JPH0829087A - 熱交換エレメント - Google Patents

熱交換エレメント

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JPH0829087A
JPH0829087A JP16554694A JP16554694A JPH0829087A JP H0829087 A JPH0829087 A JP H0829087A JP 16554694 A JP16554694 A JP 16554694A JP 16554694 A JP16554694 A JP 16554694A JP H0829087 A JPH0829087 A JP H0829087A
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heat exchange
liner
exchange element
wrinkles
rib
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JP16554694A
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Inventor
Katsuya Kasai
勝哉 葛西
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】この熱交換エレメントは、単位部材(U1,U2,U3)
を積層したものからなる。単位部材(U1,U2,U3)は、クレ
ープ紙を素材として一体的にプレス成形した。単位部材
(U1,U2,U3)は、ライナ(10),積層時にライナ(10)同士の
対向縁部間を密封するリブ(20)およびライナ(10)間の間
隔を規制するスペーサ(30)とを有する。各単位部材(U1,
U2,U3)の、積層時に他の単位部材(U1,U2,U3)と接する部
分のしわ(Wi)を潰した。スペーサ(30)の端部(31)を、ラ
イナ(10)の端縁から離した。スペーサ(30)の端部(31)を
先細り状に形成した。 【効果】単位部材を構成する素材の紙厚を薄くでき、熱
交換エレメントのコストを低減できると共に、熱交換効
率の向上を図れる。熱交換エレメントの低圧力損失特性
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱交換換気装置その
他の空気調和装置に用いられ、板状のライナを含む単位
部材を挟んで熱交換を行なわしめる熱交換エレメントに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱交換エレメントとして、たとえば、互
いに熱交換すべき二つの気流を、単位部材を挟んで交差
させることにより、単位部材を介して両気流間で熱交換
を行なわしめるものがある。当然のことながら、熱交換
エレメントには、従来から高い熱交換効率が要求される
と共に、低圧力損失特性および低コストが要求されてい
る。そして、近年その要求はますます厳しくなってきて
おり、これを満足するために様々な工夫,試行がなされ
ているのが現状である。
【0003】従来の熱交換エレメントには、たとえば、
特開平4−273993号公報および特開平5−223
486号公報に開示されたものがある。これら従来の熱
交換エレメントについて以下に簡単に説明する。図4を
参照して、特開平4−273993号公報に開示された
熱交換エレメント(先行例1)の概略を説明すると、こ
の熱交換エレメントE1は、多数の熱交換板1(単位部
材)が積層されて構成されている。この熱交換板1は、
伝熱板1aと、この伝熱板1aの表面の向かい合う端部
に設けられた遮蔽リブ1bとを有しており、図に示すよ
うに、各熱交換板1は、交互に90°向きをずらして積
層されている。従って、熱交換すべき二つの気流は、図
中の白抜き矢印および斜線入り矢印に沿って流され、伝
熱板1aを挟んで熱交換されるようになっている。ま
た、参照符号2は、伝熱板1aの表面に設けられた略半
球状の絞り部であって、この絞り部2によって、上記気
流に乱流を発生させると共に気流が接触する面積を大き
くし、熱交換効率の向上を図っている。この絞り部2
は、伝熱板1aとなる平板をプレスにより絞り形成され
たものである。
【0004】次に、図5を参照して、特開平5−223
486号公報に開示された熱交換エレメント(先行例
2)の概略を説明すると、この熱交換エレメントE2
は、表面にしわ3が形成された平板状の仕切板4(単位
部材)と、波形に折り曲げ形成された間隔板5とを有し
ている。間隔板5は、仕切板4を挟んで交互に90°向
きをずらして積層されており、全体として直方体状に形
成されている。そして、熱交換すべき二つの気流は、図
中の白抜き矢印および斜線入り矢印に沿って流され、仕
切板4を挟んで熱交換されるようになっている。この熱
交換エレメントE2では、上記しわ3によって、気流が
接する表面積を大きくすると共に気流に乱流を発生さ
せ、これにより熱交換効率の向上を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の熱交
換エレメントでは、以下に示すような問題点がある。ま
ず、先行例1に係る熱交換エレメントE1においては、
一般に上記伝熱板1aは、紙材により構成されるのであ
るが、通常、紙材の伸びは小さい。このように、伸びの
小さい紙材をプレスにより絞り成形した場合、上記絞り
部2となる部分やその近傍の部分が引き伸ばされるの
で、紙厚を薄くすれば、プレス時に伝熱板1aが破れて
しまうおそれがある。
【0006】一方、上記伝熱板1aの破れを回避するた
めに、伝熱板1aの厚みを厚くした場合、その分だけ伝
熱板1aを構成する材料が多く必要となり、その結果、
熱交換エレメントのコストが上昇してしまうと共に、伝
熱板1aを介した熱伝達効率が悪くなり気流間の熱交換
効率が低下してしまうという問題がある。また、先行例
2に係る熱交換エレメントE2においては、上記仕切板
4と間隔板5とは、両者が接する部分において、たとえ
ば接着剤を用いて接着されるが、仕切板4に形成された
しわ3の影響のため、確実に気密性を保って接着するこ
とが困難である。なぜなら、仕切板4と間隔板5とが接
している場合、微視的に見て、複雑な凹凸が形成された
仕切板4の表面に、間隔板5の平坦な面が接しているこ
とになるので、仕切板4と間隔板5とが接している部分
には、微小な隙間が形成されることとなり、たとえ接着
剤を用いて接着したとしても、接着剤によって上記隙間
を完全に埋めることが困難だからである。特に、仕切板
4の周縁部4aにおいては、接着部分が剥がれやすいと
いうことも相まって確実な接着が困難である。
【0007】このため、空気漏れにより熱交換すべき両
気流が混ざってしまう場合があり、上述のように気流が
接する表面積を広くしたものの、結果的に熱交換効率が
低下してしまう場合があると共に、室内の換気が不十分
なものとなってしまう。これに対する対策として、仕切
板4の周縁部に、上記しわ3による微小隙間を埋めるべ
く塗料を塗布する端面処理を行なうことも考えられる
(先行例2の公報第3ページ右側第32行ないし36行
参照)が、このような端面処理を施すことにより、熱交
換エレメントのコストが上昇してしまう。このように、
コストの上昇を伴うことなく熱交換効率を向上させるこ
とが困難であるという問題がある。
【0008】そこで、この発明の目的は、プレス成形時
に破れにくく且つ製造コストが安く、しかも熱交換効率
の高い熱交換エレメントを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】 上記目的を達成するため、請求項1に係る熱交換エレ
メントは、単位部材を交互に90°ずつ向きをずらしな
がら多段に積み重ねることによって形成され、熱交換す
べき気体を互いに交差する方向に流す熱交換エレメント
において、上記単位部材は、板状のライナと、当該ライ
ナの一の対向する縁部にそれぞれ設けられ、単位部材の
積層状態で隣接するライナ同士の対向縁部間を密封する
一対のリブと、上記ライナに設けられ、単位部材の積層
状態で隣接するライナ同士の間隔を規制するスペーサと
を含み、上記ライナ,リブおよびスペーサは、一枚のク
レープ紙を素材としてプレス成形により一体成形したも
のからなることを特徴とするものである。
【0010】上記構成によれば、単位部材を構成する素
材がクレープ紙であるため、プレス成形時に破れにく
い。従って、素材の紙厚を薄くすることができ、これに
より、単位部材の材料費を安くすることができる。ま
た、ライナ,リブおよびスペーサが一体成形されるの
で、これらが別体となっている場合に比べて部品点数を
少なくできると共に、これらを接着する工程が不要であ
るため、単位部材を安価に製造することができる。しか
も、紙厚を薄くすることにより、ライナを介した気流間
同士の熱伝達効率を向上させることができる。
【0011】上記目的を達成するため、請求項2に係
る熱交換エレメントは、請求項1記載の熱交換エレメン
トにおいて、各単位部材は、少なくとも、リブの頂部お
よび隣接する他の単位部材のリブの頂部と接するライナ
の縁部のしわが、プレス成形をした際のプレス圧によっ
て潰されていることを特徴とするものである。上記構成
によれば、一の単位部材のリブの頂部と、これに接する
他の単位部材のライナの縁部とは、しわが潰されて平坦
になっているので、両者を確実に密着することができ
る。従って、上記両者を接着した場合に、その接着部分
に、上記しわに起因した微小な隙間をも生じさせること
がなく、その結果、上記接着部分からの気流漏れを防止
することができる。
【0012】上記目的を達成するため、請求項3に係
る熱交換エレメントは、請求項1または2記載の熱交換
エレメントにおいて、上記スペーサは、上記リブと平行
に所定間隔ごとに配列され、且つ流体の流れ方向に沿う
中空状の凸条からなっており、この凸条の端部は、ライ
ナの端縁から所定距離離されていることを特徴とするも
のである。
【0013】上記構成によれば、凸条の端部がライナの
端縁から所定距離離されており、凸条の端部とライナの
端縁との間の部分、すなわちライナの縁部には、大きな
凹凸がない。この大きな凹凸のないライナの縁部に、隣
接する単位部材のリブの頂部が接着されるので、両者間
の接着面積、すなわちシール面積が、凸条がライナの端
縁まで延びている場合と比較して広く確保される。ま
た、隣接する単位部材のリブの頂部に対して、ライナの
縁部を全面に亘って一様に加圧した状態で両者を接着す
ることができるので、両者間のシール性が向上する。し
かも、凸条の端部がライナの端縁から所定距離離されて
いるので、ライナ同士の間から流出される気流の急拡大
や、ライナ同士の間へ流入する気流の急縮小を抑制する
ことができる。その結果、この気流の急拡大や急縮小に
伴う圧力損失を減少させることができる。
【0014】上記目的を達成するための、請求項4に
係る熱交換エレメントは、請求項3記載の熱交換エレメ
ントにおいて、上記凸条の少なくとも一方の端部は、先
細り状に形成されていることを特徴とするものである。
上記構成によれば、スペーサに沿って流れる気流の圧力
損失を低減することができる。
【0015】上記目的を達成するため、請求項5に係
る熱交換エレメントは、請求項1ないし4のいずれかに
記載の熱交換エレメントにおいて、各単位部材の、少な
くともライナの一部は、プレス成形時のプレス圧を回避
した状態で、しわによる微小凹凸形状が残存されている
ことを特徴とするものである。上記構成によれば、直接
熱交換に関与するライナに、しわによる微小凹凸形状が
残されているので、気流が接するライナの表面積が広く
なり、気流間の熱交換効率を向上させることができる。
【0016】上記目的を達成するため、請求項6に係
る熱交換エレメントは、請求項5記載の熱交換エレメン
トにおいて、上記しわの長手方向は、上記凸条の長手方
向に平行な方向に対して所定の角度を有していることを
特徴とするものである。上記構成によれば、凸条に沿っ
て流れる気流は、しわを横切る状態で流れることにな
り、その結果、流れる気流を乱流にすることができ、一
層熱交換効率を向上させることができる。
【0017】上記目的を達成するため、請求項7に係
る熱交換エレメントは、請求項6記載の熱交換エレメン
トにおいて、上記しわの長手方向は、上記凸条の長手方
向に平行な方向に対して直交していることを特徴とする
ものである。上記構成によれば、凸条に沿って流れる気
流は、しわを直交する状態で流れることになり、その結
果、流れる気流を一層効果的に乱流にすることができ、
なお一層熱交換効率を向上させることができる。また、
しわの影響で弱くなりがちな単位部材の曲げ剛性を向上
させることができる。
【0018】上記目的を達成するため、請求項8に係
る熱交換エレメントは、請求項5記載の熱交換エレメン
トにおいて、上記しわの長手方向は、上記凸条の長手方
向に平行な方向に沿っていることを特徴とするものであ
る。上記構成によれば、プレス成形により凸条が形成さ
れる際に、クレープ紙からなる素材は、凸条と直交する
方向に伸ばされる。これに対して上記しわは、凸条と平
行に延びているので、上記しわは、上記素材が伸ばされ
る方向と同方向に伸びることができる。このように、上
記しわが伸ばされることによって、素材の伸びが担保さ
れるので、プレス成形時の素材の損傷を一層効果的に防
止することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1は、この発明の一実施例に係る熱交換エ
レメントの要部の概略分解斜視図である。図1を参照し
て、この熱交換エレメントは、熱交換すべき流体が、互
いに直交する方向に流れる直交流型であり、複数の単位
部材U1,U2,U3が90°ずつ交互に向きを変えて
複数積み重ねられて積層されている。実際には多数段の
単位部材が積層されるが、本図では簡略化のため、3つ
の単位部材のみを示している。なお、各単位部材U1,
U2,U3は、接着剤を用いて互いに接着され、積層さ
れている。
【0020】各単位部材U1,U2,U3は、方形平板
状のライナ10と、ライナ10の上面11の一対の対向
する縁部に突出形成された一対のリブ20と、ライナ1
0の上面11に、熱交換される流体の流れ方向に沿って
ライナ10と一体に形成され、上記リブ20と平行に所
定間隔毎に配列された凸条からなる複数のスペーサ30
とを有している。なお、参照符号40は、ライナ10の
他の一対の対向する縁部から下方へ延び、隣接する単位
部材U1,U2,U3のリブ20の外側面21を覆うこ
とのできるカバーである。
【0021】上記のライナ10を挟んで流される2つの
気流のうち、上面11(ライナ10のスペーサ30側の
面)に沿って流される一の気流は、スペーサ30の長手
方向に沿って流され、ライナ10の下面(スペーサ30
が設けられていない面)に沿って流される気流は、上記
スペーサ30の長手方向と直交する方向に(すなわち、
下段の単位部材のスペーサ30の長手方向)に流される
ことになる。そして、これら2気流は、上記ライナ10
を介して互いに熱交換される。
【0022】本実施例の特徴とするところは、 上記ライナ10,リブ20およびスペーサ30は、プ
レス成形しても破れにくいクレープ紙(一方向に、いわ
ゆるちりめん状のしわWiがよせられた紙をいう。)に
より一体的にプレス成形されている点、 上記リブ20の上面(頂部)22および上記ライナ1
0の端縁部分(斜線を施した部分)12は、プレス成形
をした際のプレス圧によって、しわWiが潰されて平坦
になっている点、 上記スペーサ30の端部31は、ライナ10の端縁か
ら所定距離離されている点、 上記ライナ10の略全面は、プレス成形時のプレス圧
を回避されており、表面に上記しわWiによる微小な凹
凸が残されている点、 上記ライナ10は、プレス成形した際に、しわWiが
延ばされる方向に沿って設けられている点、および 上記スペーサ30の端部31は、先細り状に形成され
ている点にある。
【0023】以下、単位部材について詳述する。単位部
材は、図2に示すように、上型50と下型60とにより
クレープ紙Cをプレスすることによって成形される。図
2を参照して、下型60の上面部60aには、突部6
1,62が設けられている。この突部61,62は、略
直方体形状をしており、その長手方向が紙面に垂直な方
向に延びている。一方、上型50の下面部50aの、上
記突部61,62に対応する位置には、上記突部61,
62が嵌め合わされる凹部51,52が設けられてい
る。そして、これら凹部51,52と上記突部61,6
2とが協働してクレープ紙Cを挟み込んでプレスし、上
記リブ20およびスペーサ30を成形するようになって
いる。すなわち、クレープ紙Cを上記突部61と凹部5
1とによりプレスすることによってリブ20が形成さ
れ、上記突部62と凹部52とによりプレスすることに
よってスペーサ30が形成される。また、クレープ紙C
の、上記リブ20およびスペーサ30以外の部分によ
り、ライナ10が構成される。
【0024】さらに、上型50の、各凹部51,52の
間には、プレスした際に、クレープ紙Cにプレス圧が加
わらないようにするための逃げ部53が形成されてい
る。この逃げ部53は、隣合う凹部51,52の間に形
成された断面略長方形状の溝部により構成されており、
この溝部の延びる方向は、上記各凹部51,52が延び
る方向に平行である。この逃げ部53によって、上型5
0と下型60とによりプレスしてもクレープ紙が挟み込
まれることがなく、プレス圧がクレープ紙Cに加わるの
を回避することができる。これにより、プレスしても上
記しわWiが潰されることがなく、ライナ10の略全面
において、表面に微小凹凸形状を残すことができる。な
お、上記逃げ部53の両側には、当該逃げ部53に沿っ
て押さえ部54が形成されている。この押さえ部54
は、上記リブ20およびスペーサ30をプレス成形する
際に、クレープ紙Cの、前記リブ20およびスペーサ3
0が形成される部分の両側となる部分を押さえて保持す
るためのものである。この押さえ部54は、極狭い幅で
形成されており、プレスしても上記しわWiの潰される
部分を最小限に抑えることができる。
【0025】再び図1を参照して、ライナ10は、板状
をしており、その表面の略全面には、上述のように、し
わWiによる微小な凹凸が形成されている。リブ20
は、単位部材の積層状態で隣接するライナ10同士の一
の対向縁部間を密封するためのものであって、略直方体
形状をしており、内部が中空となっている。リブ20の
上面22は、上記上型50と下型60とによりプレスさ
れることによって、しわWiが潰されて平坦面が形成さ
れている。
【0026】また、リブ20の両端部の外側面21に
は、下方へ三角形形状に延設された延設部23が形成さ
れている。上方に配置される単位部材U1の延設部23
は、下方の単位部材U2のリブ20の端面24に当接
し、下方の単位部材U2がそのリブ20の沿う方向(図
1におけるY1,Y2方向)へ移動するのを規制してい
る。さらに、延設部23と上記カバー40とは連続形成
されており、両者の間に形成される単位部材の角部41
の内面が、下方の単位部材の角部41の外面に嵌め合わ
され、これにより、角部41同士が連結されるようにな
っている。
【0027】カバー40は、ライナ10に対して折れ曲
がり状に設けられている。そして、ライナ10およびこ
の折れ曲がり状のカバー40が、隣接する単位部材のリ
ブ20の外側面21に当接することにより、折れ曲がり
状の密封面が形成されるようになっている。スペーサ3
0は、単位部材の積層状態で隣接するライナ10同士間
の間隔を規制するためのものであって、断面山形形状の
凸条からなり、内部が中空となっている。すなわち、ラ
イナ10の下面においてスペーサ30の裏面は、凸条の
断面形状に沿う断面形状の凹条に形成されている。この
スペーサ30の頂部は、図に示すように鋭角とすること
が、隣接する(上方の)ライナ10の伝熱面に対して、
スペーサ30が接触する面積を少なくし、ライナ10の
広い伝熱面積(気流と接触することのできる面積)を確
保するうえで好ましい。
【0028】また、各スペーサ30の端部31は、ライ
ナ10の端縁12から所定距離離されていると共に、そ
の両端部31は、先細り状に形成されている。さらに、
ライナ10の上記端縁部分12は、プレス成形した際の
プレス圧でしわWiが潰されて平坦面が形成されてい
る。また、スペーサ30を構成する凸条の長手方向と、
しわWiの長手方向とは直交している。
【0029】次に、本実施例の作用効果について説明す
る。 各単位部材U1,U2,U3を構成する素材がクレー
プ紙Cであるため、プレス成形時に破れにくい。これに
より、単位部材U1,U2,U3を紙厚の薄い素材で構
成することができる。たとえば、本実施例では、0.2
mm程度の極めて紙厚の薄いクレープ紙を使用することが
できる。従って、単位部材U1,U2,U3を構成する
材料が少なくてすみ、熱交換エレメントの製造コストを
低減することができる。しかも、ライナ10等を一体的
にプレス成形するので、単位部材U1,U2,U3を効
率良く製造することができ、熱交換エレメントの製造コ
ストを一層低減することができる。
【0030】また、各単位部材U1,U2,U3を構成
する素材の紙厚を薄くすることにより、ライナ10を介
した気流間の熱伝達効率を向上させることができる。そ
の結果、熱交換エレメントの熱交換効率を向上させるこ
とができる。さらに、熱交換エレメントは、全体が紙な
ので極めて軽量である。 上記リブ20の上面22および上記ライナ10の端縁
部分12は、しわWiが潰れて平坦面が形成されている
ので、上記端縁部分12の下面と、これに接着される単
位部材のリブ20の上面22とを気流漏れが発生しない
ように確実に接着することができる。なぜなら、上記端
縁部分12とリブ20の上面22とを接着する場合に
は、両者を互いに押圧すること(接着圧を負荷するこ
と)が必要であるが、両者を接着する場合に、しわWi
による悪影響、すなわち、しわWiによる微小な凹凸に
より、上記端縁部分12とリブ20との間に微小隙間が
形成されるという不都合を回避し、接着に際しライナ1
0の端縁部分12をリブ20に対して緊密に接着するこ
とができるからである。これにより、積層された単位部
材間からの気流漏れを防止することができ、熱交換エレ
メントの熱交換効率を一層向上させることができる。
【0031】しかも、スペーサ30の端部31は、ラ
イナ10の端縁から所定距離離されている。すなわち、
単位部材U1,U2,U3の積層状態で、ライナ10の
端縁部分12にスペーサ30が無いので、スペーサ30
が存在することによる大きな凹凸がライナ10の縁部に
存在しない。従って、この大きな凹凸のないライナ10
の端縁部分12に、上方の単位部材のリブ20の上面2
2が接着されるので、両者間の接着面積、すなわちシー
ル面積が、ライナ10の端縁部分12にまでスペーサ3
0が延びている場合と比較して広く確保される。また、
上記端縁部分12とリブ20の上面22とを、全面に亘
って一様に加圧した状態で両者を接着することができ
る。これにより、上記端縁部分12とリブ20の上面2
2とを一層緊密に接着することができ、両者間のシール
性が一層向上する。その結果、上記気流漏れを一層確実
に防止することができ、熱交換エレメントの熱交換効率
をなお一層向上させることができる。また、このように
確実に気流漏れを防止することができることにより、室
内の換気を十分に行なうことができるという利点もあ
る。
【0032】また、スペーサ30の端部31を、ライナ
10の端縁から所定距離離すことにより、ライナ10同
士の間から流出される気流の急拡大、およびライナ10
同士の間へ流入する気流の急縮小を抑制することができ
る。これにより、熱交換エレメントの、上記流出および
流入する気流の急拡大または急縮小に伴う圧力損失を減
少させることができるという利点もある。
【0033】また、気流間の熱交換に直接関与するラ
イナ10に、しわWiによる微小な凹凸が残されている
ので、気流が接するライナ10の表面積が広くなり、熱
交換エレメントの熱交換効率をさらに向上させることが
できる。 さらに、しわWiは、スペーサ30を構成する凸条に
対して直交する方向に沿って形成されているので、気流
は、しわWiを横切る状態で流れることになる。これに
より、流れる気流を乱流にすることができ、熱交換効率
をさらに向上させることができる。また、しわWiと直
交する方向に凸条を形成することによって、しわWiに
より弱くなりがちな単位部材U1,U2,U3の曲げ剛
性を向上させることができ、積層時の単位部材U1,U
2,U3の取扱いが容易になるという利点もある。な
お、上記しわWiは、上記凸条に対して直交していなく
とも、ある一定の角度を有して形成されていても良い。
【0034】また、スペーサ30の端部31は、先細
り状に形成されているので、スペーサに沿って気流がス
ムーズに流れる。これにより、熱交換エレメントの圧力
損失を低く抑えることができる。なお、本実施例では、
スペーサ30の両端部31を先細り状に形成したが、気
流が流入する側のみ先細り状に形成しても良い。 特に、本実施例では、カバー40によってライナ10
の縁部の剛性を向上させることができるため、単位部材
U1,U2,U3の積層時にライナ10の縁部がぐらつ
かず、且つ一の単位部材U1のカバー40と、これと組
合わされる単位部材U2のリブ20の外側面21との間
で、両単位部材U1,U2同士を位置決めできるので、
積層作業がしやすいという利点がある。また、一の単位
部材U1のライナ10および折れ曲がり状のカバー40
が、隣接する単位部材U2のリブ2に当接することによ
り、折れ曲がり状の密封面が形成されるので、ライナ1
0の縁部での密封性が一層向上するという利点もある。
【0035】また、本実施例では、一の単位部材U1
の延設部23を、隣接する単位部材U2のリブ20の端
面24に当接させることにより、隣接する単位部材U2
がそのリブ20に沿う方向(カバー40による位置決め
による移動規制方向と直交する方向)へ移動しないよう
に位置決めすることができ、熱交換エレメントの製造時
に、単位部材U1,U2,U3をより容易に積層するこ
とができる。
【0036】さらに、本実施例では、上記延設部23
とカバー40とで形成される、単位部材U1,U2,U
3の角部41同士を連結するので、連結が強固になり、
強度の高い熱交換エレメントを得ることができる。加え
て、リブ20やスペーサ30が中空状をしているので、
これらリブ20やスペーサ30の中空の内面も伝熱に寄
与することができ、熱交換エレメントの熱交換効率をさ
らに向上させることができる。
【0037】また、本実施例の変更例として、図3に示
すように、しわWiは、スペーサ30を構成する凸条に
対して平行な方向に沿って形成することもできる。な
お、図中の参照符号は、上記一実施例と同様であるの
で、各構成についての説明は省略する。この変更例に係
る熱交換エレメントによれば、プレス成形により上記凸
条が形成される際に、クレープ紙は、凸条と直交する方
向に伸ばされる。これに対して上記しわWiは、凸条と
平行に形成されているので、クレープ紙が伸ばされる方
向と同方向に伸びることができる。このように、上記し
わWiが伸びることによって、クレープ紙の伸びが担保
されるので、プレス成形時のクレープ紙の損傷を一層効
果的に防止することができる。なお、上記しわWiは、
上記凸条に対して平行でなく、ある一定の角度を有して
形成されていても良い。
【0038】
【発明の効果】以上の説明により、請求項1の発明によ
れば、プレス成形時に破れにくいクレープ紙を使用する
ので、薄い紙厚で単位部材をプレス成形により構成する
ことができる。これにより、単位部材の材料費を安くす
ることができ、熱交換エレメントの製造コストを低減す
ることがきる。しかも、単位部材の紙厚を薄くすること
によって、熱交換エレメントの熱交換効率を向上させる
ことができる。
【0039】請求項2の発明によれば、上記請求項1の
発明の効果に加えて、単位部材同士間の接着部分を確実
に密着させて接着することができるので、接着部分から
の気流漏れを防止することができる結果、熱交換エレメ
ントの熱交換効率を一層向上させることができる。ま
た、このように、確実に気流漏れを防止することができ
ることにより、室内の換気を十分に行なうことができ
る。
【0040】請求項3の発明によれば、上記請求項2の
発明の効果に加えて、凸条の端部がライナの端縁から所
定距離離されており、ライナの縁部に凸条がないことか
ら、このライナの縁部と、これに接する単位部材のリブ
の頂部との両者間の接着面積、すなわちシール面積を広
く確保することができると共に、両者を全面に亘って一
様に加圧して接着することができるので、両者間のシー
ル性を向上させることができる。その結果、上記両者間
の接着部分からの気流漏れを確実に防止することがで
き、熱交換エレメントの熱交換効率をなお一層向上させ
ることができる。しかも、熱交換エレメントに対して流
出・流入する気流の急拡大および急縮小を抑制し、熱交
換エレメントの圧力損失を減少させることができる。
【0041】請求項4の発明によれば、上記請求項3の
発明の効果に加えて、スペーサに沿って流れる気流の圧
力損失を低減することができる結果、熱交換エレメント
の圧力損失をさらに低く抑えることができる。請求項5
の発明によれば、上記請求項4の発明の効果に加えて、
熱交換に直接関与するライナの、気流が接する表面積が
広いので、熱交換エレメントの熱交換効率をさらに向上
させることができる。
【0042】請求項6の発明によれば、上記請求項5の
発明の効果に加えて、流れる気流を乱流にすることがで
きるので、熱交換効率をさらに向上させることができ
る。請求項7の発明によれば、上記請求項6の発明の効
果に加えて、流れる気流を一層効果的に乱流にすること
ができるので、熱交換効率をさらに向上させることがで
きる。また、単位部材の曲げ剛性を向上させることがで
き、単位部材の取扱いが容易になる。
【0043】請求項8の発明によれば、上記請求項5の
発明の効果に加えて、プレス成形により凸条が形成され
る際に、素材に形成されたしわが伸びることによって、
素材の伸びが担保されるので、プレス成形時の素材の損
傷を一層効果的に防止することができる。その結果、素
材の紙厚をさらに薄くして熱交換エレメントを構成する
ことが可能となり、なお一層の製造コストの低減,熱交
換効率の向上および軽量化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る熱交換エレメントの要
部の概略分解斜視図である。
【図2】上型と下型とによりクレープ紙をプレス成形し
ている状態を示した模式図である。
【図3】本発明の変更例に係る熱交換エレメントの要部
の概略分解斜視図である。
【図4】従来の熱交換エレメントの概略構成を示す斜視
図である。
【図5】従来の熱交換エレメントの概略構成を示す斜視
図である。
【符号の説明】
U1,U2,U3 単位部材 Wi しわ C クレープ紙 10 ライナ 12 端縁部分 20 リブ 22 上面(頂部) 30 スペーサ 31 端部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単位部材(U1,U2,U3)を交互に9
    0°ずつ向きをずらしながら多段に積み重ねることによ
    って形成され、熱交換すべき気体を互いに交差する方向
    に流す熱交換エレメントにおいて、 上記単位部材(U1,U2,U3)は、 板状のライナ(10)と、 上記ライナ(10)の一の対向する縁部にそれぞれ設け
    られ、単位部材(U1,U2,U3)の積層状態で隣接
    するライナ(10)同士の対向縁部間を密封する一対の
    リブ(20)と、 上記ライナ(10)に設けられ、単位部材(U1,U
    2,U3)の積層状態で隣接するライナ(10)同士の
    間隔を規制するスペーサ(30)とを含み、 上記ライナ(10),リブ(20)およびスペーサ(3
    0)は、一枚のクレープ紙(C)を素材としてプレス成
    形により一体成形したものからなることを特徴とする熱
    交換エレメント。
  2. 【請求項2】請求項1記載の熱交換エレメントにおい
    て、 各単位部材(U1,U2,U3)は、 少なくとも、リブ(20)の頂部(22)および隣接す
    る他の単位部材(U1,U2,U3)のリブ(20)の
    頂部(22)と接するライナ(10)の縁部のしわ(W
    i)が、プレス成形をした際のプレス圧によって潰され
    ていることを特徴とする熱交換エレメント。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の熱交換エレメント
    において、 上記スペーサ(30)は、上記リブ(20)と平行に所
    定間隔ごとに配列され、且つ流体の流れ方向に沿う中空
    状の凸条からなっており、 この凸条(30)の端部(31)は、ライナ(10)の
    端縁から所定距離離されていることを特徴とする熱交換
    エレメント。
  4. 【請求項4】請求項3記載の熱交換エレメントにおい
    て、 上記凸条(30)の少なくとも一方の端部は、先細り状
    に形成されていることを特徴とする熱交換エレメント。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の熱交
    換エレメントにおいて、 各単位部材(U1,U2,U3)の、少なくともライナ
    (10)の一部は、プレス成形時のプレス圧を回避した
    状態で、しわ(Wi)による微小凹凸形状が残存されて
    いることを特徴とする熱交換エレメント。
  6. 【請求項6】請求項5記載の熱交換エレメントにおい
    て、 上記しわ(Wi)の長手方向は、上記凸条(30)の長
    手方向に平行な方向に対して所定の角度を有しているこ
    とを特徴とする熱交換エレメント。
  7. 【請求項7】請求項6記載の熱交換エレメントにおい
    て、 上記しわ(Wi)の長手方向は、上記凸条(30)の長
    手方向に平行な方向に対して直交していることを特徴と
    する熱交換エレメント。
  8. 【請求項8】請求項5記載の熱交換エレメントにおい
    て、 上記しわ(Wi)の長手方向は、上記凸条(30)の長
    手方向に平行な方向に沿っていることを特徴とする熱交
    換エレメント。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5654670B2 (ja) * 2012-01-25 2015-01-14 株式会社ニットー冷熱製作所 冷却装置及び顕熱交換器
WO2019124286A1 (ja) * 2017-12-22 2019-06-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 熱交換素子とそれを用いた熱交換形換気装置
JP2019113238A (ja) * 2017-12-22 2019-07-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 熱交換素子とそれを用いた熱交換形換気装置

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