JPH08291148A - 2−メチルアルカンジカルボン酸エステル化合物およびこれを含む液晶組成物並びにこの化合物の製造方法 - Google Patents

2−メチルアルカンジカルボン酸エステル化合物およびこれを含む液晶組成物並びにこの化合物の製造方法

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JPH08291148A
JPH08291148A JP11533795A JP11533795A JPH08291148A JP H08291148 A JPH08291148 A JP H08291148A JP 11533795 A JP11533795 A JP 11533795A JP 11533795 A JP11533795 A JP 11533795A JP H08291148 A JPH08291148 A JP H08291148A
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Atsushi Yoshizawa
篤 吉沢
Kenji Matsuzawa
憲治 松沢
Isa Nishiyama
伊佐 西山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強誘電性液晶組成物に対して少量添加するだ
けで、自発分極等の他の物理定数に影響を与ず、SmC*
とCh相のらせんピッチを調整でき、またスメクティック
液晶組成物に添加することによって、外部から強い力を
加えなくても、層構造の変化を容易に誘起できる新規な
2-メチルアルカンジカルボン酸エステル化合物および
これを含む液晶組成物並びにこの化合物の製造方法を提
供すること。 【構成】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、mは炭素数1〜18、nは6〜15の整数であ
る。)で表わされる2-メチルアルカンジカルボン酸エ
ステル化合物およびこれを含む液晶組成物並びにこの化
合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な2-メチルアル
カンジカルボン酸エステル化合物またはその光学活性体
およびこれらの少なくとも一種を含む液晶組成物並びに
この化合物の製造方法に関する。この2-メチルアルカ
ンジカルボン酸エステル化合物はディスプレイ、記録素
子、ライトバルブあるいはプロジェクター等のオプトエ
レクトロニクス関連素子を構成する液晶材料として極め
て有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、強誘電性液晶の光スイッチング現
象を利用した表示素子が、クラーク(N. A. Clark)とラ
ガーヴァール(S. T. Lagerwall)により提案された〔ア
プライドフィジックス レター(Applied Phys. Lett.),
36,899頁 (1980)〕。この強誘電性液晶を利用した素子
は双安定性を有し、しかも、従来のTN型あるいはST
N型と呼ばれる表示方式の液晶素子に比べて光学的な応
答がμsecのオーダーと速いという優れた特徴を有して
いる。
【0003】この強誘電性液晶素子において、良好なコ
ントラストを得るためには、液晶組成物が液体-コレス
テリック(Ch)相-スメクティックA(SA)相-キラルスメク
ティックC(Sc*)相という相系列をとり、かつCh相、Sc*
相のらせんピッチを長くする必要であり、また、応答速
度を速くするためには、自発分極(Ps)を大きくしなけれ
ばならない。
【0004】強誘電性液晶組成物は、非キラルなベース
液晶に光学活性化合物を加えることによって調製できる
が、上記要件を満たすためには、この場合の光学活性化
合物は自発分極が大きく、しかもピッチの長いものが必
要となる。しかし、通常は、大きな自発分極を発現させ
る分子構造のものは、同時に短いらせんピッチを発現さ
せる。従って、光学活性化合物を添加して応答速度を速
く、すなわち、自発分極を大きくすればするほど、Ch
相、Sc*相のらせんピッチが短くなり、コントラストが
低下することになる。
【0005】ところで、らせんの向きには左向きと右向
きがあり、また自発分極にも+向きと−向きがある。ら
せんピッチの長さを長くするためにはこのらせんの向き
の逆のものを添加すれば良い。しかし、このらせんの向
きと自発分極の向きは化合物にほぼ共通なもので、一方
の向きが逆になった化合物を作ることは困難である。し
たがって、らせんピッチを長くするために、らせんの向
きが逆向きの化合物を添加すると自発分極が打ち消され
て弱くなる。また、らせんピッチが短い方がねじり力は
強いので、らせん向きが逆の化合物を添加してらせんピ
ッチを長くするためには、らせんピッチが短い方が添加
量を少なくできる。
【0006】そこで、自発分極にはあまり影響を与え
ず、短いらせんピッチを誘起する化合物が添加材料とし
て望まれる。
【0007】このような化合物として、本発明者らは、
下記一般式(IV)
【化4】 (式中、Rはアルキル基、*は光学活性が誘起された不
斉炭素を示す)で表される化合物(J. Mater. Chem., 19
94, 4, p449および特開平6-306055号公報)を提
案し、これらがCh相およびSmC*相の両相において短いら
せんピッチを誘起することを示した。しかしながら、こ
のらせんピッチは短ければ短いほど良く、さらに短いら
せんピッチを誘起する化合物が求められている。
【0008】一方、スメクティック液晶はネマティック
液晶と異なり層構造を有するが、この層構造は、例えば
電界を印加する等の外部からの力によって変化し、これ
に伴って分子の再配列がおこる。この層構造、分子配列
の変化を分子の屈折率異方性の効果による屈折率の変化
等により認識することによって、ネマティック液晶と同
様に、ディスプレイ、記録素子、ライトバルブ、プロジ
ェクター等のオプトエレクトロニクス関連素子として利
用される。しかし、このスメクティック液晶の、層構造
や分子配列の変化を起こすためには、層の変形、一時的
破壊あるいは欠陥の創出等が必要であり、ネマティック
相の分子再配列を誘起するのに比べ、強い外部からの
力、例えば高い電界の印加が必要であるという問題があ
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題を解決すべく、鋭意研究を進めた結果、2-メチルア
ルカンジカルボン酸エステル化合物が、らせんのねじれ
力は強いが、自発分極は極めて弱く、これを強誘電性液
晶組成物に少量添加すると、自発分極等の他の物理定数
に影響を与えることなく、SmC*相とCh相のらせんピッチ
を調整できること、および2-メチルアルカンジカルボ
ン酸エステル化合物の光学活性体は、スメクティック層
間に架橋構造を形成し、その強いキラリティーのためス
メクティック相の層構造を著しく弱め、外部から強い力
を加えなくても、層構造の変化を容易に誘起できること
を見い出した。
【0010】本発明はかかる知見に基づきなされたもの
で、本発明の目的は、強誘電性液晶組成物に対して少量
添加するだけで、自発分極等の他の物理定数に影響を与
ず、SmC*相とCh相のらせんピッチを調整でき、またスメ
クティック液晶組成物に添加することによって、外部か
ら強い力を加えなくても、層構造の変化を容易に誘起で
きる新規な2-メチルアルカンジカルボン酸エステル化
合物およびこれを含む液晶組成物並びにこの化合物の製
造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)
【化5】 で表わされる2-メチルアルカンジカルボン酸エステル
化合物と上記式中のカルボニル基とメチル基の結合して
いるメチン炭素上に不斉中心をもつその光学活性体、お
よび前記2-メチルアルカンジカルボン酸エステル化合
物またはその光学活性体の少なくとも1種以上を含有す
る液晶組成物で、特にはスメクティック相を示す4-シ
アノ-4'-アルキルビフェニルまたは4-シアノ-4'-ア
ルコキシビフェニルに配合した液晶組成物、並びに下記
一般式(II)
【化6】 で表される2-メチルアルカンジオールを酸化して、2-
メチルアルカンジカルボン酸とし、このカルボン酸を、
下記一般式(III)
【化7】 で表される5-アルキル-2-(4-ヒドロキシフェニル)ピ
リミジンとジエステル化させるもので、特には2-メチ
ルアルカンジオールとして、メチル基の結合しているメ
チン炭素上に不斉中心をもつ光学活性な2-メチルアル
カンジオールを用いることからなる2-メチルアルカン
ジカルボン酸エステル化合物またはその光学活性体の製
造方法からなるものである。
【0012】上記一般式(I)〜(III)において、mお
よびnは原料の入手し易さ等から、mは1〜18、nは6
〜15のものがそれぞれ選定されるが、特にはmが3〜
10、nは6〜10の化合物が好ましい。上記一般式
(I)の化合物のうち、代表的なものについて理化学的
性質を次に示す。
【0013】(S)-2-メチルノナンジカルボン酸 ビス
〔4-(5-オクチル-2-ピリミジニル)フェニル〕エステ
1 H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS基準,δ):7.20(4H,d,
J=6Hz)、2.72-2.66(1H,m)、2.61(2H,t,J=5H
z)、2.59(4H,t,J=8Hz)、1.89-1.72(4H,m)、
1.66-1.62(4H,m)、1.41(8H,bs)、1.33-1.
27(23H,m)、0.88(6H,t,J=8Hz) IR(KBr,νmax/cm-1):2930、1760、144
0、800 MS(m/z):748〔M+〕、465、284、185
【0014】(S)-2-メチルデカンジカルボン酸 ビス
〔4-(5-オクチル-2-ピリミジニル)フェニル〕エステ
1 H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS基準,δ):8.61(4H,
s)、8.44(4H,d,J=7Hz)、7.20(4H,d,J=6Hz)、2.
72-2.66(1H,m)、2.61(2H,t,J=5Hz)、2.59(4
H,t,J=8Hz)、1.89-1.72(4H,m)、1.66-1.62
(4H,m)、1.41(6H,bs)、1.33-1.27(23H,m)、
0.88(6H,t,J=8Hz) IR(KBr,νmax/cm-1):2930、1760、144
0、800 MS(m/z):734〔M+〕、451、285
【0015】上記一般式(I)で示された化合物は、上
記一般式(II)で示される2-メチルアルカンジオール
をジョーンズ試薬等により酸化して2-メチルアルカン
ジカルボン酸とし、このジカルボン酸を上記一般式(II
I)で示される5-アルキル-2-(4-ヒドロキシフェニ
ル)ピリミジンと、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド等の脱水剤の存在下にジエステル化させることにより
得られる。なお、上記一般式(II)で示される2-メチ
ルアルカンジオールは、例えば、エポキシアルケンをト
リアルキルアルミニウムと反応させ、次いでハイドロボ
レーション後に酸化させるかまたはオゾン酸化させるこ
とにより得ることができる(特開平4-305545号公
報参照)。また、一般式(III)で示される5-アルキル-
2-(4-ヒドロキシフェニル)ピリミジンは、例えば、市
販の試薬を出発原料とし、4-ヒドロキシベンズアミジ
ンとビールスマイヤー試薬との反応により合成すること
ができる〔Journal of Prakt. Chem.,317, 617(197
5)〕。
【0016】上記一般式(I)で表わされる化合物の光
学活性体は、強誘電性液晶組成物に添加することによ
り、らせんピッチの調整剤として使用できる。また、非
強誘電性の液晶組成物に添加することにより、強誘電性
液晶とすることができる、いわゆるキラルドーパントと
しても使用できる。この化合物をらせんピッチの調整剤
として用いる場合は、ベース液晶のらせんピッチの巻の
方向および強さにもよるが、ベース液晶に対して0.5
〜20重量%の範囲で、キラルドーパントとして用いる
場合は、ベース液晶に対して0.5〜30重量%の範囲
で、適宜選定して用いるとよい。
【0017】また、上記一般式(I)の化合物は、スメ
クティックC(Sc)相を示す液晶に添加することにより、
層構造を弱くして外部からのより小さい力により、層構
造の変化を容易に誘起できるようになるが、この場合の
添加量としては、スメクティック液晶に対して0.5〜
50重量%、特には、層構造を弱くする効果とスメクテ
イック相の安定性とのバランスから0.5〜30重量
%、さらには0.5〜10重量%の範囲で、適宜選択す
るとよい。
【0018】
【実施例】
(実施例1)(S)-2-メチルノナンジカルボン酸 ビス〔4-(5-オク
チル-2-ピリミジニル)フェニル〕エステル (合成)(S)-2-メチルノナンジオール348mg(2mmo
l)のアセトン溶液20mlに、ジョーンズ試薬〔酸化クロ
ム(VI)26.7gを濃硫酸23ml-水40mlに溶かして全
体を100mlに水で希釈したもの〕2mlを滴下した。3
時間撹拌した後、イソプロピルアルコールを加えて反応
を停止し、炭酸水素ナトリウムを加えて撹拌を続けた
後、反応液を濾過した。溶媒を減圧下に留去し、(S)-
2-メチルノナンジカルボン酸390mgを得た。
【0019】5-オクチル-2-(4-ヒドロキシフェニル)
ピリミジン530mg(1.9mmol)を塩化メチレン20ml
に溶解し、これに(S)-2-メチルノナンジカルボン酸1
50mg(0.74mmol)、4-ジメチルアミノピリジン50
mgおよびN,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド500m
g(2.4mmol)を加え、室温で1晩撹拌した。反応混合物
から固体を濾別し、濾液を濃縮した。得られた固体をエ
タノールで洗浄し、塩化メチレン/酢酸エチル(20/
1)混合溶液を展開溶媒として、カラムクロマトグラフ
ィーにより精製した。これをエタノール/酢酸エチル
(3/1)の混合溶媒から再結晶して、前述の理化学的
性質を有する純度98.6%の標記化合物を220mg
(0.33mmol、収率41%)を得た。この化合物の比旋
光度〔α〕D 25は+19°(C=1,CHCl3)であった。
【0020】(液晶性の評価)上記で得られた(S)-2-
メチルノナンジカルボン酸 ビス〔4-(5-オクチル-2-
ピリミジニル)フェニル〕エステルについて、降温時に
おける相転移温度を測定した。相転移は化合物をはさむ
ガラスセルの厚さに依存し、厚いところでは液体が8
1.0℃で結晶化し、薄いところでは、液体から66.9
℃でSmA相となり、56.1℃で結晶化した。
【0021】また、5-オクチル-2-(4-ヘキシルオキ
シフェニル)ピリミジンからなる液晶化合物に上記化合
物を5重量%添加し、これを300μmのセル厚からな
るガラスセルに注入して、ガラス基板と平行に配向さ
せ、らせんピッチに対応する線幅を光学顕微鏡により直
接測定したところ、Ch相で9μm、SmC*相で27μmとい
う短いらせんピッチが観測された。
【0022】一方、上記SmC*相における自発分極を三角
波法(Miyasato et al, Jpn. J. Appl. Phys., 1983, 2
2, L661)により測定した結果、測定下限以下で、本発明
の化合物は自発分極にほとんど影響を与えていないこと
が分かる。
【0023】(実施例2)(S)-2-メチルデカンジカルボン酸 ビス〔4-(5-オク
チル-2-ピリミジニル)フェニル〕エステル (合成)上記実施例1において、(S)-2-メチルノナン
ジオールのかわりに(S)-2-メチルデカンジオールを用
いた以外は、実施例1と同様の方法で、前述の理化学的
性質を有する純度99.9%の標記化合物を200mg
(0.27mmol、収率34%)を得た。この化合物の比旋
光度〔α〕D 25は+19°(C=1,CHCl3)であった。
【0024】(液晶性の評価)上記で得られた(S)-2-
メチルデカンジカルボン酸 ビス〔4-(5-オクチル-2-
ピリミジニル)フェニル〕エステルについて、降温時に
おける相転移温度を測定した。相転移は化合物をはさむ
ガラスセルの厚さに依存し、厚いところでは液体が8
5.6℃で結晶化し、薄いところでは、液体から80.7
℃でSmA相となり、72.6℃で結晶化した。
【0025】次に、実施例1と同様に、5-オクチル-2
-(4-ヘキシルオキシフェニル)ピリミジンに上記化合物
を5重量%添加し、らせんピッチに対応する線幅を測定
したところ、Ch相で3μm、またSmC*相で2μmという非
常に短いらせんピッチが観測された。また、前記SmC*
における自発分極を測定した結果、測定下限以下で、本
発明の化合物は自発分極にほとんど影響を与えていない
ことが分かる。
【0026】(実施例3)表1に示した3種類のシアノ
ビフェニル化合物を、同表に示した割合で混合し、スメ
クティック液晶構造をとる組成物Aを調製した。
【0027】
【表1】
【0028】この組成物Aに実施例2の化合物を1重量
%添加して液晶組成物Bを、組成物Aに実施例1の化合
物を1重量%添加して液晶組成物Cを、それぞれ調製し
た。これらの組成物の降温時の相転移温度は、表2のと
おりであった。
【0029】
【表2】
【0030】これらの液晶組成物A、B、Cのスメクテ
ィック相の層構造の強さを評価するため、これらの組成
物をITO膜、ポリイミド配向膜を有し、ラビング処理
を施した2枚のガラス板からなる厚さ12μmのセルに
注入し、スメクティックA相をホモジニアス配向させ
た。これらのセルに室温でそれぞれ電界を印加し、偏光
顕微鏡下、液晶の配列状態の変化を光の透過量の変化で
観察した。電界を印加しない状態での光の透過量を10
0%としたときの印加電界(MV/m)に対する透過量(%)の
変化を表3に示す。なお、比較のため、上記液晶組成物
Aについても全く同様にして透過量の変化を室温で測定
し、その結果を表3に併記した。
【0031】
【表3】
【0032】この結果から明らかなように、本発明の化
合物を添加することにより液晶の配列状態の変化を起こ
すに必要な印加電界を著しく低下させ、また組成物Aの
液晶配列状態の変化が1段階であるのに比べて、発明の
化合物を添加した組成物では多段階の変化になってお
り、階調表示が可能な液晶組成物とすることが分かる。
【0033】
【発明の効果】本発明の化合物は、強誘電性液晶組成物
に少量添加することにより、自発分極等、他の物理定数
に影響を与えることがなく、SmC*相とCh相のらせんピッ
チの大きさを制御することができ、また本発明の化合物
の光学活性体は、スメクティック液晶に添加することに
よって、層構造を著しく弱め、外部から強い力を加えな
くても、層構造の変化を容易に誘起できるという格別の
効果を奏し、これを含む液晶組成物によって応答速度が
速く、しかもコントラストの良好な光学素子を製造でき
るという格別の効果を奏する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、mは炭素数1〜18、nは6〜15の整数であ
    る。)で表わされる2-メチルアルカンジカルボン酸エ
    ステル化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の化合物において、カル
    ボニル基とメチル基の結合しているメチン炭素上に不斉
    中心をもつことを特徴とする2-メチルアルカンジカル
    ボン酸エステル化合物の光学活性体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の2-メチルア
    ルカンジカルボン酸エステル化合物またはその光学活性
    体の少なくとも1種以上を含有することを特徴とする液
    晶組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の2-メチルア
    ルカンジカルボン酸エステル化合物またはその光学活性
    体の少なくとも1種以上を、スメクティック相を示す4
    -シアノ-4'-アルキルビフェニルまたは4-シアノ-4'-
    アルコキシビフェニルに配合したことを特徴とする液晶
    組成物。
  5. 【請求項5】 下記一般式(II) 【化2】 (式中、nは6〜15の整数である。)で表される2-メ
    チルアルカンジオールを酸化して、2-メチルアルカン
    ジカルボン酸とし、このカルボン酸を、下記一般式(II
    I) 【化3】 (式中、mは1〜18の整数である。)で表される5-ア
    ルキル-2-(4-ヒドロキシフェニル)ピリミジンとジエ
    ステル化させることを特徴とする請求項1に記載の2-
    メチルアルカンジカルボン酸エステル化合物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の2-メチルアルカンジ
    オールとして、メチル基の結合しているメチン炭素上に
    不斉中心をもつ光学活性な2-メチルアルカンジオール
    を用いることを特徴とする2-メチルアルカンジカルボ
    ン酸エステル化合物の光学活性体の製造方法。
JP11533795A 1995-04-18 1995-04-18 2−メチルアルカンジカルボン酸エステル化合物およびこれを含む液晶組成物並びにこの化合物の製造方法 Pending JPH08291148A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6911238B2 (en) 2002-02-27 2005-06-28 Fuji Photo Film Co., Ltd. Liquid crystal compositions, polarization selective membranes and liquid crystal displays

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US6911238B2 (en) 2002-02-27 2005-06-28 Fuji Photo Film Co., Ltd. Liquid crystal compositions, polarization selective membranes and liquid crystal displays

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