JPH08290534A - 結束用テープ及び結束方法 - Google Patents

結束用テープ及び結束方法

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JPH08290534A
JPH08290534A JP9541695A JP9541695A JPH08290534A JP H08290534 A JPH08290534 A JP H08290534A JP 9541695 A JP9541695 A JP 9541695A JP 9541695 A JP9541695 A JP 9541695A JP H08290534 A JPH08290534 A JP H08290534A
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JP
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less
layer
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density polyethylene
polyethylene
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Application number
JP9541695A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Murata
清 村田
Yoji Nakano
洋二 中野
Taiji Ota
泰司 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Heisei KK
Original Assignee
Heisei Polymer Co Ltd
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Publication date
Application filed by Heisei Polymer Co Ltd filed Critical Heisei Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被結束物を容易に、また損壊させることなく
強固に結束し得ると共に、触感を向上し、開梱が容易
で、また被結束物の表面に付されている表示を隠すこと
なく、安価に被結束物を結束する結束用テープ及びその
結束方法。 【構成】 密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポ
リエチレン及び又は高圧法ポリエチレンからなる第1の
層12と、エチレン含有量が10%以下のポリプロピレ
ンと、密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエ
チレン及び又は密度が0.930g/cm3以下の低密度ポリ
エチレンの混合物からなり、ポリプロピレンの配合比が
10〜90%の第2の層14とを有し、第2の層の厚さ
が全体の厚さの30〜90%で、破断強度が500以上
3000kg/cm2以下の多層体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば種々の商品を
収容した複数の箱を束ねるのに使用する結束用テープお
よび結束方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流通過程においては、種々の商品はダン
ボール箱などの箱の中に収容され、さらに、その箱が数
個づつ纏められて取り扱われることがある。そのような
際に、箱を束ねるべく、またはパレット輸送や、新聞、
葉書等の紙物の集積輸送時の荷崩れ防止に、結束用テー
プが使用される。結束用テープには、ポリプロピレンを
押出、延伸してテープ状とし、またはさらにエンボス加
工を施した所謂PPバンドが多く用いられている。この
従来のPPバンドは、被結束物に強固に縛り付けられる
ことで被結束物を結束するもので、結束装置などが開発
されて機械化が進んでいる上に、破断強度が強いことか
ら、被結束物を緊密に結束することができ、また、結束
物に巻付けられたPPバンドを把持することによって容
易に結束物を持つことができるので、搬出、搬入などの
作業上、便利である。また、このPPバンドの他にも、
単なる紐を巻回し、縛ることによる紐掛け、単なる低密
度ポリエチレンフィルムからなるテープ、またはポリア
ミドやポリエステル等からなるラミネートフィルムから
なるテープを巻回し、縛る手段、さらには、熱収縮性フ
ィルムで被結束物全体を覆い、収縮させて包装する手段
等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のPPバンドであると、引裂強度が非常に高いために
開梱時にはPPバンドを切断するのに、ナイフ等の用具
が必要であり、開梱が面倒で開梱容易性が悪い。また、
PPバンドとしての物性を高めるために腰が強いことか
ら、開梱後の不要となったPPバンドは、かえって嵩ば
り、特に大量の不要なPPバンドが生じた際には、廃棄
するにしても広い保管場所を設ける必要が生じるなど不
便であった。さらに、被結束物の表面には、内容物の照
会などの為の文字やバーコードなどの記号等が印刷され
ていることが多々あるが、上記従来のPPバンドは不透
明であり、これら文字や記号等がPPバンドの下に隠れ
てしまうことがあり、不都合であった。
【0004】また、運搬作業の際には作業者はPPバン
ドを把持するが、PPバンドは堅く、長時間もしくは数
回にわたってPPバンドを把持する作業を行うと次第に
手が痛くなり、作業効率の低下を招いてしまうものであ
る。また、PPバンドと被結束物の間に多少の緩みがあ
る方がPPバンドを把持し易くなるものの、この緩みが
大き過ぎると荷崩れ等の危険性が生じ、またPPバンド
を把持して作業を施した後に、PPバンドが元の位置に
戻らないとやはり荷崩れ等のおそれがある。また、荷崩
れ等を防ぐ為に結束力を高めるためには、PPバンドに
高い引張力を付しながら被結束物に縛り付けなければな
らず、また巻き付け位置等に精度が要求されることなど
から、結束ミスが生じ易い。さらに、PPバンドを被結
束物に強固に巻き付けるために、PPバンドを引張りな
がら巻き付けると、被結束物がダンボール箱のような紙
製などである場合に、PPバンドが被結束物に食込み、
被結束物、ときには箱内の収容物が損壊してしまうこと
があり、PPバンドにかける張力の微調整が必要で、結
束作業に手間を要した。
【0005】また、紐を巻回したものであると、PPバ
ンドと同様に、開梱容易性が悪く、不透明で被結束物上
の表示が判読できず、結束力を高めると被結束物が損壊
しやすい上に、結束力を高めることや、自動包装が困難
である。また、低密度ポリエチレンからなるテープであ
ると、強度が小さく、クリープ性も悪いことから、結束
力を高められず、また重量の大きいものには適用できな
い等の不具合がある。また上記ラミネートフィルムから
なるテープであると、低密度ポリエチレンのテープと同
様に、強度や結束力が不足することに加えて、反りなど
か発生し易く取扱いが不便で、包装する際のコストが増
加するものであった。また、収縮フィルムを用いるもの
であると、開梱容易性が悪く、使用後の廃棄物の量が多
く、また自動包装の為の設備コストが高いものであっ
た。
【0006】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、被結束物を容易に、また損壊させることなく
強固に結束し得ると共に、触感を向上し、開梱が容易
で、また被結束物の表面に付されている表示を隠すこと
なく、安価に被結束物を結束する結束用テープ及びその
結束方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の結束用テ
ープは、密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポリ
エチレン及び又は高圧法ポリエチレンからなる第1の層
と、エチレン含有量が10%以下のポリプロピレンと、
密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン
及び又は密度が0.930g/cm3以下の低密度ポリエチレ
ンの混合物からなり、ポリプロピレンの配合比が10〜
90%の第2の層とを有し、第2の層の厚さが全体の厚
さの30〜90%で、破断強度が500以上3000kg
/cm2以下の多層体からなることを特徴とするものであ
る。
【0008】請求項2記載の結束用テープは、密度が
0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン及び又
は高圧法ポリエチレンからなる第1の層と、メルトイン
デックスが5.0以下で、密度が0.965g/cm3以下の
高密度ポリエチレンと、密度が0.930g/cm3以下の直
鎖状低密度ポリエチレン及び又は密度が0.930g/cm3
以下の低密度ポリエチレンの混合物からなり、高密度ポ
リエチレンの配合比が10〜90%の第2の層とを有
し、第2の層の厚さが全体の厚さの30〜90%で、破
断強度が500以上3000kg/cm2以下の多層体から
なることを特徴とするものである。
【0009】この際、第1の層を最上層と最下層に配し
た少なくとも3層以上とすることが望ましい。
【0010】請求項4記載の結束方法は、密度が0.9
30g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン及び又は高
圧法ポリエチレンからなる第1の層と、エチレン含有量
が10%以下のポリプロピレンと、密度が0.930g/c
m3以下の直鎖状低密度ポリエチレン及び又は密度が0.
930g/cm3以下の低密度ポリエチレンの混合物からな
り、ポリプロピレンの配合比が10〜90%の第2の層
とを有し、第2の層の厚さが全体の厚さの30〜90%
で、破断強度が500以上3000kg/cm2以下の多層
体からなる結束用テープを被結束物に巻回し、105〜
145℃でヒートシールし結束することを特徴とするも
のである。
【0011】請求項5記載の結束方法は、密度が0.9
30g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン及び又は高
圧法ポリエチレンからなる第1の層と、メルトインデッ
クスが5.0以下で、密度が0.965g/cm3以下の高密
度ポリエチレンと、密度が0.930g/cm3以下の直鎖状
低密度ポリエチレン及び又は密度が0.930g/cm3以下
の低密度ポリエチレンの混合物からなり、高密度ポリエ
チレンの配合比が10〜90%の第2の層とを有し、第
2の層の厚さが全体の厚さの30〜90%で、破断強度
が500以上3000kg/cm2以下の多層体からなる結
束用テープを被結束物に巻回し、105〜145℃でヒ
ートシールし結束することを特徴とするものである。
【0012】
【作用】請求項1記載の結束用テープは、少なくとも2
層からなる多層構造のテープで、第1の層と第2の層を
有するものである。第1の層は、密度が0.930g/cm3
以下の直鎖状低密度ポリエチレン、または高圧法ポリエ
チレン、またはそれらの混合物からなる。この第1の層
は、高い強度を有しつつも、低温でのヒートシールを可
能とするものである。密度は0.930g/cm3以下とする
ことが良く、この値よりも大きいと、第2の層との融点
差が小さくなり、ヒートシール時に第2の層も熱劣化を
起こし、シール部の強度低下をきたすおそれがある。ま
た透明性が低下する傾向もある。
【0013】第2の層は、(1)エチレン含有量が10
%以下のポリプロピレンと、密度が0.930g/cm3以下
の直鎖状低密度ポリエチレンの混合物か、(2)エチレ
ン含有量が10%以下のポリプロピレンと、密度が0.
930g/cm3以下の低密度ポリエチレンの混合物か、
(3)エチレン含有量が10%以下のポリプロピレン
と、密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチ
レンと、密度が0.930g/cm3以下の低密度ポリエチレ
ンの混合物で構成されるもので、いずれの場合において
も、その第2の層を構成する混合物中のポリプロピレン
の配合比が10〜90%のものである。この第2の層は
クリープ性と強度を共に高めることができる。
【0014】ポリプロピレンは、エチレン含有量が10
%以下のものが良く、10%よりも多いと、第1の層と
の融点差が小さくなり、シール部の強度が低下してしま
う。また、エチレンを全く含有しないものであっても良
い。
【0015】第2の層中には、密度が0.930g/cm3
下の直鎖状低密度ポリエチレンと密度が0.930g/cm3
以下の低密度ポリエチレンのいずれか又は両方が含有さ
れるが、その直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエ
チレンのいずれにおいても、その密度は0.930g/cm3
以下のものが良く、この値よりも大きいと、透明性が低
下したり、第1の層との層間剥離が生じやすくなり、シ
ール強度が低下するので、好ましくない。
【0016】この第2の層を構成する混合物中のポリプ
ロピレンの配合比は、10〜90%(重量比)のものが
良い。10%未満のものであると、クリープ性、材料強
度、シール強度が低下し、90%を超えると、透明性が
失われ、層間剥離によるシール強度が低下するので、好
ましくない。
【0017】請求項1記載の発明においては、上記第1
の層と第2の層を少なくとも有する多層構造のものであ
るが、第2の層が結束用テープの全体に対して、その層
厚比で30〜90%を占めるものが良い。第2の層が3
0%よりも少ないと、シール強度、クリープ性、材料強
度が低下し、90%より多くとも、シール強度が低下す
るので好ましくない。なお、結束用テープを構成する多
層構造は、第1の層と第2の層が1層づつあるもの、第
1の層や第2の層がそれぞれ複数あるもの等、また本発
明の特性を劣化しない程度に他の異なる層を有していて
もかまわない。
【0018】また、本発明の結束用テープは、その破断
強度が500kg/cm2以上で3000kg/cm2以下とされ
る。強度が500kg/cm2未満であると、容易に切れて
しまうので使用に不適当で、3000kg/cm2よりも大
きいと、被結束物を損壊する場合があるので、好ましく
ない。800〜2500kg/cm2であればより好まし
く、1300〜1800kg/cmであるとさらに好ま
しい。さらに、本発明の結束用テープは、1.5〜8倍
に一軸延伸されていることが望ましい。2〜5倍である
と特に好ましい。
【0019】また、延伸倍率が1.5倍よりも小さい
と、クリープ性が低下すると共に、延伸加工時、延伸む
らが生じ、透明性が損なわれる。また、延伸倍率が8倍
よりも大きいと、延伸切れが生ずると共に、フィルムが
硬くなり、シール部に衝撃を受けた場合に応力集中が生
じ、シール切れが生じやすくなる。また、作業時に、作
業者の手が痛みやすくなり、好ましくない。一軸延伸
は、その結束用テープの長さ方向に沿って行われる。
【0020】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、第2の層のポリプロピレンをメルトイ
ンデックスが5.0以下で、密度が0.965g/cm3以下
の高密度ポリエチレンに代えたものである。この請求項
2記載の結束用テープであっても、請求項1記載の結束
用テープと同様に、密度が0.930g/cm3以下の直鎖状
低密度ポリエチレン及び又は高圧法ポリエチレンからな
る第1の層は、高い強度を有しつつも、低温でのヒート
シールを可能とする。
【0021】第2の層は、(1)高密度ポリエチレン
と、密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチ
レンの混合物か、(2)高密度ポリエチレンと、密度が
0.930g/cm3以下の低密度ポリエチレンの混合物か、
(3)高密度ポリエチレンと、密度が0.930g/cm3
下の直鎖状低密度ポリエチレンと、密度が0.930g/c
m3以下の低密度ポリエチレンの混合物で構成されるもの
で、いずれの場合においても、その第2の層を構成する
混合物中の高密度ポリエチレンの配合比が10〜90%
のものである。この第2の層はクリープ性と強度を共に
高めることができる。
【0022】高密度ポリエチレンは、メルトインデック
スが5.0以下のものが良く、5.0よりも大きいと、材
料強度が小さくなり、クリープ性、シール強度が低下し
てしまう。
【0023】また、この高密度ポリエチレンの密度は、
0.965g/cm3以下であることが好ましい。0.965g
/cm3よりも大きいと、透明性が損なわれると共に、延伸
加工時に延伸むらが生じ易くなるからである。尚、その
密度は、0.940g/cm3以上あることが望ましい。0.
940g/cm3未満であると、材料強度が小さくなり、ク
リープ性、シール強度が低下するからである。
【0024】上記請求項1又は2記載の結束用テープ
は、被結束物に巻回して、ヒートシールすることによ
り、容易に被結束物を結束する。例えば、図1に示す結
束用テープ10のように、第1の層12と第2の層14
の2層構造の場合、図3に示すように、被結束物18に
巻回し、第1の層12同しを接触させ、その部分をヒー
トシール部20とし、そのヒートシール部20を加熱す
ることにより、第1の層12どうしをヒートシールして
接着する。
【0025】この場合、ヒートシール部20において、
第1の層12同しを接触させるのに結束用テープ10を
対向させる必要が生じるが、図2に示すように、最上層
と最下層を第1の層12a,12bとし、その間に第2
の層14を介在させた3層構造の結束用テープ16であ
ると、図4に示すように、単に重ね合わせるだけでヒー
トシール部22を形成することが可能となり、作業性が
より向上する。
【0026】また、上記本発明の結束用テープを用いて
結束する際のヒートシールの温度は、105〜145℃
で行うことが望ましい。105℃未満であると、シール
強度が低く、また145℃よりも高いと、ヒートシール
部が溶融し、結局、シール強度が低下するからである。
また、ヒートシールする際の圧力は、1.0〜5.0kg/c
m2、時間は、0.5〜3秒が適当である。
【0027】
【実施例】以下に示す本発明に該当する結束用テープ
と比較例の各テープ〜を作製し、表1に示す試験
ならびに評価を行った。 密度が0.912g/cm3の直鎖状低密度ポリエチレンか
らなる第1の層と、エチレン含有量が7.5%のポリプ
ロピレンと、密度が0.912g/cm3の直鎖状低密度ポリ
エチレンと密度が0.921g/cm3の低密度ポリエチレン
の混合物からなり、ポリプロピレンの配合比が30%の
第2の層とを有し、第2の層の厚さが全体の厚さの75
%で、4.0倍に一軸延伸されてなる厚さが50μm、幅
が50mmの結束用テープ。 密度が0.912g/cm3の直鎖状低密度ポリエチレンか
らなる第1の層と、メルトインデックスが0.8で、密
度が0.948g/cm3の高密度ポリエチレンと、密度が
0.912g/cm3の直鎖状低密度ポリエチレンと密度が
0.921g/cm3の低密度ポリエチレンの混合物からな
り、高密度ポリエチレンの配合比が60%の第2の層と
を有し、第2の層の厚さが全体の厚さの75%で、4.
0倍に一軸延伸されてなる厚さが50μm、幅が50mm
の結束用テープ。
【0028】メルトインデックスが1.0で、密度が
0.905g/cm3、厚さが500μm、幅が15mmのPP
バンド。 メルトインデックスが0.8、密度が0.948g/cm3
の高密度ポリエチレンを4.0倍に一軸延伸して厚さを
50μm、幅を50mmとした紐。 メルトインデックスが0.6、密度が0.921g/cm3
の低密度ポリエチレンをインフレーション成形してなる
厚さが50μm、幅が50mmのテープ。 メルトインデックスが4.0、密度が0.921g/cm3
の低密度ポリエチレンを厚さ25μmの二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムの両面に各々12.5μmにラミネート
してなる厚さが50μm、幅が50mmのテープ。 メルトインデックスが0.6、密度が0.921g/cm3
の低密度ポリエチレンをインフレーション成形してなる
厚さ50μmの熱収縮性フィルムで被結束物全体を覆
い、収縮させた場合。
【0029】表1に示す評価項目のうち、被結束物の変
形とは、上記各テープを用いて同程度に結束力を発現す
るように被結束物であるダンボール箱を結束し、そのテ
ープ等を把持して持ち上げた後に、ダンボール箱の潰れ
具合を評価したものである。表1中、「無」はダンボー
ル箱の潰れが認められなかったもの、「有」はダンボー
ル箱が潰れてしまったものを示す。使用したダンボール
箱は、30cm×40cm×50cm(高さ)、重さが12kg
のものを用いた。破断強度(kg/cm2)及び破断伸度
(%)は、JIS Z1702に準じて測定したものであ
る。ヤング率(kg/cm2)は、JIS K7127に準じて
測定したものである。結束伸び(mm)とは、図6に示す
ように、上記箱24を各テープ28で結束してバー26
で持ち上げた際の伸びLを測定したものである。尚、バ
ー26の幅Tは5cmとした。
【0030】また、復元性とは、結束伸びの試験を行っ
た後に、テープが箱の外周に緊密に結束するかどうかを
観測したもので、戻ったものを「○」、戻らなかったも
のを「×」で示した。剪断シール強度(kg/15mm)
は、JIS Z1707に準じて測定したものである。透明
性(ヘイズ %)は、JIS K7105に準じて測定した
ものである。開梱容易性は、剥離シール強度(kg/15
mm)を測定したもので、JIS Z1707に準じたもので
ある。廃棄処理とは、結束に使用し、これを開梱した後
に、テープ等の処分について評価したもので、表1中、
処分の問題が生じにくいものを「○」、嵩ばる等、問題
があるものを「×」で示した。自動包装とは、結束の機
械化が容易に可能であるかどうかを評価したもので、表
1中、機械化が可能なものを「○」、困難なものを
「×」で示した。コストとは、テープ等を結束に使用し
た場合の費用を見積ったもので、表1中、要する費用が
小さいものを「○」、大きいものを「×」で示した。
【0031】
【表1】
【0032】表1から本発明に相当する、は、全て
の項目において、満足し得る評価を得られ、結束用テー
プとして優れているものであることがわかる。しかしな
がら、PPバンドは、被結束物が潰れてしまい、また
不透明で結束用テープとしては不適当であり、しかも嵩
ばって、廃棄処分に手間を要し、紐も被結束物が潰れ
てしまい、ヒートシールで結束することができず、作業
性が低い。また、LDPEテープやラミネートフィル
ムテープは、破断強度が小さいことから、切れ易く、
復元性がないので、結束用テープとしては不適当であ
る。また熱収縮性フィルムによる被覆にあっても強度が
小さく信用性に劣り、しかも多大なコストがかかってし
まう。
【0033】ヒートシールをする際の温度と、ヒートシ
ールをした後のシール強度の関係を測定した。測定に供
した試料は、密度が0.912g/cm3の直鎖状低密度ポリ
エチレンからなる第1の層と、エチレン含有量が7.5
%のポリプロピレンと、密度が0.912g/cm3の直鎖状
低密度ポリエチレンと密度が0.921g/cm3の低密度ポ
リエチレンの混合物からなり、ポリプロピレンの配合比
が30%の第2の層とを有し、第2の層の厚さが全体の
厚さの75%で、4.0倍に一軸延伸されてなる2層構
造の結束用テープで、総厚が50、60、70μmのも
のである。ヒートシールは、圧力0.4kg/cm2、時間は
0.8秒とした。結果を図5に示す。図5から、ヒート
シール温度が105℃未満であると、シール強度が小さ
いことがわかる。また、145℃以上であると、シール
部分が溶融し、シール強度が低下してしまった。
【0034】
【発明の効果】本発明の結束用テープであると、クリー
プ性が良好で適度な伸縮力を有するので、結束力が十分
でありながら、被結束物がダンボール箱などのようなも
のであっても被結束物を変形させにくい。また、強度も
高く、重量のあるものにも適用できる。さらに、作業を
繰り返しても、手が痛くなりにくい。さらに、透明であ
るので、被結束物の表面に商品名やバーコードなどが印
刷されてある場合に、結束用テープの上からそれらの表
示を視認することができ、結束用テープが障害にならな
い。
【0035】さらにまた、結束を解く際には、特別な用
具を必要とせずとも、手作業で行うことができ開梱が容
易で、また、嵩ばらないので用済みとなったものの処分
にかかる不便も低減できる。また、ヒートシールにより
容易に結束することができるので、機械化による自動化
を図ることも容易で、また、材料コスト若しくは結束に
係る設備コストも小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す構成図である。
【図2】本発明の一例を示す構成図である。
【図3】結束した状態の一例を示す側面図である。
【図4】結束した状態の一例を示す側面図である。
【図5】ヒートシール温度とシール強度の関係を示すグ
ラフである。
【図6】結束伸びの試験方法を示す側面図である。
【符号の説明】
10 結束用テープ 12 第1の層 14 第2の層 16 結束用テープ 18 被結束物 20 ヒートシール部 22 ヒートシール部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密
    度ポリエチレン及び又は高圧法ポリエチレンからなる第
    1の層と、 エチレン含有量が10%以下のポリプロピレンと、密度
    が0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン及び
    又は密度が0.930g/cm3以下の低密度ポリエチレンの
    混合物からなり、ポリプロピレンの配合比が10〜90
    %の第2の層とを有し、 第2の層の厚さが全体の厚さの30〜90%で、 破断強度が500以上3000kg/cm2以下の多層体か
    らなることを特徴とする結束用テープ。
  2. 【請求項2】 密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密
    度ポリエチレン及び又は高圧法ポリエチレンからなる第
    1の層と、 メルトインデックスが5.0以下で、密度が0.965g/
    cm3以下の高密度ポリエチレンと、密度が0.930g/cm
    3以下の直鎖状低密度ポリエチレン及び又は密度が0.9
    30g/cm3以下の低密度ポリエチレンの混合物からな
    り、高密度ポリエチレンの配合比が10〜90%の第2
    の層とを有し、 第2の層の厚さが全体の厚さの30〜90%で、 破断強度が500以上3000kg/cm2以下の多層体か
    らなることを特徴とする結束用テープ。
  3. 【請求項3】 第1の層を最上層と最下層に配した少な
    くとも3層以上としたことを特徴とする請求項1または
    2記載の結束用テープ。
  4. 【請求項4】 密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密
    度ポリエチレン及び又は高圧法ポリエチレンからなる第
    1の層と、エチレン含有量が10%以下のポリプロピレ
    ンと、密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエ
    チレン及び又は密度が0.930g/cm3以下の低密度ポリ
    エチレンの混合物からなり、ポリプロピレンの配合比が
    10〜90%の第2の層とを有し、 第2の層の厚さが全体の厚さの30〜90%で、破断強
    度が500以上3000kg/cm2以下の多層体からなる
    結束用テープを被結束物に巻回し、105〜145℃で
    ヒートシールし結束することを特徴とする結束方法。
  5. 【請求項5】 密度が0.930g/cm3以下の直鎖状低密
    度ポリエチレン及び又は高圧法ポリエチレンからなる第
    1の層と、メルトインデックスが5.0以下で、密度が
    0.965g/cm3以下の高密度ポリエチレンと、密度が
    0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン及び又
    は密度が0.930g/cm3以下の低密度ポリエチレンの混
    合物からなり、高密度ポリエチレンの配合比が10〜9
    0%の第2の層とを有し、 第2の層の厚さが全体の厚さの30〜90%で、破断強
    度が500以上3000kg/cm2以下の多層体からなる
    結束用テープを被結束物に巻回し、105〜145℃で
    ヒートシールし結束することを特徴とする結束方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2837471A1 (fr) * 2002-03-25 2003-09-26 Flexico France Sarl Film notamment pour sachet d'emballage
JP2008254737A (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Daio Paper Corp 包装方法及び包装材

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