JPH08290270A - 消耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源の出力制御方法 - Google Patents

消耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源の出力制御方法

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JPH08290270A
JPH08290270A JP9518795A JP9518795A JPH08290270A JP H08290270 A JPH08290270 A JP H08290270A JP 9518795 A JP9518795 A JP 9518795A JP 9518795 A JP9518795 A JP 9518795A JP H08290270 A JPH08290270 A JP H08290270A
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droplet
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welding
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JP9518795A
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Masaharu Sato
正晴 佐藤
Takaaki Ito
崇明 伊藤
Takeshi Koyama
小山  毅
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 ピーク電流とベース電流とを交互に繰り返し
供給する消耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電
源の出力制御方法において、定電流特性の第1ピーク電
流を供給する第1ピーク期間と、この期間中にワイヤ先
端から溶滴が離脱したことを検出したら第1ピーク期間
に続いて、定電流特性で第1ピーク電流より小で、ワイ
ヤ先端に溶滴を形成でき、且つその溶滴を離脱させない
所定値の第2ピーク電流を供給する第2ピーク期間と、
これに続いて定電流特性のベース電流を供給するベース
期間とを、順に繰り返す制御を行う。 【効果】 ワイヤ先端溶滴と溶融池との接触短絡による
スパッタの発生の低減に加え、溶滴離脱時、溶滴離脱後
のスパッタの発生や、溶融池の振動によるスパッタの発
生を少なくすることができるとともに、母材等に付着し
たスパッタを除去する手間が少なくてすみ、また、溶着
効率を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、溶接ワイヤ(消耗電
極)と母材間にピーク電流とベース電流とを交互に繰り
返し供給し、炭酸ガスまたは炭酸ガスを主成分として含
む混合ガスをシールドガスとして用いたアークを発生さ
せる消耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源の
出力制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、シールドガスとして炭酸
ガス単体または炭酸ガスを主成分として含む混合ガスを
用い、溶接ワイヤとしてソリッドワイヤを用いた消耗電
極式ガスシールドアーク溶接では、最も普及した高能率
な溶接法でありながら、スパッタが多量に発生するとい
う欠点がある。このため、スパッタの発生低減を目的と
して、不活性ガスであるアルゴンガスを主成分として含
む混合ガスをシールドガスとして用い、溶接ワイヤと母
材間にピーク電流とベース電流とを交互に繰り返し通電
して溶接を行う、いわゆるマグパルスアーク溶接が提案
されている。マグパルスアーク溶接は、ピーク電流が通
電されるピーク期間中に溶接ワイヤ先端に溶滴を形成
し、ベース電流が通電されるベース期間中に前記溶滴を
離脱し母材へ移行させて、スパッタ発生の原因のひとつ
であるワイヤ先端溶滴と溶融池との接触短絡を防ぐよう
にしたものである。
【0003】しかし、このような溶滴移行現象をともな
うマグパルスアーク溶接は、溶接条件によってはスパッ
タの発生をきわめて少なくできるものの、炭酸ガスに比
べてアルゴンガスのコストが非常に高いことから、限ら
れた分野で採用されているのが実情である。
【0004】そこで、特公平2−31630号公報に示
されているように、炭酸ガスまたは炭酸ガスを主成分と
して含む混合ガスをシールドガスとして用いた消耗電極
式ガスシールドパルスアーク溶接方法(以下、単に炭酸
ガスパルスアーク溶接方法という)が提案されている。
【0005】この従来の炭酸ガスパルスアーク溶接方法
は、図11に示すように、溶接ワイヤWと母材間に、定
電流特性で一定値のピーク電流と定電流特性で一定値の
ベース電流とを交互に繰り返し通電してアークを発生
し、前記ピーク電流を流すピーク期間(ピーク区間)の
初期に溶融した溶接ワイヤ先端の溶滴をピンチ力によっ
て離脱させ、続いて溶接ワイヤ先端を溶融して溶滴を形
成し、前記ベース電流を流すベース期間(ベース区間)
で溶接ワイヤ先端の溶滴の整形を行うようにしたもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の炭酸ガスパルスアーク溶接方法は、ワイヤ先端溶滴
と溶融池との接触短絡によるスパッタの発生は少なくで
きるものの、溶滴離脱時のワイヤ先端くびれ部分の吹き
飛びによるスパッタや、溶滴離脱後の溶接ワイヤ先端で
の溶滴形成時の溶滴吹き飛びによるスパッタ、及び溶融
池の振動による溶融池からのスパッタが発生するもので
あった。以下、このことについて説明する。
【0007】本発明者らは、前記従来の炭酸ガスパルス
アーク溶接方法において依然として発生するスパッタの
発生メカニズムについて、調査した。図12は通常の炭
酸ガスアーク溶接と従来の炭酸ガスパルスアーク溶接方
法とにおけるスパッタ発生形態を示す図であり、アーク
現象を高速度カメラで撮影し、その結果からスパッタの
発生形態を分類して得たものである。スパッタの発生形
態は、同図に示すように、5つの形態に分けられる。こ
れらのうち、タイプ1及び2は溶滴と溶融池との接触短
絡により発生するスパッタであり、タイプ3、4及び5
は接触短絡を伴うことなく発生するスパッタである。
【0008】図13は通常の炭酸ガスアーク溶接と従来
の炭酸ガスパルスアーク溶接方法とにおけるタイプ別の
スパッタ発生頻度を示す図である。同図から、従来の炭
酸ガスパルスアーク溶接方法によると、炭酸ガスアーク
溶接で多く発生する、溶滴と溶融池との接触短絡による
スパッタ、すなわち前記タイプ1及び2のスパッタの発
生を低減できることがわかる。
【0009】しかしながら、従来の炭酸ガスパルスアー
ク溶接方法では、依然として、溶滴離脱時のワイヤ先端
くびれ部分の吹き飛びによるスパッタ(タイプ3のスパ
ッタ)や、溶滴離脱後の溶接ワイヤ先端での溶滴形成時
の溶滴吹き飛びによるスパッタ(タイプ5のスパッ
タ)、及び溶融池の振動による溶融池からのスパッタ
(タイプ4のスパッタ)が発生することがわかった。
【0010】前記従来の炭酸ガスパルスアーク溶接方法
では、ピーク電流として定電流特性の一定値の電流が採
用されており、またその電流値は、溶接ワイヤ先端に形
成された溶滴が通電による電磁的なピンチ力によって離
脱できる値とされている。そして、ピーク電流を流すピ
ーク期間の初期にて溶接ワイヤ先端の溶滴を離脱させる
際には、ピンチ力が大きい方が溶滴を離脱させやすくな
るが、ピーク電流が大きすぎると、図14に示すよう
に、溶滴Dが溶接ワイヤW先端から離脱しようとして形
成されるくびれ部分Kが、溶滴離脱直後に流れる電流に
よる強いアーク力のために吹き飛ばされることにより、
スパッタSが発生する。これが前記タイプ3のスパッタ
である。
【0011】また、ピーク電流を高くしすぎると、ピー
ク電流とベース電流との差が大きくなり、アーク力によ
る溶融池の振動が激しく、これによって溶融池から溶融
金属が飛散してスパッタが発生する。これが前記タイプ
4のスパッタである。そして、大きなピーク電流による
強いアーク力のために、溶滴離脱前、あるいは溶滴離脱
後に溶接ワイヤ先端で形成されている溶滴が吹き飛ばさ
れることがある。これが発生頻度は少ないものの大粒で
その除去に手間がかかる前記タイプ5のスパッタであ
る。
【0012】タイプ5のスパッタのうちの大部分を占め
るものが、溶滴離脱後の溶接ワイヤ先端での溶滴形成時
の溶滴吹き飛びによるスパッタである。すなわち、ピー
ク電流が大きすぎると、溶滴離脱後に溶接ワイヤ先端で
溶滴が形成されている時にも、溶滴を離脱させるに十分
なピーク電流が供給されるので、図15に示すように、
溶接ワイヤW先端に形成されている溶滴が強いアーク力
のために吹き飛ばされることにより、大粒のスパッタS
が発生することになる。
【0013】このように、従来の炭酸ガスパルスアーク
溶接方法では、ワイヤ先端溶滴と溶融池との接触短絡に
よるスパッタの発生は少なくできるものの、定電流特性
の一定値のピーク電流を流して溶滴の離脱と溶滴の形成
とを行うようにしたものであるから、溶滴離脱のための
電流値が優先されて、溶滴離脱時の電流値や溶滴形成時
の電流値が大きすぎるため、依然として前記タイプ3、
4及び5のスパッタが発生した。そして、このようなス
パッタの発生を減らそうとして定電流特性のピーク電流
を低めに設定すると、溶滴を離脱・形成するためのピー
ク電流供給時間を大幅に長くする必要があり、パルス周
波数が大幅に低下し、これによってアーク光がちらつい
て溶接作業性が極めて悪くなるという不具合が生じた。
パルス周波数fは、ピーク電流供給時間をTP、ベース電
流供給時間をTBとすると、f=1/(TP+TB)で表され
る。
【0014】なお、前記従来の炭酸ガスパルスアーク溶
接方法では、溶滴の離脱を促進させるために、通常のピ
ーク電流よりもさらに大きいピーク電流を流すようにし
た技術も提案されているが、この場合にも、前述したよ
うに、溶滴離脱時の電流値が大きすぎることによるワイ
ヤ先端くびれ部分の吹き飛びが起こり、スパッタが発生
する。
【0015】また、前記従来の炭酸ガスパルスアーク溶
接方法では、溶滴離脱後の電流を漸減させるようにした
例も示されてはいるが、その実施例にあるように溶滴離
脱のタイミングをピーク電流供給開始後の所定の一定時
間後としているため、次のようなことでスパッタが発生
する。すなわち、ピーク電流が減少する以前に溶滴離脱
のタイミングがきた場合には、溶滴離脱後の電流値が高
いので、ワイヤ先端に形成され始めた溶滴が強いアーク
力によって吹き飛ばされることにより、スパッタが発生
する。一方、ピーク電流が漸減し始めてから溶滴離脱の
タイミングがきた場合には、溶滴の離脱ができないこと
が多くなり、溶滴移行形態が1パルス周期ごとに1個の
溶滴を離脱させる1パルス1溶滴移行からはずれ、溶滴
移行現象が不安定になって溶融池との接触短絡が生じ、
大粒のスパッタが発生することになる。
【0016】この発明の目的は、炭酸ガスパルスアーク
溶接を行うに際し、ワイヤ先端溶滴と溶融池との接触短
絡によるスパッタの発生の低減に加えて、溶滴離脱時の
ワイヤ先端くびれ部分の吹き飛びによるスパッタの発生
や、溶滴離脱後の溶接ワイヤ先端での溶滴形成時の溶滴
吹き飛びによるスパッタの発生、及び溶融池の振動によ
る溶融池からのスパッタの発生をも少なくすることがで
き、これにより母材や溶接トーチノズルに付着したスパ
ッタを除去する手間が少なくてすみ、また、溶着効率を
高めることができるようにした、消耗電極式ガスシール
ドパルスアーク溶接用電源の出力制御方法を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
溶接ワイヤと母材間にピーク電流とベース電流とを交互
に繰り返し供給し、炭酸ガスまたは炭酸ガスを主成分と
して含む混合ガスをシールドガスとして用いたアークを
発生させる消耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用
電源の出力制御方法において、定電流特性の第1ピーク
電流を供給する第1ピーク期間と、この第1ピーク期間
中に溶接ワイヤ先端から溶滴が離脱したことを検出した
ら前記第1ピーク期間に続いて、定電流特性であって前
記第1ピーク電流より小で、下記式の関係を満足する第
2ピーク電流を供給する第2ピーク期間と、これに続い
て定電流特性のベース電流を供給するベース期間と、を
順に繰り返す制御を行うことを特徴とするものである。
【0018】 IP2A 2 ・TP2 =(0.4〜0.8)・k(TP2 ) ただし、TP2 は第2ピーク電流供給時間(単位:m
s)、IP2Aは時間TP2 での第2ピーク電流の平均値(単
位:A)、k(TP2 )は、溶接ワイヤ径、溶接ワイヤの
材質、及び電流供給時間によって定まる値で、矩形波パ
ルスにおいて溶滴を1パルス1溶滴移行させるためのピ
ークエネルギ(単位:A2 ・ms)の第2ピーク電流供
給時間TP2 における最小値である。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1記載の消
耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源の出力制
御方法において、前記第2ピーク電流として、−20〜
0A/msの範囲で設定された電流傾斜dA/dtを有する
電流を供給することを特徴とするものである。請求項3
記載の発明は、請求項1記載の消耗電極式ガスシールド
パルスアーク溶接用電源の出力制御方法において、前記
第1ピーク電流として、0〜15A/msの範囲で設定
された電流傾斜dA/dtを有する電流を供給し、前記第2
ピーク電流として、−20〜0A/msの範囲で設定さ
れた電流傾斜dA/dtを有する電流を供給することを特徴
とするものである。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項2記載の消
耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源の出力制
御方法において、前記第2ピーク電流の電流傾斜dA/dt
を、その傾きがワイヤ送給速度の増加につれて小さくな
るようにワイヤ送給速度の関数として設定することを特
徴とするものである。請求項5記載の発明は、請求項3
記載の消耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源
の出力制御方法において、前記第1ピーク電流の電流傾
斜dA/dtを、その傾きがワイヤ送給速度の増加につれて
大きくなるようにワイヤ送給速度の関数として設定し、
前記第2ピーク電流の電流傾斜dA/dtを、その傾きがワ
イヤ送給速度の増加につれて小さくなるようにワイヤ送
給速度の関数として設定することを特徴とするものであ
る。
【0021】
【作用】炭酸ガスパルスアーク溶接では、前述のよう
に、ピーク期間中に溶滴の離脱とその後のワイヤ先端で
の溶滴形成とを行う。溶滴が離脱すると、その溶滴離脱
によってアーク長が長くなり、溶接用電源のピーク期間
での外部出力特性が定電流特性であると、アークの持つ
電気抵抗のために電圧降下が生じて溶接電圧(アーク電
圧)が増加する。この溶滴離脱の際には、ワイヤ先端と
溶滴間にくびれが生じ始めてから溶滴離脱までの時間が
非常に短く、くびれが生じ始めるとその部分の電気抵抗
が急増するので、溶接電圧が急激に高くなる。
【0022】図9は、定電流特性の溶接用電源を用い
て、ピーク期間に矩形波で一定値のピーク電流を流して
炭酸ガスパルスアーク溶接を行った場合における溶接電
流・溶接電圧の波形の一例を示す図である。同図に見ら
れるように、ピーク期間中に溶接ワイヤ先端での溶滴の
離脱が起こると、溶接電圧に溶滴離脱にともなう急激な
電圧上昇が生じる。そこで、例えば、溶接電圧検出器か
らの溶接電圧検出信号を微分回路に入力し、その微分回
路から出力される微分パルス信号を検知することによ
り、溶接ワイヤ先端から溶滴が離脱したことを検出でき
る。なお、図9、図2〜図4は、溶接電流・電圧波形を
波形記録計で記録し、それをトレースしたものである。
【0023】この発明による消耗電極式ガスシールドパ
ルスアーク溶接用電源の出力制御方法においては、第1
ピーク期間(第1ピーク区間)と第2ピーク期間(第2
ピーク区間)からなるピーク期間(ピーク区間)と、ベ
ース期間(ベース区間)とをともに定電流特性にし、第
1ピーク電流を供給する第1ピーク期間中に溶接ワイヤ
先端から溶滴が離脱したことを検出したら、第1ピーク
電流に続いて、これより小さく、溶接ワイヤ先端に溶滴
を形成でき、且つその溶滴を離脱させない値の第2ピー
ク電流を供給し、溶滴離脱直後からそれ以後の溶滴形成
時にわたって第1ピーク電流より小さい電流を供給する
ようにしたので、溶滴離脱時のワイヤ先端くびれ部分の
吹き飛びによるスパッタの発生や、溶滴離脱後の溶接ワ
イヤ先端での溶滴形成時の溶滴吹き飛びによるスパッタ
の発生を減らすことができる。また、第1ピーク電流よ
りも小さい第2ピーク電流からベース電流へ移行させる
ようにしたので、第2ピーク電流からベース電流への電
流差も小さく抑えられるため、溶融池の振動が抑制され
て溶融池からのスパッタの発生を減らすことができる。
ベース期間は、溶滴径の均一化を図るため定電流特性の
ベース電流を供給するようにしている。
【0024】第2ピーク電流については、第1ピーク電
流より小で、溶接ワイヤ先端に溶滴を形成でき、且つそ
の溶滴を離脱させない値にする必要がある。図10は、
定電流特性の矩形波パルスを用いた場合における溶滴を
離脱させるための、ピーク電流とピーク時間(ピーク電
流供給時間)との関係の一例を示す図である。溶接ワイ
ヤは、広範囲に使用されるワイヤ径1.2mmのソリッ
ドワイヤ(YGW−11)の場合である。
【0025】図10において、ハッチング部分が、1パ
ルス周期ごとに1個の溶滴を離脱させうる1パルス1溶
滴移行領域である。そして、nパルス1溶滴移行領域
は、ピークエネルギ(ピーク電流の二乗とピーク時間の
積)が少なく、1パルス周期ごとには溶滴を離脱できな
い領域を示している。
【0026】第2ピーク電流については、このnパルス
1溶滴移行領域において適正な範囲の値を設定すればよ
い。すなわち、第2ピーク電流の平均値IP2A(A)は、
第2ピーク電流供給時間(第2ピーク時間)をTP2 (m
s)としたとき、次式の関係を満たすように設定すれば
よい。
【0027】 IP2A 2 ・TP2 =(0.4〜0.8)・k(TP2 ) …
【0028】ここで、k(TP2 )は、溶接ワイヤ径、溶
接ワイヤの材質、及び電流供給時間によって定まる値
で、矩形波パルスにおいて溶滴を1パルス1溶滴移行さ
せるためのピークエネルギ(単位:A2 ・ms)の第2
ピーク電流供給時間TP2 における最小値である。
【0029】図1はこの発明による方法における溶接電
流波形の例を模式的に示す図である。前記第2ピーク電
流の平均値IP2A、第2ピーク電流供給時間TP2 は、例え
ば次のようにして設定される。図1に示すように、予
め、ピーク時間TPを一定値に定めておき、溶滴が離脱し
たことを検出すると、第1ピーク電流の立上がりから前
記溶滴離脱までの時間TP1 (第1ピーク電流供給時間)
を求め、しかる後、前記ピーク時間TPから時間TP1 を減
算することにより、第2ピーク電流供給時間TP2を決め
る。次いで、溶接ワイヤ径、溶接ワイヤ材質に対応して
予め求めておいた、矩形波パルスにおいて溶滴を1パル
ス1溶滴移行させるためのピークエネルギk(TP)と、
前記求めた第2ピーク電流供給時間TP2 とから、前記ピ
ークエネルギk(TP)の時間TP2 における最小値k(TP
2 )を求める(図5参照)。得られたTP2 、k(TP2
から、前記式を満たす第2ピーク電流平均値IP2Aを求
め、第2ピーク電流供給時間TP2 にてその平均値がIP2A
である第2ピーク電流を供給する。
【0030】IP2A 2 ・TP2 の値が0.4・k(TP2 )よ
り小さいと、溶滴形成のためのエネルギが不足し、次の
パルス周期における第1ピーク電流で離脱移行させるの
に十分な溶滴が形成されず、安定した溶滴移行の持続が
困難になる。また、IP2A 2 ・TP2 の値が0.8・k(TP
2 )より大きいと、溶滴形成中に大きなアーク力によっ
てワイヤ先端の溶滴が吹き飛ばされて大粒のスパッタが
多発する。
【0031】そして、この発明による出力制御方法にお
いては、より確実にスパッタの発生を減らすために、前
記第2ピーク電流として、−20〜0A/msの範囲で
設定された電流傾斜dA/dtを持たせた電流を供給し、そ
の電流立上げ及び立下げを除く部分において、一定値の
電流、もしくは、一定の傾きにて時間とともに漸減する
電流を供給することがよい。図2及び図3は、この発明
による方法における溶接電流・溶接電圧の波形の例を示
す図である。図2は第2ピーク電流として一定値の電流
を設定した場合を示すものであり、図3は第2ピーク電
流として漸減する電流を設定した場合を示すものであ
る。
【0032】電流傾斜dA/dtの値が−20A/msより
小さいと(すなわち、電流傾斜dA/dtの傾きが大きい
と)、急峻な電流低下によるアーク切れが発生しやすく
なる。一方、電流傾斜dA/dtの値をゼロより大きくして
電流を漸増させるようにすると、溶滴形成中に溶滴が吹
き飛ばされやすくなる。なお、第2ピーク電流の電流傾
斜dA/dtのより好ましい範囲は、スパッタの発生低減を
より確実にする点から、−16〜−4A/msである。
【0033】また、この発明による出力制御方法におい
ては、前述のようにして第2ピーク期間でより確実にス
パッタの発生を減らすことに加え、第1ピーク期間で確
実に溶滴を離脱させるため、第1ピーク電流として、0
〜15A/msの範囲で設定された電流傾斜dA/dtを持
たせた電流を供給し、その電流立上げ及び立下げを除く
部分において、一定値の電流、もしくは、一定の傾きに
て時間とともに漸増する電流を供給することがよい。図
4はこの発明による方法における溶接電流・溶接電圧の
波形の例を示す図であって、第1ピーク電流として漸増
する電流を設定し、第2ピーク電流として漸減する電流
を設定した場合を示すものである。
【0034】第1ピーク電流の電流傾斜dA/dtの値をゼ
ロより小さくして電流を漸減させるようにすると、確実
に溶滴を離脱させるピンチ力が得られないことがある。
電流傾斜dA/dtの値が15A/msより大きいと、電流
値が高くなりすぎて離脱前に形成中の溶滴がアーク力に
よって吹き飛び、スパッタが発生するので好ましくな
い。なお、第1ピーク電流の電流傾斜dA/dtのより好ま
しい範囲は、溶滴の離脱をより確実にする点から、4〜
12A/msである。
【0035】この発明による出力制御方法においては、
第1、第2ピーク電流の電流傾斜dA/dtについては、ワ
イヤ送給速度の関数として設定することがよい。
【0036】消耗電極式ガスシールドアーク溶接では、
広いワイヤ送給速度範囲にわたって安定した溶接を行う
ためには、当然ながら、ワイヤ送給速度に応じた溶融エ
ネルギ、すなわち溶接電流を供給する必要がある。消耗
電極式のパルスアーク溶接用の電源では、ワイヤ送給速
度が大きくなるにつれてパルス周波数が高くなるように
ワイヤ送給速度に応じてパルス周波数を制御し、必要と
される溶融エネルギを供給するようになされている。そ
して、炭酸ガスシールドのパルスアーク溶接用の電源で
は、パルス周波数制御に加えて、ワイヤ送給速度に応じ
て前記ピークエネルギをも制御することで、より安定し
た1パルス1溶滴移行をなし得る。
【0037】図6はワイヤ送給速度とこれに対応する最
適なピークエネルギとの関係の例を示す図であり、ワイ
ヤ径1.2mmのソリッドワイヤ(YGW−11)を使
用し、定電流特性の矩形波パルスによる場合のものであ
る。同図に示される例のように、ワイヤ送給速度の増加
につれてピークエネルギも増加させる方がよいことがわ
かる。
【0038】そこで、第1ピーク電流の電流傾斜dA/dt
については、その傾きがワイヤ送給速度の増加につれて
大きくなるようにワイヤ送給速度の関数として設定し、
第2ピーク電流の電流傾斜dA/dtについては、その傾き
がワイヤ送給速度の増加につれて小さくなるようにワイ
ヤ送給速度の関数として設定することで、ワイヤ送給速
度の増加につれてピークエネルギを増加させることがで
き(図7参照)、これによって溶滴移行がより安定した
炭酸ガスパルスアーク溶接を行うことができる。
【0039】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
この発明による方法を実施するための消耗電極式ガスシ
ールドパルスアーク溶接用電源は、定電流特性の第1ピ
ーク電流を供給する第1ピーク期間と、この第1ピーク
期間中に溶接ワイヤ先端から溶滴が離脱したこと溶滴離
脱検出器によって検出したら第1ピーク期間に続いて、
定電流特性であって第1ピーク電流より小で、後述する
ピークエネルギk(TP2 )に基づきその平均値IP2Aが前
記式を満たすように決定される第2ピーク電流を供給
する第2ピーク期間と、これに続いて定電流特性のベー
ス電流を供給するベース期間と、を順に繰り返す制御を
行うように構成されている。
【0040】また、前記溶接用電源は、第1ピーク電流
の電流供給時間TP1 と第2ピーク電流の電流供給時間TP
2 とからなるピーク時間TPを、ワイヤ送給速度に応じて
予め一定値に設定しておく一方、ワイヤ送給速度に応じ
てベース時間TBを加減してパルス周波数を制御すること
によってアーク長を一定値に維持する制御方式のもので
ある。さらに、第1及び第2ピーク電流それぞれの電流
傾斜dA/dtについて、その傾きを設定及びワイヤ送給速
度に応じて変化させる制御を行うように構成されてい
る。
【0041】以下、シールドガスとして炭酸ガスを用
い、前記構成になる溶接用電源による炭酸ガスパルスア
ーク溶接を行い、スパッタの発生量を測定・調査した。
図8はスパッタの捕集方法を説明するための斜視図であ
る。同図に示すように、幅25mmの長尺の試験板Mを
水平に置き、この試験板Mを両側から挟むようにして試
験板長手方向(溶接方向)に沿って断面がほぼコ字型の
スパッタ捕集板SPをセットした。WTは溶接トーチを
示す。そして、試験板Mをビードオンプレートで後述す
る溶接条件にて溶接し、そのとき発生したスパッタを捕
集し、秤量して1分間あたりのスパッタ発生量を求め評
価した。
【0042】表1〜表3に各実施例及び比較例ごとの個
別溶接条件を示す。共通の溶接条件は、母材:SM40
0、溶接ワイヤ:YGW−11(銘柄MG−50:神戸
製鋼所製)、ワイヤ直径:1.2mm、ワイヤ突出し長
さ:20mm、溶接速度:30cm/min、である。
なお、ワイヤ送給速度が10m/minのとき、第1ピ
ーク電流値IP1 =480A,ピーク時間TP=13ms,
ベース電流値IB=110Aであり、ワイヤ送給速度が1
2m/minのとき、IP1 =500A,TP=12ms,
IB=130Aであり、ワイヤ送給速度が14m/min
のとき、IP1 =500A,TP=11ms,IB=150A
である。
【0043】図5は、第2ピーク電流供給時間TP2 に対
して第2ピーク電流の平均値IP2Aを決定するための、第
2ピーク電流供給時間TP2 とピークエネルギIP2A 2 ・TP
2 との関係を示す図である。同図における溶滴を1パル
ス1溶滴移行させるためのピークエネルギk(TP)は、
前記図10に示すデータから求めたものである。図5
に、前記TP2 及びIP2A 2 ・TP2 についての実施例の領域
を示す。溶接結果を表1〜表3に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】比較例1〜3では、非パルスの通常の炭酸
ガスアーク溶接によるものであり、スパッタ発生量が多
い。また、比較例4〜6では、矩形波パルスを用いた従
来の炭酸ガスパルスアーク溶接方法によるものであり、
ワイヤ先端溶滴と溶融池との接触短絡によるスパッタの
発生は少なくできるものの、依然として、前記通常の炭
酸ガスアーク溶接でのスパッタ発生量の約半分程度のス
パッタが発生している。
【0048】これ対して、実施例1〜3、実施例4〜
6、実施例7〜9は、この発明方法を用いた炭酸ガスパ
ルスアーク溶接を行ったものである。第1及び第2ピー
ク電流からなるピーク電流の波形が電流傾斜のない下降
階段状にし、第2ピーク電流を3水準に設定して溶接を
行ったもので、スパッタ発生量を従来方法に比べて半減
することができた。
【0049】比較例7〜9では、本発明範囲より大きい
第2ピーク電流を供給したので、溶滴離脱後にワイヤ先
端で形成されている溶滴が強いアーク力のために吹き飛
ばされることによるスパッタが発生し、スパッタ発生量
が実施例1〜9に比べて多くなっている。また、比較例
10〜12では、本発明範囲より小さい第2ピーク電流
を供給したので、溶滴形成のためのエネルギが不足し、
次のパルス周期で移行させるのに十分な溶滴が形成され
ず、安定した溶滴移行の持続が困難になって、スパッタ
発生量が多い。
【0050】実施例10及び11では、第2ピーク電流
を漸減させるようにしたもので、第2ピーク期間の後半
部ではアーク力が弱くなり、形成された溶滴が吹き飛ば
されることがなく、スパッタ発生量を極めて少なくする
ことができた。一方、比較例13では、第2ピーク電流
の電流傾斜の傾きを本発明の推奨範囲より大きくしたの
で、第2ピーク電流が急激に下がりすぎてアーク切れが
生じてワイヤ先端が溶融池に突っ込み、スパッタ発生量
が著しく多くなった。
【0051】実施例12〜14では、第1ピーク電流を
漸増させるようにしたので、確実に溶滴を離脱させて溶
滴移行がより安定した溶接をすることができ、これに加
えて、第2ピーク電流を漸減させるようにしたので、ス
パッタ発生量を極めて少なくすることができた。一方、
比較例14では、第1ピーク電流の電流傾斜の傾きを本
発明の推奨範囲より大きくしたので、電流値が高くなり
すぎて離脱前に形成中の溶滴がアーク力によって吹き飛
ばされ、これによってスパッタ発生量が多くなった。
【0052】実施例15〜17は、第2ピーク電流の電
流傾斜dA/dtについて、その傾きをワイヤ送給速度の増
加につれて小さくせず一定とした場合のものである。電
流傾斜dA/dtの傾きとしてワイヤ送給速度10m/mi
nでの最適値を用いているので、実施例16、17で
は、電流傾斜dA/dtの傾きがその各ワイヤ送給速度にお
ける最適値から少しはずれているので、徐々にスパッタ
発生量が増えている。
【0053】これに対して、実施例18、19及び実施
例10では、第2ピーク電流の電流傾斜dA/dtについ
て、その傾きをワイヤ送給速度の増加につれて小さくな
るように設定し、ワイヤ送給速度の増加につれてピーク
エネルギを増加させるようにしたので、溶滴移行がより
安定した溶接を行うことができ、スパッタ発生量を極め
て少なくすることができた。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1〜5の発明
による消耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源
の出力制御方法によると、炭酸ガスパルスアーク溶接を
行うに際し、ワイヤ先端溶滴と溶融池との接触短絡によ
るスパッタの発生の低減に加えて、溶滴離脱時のワイヤ
先端くびれ部分の吹き飛びによるスパッタの発生や、溶
滴離脱後の溶接ワイヤ先端での溶滴形成時の溶滴吹き飛
びによるスパッタの発生、及び溶融池の振動による溶融
池からのスパッタの発生をも少なくすることができ、こ
れにより母材や溶接トーチノズルに付着したスパッタを
除去する手間が少なくてすみ、また、溶着効率を高める
ことができる。
【0055】請求項2の発明による消耗電極式ガスシー
ルドパルスアーク溶接用電源の出力制御方法によると、
特に、溶滴離脱後の溶接ワイヤ先端での溶滴形成時の溶
滴吹き飛びによるスパッタの発生をより確実に減らすこ
とができる。請求項3の発明による消耗電極式ガスシー
ルドパルスアーク溶接用電源の出力制御方法によると、
請求項2の発明による効果に加え、確実に溶滴を離脱さ
せて溶滴移行のより安定した炭酸ガスパルスアーク溶接
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による方法における溶接電流波形の例
を模式的に示す図である。
【図2】この発明による方法における溶接電流波形・溶
接電圧波形の一例を示す図である。
【図3】この発明による方法における溶接電流波形・溶
接電圧波形の他の例を示す図である。
【図4】この発明による方法における溶接電流波形・溶
接電圧波形の更に他の例を示す図である。
【図5】この発明に係る図であって、第2ピーク電流供
給時間TP2 に対して第2ピーク電流の平均値IP2Aを決定
するための、第2ピーク電流供給時間TP2 とピークエネ
ルギIP2A 2 ・TP2 との関係を示す図である。
【図6】この発明に係る図であって、ワイヤ送給速度と
これに対応する最適なピークエネルギとの関係の例を示
す図である。
【図7】この発明に係る図であって、電流傾斜とワイヤ
送給速度との関係を説明するための図である。
【図8】スパッタの捕集方法を説明するための斜視図で
ある。
【図9】矩形波で一定値のピーク電流を流して炭酸ガス
パルスアーク溶接を行った場合における溶接電流波形・
溶接電圧波形の一例を示す図である。
【図10】定電流特性の矩形波パルスを用いた場合にお
ける溶滴を離脱させるための、ピーク電流とピーク時間
との関係の一例を示す図である。
【図11】従来の炭酸ガスパルスアーク溶接方法におけ
る溶接電流波形と溶滴移行の様子とを示す図である。
【図12】炭酸ガスアーク溶接と従来の炭酸ガスパルス
アーク溶接方法とにおけるスパッタ発生形態を示す図で
ある。
【図13】炭酸ガスアーク溶接と従来の炭酸ガスパルス
アーク溶接方法とにおけるタイプ別のスパッタ発生頻度
を示す図である。
【図14】くびれ部分が吹き飛ばされて、スパッタが発
生する様子を示す図である。
【図15】溶接ワイヤ先端に形成されている溶滴が吹き
飛ばされて、スパッタが発生する様子を示す図である。
【符号の説明】
W…溶接ワイヤ D…溶滴 K…くびれ部分 S…スパ
ッタ WT…溶接トーチ M…試験板 SP…スパッタ
捕集板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接ワイヤと母材間にピーク電流とベー
    ス電流とを交互に繰り返し供給し、炭酸ガスまたは炭酸
    ガスを主成分として含む混合ガスをシールドガスとして
    用いたアークを発生させる消耗電極式ガスシールドパル
    スアーク溶接用電源の出力制御方法において、定電流特
    性の第1ピーク電流を供給する第1ピーク期間と、この
    第1ピーク期間中に溶接ワイヤ先端から溶滴が離脱した
    ことを検出したら前記第1ピーク期間に続いて、定電流
    特性であって前記第1ピーク電流より小で、下記式の関
    係を満足する第2ピーク電流を供給する第2ピーク期間
    と、これに続いて定電流特性のベース電流を供給するベ
    ース期間と、を順に繰り返す制御を行うことを特徴とす
    る消耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源の出
    力制御方法。 IP2A 2 ・TP2 =(0.4〜0.8)・k(TP2 ) ただし、TP2 は第2ピーク電流供給時間(単位:m
    s)、IP2Aは時間TP2 での第2ピーク電流の平均値(単
    位:A)、k(TP2 )は、溶接ワイヤ径、溶接ワイヤの
    材質、及び電流供給時間によって定まる値で、矩形波パ
    ルスにおいて溶滴を1パルス1溶滴移行させるためのピ
    ークエネルギ(単位:A2 ・ms)の第2ピーク電流供
    給時間TP2 における最小値である。
  2. 【請求項2】 前記第2ピーク電流として、−20〜0
    A/msの範囲で設定された電流傾斜dA/dtを有する電
    流を供給することを特徴とする請求項1に記載の消耗電
    極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源の出力制御方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第1ピーク電流として、0〜15A
    /msの範囲で設定された電流傾斜dA/dtを有する電流
    を供給し、前記第2ピーク電流として、−20〜0A/
    msの範囲で設定された電流傾斜dA/dtを有する電流を
    供給することを特徴とする請求項1に記載の消耗電極式
    ガスシールドパルスアーク溶接用電源の出力制御方法。
  4. 【請求項4】 前記第2ピーク電流の電流傾斜dA/dt
    を、その傾きがワイヤ送給速度の増加につれて小さくな
    るようにワイヤ送給速度の関数として設定することを特
    徴とする請求項2に記載の消耗電極式ガスシールドパル
    スアーク溶接用電源の出力制御方法。
  5. 【請求項5】 前記第1ピーク電流の電流傾斜dA/dt
    を、その傾きがワイヤ送給速度の増加につれて大きくな
    るようにワイヤ送給速度の関数として設定し、前記第2
    ピーク電流の電流傾斜dA/dtを、その傾きがワイヤ送給
    速度の増加につれて小さくなるようにワイヤ送給速度の
    関数として設定することを特徴とする請求項3に記載の
    消耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源の出力
    制御方法。
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