JPH08291845A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH08291845A
JPH08291845A JP9634095A JP9634095A JPH08291845A JP H08291845 A JPH08291845 A JP H08291845A JP 9634095 A JP9634095 A JP 9634095A JP 9634095 A JP9634095 A JP 9634095A JP H08291845 A JPH08291845 A JP H08291845A
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vibration
rubber
engine
spherical
seat
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JP9634095A
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Inventor
Kei Hasegawa
圭 長谷川
Masaru Hayashida
大 林田
Tsugunori Hata
継徳 畑
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防振ゴムにかかる力の方向が変化したり、傾
いた地面に設置した場合でも常に一定以上の防振効果を
得る。 【構成】 エンジン支持板2に凹設された凹球面受座3
と、その凹球面受座3に対向する、エンジン基台4の位
置に凹設された凹球面受座5と、両凹球面受座3,5に
収容された球形の防振ゴム6とから構成され、凹球面受
座3、凹球面受座5を構成する受座側球面の中心点は球
形防振ゴム6の中心点10と一致している。エンジンの
重心位置W1が重心位置W2,W3に変動した場合を例
にして考えると、球形防振ゴム6は振動方向によらず厚
さは一定であり、球形防振ゴム6の弾性係数は変わらな
いので、常に安定した防振効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防振装置に関し、より詳
しくは、エンジンのような振動体の振動を抑制する防振
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジンあるいはエンジンを
用いた作業機においては、図15に示すような防振装置
を採用するのが一般的である。即ち、エンジン32の前
後左右位置において、エンジン32の重心領域に向けて
防振装置57を所定角度θ傾けて配設することにより、
エンジン32の縦揺れ(ピッチング)、およびクランク
軸回りの横揺れ(ローリング)を抑制するものである。
【0003】防振装置57は図16に示すように円筒形
あるいは直方体の防振ゴム59の両側に取付用ボルト付
きの鋼板60,61を焼き付けたものが使用され、上側
鋼板60をエンジン下部のエンジン支持板2に取り付
け、下側鋼板61をエンジン基台4に取り付けることに
より構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
防振装置57は図16のように円筒形あるいは直方体の
防振ゴム59で構成されているので、防振ゴム59の引
っ張り圧縮方向62とせん断方向63の弾性定数は大き
く異なっている(通常、数倍〜10倍程度)。したがっ
て、エンジン運転時にトルク変動などにより、防振ゴム
59に対して力のかかる方向が刻々と変化すると、その
変化する力の方向に対する防振ゴム59の弾性係数も変
化してしまい、防振効果が変動することになる。
【0005】さらに説明する。従来の構成では上記力の
かかる方向の変化に対して、図17に示すようにエンジ
ンの静止時の重心位置W1を基準にして、最も効果的に
振動を抑制するように防振装置57の取付位置、傾斜角
度θを設定するようにしている。なお、図17において
は簡便のためエンジンの重力位置を点として示してい
る。しかし、例えば、図18に示すようにΔt秒後にエ
ンジンの重心位置がW2のように水平方向に移動した場
合には防振ゴム59に係る力の方向は、設定時の力の方
向と異なり、せん断方向63の力成分を有することにな
る。また、図19に示すようにエンジンの重心位置がW
3のように上下方向に移動した場合も、設定時の力の方
向と異なり、せん断方向63の力成分を有することにな
る。
【0006】このようにエンジン運転時に防振ゴム59
にかかる力の方向が変化すると、支持している防振ゴム
59の弾性係数がその方向変化に伴って変わることにな
るので、トルク変動などを伴うエンジンの運転中におい
て一定の防振効果を得ることが難しくなる。また、エン
ジン作業機の設置場所が傾斜している場合には、水平な
状態で設定した防振装置57の最適傾斜角度θは、傾斜
時の実際の重心位置に対応したものとはならないため、
期待した防振効果を得ることができなくなってしまう問
題も発生する。
【0007】
【発明の目的】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
であり、防振ゴムにかかる力の方向が変化したり、傾い
た地面に設置した場合でも常に一定以上の防振効果を発
揮できる防振装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1の防振装置は、対向するゴム受座の間に
防振ゴムを介在させ、防振ゴムのゴム受座に対する接触
面をいずれも球面で形成し、両球面の中心点を一致させ
たことを特徴とする。なお、両ゴム受座の支持面の形態
としては、凹球面、直角円錐面、立方体切欠面などが例
示できる。
【0009】請求項2の防振装置は、エンジンの振動を
抑制するために使用し、対向するゴム受座の間に防振ゴ
ムを介在させ、防振ゴムのゴム受座に対する接触面をい
ずれも円筒面で形成し、両円筒面の中心軸を一致させ、
両円筒面の中心軸をエンジンのクランク軸と平行な向き
に設定したことを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1の防振装置においては、ゴム受座の一
方を対象物に固定するとともに、ゴム受座の他方を基台
に固定して、防振ゴムを両ゴム受座に介在させる。この
状態で対象物が振動すると、対象物の振動力は対象物側
のゴム受座から防振ゴムを経て、基台側の受座にかか
る。ここで、対象物の重心が振動により移動し、力のか
かる方法が変化しても防振ゴムは球面で構成されている
ので、どの方向からも防振ゴムの厚さは等しくなり、防
振ゴムの弾性係数が前記重心の移動によって大きく変化
することがない。したがって、対象物が振動により移動
して力のかかる方法が変化しても、従来の防振装置に比
べて対象物が受ける防振ゴムの弾性力は大きく変化する
ことがなく、安定した防振効果を得ることができる。
【0011】請求項2の防振装置においては、ゴム受座
の一方をエンジンの支持板に固定するとともに、ゴム受
座の他方をエンジン基台に固定して、防振ゴムを両ゴム
受座に介在させる。この状態でエンジンが振動すると、
エンジンの振動力はエンジン支持板に固定されたゴム受
座から防振ゴムを経て、エンジン基台側のゴム受座にか
かる。ここで、防振ゴムのゴム受座に対する接触面をい
ずれも円筒面で形成し、両円筒面の中心軸を一致させ、
両円筒面の中心軸をエンジンのクランク軸と平行な向き
に設定することにより、エンジンのローリングにおける
力の方向に対して、円筒形防振ゴムの厚さは等しくなり
弾性係数は大きく異なることがないので、ローリングに
対して安定した防振効果を得ることができる。
【0012】
【発明の効果】上記作用において説明したように、請求
項1の発明によれば、以下の特有の効果を奏する。 (イ)防振ゴムにかかる力の方向が変化したり、傾いた
地面に設置した場合でも揺れの方向によって防振ゴムの
弾性力がほとんど変化しないので、従来の防振装置に比
べて、安定した防振効果を発揮できる。 (ロ)対向するゴム受座間に防振ゴムを挟むだけで構成
できるので、従来の防振装置のように防振ゴムのボルト
締めなどの作業が不要になり、組み付け作業が簡単化で
きる。
【0013】請求項2の発明によれば、上記(ロ)の効
果とともに、防振ゴムにかかる力の方向が変化したり、
傾いた地面に設置した場合でもローリングの振動方向に
よって防振ゴムの弾性力がほとんど変化しないので、従
来の防振装置に比べて、安定した防振効果を発揮できる
という特有の効果を奏する。
【0014】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1は本発明に係る防振装置の第1実施例を
示す縦断面図である。この防振装置は、エンジン支持板
2に凹設された凹球面受座3と、その凹球面受座3に対
向する、エンジン基台4の位置に凹設された凹球面受座
5と、両凹球面受座3,5に収容された球形の防振ゴム
6とから構成された防振単位7を4つ(図1においては
そのうち2つを示している)有している。凹球面受座
3,凹球面受座5の球形は球形防振ゴム6の球形に比べ
て若干大きく、球形防振ゴム6を収容できるようになっ
ている。球形防振ゴム6はほぼ完全な球で構成されてい
るので、凹球面受座3側の防振ゴム6の接触面8、凹球
面受座5側の防振ゴム6の接触面9はともに球面となっ
ており、球形防振ゴム6の両球面8,9の中心点10は
一致している。
【0015】上記防振単位7は、エンジンの前後左右位
置において、エンジンの振動を抑制するのに効果的な配
置が適宜選定される。凹球面受座3、凹球面受座5を構
成する受座側球面の中心点は球形防振ゴム6の中心点1
0と一致している。また、凹球面受座3、凹球面受座5
はそれぞれ球形防振ゴム6の半球よりも小さい範囲にお
ける球面部分を使用して受座を形成している。したがっ
てエンジン支持板2とエンジン基台4の間には隙間13
が形成され、その隙間13の長さはエンジンの振動によ
りエンジン支持板2の下壁がエンジン基台4の上壁に当
接しない範囲に設定される。
【0016】上記構成の防振装置の作用について説明す
る。エンジンの運転中は周期的な重心の移動、トルク変
動などによって、エンジン支持板2にかかる力の方向が
変化する。図1においては、静止時重心位置W1と、エ
ンジンの振動により瞬間的な重心が水平方向に移動して
重心位置W2となった場合と、垂直方向に移動して重心
位置W3になった場合とをそれぞれ示している。
【0017】重心位置がW2に変化した場合において、
エンジンの重力Wgを重心位置W2と左側球形防振ゴム
6の中心位置を通る方向14と、重心位置W2と右側球
形防振ゴム6の中心位置を通る方向15とに分解して考
える。分力W2eの左側防振ゴム6上の作用点をP2e
とすると、この点P2eにおいて凹球面受座3は、防振
ゴム6の反作用力F2eを受けることになる。また、球
形防振ゴム6は球形状なので、エンジン基台4の凹球面
受座5の作用点は、球形防振ゴム6の中心点10に対し
て作用点P2eと点対称な凹球面受座5上の点P2bと
なる。
【0018】したがって、重心位置W1と重心位置W2
の場合を比較すると、実質的に機能する球形防振ゴム6
の厚さは共に球形防振ゴム6の直径となるとともに、球
形防振ゴム6は従来の防振ゴムのように方向によって弾
性係数が変わらないので、重心位置の変動によって弾性
力が大きく異なって防振効果が低下するという問題を解
決できる。
【0019】同様に、重心位置がW3に変化した場合で
も、分力W3eの作用点P3eと、凹球面受座5の作用
点P3bとは球形防振ゴム6の直径位置にあるので、防
振ゴムの厚さ、弾性係数は変わらない。このように、重
点位置W1,W2,W3のいずれの場合においても、力
の作用点が順次、防振ゴム6の球面に沿って変化し、そ
れぞれの場合において防振ゴム6の直径幅を使用するこ
とになるので、重心変動に応じた防振機能を発揮するこ
とができる。なお、図2において右側の球形防振ゴム6
においても同様であり、また、紙面と直交する方向の重
心移動についても、同様に安定した防振機能を発揮でき
ることは容易に理解できる。
【0020】また、本実施例においては、球形防振ゴム
6と凹球面受座3との間、球形防振ゴム6と凹球面受座
5との当接面は接着されず、単にエンジンの自重により
載置される構成を基本形とする。但し、エンジン運搬
時、エンジン転倒時などにエンジンが配設位置から大き
く移動しないように、ストッパ手段16を備えておくこ
とが好ましい。
【0021】
【実施例2】図2〜図4はそれぞれ本発明に係る防振装
置の第2実施例を示す縦断面図である。この第2実施例
が前記第1実施例に比べて特徴的な点は、第1実施例に
おける,凹球面受座3に代えて円錐形凹部17を形成
し、凹球面受座5に代えて円錐形凹部18を形成した点
である。なお、各円錐形凹部17,18はそれぞれ水平
面に対して約45度の角度をなす傾周面19を有してい
る。
【0022】即ち、球形防振ゴム6の半径rよりも大き
く、直径Dよりも小さい傾周面19を有する、頂点が直
角の円錐形凹部を、エンジンのエンジン支持板2の4隅
と、エンジン基台4の4隅にそれぞれ形成し、それら上
下の円錐形凹部18,19内に球形防振ゴム6を収容す
る。なお、エンジン支持板2がエンジンの振動によって
上下左右に揺れた場合に、エンジン支持板2がエンジン
基台4に接触しないように隙間13を設定している。
【0023】図2は重心位置W1における重力Wgにお
いて左側防振ゴム6の分力W1eの力のかかり方を示し
た図である。球形防振ゴム6は図2に示す断面で考える
と、円錐形凹部17に点Pi,Pjの2点(実際は円状
に接触することになる)で接触し、円錐形凹部18に点
Pk,Pmの2点で接触し、他の円錐形凹部17,18
の位置では接触しないので、これらの点が力の作用点に
なる。重力Wgの分力W1eを円錐形凹部17,18の
直交する傾周面19方向の分力Fa,Fbに分解して考
えると、点Pj,点Pkに分力Faとほぼ同じ大きさの
力が加わり、点Piおよび点Pmに分力Fbとほぼ同じ
大きさの力が加わることが理解できる。
【0024】図3に示す重心位置W2,図4に示す重点
位置W3においても同様に直交する2つの傾周面方向に
分解して考えると、エンジン支持板2にかかる球形防振
ゴム6の弾性力は円錐形凹部17の点Pi,Pjの2点
において作用することになる。つまり、この実施例の構
成によれば、重心の移動が生じても、球形防振ゴム6の
弾性力は、傾周面19に直交する力の方向に分解されて
作用するとともに、その分解方向において球形防振ゴム
6の直径Dの全てを利用することになる。したがって、
図2〜図4に示す重心の変動が生じても従来のように弾
性係数が方向によって異なることがないため、エンジン
の振動を安定して抑制することができる。
【0025】
【実施例3】図5〜図7は本発明に係る防振装置の第3
実施例を示す縦断面図、図8は本実施例に係る防振装置
の概略平面図である。この第3実施例が前記第1実施例
と比べて特徴的な点は、エンジン支持板2の端部分を立
方体状に切欠いて直角切欠部21を形成し、その直角切
欠部21を球形防振ゴム6のエンジン支持板側受座とす
るとともに、エンジン基台4の端部位置に直角の隅を有
する水平断面L字状の支持壁22を立設し、エンジン基
台4の上壁4aと支持壁22の側壁22a,22aとで
直角隅部23を形成し、球形防振ゴム6を直角切欠部2
1と直角隅部23との間に挟み込むようにした点にあ
る。
【0026】直角隅部23の支持壁22の高さh1、直
角切欠部21の垂直壁24,24の長さd1、直角切欠
部21の水平壁25の長さd2は、それぞれ球形防振ゴ
ム6の半径rよりも大きく設定されている。この第3実
施例では、球形防振ゴム6は直角切欠部21の水平壁2
5上の点Pqと、垂直壁24上の点Prにおいてそれぞ
れ接触するともに、直角隅部23の支持壁22の側壁2
2a上の点Psと、エンジン基台上壁4aの点Ptにお
いて接触する。球形防振ゴム6は上記点Pq,Pr,P
s,Pt以外の位置においては接触しないので、これら
の点が力の作用点になる。重力Wgの分力W1eを水平
方向、垂直方向の分力Fc,Fdに分解して考えると、
点Pq,点Ptに分力Fdとほぼ同じ大きさの力が加わ
り、点Prよび点Psに分力Fcとほぼ同じ大きさの力
が加わることが理解できる。
【0027】図6に示す重心位置W2,図7に示す重点
位置W3においても、エンジン支持板は同様に水平方
向、垂直方向に分解されて球形防振ゴム6からの弾性力
を受けることになる。この実施例においても、力のかか
る水平方向、垂直方向は球形防振ゴム6の直径を全てを
利用しているので、図5〜図7に示す重心の変動が生じ
ても従来のように弾性係数が方向によって異なることが
ないため、安定してエンジンの振動を抑制することがで
きる。
【0028】
【実施例4】図9〜図11はそれぞれ本発明に係る防振
装置の第4実施例を示す概念図である。この第4実施例
が前記第1実施例と比べて特徴的な点は、防振ゴムを円
筒形に形成し、その円筒形防振ゴム28をエンジン支持
板2側のゴム受座とエンジン基台4側のゴム受座間に介
在させた点と、円筒形防振ゴム28の中心軸29の方向
をエンジン32のクランク軸33と平行な向きに設定し
た点である。
【0029】なお、防振ゴム28はほぼ完全な円筒形に
形成されているので、エンジン支持板2側のゴム受座3
0、エンジン基台4側のゴム受座31に接する、防振ゴ
ム28の接触面34,35は円筒面で構成され、両円筒
面の中心軸29は一致されていることになる。
【0030】エンジン32は前記第1実施例から第3実
施例において説明したように、縦揺れ(ピッチング)と
横揺れ(ローリング)が混在した振動となるが、エンジ
ン32の構造においてはピッチングにおける振動が無視
できる場合があり、そのような場合は、ローリングを低
減する防振ゴム28を採用することで、実質的なエンジ
ン32の振動を抑制することができる。即ち、円筒形防
振ゴム28は図10に示すように、中心軸29(円筒
軸)に直交する面内においては全ての方向の弾性係数が
等しいので、クランク軸33回りの横揺れであるローリ
ングを押さえることが可能となるのである。
【0031】図9(A)はゴム受座30,31をそれぞ
れ前記円筒形防振ゴム28と中心軸29が一致する円筒
状凹部を有する凹円筒形受座36,37にした実施例で
あり、ローリングに対して防振効果が高くなるようにエ
ンジン基台4側の凹円筒形受座37をエンジン基台4に
対して所定角度φだけ傾けた構成としている。図9
(B)はゴム受座30,31を前記第3実施例で説明し
たような直角切欠部と直角隅部で構成した実施例を示
す。但し、図9(B)の実施例の場合は直角切欠部およ
び直角隅部は円筒形防振ゴム28を支持できるように、
円筒の中心軸29方向に延出した構成となっている。
【0032】なお、図11に示すように本実施例に係る
防振単位(円筒形防振ゴム28、円筒形受座)をエンジ
ンの4隅位置にだけ配設する構成も採用することもでき
る。図11においては簡略のため、円筒形防振ゴム28
だけを示しているが、実際には、各円筒形防振ゴム28
に対応して、エンジン支持板、エンジン基台にそれぞれ
凹円筒形受座が設けられている。
【0033】
【実施例5】図12は本発明に係る防振装置の第5実施
例を示す概念図である。この第5実施例が前記第4実施
例と比べて特徴的な点は、前記第4実施例の防振ゴムが
円筒形防振ゴム28であったのに対し、この第5実施例
の防振ゴムが中心点が同一である、半径の異なる2つの
円弧によって形成される扇面39を軸方向に延出した扇
形防振ゴム40を使用した点にある。
【0034】エンジン基台4には半径の小さい円弧面に
一致する凸円弧面を周囲に有する突条受座41を形成し
て、エンジン支持板に半径の大きい円弧面に一致する凹
部受座42を形成している。扇形防振ゴム40の突条受
座41に対する接触面は半径の小さい凹円筒面43で構
成し、扇形防振ゴム40の凹部受座42に対する接触面
は半径の大きい凸円筒面44で構成してあり、両円筒面
43,44の中心軸29を一致させ、両円筒面43,4
4の中心軸29をエンジンのクランク軸と平行な向きに
設定している。この実施例においても、エンジンのロー
リングに伴う振動において、防振ゴムの厚さをほぼ等し
くできるので安定した防振効果を発揮できる。
【0035】
【実施例6】図13(A)〜(F)はそれぞれ本発明に
係る防振装置の第6実施例を示す概略図である。この第
6実施例の特徴点は、少なくとも一方のゴム受座を、椀
状の受座部46と、受座部46を保持する軸部47とか
ら構成された球継手状受座48で構成した点にある。図
13(B)に示すように軸部47の下端域には、雄ネジ
部49が螺刻されており、支持基台50に形成された雌
ネジ穴51に軸部47の雄ネジ部48を螺合することに
より、簡単にゴム受座を形成することができる。
【0036】図13(A)に示す構成例は支持基台50
側に球継手状受座48を取り付けるとともに、支持板5
2側に凹球面受座5を凹設し、両受座48,5に球形防
振ゴム6を介在させた構成となっている。図13(C)
は支持基台50側に凹球面受座5を凹設するとともに、
支持板52側に球継手状受座48を取り付けて、球継手
状受座48,凹球面受座5ともに取り付け角度を水平面
54に対して所定角度ψだけ傾けた構成となっている。
このように球継手状受座48,凹球面受座5を対象物の
重心位置に向けて傾けることにより、振動体の振動の抑
制作用を向上させることができる。
【0037】図13(D)は支持基台50側、支持板5
2側にそれぞれ球継手状受座48を取り付けた構成とな
っている。図9(E)は図9(A)に示す構成と異なる
点は、支持板52側に形成された凹球面受座5が球形防
振ゴム6を覆う範囲を増やした点にある。図9(E)に
おいては、凹球面受座5が球形防振ゴム6を覆う範囲が
球形防振ゴム6の半径rよりも大きく設定されているの
で、凹球面受座5を少なくとも2つに分割し、球形防振
ゴム6を凹球面受座5内に収容した後で、分割された凹
球面受座5をボルトなどで連結することが必要になる。
【0038】図13(F)は支持基台50側に球継手状
受座48を取り付けるとともに、支持板52に前記第3
実施例で説明した直角切欠部21を形成した構成となっ
ている。この構成では、球形防振ゴム6の弾性力は、直
角切欠部21に当接する2点において作用するともも
に、その2点における力の合成力と同じ大きさの力で向
きが反対方向の力が球形防振ゴム6の力として受座部4
6にかかることになる。なお図13(F)において符号
53は球形防振ゴム6が直角切欠部21から外れること
を防止するストッパ壁である。
【0039】この発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、この発明の要旨を変更しない範囲内において種
々の設計変更を施すことが可能である。以下、そのよう
な実施例を説明する。 (1)前記実施例では、主にエンジンを対象物として振
動を抑制する、防振装置について説明したが、エンジン
以外のコンプレッサー、モータなどの振動を抑制する場
合にも、本発明の防振装置が適用できることは明らかで
ある。
【0040】(2)前記第5実施例を除く本発明の実施
例では、完全な球、完全な円筒体で防振ゴムを構成した
例を示したが、図14(A),(B)に示すようにゴム
受座に接触しない部分55の防振ゴムは、完全な球面、
完全な円筒面に形成しなくても、実質的な防振効果はさ
ほど低下しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防振装置の第1実施例を示す縦断
面図である。
【図2】本発明に係る防振装置の第2実施例を示す縦断
面図である。
【図3】本発明に係る防振装置の第2実施例を示す縦断
面図である。
【図4】本発明に係る防振装置の第2実施例を示す縦断
面図である。
【図5】本発明に係る防振装置の第3実施例を示す縦断
面図である。
【図6】本発明に係る防振装置の第3実施例を示す縦断
面図である。
【図7】本発明に係る防振装置の第3実施例を示す縦断
面図である。
【図8】本実施例に係る防振装置の第3実施例を示す概
略平面図である。
【図9】図9(A)(B)はそれぞれ本発明に係る防振
装置の第4実施例を示す概念図である。
【図10】円筒形防振ゴムに係る力を説明するための図
である。
【図11】第4実施例の変形例を示す概略斜視図であ
る。
【図12】本実施例に係る防振装置の第5実施例を示す
概略斜視図である。
【図13】図13(A)〜(F)はそれぞれ本発明に係
る防振装置の第6実施例を説明するための図である。
【図14】図14(A)(B)はそれぞれ本発明の他の
実施例を説明するための図である。
【図15】防振装置を説明するための斜視図である。
【図16】従来の防振装置を説明するための正面図であ
る。
【図17】従来の防振装置の問題点を説明するための図
である。
【図18】従来の防振装置の問題点を説明するための図
である。
【図19】従来の防振装置の問題点を説明するための図
である。
【符号の説明】
3…凹球面受座、5…凹球面受座、6…球形防振ゴム、
8,9…接触面、10…中心点、28…円筒形防振ゴ
ム、29…中心軸、30…ゴム受座、31…ゴム受座、
32…エンジン、33…クランク軸、34,35…接触
面、40…扇形防振ゴム、41…突条受座、42…凹部
受座、43…凹円筒面、44…凸円筒面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向するゴム受座(3)(5)の間に防振ゴ
    ム(6)を介在させ、防振ゴム(6)のゴム受座(3)(5)に
    対する接触面(8)(9)をいずれも球面で形成し、両球面
    の中心点(10)を一致させたことを特徴とする防振装
    置。
  2. 【請求項2】 エンジン(32)の振動を抑制するために
    使用し、対向するゴム受座(30)(31)の間に防振ゴム
    (28)(40)を介在させ、防振ゴム(28)(40)のゴム
    受座(30)(31)(41)(42)に対する接触面(34)
    (35)(43)(44)をいずれも円筒面で形成し、両円筒
    面の中心軸(29)を一致させ、両円筒面の中心軸(29)
    をエンジン(32)のクランク軸(33)と平行な向きに設
    定したことを特徴とする防振装置。
JP9634095A 1995-04-21 1995-04-21 防振装置 Pending JPH08291845A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10299775A (ja) * 1997-03-26 1998-11-10 Pfeiffer Vacuum Gmbh 磁気軸受機構で支持されたロータの振動減衰装置
WO2006070928A1 (en) * 2004-12-28 2006-07-06 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle power unit support structure
KR100884136B1 (ko) * 2001-08-03 2009-02-17 독쿄키키 가부시키가이샤 진동 제어 유닛 및 진동 제어체
JP2011088589A (ja) * 2009-10-26 2011-05-06 Ud Trucks Corp エンジン支持装置
KR101487421B1 (ko) * 2012-10-12 2015-01-29 삼성중공업 주식회사 선박용 파이프 서포터

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