JPH08297345A - 医療用赤外レーザー感光性熱現像感光材料 - Google Patents

医療用赤外レーザー感光性熱現像感光材料

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JPH08297345A
JPH08297345A JP10196795A JP10196795A JPH08297345A JP H08297345 A JPH08297345 A JP H08297345A JP 10196795 A JP10196795 A JP 10196795A JP 10196795 A JP10196795 A JP 10196795A JP H08297345 A JPH08297345 A JP H08297345A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱現像感光材料の医療用としての性能を改良す
る。 【構成】透明支持体上にa)感光性ハロゲン化銀結晶、
b)有機銀塩、c)還元剤およびd)バインダーを含有
する少なくとも1つの熱現像感光層および少なくとも1
つの非感光性バインダー層を有する医療用赤外レーザー
感光性熱現像感光材料であって、該感光性ハロゲン化銀
結晶の、ヨード含有量が6〜36モルパーセントであ
り、平均粒子サイズが0.06〜0.15μmであり、
その塗布銀量が銀換算で0.1〜0.5g/m2であり、
分光感度が赤外色素で分光増感することにより、700
〜850nmに極大感度を有しており、該有機銀塩が長鎖
脂肪酸銀塩であり、その塗布量が銀換算で1.2〜2.
5g/m2であり、かつ、該感光層および/または非感光
性バインダー層の少なくとも1層に700〜850nmに
吸収ピークを有するように赤外染料を含有することを特
徴とする医療用赤外レーザー感光性熱現像感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用の赤外レーザー
イメージャーに用いられる医療用赤外レーザー感光性熱
現像感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱現像用感材の感光性ハロゲン化銀結晶
に関してはすでに、ハロゲン組成、形状、粒子サイズ、
化学増感法、エピタキシャル増感法等について述べられ
ている。例えば、US−3,707,377号の実施例
ではAgBrが示されている。また、EP−60058
7号ではAgBrやAgBrIが、特開昭62−785
33にはヨード4〜40モル%で八面体、サイズ0.4
μ以下が、特開平2−244043には実施例でサイズ
0.16、0.21μ八面体の無機イオウ増感が示され
ている。また、特開昭60−195541にはAgIを
ホストに各種ハロゲン組成のゲストをエピタキシャルに
つけることが述べられている。しかし、感光性ハロゲン
化銀結晶のこれらの性質すなわちハロゲン組成、形状、
粒子サイズ、化学増感法、エピタキシャル増感法と赤外
レーザー露光による写真性能を関連づけた例は示されて
いない。また医療用レーザーイメージャー用感材として
備えるべき性能、例えば熱現像処理後のプリントアウト
性、ヘーズと関連づけた例も示されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感度
が高く、カブリが少ない、熱現像後のプリントアウトが
少ない、ヘーズが低い、残色が少ない、適度な階調を有
するなどの特長を備えた医療用赤外レーザー感光性熱現
像用写真感光材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】透明支持体上にa)感光
性ハロゲン化銀結晶、b)有機銀塩、c)還元剤および
d)バインダーを含有する少なくとも1つの熱現像感光
層、および少なくとも1つの非感光性バインダー層を有
する医療用赤外レーザー感光性熱現像感光材料であっ
て、該感光性ハロゲン化銀結晶のヨード含有量が6〜3
6モルパーセントであり、平均粒子サイズが0.06〜
0.15μmであり、その塗布銀量が銀換算で0.1〜
0.5g/m2であり、分光感度が、赤外色素で分光増感
することにより、700〜850nmに極大感度を有して
おり、該有機銀塩が長鎖脂肪酸銀塩であり、その塗布量
が銀換算で1.2〜2.5g/m2であり、かつ該感光層
および/または非感光性バインダー層の少なくとも1層
に700〜850nmに吸収ピークを有し、可視域に吸収
の少ない赤外染料を含有することを特徴とする医療用赤
外レーザー感光性熱現像感光材料で上記の課題が達成で
きることを見い出した。
【0005】熱現像処理法を用いて写真画像を形成する
感光材料は、例えば米国特許第3152904号、34
57075号、及びD.モーガン(Morgan)とB.シェリ
ー(Shely) による「熱によって処理される銀システム(T
hermally Processed SilverSystems)」(イメージング
・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ (ImagingPro
cesses and Materials) Neblette 第8版、スタージ(St
urge)、V.ウォールワース(Walworth)、A.シェップ
(Shepp) 編集、第2頁、1969年)に開示されてい
る。このような感光材料は、還元可能な銀源(例えば有
機銀塩)、触媒活性量の光触媒(例えばハロゲン化
銀)、銀の色調を制御する色調剤及び還元剤を通常(有
機)バインダーマトリックス中に分散した状態で含有し
ている。感光材料は常温で安定であるが、露光後高温
(例えば、80℃以上)に加熱した場合に還元可能な銀
源(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元
反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は露光で
発生した潜像の触媒作用によって促進される。露光領域
中の有機銀塩の反応によって生成した銀は黒色画像を提
供し、これは非露光領域と対照をなし画像の形成がなさ
れる。
【0006】本発明の感光性ハロゲン化銀結晶は高ヨー
ド沃臭化銀であり、I- 6〜36モル%である。塩化
銀、塩臭化銀、臭化銀の順にカブリやすく低ヨード沃臭
化銀でもカブリが出やすくI- 5モル%以下は好ましく
ない。ヨード40〜90モル%の沃臭化銀では結晶粒子
の形状が不安定で、多分散となり好ましくなく、ヨード
90モルパーセントの沃臭化銀から沃化銀は定着を行わ
ない熱現像処理では、黄白色の残色が強く好ましくな
い。
【0007】本発明の感光性ハロゲン化銀結晶その平均
粒子サイズが0.06μm〜0.15μmである。平均
粒子サイズは立方体の一辺換算で表わされる。平均粒子
サイズの下限は露光用半導体レーザーの出力およびその
光学系によって決まる。またその上限は熱現像処理後の
フィルムのヘーズによって決まる。
【0008】このハロゲン化銀はいかなる方法で感光層
に添加されてもよく、このときハロゲン化銀は還元可能
な銀源である有機銀塩に近接するように配置する。一般
にハロゲン化銀は還元可能銀源である有機銀塩に対して
4〜40重量%の量を含有することが好ましい。
【0009】ハロゲン化銀は、ハロゲンイオンとの反応
による銀石鹸部の変換によって調製してもよく、予備形
成して石鹸の発生時にこれを添加してもよく、またはこ
れらの方法の組み合わせも可能である。本発明において
は後者が好ましい。
【0010】本発明の感光性ハロゲン化銀結晶の結晶面
は、赤外増感に有利な(100)面がよい。(100)
/(111)面比が高い方がよく、面比が4以上である
ことが必要である。
【0011】本発明の感光性ハロゲン化銀結晶は化学熟
成をすることができる。一般感材用ハロゲン化銀乳剤に
は、硫黄増感、還元増感、金増感やその組み合わせで化
学増感することが普通である。しかし熱現像用感光性ハ
ロゲン化銀結晶には、カブリの点で金増感は不適であ
る。硫黄増感、還元増感が好ましいことがわかった。
【0012】本発明の感光性ハロゲン化銀結晶は、未後
熟後のホスト結晶へAgIのゲストをつけることで高感
化できる。一般的ゲストとしてはAgClやAgBrも
考えられるが、ホストのハロゲン組成(AgBrI6〜
36モル%)との組み合わせでAgIがよい。AgIの
ゲスト付けには硝酸銀水溶液と水溶性ヨウ素化合物水溶
液を同時添加してもよいしAgI結晶で添加してもよ
い。
【0013】有機銀塩は還元可能な銀イオン源を含有す
る有機及びヘテロ有機酸の銀塩であり、本発明において
は長鎖(10〜30、好ましくは15〜25の炭素原子
数)の脂肪酸銀塩であり、特に脂肪族カルボン酸が好ま
しい。配位子が、4.0〜10.0の銀イオンに対する
総安定定数を有する有機銀塩錯体が有用である。好適な
銀塩の例は、調査報告(Research Disclosure)第170
29及び29963に記載されており、次のものがあ
る:有機酸の塩(例えば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン
酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等);銀
のカルボキシアルキルチオ尿素塩(例えば、1−(3−
カルボキシプロピル)チオ尿素、1−(3−カルボキシ
プロピル)−3,3−ジメチルチオ尿素等);アルデヒ
ドとヒドロキシ置換芳香族カルボン酸とのポリマー反応
生成物の銀錯体(例えば、アルデヒド類(ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド)、ヒドロ
キシ置換酸類(例えば、サリチル酸、安息香酸、3,5
−ジヒドロキシ安息香酸、5,5−チオジサリチル
酸)、チオエン類の銀塩又は錯体(例えば、3−(2−
カルボキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−4−チア
ゾリン−2−チオエン、及び3−カルボキシメチル−4
−チアゾリン−2−チオエン)、イミダゾール、ピラゾ
ール、ウラゾール、1,2,4−チアゾール及び1H−
テトラゾール、3−アミノ−5−ベンジルチオ−1,
2,4−トリアゾール及びベンゾトリアゾールから選択
される窒素酸と銀との錯体また塩;サッカリン、5−ク
ロロサリチルアルドキシム等の銀塩;及びメルカプチド
類の銀塩などがあげられる。本発明において好ましいの
はベヘン酸銀及びステアリン酸であり、より好ましくは
ベヘン酸である。有機銀塩の塗布量は銀換算で1.2〜
2.5g/m2である。
【0014】色調剤の添加は非常に望ましい。好適な色
調剤の例は調査報告第17029号に開示されており、
次のものがある:イミド類(例えば、フタルイミド);
環状イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及びキナゾリ
ノン(例えば、スクシンイミド、3−フェニル−2−ピ
ラゾリン−5−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾ
リン及び2,4−チアゾリジンジオン);ナフタールイ
ミド類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタール
イミド);コバルト錯体(例えば、コバルトのヘキサミ
ントリフルオロアセテート)、メルカプタン類(例え
ば、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール);N
−(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド類(例
えば、N−(ジメチルアミノメチル)フタルイミド);
ブロックされたピラゾール類、イソチウロニウム(isoth
iuronium) 誘導体及びある種の光漂白剤の組み合わせ
(例えば、N,N’ヘキサメチレン(1−カルバモイル
−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−(3,6−
ジオキサオクタン)ビス(イソチウロニウムトリフルオ
ロアセテート)、及び2−(トリブロモメチルスルホニ
ル)ベンゾチアゾールの組み合わせ);メロシアニン染
料(例えば、3−エチル−5−((3−エチル−2−ベ
ンゾチアゾリニリデン(benzothiazolinylidene))−1−
メチルエチリデン)−2−チオ−2,4−オキサゾリジ
ンジオン(oxazolidinedione)) ;フタラゾン;フタラジ
ノン、フタラジノン誘導体又はこれらの誘導体の金属塩
(例えば、4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−ク
ロロフタラジノン、5,7−ジメチルオキシフタラジノ
ン、及び2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオ
ン);フタラジノンとスルフィン酸誘導体の組み合わせ
(例えば、6−クロロフタラジノン+ベンゼンスルフィ
ン酸ナトリウム又は8−メチルフタラジノン+p−トリ
スルホン酸ナトリウム);フタラジン+フタル酸の組み
合わせ;フタラジン(アタラジンの付加物を含む)とマ
レイン酸無水物、及びフタル酸、2,3−ナフタレンジ
カルボン酸又はo−フェニレン酸誘導体及びその無水物
(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロ
フタル酸及びテトラクロロフタル酸無水物)から選択さ
れる少なくとも1つの化合物との組み合わせ;キナゾリ
ンジオン類、ベンズオキサジン、ナルトキサジン誘導
体;ベンズオキサジン−2,4−ジオン類(例えば、
1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン);ピリミ
ジン類及び不斉−トリアジン類(例えば、2,4−ジヒ
ドロキシピリミジン)、及びテトラアザペンタレン誘導
体(例えば、3,6−ジメロカプト−1,4−ジフェニ
ル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザペン
タレン。好ましい色調剤としてはフタラジン、フタラゾ
ンがあげられる。
【0015】
【化1】
【0016】銀イオン用還元剤としては、いわゆる写真
現像剤例えばフェニドン、ヒドロキノン類、カテコール
等を含有してもよいが、ヒンダードフェノールが好まし
い。米国特許第4460681号に開示されているよう
なカラー感光材料も、本発明の実現では考えられる。
【0017】好適な還元剤の例は、米国特許第3770
448号、3773512号、3593863号、及び
調査報告(Research Disclosure)第17029及び29
963に記載されており、次のものがある:アミノヒド
ロキシシクロアルケノン化合物(例えば、2−ヒドロキ
シ−ピペリジノ−2−シクロヘキセノン);現像剤の前
駆体としてアミノリダクトン類(reductones)エステル
(例えば、ピペリジノヘキソースリダクトンモノアセテ
ート);N−ヒドロキシ尿素誘導体(例えば、N−p−
メチルフェニル−N−ヒドロキシ尿素);アルデヒド又
はケトンのヒドラゾン類(例えば、アントラセンアルデ
ヒドフェニルヒドラゾン);ホスファーアミドフェノー
ル類;ホスファーアミドアニリン類;ポリヒドロキシベ
ンゼン類(例えば、ヒドロキノン、t−ブチル−ヒドロ
キノン、イソプロピルヒドロキノン及び(2,5−ジヒ
ドロキシ−フェニル)メチルスルホン);スルフヒドロ
キサム酸類(例えば、ベンゼンスルフヒドロキサム
酸);スルホンアミドアニリン類(例えば、4−(N−
メタンスルホンアミド)アニリン);2−テトラゾリル
チオヒドロキノン類(例えば、2−メチル−5−(1−
フェニル−5−テトラゾリルチオ)ヒドロキノン);テ
トラヒドロキノキサリン類(例えば、1,2,3,4−
テトラヒドロキノキサリン);アミドオキシン類;アジ
ン類(例えば、脂肪族カルボン酸アリールヒドラザイド
類とアスコロビン酸の組み合わせ);ポリヒドロキシベ
ンゼンとヒドロキシルアミンの組み合わせ、リダクトン
及び/又はヒドラジン;ヒドロキサン酸類;アジン類と
スルホンアミドフェノール類の組み合わせ;α−シアノ
フェニル酢酸誘導体;ビス−β−ナフトールと1,3−
ジヒドロキシベンゼン誘導体の組み合わせ;5−ピラゾ
ロン類;スルホンアミドフェノール還元剤;2−フェニ
リンダン(phenylindane)−1,3−ジオン等;クロマ
ン;1,4−ジヒドロピリジン類(例えば、2,6−ジ
メトキシ−3,5−ジカルボエトキシ−1,4−ジヒド
ロピリジン);ビスフェノール類(例えば、ビス(2−
ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェル)メタ
ン、ビス(6−ヒドロキシ−m−トリ)メシトール(mes
itol) 、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)プロパン、4,4−エチリデン−ビス(2−t
−ブチル−6−メチル)フェノール)、紫外線感応性ア
スコロビン酸誘導体及び3−ピラゾリドン類。好ましい
還元剤は一般式(I)のヒンダードフェノールである:
【0018】
【化2】
【0019】ここで;Rは一般に水素、又は炭素原子数
10以下のアルキル基(例えば、−C4 9 、2,4,
4−トリメチルペンチル)を表わし、R5 及びR6 は炭
素原子数5以下のアルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、t−ブチル等)を表す。
【0020】好適なバインダーは透明又は半透明で、一
般に無色であり、天然ポリマー合成樹脂やポリマー及び
コポリマー、その他フィルムを形成する媒体、例えば:
ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニルアルコール)、
ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテート、
セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリ
ドン)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポ
リ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ
(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン
酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ
(スチレン−ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)
類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニ
ルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタ
ン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポ
リ(エポキシド)類、ポリカーボネート)類、ポリ(ビ
ニルアセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミ
ド)類がある。バインダーは水又は有機溶媒またはエマ
ルションから被覆形成してもよい。
【0021】このような感光材料中にはかぶり防止剤が
含まれて良い。最も有効なかぶり防止剤は水銀イオンで
あった。感光材料中にかぶり防止剤として水銀化合物を
使用することについては、例えば米国特許第35899
03号に開示されている。しかし、水銀化合物は環境的
に好ましくない。非水銀かぶり防止剤としては例えば米
国特許第4546075号及び4452885号及び日
本特許公開第59−57234に開示されているような
かぶり防止剤が好ましい。
【0022】特に好ましい非水銀かぶり防止剤は、米国
特許第3874946号及び4756999号に開示さ
れているような化合物、−CX1 2 3 (ここでX1
及びX2 はハロゲン(例えば、F、Cl、Br及びI)
でX3 は水素又はハロゲン)で表される1以上の置換基
を備えたヘテロ環状化合物である。好適なかぶり防止剤
の例としては次のものがある。
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】更により好適なかぶり防止剤は米国特許第
5028523号及び我々の英国特許出願第92221
383.4号、9300147.7号、931179
0.1号に開示されている。
【0026】700〜850nmに極大感度を有するよう
にする赤外増感色素としては、例えば特開昭63−15
9841号、同60−140335号、同63−231
437号、同63−259651号、同63−3042
42号、同63−15245号、米国特許463941
4号、同4740455号、同4741966号、同4
751175号、同4835096号に記載された増感
色素が使用できる。特に、赤外増感色素−Xや赤外増感
色素−Y、−Zは好ましい。
【0027】
【化5】
【0028】赤外増感色素の添加する工程は、Research
Disclosure March 1989 No.299(RD−29
963)P.211〜212に記述してあるいずれの方
法でもよいが、感光性ハロゲン化銀結晶 in situ , ex
situいずれの方式の場合でも結晶の生成中又は生成後又
は有機銀塩の共存下、に添加するのがよい。
【0029】感光層及び/又は非感光性バインダー層
は、700〜800nmに吸収ピークを有するように赤外
染料を含有させる。これにより現像銀色調の調節やフィ
ルター層、ハレーション防止層、イラジェーション防止
層とすることができる。代表的な染料は、それぞれベー
スの青味付用染料Aおよびアンチハレーション用染料1
〜5が挙げられる。
【0030】
【化6】
【0031】
【化7】
【0032】本発明の支持体には、ガラス;ポリ(アル
キルメタクリレート類)(例えば、ポリ(メチルメタク
リレート))、ポリ(エステル類)(例えば、ポリ(エ
チレンテレフタレート))、ポリ(ビニルアセタール
類)、ポリ(アミド類)(例えば、ナイロン)、セルロ
ースエステル類(例えば、セルロースニトレート、セル
ロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースアセテートブチレート)等の合成ポリマ
ー状材料等を用いることができる。
【0033】本発明の感光材料には例えば、界面活性
剤、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被
覆助剤等を用いてもよい。
【0034】感光材料中の化学薬品と共にそれぞれのバ
インダー層(例えば、合成ポリマー)は自己支持フィル
ムを形成してもよい。
【0035】支持体を、公知の補助材料、例えば、塩化
ビニリデン、アクリル酸モノマー(例えば、アクリロニ
ロリルやメチルアクリレート)及び不飽和ジカルボン酸
(例えば、イタコン酸、アクリル酸)、カルボキシメチ
ルセルロース、ポリ(アクリルアミド)のコポリマー及
びターポリマー;及び類似のポリマー状材料で補助的に
被覆してもよい。
【0036】支持体の上に感光層および非感光性バイン
ダー層を形成するが感光層の上には少なくとも1層の非
感光層を形成することが好ましい。感光層に通過する光
の量または波長分布を制御するために感光層と同じ側ま
たは反対側にフィルター層またはハレーション防止層を
形成しても良いし、感光層に染料または顔料を含ませて
も良い。感光層は複数層にしても良く、また階調の調節
のため感度を高感層/低感層または低感層/高感層にし
ても良い。各種の添加剤は感光層、非感光層、またはそ
の他の形成層のいずれに添加しても良い。
【0037】
【実施例】
実施例1 1.感光性ハロゲン化銀乳剤a−1〜a−10の調製
【0038】乳剤a−1:イナートゼラチン7.5gを
含有し、pHを3.0に合わせた水溶液900mlを反応
槽に入れ、銀電極と飽和カロメル電極系で反応槽の銀電
位を+90mVに保ちながら1.2N AgNO3 水溶
液と1.2N NaCl水溶液を同時に添加するコント
ロールダブルジェット法で粒子形成をした。全AgNO
3 量は74gで、一定速度で添加した。反応槽の温度を
40℃に、pHは3.0に保った。粒子形成後フロキュ
レーション法で不要塩の水洗を行い、最後にNaOHで
分散し、pHを6.2に合わせ、収量500gを得た。
ゼラチン濃度は0.75重量%であった。結晶粒子形状
を、5万倍の電子顕微鏡写真から判断し、立方体、単分
散平均粒子サイズは立方体の一辺で0.06μとなるよ
う反応槽の温度と1.2N AgNO3 水溶液添加時間
を変える方法をとった。これにより立方体、単分散(分
散度11%)、0.06μのAgCl乳剤を得た。これ
を乳剤a−1とした。
【0039】乳剤a−2:乳剤a−1の作り方で1.2
N NaCl水溶液をNaClとKBrでトータルハロ
ゲン濃度は1.2N,Cl- 70モル%、Br- 30モ
ル%になるように変えることにより、立方体、単分散
(分散度12%)、0.06μのAgBrCl(Br-
30モル%、Cl- 70モル%)乳剤を得た。乳剤a−
2とした。
【0040】乳剤a−3:乳剤a−1の作り方で1.2
N NaCl水溶液を1.2N KBrに変えることに
より、立方体、単分散(分散度12%)、0.06μの
AgBr乳剤を得た。乳剤a−3とした。
【0041】乳剤a−4:乳剤a−1の作り方で1.2
N NaCl水溶液をKBrとKIでトータルハロゲン
濃度は1.2N、Br- 94モル%、I- 6モル%にな
るように変えることにより、立方体、単分散(分散度1
3%)、0.06μのAgBrI(Br- 94モル%、
- 6モル%)乳剤を得た。乳剤a−4とした。
【0042】乳剤a−5:乳剤a−1の作り方で、1.
2N NaCl水溶液を、KBrとKIで、トータルハ
ロゲン濃度1.2N、Br- 88モル%、I- 12モル
%になるように変えることにより立方体、単分散(分散
度16%)0.06μのAgBrI(Br- 88モル
%、I- 12モル%)乳剤を得た。乳剤a−5とした。
【0043】乳剤a−6:乳剤a−1の作り方で1.2
N NaCl水溶液を、KBrとKIでトータルハロゲ
ン濃度1.2N、Br- 76モル%、I- 24モル%に
なるように変えることにより立方体の角がやゝかけた
((100)/(111)面比は、90/10)単分散
(分散度18%)の立方体一辺換算で0.06μのAg
BrI(Br- 76モル%、I- 24モル%)乳剤を得
た。乳剤a−6とした。
【0044】乳剤a−7:乳剤a−1の作り方で、1.
2N NaCl水溶液をKBrとKIでトータルハロゲ
ン濃度1.2N、Br- 64モル%、I- 36モル%に
なるように変えることにより立方体の角のかけた((1
00)/(111)面比は80/20)単分散(分散度
20%)の立方体の一辺換算で0.06μのAgBrI
(Br- 64モル%、I- 36モル%)乳剤を得た。乳
剤a−7とした。
【0045】乳剤a−8:乳剤a−1の作り方で、1.
2N NaCl水溶液を1.2NKI水溶液にかえるこ
とにより菱形に似た立方体の一辺換算で0.1μのAg
I乳剤を得た。乳剤a−8とした。
【0046】乳剤a−9:乳剤a−5の作り方におい
て、反応槽の温度を上げて立方体、単分散(分散度17
%)、0.15μのAgBrI(Br- 88モル%、I
- 12モル%)の乳剤を得た。乳剤a−9とした。
【0047】乳剤a−10:乳剤a−5の作り方におい
て、反応槽の温度を上げて、立方体、単分散(分散度1
9%)、0.20μのAgBrI(Br- 88モル%、
-12モル%)の乳剤を得た。乳剤a−10とした。
【0048】 2.感光性乳剤Aの調製 溶液 ステアリン酸 131g ベヘン酸 635g 蒸溜水 13リットル 85℃15分で混合 感光性ハロゲン化銀乳剤a溶液 前もって作られた乳剤a−1〜a−10 250g Agとして 0.22モル 蒸溜水 1250ml 溶液 NaOH 89g 蒸溜水 1500ml 溶液 濃HNO3 19ml 蒸溜水 50ml 溶液 AgNO3 365g 蒸溜水 2500ml 溶液 ポリビニルブチラール 86g 酢酸エチル 4300ml 溶液 ポリビニルブチラール 290g イソプロパノール 3580ml
【0049】溶液を85℃に保温した状態で激しく攪
拌しながら感光性ハロゲン化銀乳剤a溶液を10分かけ
て添加し続いて溶液を5分かけて添加しその後溶液
を25分かけて添加する。そのまま20分攪拌した後、
35℃に降温する。35℃でより激しく攪拌しながら溶
液を5分かけて添加し、そのまま90分間攪拌し続け
る。その後、溶液を加え、攪拌をとめて放置し、水相
を含まれる塩とともに抜き、油相を得、脱溶媒して痕跡
の水を抜いた後、溶液を添加して50℃で激しく攪拌
した後、105分攪拌して乳剤Aを得た。
【0050】3.塗布処方と塗布の仕方 染料−Aによって青色に着色されたポリエチレンテレフ
タレートの支持体の上に以下の各層を順次形成していっ
た。乾燥は各々75℃5分間で行った。
【0051】 アンチハレーション層(湿潤厚さ80ミクロン) ポリビニルブチラール(10%イソプロパノール溶液) 150ml 染料−1(0.1%DMF溶液) 50ml
【0052】 感光層(湿潤厚さ140ミクロン) 感光性乳剤A 73g 赤外増感色素−X(0.05%メタノール溶液) 4ml カブリ防止剤−1(0.01%メタノール溶液) 3ml カブリ防止剤−2(0.85%メタノール溶液) 10ml カブリ防止剤−3(0.85%メタノール溶液) 10ml フタラゾン(4.5%DMF溶液) 8ml 還元剤−1(10%アセトン溶液) 13ml カブリ防止剤−4(1%メタノール溶液) 10ml
【0053】 表面保護層(湿潤厚さ100ミクロン) アセトン 175ml 2−プロパノール 40ml メタノール 15ml セルロースアセテート 8.0g フタラジン 1.0g 4−メチルフタル酸 0.72g テトラクロロフタル酸 0.22g テトラクロロフタル酸無水物 0.5g
【0054】
【化8】
【0055】
【化9】
【0056】感光性ハロゲン化銀乳剤溶液a−1〜a−
10からそれぞれ作った感光性乳剤A−1〜A−10を
用い、塗布試料I−1〜I−10とした。これらの塗布
試料の塗布銀量はいずれも感光性ハロゲン化銀乳剤分と
して、0.19g/m2、ステアリン酸銀とベヘン酸銀分
として1.9g/m2であった。
【0057】次に、塗布試料I−5の作り方において、
感光性ハロゲン化銀乳剤a−5溶液を475g、350
g、208g、175gに変え、塗布時の湿潤膜厚をそ
れぞれ74μ、103μ、170μ、200μにして、
塗布試料I−11、I−12、I−13、I−14とし
た。感光性ハロゲン化銀の塗布量はAgで0.19g/
m2で共通、有機銀塩の塗布量はAg換算でそれぞれ1.
0、1.4、2.3、2.7g/m2であった。
【0058】次に、塗布試料I−5の作り方において、
感光性ハロゲン化銀乳剤a−5溶液を105g、158
g、600g、725gに変え、塗布時の湿潤膜厚を1
40μの共通にした塗布試料をそれぞれI−15、I−
16、I−17、I−18とした。感光性ハロゲン化銀
の塗布量はAg換算でそれぞれ0.08、0.12、
0.45、0.55g/m2、有機銀塩の塗布量はAg換
算で共通の1.9g/m2とした。
【0059】I−1〜I−18各塗布試料の分光写真か
ら、分光増感ピークは800nmにあることがわかった。
【0060】4.センシトメトリー 富士写真フイルム(株)社製医療用レーザーイメージャ
ーFL−IMDの半導体レーザーを出力50mWに上
げ、フィルムへの露光は感光材料露光面と走査レーザー
光のなす角度が常に垂直から6度ずれる等の改造をして
用いた。(特願平7−156参照) 780nmにてレーザー走査による露光を乳剤面側より感
材に段階的に与え、ヒートドラムを用いて123°×5
秒と128°×5秒の熱現像処理をした。
【0061】5.評価の仕方
【0062】イ.最低濃度(Dmax)の評価 128°×5秒を標準処理とし、Dmin ≦0.20を許
容レベルとした。また現像依存性の尺度として123°
×5秒→128°×5秒でのDmin の変化をとり、濃度
変化△D≦0.05を許容とした。ヒートドラムの温度
分布1℃に対してD=0.01以下ならムラの識別がで
きないからである。
【0063】ロ.感度(SD =1.0)の評価 D=1.0の濃度を与える露光量の逆数を指標として相
対的に求めた。コンベンショナル系に比べ感度は約10
分の1程度なので、高感であるほど好ましく、よいとし
た。
【0064】ハ.最高濃度(Dmax)の評価 レーザーイメージャー画像としては最高出力露光でDma
x ≧2.64又は好ましくはDmax ≧3.0がよいとさ
れている。そこで標準現像でフィルムとしてDmax ≧
3.05を許容とした。
【0065】ニ.平均階調(G)の評価 D=Dmin +0.25とD=Dmin +2.0の特性曲線
上の点を結ぶ直線の傾きを平均階調(G)とした。FL
−IMD/LI−LMレーザーイメージャー/フィルム
系での好ましいG値の実績から、2.1≦G≦3.0を
許容とした。
【0066】ホ.プリントアウト特性 標準熱現像処理済フィルムをキセノン光8万ルックス下
で5日放置し照射なしのものとDmin の変化△Dを求め
た。△D≦0.03以内のものを許容とした。
【0067】ヘ.ヘーズ特性 標準熱現像処理済フィルムのDmin をヘーズメーターで
ヘーズの測定をした。128°×5秒現像でDmin >
0.22のものは現像温度を下げてDmin ≦0.22の
もののヘーズをとった。
【0068】6.結果 表1、表2に試料内容とその試験結果をまとめた。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】本発明が比較に対してすぐれていることが
示される。
【0072】実施例2 1.感光性乳剤Bの調製 溶液 ステアリン酸 131g ベヘン酸 635g 蒸留水 85℃15分で混合 13リットル 溶液 NaOH 89g 蒸留水 1500ml 溶液 濃HNO3 19ml 蒸留水 50ml 溶液 AgNO3 365g 蒸留水 2500ml 溶液 ポリビニルブチラール 86g 酢酸エチル 4300ml 溶液 ポリビニルブチラール 290g イソプロパノール 3580ml 溶液 N−ブロモサクシンイミド x g N−ヨードサクシンイミド y g アセトン 690ml
【0073】溶液を85℃に保温した状態で激しく攪
拌しながら溶液を5分かけて添加しその後溶液を2
5分かけて添加する。そのまま20分攪拌した後35℃
に降温する。35℃でより激しく攪拌しながら溶液を
5分かけて添加しそのまま90分間攪拌し続ける。その
後溶液を加え攪拌をとめて放置し、水相を含まれる塩
とともに抜き、油相を得脱溶媒して痕跡の水を抜いた後
溶液を添加して50℃で激しく攪拌した後溶液を2
0分かけて添加し105分攪拌して乳剤Bを得た。溶液
のN−ブロモサクシンイミドxgとN−ヨードサクシ
ンイミドygの比率を変えることにより、AgBr、A
gBr946 、AgBr8812、AgBr 7624、Ag
Br6436、AgIを形成させた。感光性乳剤B−1〜
B−6とした。これらのそれぞれの感光性ハロゲン化銀
結晶は5万倍の電子顕微鏡写真からステアリン酸/ベヘ
ン酸銀表面に存在し、平均粒子サイズは0.06μ、A
gIのみ0.09μとなるよう溶液の添加にかける時
間をかえた。形状は、AgBr〜AgBr8812は立方
体、AgBr7624、AgBr6436は角のかけた立方
体で(100)/(111)面はそれぞれ80/20、
75/25であった。
【0074】2.塗布試料の作り方 実施例1に記述したやり方にならい感光性乳剤Aを感光
性乳剤B−1〜B−6にかえて、それぞれ塗布試料II−
1〜II−6を得た。
【0075】3.センシトメトリー、評価の仕方は実施
例1と同様に行った。
【0076】4.結果 表3に試料内容とその試験結果をまとめた。
【0077】
【表3】
【0078】本発明が比較に対してすぐれていることが
示される。
【0079】実施例3 1.試料の作り方 実施例−1に記述した乳剤a−6のAgBr7624、平
均サイズ0.06μについて化学熟成を行った。55°
×50分の温度×時間とした。添加薬品なし、チオ硫酸
ナトリウム8×10-5モル/モルAg、2酸化チオ尿素
12×10-5モル/モルAg、塩化金酸5.7×10-5
モル/モルAg、塩化金酸5.7×10 -5モル/モルA
g+チオ硫酸ナトリウム8×10-5モル/モルAgで化
学熟成したものをそれぞれ乳剤a−6、a−6−2、a
−6−3、a−6−4、a−6−5とした。これらの乳
剤を、実施例−1で記述した塗布処方でそれぞれ塗布
し、塗布試料III−1〜 III−5とした。
【0080】2.センシトメトリー、評価の仕方は実施
例1にならった。ただし熱現像123°×5秒は省い
た。
【0081】3.結果 表4に試料内容と試験結果をまとめた。
【0082】
【表4】
【0083】本発明が比較に対してすぐれていることが
示される。
【0084】実施例4 1.試料の作り方 実施例−1に記述した乳剤a−5、AgBr8812、平
均サイズ0.06μを500gとり、40℃に溶解保
温、攪拌しながら、銀電極−飽和カロメル電極系で銀電
位+90mVに保ちながらコントロールダブルジェット
法で(1N)AgNO3 水溶液、(1N)KI水溶液を
添加し、その添加量を調節し乳剤a−5の銀量に対し
て、AgIを0モル%、0.5モル%、5モル%、8モ
ル%とした。それぞれの乳剤をa−5、a−5−2、a
−5−3、a−5−4とした。5万倍の電子顕微鏡写真
から、新しい核の発生はなく、添加したAg+ とI-
乳剤a−5粒子上に沈着したものと判断できる。
【0085】2.センシトメトリー、評価の仕方は、実
施例−3にならった。
【0086】3.結果 表5に試料内容と試験結果をまとめた。
【0087】
【表5】
【0088】本発明が比較に対してすぐれていることが
示される。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、感度が高く、カブリが
少なく、熱現像後のプリントアウトが少なく、ヘーズが
低く、残色が少なく、優れた階調を有する。
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】本発明の感光性ハロゲン化銀結晶は、未後
熟のホスト結晶へAgIのゲストをつけることで高感化
できる。一般的ゲストとしてはAgClやAgBrも考
えられるが、ホストのハロゲン組成(AgBrI6〜3
6モル%)との組み合わせでAgIがよい。AgIのゲ
スト付けには硝酸銀水溶液と水溶性ヨウ素化合物水溶液
を同時添加してもよいしAgI結晶で添加してもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】有機銀塩は還元可能な銀イオン源を含有す
る有機及びヘテロ有機酸の銀塩であり、本発明において
は長鎖(10〜30、好ましくは15〜25の炭素原子
数)の脂肪酸銀塩であり、特に脂肪族カルボン酸が好ま
しい。配位子が、4.0〜10.0の銀イオンに対する
総安定定数を有する有機銀塩錯体が有用である。好適な
銀塩の例は、調査報告(Research Disclosure)第170
29及び29963に記載されており、次のものがあ
る:有機酸の塩(例えば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン
酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等);銀
のカルボキシアルキルチオ尿素塩(例えば、1−(3−
カルボキシプロピル)チオ尿素、1−(3−カルボキシ
プロピル)−3,3−ジメチルチオ尿素等);アルデヒ
ドとヒドロキシ置換芳香族カルボン酸とのポリマー反応
生成物の銀錯体(例えば、アルデヒド類(ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド)、ヒドロ
キシ置換酸類(例えば、サリチル酸、安息香酸、3,5
−ジヒドロキシ安息香酸、5,5−チオジサリチル
酸)、チオエン類の銀塩又は錯体(例えば、3−(2−
カルボキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−4−チア
ゾリン−2−チオエン、及び3−カルボキシメチル−4
−チアゾリン−2−チオエン)、イミダゾール、ピラゾ
ール、ウラゾール、1,2,4−チアゾール及び1H−
テトラゾール、3−アミノ−5−ベンジルチオ−1,
2,4−トリアゾール及びベンゾトリアゾールから選択
される窒素酸と銀との錯体また塩;サッカリン、5−ク
ロロサリチルアルドキシム等の銀塩;及びメルカプチド
類の銀塩などがあげられる。本発明において好ましいの
はベヘン酸銀及びステアリン酸銀であり、より好ましく
はベヘン酸銀である。有機銀塩の塗布量は銀換算で1.
2〜2.5g/m2である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【化5】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】感光層及び/又は非感光性バインダー層
は、700〜850nmに吸収ピークを有するように赤外
染料を含有させる。これにより現像銀色調の調節やフィ
ルター層、ハレーション防止層、イラジェーション防止
層とすることができる。代表的な染料は、それぞれベー
スの青味付用染料Aおよびアンチハレーション用染料1
〜5が挙げられる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】4.センシトメトリー 富士写真フイルム(株)社製医療用レーザーイメージャ
ーFL−IMDの半導体レーザーを出力50mWに上
げ、フィルムへの露光は感光材料露光面と走査レーザー
光のなす角度が常に垂直から6度ずれる等の改造をして
用いた。(特願平7−156参照) 780nmにてレーザー走査による露光を乳剤面側より感
材に段階的に与え、ヒートドラムを用いて123℃×5
秒と128℃×5秒の熱現像処理をした。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】イ.最低濃度(Dmin)の評価 128°×5秒を標準処理とし、Dmin ≦0.20を許
容レベルとした。また現像依存性の尺度として123°
×5秒→128°×5秒でのDmin の変化をとり、濃度
変化△D≦0.05を許容とした。ヒートドラムの温度
分布1℃に対してD=0.01以下ならムラの識別がで
きないからである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】ロ.感度(SD=1.0 )の評価 D=1.0の濃度を与える露光量の逆数を指標として相
対的に求めた。コンベンショナル系に比べ感度は約10
分の1程度なので、高感であるほど好ましく、よいとし
た。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正内容】
【0080】2.センシトメトリー、評価の仕方は実施
例1にならった。ただし熱現像123℃×5秒は省い
た。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上にa)感光性ハロゲン化銀
    結晶、b)有機銀塩、c)還元剤およびd)バインダー
    を含有する少なくとも1つの熱現像感光層および少なく
    とも1つの非感光性バインダー層を有する医療用赤外レ
    ーザー感光性熱現像感光材料であって、該感光性ハロゲ
    ン化銀結晶の、ヨード含有量が6〜36モルパーセント
    であり、平均粒子サイズが0.06〜0.15μmであ
    り、その塗布銀量が銀換算で0.1〜0.5g/m2であ
    り、分光感度が赤外色素で分光増感することにより、7
    00〜850nmに極大感度を有しており、該有機銀塩が
    長鎖脂肪酸銀塩であり、その塗布量が銀換算で1.2〜
    2.5g/m2であり、かつ、該感光層および/または非
    感光性バインダー層の少なくとも1層に700〜850
    nmに吸収ピークを有するように赤外染料を含有すること
    を特徴とする医療用赤外レーザー感光性熱現像感光材
    料。
  2. 【請求項2】 別に調製した感光性ハロゲン化銀結晶
    を、長鎖脂肪酸銀塩と混合する方式で、熱現像感光材料
    を得ることを特徴とする請求項1の熱現像感光材料。
  3. 【請求項3】 該感光性ハロゲン化銀結晶の結晶面が
    (100)と(111)からなり、その比が(100)
    /(111)≧4であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の熱現像感光材料。
  4. 【請求項4】 該感光性ハロゲン化銀結晶が、硫黄増感
    および/または還元増感されていることを特徴とする請
    求項1、2又は3に記載の熱現像感光材料。
  5. 【請求項5】 該感光性ハロゲン化銀結晶が、その表面
    にそのハロゲン化銀量に対してヨウ化銀を0.5〜5モ
    ルパーセント成長させたものであることを特徴とする請
    求項1、2、3又は4に記載の熱現像感光材料。
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