耐久性等の実用性に優れた転写マスクの
提供を目的とする。
に本発明の転写マスクは、支持枠部に支持された薄膜部
に開口を形成してなる転写マスクであって、少なくと
も、転写マスク表面上に、Ru(ルテニウム)、Re
(レニウム)、Pt(白金)、Au(金)、Rh(ロジ
ウム)、Pd(パラジウム)、W(タングステン)、T
a(タンタル)、Mo(モリブデン)、Nb(ニオブ)
のうちから選ばれる一以上の金属と、イリジウムとを含
むイリジウム合金層を設けた構成、あるいは、支持枠部
に支持された薄膜部に開口を形成してなる転写マスクで
あって、少なくとも、転写マスク表面上にタングステン
層/イリジウム合金層もしくはイリジウム合金層/タン
グステン層/イリジウム合金層からなる積層層、または
タンタル層/イリジウム合金層もしくはイリジウム合金
層/タンタル層/イリジウム合金層からなる積層層を設
けた構成としてある。
スクにおいて、上記イリジウム合金層または積層層を、
転写マスクの側面および/または裏面側にも形成した構
成、上記イリジウム合金層が、イリジウムを含む金属間
化合物層、イリジウムを含む化合物層、または、基板界
面がイリジウム合金であり堆積が進むにつれて合金成分
がゼロになる構成、上記支持枠部に支持された薄膜部に
開口を形成してなる転写マスクが、シリコン基板、SO
I基板またはSIMOX基板をエッチング加工して形成
したものである構成、あるいは、上記転写マスクが、支
持枠部に支持された薄膜部に開口を形成してなる転写マ
スクを形成後、薄膜形成法によってイリジウム合金層ま
たは積層層を形成したもの、あるいは開口形成前の基板
上にイリジウム合金層または積層層を形成した後、開口
を形成したものである構成としてある。
転写マスクは、例えば、図1に示すように、支持枠部1
2に支持された薄膜部13に開口11を形成してなる転
写マスクであって、少なくとも、転写マスク表面上にイ
リジウム合金層2を設けた構成としてある。
種方法でシリコン基板等を加工して、支持枠部に支持さ
れた薄膜部に開口を形成したシリコン等からなる転写マ
スクを作製後、この転写マスクの表面上に薄膜形成法に
よってイリジウム合金(層)を形成して得ることができ
る。
の基板上にイリジウム合金層を形成した後、開口を形成
しても得ることができる。
面上の全面に形成しなくてもよく、例えば開口以外の薄
膜部表面上に形成してもよい。
を形成してなる転写マスクは、従来より公知の各種方法
で作製された転写マスクであればよく、転写マスクの製
造方法、材料、構成等については特に制限されない。本
発明の転写マスクの製造方法については、後に詳述す
る。
(Ir)合金層は、転写マスク表面上に形成される金属
層としての要求特性をすべて満足し、材料特性(密度、
電気抵抗、熱伝導度、線膨張係数等)が非常に優れてい
る。
ので、電子ビームを照射した際の加速電圧に対する電子
の侵入深さ(すなわち飛程距離)を小さくすることがで
る。
ム)、Re(レニウム)、Pt(白金)、Au(金)、
Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、W(タングス
テン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Nb
(ニオブ)のうちから選ばれる一以上の金属と、イリジ
ウムとを主成分とする合金層である。イリジウム合金に
おけるイリジウム以外の合金成分の割合は、イリジウム
合金の材料特性が最適なものとなるように調整する。な
お、この合金成分の割合は、合金成分の種類によって好
ましい割合が異なるため、合金成分の種類に応じて最適
なものとなるように調整する。
イリジウム以外の合金成分との金属間化合物(合金の一
種)であってもよく、この金属間化合物には、ホウ素、
炭素、ケイ素、ゲルマニウム、アンチモン、セレンなど
の非金属を含む場合や侵入型化合物も含まれる。イリジ
ウム合金層は、上記イリジウム合金成分と、酸素、窒
素、炭素のうちの少なくとも一以上元素とを含む金属化
合物であってもよい。このようにイリジウム以外の成分
やその割合等を調整することにより、イリジウム合金層
の材料特性や基板との付着性等を制御できる。
金層単層の他、イリジウム合金層/タングステン層/イ
リジウム合金層(サンドイッチ構造)またはタングステ
ン層/イリジウム合金層等からなる積層層としてもよ
い。イリジウム合金層は、基板界面がイリジウム合金で
あり、堆積が進むにつれてイリジウム以外の合金成分が
ゼロになるような傾斜的な構造としてもよい。これらに
より、表面酸化防止効果、基板との付着性および拡散防
止効果等を制御できる。
化物や金属等のバッファー層を設け、基板との付着性等
を制御することもできる。
μm(200〜50000オングストローム)の範囲と
するのが適当である。イリジウム合金層の厚さが、0.
02μmより薄いと電子線に対する耐久性が乏しくな
り、5μmを越えると、膜形成が困難になるとともに、
膜応力のコントロールが難しくなり、また、高精度なド
ライエッチング加工が困難となる。
されないが、例えば、イオンビーム蒸着法、真空蒸着
法、スパッタ法、イオンプレーティング法等の薄膜形成
方法が挙げられる。イリジウム合金層の形成方法は、膜
質(膜の緻密性や結晶構造、無欠陥性など)やコスト等
を考慮して適宜選択される。
スク表面上に加え、転写マスクの側面および/または裏
面側(基板裏面のテーパ状部分や薄膜部の裏面側を含
む)や、開口側壁部に形成してもよい。これは、SOI
基板等を用いて転写マスクを作製した場合、転写マスク
表面上のイリジウム合金層が、誘電体であるSiO2層
により電気的に絶縁されてしまいチャージアップが生じ
やすくなるとともに、SiO2層は熱伝導性に乏しいの
でマスクが発熱する恐れがある。そこで、これらの問題
に対し、SiO2層が形成されていない転写マスクの側
面や裏面(薄膜部の裏面側を含む)にもイリジウム合金
層を形成し表面側と導通(コンタクト)させてこれらの
問題に対処するためである。
には、表面酸化防止および拡散防止のためIr合金/W
/Ir合金からなるサンドイッチ構造の積層層を形成
し、電子線が照射されない他の面には、拡散防止の必要
がないので、W/Ir合金からなる積層層やIr合金以
外の金属良導体層を形成してもよい。
いて説明する。
従来より公知の各種方法でシリコン基板等を加工して、
支持枠部に支持された薄膜部に開口を形成したシリコン
等からなる転写マスクを作製後、この転写マスクの表面
上に薄膜形成法によってイリジウム合金(層)を形成し
て得ることができる。ここで、従来より公知の各種方法
としては、以下の方法が挙げられる。
介して貼り合わせた構造のSOI(Silicon on Insulat
or)基板を用い、SiO2層をエッチング停止層(エッ
チングストッパー層)としてシリコン薄膜部を形成する
方法(特開平6−130655号等)や、シリコン基板
を用いて開口(開孔)パターン部分を放電加工によって
形成する方法(特開平5−217876号)、あるい
は、シリコン基板上に感光性ガラスを塗布しこの感光性
ガラスをそのままマスク材料として用いレジストプロセ
スの省略を図る方法(特開平4−240719号)等が
挙げられる。
転写マスク製造時における薄膜部分の耐久性や、開口の
加工精度を考慮すると、基板としてSOI基板を用い、
開口パターン部分をドライエッチングにより高精度に加
工し、その開口部に対応した基板の裏面部分をウエット
エッチング(湿式エッチング)により加工する方法が一
般的である。より具体的には、例えば、Si/SiO2
/Siの多層構造からなるSOI基板を用い、このSO
I基板の開口パターン形成面側にSiO2からなるドラ
イエッチング(トレンチエッチング)マスク層を形成し
た後、基板全体をシリコン窒化層で覆い、このシリコン
窒化層の裏面部分に開口を形成し基板裏面をウエットエ
ッチングにより加工して薄膜部を形成し、シリコン窒化
層を除去した後、開口パターン側のドライエッチング加
工を行う方法が挙げられる。
に開口パターンの加工を行い、その後基板の裏面加工を
行う方法も利用できる。さらに、エッチングストッパー
層としてボロン層を用いた方法も利用できる(特開平2
−76216号等)。
の基板上にイリジウム合金層を形成した後、開口を形成
しても得ることができる。この製造方法(以下、本方法
という)は本願出願人が先に出願した方法(特願平6−
336909号)であり、以下に詳述する。
らの工程順序は目的に応じて任意に定めることができる
のであるが、説明の便宜上そのうちの一工程順序に従い
説明を行う。
工程説明図である。図3に示すように、まず基板1(図
3(a))表面にイリジウム合金層2を形成する(図3
(b))。ここで、基板材料としては、Si、Mo、A
l、Au、Cuなどが挙げられるが、耐薬品性、加工条
件、寸法精度等の観点から、シリコン基板、SOI基
板、酸素イオンをシリコン基板等に高濃度で打ち込み熱
処理で酸化膜を形成したSIMOX(separation by im
planted oxygen)基板等を用いることが好ましい。な
お、リンやボロンをドープしたシリコン基板を用いる
と、シリコン基板の電子伝導性等を改良できる。
成方法を用いて形成される。
(イリジウム合金層のエッチングマスク層)3、を形成
する(図3(c))。ここで、イリジウム合金層2上に
のみSiO2層3を形成してもよいが、基板1の反りを
考慮すると基板の両面にバランスの良い厚さ(例えば、
0.5〜3.0μm)で形成することが好ましい。
法、蒸着法、熱酸化法、CVD法や、SOG(スピン・
オングラス)、感光性ガラス、感光性SOGなどを用い
る方法等の薄膜形成方法が挙げられる。
術を用いて所望の形状にパターンニングする。具体的に
は、例えば、SiO2層3上にレジストを塗布し、露
光、現像によってレジストパターン(図示せず)を形成
し、このレジストパターンをマスクとしてSiO2層3
のエッチングを行い、レジストパターンをSiO2層3
に転写する(図3(c))。
iO2層3のエッチングは、フロロカーボン系ガス(C
F4、C2F6、CHF3等)をエッチングガスとするドラ
イエッチングにより行うことが好ましい。
ングされたSiO2層3をマスクとしてドライエッチン
グによりイリジウム合金層2および基板1表面のトレン
チエッチング(深溝状にエッチング加工すること)を行
い、SiO2パターンをこれらに転写する(図3
(d))。
グの深さは、所定の厚さの薄膜部を形成すべく所定の深
さ(例えば、5〜30μm)とする。
グガスは特に制限されないが、例えば、イリジウム合金
のエッチングガスとしては、フロロカーボン系ガス(S
F6/O2混合ガス、SF6/Cl2混合ガス、CF4/O2
混合ガス、CBrF3ガス等)が挙げられ、シリコン基
板のエッチングガスとしては、HBrガス、Cl2/O2
混合ガス、SiCl4/N2混合ガス等が挙げられる。な
お、SF6ガス等を用いてイリジウム合金層とシリコン
基板とを同一エッチングガスで連続的にエッチングして
もよい。
リコン基板とを連続的にエッチングすることにより、イ
リジウム合金層を含めた開口部の形成を、連続ドライエ
ッチングにより一工程でしかも短時間で行うことができ
るとともに、高精度かつ容易に行うことができる。
離液(緩衝弗酸、希弗酸等)で除去した後、基板裏面に
ウエットエッチングマスク層4を形成し、このウエット
エッチングマスク層4をリソグラフィー技術によってパ
ターンニングする(図3(e))。
合にあっては、ウエットエッチング液の種類によって
は、裏面のSiO2層をそのままウエットエッチングマ
スク層として使用可能であるので、この場合は、SiO
2層を除去せずにそのまま用いてもよい。
は、タングステン、ジルコニウム、チタン、クロム、ニ
ッケル、シリコンなどの金属単体、またはこれらの金属
を含む合金、あるいはこれらの金属または合金と酸素、
窒素、炭素のうちの少なくとも一以上元素とを含む金属
化合物で構成することが好ましい。これは、これらの金
属系は低温ウエットエッチングによるパターンニングが
可能であるとともに、これらの金属系の除去も100℃
以下の低温ウエットエッチングで行うことができるの
で、これらの処理中に薄膜部の破損等が生じないからで
ある。
て、SiO2、SiC、Si3N4、サイアロン(Siと
Alの複合混合物)、SiONなどの無機層を用いるこ
ともできる。
としては、スパッタ法、蒸着法、CVD法などの薄膜形
成方法が挙げられるが、膜質が悪いとエッチング液がし
み込みシリコン基板に蝕孔(エッチピット)が生じるの
でこれを避けるという観点、および高温成膜では熱スト
レス等によりクラック等のダメージが入ることがあるの
でこれを避けるという観点から、成膜条件等を制御する
ことが好ましい。
0.1〜1μmの範囲とするのが適当である。ウエット
エッチングマスク層4の厚さが、0.1μmより薄いと
シリコン基板を完全に被覆できず、1μmを越えると成
膜に長時間を要するとともに膜応力の影響も増大する。
ニングは、具体的には、ウエットエッチングマスク層4
上にレジストを塗布しリソグラフィー法によってレジス
トパターン(図示せず)を形成し、このレジストパター
ンをマスクとし、エッチング液にてウエットエッチング
マスク層4をウエットエッチングして、パターンニング
する(図3(e))。
ング液は特に制限されないが、例えば、チタンのエッチ
ング液としては4%希弗硝酸水溶液等が、クロムのエッ
チング液としては硝酸第二セリウム・アンモニウム/過
塩素酸水溶液等が、ニッケルのエッチング液としては塩
化第二鉄等が、タングステンのエッチング液としては赤
血塩(フェリシアン化カリウム)水溶液等が挙げられ
る。
脂層5を形成し、これを加熱あるいは室温放置して硬化
処理する(図3(e))。この低温硬化樹脂層5は基板
裏面をウエットエッチング加工する際の基板裏面以外の
部分の保護層としての役割を果たす。
低温で硬化する樹脂を用いることが好ましい。硬化温度
が200℃を越えると、硬化処理時の熱ストレスによる
影響で薄膜部等の歪みや破損が生じる。このような熱ス
トレスによる影響をより完全に避けるためには、室温で
硬化する樹脂を用いることがより好ましい。
系樹脂、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、シリコン
系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂のうちの少
なくとも一種以上を含む樹脂等が挙げられる。
を形成する方法としては、スピンコート法、ディッピン
グ法、スプレイ法などが挙げられが、ハンドリングや作
業効率等を考慮するとスピンコート法が好ましい。基板
側面の被覆は、例えばスピンコート法における初期低速
回転時等に基板側面に樹脂を回り込ませて行う。
とするのが適当である。低温硬化樹脂層5の厚さが、3
0μmより薄いとエッチング液に対する耐久性や保護層
としての機能が乏しくなる。
他の部分に熱ストレスによる影響を与えることがなく、
スピンコーティング法等で簡単に形成でき、段差被覆性
に優れ、エッチング液の液浸食を完全に防ぐことができ
る。したがって、安定的かつ容易に転写マスクを製造す
ることに寄与する。
裏面をエッチング液に浸し、基板裏面のエッチング加工
を行う(図3(f))。ここで、エッチング液として
は、KOH、NaOH等のアルカリ水溶液や、アルコー
ル等を含むアルカリ水溶液、有機アルカリ等のアルカリ
系溶液が挙げられる。
響を避けるため、150℃以下の低温とすることが好ま
しく、110℃以下の低温とすることがより好ましい。
エッチング方法としては、浸漬(ディッピング)法等が
挙げられる。
トロールすることで基板裏面のエッチング量(深さ)を
制御できるので、SOI基板などにおけるエッチングス
トッパー層(SiO2、ボロンなど)が不要となり、し
たがってベアシリコン(普通のシリコン基板)が使用で
き、低コスト化に寄与できる。
5を有機溶剤等で除去し、同じくウエットエッチングマ
スク層4をエッチング液等にて除去して、転写マスクを
得る(図3(e))。この際、これらの層の除去温度
は、熱ストレスによる影響を避けるため、100℃以下
の低温とすることが好ましく、室温とすることがより好
ましい。
いては、上述したように複数の工程が含まれるが、これ
らの工程順序には制限がなく、目的にあわせて任意に工
程順序を定めることができる点も特徴であり、自由度が
高い。例えば、先に裏面加工を行い、あとから開口を形
成することもできる。
公知の転写マスクの製造工程(一部を含む)とを組み合
わせて転写マスクを製造することもできる。
に説明する。
説明図である。図1に示すように、リン(P)ドープシ
リコン基板1(図1(a))の両面に無機層(SiO2
層等)を形成し(図示せず)、リソグラフィー技術によ
って無機層をパターンニングし、表面側からドライエッ
チング加工を施して開口11を形成し、裏面側からウエ
ットエッチング加工を施して支持枠部12に支持された
薄膜部13を形成し、さらに不用となった無機層を緩衝
フッ酸等で除去して、シリコンのみからなる転写マスク
を得た(図1(b))。
ビーム(EB)蒸着法により、パラジウム(Pd)を8
%含むイリジウム合金層2を1μmの厚さで形成して転
写マスクを得た。この場合、パラジウムを加えることに
より、微細なグレイン(粒子)を得ることが可能とな
り、かつ、シリコン基板との付着特性の向上が図られ
た。このように、高密度な膜が形成でき、同時にシリコ
ン基板との付着特性が向上したことから、Ir単体の場
合に比べさらなるEB耐久性の向上が図られた。
に装着し、描画テストを行ったところ、描画精度や耐久
性に優れ実用性が高いことが確認された。
程説明図である。図2に示すように、ボロン(B)ドー
プシリコン基板1(図2(a))の裏面に、リソグラフ
ィー技術によってパターンニングされたエッチングマス
ク層を形成し、裏面側からウエットエッチング加工を施
して薄膜部13を形成した(図2(b))。
らなるIr合金2a/W2b/Ir合金2c層2を形成
する(図2(c))。上記Ir合金/W/Ir合金層2
の上に、SiO2層3を形成し、このSiO2層3をレジ
ストを用いたリソグラフィー技術およびドライエッチン
グ技術を用いてパターンニングを施した(図2
(d))。
3をマスクとして、ドライエッチングにより、Ir合金
/W/Ir合金層2のエッチングを行い(図2
(e))、続いてシリコン基板1表面のトレンチエッチ
ングを行って、開口パターンを形成した(図2
(e))。なお、Ir合金/W/Ir合金層2のエッチ
ングガスとしてフロロカーボン系ガス(CF4/O2)を
使用し、シリコン基板1表面のエッチングガスとしてC
l2/SF6混合ガスを使用した。
衝フッ酸等で除去して、転写マスクを得た(図1
(f))。
の形成を、連続ドライエッチングにより形成しているの
で、開口形成後に金属層を形成する場合に比べ高精度な
開口を有する転写マスクを得ることができた。得られた
転写マスクを電子線一括露光装置に装着し、描画テスト
を行ったところ、描画精度や耐久性に優れ実用性が高い
ことが確認された。
程説明図である。図3に示すように、リン(P)ドープ
シリコン基板1(図3(a))の表面上に、基板界面が
タンタル(Ta)および窒素(N)を含むイリジウム合
金系化合物であり、堆積が進むにつれて合金成分および
窒素がゼロになるように傾斜的にスパッタ法によりイリ
ジウム合金系化合物層2を2μmの厚さで形成した。
(図3(b))。なお、このように基板界面をIr合金
とすると基板との付着特性がさらに向上するとともに、
表面はIrであるので金属層としての各種要求特性に優
れる。
に、SiO2層3を3μmの厚さで形成し、このSiO2
層3をレジストを用いたリソグラフィー技術およびドラ
イエッチング技術を用いてパターンニングを施した(図
3(c))。
2層3をマスクとして、ドライエッチングにより、イリ
ジウム合金系化合物層2のエッチングを行い、続いてシ
リコン基板1表面のトレンチエッチングを行って、開口
パターンを形成した(図3(d))。なお、イリジウム
合金系化合物層2のエッチングガスとして塩素系ガス
(Cl2/O2)を使用し、シリコン基板1表面のエッチ
ングガスとしてSiCl4/SF6/Cl2混合ガスを使
用した。
トロームのSiC層(エッチングマスク層)4を形成す
るとともに、基板の表面および側面にエッチングに対す
る保護層としてゴム系樹脂(エチレン/プロピレン等)
を300μmの厚さで塗布して樹脂層5を形成し、10
0℃で加熱して樹脂層5の硬化処理を行った(図3
(e))。
ストを用いたリソグラフィー技術およびドライエッチン
グ技術を用いてパターンニングを施した(図3
(e))。パターンニングされたSiC層4をマスクと
して、シリコン基板1裏面を開口パターンに達するまで
ウエットエッチングした(図3(f))。
O2層3および樹脂層5をそれぞれ除去して、転写マス
クを得た(図3(f))。
の形成を、連続ドライエッチングにより形成しているの
で、開口形成後金属層をコーティングする場合に比べ高
精度な開口を有する転写マスクを得ることができた。な
お、窒素を加えることにより、膜応力のさらなる低減が
可能となり、より高精度の転写マスクが形成できた。
に装着し、描画テストを行ったところ、描画精度や耐久
性に優れ実用性が高いことが確認された。
のウエットエッチング時におけるエッチング液の浸食
(特に開口部分)を完全に防止できた。また、全工程を
通じて、熱ストレスの影響を回避でき、工程途中で破損
等が全く生じず、安定的に転写マスクを製造できた。
程説明図である。図4に示すように、厚さ500μmの
リン(P)ドープシリコン基板1全体(全表面)に、C
VD法により厚さ0.2μmのSiC層(エッチングマ
スク層)4を形成した(図4(a))。
たリソグラフィー法によってパターンニングし、このパ
ターンニングされた裏面SiC層4をマスクとして、K
OH水溶液により、基板1の裏面を所定の大きさ、形状
にエッチング加工して支持枠部および薄膜部を形成した
(図4(b))。
表面上にスパッタ法により厚さ2μmのSiO2層3を
形成し、このSiO2層3の薄膜部上の領域にレジスト
を用いたリソグラフィー技術およびドライエッチング技
術を用いてパターンニングを施した(図4(c))。
2層3をマスクとして、ドライエッチングにより、シリ
コン基板1の薄膜部のエッチングを行って、開口パター
ンを形成した(図4(d))。
フッ酸等で除去して、シリコンのみからなる転写マスク
を得た(図4(e))。
ンプレーティング法により、Au−Sn合金を5%含む
イリジウム合金層2を1μmの厚さで形成し、還元性雰
囲気下で熱処理を施して転写マスクを得た(図4
(f))。
に装着し、描画テストを行ったところ、描画精度や耐久
性に優れ実用性が高いことが確認された。
程説明図である。図5に示すように、SOI基板1全体
(全表面)に、CVD法により厚さ3μmのSiO2層
3を形成した(図5(a))。
いたリソグラフィー法によってパターンニングし、この
パターンニングされた裏面SiO2層3をマスクとし
て、エチレンジアミン/ピロカテコール(カテコール)
/水からなる混合水溶液により、基板1の裏面を所定の
大きさ、形状にエッチング加工して支持枠部および薄膜
部を形成した(図5(b))。
上の領域にレジストを用いたリソグラフィー技術および
ドライエッチング技術を用いてパターンニングを施した
(図5(c))。
2層3をマスクとして、ドライエッチングにより、シリ
コン基板1の薄膜部のエッチングを行って、開口パター
ンを形成した(図5(d))。
SOI中のSiO2層を緩衝フッ酸で除去して、シリコ
ンからなる転写マスクを得た(図5(e))。
蒸着法により、ロジウム(Rh)を5%含むイリジウム
合金層2を0.5μmの厚さで形成して転写マスクを得
た(図5(f))。
に装着し、描画テストを行ったところ、描画精度や耐久
性に優れ実用性が高いことが確認された。
したが、本発明は必ずしも上記実施例に限定されるもの
ではない。例えば、SOI基板の代わりにSIMOX基
板を用いても同様の結果が得られた。また、イリジウム
合金層をマスク表面に加えマスク側面および裏面に形成
した場合には、優れたチャージアップ防止効果を示し
た。
マスクの他、イオンビーム露光用マスクやX線露光用マ
スク等としても利用できる。
は、金属層としての各種要求特性を満たす金属層を有
し、耐久性等の実用性に優れる。
示す工程説明図である。
を示す工程説明図である。
を示す工程説明図である。
を示す工程説明図である。
を示す工程説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 支持枠部に支持された薄膜部に開口を形
成してなる転写マスクであって、 少なくとも、転写マスク表面上に、Ru(ルテニウ
ム)、Re(レニウム)、Pt(白金)、Au(金)、
Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、W(タングス
テン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Nb
(ニオブ)のうちから選ばれる一以上の金属と、イリジ
ウムとを含むイリジウム合金層を設けたことを特徴とす
る転写マスク。 - 【請求項2】 支持枠部に支持された薄膜部に開口を形
成してなる転写マスクであって、 少なくとも、転写マスク表面上にタングステン層/イリ
ジウム合金層もしくはイリジウム合金層/タングステン
層/イリジウム合金層からなる積層層、またはタンタル
層/イリジウム合金層もしくはイリジウム合金層/タン
タル層/イリジウム合金層からなる積層層を設けたこと
を特徴とする転写マスク。 - 【請求項3】 前記イリジウム合金層または積層層を、
転写マスクの側面および/または裏面側にも形成したこ
とを特徴とする請求項1または2記載の転写マスク。 - 【請求項4】 前記イリジウム合金層が、イリジウムを
含む金属間化合物層、イリジウムを含む化合物層、また
は、基板界面がイリジウム合金であり堆積が進むにつれ
て合金成分がゼロになるような傾斜的な構造のイリジウ
ム合金層であることを特徴とする請求項1ないし3記載
の転写マスク。 - 【請求項5】 前記支持枠部に支持された薄膜部に開口
を形成してなる転写マスクが、シリコン基板、SOI基
板またはSIMOX基板をエッチング加工して形成した
ものである請求項1ないし4記載の転写マスク。 - 【請求項6】 請求項1ないし5記載の転写マスクが、
支持枠部に支持された薄膜部に開口を形成してなる転写
マスクを形成後、薄膜形成法によってイリジウム合金層
または積層層を形成したもの、あるいは開口形成前の基
板上にイリジウム合金層または積層層を形成した後、開
口を形成したものであることを特徴とする転写マスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12589995A JP3226250B2 (ja) | 1995-04-26 | 1995-04-26 | 転写マスク |
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JP12589995A JP3226250B2 (ja) | 1995-04-26 | 1995-04-26 | 転写マスク |
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JPH08297361A true JPH08297361A (ja) | 1996-11-12 |
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Family
ID=14921670
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JP12589995A Expired - Lifetime JP3226250B2 (ja) | 1995-04-26 | 1995-04-26 | 転写マスク |
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JP (1) | JP3226250B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101283315B1 (ko) * | 2010-12-28 | 2013-07-09 | 엘지디스플레이 주식회사 | 마스크 |
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1995
- 1995-04-26 JP JP12589995A patent/JP3226250B2/ja not_active Expired - Lifetime
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