JPH08290214A - 複合金属棒材の製造方法およびその装置 - Google Patents

複合金属棒材の製造方法およびその装置

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JPH08290214A
JPH08290214A JP9389195A JP9389195A JPH08290214A JP H08290214 A JPH08290214 A JP H08290214A JP 9389195 A JP9389195 A JP 9389195A JP 9389195 A JP9389195 A JP 9389195A JP H08290214 A JPH08290214 A JP H08290214A
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JP
Japan
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strip
core material
welding
manufacturing
composite metal
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JP9389195A
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English (en)
Inventor
Hideo Takizawa
英男 瀧澤
Toshiro Kimura
敏郎 木村
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 剥がれなどの接合不良がないクラッド中実棒
またはクラッド中空管などの複合金属棒材を、効率的に
高生産効率で製造することができる複合金属棒材の製造
方法およびその装置を提供すること。 【構成】 本発明に係る複合金属棒材(複合中空管およ
び複合中実棒を含む)の製造方法は、外表面を清浄化さ
れたコア材2と、内面になる側を清浄化された帯板8と
を、両材料の清浄面を当接しつつ、帯板8を円弧もしく
は半円弧状に逐次曲げ成形を行い、帯板端部を溶接する
ことを特徴とする。コア材2の外皮となる部分は、管の
形で供給されるのではなく、帯板8の形で供給される。
帯板8は、コア材2および帯板8の送りに連動して、コ
ア材2の外周を囲むように、円弧もしくは半円弧状に逐
次曲げ成形される。帯板8が、コア材の外周を略完全に
覆った状態で、帯板8の端部相互が、長手方向に沿って
連続的に溶接される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラッド管またはクラ
ッドバーなどの複合金属棒材の製造方法および製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来では、円形断面のクラッド材を製造
する場合、押出成形法や鋳包み材のロール成形などが用
いられるが、熱間傾斜圧延を用いる成形法が比較的容易
で製造効率が高い。
【0003】この方法では、図19に示すように、コア
材となる中実棒または中空管と、被覆管となる中空管と
を準備し、それぞれに脱スケール処理を行い、接合面と
なる面をそれぞれ洗浄する。次に、コア材を被覆管に挿
入し、冷間で引抜きし、接合界面を密着させ、その後、
熱間で傾斜圧延する。このような方法を採用することに
より、所望の寸法のクラッド材を得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この熱間傾斜圧延を用
いる方法では、インサート材を用いることなく、良好な
接合面が得られるが、接合状態は、接合面の密着度およ
び清浄度に大きく影響される。特に、清浄度が強く影響
し、洗浄工程から、挿入工程を経て引抜き工程に至るま
での間に、予期せぬ汚れが付着したり、洗浄漕に浮遊す
る僅かな汚れ、洗浄液の劣化などが原因となって接合不
良を引き起こす。また、数本を束にして洗浄する洗浄工
程と、基本的に一本づつ引抜きを行う引抜き工程とで
は、素材の停滞が起き、ここでの清浄度管理が困難であ
る。
【0005】後工程の熱間傾斜圧延が比較的高速である
のに対して、素材製造工程である洗浄、挿入、引抜き工
程がバッチ方式であるため、上工程での低生産効率が全
体の生産効率を押し下げている。なお、板条のクラッド
材においては、特公昭64−158号公報の様に、オン
ラインで、清浄化を行い、クラッド材の製造を連続して
行っているが、円形断面のクラッド材またはクラッド管
を効率的に製造できる方法および装置は、知られていな
い。
【0006】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、剥がれなどの接合不良がないクラッド中実棒または
クラッド中空管などの複合金属棒材を、効率的に高生産
効率で製造することができる複合金属棒材の製造方法お
よびその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明に係る複合金属棒材(複合中空管
および複合中実棒を含む)の製造方法は、外表面を清浄
化されたコア材と、内面になる側を清浄化された帯板と
を、両材料の清浄面を当接しつつ、帯板を円弧もしくは
半円弧状に逐次曲げ成形を行い、帯板端部を溶接するこ
とを特徴とする。
【0008】すなわち、本発明では、コア材の外皮とな
る部分は、管の形で供給されるのではなく、帯板の形で
供給される。帯板は、コア材および帯板の送りに連動し
て、コア材の外周を囲むように、円弧もしくは半円弧状
に逐次曲げ成形される。帯板が、コア材の外周を略完全
に覆った状態で、帯板の端部相互が、長手方向に沿って
連続的に溶接される。
【0009】溶接時には、コア材が、溶接時の冷やし金
と同等な作用を発揮し、別途当て板を用意することな
く、溶接の品質が向上する。また、溶接後に生じる凝固
収縮応力および熱応力により、パイプ状に成形された帯
板(外皮)が、コア材を締め付け、外皮とコア材との接
合面の密着度が向上する。
【0010】前記コア材の外表面が、機械的手法により
清浄化され、前記帯板の内面になる側が機械的手法によ
り清浄化されることが好ましい。機械的手法による清浄
化であれば、コア材および帯板の送りと同時に、これら
の表面を清浄化することができ、その後直ちに、連続的
に、コア材の外周で帯板をパイプ状に成形(外皮とな
る)し、これらを圧接するので、コア材と外皮との圧接
面は、きわめて清浄な状態で密着する。
【0011】また、機械的清浄化方法は、化学的清浄化
方法に比較して、安定した清浄面が得られ、その結果、
生産効率が向上する。さらに、機械的清浄化方法による
清浄面は、ワイヤブラシの押し付け量、カッタの切込み
量または皮剥ぎダイスの径などの定量的で制御し易い因
子で、制御されるため、歩留まりの安定を図ることがで
きる。
【0012】すなわち、本発明の方法によれば、接合面
清浄化工程と接合面密着工程とを連続して行うことがで
き、接合面の清浄度の維持が容易となり、接合面品質が
向上する。前記帯板を円弧もしくは半円弧状に逐次曲げ
成形する方法が、複数のロールを帯板の送り方向に配置
して、これら複数のロールを用いてロール成形を行う方
法であることが好ましい。
【0013】前記帯板を円弧もしくは半円弧状に逐次曲
げ成形する方法が、複数のシューを帯板の送り方向に配
置して、これら複数のシューを用いてシュー成形を行う
方法であることが好ましい。前記帯板として、二枚の帯
板を用い、これら帯板を、半円弧状に逐次曲げ成形し、
コア材の外表面で、半円弧状に成形された帯板の両端部
相互を溶接することもできる。
【0014】この場合には、帯板の長手方向に沿って二
箇所の溶接となるが、次の利点を有する。パイプ成形時
に、成形外径Dに対する平板の肉厚tの比t/Dが、約
2%以下では、一枚の平板からパイプまでの成形を行う
通常のロール成形では、エッジの座屈が生じ、溶接品質
に悪影響を与えるおそれがある。通常のロール成形で
は、初期のエッジの立ち上げで素板中央を下げて成形
し、エッジ(端部)の伸びを抑制するが、本発明の成形
では、コア材が内面に存在するため、このようなダウン
ヒル成形を行うことができない。そこで、二枚の帯板を
用いて、それぞれを半円弧状に成形することで、前記t
/Dが、約2%以下の帯板を用いる場合でも、エッジの
座屈を生じさせずに溶接を行うことができる。
【0015】また、コア材の外周で、二枚の帯板を半円
弧状に成形して、これらの端部を溶接して接合し、外皮
を形成する構造では、外皮の熱収縮による押さえつけ
が、一枚の帯板を用いた場合の二倍となり、外皮とコア
材との密着度が向上する。前記帯板端部を溶接した後の
工程では、接合面の十分な接合強度が要求されない分野
では、得られた複合金属棒材を、そのまま製品として用
いる。
【0016】また、接合面の十分な接合強度が要求され
る分野に用いられる複合金属棒材を成形するには、前記
帯板端部を溶接した後の工程で、複数個の傾斜ロールに
より延伸圧延する熱間傾斜圧延を行っても良い。また
は、HIPなどの成形を行っても良い。
【0017】本発明に係る複合金属棒材の製造装置は、
コア材を、その長手方向に送る送り手段と、前記コア材
の送り動作に連動して、帯板を、その長手方向に送り込
み、帯板を、送られるコア材の外周に合わせて、円弧も
しくは半円弧状に逐次曲げ成形を行う曲げ加工手段と、
前記コア材の外周で、前記曲げ加工手段で曲げ加工され
た帯板の接合端部を、溶接する溶接手段とを有する。
【0018】前記コア材を送る手段としては、単段また
は複数段のプッシャーロールによる推進力付与手段で構
成することができる。溶接手段としては、特に限定され
ないが、TIG溶接などを用いることができる。
【0019】帯板と組み合わされる前のコア材の外表面
を、コア材の送り移動中に清浄化するコア材清浄化手段
と、コア材と組み合わされる前の帯板の内面になる側
を、帯板の送り移動中に清浄化する帯板清浄化手段と
を、さらに有することが好ましい。これら清浄化手段
は、ステンレスのように、スケール被膜が薄いものに関
しては、ワイヤーブラシなどの手段を用いることができ
るが、熱間加工上がりの厚いスケールに関しては、回転
するカッタもしくは皮剥ぎダイスなどを用いることがで
きる。
【0020】前記曲げ加工手段は、複数のロールを帯板
の送り方向に配置して、これら複数のロールを用いてロ
ール成形を行うロール成形手段で構成することもでき
る。前記曲げ加工手段は、複数のシューを帯板の送り方
向に配置して、これら複数のシューを用いてシュー成形
を行うシュー成形手段で構成することもできる。
【0021】前記装置は、前記帯板端部を溶接した後
に、得られた棒材を、後続して引抜等の縮径加工を加え
る手段をさらに有することが好ましい。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る複合金属棒材の製造方法
およびその装置を、図面に示す実施例に基づき、詳細に
説明する。第1実施態様 本発明の第1実施態様に係る複合金属棒材の製造方法の
概略を、図1に示す。
【0023】図1に示すように、本実施態様では、コア
材と被覆板とを準備し、後述するクラッド素材製造装置
を用いてクラッド素材を製造する。次に、そのクラッド
素材を、そのまま、または引き抜き加工した後、加熱し
て、熱間傾斜圧延を行う。本発明の一実施態様で用いる
ことができるクラッド素材製造装置を、図2に示す。
【0024】図2に示すように、この装置は、コア材2
を送る手段として、単段または複数段のプッシャーロー
ル4を有する。コア材2は、中空管または中実棒であ
る。このコア材2の材質は、特に限定されない。図2に
示すプッシャーロール4により送られるコア材2の横断
面(横半分のみ図示)の一例を図3(A)に示す。
【0025】本実施態様では、図2に示すように、二段
のプッシャーローラ4の間に、清浄化手段としてのワイ
ヤブラシ6が配置してある。このワイヤブラシ6は、コ
ア材2の外周を円周方向に回転し、コア材の外周を機械
的に研磨して清浄化するようになっている。なお、図示
省略してあるが、ワイヤブラシ6で清浄化されたコア材
2の外周には、空気を吹き付けて研磨屑を吹き飛ばすよ
うになっている。
【0026】また、ワイヤブラシ6に対してコア材2の
送り方向下流側には、帯板8が巻回してあるアンコイラ
ー10が配置してあり、コア材2の送り方向に沿って、
帯板8をコア材2の外周に供給するようになっている。
帯板8の幅は、コア材2の円周に略等しい長さである。
帯板8の材質および板厚は、得ようとするクラッド中空
パイプまたはクラッド中実棒の用途や目的に応じて適宜
変更することができる。
【0027】アンコイラー10からコア材2の外周へ至
る帯板8の経路の途中には、帯板8の内面となる面を清
浄化する清浄化手段としてのワイヤブラシ12が配置し
てある。このワイヤブラシ12が回転して帯板8の片側
表面に当接することにより、その表面の清浄化を行う。
なお、図示省略してあるが、ワイヤブラシ12で清浄化
された帯板8の表面には、空気を吹き付けて研磨屑を吹
き飛ばすようになっている。
【0028】清浄化された帯板8は、清浄化されたコア
材2の下面に、ローラ14の位置で接触し、以下、コア
材と同じ送り速度で矢印A方向に送られる。ローラ14
の位置でのコア材2および帯板8の横断面(横半分のみ
図示)を図3(B)に示す。ローラ14に対して、送り
方向Aの下流側には、帯板を円弧状に逐次曲げ成形を行
うためのロール成形手段が配置してある。ロール成形手
段は、複数のロール成形型16,18,20,22,2
4,26で構成される。各ロール成形型は、図4(C)
〜図6(H)に示すような断面形状を有し、帯板を順次
円弧状に、しかも最終的にはパイプ状となるように曲げ
成形するようになっている。
【0029】図2および図6(H)に示すように、最終
ロール成形工程では、ロール成形型26により、帯板8
は、コア材2の外周で、パイプ状に成形され、帯板8が
コア材2の外周に押し付けられる。そして、ロール成形
型26の位置には、パイプ状に成形された帯板8の突合
せ端部相互を溶接するための溶接手段としてのTIG溶
接機28が配置してあり、この溶接機により、突合せ端
部相互を長手方向に沿って連続して溶接し、クラッド素
材30を得る。
【0030】溶接時には、コア材2が、溶接時の当て板
と同等な作用を発揮し、別途当て板を用意することな
く、溶接の品質が向上する。また、溶接後に生じる熱収
縮により、パイプ状に成形された帯板8(外皮)が、コ
ア材2を締め付け、外皮とコア材との接合面の密着度が
向上する。
【0031】この接合面の十分な接合強度が要求されな
い分野では、得られたクラッド素材30を、そのまま製
品として用いる。また、接合面の十分な接合強度が要求
される分野に用いられる複合金属棒材を成形するには、
前記帯板端部を溶接した後の工程で、以下に示す傾斜圧
延装置を用いて、熱間傾斜圧延を行う。なお、傾斜圧延
の前には、クラッド素材30は、図1に示すように加熱
処理される。
【0032】まず、傾斜圧延装置の概略について説明す
る。傾斜圧延装置32は、図7,8に示すように、加熱
工程を終え加熱炉から取り出された圧延対象たる素材管
30が搬入されて所定位置に取り付けられるようになっ
ており、素材管30を傾斜圧延するための成形ロール部
34を有する。図7,8に示すように、成形ロール部3
4の図中左手側が素材30の搬入側となっており、管内
に挿入される内面規制工具としてのマンドレル36(図
8参照)およびマンドレルシャフト38を保持するマン
ドレル保持装置50が設けてある。マンドレルシャフト
38は、加工前の素材30よりも長い。図8に示すマン
ドレル36は、加工温度において、素材管30よりも高
い変形抵抗を有する材料(たとえばNi基耐熱合金な
ど)で構成される。図7に示すマンドレル保持装置50
は、素材管が加熱炉から出て、素材管搬入ベッド52に
載せられる時点以前では、後退止めの位置で待機し、成
形ロールが昇降シリンダによって降下させられ成形が開
始する時点では、素材管30の内部に挿入される。
【0033】なお、素材管30が複合中実棒である場合
には、マンドレル36、マンドレルシャフト38および
マンドレル保持装置50は不要となる。図7に示すよう
に、成形ロール部20に対してマンドレル保持装置50
と反対側には、圧延動作中に圧延後のクラッド棒材44
を送り方向に沿って所定の張力でまたは所定の引張速度
で引っ張る引張装置40が設けてある。
【0034】前記成形ロール部20には、図8(A)に
示すように、パスライン42を中心として3個の成形ロ
ール34a,34b,34cが120°間隔で回転自在
に設けてある。各成形ロール34(成形ロール34a,
34b,34cの総称)の駆動軸は、同図(B)および
同図(C)に示すように、パスライン42に対して交差
角α、傾斜角βをもって傾いている。成形ロール34の
回転数および傾斜角βによって、送り方向Aに沿うクラ
ッド棒材44に推進力を与える。
【0035】成形ロール交差角αは、材料進行方向に向
かって収束する方向で、例えば30〜45°好ましくは
約45°に固定され、傾斜角βは、例えば約0°〜約2
5°の範囲で可変自在となっている。なお、3個の成形
ロール34は、全て同じ交差角αおよび傾斜角βを有し
ている。
【0036】図7に示すように、成形ロール34は、ロ
ール駆動モータ46の駆動軸の先端に取り付けられてい
る。ロール駆動モータ46のケーシングには傾斜角調整
手段としての傾斜角付与モータ48の駆動軸が連結され
ており、傾斜角付与モータ48の駆動調整により、成形
ロール34をロール駆動モータ46ごと回転させて、成
形ロール34に与える傾斜角βの調整がなされる。
【0037】成形ロール34は、2つの円錐台から構成
され、第1の円錘台部の円錐半角は交差角αに等しく、
第1の円錐台部に連続して設けられた第2の円錘台の円
錐半角は交差角αよりも小さく形成されている。素材3
0が傾斜圧延される時には、先ず、パスライン42に対
して比較的大きく傾斜した圧延面S1によって圧延さ
れ、次いで、パスライン42に対して比較的小さく傾斜
した圧延面S2によって圧延される。
【0038】前記引張装置40は、図7に示すように、
パスライン42上で成形ロール部34に対して進退移動
自在に設けられ、クラッド材44の先端を把持して該ク
ラッド材44と共に回転するグリッパ46と、このグリ
ッパ46を保持する引張ロッド48と、図示しない引張
力発生源とを有する。そして、圧延動作中には、クラッ
ド材44をグリッパ46によって把持しながら送り方向
Aに沿って所定の張力または所定の引張速度で引っ張る
ようになっている。
【0039】本実施例では、コア材2の外皮となる部分
は、管の形で供給されるのではなく、帯板8の形で供給
される。帯板8は、コア材2および帯板8の送りに連動
して、コア材2の外周を囲むように、半円弧状に逐次曲
げ成形される。帯板8が、コア材2の外周を略完全に覆
った状態で、帯板8の端部相互が、長手方向に沿って連
続的に溶接される。
【0040】溶接時には、コア材2が、溶接時の当て板
と同等な作用を発揮し、別途当て板を用意することな
く、溶接の品質が向上する。また、溶接後に生じる熱収
縮により、パイプ状に成形された帯板8(外皮)が、コ
ア材2を締め付け、外皮とコア材との接合面の密着度が
向上する。
【0041】また、本実施例では、コア材2の外表面
が、機械的手法により清浄化され、帯板8の内面になる
側が機械的手法により清浄化される。機械的手法による
清浄化であれば、コア材2および帯板8の送りと同時
に、これらの表面を清浄化することができ、その後直ち
に、連続的に、コア材2の外周で帯板8をパイプ状に成
形(外皮となる)し、これらを圧接するので、コア材と
外皮との圧接面は、きわめて清浄な状態で密着する。
【0042】また、機械的清浄化方法は、化学的清浄化
方法に比較して、安定した清浄面が得られ、その結果、
生産効率が向上する。さらに、本実施例では、清浄面
は、ワイヤブラシの押し付け量などの定量的で制御し易
い因子で制御されるため、歩留まりの安定を図ることが
できる。
【0043】すなわち、本実施例の方法によれば、接合
面清浄化工程と接合面密着工程とを連続して行うことが
でき、接合面の清浄度の維持が容易となり、接合面品質
が向上する。第2実施態様 本発明の第2実施態様に係る複合金属棒材の製造方法を
次に示す。
【0044】本実施態様では、前記第1実施態様で用い
る図2に示すクラッド素材製造装置の代わりに、図9に
示すクラッド素材製造装置を用いる以外は、前記第1実
施態様と同様にして、複合金属棒材を製造する。以下の
説明では、前記第1実施態様と異なる部分のみについて
説明し、その他の構成については、前記第1実施態様と
同様であるとし、その説明の一部は省略する。
【0045】図9に示すクラッド素材製造装置では、二
枚の帯板8a,8bを用い、これら帯板を半円弧状に成
形し、これらの端部を、二箇所で溶接する点が、前記第
1実施態様と異なる。また、コア材2の外周の清浄化手
段として、シェービングダイ6aを用いている点も、前
記第1実施態様と異なる。
【0046】図9に示すように、この装置は、コア材2
を送る手段として、単段または複数段のプッシャーロー
ル4を有する。図9に示すプッシャーロール4により送
られるコア材2の横断面(横半分のみ図示)の一例を図
10(A)に示す。本実施態様では、図9に示すよう
に、二段のプッシャーローラ4の間に、清浄化手段とし
てのシェービングダイ6aが配置してある。このシェー
ビングダイ6aは、コア材2が通過する加工孔を有し、
この加工孔をコア材が通過することにより、コア材2の
外周を機械的に切削して清浄化するようになっている。
なお、図示省略してあるが、清浄化されたコア材2の外
周には、空気を吹き付けて切削屑を吹き飛ばすようにな
っている。
【0047】また、プッシャーローラー4に対してコア
材2の送り方向下流側には、帯板8a,8bがそれぞれ
巻回してあるアンコイラー10a,10bが、コア材2
を挟んで対向する位置に配置してあり、コア材2の送り
方向に沿って、帯板8a,8bをコア材2の外周に供給
するようになっている。帯板8a,8bの幅は、それぞ
れ、コア材2の円周の1/2に略等しい長さである。帯
板8a,8bの材質および板厚は、得ようとするクラッ
ド中空パイプまたはクラッド中実棒の用途や目的に応じ
て適宜変更することができる。
【0048】アンコイラー10a,10bからコア材2
の外周へ至る帯板8a,8bの経路の途中には、帯板の
内面となる面を清浄化する清浄化手段としてのワイヤブ
ラシ12a,12bが配置してある。このワイヤブラシ
が回転して帯板8a,8bの片側表面に当接することに
より、その表面の清浄化を行う。なお、図示省略してあ
るが、ワイヤブラシ12a,12bで清浄化された帯板
8a,8bの表面には、空気を吹き付けて研磨屑を吹き
飛ばすようになっている。
【0049】清浄化された帯板8a,8bは、清浄化さ
れたコア材2の下面および上面に、ローラ14a,14
bの位置で接触し、以下、コア材と同じ送り速度で矢印
A方向に送られる。ローラ14a,14bの位置でのコ
ア材2および帯板8a,8bの横断面(横半分のみ図
示)を図10(B)に示す。
【0050】ローラ14a,14bに対して、送り方向
Aの下流側には、それぞれの帯板8a,8bを半円弧状
に逐次曲げ成形を行うためのロール成形手段が配置して
ある。ロール成形手段は、複数のロール成形型18a,
20a,22a,24a,26aで構成される。各ロー
ル成形型は、図11(C)〜図13(G)に示すような
断面形状を有し、帯板を順次半円弧状に、しかも最終的
には、組み合わされてパイプ状となるように曲げ成形す
るようになっている。
【0051】図9および図13(G)に示すように、最
終ロール成形工程では、ロール成形型26aにより、帯
板8a,8bは、コア材2の外周で、パイプ状に成形さ
れ、帯板8a,8bがコア材2の外周に押し付けられ
る。そして、ロール成形型26aの位置には、パイプ状
に成形された帯板8a,8bの突合せ端部相互を溶接す
るための溶接手段としてのTIG溶接機28が配置して
あり、この溶接機により、突合せ端部相互を長手方向に
沿って連続して溶接し、クラッド素材30aを得る。
【0052】溶接時には、コア材2が、溶接時の当て板
と同等な作用を発揮し、別途当て板を用意することな
く、溶接の品質が向上する。また、溶接後に生じる熱収
縮により、パイプ状に成形された帯板8a,8b(外
皮)が、コア材2を締め付け、外皮とコア材との接合面
の密着度が向上する。
【0053】この接合面の十分な接合強度が要求されな
い分野では、得られたクラッド素材30aを、そのまま
製品として用いる。また、接合面の十分な接合強度が要
求される分野に用いられる複合金属棒材を成形するに
は、前記帯板端部を溶接した後の工程で、前記第1実施
態様で示した傾斜圧延装置を用いて、熱間傾斜圧延を行
う。なお、傾斜圧延の前には、クラッド素材30aは、
図1に示すように加熱処理される。
【0054】本実施態様では、前記第1実施態様の作用
に加えて、以下の作用を有する。パイプ成形時に、成形
外径Dに対する平板の肉厚tの比t/Dが、約2%以下
では、平板からパイプまでの成形を行う通常のロール成
形では、エッジの座屈が生じ、溶接品質に悪影響を与え
るおそれがある。通常のロール成形では、初期のエッジ
の立ち上げで素板中央を下げて成形し、エッジ(端部)
の伸びを抑制するが、本実施態様の成形では、コア材が
内面に存在するため、このようなダウンヒル成形を行う
ことができない。そこで、二枚の帯板を用いて、それぞ
れを半円弧状に成形することで、前記t/Dが、約2%
以下の帯板を用いる場合でも、エッジの座屈を生じさせ
ずに溶接を行うことができる。
【0055】また、コア材の外周で、二枚の帯板8a,
8bを半円弧状に成形して、これらの端部を溶接して接
合し、外皮を形成する構造では、外皮の熱収縮による押
さえつけが、一枚の帯板を用いた場合の二倍となり、外
皮とコア材との密着度が向上する。
【0056】第3実施態様 本発明の第3実施態様に係る複合金属棒材の製造方法を
次に示す。本実施態様では、前記第1実施態様で用いる
図2に示すクラッド素材製造装置の代わりに、図14に
示すクラッド素材製造装置を用いる以外は、前記第1実
施態様と同様にして、複合金属棒材を製造する。
【0057】以下の説明では、前記第1実施態様と異な
る部分のみについて説明し、その他の構成については、
前記第1実施態様と同様であるとし、その説明の一部は
省略する。図14に示すクラッド素材製造装置では、ロ
ール成形型の代わりに、シュー成形型を用い、帯板8を
円弧状に成形する点が、前記第1実施態様と異なる。ま
た、コア材2の外周の清浄化手段として、シェービング
ダイ6aを用いている点も、前記第1実施態様と異な
る。
【0058】図14に示すように、この装置は、コア材
2を送る手段として、図示省略してあるプッシャーロー
ルを有する。本実施態様では、図14に示すように、清
浄化手段としてのシェービングダイ6aが配置してあ
る。このシェービングダイ6aは、図15(A)に示す
ように、コア材2が通過する加工孔7を有し、この加工
孔7をコア材2が通過することにより、コア材2の外周
を機械的に切削して清浄化するようになっている。な
お、図示省略してあるが、清浄化されたコア材2の外周
には、空気を吹き付けて切削屑を吹き飛ばすようになっ
ている。
【0059】また、図14に示すように、シェービング
ダイ6aに対してコア材2の送り方向下流側には、帯板
8が巻回してあるアンコイラー10が配置してあり、コ
ア材2の送り方向に沿って、帯板8をコア材2の外周に
供給するようになっている。帯板8の幅は、それぞれ、
コア材2の円周に略等しい長さである。帯板8の材質お
よび板厚は、得ようとするクラッド中空パイプまたはク
ラッド中実棒の用途や目的に応じて適宜変更することが
できる。
【0060】アンコイラー10からコア材2の外周へ至
る帯板8の経路の途中には、帯板の内面となる面を清浄
化する清浄化手段としてのワイヤブラシ12が配置して
ある。このワイヤブラシが回転して帯板8の片側表面に
当接することにより、その表面の清浄化を行う。なお、
図示省略してあるが、ワイヤブラシ12で清浄化された
帯板8の表面には、空気を吹き付けて研磨屑を吹き飛ば
すようになっている。
【0061】清浄化された帯板8は、清浄化されたコア
材2の下面に、ローラ14の位置で接触し、以下、コア
材と同じ送り速度で矢印A方向に送られる。ローラ14
に対して、送り方向Aの下流側には、それぞれの帯板8
を円弧状に逐次曲げ成形を行うためのシュー成形手段が
配置してある。シュー成形手段は、複数のシュー成形型
62,64,66,68,70,72,74で構成され
る。各シュー成形型は、図15(B)〜図18(G)に
示すような断面形状を有し、帯板を順次円弧状に、しか
も最終的には、パイプ状となるように曲げ成形するよう
になっている。
【0062】図14および図18(G)に示すように、
最終シュー成形工程では、シュー成形型72,74によ
り、帯板8は、コア材2の外周で、パイプ状に成形さ
れ、帯板8がコア材2の外周に押し付けられる。そし
て、シュー成形型72,74の間の位置で、パイプ状に
成形された帯板8の突合せ端部相互を溶接するための溶
接手段としてのTIG溶接機28が配置してあり、この
溶接機により、突合せ端部相互を長手方向に沿って連続
して溶接し、クラッド素材30bを得る。
【0063】溶接時には、コア材2が、溶接時の当て板
と同等な作用を発揮し、別途当て板を用意することな
く、溶接の品質が向上する。また、溶接後に生じる熱収
縮により、パイプ状に成形された帯板8(外皮)が、コ
ア材2を締め付け、外皮とコア材との接合面の密着度が
向上する。
【0064】図14および図18(H)に示すように、
本実施態様では、溶接された帯板8で構成された外皮が
被覆されたコア材2は、引き抜きダイ76に通され、引
き抜き加工が行われる。この引き抜き加工により、外皮
とコア材との密着度はさらに向上する。
【0065】この接合面の十分な接合強度が要求されな
い分野では、得られたクラッド素材30bを、そのまま
製品として用いる。また、接合面の十分な接合強度が要
求される分野に用いられる複合金属棒材を成形するに
は、前記帯板端部を溶接した後の工程で、前記第1実施
態様で示した傾斜圧延装置を用いて、熱間傾斜圧延を行
う。なお、傾斜圧延の前には、クラッド素材30aは、
図1に示すように加熱処理される。
【0066】本実施態様では、前記第1実施態様の作用
に加えて、以下の作用を有する。すなわち、溶接された
帯板8で構成された外皮が被覆されたコア材2は、引き
抜きダイ76に通され、引き抜き加工が行われるので、
外皮とコア材との密着度はさらに向上する。
【0067】この引き抜き加工は、前記第1実施態様ま
たは第2実施態様にも付加しても良い。以下、本発明
を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明
は、これら実施例に限定されない。
【0068】実施例1 この実施例では、高耐食性を有する化学プラント向け熱
交換器用クラッドチューブとして、 外皮材:Ni基耐食合金(ハステロイC−22)肉厚
1.6mm板 コア材:配管用ステンレス鋼管(SUS304)外径4
2.7mm×肉厚3.6mm を用いた。
【0069】クラッド素材の製造装置としては、図2に
示す装置を用いた。コア材2となる鋼管はプッシャーロ
ール4,4によって送り出される。この際プッシャーロ
ール4,4間で回転する円筒内面にワイヤーブラシ6を
持つ、外面清浄化装置により外面を研磨した。これとは
別に、アンコイラー10によってフープ材から巻き戻さ
れたNi基合金板(帯板8)は、鋼管と接する側を回転
するワイヤーブラシ12によって研磨した。いずれの材
料も研磨後は空気圧によって研磨屑が材料に付着せぬ様
に吹き飛ばした。
【0070】清浄化された両材料は直ちに鋼管の下面と
板材の幅方向中央が接するように配置され、上流から下
流に向かってロール成形を用いて板材が連続的に曲げ、
図中の最終スタンドで外皮材は円管に成形され、鋼管外
面と外皮材内面が密着するように左右のロールによって
押しつけた。ここで、板材のエッジの突き合わせ部でT
IG溶接機により板材を溶接し、クラッド素材30を製
造した。
【0071】この後、加熱炉内で1200°Cで30分
間保持し、図7,8に示す熱間傾斜圧延装置により減面
率約40%の加工を加えて、クラッドパイプを成形し
た。実施例2 この実施例では、苛性ソーダ製造用の電極棒(ブスバ
ー)として、 外皮材:純チタン、肉厚1.2mm板 コア材:銅、外径42.0mm棒材 を用いた。
【0072】チタンはスプリングバックが大きく、エッ
ジの座屈が生じやすいため、図9に示す装置を用い、二
枚の帯板8a,8bを半円弧に形成し、これを2か所で
溶接する手法を取った。コア材2となる鋼製棒はプッシ
ャーロールによって送りだされる。この際プッシャーロ
ール間においた皮剥ぎダイス6aによって約2%程度の
減面率を与えることにより、銅棒表面に清浄面を形成す
る。これとは別にアンコイラー10a,10bによって
フープ材から巻き戻されたTi板は、銅棒と接する側を
回転するワイヤーブラシ12a,12bによって研磨さ
れる。いずれの材料も研磨後は空気圧によって研磨屑が
材料に付着せぬ様に吹き飛ばされる。
【0073】清浄化された両材料は直ちに銅棒の上下面
と板材の幅方向中央が接するように配置され、上流から
下流に向かってロール成形を用いて板材が連続的に曲げ
られ、図中の最終スタンドで外皮材は半円弧に成形さ
れ、銅棒表面とTi内面が密着する様に左右のロールに
よって押しつけられる。ここで、板材のエッジの2か所
の突き合わせ部でTIGにより板材を溶接し、クラッド
素材を製造した。
【0074】このクラッド素材を加熱炉内で700〜8
00°Cで40分保持し、これに熱間傾斜圧延により4
5%の減面率を与え、クラッドブスバーを作った。実施例3 この実施例では、腐食雰囲気中でのボイラーチューブ用
として、 外皮材:Ni基耐食合金(ハステロイC−22)肉厚
1.0mm板 コア材:ボイラ・熱交換器炭素鋼管(STB410)外
径42.7mm×肉厚5.0mm を用いた。
【0075】外皮材のt/Dが十分小さいため、実施例
1および2で用いたロール成形ではなく、図14に示す
ように、所望の穴型を持つガイドシューを並べて順次曲
げ成形を行うシュー成形方式を取った。先端部をスエー
ジ加工された炭素鋼管を、内面側を清浄化され予め成形
を受けてガイドシュー内にある外皮材に重ね、先端部を
保持して引抜き加工を行う。
【0076】炭素鋼管は、始めに皮剥ぎダイスによって
約2%程度の減面率を与えることにより、表面に清浄面
を形成する。コア材として用いた炭素鋼管は熱間加工あ
がりであり、実施例1で示したワイヤーブラシでは表面
の清浄化が困難であるため、皮剥ぎダイスを用いた。こ
れとは別にアンコイラーによってフープ材から巻き戻さ
れたNi基合金板では、鋼管と接する側を回転するワイ
ヤーブラシによって研磨される。いずれの材料も研磨後
は空気圧によって研磨屑が材料に付着せぬ様に吹き飛ば
した。
【0077】清浄化された両材料は直ちに鋼管の下面と
板材の幅方向中央が接するように配置され、上流から下
流に向かってガイドシュー内を順次曲げられ、図中の最
終スタンドで外皮材は円管に成形され、炭素鋼管外面と
外皮材内面が密着する様に2段の円形の穴の空いたシュ
ーを通過させた。この2段の円形穴付きプレートの間
で、板材のエッジの突き合わせ部でTIGにより板材を
溶接し、クラッド素材30bを製造した。
【0078】このクラッド素材30bを加熱炉内で12
00°Cで30分加熱し、これに、図7,8に示す熱間
傾斜圧延装置を用いて傾斜圧延を行い、φ38.1×
4.0tに成形し、クラッドパイプを作った。実施例4 前記実施例1〜3では、最終工程で、図7,8に示す傾
斜圧延装置を用いて、傾斜圧延を行い、クラッド素材を
製造した。しかしながら、用途によっては、コア材と外
皮とが密着していれば良く、金属間での接合を必要とし
ない複合金属棒材を得たい場合もある。以下に、この場
合の実施例について説明する。
【0079】この実施例では、腐食雰囲気中で使用され
るヒートパイプとして、 外皮材:Ni基耐食合金(ハステロイC−22)肉厚
1.2mm板 コア材:Cu合金管(90%Cu−10%Niのキュプ
ロニッケル管)外径42.7mm×肉厚2.0mm を用いた。
【0080】そして、図2に示す装置を用い、クラッド
素材を成形し、その後図7,8に示す傾斜圧延装置での
傾斜圧延を行わない以外は、前記第1実施例と同様にし
て、クラッド素材30を得た。本実施例では、このクラ
ッド素材30を、そのまま製品として用いた。
【0081】この実施例では、このようにして得られた
クラッド素材を、ヒートパイプとして用いるため、作動
中は、パイプがほぼ均一な温度ととなり、コア材と外皮
とが接合せずとも、密着していれば熱特性はほとんど変
わらない。なお、本発明は、上述した実施例に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で種々に改変すること
ができる。
【0082】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、溶接時には、コア材が、溶接時の当て板と同等な作
用を発揮し、別途当て板を用意することなく、溶接の品
質が向上する。また、溶接後に生じる熱収縮により、パ
イプ状に成形された帯板(外皮)が、コア材を締め付
け、外皮とコア材との接合面の密着度が向上する。
【0083】また、本発明によれば、接合面清浄化工程
と接合面密着工程とを連続して行うことができ、接合面
の清浄度の維持が容易となり、接合面品質が向上する。
さらに、本発明の方法で採用することができる機械的清
浄化方法は、化学的清浄化方法に比較して、安定した清
浄面が得られ、その結果、生産効率が向上する。さら
に、機械的清浄化方法による清浄面は、ワイヤブラシの
押し付け量、カッタの切込み量または皮剥ぎダイスの径
などの定量的で制御し易い因子で、制御されるため、歩
留まりの安定を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る複合金属棒材の
製造工程を示すフローチャート図である。
【図2】図2は本発明の一実施例に係るクラッド素材の
製造装置の概念図である。
【図3】図3(A),(B)は図2に示す各工程での断
面図である。
【図4】図4(C),(D)は図2に示す各工程での断
面図である。
【図5】図5(E),(F)は図2に示す各工程での断
面図である。
【図6】図6(G),(H)は図2に示す各工程での断
面図である。
【図7】図7は傾斜圧延装置の概略図である。
【図8】図8(A),(B),(C)は図7に示す傾斜
圧延装置の要部概略図である。
【図9】図9は本発明の他の実施例に係るクラッド素材
の製造装置の概念図である。
【図10】図10(A),(B)は図9に示す各工程で
の断面図である。
【図11】図11(C),(D)は図9に示す各工程で
の断面図である。
【図12】図12(E),(F)は図9に示す各工程で
の断面図である。
【図13】図13(G)は図9に示す最終工程での断面
図である。
【図14】図14は本発明の他の実施例に係るクラッド
素材の製造装置の概念図である。
【図15】図15(A),(B)は図14に示す各工程
での断面図である。
【図16】図16(C),(D)は図14に示す各工程
での断面図である。
【図17】図17(E),(F)は図14に示す各工程
での断面図である。
【図18】図18(G),(H)は図14に示す各工程
での断面図である。
【図19】図19は従来例に係る複合金属棒材の製造方
法を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
2… コア材 6,12… ワイヤブラシ 8,8a,8b… 帯板 16,18,20,22,24,26… ロール成形型 18a,20a,22a,24a,26a… ロール成
形型 30,30a,30b… クラッド素材 32… 傾斜圧延装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外表面を清浄化されたコア材と、内面に
    なる側を清浄化された帯板とを、 両材料の清浄面を当接しつつ、帯板を円弧もしくは半円
    弧状に逐次曲げ成形を行い、帯板端部を溶接することを
    特徴とする中空又は中実の複合金属棒材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記コア材の外表面が、機械的手法によ
    り清浄化され、前記帯板の内面になる側が機械的手法に
    より清浄化される請求項1に記載の複合金属棒材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記帯板を円弧もしくは半円弧状に逐次
    曲げ成形する方法が、複数のロールを帯板の送り方向に
    配置して、これら複数のロールを用いてロール成形を行
    う方法である請求項1または2に記載の複合金属棒材の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記帯板を円弧もしくは半円弧状に逐次
    曲げ成形する方法が、複数のシューを帯板の送り方向に
    配置して、これら複数のシューを用いてシュー成形を行
    う方法である請求項1または2に記載の複合金属棒材の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記帯板として、二枚の帯板を用い、こ
    れら帯板を、半円弧状に逐次曲げ成形し、コア材の外表
    面で、半円弧状に成形された帯板の両端部相互を溶接す
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の複
    合金属棒材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記帯板端部を溶接した後の工程で、得
    られた棒材を、複数個の傾斜ロールにより延伸圧延する
    傾斜圧延を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載の複合金属棒材の製造方法。
  7. 【請求項7】 コア材を、その長手方向に送る送り手段
    と、 前記コア材の送り動作に連動して、帯板を、その長手方
    向に送り込み、帯板を、送られるコア材の外周に合わせ
    て、円弧もしくは半円弧状に逐次曲げ成形を行う曲げ加
    工手段と、 前記コア材の外周で、前記曲げ加工手段で曲げ加工され
    た帯板の接合端部を、溶接する溶接手段とを有する複合
    金属棒材の製造装置。
  8. 【請求項8】 帯板と組み合わされる前のコア材の外表
    面を、コア材の送り移動中に清浄化するコア材清浄化手
    段と、コア材と組み合わされる前の帯板の内面になる側
    を、帯板の送り移動中に清浄化する帯板清浄化手段と
    を、さらに有する請求項7に記載の複合金属棒材の製造
    装置。
  9. 【請求項9】 前記曲げ加工手段が、複数のロールを帯
    板の送り方向に配置して、これら複数のロールを用いて
    ロール成形を行うロール成形手段である請求項7または
    8に記載の複合金属棒材の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記曲げ加工手段が、複数のシューを
    帯板の送り方向に配置して、これら複数のシューを用い
    てシュー成形を行うシュー成形手段である請求項7また
    は8に記載の複合金属棒材の製造装置。
  11. 【請求項11】 前記帯板端部を溶接した後に、得られ
    た棒材を、後続して引抜き加工などの縮径を行なう手段
    を有する請求項7〜10のいずれかに記載の複合金属棒
    材の製造装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101288094B1 (ko) * 2011-04-08 2013-07-22 주식회사 성보이엔티 파이프 인발기용 터닝장치
CN104070656A (zh) * 2014-05-21 2014-10-01 宁波名德建材有限公司 热熔型紫铜复合管制造方法
EP2845658A1 (de) * 2013-09-06 2015-03-11 Nexans Verfahren zur Herstellung mehrwandiger metallischer Rohre

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