JPH0829240B2 - ポリスルホン系中空糸膜の製造法 - Google Patents

ポリスルホン系中空糸膜の製造法

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JPH0829240B2 JP545588A JP545588A JPH0829240B2 JP H0829240 B2 JPH0829240 B2 JP H0829240B2 JP 545588 A JP545588 A JP 545588A JP 545588 A JP545588 A JP 545588A JP H0829240 B2 JPH0829240 B2 JP H0829240B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリスルホン系重合体の中空糸分離膜の製
造法に関し、さらに詳細には紡糸原液の取り扱いが容易
であり且つ透水性に優れた中空糸分離膜を提供すること
ができるポリスルホン系重合体の中空糸膜の製造法に関
する。
〔従来技術〕
近年、エンジニアリングプラスチックスの分野におけ
る新製品の開発は目覚ましいものがある。特に、エンジ
ニアリングプラスチックスであるポリスルホンは、機械
的特性のみならず耐熱性、耐薬品性にも優れているとこ
ろから家庭用品を始め医療機器分野を含む精密部品分野
等で広汎に使用されている。
このようなポリスルホンは、中空糸への紡糸が容易で
あるため、気体、液体分離用の中空糸分離膜として使用
することができる。特に、高温度、強酸性または強アル
カリ性条件下における限外透過膜として極めて有用であ
る。
このようなポリスルホン中空糸分離膜を製造する方法
としては、例えば特開昭54−145379、56−152704、58−
8504、58−132112、58−156018、59−58040、59−5804
2、59−62311、59−189903、60−172312、60−222112、
61−11110、61−28409、61−42307、61−93801に記載さ
れている如き先行技術が知られている。上記方法は、ポ
リスルホン樹脂を、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジ
メチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリ
ドン(NMP)、ジオキサン(DOX)、テトラメチル尿素
(TMU)等の有機溶媒に溶解して紡糸用原液を調製し、
該原液を内部凝固液とともに二重環状ノズルから水溶性
の浴中に吐出させて、微細な多孔質構造の中空糸状の分
離膜を得るものである。
上記のような製造方法で得られたポリスルホン系中空
糸膜は、一般に透水速度が低いため分離膜による処理に
長時間を要する。このため、本願出願人は、最近、紡糸
用原液の溶媒として2−ピロリドンを使用した透水性に
優れた中空糸状分離膜の製造方法を提案した(特願昭62
−257672号)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、2−ピロリドンを溶媒に使用する方法
では、得られる中空糸膜の透水性に優れるものの、紡糸
原液の粘度が上昇し製造時の取り扱いが困難であるとい
う欠点があった。
そこで、本発明は、紡糸原液の取り扱いが容易であ
り、しかも透水性に優れた中空糸膜が得られる中空糸膜
の製造方法を提供することを目的とする。
特に本発明では、分画分子量が10万程度の限外濾過を
行う場合に、透水速度が800/m2・hr・kg/cm2以上好ま
しくは1200/m2・hr・kg/cm2以上の透水性を有するポ
リスルホン系中空糸膜を得ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討・研
究した結果、ポリスルホン系紡糸原液を調製する際に所
定の溶媒及び非溶媒を使用することにより、紡糸原液の
取り扱いを極めて容易とし、且つ従来のポリスルホン系
中空糸膜では得られない極めて優れた透水性を有するポ
リスルホン系中空糸膜を得ることに成功した。
即ち、本発明は、ポリスルホン系重合体を含む紡糸原
液をチューブインオリフィス型ノズルより水溶液中へ吐
出した後、脱溶媒を行って中空糸状の分離膜を形成する
ポリスルホン系中空糸膜の製造方法において、紡糸原液
を調製する際にポリスルホン系重合体の溶媒として2−
ピロリドンを、非溶媒としてカルビトールアセテート及
びポリエチレングリコールを使用し、且つ非溶媒の重量
が溶媒の重量を超えないことを特徴とするポリスルホン
系中空糸膜の製造法を提供するものである。
本発明の製造方法に従えば、まず、ポリスルホン系重
合体を含む紡糸原液を調製する。
本発明において使用するポリスルホン系重合体とは、
以下の構造式で表されるポリスルホンまたはその誘導体
を示す。
上記ポリスルホン重合体の紡糸原液中の濃度は、5〜
30重量%が好ましく、特に10〜30重量%が好ましい。ポ
リスルホン系重合体の濃度が30重量%を超えると、溶液
粘度が上昇するため紡糸原液の取り扱いが困難となると
ともに、得られる中空糸膜の透水速度が低下するため好
ましくない。一方、濃度が5重量%未満になると得られ
る中空糸膜の機械的強度が低下するため好ましくない。
上記紡糸原液に溶媒として使用する2−ピロリドンは
ポリスルホン系重合体に対してはいわゆる良溶媒であ
り、その紡糸原液中の濃度は、15〜80重量%であること
が好ましく、特に25〜70重量%が好ましい。紡糸原液中
の2−ピロリドンの濃度が80重量%を超えると紡糸原液
の粘度が著しく上昇して取り扱いが困難となるため好ま
しくない。一方濃度が15重量%未満になると、得られる
中空糸膜の透水速度が著しく低下するため好ましくな
い。
また、上記紡糸原液の溶媒において、2−ピロリドン
以外の溶媒を2−ピロリドンと同時に使用することがで
きる。このような溶媒としては、例えばN−メチル−2
−ピロリドン、ジオキサン、テトラメチル尿素、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルホルムアミドが挙げられ、特
にこれらに限定されない。さらに、これらの混合溶媒を
2−ピロリドンと同時に使用してもよい。
本発明では、上記紡糸原液に非溶媒としてカルビトー
ルアセテート及びポリエチレングリコールを含有する。
ここに非溶媒とは、ポリスルホン系重合体を殆ど溶解さ
せない性質を有するものであり、中空糸膜の多孔質性を
向上させるために添加される。また、カルビトールアセ
テートとは次の示性式で表される化合物(ジエチレング
リコールエチルエーテルアセテート)を示す。
CH3COOCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3 ここでカルビトールアセテート及びポリエチレングリ
コールの紡糸原液中の濃度は、それぞれ、5重量%以上
で且つ両者の濃度の和が紡糸原液中の上記溶媒の濃度を
超えない範囲が好ましい。カルビトールアセテートの濃
度が5重量%未満になると、紡糸原液の粘度が高く取り
扱いが困難であるため好ましくない。また、ポリエチレ
ングリコールの濃度が5重量%未満となると得られるポ
リスルホン中空糸膜の透水性が著しく低下するため好ま
しくない。一方、両者の濃度の和が紡糸原液中の溶媒の
濃度を超えると、ポリスルホン重合体に対する溶解性が
著しく低下し均一な溶液が得られない場合が多く、均一
な溶液が得られる場合にも重合体が完全に溶解するまで
に長時間を要する欠点があり、さらに透水性の極めて低
い中空糸膜しか得られないため好ましくない。
本発明の方法に従えば、上記のようにして調製された
紡糸原液を、チューブインオリフィス型ノズルを使用し
て水溶液中に吐出させる。本発明では、上記の紡糸原液
の調製以外の操作は、通常使用されている中空糸膜の製
造方法における操作でよく、特に限定されるものではな
い。例えば、内部凝固液としては、水、またはメタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコ
ール類もしくはこれらのアルコールの水溶液、またはポ
リエチレングリコールに代表されるポリエーテル類もし
くはこれらの水溶液が使用でき、さらにこれらの凝固液
と各種の有機溶剤と同時に使用することもできる。この
ような凝固液は、膜の分離機能を発揮するスキン層を中
空糸の内側表面に形成させるかあるいは外側表面に形成
させるかにより自由に選択することができる。また、吐
出時の凝固液の温度は、例えば水を使用した場合は、30
〜85℃であり、40〜70℃が好適である。
〔実 施 例〕
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発
明はこれらに何ら限定されない。
実施例1 ポリスルホン(UCC社製、ユーデルポリサルホンP−1
700)20重量部、溶媒である2−ピロリドン47重量部、
カルビトールアセテート23重量部および添加剤として平
均分子量200のポリエチレングリコール(PEG200:三洋化
成製)10重量部からなる紡糸原液をチューブインオリフ
ィス型ノズルより水中に吐出して中空糸を紡糸した。内
部凝固液としては80%ポリエチレングリコール(PEG20
0)水溶液を用い、空中走行距離10cm、外部凝固液は60
℃の温水を用いて20m/minで紡糸した。次いで得られた
中空糸が完全に脱溶剤されるまで60℃の温水で洗浄し
た。
こうして得られた中空糸膜の透水性を評価するため
に、中空糸膜に1kg/cm2の水圧で純水を透過させて純水
透水速度を測定したところ、1200(/m2・hr・kg/c
m2)であった。また、上記紡糸原液の粘度は25℃で2632
0cpであった。
実施例2 紡糸原液中に添加するポリエチレングリコールの平均
分子量を1000に変えた(PEG1000を使用)以外は、実施
例1と同様にして紡糸原液を調製して中空糸の紡糸を行
った。
紡糸原液の粘度及び得られた中空糸の透水性について
実施例1と同様にして測定した。得られた結果を第1表
に示す。
実施例3 ポリスルホン、2−ピロリドン、カルビトールアセテ
ート及びポリエチレングリコール(PEG200)を第1表に
示す組成にして紡糸原液を調製した以外は、実施例1と
全く同じ条件で中空糸の紡糸を行った。
紡糸原液の粘度及び得られた中空糸膜の透水性につい
て実施例1同様にして測定した。得られた結果を第1表
に示す。第1表において、PSF,2−PN,CAc,PEGは、それ
ぞれ、ポリスルホン、2−ピロリドン、カルビトールア
セテート、ポリエチレングリコールを示す。
比較例1〜6 第2表に示すような各組成の紡糸原液を調製し実施例
1のものと全く同じ条件で中空糸の紡糸を行った。
それらの紡糸原液の粘度及び得られた中空糸膜の透水
性について上記実施例と同様にして測定し、その結果を
第2表にそれぞれ示す。
比較例1では得られた中空糸の透水性は1000(/m2
・hr・kg/cm2)と比較的高いものであったが紡糸原液粘
度が25℃で70200cpと極めて高く、取り扱いが困難であ
った。
比較例2では、ポリサルホンが溶解せず均一な紡糸原
液が得られなかった。
比較例3および4では実施例1におけるカルビトール
アセテートのかわりにそれぞれ、トリグライム(TGM)
およびモルホリン(MOR)を用いて紡糸原液を調製して
いるがいずれも得られた中空糸の純水透水速度は実施例
1と比較して著しく低いものであった。
また比較例5ではカルビトールアセテートが紡糸原液
中の溶媒と同量含まれて非溶媒の総重量が溶媒の重量を
超えており、得られた中空糸の透水速度は極めて低いも
のであった。
〔発明の効果〕 以上、説明してきたように本発明の製造法は製造時の
紡糸原液の取り扱いが容易であり、しかも得られたポリ
スルホン系中空糸膜は従来のポリスルホン系中空糸膜に
比べて極めて優れた透水性を有する。このため、本発明
で得られた中空糸膜を分離精製処理に使用することによ
り、生産性を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−245805(JP,A) 特開 平1−159008(JP,A) 特開 平1−162821(JP,A) 特開 平1−176406(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリスルホン系重合体を含む紡糸原液をチ
    ューブインオリフィス型ノズルより水溶液中へ吐出した
    後、脱溶媒を行って中空糸状の分離膜を形成するポリス
    ルホン系中空糸膜の製造方法において、 上記紡糸原液を調製する際にポリスルホン系重合体の溶
    媒として2−ピロリドンを、非溶媒としてカルビトール
    アセテート及びポリエチレングリコールを使用し、且つ
    非溶媒の重量が溶媒の重量を超えないことを特徴とする
    ポリスルホン系中空糸膜の製造法。
  2. 【請求項2】上記非溶媒であるカルビトールアセテート
    を紡糸原液中に5重量%以上含む特許請求の範囲第1項
    に記載のポリスルホン系中空糸膜の製造法。
  3. 【請求項3】上記非溶媒であるポリエチレングリコール
    を紡糸原液中に5重量%以上含む特許請求の範囲第1項
    または第2項に記載のポリスルホン系中空糸膜の製造
    法。
  4. 【請求項4】上記溶媒である2−ピロリドンを紡糸原液
    中に25〜70重量%含む特許請求の範囲第1項乃至第3項
    のうちいずれか1項に記載のポリスルホン系中空糸膜の
    製造法。
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