JPH08294880A - 墨 壺 - Google Patents

墨 壺

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JPH08294880A
JPH08294880A JP10191095A JP10191095A JPH08294880A JP H08294880 A JPH08294880 A JP H08294880A JP 10191095 A JP10191095 A JP 10191095A JP 10191095 A JP10191095 A JP 10191095A JP H08294880 A JPH08294880 A JP H08294880A
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JP
Japan
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winding
gear
ink
case
black
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Application number
JP10191095A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Akazawa
慶典 赤澤
Yutaka Sakanishi
豊 阪西
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Fujicopian Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd
Fujicopian Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 墨糸2を巻き取る巻取体3をケースCに回転
自在に取付けてあり、ケースCの把持部7に、当該把持
部7を把持した手で往復移動操作可能な操作体8を設
け、この操作体8と巻取体3との間に、操作体8の往復
運動の少なくとも一方向の移動を巻取体3に対して墨糸
巻取側への回転力として付与する巻取力付与機構30を
設けるとともに、操作体8の非操作時に墨糸2に引出し
抵抗を付与する制動機構23を設けてある。 【効果】 引き出された墨糸の巻取り長さを、操作体の
操作量を調節するだけで容易に調節することができるの
で、特に、墨打ち長さの長い墨打ち作業から墨打ち長さ
の短い墨打ち作業への移行を迅速かつ効率的に行うこと
ができる。墨糸の繰り出し操作時を除いて、墨糸が巻取
体から不用意に引き出され難いので、墨壺の取り扱いの
簡便化を図ることができる。巻取体への墨糸の巻取り操
作を片手で操作することができるので、巻取作業の簡素
化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木工及び建築作業など
における墨打ち作業に用いる墨壺に関し、詳しくは、墨
糸を巻き取る巻取体をケースに回転自在に取付けてある
墨壺に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の墨壺としては、例えば、実開平
4−57386号公報に開示されているように、前記巻
取体を筒状のリールから構成し、このリールの内部にゼ
ンマイバネを装填するとともに、当該ゼンマイバネの一
端をリールの内周面に止着し、かつ、他端をケースに取
付けられている芯材に止着したもの、或いは、前記巻取
体に、当該巻取体を墨糸巻取側に回転操作自在な手動ハ
ンドルを連係させたものがある。前者の墨壺は、墨糸の
先端に取付けられたかるこの針を墨打ち作業の対象とな
る木材等に突き刺して固定するとともに、ゼンマイバネ
の付勢力に抗して、墨糸をリールから所定長さ引き出し
ながら墨壺を所定箇所まで移動させたのち、引き出され
た墨糸のうち、ケースの墨糸導出口部側の部位を指又は
当該墨糸導出口部の周縁部で押さえながら墨打ち作業を
行う。この際、墨糸の引出し操作によってゼンマイバネ
が巻き締められ、当該ゼンマイバネにリールを墨糸巻取
側に回転する回転付勢力が蓄積される。そして、墨打ち
作業終了後、木材等から抜き取ったかるこから手を離す
と、引き出された墨糸は、ゼンマイバネに蓄積された回
転付勢力によって、一気に、かるこが墨糸導出口部に接
当する状態となるまでリールに自動的に巻き取られる。
後者の墨壺は、墨糸の先端に取付けられたかるこの針を
墨打ち作業の対象となる木材等に突き刺して固定すると
ともに、墨糸を回転自在なリールから所定長さ引き出し
ながら墨壺を所定箇所まで移動させたのち、引き出され
た墨糸のうち、ケースの墨糸導出口部側の部位を指又は
当該墨糸導出口部の周縁部で押さえながら墨打ち作業を
行う。そして、墨打ち作業終了後、かるこを木材等から
抜き取ったのち、手動ハンドルを巻取体の墨糸巻取側に
回転操作すると、この手動ハンドルの回転に連動して引
き出された墨糸が巻取体に巻き取られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
墨壺の場合、1つの墨打ち作業が終了したのち、墨打ち
長さが短い次の墨打ち作業を連続して行う場合、そのま
まで作業を続けると、墨打ち作業に必要でない余分な墨
糸部分が墨打ち作業の対象となる木材等の墨打ち面に垂
れ下がって、当該木材等の墨打ち面を汚したり、前記余
分な墨糸部分が絡み合って縺れてしまう虞れがある。そ
こで、前記余分な墨糸部分に相当する長さ分だけリール
に巻き取って、墨糸の引き出し長さを次の墨打ち作業に
見合った所定長さとなるように調節する必要があるが、
前者の従来構造では、引き出された墨糸をリールに巻き
取る際、この墨糸は、ゼンマイバネの回転付勢力によっ
てかるこが墨糸導出口部に接当する状態となるまで一気
にリールに巻き取られるので、引き出された墨糸を短縮
側に長さ調節することは難しく、一旦、引き出された墨
糸を全てリールに巻き取ったのち、再び、リールから墨
糸を引き出して、次の墨打ち作業に見合った所定長さと
なるように調節しなければならず、墨打ち長さの長い墨
打ち作業から墨打ち長さの短い墨打ち作業への移行を効
率的に行うという点で改良の余地がある。後者の墨壺の
場合、巻取体の回転は常時フリーな状態にあるので、墨
打ち作業時に、誤って墨壺が墨糸引出方向に移動する
と、巻取体が墨糸繰出側に回転して、当該巻取体に巻き
残されている墨糸部分が不用意に引き出されてしまい、
そのままでは墨打ち作業に必要でない余分な墨糸部分が
墨打ち作業の対象となる木材等の墨打ち面に垂れ下がっ
て、当該木材等の墨打ち面を汚す虞れがあるため、不用
意に引き出された余分な墨糸部分をその都度巻き取らな
ければならない煩わしさがある。また、墨壺の非使用時
に、巻取体から墨糸が不容易に引き出されてしまって
も、同様に、この引き出された墨糸部分が絡み合って縺
れてしまう虞れがあるので、墨壺の取り扱いに慎重を要
する問題がある。更に、墨糸を巻取体に巻き取る際に
は、一方の手でケースを把持しながら、他方の手で手動
ハンドルを回転操作するといった両手での巻取操作とな
るため、巻取作業が煩雑になる問題がある。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、墨糸を巻き取る巻取体の巻取構
造を工夫することにより、引き出された墨糸の巻取り長
さを、操作体の操作量を調節するだけで容易に調節する
ことができ、しかも、墨壺の取り扱いが簡便で、かつ、
巻取作業が簡素な墨壺を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明による第1の特徴構成は、墨糸を巻き取る巻取
体をケースに回転自在に取付けてある墨壺であって、前
記ケースの把持部に、当該把持部を把持した手で往復移
動操作可能な操作体を設け、この操作体と巻取体との間
に、操作体の往復運動の少なくとも一方向の移動を巻取
体に対して墨糸巻取側への回転力として付与する巻取力
付与機構を設けるとともに、前記操作体の非操作時に墨
糸に引出し抵抗を付与する制動機構を設けてある点にあ
る。
【0006】本発明の第2の特徴構成は、前記制動機構
が、操作体を復帰方向に弾性付勢し、かつ、操作体の非
操作時に巻取力付与機構に制動力を付与する弾性体であ
る点にある。
【0007】本発明の第3の特徴構成は、前記弾性体
は、操作体の往行操作時に操作エネルギーを蓄積し、操
作体の復行操作時に蓄積された操作エネルギーを巻取体
の墨糸巻取側の回転力として巻取力付与機構に伝達する
ように構成されている点にある。本発明の第4の特徴構
成は、前記ケースには、前記巻取体と巻取力付与機構と
を連動状態と連動解除状態とに切り換える連動切替用操
作体が設けられている点にある。本発明の第5の特徴構
成は、前記巻取付与機構が、前記操作体の往復運動の少
なくとも一方向の移動を回転運動に変換し、かつ、増速
して巻取体に伝達するギア機構から構成されている点に
ある。本発明の第6の特徴構成は、前記ギア機構中のギ
アが、それに噛み合い連動する巻取体側のギアに対する
遠近方向の一定範囲内で移動自在にケースに支承されて
いて、前記操作体の往行操作時の初期動作で前記両ギ
ア,の噛み合い連動を解除し、かつ、操作体の復行操作
時の初期動作で前記両ギア,を噛み合い連動させるよう
に構成してある点にある。本発明の第7の特徴構成は、
前記ケースが、前記巻取体を内装してある第1ケース部
と、前記操作体及び把持部を備えた第2ケース部とから
構成されているとともに、前記第2ケース部が、第1ケ
ース部に対して巻取体の回転軸芯とほぼ平行な軸芯周り
で折り畳み自在に構成されている点にある。本発明の第
8の特徴構成は、前記弾性体がコイルスプリング又は板
バネであり、前記操作体とケースとの間に介在されてい
る点にある。
【0008】
【作用】請求項1記載の構成による場合は、操作体を往
復移動操作した時のみ、この操作体の往復運動の少なく
とも一方向の移動に連動して、巻取力付与機構から巻取
体に対して、この操作体の移動操作量に応じた墨糸巻取
側への回転力が付与され、当該操作体の操作量に応じた
長さ分だけ、引き出された墨糸を巻取体に巻き取ること
ができる。また、操作体の非操作時には、制動機構によ
り墨糸に引出し抵抗が付与されるので、墨糸の引出し操
作時を除いて、墨糸が巻取体から不用意に引き出される
ことを抑制することができる。更に、ケースの把持部を
把持した手で操作体を往復移動操作することができるの
で、墨糸を巻取体に片手操作で巻き取ることができる。
【0009】請求項2記載の構成による場合は、操作体
の往復移動操作のうち、復行操作を制動機構を構成する
弾性体の弾性復元力により行うことができるので、当該
復帰移動操作を手で行う必要がない。しかも、操作体の
非操作時に、引き出された墨糸に、弾性体にて付与され
る引出し抵抗以上の墨糸繰出方向への外力が一時的に作
用すると、弾性体の弾性変形によって巻取体の墨糸繰出
側への回転が許容されて墨糸が繰り出される。
【0010】請求項3記載の構成による場合は、操作体
の往行操作時の操作速度に関係なく、その操作量に応じ
た操作エネルギーが、一旦、前記弾性体の弾性変形に伴
う弾性復元エネルギーとして蓄積され、弾性体に蓄積さ
れた弾性復元エネルギーは、操作体の復行操作に伴っ
て、巻取体に墨糸巻取側への回転力を付与する操作エネ
ルギーとして巻取力付与機構に伝達される。
【0011】請求項4記載の構成による場合は、連動切
替用操作体を連動解除状態に切り換えると、操作体を復
帰方向に弾性付勢したままで、巻取力付与機構を介して
巻取体に付与された制動力が解除される。
【0012】請求項5記載の構成による場合は、巻取力
付与機構に回転力を付与するための操作体の移動ストロ
ークが小さくても、ギア機構中に増速手段が設けられて
いないものと同様に、操作体の一回当りの往復運動によ
り巻取体の回転数を所定回転数確保することができる。
【0013】請求項6記載の構成による場合は、操作体
の往行操作時の初期動作でギア機構中のギアと巻取体側
のギアの噛み合い連動が解除されるので、操作体の往行
操作途中でギア機構に生じる巻取体を墨糸繰出側に回転
可能な回転力が巻取体側のギアに付与されることがな
い。それでいて、操作体の復行操作時の初期動作で前記
両ギアが噛み合い連動する状態に復帰するので、弾性体
に蓄積された操作エネルギーを、巻取体の墨糸巻取側へ
の回転力として、ギア機構及び巻取体側のギアを介して
確実に付与することができる。
【0014】請求項7記載の構成による場合は、墨壺の
非使用時及び流通時に、第1ケース部に対して第2ケー
ス部を巻取体の回転軸芯とほぼ平行な軸芯周りで折り畳
むことにより、ケース全体をコンパクトに構成すること
ができる。
【0015】請求項8記載の構成による場合は、弾性体
がゼンマイバネから構成されているものに比べて、弾性
体の製造コストの低廉化を図ることができる。しかも、
巻取体内に弾性体を介在させるのに比べて、弾性体の組
付作業の容易化を図ることができる。
【0016】
【発明の効果】請求項1記載の墨壺は、引き出された墨
糸の巻取り長さを、操作体の操作量を調節するだけで容
易に調節することができるので、特に、墨打ち長さの長
い墨打ち作業から墨打ち長さの短い墨打ち作業への移行
を、迅速かつ効率的に行うことができる。また、墨糸の
繰り出し操作時を除いて、墨糸が巻取体から不用意に引
き出され難いので、墨壺の取り扱いの簡便化を図ること
ができる。更に、巻取体への墨糸の巻取り操作を片手で
操作することができるので、巻取作業の簡素化を図るこ
とができる。
【0017】請求項2記載の墨壺は、操作体を手で往行
操作するだけでよいので、更に巻取作業の簡素化を図る
ことができる。しかも、操作体の非操作時に、引き出さ
れた墨糸に引出し抵抗以上の墨糸繰出方向への外力が一
時的に作用しても、この外力を制動機構を構成する弾性
体の弾性変形で吸収することができるので、当該外力に
より墨糸が途中で切断される虞れが少ない。
【0018】請求項3記載の墨壺は、巻取体の墨糸巻取
側への回転速度は、操作体の復行操作時の操作速度、つ
まり、弾性体に蓄積された弾性復元エネルギーにより決
定されるので、操作体を急激に往行操作しても、巻取体
の墨糸巻取側への回転速度をほぼ一定に維持することが
できる。
【0019】請求項4記載の墨壺は、操作体を復帰方向
に弾性付勢したままで墨糸を自由回転状態にある巻取体
から繰り出すことができるので、墨糸の引き出し操作を
小さな操作力で容易に行うことができる。
【0020】請求項5記載の墨壺は、操作体の移動スト
ロークを小さくすることができるので、手の小さな作業
者でも、操作体の往復移動操作を行い易い。
【0021】請求項6記載の墨壺は、操作体の往行操作
時にギア機構に生じる巻取体を墨糸引出側に回転可能な
回転力を、ギア機構中に一方向回転クラッチを設けて逃
がすように構成する場合に比べて、製造コストの低廉化
を図り易い。
【0022】請求項7記載の墨壺は、非使用時及び流通
時の保管スペースを小さくすることができる。
【0023】請求項8記載の墨壺は、弾性体をゼンマイ
バネで構成するのに比べて、製造コスト面で有利であ
る。
【0024】
【実施例】
〔第1実施例〕図1〜図8は本発明の第1実施例の墨壺
を示し、ほぼ倒伏P字形状の第1ケース部C1とほぼ逆
N字形状の第2ケース部C2とから構成されるケースC
のうち、第1ケース部C1に、かるこ1が先端に取付け
てある墨糸2を巻き取る巻取体の一例であるリール3、
当該リール3から引き出された墨糸2に墨を補給する補
給タンク4を収納するタンク収納部5、及び、補給タン
ク4から引き出された墨糸2をこの第1ケース部C1外
に引き出す墨糸導出口部6が設けられているとともに、
第2ケース部C2に、手で把持するための把持部7、及
び、当該把持部7を把持した手で往復移動操作して、前
記リール3を墨糸巻取側に回転操作する操作体の一例で
ある操作レバー8を設けて構成されている。
【0025】図1〜図3に示すように、前記第1ケース
部C1は、ほぼ倒伏P字形状の分割ケース材を合掌状態
で連結して構成された主ケース部材C11と、当該主ケ
ース部材C11の膨出側基端部の一側面に着脱自在に取
付けられる補助ケース部材C12とから構成されている
とともに、第2ケース部C2は、ほぼ逆N字形状の分割
ケース材を合掌状態で連結して構成されている。
【0026】前記かるこ1は、図1と図2に示すよう
に、かるこ本体1Aに固着してある針1Bを、墨打ち作
業の対象となる木材等に突き刺すことにより、当該木材
等の墨打ち箇所の一端所定位置に固定できるように構成
されている。前記墨糸2は、ナイロン樹脂製の繊維から
なる縒り糸から形成され、繊維間に液状の墨を含浸可能
に構成されている。前記リール3は、図3に示すよう
に、第1ケース部C1内で、主ケース部材C11の膨出
側基端部の一側面と補助ケース部材C12の内面との間
に形成される空間Sに設けられ、このリール3は、当該
リール3の一方の回転軸3Aを、主ケース部材C11の
膨出側基端部の一側壁9を貫通して主ケース部材C11
内に突出する状態で回転自在に軸支してあり、他方の回
転軸3Bの先端が、補助ケース部材C12の内面に形成
されている凹部10に回転自在に係入保持されている。
更に、図1に示すように、前記主ケース部材C11の膨
出側基端部の一側壁9には、リール3に巻き取られてい
る墨糸2を、当該リール3が設けられている空間Sか
ら、主ケース部材C11内に導出案内するガイド孔11
が形成されている。前記補給タンク4は、図1に示すよ
うに、一側面に開口を備えた直方体状のタンク本体4A
と、当該タンク本体4Aの開口を閉塞する蓋体4Bとを
もって構成され、タンク本体4A内に液状の墨のうち黒
墨を吸蔵した吸蔵体12が収納されているとともに、長
手方向で相対向するタンク本体4Aの両側壁には一対の
孔4a,4bが貫通形成され、一方の孔4aが、ガイド
孔11を通して引き出された墨糸2を補給タンク4内に
導入する導入孔に構成され、他方の孔4bが補給タンク
4内と通過した墨糸2を墨糸導出口部6側に導入する導
出孔に構成されている。そして、前記補給タンク4内の
墨糸2は吸蔵体12に接触して、吸蔵体12に吸蔵され
た液状の黒墨が墨糸2に補給される。図1に示すよう
に、前記主ケース部材C11の中間部には、前記補給タ
ンク4の外形に沿う形状の凹部が窪み形成され、この凹
部をもって補給タンク4を脱着自在に収納する前記タン
ク収納部5が構成されている。そして、前記補給タンク
4をタンク収納部5に装着した状態では、前記タンク本
体4Aのうち、導出孔4bが形成されている側壁に一体
形成されている係止突起4cと、タンク収納部5に形成
されている係止溝5aとが係合して、タンク収納部5か
らの補給タンク4の抜け出しが規制されている。前記墨
糸導出口部6は、図1、図7、図8に示すように、主ケ
ース部材C11の先端部に形成され、この墨糸導出口部
6には、かるこ1のうち、かるこ本体1Aの針1B側部
分を差し込み保持可能な円筒状部分6aと、タンク収納
部5側ほど窄むラッパ状部分6bとを一体に備えた収納
部6Aが形成され、このラッパ状部分6b頂部には、リ
ール3から引き出され、補給タンク4を通過してきた墨
糸2を主ケース部材C11、つまり、第1ケース部C1
の外部に導出する導出孔6cが貫通形成されている。ま
た、前記収納部6Aの円筒状部分6aにかるこ1を差し
込み保持したとき、墨糸2の導出方向から互いに圧入状
態で脱着自在に嵌合する一組の嵌合突起6dと嵌合溝1
aが円筒状部分6aとかるこ本体1Aとの相対向面に一
対形成されている。詳しくは、前記嵌合突起6dが円筒
状部分6aの内周面に形成され、前記嵌合溝1aがかる
こ本体1Aの外周面に形成されているとともに、嵌合突
起6dの墨糸2の導出方向に沿う左右両側面はほぼ平行
姿勢に形成されているとともに、嵌合溝1aの墨糸2の
導出方向に沿う左右両側面は、針1B側ほど広がるテー
パー面に形成されているので、収納部6Aの嵌合突起6
dにかるこ本体1Aの嵌合溝1aを圧入すればするほど
その嵌合力が強くなって、収納部6Aからかるこ1が抜
け出し難くなるように構成されている。尚、収納部6A
の嵌合突起6dにかるこ本体1Aの嵌合溝1aを嵌合す
る際、嵌合突起6dと嵌合溝1aとの位相を合わせる必
要がある。前記嵌合突起6dと嵌合溝1aとが嵌合した
状態では収納部6A内にかるこ1が保持された状態にな
り、収納部6A内でかるこ1ががたつくことを抑制する
ことができる。しかも、墨糸2が墨打ち作業時に誤って
切断された場合、又は、かるこ1が墨糸2から外れた場
合でも、かるこ1を収納部6A内に保持することによ
り、この墨壺を修理するために作業現場から持ち帰る
際、かるこ1を紛失してしまう虞れを抑制することがで
きる。
【0027】前記把持部7は、図1と図2に示すよう
に、第2ケース部C1に一体形成されているとともに、
操作レバー8は、把持部7を把持した手で往復移動操作
可能な姿勢で第2ケース部C1の所定位置に揺動自在に
取付けられている。前記リール3の回転軸3A,3Bの
うち、主ケース部材C11内に突出する回転軸3Aの突
出部には、当該回転軸3Aと一体回転するリール回転ギ
ア20が一体形成されているとともに、操作レバー8の
基端部の揺動方向に沿う外周面には部分ギア21が一体
形成されていて、リール回転ギア20と部分ギア21と
の間には、操作レバー8を把持部7に対して遠近方向へ
往復揺動操作したとき、この往復運動のうち、復行方向
の移動を回転運動に変換し、かつ、増速してリール3側
のリール回転ギア20に回転力として付与する巻取力付
与機構30が設けられていて、当該巻取力付与機構30
がギア機構から構成されている。前記操作レバー8の基
端部の揺動筒軸8A周りには、当該操作レバー8を復行
方向に弾性付勢する弾性体であるつる巻きバネ(コイル
スプリングの一例)23が第2ケース部C2と操作レバ
ー8とに亘って装着してあり、この操作レバー8は、操
作レバー8の非操作時に、つる巻きバネ23の弾性付勢
力によって第2ケース部C2の接当部24と接当して復
行方向への移動範囲が規制されているとともに、往行方
向に移動操作された操作レバー8は、把持部7に接当し
て更に往行方向へ移動操作されることが規制してある。
【0028】前記ギア機構30は、図1、図3、図4に
示すように、操作レバー8の部分ギア21に噛合してこ
の操作レバー8の往復運動を回転運動に変換する第1ギ
ア部31Aを備えた第1ギア31と、当該第1ギア部3
1Aに噛合する第2ギア部32Aと第3ギア部32Bと
を一体に備えた第2ギア32、及び、当該第2ギア32
の第3ギア部32Bに噛合する第4ギア部33Aと第5
ギア部33Bとを一体に備えた第3ギア33から構成さ
れていて、第5ギア部33Bがリール3側のリール回転
ギア20に対して噛合及び噛合解除自在に設けられてい
る。前記第1ギア部31Aの歯数N1と第2ギア部32
Aの歯数N2とはN1>N2に設定されていて、第1ギ
ア31の回転速度は第2ギア32に一段階増速して伝達
される。更に、前記第2ギア部32Aの歯数N2と第3
ギア部32Bの歯数N3とはN2<N3に設定されてい
るとともに、前記第3ギア部32Bの歯数N3と第4ギ
ア部33Aの歯数N4とはN3>N4に設定されている
ので、第1ギア31の回転速度は、第2ギア32を介し
て第3ギア33に二段階増速して伝達される。そして、
第4ギア部33Aの歯数N4と第5ギア部33Bの歯数
N5とはN4<N5に設定されているとともに、前記第
5ギア部33Bの歯数N5とリール回転ギア20の歯数
N6とは、N5>N6に設定されているので、第1ギア
31の回転速度は、第2ギア32及び第3ギア33を介
してリール回転ギア20に三段階増速して伝達される。
つまり、第1ギア31の回転速度は、第2ギア32及び
第3ギア33からなる増速手段を介してリール3に増速
して伝達されている。
【0029】前記操作レバー8の揺動軸芯P1と、第1
ギア31の回転軸芯P2と、第2ギア32の回転軸芯P
3、第3ギア33の回転軸芯P4、及び、リール3の回
転軸芯P5、つまり、リール回転ギア20の回転軸芯P
5の各々は平行な軸芯に構成され、第1ギア31は、操
作レバー8の揺動軸芯P1方向で相対向する第2ケース
部C2の両側壁36,36のうち、一方の側壁36内面
に一体形成された支軸37に回転自在に取付けられてい
るとともに、第2ギア32は、当該第2ギア32に一体
形成されている回転軸38を、第2ケース部C2の両側
壁36,36に貫通保持させた状態で回転自在に取付け
られている。更に、前記第2ギア32の回転軸38は、
第1ケース部C1に対して第2ケース部C2を揺動自在
に連結する連結軸に兼用構成されていて、第2ケース部
C2が、第1ケース部C1に対して第2ギア32の回転
軸芯P3周りで、図1と図5に示すように、約90度の
角度で屈曲する使用状態から、図6に示すように、第1
ケース部C1と第2ケース部C2とがほぼ平行状態で近
接する非使用姿勢(収納姿勢)に折り畳み自在に構成さ
れている。前記第3ギア33は、当該第3ギア33の回
転軸39を、リール3の揺動軸芯P5方向で相対向する
第1ケース部C1の両側壁40,40に形成されている
長孔41,41に支承させた状態で回転自在に取付けら
れている。更に、前記両長孔41,41は、この第2ギ
ア32の回転軸芯P3を中心とする円弧状に沿い、か
つ、リール回転ギア20に対して遠近方向に長く形成さ
れている。前記回転軸39の一端部は、一方の長孔41
を通して第1ケース部C1外に突出させてあり、その先
端に操作摘み42が装着されている。そして、この操作
摘み42を操作して、回転軸39を長孔41,41のリ
ール回転ギア20に近接する一端側に位置させた状態で
は、第3ギア33とリール回転ギア20とは噛み合い連
動状態となり、ギア機構30の回転運動がリール3に伝
達され、操作摘み42を操作して、回転軸39を長孔4
1,41のリール回転ギア20から離間する他端側に位
置させた状態(図4中、第3ギア33を2点鎖線で示す
状態)では、第3ギア33とリール回転ギア20とは噛
み合い連動解除状態となり、ギア機構30の回転運動が
リール3に伝達されないように構成されていて、これら
第3ギア33、回転軸39、長孔41,41、及び、操
作摘み42をもって、リール3とギア機構30とを連動
状態と連動解除状態とに切り換える連動切替操作体43
が構成されている。尚、前記操作レバー8の非操作時に
は、当該操作レバー8を復行方向に弾性付勢する前記つ
る巻きバネ23の弾性付勢力により、ギア機構30の回
転を阻止しようとする制動力が当該ギア機構30に付与
され、更に、前記連動切替操作体43が連動状態にある
状態では、ギア機構30の回転を阻止しようとする制動
力が連動切替操作体43からリール回転ギア20を介し
てリール3に伝達され、当該リール3の墨糸繰出側への
回転を阻止しようとして、このリール3から引き出され
ている墨糸2に引き出し抵抗として付与される。つま
り、前記つる巻きバネ23は墨糸2に引き出し抵抗を付
与する制動機構としての機能も有するように構成されて
いる。
【0030】次に、操作レバー8の非操作時(墨壺の非
使用時、墨打ち作業時)及び墨糸2の引き出し操作時に
おける、操作レバー8とギア機構30及びリール3の連
係を図4に基づいて説明する。前記操作レバー8の非操
作時には、つる巻きバネ23の弾性付勢力によりギア機
構30に制動力が付与され、当該ギア機構30の回転が
阻止された状態となり、ギア機構30中の第2ギア32
には操作レバー8側から回転力が作用することがなく、
従って、第3ギア33は、第2ギア32と噛合したま
ま、長孔41,41に沿ってリール回転ギア20に対し
て噛み合い連動状態と噛み合い連動解除状態とに切り替
え自在となっている。つまり、連動切替操作体43は手
動操作により連動状態と連動解除状態とに切り換え自在
となっている。そして、連動切替操作体43が連動状態
にある場合、墨糸2にはつる巻きバネ23により引き出
し抵抗が付与されているため、不用意に墨糸2がケース
C外に引き出されることがない。また、連動切替操作体
43が連動解除状態(図4中、第3ギア33を2点鎖線
で示す状態)にある場合、つる巻きバネ23の弾性付勢
力がリール回転ギア20に作用することがなく、リール
3は墨糸巻取側及び墨糸繰出側の両回転方向共に回転自
在な状態となり、この状態では、墨糸2をケースC外に
引き出すことが許容される。つまり、墨糸2の引き出し
操作は、操作レバー8の非操作時に、連動切替操作体4
3を連動解除状態にすることにより行うことができる。
【0031】次に、操作レバー8の操作時(墨糸巻き取
り操作時)における、操作レバー8とギア機構30及び
リール3の連係を図3に基づいて説明する。前記連動切
替操作体43が連動状態にある状態で操作レバー8を非
操作状態から往行方向に、把持部7を把持した手でつる
巻きバネ23の弾性付勢力に抗して握り移動操作する
と、操作レバー8の往行操作時の初期動作でギア機構3
0が少し回転運動し、この時、ギア機構30中の第1ギ
ア31は右廻りに回転運動するとともに、第2ギア32
は左廻りに回転運動して、この回動力で第3ギア33が
長孔41,41に沿ってリール回転ギア20から離間す
る他端側に移動され、第3ギア33の第5ギア部33B
とリール回転ギア20との噛み合い連動が解除される。
つまり、連動切替操作体43が連動解除状態にある状態
に切り換えられる。そして、更に、前記操作レバー8を
非操作状態から往行方向に、つる巻きバネ23の弾性付
勢力に抗して握り移動操作するとギア機構30は回転運
動を継続するが、ギア機構30中の第3ギア33の第5
ギア部33Bはリール回転ギア20と噛み合うことなく
空転するので、リール3にはギア機構30の回転運動が
伝達されることがない。この往行操作時には、操作レバ
ー8の操作エネルギーが、一旦、つる巻きバネ23の弾
性変形を弾性復元するための弾性復元エネルギーとして
このつる巻きバネ23に蓄積される。次に、往行方向に
移動操作された前記操作レバー8を握る力を緩めて操作
レバー8を復行方向につる巻きバネ23の弾性付勢力で
移動操作すると、操作レバー8の復行操作時の初期動作
でギア機構30が往行操作時とは逆に少し回転運動す
る。この時、ギア機構30中の第1ギア31は左廻りに
回転運動するとともに、第2ギア32は右廻りに回転運
動して、この回動力で第3ギア32が長孔41,41に
沿ってリール回転ギア20に近接する一端側に移動さ
れ、第3ギア33の第5ギア部33Bとリール回転ギア
20とが噛み合い連動される。つまり、連動切替操作体
43が連動状態にある状態に切り換えられる。そして、
更に、前記操作レバー8を復行方向につる巻きバネ23
の弾性付勢力で移動操作するとギア機構30は回転運動
を継続し、ギア機構30中の第3ギア33の第5ギア部
33B、及び、リール回転ギア20を介して、リール3
にギア機構30の回転運動が伝達される。つまり、この
復行操作時には、つる巻きバネ23に蓄積された弾性復
元エネルギーがつる巻きバネ23の弾性復元力として解
放され、リール3に墨糸巻取側への回転力を付与する操
作エネルギーとしてギア機構30に付与される。従っ
て、前記操作レバー8の復行操作時、リール3が墨糸巻
取側へ回転するから、引き出された墨糸2がリール3に
巻き取られる。つまり、操作レバー8を往復移動操作す
ることにより、引き出された墨糸2を所定長さリール3
に巻き取ることができ、引き出されている墨糸2が操作
レバー8の一回の往復移動操作で巻き取ることのできな
い長さの場合は、操作レバー8を繰り返し往復移動操作
するとによりリール3に確実に巻き取ることができる。
また、前記操作レバー8は、その往行方向への移動操作
量を手加減することにより、ギア機構30の回転運動量
の変更が可能であり、このギア機構30の回転運動量の
調節によりリール3の回転数が変化する。従って、操作
レバー8の往行方向への所定移動操作量に対するリール
3の回転数を記憶しておくことにより、操作レバー8の
移動操作による墨糸2の巻き取り長さを調節することが
できる。尚、前記墨糸2の巻き取り途中で収納部6A内
にかるこ1が差し込み保持される収納状態に復帰する
と、当該墨糸2のリール3への巻き取りがかるこ1によ
り阻止されて、操作レバー8の復行方向への移動が中断
され、つる巻きバネ23に弾性復元エネルギーが蓄積さ
れたままとなり、かるこ1とリール3との間い位置する
墨糸2に張力が作用したままの状態となる。そこで、こ
の状態では、連動切替操作体43を連動解除状態に切り
換えて、第3ギア33をリール回転ギア20に対して空
転させ、つる巻きバネ23に蓄積された残りの弾性復元
エネルギーを解放させることによって、かるこ1とリー
ル3との間い位置する墨糸2に作用する張力を除去でき
るように構成されている。
【0032】〔第2実施例〕前記第1実施例では、操作
レバー8を復行方向に弾性付勢し、かつ、操作レバー8
の非操作時にギア機構30に制動力を付与する弾性体2
3を、操作レバー8の基端部の揺動筒軸8A周りに、第
2ケース部C2と操作レバー8とに亘って装着してある
つる巻きバネから構成したが、図9に示すように、当該
弾性体23を、操作レバー8の基端部に、第2ケース部
C2と操作レバー8とに亘って装着してあるV字状の板
バネから構成してもよい。その他の構成は第1実施例と
同様である。
【0033】〔第3実施例〕前記第1実施例では、操作
レバー8を第2ケース部C2に対して把持部7よりも第
1ケース部C1の墨糸導出口部6側に配置して実施して
いるが、図10に示すように、把持部7を操作レバー8
よりも第1ケース部C1の墨糸導出口部6側に配置して
実施してもよい。また、操作レバー8を復行方向に弾性
付勢し、かつ、操作レバー8の非操作時にギア機構30
に制動力を付与する弾性体23を、把持部7の先端側と
操作レバー8の先端側とに亘って装着してある圧縮コイ
ルスプリングから構成してもよい。この場合、操作レバ
ー8が把持部7に近接する移動方向が操作レバー8の往
行方向となり、操作レバー8が把持部7から離間する移
動方向が操作レバー8の復行方向となる。この場合、前
記操作レバー8の復行方向への移動を回転運動に変換
し、かつ、増速してリール3に伝達する巻取力付与機構
は、前記操作レバー8の復行方向への移動でリール3が
墨糸巻取側へ回転するように、第1実施例のギア機構か
ら第1ギア31を削除して構成したギア機構30から構
成され、当該ギア機構30の第2ギア32の第2ギア部
32Aに、操作レバー8の基端部に形成された部分ギア
21が直接噛合するように構成されている。尚、前記連
動切替操作体43の構造は図示しないが、その他の構成
は第1実施例と同様である。
【0034】〔第4実施例〕図11は、前記墨糸導出口
部6に形成された収納部6Aに対するかるこ1の差し込
み保持構造の別実施例を示し、前記収納部6Aの円筒状
部分6aにかるこ1を差し込み保持したとき、墨糸2の
導出方向から互いに圧入状態で脱着自在に嵌合する一組
の嵌合突起6bと嵌合溝1aとが、収納部6Aとかるこ
1との相対向面に一対形成してあり、前記嵌合突起6d
をかるこ本体1Aの外周面に形成するとともに、前記嵌
合溝1aを円筒状部分6aの内周面に形成して実施して
もよい。尚、前記嵌合溝1aの墨糸2の導出方向に沿う
左右両側面を主ケース部材C11内側ほど窄むテーパー
面に形成するとともに、嵌合突起6dの墨糸2の導出方
向に沿う左右両側面をほぼ平行姿勢に形成して、収納部
6Aの嵌合溝1aにかるこ本体1Aの嵌合突起6dに圧
入できるように構成してもよい。その他の構成は第1実
施例と同様である。
【0035】〔第5実施例〕図12は、主ケース部材C
11の先端部に形成されている墨糸導出口部6の別実施
例を示し、墨糸導出口部6には、かるこ1のうち、かる
こ本体1Aの針1B側過半部分と針1Bとを差し込み保
持可能な、円筒状部分6aを備えた収納部6Aが形成さ
れ、この円筒状部分6aの一端側には、リール3から引
き出され、補給タンク4を通過してきた墨糸2を主ケー
ス部材C11、つまり、第1ケース部C1の外部に導出
する導出孔6cが貫通形成されている。また、前記収納
部6Aの円筒状部分6aには、かるこ1を収納部6A内
に差し込んだとき、かるこ本体1Aに付設された円環状
の磁石50Aを吸着して、収納部6A内にかるこ1を保
持する円環状の磁石50Bが設けられている。この場
合、第1実施例のような、収納部6Aにかるこ1を保持
させる際、嵌合突起6dと嵌合溝1aとの位相を合わせ
る手間が省略できる。その他の構成は、第1実施例と同
様である。尚、かるこ本体1Aに磁石を付設し、収納部
6A内に鉄等の磁性体を付設して実施してもよく、ま
た、かるこ本体1Aに鉄等の磁性体を付設し、収納部6
A内に磁石を付設して実施してもよい。
【0036】〔その他の実施例〕 前記各実施例では、操作体である操作レバー8の往
復運動のうち、復行方向への移動を、巻取体であるリー
ル3に対して墨糸巻取側への回転力として巻取力付与機
構であるギア機構30を介して付与するように構成して
いるが、操作レバー8の往復運動のうち、往行方向への
移動を、巻取体であるリール3に対して墨糸巻取側への
回転力としてギア機構30を介して付与するように構成
してもよい。また、操作レバー8の往復運動の往行方向
への移動及び復行方向への移動を共に、巻取体であるリ
ール3に対して墨糸巻取側への回転力としてギア機構3
0を介して付与するように構成してもよい。 前記各実施例では、制動機構23をつる巻きバネや
圧縮コイルスプリング又は板バネからなる弾性体で構成
したが、弾性体としてはゴム紐であってもよく、この場
合、ゴム紐の一端を操作レバー8の揺動筒軸8Aに固着
した状態で、この揺動筒軸8Aにゴム紐を巻き付け、そ
の他端側を第2ケース部C2に固着して実施する。ま
た、弾性体の弾性付勢力に換えて、磁力による反発力又
は吸着力を利用して、操作レバー8を復帰方向に弾性付
勢し、かつ、操作レバー8の非操作時にギア機構30に
制動力を付与するように構成してもよい。 前記各実施例では、前記操作体8を揺動操作自在な
操作レバーから構成しているが、操作レバーに換えてプ
ッシュ・プル式の操作ボタンから構成してもよい。この
場合、操作ボタンの基端側にラックを形成し、このラッ
クをギア機構30の第1ギア部31に噛合させて連動す
るように構成する。 前記各実施例では、巻取力付与機構30をギア機構
から構成しているが、ギア機構に換えて、回転半径の異
なる複数のプーリーと、これらのプーリーを順次連動さ
せる複数のベルトとからなるベルト連動機構から構成し
てもよい。尚、最も操作体8側に位置するプーリーに
は、操作体8の往復運動の少なくとも一方向の移動を回
転運動に変換するギア部を設ける。 前記第1ケース部C1と第2ケース部C2とを一体
形成してケースCを構成してもよい。この場合、ケース
Cは折り畳み不能に構成される。 前記各実施例では、補給タンク4の吸蔵体12に墨
のうち黒墨を吸蔵して、この吸蔵体12から墨糸2に黒
墨を補給するように構成してあるが、墨としては朱墨で
あってもよく、また、墨に換えて様々な色のインクを適
宜採用してもよい。
【0037】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】墨壺の正面断面図
【図2】墨壺の斜視図
【図3】リール及びギア機構の連係状態を示す墨壺の縦
断面図
【図4】ギア機構を示す正面図
【図5】墨壺の背面図
【図6】墨壺の折り畳み姿勢を示す背面図
【図7】収納部にかるこを差し込み保持した状態の断面
【図8】収納部とかることを示す分解斜視図
【図9】第2実施例を示す墨壺の正面断面図
【図10】第3実施例を示す墨壺の正面図
【図11】第4実施例を示す収納部とかるこの分解図
【図12】第5実施例を示す収納部とかるこの分解斜視
【符号の説明】
2 墨糸 3 巻取体 7 把持部 8 操作体 20 ギア 23 制動機構(弾性体、コイルスプリング、板バ
ネ) 30 巻取力付与機構(ギア機構) 33 ギア 43 連動切替操作体 C ケース C1 第1ケース部 C2 第2ケース部 P3 軸芯 P5 回転軸芯

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 墨糸(2)を巻き取る巻取体(3)をケ
    ース(C)に回転自在に取付けてある墨壺であって、 前記ケース(C)の把持部(7)に、当該把持部(7)
    を把持した手で往復移動操作可能な操作体(8)を設
    け、この操作体(8)と巻取体(3)との間に、操作体
    (8)の往復運動の少なくとも一方向の移動を巻取体
    (3)に対して墨糸巻取側への回転力として付与する巻
    取力付与機構(30)を設けるとともに、前記操作体
    (8)の非操作時に墨糸(2)に引出し抵抗を付与する
    制動機構(23)を設けてある墨壺。
  2. 【請求項2】 前記制動機構(23)が、操作体(8)
    を復帰方向に弾性付勢し、かつ、操作体(8)の非操作
    時に巻取力付与機構(30)に制動力を付与する弾性体
    である請求項1記載の墨壺。
  3. 【請求項3】 前記弾性体(23)は、操作体(8)の
    往行操作時に操作エネルギーを蓄積し、操作体(8)の
    復行操作時に蓄積された操作エネルギーを巻取体(3)
    の墨糸巻取側の回転力として巻取力付与機構(30)に
    伝達するように構成されている請求項2記載の墨壺。
  4. 【請求項4】 前記ケース(C)には、前記巻取体
    (3)と巻取力付与機構(30)とを連動状態と連動解
    除状態とに切り換える連動切替用操作体(43)が設け
    られている請求項2又は3記載の墨壺。
  5. 【請求項5】 前記巻取付与機構(30)が、前記操作
    体(8)の往復運動の少なくとも一方向の移動を回転運
    動に変換し、かつ、増速して巻取体(3)に伝達するギ
    ア機構から構成されている請求項1、2、3又は4記載
    の墨壺。
  6. 【請求項6】 前記ギア機構(30)中のギア(33)
    が、それに噛み合い連動する巻取体(3)側のギア(2
    0)に対する遠近方向の一定範囲内で移動自在にケース
    (C)に支承されていて、前記操作体(8)の往行操作
    時の初期動作で前記両ギア(33),(20)の噛み合
    い連動を解除し、かつ、操作体(8)の復行操作時の初
    期動作で前記両ギア(33),(20)を噛み合い連動
    させるように構成してある請求項5記載の墨壺。
  7. 【請求項7】 前記ケース(C)が、前記巻取体(3)
    を内装してある第1ケース部(C1)と、前記操作体
    (8)及び把持部(7)を備えた第2ケース部(C2)
    とから構成されているとともに、前記第2ケース部(C
    2)が、第1ケース部(C1)に対して巻取体(3)の
    回転軸芯(P5)とほぼ平行な軸芯(P3)周りで折り
    畳み自在に構成されている請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の墨壺。
  8. 【請求項8】 前記弾性体(23)がコイルスプリング
    又は板バネであり、前記操作体(8)とケース(C)と
    の間に介在されている請求項2〜7のいずれか1項に記
    載の墨壺。
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