JPH08296478A - エンジン回転数制御装置 - Google Patents

エンジン回転数制御装置

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Publication number
JPH08296478A
JPH08296478A JP10583795A JP10583795A JPH08296478A JP H08296478 A JPH08296478 A JP H08296478A JP 10583795 A JP10583795 A JP 10583795A JP 10583795 A JP10583795 A JP 10583795A JP H08296478 A JPH08296478 A JP H08296478A
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JP
Japan
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engine
vehicle
speed
opening
idle
Prior art date
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Pending
Application number
JP10583795A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyonari Maruyama
研也 丸山
Koichi Mizutani
光一 水谷
Takehiko Tanaka
武彦 田中
Masanori Senda
正典 仙田
Toru Sato
佐藤  亨
Katsunao Takeuchi
克直 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisan Industry Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Aisan Industry Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisan Industry Co Ltd
Priority to JP10583795A priority Critical patent/JPH08296478A/ja
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】車両減速時における回転数の落ち込みを防止
し、もって当該落ち込みによる不具合の発生を回避する
ことを可能とする。 【構成】電子制御装置(ECU)41は、エンジン1が
アイドル状態のときにはISCV(アイドルスピードコ
ントロールバルブ)11のソレノイド11aを学習値に
基づいてデューティ制御する。これに対し、エンジン1
がアイドル状態にない場合であって、一定速度以上で車
両が走行しているときには、ソレノイド11aがオープ
ンループ制御され、そのときのISCV11の目標開度
が、前記学習値に補正値を加算した開度にかさ上げされ
る。このため、車両が一定速度以上で走行している最中
においては、常にISCV11の開度が、かさ上げ制御
されることとなる。従って、車両走行中において、減速
状態に移行してもエンジン回転数が大幅に落ち込んでし
まうのが回避されうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン回転数制御装
置に係り、詳しくは、スロットルバルブをバイパスする
バイパス通路の途中にアイドルスピードコントロールバ
ルブを有してなるエンジンにおける回転数制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アイドルスピードコントロール
バルブ(以下、「ISCV」という)を有するエンジン
を搭載した車両において、アイドル時以外の状態では、
ISCVの開度は所定の値に維持されうる。この所定の
値というのは、アイドル時におけるISCV開度のフィ
ードバック制御に際し、学習されていた目標開度(学習
値)である。
【0003】しかし、この種のエンジンにおいては、車
両が加速状態から減速状態に移行する際に、空燃比に比
較的大きな乱れが生じ、エンジン回転数の落ち込みを招
きやすい。このような問題を解消するための技術とし
て、例えば特開昭58−155239号公報に開示され
たものが知られている。この技術では、車両が減速状態
にあると判定されたときに、ISCVの開度がそれまで
の上記学習開度に所定量を加算した開度にまで増大させ
られる。そして、ISCVの開度が、所定時間だけその
値に保持され、その後徐々に上記学習開度まで減少させ
られる。このような制御により、エンジン回転数の落ち
込み防止が図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術では、車両が減速状態にあると判定されたときに、は
じめてISCVの開度が増大されるようになっていたた
め、正確、かつ、速やかな減速判定を行い、しかも、速
やかな開度の増大制御を行う必要があった。逆に、減速
判定が少しでも遅れた場合、あるいは、開度の増大制御
に応答遅れが生じた場合には、エンジン回転数に落ち込
みが生じるおそれがあった。特に、燃費向上のため、ア
イドル回転数が低めに設定されているエンジンにおいて
は、基本的な学習値が小さいものとなるため、上記エン
ジン回転数の落ち込みが顕著に起こるおそれがあった。
【0005】また、従来技術では、減速状態をエンジン
回転数とスロットルの全閉信号に基づいて検出している
が、このような場合、検出されるエンジン回転数は比較
的高く設定される。
【0006】ところが、例えば車両が低速(例えば5k
m/h程度)で走行している状態では、エンジン回転数
はさほど高くなく、このような状態からスロットルバル
ブが閉じられると、減速状態と判定する回転数領域から
外れるため、ISCVの開度は補正されることな、学習
開度に保持されることになり、回転数の落ち込みが生ず
ることになる。
【0007】さらにまた、マニュアルトランスミッショ
ン仕様の車両においては、車両の停止直前に、クラッチ
がオフされた場合、上記急激な回転数の落ち込みによ
り、エンスト、ラフアイドルが起こってしまうおそれも
あった。
【0008】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、スロットルバルブをバイパス
するバイパス通路の途中にアイドルスピードコントロー
ルバルブを有してなるエンジンの回転数制御装置におい
て、車両減速時における回転数の落ち込みを防止するこ
とができ、もって当該落ち込みによる不具合の発生を回
避することの可能なエンジン回転数制御装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、図1に示すように、車両M1に搭
載されたエンジンM2の吸気通路M3の途中に設けられ
たスロットルバルブM4と、前記スロットルバルブM4
をバイパスするバイパス通路M5の途中に設けられたア
イドルスピードコントロールバルブM6と、前記アイド
ルスピードコントロールバルブM6を駆動するアクチュ
エータM7と、前記エンジンM2の運転状態を検出する
運転状態検出手段M8と、少なくとも前記エンジンM2
のアイドリング時において、前記運転状態検出手段M8
の検出結果に基づき、前記アイドルスピードコントロー
ルバルブM6の目標開度を学習する目標開度学習手段M
9と、少なくとも前記エンジンM2のアイドリング時に
おいて、前記目標開度学習手段M9により学習された目
標開度に基づき、前記アクチュエータM7をフィードバ
ック制御するアイドリング時フィードバック制御手段M
10と、前記車両M1の走行速度を検出する車速検出手
段M11と、前記車速検出手段M11により検出された
走行速度が一定速度以上であるとき、前記アイドルスピ
ードコントロールバルブM6の開度を、前記学習された
最新の目標開度に、所定の補正値を加算した開度に保持
するべく、前記アクチュエータM7を制御するバルブ開
度かさ上げ制御手段M12とを備えたことをその要旨と
している。
【0010】
【作用】上記の構成によれば、図1に示すように、車両
M1に搭載されたエンジンM2の吸気通路M3の途中に
設けられたスロットルバルブM4が開閉されることによ
り、エンジンM2に供給される吸入空気量が調整され、
これによってエンジン回転数が調整されうる。また、ス
ロットルバルブM4をバイパスするバイパス通路M5の
途中に設けられたアイドルスピードコントロールバルブ
M6がアクチュエータM7によって駆動される。そのア
イドルスピードコントロールバルブM6の開閉により、
前記スロットルバルブM4が全閉となったときにおける
エンジンM1への吸入空気量が調整されうる。
【0011】特に、運転状態検出手段M8により、エン
ジンM2の運転状態が検出される。そして、少なくとも
エンジンM2のアイドリング時において、上記運転状態
検出手段M8の検出結果に基づき、アイドルスピードコ
ントロールバルブM6の目標開度が目標開度学習手段M
9により学習される。さらに、少なくともそのアイドリ
ング時において、目標開度学習手段M9により学習され
た目標開度に基づき、アイドリング時フィードバック制
御手段M10によってアクチュエータM7がフィードバ
ック制御される。すなわち、少なくともエンジンM2の
アイドリング時においては、アイドルスピードコントロ
ールバルブM6の開度は、学習された目標開度となるよ
う制御される。
【0012】さて、本発明では、車両M1の走行速度が
車速検出手段M11により検出される。そして、検出さ
れた走行速度が一定速度以上であるとき、バルブ開度か
さ上げ制御手段M12により、アクチュエータM7が制
御され、アイドルスピードコントロールバルブM6の開
度が、前記学習された最新の目標開度に、所定の補正値
を加算した開度に保持制御される。このため、車両M1
が一定速度以上で走行している最中においては、常にア
イドルスピードコントロールバルブM6の開度が、かさ
上げ制御されることとなる。従って、車両M1の走行中
において、例えば減速状態に移行したとき、スロットル
バルブM6が全閉となっても、アイドルスピードコント
ロールバルブM6の開度が、比較的大きな開度に制御さ
れているため、エンジン回転数が大幅に落ち込んでしま
うのが回避されうる。
【0013】
【実施例】以下、本発明におけるエンジン回転数制御装
置をガソリンエンジンのそれに具体化した一実施例を図
2〜図5に基づいて詳細に説明する。
【0014】図2は、この実施例において、車両に搭載
されたエンジンの学習値制御装置を示す概略構成図であ
る。同図に示すように、エンジン1は吸気通路2を介し
てエアクリーナ3から外気を取り込むようになってい
る。また、エンジン1はその外気の取り込みと同時に、
吸気ポート2aの近傍にて各気筒毎に設けられたインジ
ェクタ4から噴射される燃料を取り込むようになってい
る。そして、取り込まれた燃料と外気との混合気を各気
筒毎に設けられた吸気バルブ5を介して燃焼室1aへ導
入し、同燃焼室1a内にて爆発・燃焼させて駆動力を得
る。また、爆発、燃焼後の排気ガスは、燃焼室1aから
排気バルブ6を介して各気筒毎の排気マニホールドが集
合する排気通路7へ導出され、外部へ排出されるように
なっている。
【0015】吸気通路2の途中には、図示しないアクセ
ルペダルの操作に連動して開閉されるスロットルバルブ
8が設けられている。そして、このスロットルバルブ8
が開閉されることにより、吸気通路2への吸入空気量が
調節される。また、スロットルバルブ8の下流側には、
吸入空気の脈動を平滑化させるサージタンク9が設けら
れている。
【0016】また、吸気通路2の途中には、スロットル
バルブ8の上流側と下流側との間を連通させるバイパス
通路としてのバイパス吸気通路10が設けられている。
そして、このバイパス吸気通路10の途中には、同通路
10を流れる空気流量を調節するリニアソレノイド式の
アイドル・スピード・コントロール・バルブ(ISC
V)11が設けられている。このISCV11は、基本
的には、スロットルバルブ8が閉じられてエンジン1が
アイドル状態のときに、アクチュエータを構成するソレ
ノイド11aがデューティ制御される。そのデューティ
比がフィードバック制御されてISCV11が適宜に開
閉(駆動)される。この開閉によって、バイパス吸気通
路10の空気流量(吸入空気量)が調節される。そし
て、この吸入空気量の調整によってアイドリング時のエ
ンジン回転数NEが制御されるようになっている。
【0017】吸気通路2においてエアクリーナ3の近傍
には、吸気温度THAを検出する吸気温センサ21が設
けられている。また、スロットルバルブ8の近傍には、
その開度(スロットル開度)θを検出するスロットルセ
ンサ22が設けられるとともに、スロットルバルブ8が
全閉となったときに「オン」してアイドル状態を検知す
るアイドルスイッチ23が設けられている。さらに、サ
ージタンク9には、同タンク9に連通して吸入空気圧力
(吸気圧)PiMを検出する吸気圧センサ24が設けら
れている。
【0018】一方、排気通路7の途中には、排気中の酸
素濃度OXを検出する酸素センサ25が設けられてい
る。また、エンジン1には、その冷却水の温度(冷却水
温)THWを検出する水温センサ26が設けられてい
る。
【0019】エンジン1の各気筒毎に設けられた点火プ
ラグ12には、ディストリビュータ13にて分配される
点火信号が印加される。ディストリビュータ13はイグ
ナイタ14から出力される高電圧をエンジン1のクラン
ク角に同期して各点火プラグ12に分配するためのもの
であり、各点火プラグ12の点火タイミングはイグナイ
タ14からの高電圧出力タイミングにより決定される。
【0020】ディストリビュータ13には、同ディスト
リビュータ13に内蔵された図示しないロータの回転か
ら、エンジン1の回転数(エンジン回転数)NEを検出
する回転数センサ27が設けられている。また、ディス
トリビュータ16には、同じくロータの回転に応じてエ
ンジン1のクランク角の変化を所定の割合で検出するク
ランク角センサ28が設けられている。
【0021】併せて、エンジン1には、車速検出手段と
しての車速センサ29が設けられている。この車速セン
サ29は、そのときどきの車両の速度(車速)SPDを
検出するとともに、その値を示す信号を出力できるよう
になっている。
【0022】そして、前記各センサ21,22,24〜
29及びアイドルスイッチ23等によって、エンジン1
の運転状態等が適宜検出され、これらにより運転状態検
出手段が構成されている。
【0023】また、各インジェクタ4、ISCV11用
のソレノイド11a及びイグナイタ14は電子制御装置
(以下、単に「ECU」という)41に電気的に接続さ
れ、このECU41の作動によってそれらの駆動タイミ
ングが制御される。このECU41により、目標開度学
習手段、アイドリング時フィードバック制御手段、バル
ブ開度かさ上げ制御手段が構成されている。
【0024】このECU41には、前述した吸気温セン
サ21、スロットルセンサ22、アイドルスイッチ2
3、吸気圧センサ24、酸素センサ25、水温センサ2
6、回転数センサ27、クランク角センサ28及び車速
センサ29がそれぞれ接続されている。従って、ECU
41はこれら各センサ21,22,24〜29及びアイ
ドルスイッチ23からの出力信号等に基づいて、インジ
ェクタ4、ソレノイド11a(ISCV11)及びイグ
ナイタ14等を好適に制御する。
【0025】次に、ECU41の構成について図3のブ
ロック図に従って説明する。ECU41は中央処理装置
(CPU)42、所定の制御プログラムやマップ等を予
め記憶した読出専用メモリ(ROM)43、CPU42
の演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ
(RAM)44、予め記憶されたデータを保存するバッ
クアップRAM45等を備えている。また、ECU41
は、これら各部と外部入力回路46、外部出力回路47
等とをバス48によって接続した論理演算回路として構
成されている。
【0026】外部入力回路46には、前述した吸気温セ
ンサ21、スロットルセンサ22、アイドルスイッチ2
3、吸気圧センサ24、酸素センサ25、水温センサ2
6、回転数センサ27、クランク角センサ28及び車速
センサ29等がそれぞれ接続されている。そして、CP
U42は外部入力回路46を介して各センサ21,2
2,24〜29及びアイドルスイッチ23からの出力信
号を入力値として読み込む。そして、CPU42はこれ
ら入力値に基いて、外部出力回路47に接続されたイン
ジェクタ4、ソレノイド11a及びイグナイタ14等を
好適に制御する。なお、この実施例における各学習値や
フラグは、上記したバックアップRAM45に保存され
るようになっている。
【0027】次に、ECU41により実行される各種処
理のうち、ISCV11の開度制御について説明する。
上述したとおり、ISCV11は、基本的には、スロッ
トルバルブ8が閉じられてエンジン1がアイドル状態の
ときには、ソレノイド11aがデューティ制御される。
このとき、上記各センサ等21〜29からの検出信号に
基づき、エンジン1の運転状態が判断されるとともに、
その判断結果に基づいて、学習値DGが適宜更新され
る。そして、その学習値DGが目標開度DOGとされ、
実際のISCV11の開度、すなわち、実際のエンジン
回転数NEが、目標開度DOGに対応した開度(回転
数)となるよう、ISCV11のソレノイド11aがフ
ィードバック制御されるのである。
【0028】これに対し、エンジン1がアイドル状態で
ないとき、基本的には、ISCV11の開度は、最新の
目標開度DOGとなるようオープンループ制御される。
また、エンジン1及び車両が所定の条件にあるときに
は、次に説明するようなかさ上げ制御が実行される。そ
して、以下には、そのかさ上げ制御を行うための処理に
ついて、図4のフローチャート等に従って説明する。
【0029】図4はエンジン1の運転時においてECU
41により実行される「かさ上げ制御ルーチン」を示す
フローチャートであって、所定時間毎の定時割込みで実
行される。
【0030】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ101において、ECU41は、各センサ等21
〜29からの検出信号(例えば吸気温度THA、スロッ
トル開度θ、吸気圧PiM、酸素濃度OX、冷却水温T
HW、エンジン回転数NE、車速SPD、エアコン作動
信号等)、フラグ(例えばトランスミッションフラグF
TM)、並びに学習値(例えばアイドリング時において
学習された最新の目標開度である学習値DG)等を読み
込む。
【0031】次に、ステップ102において、ECU4
1は、上記各検出信号等に基づき現在始動時制御中であ
るか否かを判断する。この判断においては、例えば冷却
水温THWが予め定められた基準値以下であるか等が参
酌される。そして、現在が始動時制御中であると判断さ
れた場合には、ステップ103へ移行し、上記学習値D
Gを目標開度DOGとして設定する。また、ECU41
は、ISCV11の開度が目標開度DOGとなるよう、
ソレノイド11aをオープンループ制御する。そして、
ECU41はその後の処理を一旦終了する。
【0032】一方、ステップ102において、現在始動
時制御中でないと判断された場合には、ステップ104
において、現在エアコンがオンされているか(作動して
いるか)否かを判断する。そして、現在エアコンが作動
していると判断した場合には、かさ上げ制御の実行条件
を満たしていないものと判断して、上記ステップ103
の処理を実行し、その後の処理を一旦終了する。
【0033】これに対し、現在エアコンが作動していな
い場合には、ステップ105において、今回読み込んだ
トランスミッションフラグFTMが「1」であるか否か
を判断する。ここで、トランスミッションフラグFTM
とは、当該車両に搭載されたトランスミッションが、マ
ニュアルトランスミッションであるか、オートマチック
トランスミッションであるかを示すものである。すなわ
ち、トランスミッションフラグFTMは、車両の納車時
以前において、予めディーラによって設定されており、
マニュアルトランスミッションの場合には、例えば
「1」に、オートマチックトランスミッションの場合に
は、例えば「0」に設定されている。そして、今回読み
込んだトランスミッションフラグFTMが「1」でな
い、すなわち、オートマチックトランスミッションの場
合には、エンジン回転数NEの低下による悪影響がそれ
ほどないものとして、ステップ103の処理を実行し、
その後の処理を一旦終了する。これに対し、今回読み込
んだトランスミッションフラグFTMが「1」の場合に
は、マニュアルトランスミッション特有の、エンジン回
転数NEの低下による不具合の発生のおそれがあるもの
と判断し、ステップ106へ移行する。
【0034】ステップ106においては、今回読み込ん
だ車速SPDが予め定められた基準値α(例えば時速3
km/h)以上であるか否かを判断する。そして、車速
SPDがその基準値α以上でない場合には、上記同様ス
テップ103の処理を実行し、その後の処理を一旦終了
する。また、車速SPDがその基準値α以上の場合に
は、現在が減速走行中であるか否かにかかわりなく、
「かさ上げ」制御を実行する必要があるものとしてステ
ップ107へ移行する。
【0035】ステップ107においては、上記学習値D
Gに予め定められた補正値βを加算した値を目標開度D
OGとして設定する。また、ECU41は、ISCV1
1の開度が当該目標開度DOGとなるよう、ソレノイド
11aをオープンループ制御する。そして、ECU41
はその後の処理を一旦終了する。
【0036】このように、上記「かさ上げ制御ルーチ
ン」によれば、所定条件成立時においては、現在が減速
走行中であるか否かにかかわりなく、「かさ上げ」制御
が実行され、最新の学習値DGに予め定められた補正値
βを加算した値が目標開度DOGとして設定され、IS
CV11の開度がその開度となるよう制御される。
【0037】以上説明したように、本実施例によれば、
エンジン1がアイドル状態のときには、ISCV11の
ソレノイド11aが学習値DGに基づいてデューティ制
御される。これに対し、エンジン1がアイドル状態にな
い場合であって、所定条件下で走行中においては、図5
に示すように、ソレノイド11aがオープンループ制御
され、そのときのISCV11の目標開度DOGが、前
記学習値DGに、所定の補正値βを加算した開度にかさ
上げされる。このため、車両が一定速度以上で走行して
いる最中においては、常にISCV11の開度が、かさ
上げ制御されることとなる。従って、車両の走行中にお
いて、例えばスロットルバルブ8が全閉となって(タイ
ミングt1)、減速状態に移行して車速SPDが低下し
たとき、ISCV11の開度が、比較的大きな開度にか
さ上げ制御されているため、エンジン回転数NEが大幅
に落ち込んでしまうのが回避されうる。
【0038】また、本実施例では、車両が一定速度以上
で走行している最中においては、常にISCV11の開
度が、かさ上げ制御されるので、減速状態をエンジン回
転数とスロットルの全閉信号に基づいて検出し、その減
速状態と判断したときのみ制御が実行されていた従来技
術とは異なったものとなる。すなわち、例えば車両が低
速(例えば5km/h程度)で走行している状態では、
エンジン回転数はさほど高くなく、従来では、このよう
な状態からスロットルバルブが閉じられると、減速状態
と判定する回転数領域から外れ、減速と判定されない場
合があったが、本実施例ではのような場合であってもか
さ上げ制御が実行される。その結果、エンジン回転数N
Eの落ち込みを確実に防止することができる。
【0039】特に、かかる場合であって、トランスミッ
ションがマニュアルトランスミッションである場合にお
いては、例えば車両が停止するタイミング(タイミング
t3)の直前のタイミングでクラッチがオフされた場合
(タイミングt2)には、従来技術では、エンジン回転
数NEが大幅に低減してしまったのに対し、本実施例で
は、その大幅な低減を回避することができる。その結
果、急激なエンジン回転数NEの落ち込みによるエンス
ト、ラフアイドルの発生を確実に防止することができ
る。
【0040】尚、本発明は上記実施例に限定されず、例
えば次の如く構成してもよい。 (1)前記実施例では、トランスミッションがマニュア
ルトランスミッションである場合にのみ、かさ上げ制御
を実行するようにしたが、オートマチックトランスミッ
ションの場合にも当該かさ上げ制御を実行してもよい。
【0041】(2)前記実施例では、車速SPDが例え
ば「3km/h」以上の場合にかさ上げ制御を実行する
ようにしたが、その数値は何ら限定されるものではな
く、例えば「5km/h」以上としても、「10km/
h」以上としてもよい。
【0042】(3)前記実施例では、エンジンとしてガ
ソリンエンジンの場合に具体化したが、ディーゼルエン
ジンを搭載した車両についても具体化することができ
る。 (4)前記実施例では、ISCV11の開度をデューテ
ィ制御により制御する場合に具体化したが、例えばアク
チュエータとしてステップモータ等を用い、それを駆動
制御するようにしてもよい。
【0043】(5)前記実施例では、かさ上げ制御に際
し、ソレノイド11aをオープンループするようにした
が、フィードバック制御するようにしてもよい。特許請
求の範囲の請求項に記載されないものであって、上記実
施例から把握できる技術的思想について以下にその効果
とともに記載する。
【0044】(a)請求項1に記載のエンジン回転数制
御装置において、前記バルブ開度かさ上げ制御手段は、
車両に搭載されたトランスミッションがマニュアルトラ
ンスミッションである場合にのみかさ上げ制御を行うこ
とを特徴とする。
【0045】かかる構成とすることにより、トランスミ
ッションがマニュアルトランスミッションである場合の
不具合を確実に解消することができるとともに、かさ上
げに伴う燃費の低下を最小限に抑制することができる。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
スロットルバルブをバイパスするバイパス通路の途中に
アイドルスピードコントロールバルブを有してなるエン
ジンの回転数制御装置において、車両減速時における回
転数の落ち込みを防止することができ、もって当該落ち
込みによる不具合の発生を回避することができるという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な概念構成を説明する概念構成
図である。
【図2】一実施例のエンジン回転数制御装置を示す概略
構成図である。
【図3】ECUの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】ECUにより実行される「かさ上げ制御ルーチ
ン」を示すフローチャートである。
【図5】一実施例の作用効果を説明するタイミングチャ
ートである。
【符号の説明】
1…エンジン、8…スロットルバルブ、10…バイパス
通路としてのバイパス吸気通路、11…アイドルスピー
ドコントロールバルブ(ISCV)、11a…アクチュ
エータとしてのソレノイド、21…運転状態検出手段を
構成する吸気温センサ、22…運転状態検出手段を構成
するスロットルセンサ、23…運転状態検出手段を構成
するアイドルスイッチ、24…運転状態検出手段を構成
する吸気圧センサ、25…運転状態検出手段を構成する
酸素センサ、26…運転状態検出手段を構成する水温セ
ンサ、27…運転状態検出手段を構成する回転数セン
サ、28…運転状態検出手段を構成するクランク角セン
サ、29…運転状態検出手段及び車速検出手段を構成す
る回転数センサ、41…目標開度学習手段、アイドリン
グ時フィードバック制御手段、バルブ開度かさ上げ制御
手段を構成するECU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 武彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 仙田 正典 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 亨 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 (72)発明者 竹内 克直 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載されたエンジンの吸気通路の
    途中に設けられたスロットルバルブと、 前記スロットルバルブをバイパスするバイパス通路の途
    中に設けられたアイドルスピードコントロールバルブ
    と、 前記アイドルスピードコントロールバルブを駆動するア
    クチュエータと、 前記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段
    と、 少なくとも前記エンジンのアイドリング時において、前
    記運転状態検出手段の検出結果に基づき、前記アイドル
    スピードコントロールバルブの目標開度を学習する目標
    開度学習手段と、 少なくとも前記エンジンのアイドリング時において、前
    記目標開度学習手段により学習された目標開度に基づ
    き、前記アクチュエータをフィードバック制御するアイ
    ドリング時フィードバック制御手段と、 前記車両の走行速度を検出する車速検出手段と、 前記車速検出手段により検出された走行速度が一定速度
    以上であるとき、前記アイドルスピードコントロールバ
    ルブの開度を、前記学習された最新の目標開度に、所定
    の補正値を加算した開度に保持するべく、前記アクチュ
    エータを制御するバルブ開度かさ上げ制御手段とを備え
    たことを特徴とするエンジン回転数制御装置。
JP10583795A 1995-04-28 1995-04-28 エンジン回転数制御装置 Pending JPH08296478A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009180201A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Honda Motor Co Ltd 副吸気流路の流量制御方法
JP2018065529A (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車

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US10364767B2 (en) 2016-10-21 2019-07-30 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Hybrid vehicle

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