JPH08290541A - 加飾成形体及びその製造方法 - Google Patents

加飾成形体及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08290541A
JPH08290541A JP9861395A JP9861395A JPH08290541A JP H08290541 A JPH08290541 A JP H08290541A JP 9861395 A JP9861395 A JP 9861395A JP 9861395 A JP9861395 A JP 9861395A JP H08290541 A JPH08290541 A JP H08290541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
decorative
decorative molded
resin composition
thermosetting resin
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9861395A
Other languages
English (en)
Inventor
Masuhisa Ootani
益央 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP9861395A priority Critical patent/JPH08290541A/ja
Publication of JPH08290541A publication Critical patent/JPH08290541A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】鮮明な意匠性に優れた模様が付与され、且つ、
模様部分の耐摩耗性に優れた加飾成形体及びその製造方
法を提供する。 【構成】加飾層11の裏面に繊維強化樹脂層12が積層
一体化された加飾成形体である。加飾層11が、耐磨耗
性付与剤112の分散された熱硬化性樹脂組成物が硬化
された樹脂111中に、模様が付けられた基材113が
埋設されたものからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、模様付き繊維強化樹脂
(FRP)製浴室床材(防水パン)、壁材、浴槽等とし
て好適に使用される加飾成形体及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、模様付きFRP製成形体の製造方
法としては、例えば、特開平5─285973号公報に
記載の如く、多色化又は模様柄を付したチタン紙を用い
て装飾部を形成する方法印刷された熱硬化性樹脂含浸紙
を用いる方法が知られているが、得られたFRP製成形
体は、装飾部の耐摩耗性が悪いという問題点がある。
【0003】この点に鑑み、例えば、合板等の表面に合
成樹脂化粧板を貼着した床材では、耐摩耗性を向上させ
るために、α─アルミナ焼結体微粉末等を混入した塗料
を塗布ロールにて塗布することにより塗装仕上げを行う
方法が考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗装仕
上げを行う方法では、得られたFRP製成形体は、床材
の表面と塗膜との接着性が悪く、表面に摩擦力が作用し
た場合に、塗膜が床材の表面から剥離し易いという問題
点があり、又、塗装工程において、塗布ロール、給液部
等がα─アルミナ焼結体微粉末により傷付けられるとい
う製造上の問題点がある。
【0005】本発明は上記の如き、従来の問題点を解消
し、鮮明な意匠性に優れた模様が付与され、且つ、模様
部分の耐摩耗性に優れた加飾成形体及びその製造方法を
提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明(以下、本発明1という)は、加飾層の裏面に繊維
強化樹脂層が積層一体化された加飾成形体であって、加
飾層が、耐磨耗性付与剤の分散された熱硬化性樹脂組成
物が硬化された樹脂中に、模様が付けられた基材が埋設
されたものからなる加飾成形体である。
【0007】本願の請求項2に記載の発明(以下、本発
明2という)は、加飾層の裏面に繊維強化樹脂層が積層
一体化された加飾成形体であって、加飾層が、熱硬化性
樹脂組成物の硬化された樹脂中に、裏面側に模様が付け
られた坪量30〜120g/m2 の透明紙が埋設された
ものからなる加飾成形体である。
【0008】本願の請求項3に記載の発明(以下、本発
明3という)は、耐摩耗性付与剤を含有する熱硬化性樹
脂組成物を模様が付けられた基材に含浸させて加飾成形
用シートを形成し、その加飾成形用シートの裏面に熱硬
化性形成材料を金型内に積層して、加熱加圧成形する加
飾成形体の製造方法である。
【0009】本願の請求項4に記載の発明(以下、本発
明4という)は、熱硬化性樹脂組成物を裏面側に模様が
付けられた坪量30〜120g/m2 の透明紙に含浸さ
せて加飾成形用シートを形成し、その加飾成形用シート
の裏面に熱硬化性成形材料を金型内に積層して、加熱加
圧成形する加飾成形体の製造方法である。
【0010】本発明1〜4において、熱硬化性樹脂組成
物は、熱硬化性樹脂、硬化剤、充填剤、必要に応じて添
加される硬化促進剤、禁止剤、補強材、内部離型剤、増
粘剤、低収縮剤、顔料、樹脂チップ等からなる。熱硬化
性樹脂としては、それ自体公知の任意のものが使用で
き、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等が
挙げられる。
【0011】硬化剤としては、例えば、t─ブチルパー
オキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、t─ブチルパーオキシ─2─エチルヘキサノエー
ト、1,1─ジ─t─ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン、t─ブチルパーオキシ─イソプロピルカーボネート
等の熱硬化性樹脂に作用する有機過酸化物等が挙げられ
る。
【0012】充填剤としては、例えば、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、タルク、クレ
ー、マイカ、シリカ、ガラス粉、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、寒水石、珪砂等が挙げられ、これ
は単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
このうち、特に成形品の深み感を得るためには、ガラス
粉、水酸化アルミニウム等を用いるのが望ましく、熱硬
化性樹脂と充填剤との屈折率が近似している方が好まし
い。充填剤の添加量としては、樹脂成分100重量部に
対して、50〜360重量部が好ましい。
【0013】本発明1,3において、耐摩耗性付与剤と
しては、例えば、硬質の酸化アルミニウムの微粉末、シ
リカ微粉末、これらの混合物等が使用される。酸化アル
ミニウムの中では、α─アルミナが硬度、熱安定性に優
れているので好ましい。これらの微粉末の平均粒径は、
1〜10μmが好ましい。平均粒径が10μmを超える
と、含浸樹脂槽内で微粉末が沈降し易くなり、又、分散
性も悪くなり、1μm未満であると、沈降することはな
いが、得られる加飾成形体の耐摩耗性が低下する。
【0014】耐摩耗性付与剤の添加量としては、樹脂成
分100重量部に対して、1〜10重量部が好ましく、
3〜6重量部がより好ましい。添加量が1重量部未満で
は、耐研磨性が低く、10重量部を超えると、樹脂の透
明性が低下し、灰色を帯びる。
【0015】本発明1,3において、基材としては、
紙、布、不織布、ガラスマット、ガラスクロス等が使用
可能であり、これらは印刷あるいは着色されていてもよ
い。又、基材は単層で用いてもよいし、複層で用いても
よい。不織布、ガラスマットとしては、目付量が50〜
500g/m2 のものが好適に使用される。目付量が少
なすぎると、成形時に加飾成形用シートの破れ、伸びが
生じ、多すぎると、コストが高くなり不経済である。
【0016】紙としては、従来公知の各種のものが使用
可能であり、例えば、薄様紙、チタン紙、新聞巻き取り
紙、上質紙、中質紙、更紙、グラビア用紙、アート紙、
コート紙、筆記用紙、図画用紙等が挙げられる。
【0017】布としては、従来公知の各種のものが使用
可能であり、例えば、絹、麻、木綿等の天然繊維、レー
ヨン等の再生繊維、ポリエステル、ポリアミド、アクリ
ル系等の合成繊維を織成したものが挙げられる。
【0018】不織布としては、従来公知の各種のものが
使用可能であり、例えば、例えば、絹、麻、木綿等の天
然繊維、レーヨン等の再生繊維、ポリエステル、ポリア
ミド、アクリル系等の合成繊維を化学的、熱的に、接着
あるいは繊維同士の溶着等を利用して布状にしたもの等
が挙げられる。
【0019】ガラスクロスとしては、ガラス繊維を織成
した従来公知のものが使用可能である。ガラスマットと
は、ガラス繊維に接着剤(バインダー)を用いて化学的
に接着した布状にしたものが使用可能である。
【0020】基材の裏面への模様の印刷方法としては、
従来公知の各種方法が可能であり、例えば、グラビア印
刷方式、グラビア・オフセット印刷方式、シルクスクリ
ーン印刷方式、凸版印刷方式、オフセット印刷方式等が
挙げられる。基材の着色方法としても従来公知の各種方
法が可能であり、例えば、抄造時に顔料等を混ぜ込む方
法、抄造時にインク等を染み込ませる方法、絵の具や塗
料を塗布する方法等が挙げられる。
【0021】印刷又は着色の態様としては、単一色に彩
色してもよいし、又、複数色を用いて模様等の図柄を形
成させても構わず、目的に応じて、必要とする意匠を適
用するすることができる。
【0022】基材への樹脂含浸は、従来公知の方法によ
り行うことができ、例えば、樹脂の入った槽にシート基
材を浸漬して含浸し、ロール等でしごいて余分な樹脂を
落とす方法、移動するベルト上のシート基材上に、樹脂
を乗せ、ロール又はプレート等でしごいていく方法、離
型用フィルムに樹脂をのせ、シート基材を重ね、ロール
又はプレート等でしごいていく方法等が挙げられる。
【0023】本発明2,4において使用される透明紙
は、坪量が30〜120g/m2 である必要があり、6
0〜110g/m2 であるのが好ましい。坪量が30g
/m2未満では成形時に破れや皺が発生し易く、120
g/m2 を超えると模様付け面の柄が基材が厚いために
不透明になり、ぼやけて鮮明さがなくなり意匠上問題で
ある。
【0024】透明紙の裏面側に模様を付ける方法として
は、上記と同様の印刷方法が適宜採用できる。
【0025】本発明3,4において、熱硬化性成形材料
としては、シートモールディングコンパウンド(SM
C)やバルクモールディングコンパウンド(BMC)等
の各種熱硬化性樹脂材料が使用可能である。
【0026】以下、本発明を図面を参照して説明する。
図1は本発明の加飾成形体の一例を示す断面図である。
1は加飾成形体であって、加飾層11の裏面に、繊維強
化樹脂層12が積層一体化されているものからなる。加
飾層11は、摩耗性付与剤112が分散されている熱硬
化性樹脂組成物の硬化された樹脂111中に、模様が付
けられた基材113が埋設されているものである。
【0027】図2〜図4は、本発明の加飾成形体の製造
方法の一例を説明する断面図である。図2において、2
は本発明に使用する金型であって、上型21と下型22
からなり、型締め時に型面間に成形すべき加飾成形体を
成形するキャビティ23が形成されている。
【0028】まず、図3に示す如く、熱硬化性樹脂11
1′中に耐摩耗性付与剤112′を含有する熱硬化性樹
脂組成物を、模様が付けられた基材113′に含浸させ
て加飾成形用シート11′を形成する。次に、図4に示
す如く、加飾成形用シート11′を下型22の加飾部位
に載置し、その上からSMCからなる熱硬化性形成材料
12′を積層して、金型2の型締めを行って加熱加圧成
形することより、図1に示す如き加飾成形体1を得る。
【0029】図5は本発明の加飾成形体の別の例を示す
断面図である。3は加飾成形体であって、加飾層31の
裏面に繊維強化樹脂層32が設けられたものからなる。
加飾層31は、熱硬化性樹脂組成物の硬化された樹脂3
11中に、坪量30〜120g/m2 の透明紙312が
埋設されており、透明紙312の裏面側には印刷により
模様312aが付けられているものである。
【0030】図6及び図7は、本発明の加飾成形体の製
造方法の別の例を説明する断面図である。まず、図6に
示す如く、熱硬化性樹脂組成物を裏面側に印刷により模
様312a′が付けられた坪量30〜120g/m2
透明紙312′に含浸させて加飾成形用シート31′を
形成する。
【0031】次に、図7に示す如く、下型12の加飾部
位に加飾成形用シート31′を模様312a′が付けら
れた方の面とは反対面側を型面に向けるようにして載置
し、その上からSMCからなる熱硬化性成形材料32′
を積層して、金型2の型締めを行って加熱加圧成形する
ことにより、図5に示す如き加飾成形体3を得る。
【0032】
【作用】本発明1の加飾成形体は、加飾層が、耐磨耗性
付与剤の分散された熱硬化性樹脂組成物が硬化された樹
脂中に、模様が付けられた基材が埋設されたものからな
ることにより、鮮明な意匠性に優れた模様が付与されて
おり、且つ、表面に摩擦力が作用した場合、耐磨耗性付
与剤の分散された熱硬化性樹脂組成物が硬化された樹脂
が摩耗しにくいので、加飾層が摩耗せず、長期間外観に
すぐれた表面状態を維持する。
【0033】本発明2の加飾成形体は、加飾層が、熱硬
化性樹脂組成物の硬化された樹脂中に、裏面側に模様が
付けられた坪量30〜120g/m2 の透明紙が埋設さ
れたものからなることにより、鮮明な意匠性に優れた模
様が付与されており、且つ、表面に摩擦力が作用した場
合、透明紙の裏面側に付けられた模様部分が摩耗せず、
長期間外観にすぐれた表面状態を維持する。
【0034】本発明3の加飾成形体の製造方法は、耐摩
耗性付与剤を含有する熱硬化性樹脂組成物を模様が付け
られた基材に含浸させて加飾成形用シートを形成し、そ
の加飾成形用シートの裏面に熱硬化性形成材料を金型内
に積層して、加熱加圧成形することにより、鮮明な意匠
性に優れた模様を付与することができ、且つ、表面に摩
擦力が作用した場合、耐磨耗性付与剤の分散された熱硬
化性樹脂組成物が硬化された樹脂が摩耗しにくい加飾層
を形成することができる。
【0035】本発明4の加飾成形体の製造方法は、熱硬
化性樹脂組成物を裏面側に模様が付けられた坪量30〜
120g/m2 の透明紙に含浸させて加飾成形用シート
を形成し、その加飾成形用シートの裏面に熱硬化性成形
材料を金型内に積層して、加熱加圧成形することことに
より、鮮明な意匠性に優れた模様を付与することがで
き、且つ、表面に摩擦力が作用した場合、加飾層の裏面
側に摩耗しにくい模様部分を形成することができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施例1 図3及び4を参照して説明した工程により、図1に示す
如き構成を有する加飾成形体であるFRP製防水パンの
洗い場部分の製造を行った。
【0037】基材として、坪量80g/m2 のチタン混
抄紙(興人社製)の裏面側にグラビア印刷により石目調
の印刷模様を付けたものを用いた。熱硬化性樹脂組成物
としては、ジアリルフタレート樹脂100重量部に対し
て、平均粒径4.6μmのα─アルミナ(昭和電工社
製)6重量部を添加したものを用いた。この熱硬化性樹
脂組成物を基材に80g/m2 にて含浸させ、乾燥して
加飾成形用シート11′を作成した。
【0038】次に、金型2の上型(成形品裏面側)21
及び下型(成形品表面側)22を、それぞれ、130
℃、140℃に加熱し、下型22の洗い場の加飾部分に
加飾成形用シート11′を印刷模様を付けた面とは反対
面側を型面に向けるようにして載置した。その加飾成形
用シート11′の上に、SMC(武田薬品社製)12′
を積層し、金型2の型締めを行って、100kg/cm
2 にて5分間プレス形成を行った。
【0039】得られた加飾成形体の加飾部分は、柄が鮮
明で意匠的にも優れたものであった。この加飾成形体の
加飾部分の表面に、JIS K6902によるテーパ型
アブレーザー試験機にて摩耗回数を測定して耐摩耗性を
評価したところ、1200回であった。
【0040】実施例2 基材として、坪量100g/m2 のチタン混抄紙(興人
社製)の裏面側にグラビア印刷により石目調の印刷模様
を付けたものを用いたこと、熱硬化性樹脂組成物として
は、ジアリルフタレート樹脂100重量部に対して、平
均粒径4.6μmのα─アルミナ(昭和電工社製)80
重量%とシリカ20重量%の混合物4重量部を添加した
ものを用いたこと、この熱硬化性樹脂組成物を基材に1
20g/m2 にて含浸させ、乾燥して加飾成形用シート
11′を作成したこと以外は、実施例1と同様にして加
飾成形体の製造を行った。
【0041】得られた加飾成形体の加飾部分は、柄が鮮
明で意匠的にも優れたものであった。この加飾成形体に
ついて、実施例1と同様の耐摩耗性を評価を行ったとこ
ろ、1100回であった。
【0042】比較例1 熱硬化性樹脂組成物中にα─アルミナを添加しないもの
を用いたこと、上型21及び下型22を、それぞれ、1
40℃、130℃に加熱したこと、下型22の洗い場の
加飾部分に加飾成形用シートを印刷模様を付けた面を型
面に向けるようにして載置したこと以外は実施例1と同
様にして、加飾成形体の製造を行った。得られた加飾成
形体について、実施例1と同様の耐摩耗性を評価を行っ
たところ、120回であった。
【0043】実施例3 図6及び7を参照して説明した工程により、図5に示す
如き構成を有する加飾成形体であるFRP製防水パンの
洗い場部分の製造を行った。
【0044】透明紙312として、坪量100g/m2
の透明紙((興人社製)の裏面側にグラビア印刷により
石目調の印刷模様を付けたものを用いた。熱硬化性樹脂
組成物としては、ジアリルフタレート樹脂用い、この熱
硬化性樹脂組成物を透明紙312に120g/m2 にて
含浸させ、乾燥して加飾成形用シート31′を作成し
た。
【0045】次に、金型2の上型(成形品裏面側)21
及び下型(成形品表面側)22を、それぞれ、130
℃、140℃に加熱し、下型22の洗い場の加飾部分に
加飾成形用シート31′を印刷模様を付けた面とは反対
面側を型面に向けるようにして載置した。その加飾成形
用シート31′の上に、SMC(武田薬品社製)12′
を積層し、金型2の型締めを行って、100kg/cm
2 にて5分間プレス形成を行った。
【0046】得られた加飾成形体の加飾部分は、柄が鮮
明で意匠的にも優れたものであった。この加飾成形体に
ついて、実施例1と同様の耐摩耗性を評価を行ったとこ
ろ、1200回であった。
【0047】実施例4 透明紙312として、坪量80g/m2 の透明紙((興
人社製)の裏面側にグラビア印刷により石目調の印刷模
様を付けたものを用いたこと、熱硬化性樹脂組成物とし
ては、ジアリルフタレート樹脂用い、この熱硬化性樹脂
組成物を透明紙312に80g/m2 にて含浸させ、乾
燥して加飾成形用シート31′を作成したこと以外は実
施例3と同様にして加飾成形体の製造を行った。得られ
た加飾成形体の加飾部分は、柄が鮮明で意匠的にも優れ
たものであった。この加飾成形体について、実施例1と
同様の耐摩耗性を評価を行ったところ、1100回であ
った。
【0048】比較例2 透明紙の代わりに、坪量25g/m2 のチタン紙(興人
社製)の基材を用いたこと、熱硬化性樹脂組成物として
は、ジアリルフタレート樹脂用い、この熱硬化性樹脂組
成物を基材にに80g/m2 にて含浸させ、乾燥して加
飾成形用シートを作成したこと以外は実施例1と同様に
して加飾成形体の製造を行った。得られた加飾成形体に
ついて、実施例1と同様の耐摩耗性を評価を行ったとこ
ろ、120回であった。
【0049】比較例3 透明紙312として、坪量25g/m2 の透明紙(興人
社製)の裏面側にグラビア印刷により石目調の印刷模様
を付けたものを用いたこと、熱硬化性樹脂組成物として
は、ジアリルフタレート樹脂用い、この熱硬化性樹脂組
成物を透明紙312に30g/m2 にて含浸させ、乾燥
して加飾成形用シート31′を作成したこと以外は実施
例1と同様にして加飾成形体の製造を行った。得られた
加飾成形体の加飾部分は、印刷柄が不鮮明で意匠的に商
品価値のないものであった。
【0050】比較例4 透明紙312として、坪量150g/m2 の透明紙(興
人社製)の裏面側にグラビア印刷により石目調の印刷模
様を付けたものを用いたこと、熱硬化性樹脂組成物とし
ては、ジアリルフタレート樹脂用いたこと以外は実施例
1と同様にして加飾成形体の製造を行った。得られた加
飾成形体の加飾部分は、印刷柄が不鮮明で意匠的に商品
価値のないものであった。
【0051】
【発明の効果】本発明1の加飾成形体は、上記の如き構
成とされているので、鮮明な意匠性に優れた模様が付与
されており、且つ、加飾層が摩耗せず、長期間外観にす
ぐれた表面状態を維持する。
【0052】本発明2の加飾成形体は、上記の如き構成
とされているので、鮮明な意匠性に優れた模様が付与さ
れており、且つ、模様部分が摩耗せず、長期間外観にす
ぐれた表面状態を維持する。
【0053】本発明3の加飾成形体の製造方法は、上記
の如き構成とされているので、鮮明な意匠性に優れた模
様を付与することができ、且つ、表面に摩擦力が作用し
た場合に摩耗しにくい加飾層を形成することができる。
【0054】本発明4の加飾成形体の製造方法は、上記
の如き構成とされているので、鮮明な意匠性に優れた模
様を付与することができ、且つ、表面に摩擦力が作用し
た場合、摩耗しにくい模様部分を形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加飾成形体の一例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の加飾成形体の製造に使用する金型の一
例を示す断面図である。
【図3】本発明の加飾成形体の製造方法の一例の前半の
工程を説明する断面図である。
【図4】本発明の加飾成形体の製造方法の一例の後半の
工程を説明する断面図である。
【図5】本発明の加飾成形体の別の例を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の加飾成形体の製造方法の別の例の前半
の工程を説明する断面図である。
【図7】本発明の加飾成形体の製造方法の別の例の後半
の工程を説明する断面図である。
【符号の説明】
1,3 加飾成形体 2 金型 11,31 加飾層 12,32 熱硬化性形成体層 111,311 樹脂 112 耐摩耗性付与剤 113 基材 312 透明紙 312a 模様
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/04 B32B 27/04 A 27/18 27/18 Z // B29K 101:10 105:06 B29L 9:00 31:10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加飾層の裏面に繊維強化樹脂層が積層一
    体化された加飾成形体であって、加飾層が、耐磨耗性付
    与剤の分散された熱硬化性樹脂組成物が硬化された樹脂
    中に、模様が付けられた基材が埋設されたものからなる
    ことを特徴とする加飾成形体。
  2. 【請求項2】 加飾層の裏面に繊維強化樹脂層が積層一
    体化れた加飾成形体であって、加飾層が、熱硬化性樹脂
    組成物の硬化された樹脂中に、裏面側に模様が付けられ
    た坪量30〜120g/m2 の透明紙が埋設されたもの
    からなることを特徴とする加飾成形体。
  3. 【請求項3】 耐摩耗性付与剤を含有する熱硬化性樹脂
    組成物を模様が付けられた基材に含浸させて加飾成形用
    シートを形成し、その加飾成形用シートの裏面に熱硬化
    性形成材料を金型内に積層して、加熱加圧成形すること
    を特徴とする加飾成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱硬化性樹脂組成物を裏面側に模様が付
    けられた坪量30〜120g/m2 の透明紙に含浸させ
    て加飾成形用シートを形成し、その加飾成形用シートの
    裏面に熱硬化性成形材料を金型内に積層して、加熱加圧
    成形することを特徴とする加飾成形体の製造方法。
JP9861395A 1995-04-24 1995-04-24 加飾成形体及びその製造方法 Pending JPH08290541A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9861395A JPH08290541A (ja) 1995-04-24 1995-04-24 加飾成形体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9861395A JPH08290541A (ja) 1995-04-24 1995-04-24 加飾成形体及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08290541A true JPH08290541A (ja) 1996-11-05

Family

ID=14224439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9861395A Pending JPH08290541A (ja) 1995-04-24 1995-04-24 加飾成形体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08290541A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001074936A (ja) * 1999-06-29 2001-03-23 Konica Corp 光学フィルム及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001074936A (ja) * 1999-06-29 2001-03-23 Konica Corp 光学フィルム及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3373068A (en) Process for preparing an embossed laminate
JP3997803B2 (ja) 化粧材
JPH08290541A (ja) 加飾成形体及びその製造方法
JP3883606B2 (ja) 立体感に優れる無機質系化粧板
JP4286949B2 (ja) 耐摩耗性を有する化粧紙
JP3161053B2 (ja) クロス調化粧材
JPS602989B2 (ja) 剥離シ−ト及びその製造方法
JP4284784B2 (ja) 化粧パネル及びその製造方法
JPH09174792A (ja) 加飾成形用シート及び加飾成形品の製造方法
JPS58136413A (ja) 絵付け成形品の製造方法
JPH0340602Y2 (ja)
JPS6228750B2 (ja)
JP3194402B2 (ja) 化粧材とその製造方法
JPS6059865B2 (ja) 模様成形体とその製造方法
JP2018164992A (ja) 離型シート及び樹脂製物品
JP5218360B2 (ja) 化粧材の製造方法
JP3888909B2 (ja) 化粧シートの製造方法
JPS6241472B2 (ja)
JP2007223154A (ja) 加飾用シートおよびその加飾用シートを備えた成形体
JP4026321B2 (ja) 機能性表面を有するプラスチック成形体の製造方法、及び、これに用いる塗料付きシートとその製造方法
JPH11347480A (ja) 模様入り浴槽及びその製造方法
JPH106467A (ja) 凹凸模様形成化粧板及びその製造方法
JP2626762B2 (ja) 着色塗装した硬化型樹脂化粧板の製造方法
JPS6123111B2 (ja)
JPH04339649A (ja) 化粧材およびその製造方法