JPH08289847A - 電気湯沸かし器 - Google Patents

電気湯沸かし器

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JPH08289847A
JPH08289847A JP9916695A JP9916695A JPH08289847A JP H08289847 A JPH08289847 A JP H08289847A JP 9916695 A JP9916695 A JP 9916695A JP 9916695 A JP9916695 A JP 9916695A JP H08289847 A JPH08289847 A JP H08289847A
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JP
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temperature
container
comparison value
time
heating
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JP9916695A
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Kazuyuki Shimada
一幸 島田
Yuichi Yoshida
裕一 義田
Masamichi Komada
雅道 駒田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器内の液体が循環されても確実に沸騰検知
させる。 【構成】 容器1内の液体を循環させる循環手段10
と、所定温度以上で容器1内の温度上昇を単位温度ごと
に測定する測定手段6の測定時間を比較値として取り込
む設定手段7と、この設定手段7が取り込んだ比較値の
一定割合以上の時間が経過しても単位温度上昇しなけれ
ば沸騰検知させる沸騰検知手段8と、循環手段10を駆
動しかつここから所定時間は設定手段7に比較値を作成
させない駆動手段9を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器内に収容された液
体を加熱・保温する電気湯沸かし器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気湯沸かし器の沸騰検知方法は
特開昭62−144615号公報に示すように行われて
いた。すなわち、所定温度以上のところで単位温度上昇
する時間を基準値として記憶し、この記憶された値の一
定割合以上単位温度上昇が検知されなかったところを沸
騰点とみなして、加熱手段の通電を終了させていた。
【0003】しかしながら、おいしい水を作り出す方法
として、容器内の液体を容器底と上部でつないだ水管を
通して循環させ、この循環経路の中に濾過手段を置くこ
とで不要物質を取り除く循環浄水機能を搭載した電気湯
沸かし器においては、従来の沸騰検知方法では確実に沸
騰したお湯を提供することができない。
【0004】それは、容器内の液体を容器の外を通して
循環させ、しかも容器の上方から落とすため、対流の影
響が大きくなり、センサーの揺らぎが大きくなったため
である。しかも、ハイパワー化への対応としてセンサー
の受感の向上や、大容量化に伴い、循環の開始や終了時
には対流の変化が大きく、正しい温度上昇率の測定や、
沸騰検知温度の検知ができなくなってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図10に循環がないと
きのセンサーの温度上昇、図11に循環を行ったときの
センサーの温度上昇を簡単に示す。
【0006】図10で沸騰検知方法を説明すると、第1
の所定温度以上になるとそれ以上の温度を単位温度幅
(ΔT)で区切り、その間の温度上昇時間(ti)を測
定する。tiは対流の影響がないときには同じ程度の時
間で推移し、沸騰点に近づくと徐々に長くなってくる。
そして比較値tiの一定割合以上温度上昇のなくなった
Aの地点で沸騰を検知するのである。
【0007】しかしながら、対流の影響を受けると図1
1に示すように、センサーは揺れながら上昇するので短
いtiや長いtiが作成されるので、比較値が安定した
ところで作成されても沸騰点に到達する前に沸騰を誤検
知することがある。またその逆に比較値を作るところで
tiが短くなり、その結果安定した温度上昇を行ってい
るところでも沸騰を誤検知することもある。
【0008】本発明は上記課題を解決するもので、容器
内の循環による対流の影響を受けても確実に沸騰を検出
することと、それによって循環時間を十分に確保するこ
とで不純物の取り除いたおいしいお湯を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の電気湯沸かし器は、液体を収容する容器と、
前記容器内の液体を加熱する加熱手段と、前記容器内の
温度を検知する温度検知手段と、前記容器内の液体の加
熱を開始させる加熱開始手段と、前記温度検知手段の入
力により第1の所定温度以上を検知すると単位温度ごと
に上昇する時間を測定する測定手段と、前記測定手段の
測定時間を比較値として取り込む設定手段と、前記加熱
開始手段により前記加熱手段および前記設定手段を駆動
する通電手段と、前記測定手段の測定時間が前記比較値
の一定割合より長くなると前記通電手段を停止させる沸
騰検知手段と、前記容器内の液体を循環させる循環手段
と、前記循環手段で送り込まれた液体の不要物質を除去
する濾過手段と、前記加熱手段の通電開始より第2の所
定温度に上昇すると前記循環手段を駆動すると同時に所
定時間だけ前記設定手段の駆動を禁止する駆動手段を備
えたものである。
【0010】また、前記設定手段に取り込んだ比較値と
そのすぐ後の単位温度上昇時間を比較し、第1の範囲内
になければ前記設定手段を再駆動する比較手段を備えた
ものである。
【0011】さらに、沸騰検知手段が通電手段を停止さ
せようとするときの単位温度上昇時間と1つ前の単位温
度上昇時間とを比較し、第2の範囲内になければ通電手
段の停止を禁止させる禁止手段を備えたものである。
【0012】そして、容器内の液体量を検知する水量検
知手段を設け、この水量検知手段の検知した水量で設定
する最小値よりも前記設定手段が求めた比較値が小さけ
れば前記設定手段を再駆動するクリア手段を備えたもの
である。
【0013】
【作用】本発明は上記した構成において、循環の開始時
の特に対流の影響の大きいところで比較値を作らないよ
うにし、安定した沸騰検知を行うことができる。
【0014】また、作成された比較値は安定したところ
で作成されているかを判断するために、直ぐ後に計時さ
れる測定時間と比較して、第1の範囲内になければ不安
定領域とみなして比較値を作り直すようにすることで、
安定した沸騰検知を行うことができる。
【0015】さらに、比較値の一定割合以上を検知して
加熱終了させようとするときも、1つ前に計時されてい
る測定時間と比較し、第2の範囲内でなければ、不安定
領域とみなして沸騰検知を禁止させることができる。
【0016】そして、容器内の液体量から比較値の作成
範囲を制限してやることで、より安定した比較値を作る
ことができる。
【0017】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について図1
〜図3を参照しながら説明する。
【0018】図1は本発明の第1の実施例の電気湯沸か
し器のブロック図であり、1は液体を収容する容器、2
は前記容器1に当接し容器1内の水を加熱する加熱手
段、3は前記容器1に当接され容器1内の温度を検知す
る温度検知手段、4は前記加熱手段2を通電する通電手
段である。
【0019】5は加熱開始手段で容器1内の液体を加熱
させる方法の全てをいい、例えば強制的に加熱を開始さ
せる加熱開始スイッチであり、また、前記温度検知手段
3の入力が第3の所定温度(例えば90℃)未満になる
と自動的に加熱を開始させる自動沸騰手段などである。
【0020】6は測定手段、7は設定手段、8は沸騰検
知手段である。前記測定手段6は前記温度検知手段3の
入力により第1の所定温度(本実施例では約80℃とす
る)以上を検知するとそれ以後の単位温度(本実施例で
は約0.5℃とする)上昇するごとの時間を測定し、こ
の計時時間を前記設定手段7と前記沸騰検知手段8に出
力する。前記設定手段7は前記通電手段4が前記加熱手
段2を駆動すると同時に所定の通電時間後(本実施例で
は約30秒)に前記測定手段6の計時時間を取り込むよ
うに構成してある。前記沸騰検知手段8は前記設定手段
7が取り込んだ比較値の一定割合の値(本実施例では3
倍)と前記測定手段6の出力を比較し、前記測定手段6
の値が長くなると前記加熱手段2を停止させるように構
成してある。
【0021】9は駆動手段、10は循環手段、11は濾
過手段である。前記循環手段10は前記容器1の下方の
排出口から電動ポンプ10aを介して水管10bにより
容器1の上方で水路を形成し、水を送り出すようにして
いる。容器1の内部に循環された水は、活性炭などを内
蔵した前記濾過手段11を通り容器1へ戻される。前記
駆動手段9は前記電動ポンプ10aを構成するモータを
駆動するもので、前記加熱手段2が駆動されるとそのと
きの前記温度検知手段3の値より第2の所定温度(本実
施例では15℃とする)上昇したことを検知して前記循
環手段10の駆動を開始させ、それと同時に前記循環手
段10の駆動の開始から所定時間(本実施例では30秒
とする)だけ前記設定手段7の動作を停止させるように
構成してある。
【0022】図2は本発明の第1の実施例の電気湯沸か
し器の電気回路図である。図2において、12は交流電
源、13は直流電源である。前記加熱手段2は容器1内
の液体を加熱する第1の発熱体2aと第1の発熱体2a
よりも加熱電力が小さく容器内の液体を加熱保温する第
2の発熱体2bで構成される。前記通電手段4は前記加
熱手段2のそれぞれの発熱体と交流電源12と直列に接
続されたリレー接点4a、4bと、このリレー接点4
a、4bの制御を行うリレーコイル4c、4dで構成さ
れ、このリレーコイル4c、4dに電流を流し、前記リ
レー接点4a、4bを閉じるようになっている。
【0023】前記温度検知手段3は、温度を抵抗値に変
換する感温素子3aと、この感温素子3aの値を2進符
号に変換するAD変換器3bで構成されている。
【0024】加熱開始手段5の加熱開始スイッチは、こ
の入力により前記通電手段4を強制的に再通電させるこ
とが可能となるもので、スイッチ5aと抵抗5bで構成
されスイッチ5aのオンオフで信号を送る。14は表示
手段で容器1内の状態が加熱中、保温中、空焼き検知中
などを外部に知らせるもので、LEDなどを用いて構成
している。
【0025】前記循環手段10の電動ポンプ部分は前記
直流電源13と直列に接続された前記電動ポンプ10a
とトランジスタ10cとから構成され、前記トランジス
タ10cをオンオフすることで前記電動ポンプ10aが
駆動される。15はマイクロコンピュータ(以後マイコ
ンと略する)である。
【0026】図3は本発明の第1の実施例のマイコン1
5に記憶されたプログラムの温度制御部分のフローチャ
ートを示したもので、これを実行することで前記測定手
段6、設定手段7、沸騰検知手段8、駆動手段9の制御
方法を実現している。以下にこの動作を説明する。
【0027】保温の温度制御中(ステップ1、2)や電
源投入時などで温度が前記第3の所定温度以下であった
り、前記加熱開始スイッチ5が入力されたりすると(ス
テップ3)、前記加熱手段2を駆動(ステップ4)し、
前記第2の所定温度に到達したかどうかを確認する(ス
テップ5)。ステップ5で前記第2の所定温度に到達す
るとステップ6で循環処理を行うサブプログラムを実行
する。ステップ5で前記第2の所定温度に到達していな
いときは、ステップ7で前記第1の所定温度以上で、か
つ前記所定の通電時間を経過したかを判断し、到達する
までステップ5から繰り返す。なお前記所定の通電時間
を計時するタイマーは循環処理中も計時しているものと
する。
【0028】ステップ7で前記設定手段7の駆動開始条
件に到達すると、ステップ8で比較値を作成する設定処
理のサブプログラムを実行する。そしてステップ9で設
定処理で測定された時間を比較値として記憶する。
【0029】次に、前記測定手段6をクリアし(ステッ
プ10)、前記測定手段6の計時を開始し(ステップ1
1)、単位温度上昇するとステップ10から再度行う
(ステップ12)。ステップ12で単位温度上昇を検知
していないときに、ステップ13で前記比較値の前記一
定割合よりも前記測定手段6の計時中の時間が大きいか
判断し、大きいときは沸騰検知とみなし、ステップ14
で前記加熱手段2および前記循環手段10を停止し、ス
テップ1に戻るように構成している。また、測定時間の
方が小さければステップ11に戻る。
【0030】また、循環処理を行うサブプログラムでは
前記循環手段10を駆動し(ステップ21)、前記所定
時間待機する(ステップ22)。前記所定時間経過する
と、ステップ23で測定中の前記測定手段6をクリアし
て、現在測定中である単位温度の上昇するのを待って
(ステップ24)、循環処理の開始点に戻るよう構成し
てある。
【0031】そして、設定処理を行うサブプログラムで
は前記測定手段6のクリアを行って(ステップ31)、
ステップ32、33で前述同様に循環の開始を監視しな
がら、前記測定手段6が単位温度上昇する時間を計時す
る(ステップ34、35)。前記測定手段6が単位温度
上昇時間を計時終了すると、前述のステップ9に戻るよ
うに構成してある。
【0032】以上のように第1の実施例によれば、簡単
な構成で循環開始時のセンサーの揺らぎの大きいところ
では比較値を作成しないようにすることで、確実に沸騰
検知させることができる。
【0033】(実施例2)本発明の第2の実施例につい
て図4および図5を参照しながら説明する。なお、第1
の実施例で説明したものと同一構成部材については同一
番号を用いて、その説明を省略する。
【0034】図4は本発明の第2の実施例の電気湯沸か
し器のブロック図で、第1の実施例と異なるところは、
比較手段16を付加しているところで、この比較手段1
6は前記設定手段7が比較値を作成した際に、この比較
値と比較値を作成した次の前記測定手段6の測定時間と
を比較し、第1の範囲以内(本実施例では比較値≦測定
時間≦{比較値×2}以内)でなければ、前記設定手段
7に比較値を再作成させるようにしたものである。
【0035】図5は第2の実施例の前記マイコン15に
記憶されたプログラムの温度制御部分のフローチャート
を示したもので、これによって動作を説明する。
【0036】図3と同様に、保温の温度制御中(ステッ
プ41、42)や電源投入時などで温度が前記第3の所
定温度以下であったり、前記加熱開始スイッチ5が入力
されたりすると(ステップ43)、前記加熱手段2を駆
動(ステップ44)し、前記第2の所定温度に到達した
かどうかを確認する(ステップ45)。ステップ45で
前記第2の所定温度に到達するとステップ46で前記循
環処理を行うサブプログラムを実行する。ステップ46
で前記第2の所定温度に到達していないときは、ステッ
プ47で前記第1の所定温度以上で、かつ前記所定の通
電時間を経過したかを判断し、到達するまでステップ4
5から繰り返す。
【0037】ステップ47で前記設定手段7の駆動開始
条件に到達すると、ステップ48で比較値を作成する前
記設定処理のサブプログラムを実行する。そしてステッ
プ49で設定処理で測定された時間を比較値として記憶
する。さらにステップ50で前記設定処理を再度行い前
記比較値のすぐ後の単位温度上昇時間を測定する。次に
ステップ51で設定された比較値とステップ50で測定
した時間の関係が前記第1の範囲内であるかを判断し、
この範囲外であればステップ48に戻って再度比較値を
作り直すようにしてある。
【0038】ステップ51で前記第1の範囲内であれ
ば、前記測定手段6をクリアし(ステップ52)、前記
測定手段6の計時を開始し(ステップ53)、単位温度
上昇するとステップ52から再度行う。ステップ54で
単位温度上昇を検知していないときに、ステップ55で
前記比較値の前記一定割合よりも前記測定手段6の測定
時間が大きいかを判断し、大きいときは沸騰検知とみな
し、ステップ56で前記加熱手段2および前記循環手段
10を停止し、ステップ41に戻るように構成してい
る。また、測定時間の方が小さければステップ53に戻
る。
【0039】以上のように第2の実施例によれば、簡単
な構成で安定した比較値を作成することができ、確実に
沸騰を検知することができる。
【0040】(実施例3)本発明の第3の実施例につい
て図6および図7を参照しながら説明する。なお、第1
および第2の実施例で説明したものと同一構成部材につ
いては同一番号を用いて、その説明を省略する。
【0041】図6は本発明の第3の実施例の電気湯沸か
し器のブロック図で、第1および第2の実施例と異なる
のは、禁止手段17を付加しているところである。この
禁止手段17は前記測定手段6が単位温度上昇する時間
を記憶し、前記沸騰検知手段8が沸騰を検知したときの
前記測定手段6の測定時間と禁止手段17が記憶してい
るその1つ前の測定時間を比較して、前記記憶値の第2
の範囲内(本実施例では記憶値≦測定時間≦{記憶値×
2}以内)でなければ、前記沸騰検知手段8が前記通電
手段4を停止させるのを禁止するようにしたものであ
る。
【0042】図7は第3の実施例の前記マイコン15に
記憶されたプログラムの温度制御部分のフローチャート
を示したもので、これによって動作を説明する。
【0043】図5と同様に、保温の温度制御中(ステッ
プ61、62)や電源投入時などで温度が前記第3の所
定温度以下であったり、前記加熱開始スイッチ5が入力
されたりすると(ステップ63)、前記加熱手段2を駆
動(ステップ64)し、前記第2の所定温度に到達した
かどうかを確認する(ステップ65)。ステップ65で
前記第2の所定温度に到達するとステップ66で前記循
環処理を行うサブプログラムを実行する。ステップ66
で前記第2の所定温度に到達していないときは、ステッ
プ67で前記第1の所定温度以上で、かつ前記所定の通
電時間を経過したかを判断し、到達するまでステップ6
5から繰り返す。
【0044】ステップ67で前記設定手段7の駆動開始
条件に到達すると、ステップ68で比較値を作成する前
記設定処理のサブプログラムを実行する。そしてステッ
プ69で設定処理で測定された時間を比較値として記憶
する。さらにステップ70で前記設定処理を再度行い前
記比較値のすぐ後の単位温度上昇時間を測定する。次に
ステップ71で設定された比較値とステップ70で測定
した測定時間の関係が前記第1の範囲内であるかを判断
し、この範囲外であればステップ68に戻って再度比較
値を作り直すようにしてある。
【0045】ステップ71で前記第1の範囲内であれ
ば、前記測定手段6をクリアし(ステップ72)、前記
測定手段6の計時を開始し(ステップ73)、単位温度
上昇するとステップ78でこのときの測定時間を記憶さ
せ、ステップ72から再度行う。ステップ74で単位温
度上昇を検知していないときに、ステップ75で前記比
較値の前記一定割合よりも前記測定手段6の測定時間が
大きいかを判断し、大きいときはステップ76で現在記
憶されている記憶値と測定時間の関係が前記第2の範囲
内にあるかを判断し、範囲内にあるときは沸騰検知とみ
なし、ステップ77で前記加熱手段2および前記循環手
段10を停止し、ステップ61に戻るように構成してい
る。ステップ76で範囲外であるときは、ステップ73
に戻って沸騰検知を再度行う。
【0046】以上のように第3の実施例によれば、簡単
な構成で安定したところで、確実に沸騰検知させること
ができる。
【0047】(実施例4)本発明の第4の実施例につい
て図8および図9を参照しながら説明する。なお、第
1,第2および第3の実施例で説明したものと同一構成
部材については同一番号を用いて、その説明を省略す
る。
【0048】図8は本発明の第4の実施例の電気湯沸か
し器のブロック図で、第1,第2および第3の実施例と
異なるのは、クリア手段18および水量検知手段19を
付加しているところである。
【0049】この水量検知手段19は、前記容器1の加
熱開始から第4の所定温度(本実施例では15℃とす
る)上昇する時間で測定するものとする。また、前記ク
リア手段18は前記水量検知手段19が計測した時間に
応じてあらかじめ設定してある最小値(本実施例では時
間に応じて2区分に設定するものとする)を決定し、前
記設定手段7が決定した比較値がこの最小値よりも小さ
いときには、再度設定手段7を駆動させるようにしたも
のである。
【0050】図9は第4の実施例の前記マイコン15に
記憶されたプログラムの温度制御部分のフローチャート
を示したもので、これによって動作を説明する。
【0051】図7と同様に、保温の温度制御中(ステッ
プ81、82)や電源投入時などで温度が前記第3の所
定温度以下であったり、前記加熱開始スイッチ5が入力
されたりすると(ステップ83)、前記加熱手段2と前
記水量測定のためのカウンタを駆動(ステップ84)
し、前記第2の所定温度に到達したかどうかを確認する
(ステップ85)。ステップ85で前記第2の所定温度
に到達するとステップ86で後述する循環処理を行うサ
ブプログラムを実行し、この中で水量による比較値の最
小値の設定も行う。ステップ86で前記第2の所定温度
に到達していないときは、ステップ87で前記第1の所
定温度以上で、かつ前記所定の通電時間を経過したかを
判断し、到達するまでステップ85から繰り返す。
【0052】ステップ87で前記設定手段7の駆動開始
条件に到達すると、ステップ88で比較値を作成する前
記設定処理のサブプログラムを実行する。そしてステッ
プ89で設定処理で測定された時間を比較値として記憶
する。さらにステップ90で前記設定処理を再度行い前
記比較値のすぐ後の単位温度上昇時間を測定する。次に
ステップ91で設定された比較値とステップ90で測定
された測定時間の関係が前記第1の範囲内であるかを判
断し、この範囲外であればステップ88に戻って再度比
較値を作り直すようにしてある。
【0053】ステップ91で前記第1の範囲内であれ
ば、ステップ92で水量に応じて設定された最小値以上
かを判断し、最小値未満ならステップ88から再度駆動
され、最小値以上なら前記測定手段6をクリアし(ステ
ップ93)、前記測定手段6の計時を開始し(ステップ
94)、単位温度上昇するとステップ99でこのときの
測定時間を記憶させ、ステップ93から再度行う。ステ
ップ95で単位温度上昇を検知していないときに、ステ
ップ96で前記比較値の前記一定割合よりも前記測定手
段6の測定時間が大きいかを判断し、大きいときはステ
ップ97で現在記憶されている記憶値と測定時間の関係
が前記第2の範囲内にあるかを判断し、範囲内にあると
きは沸騰検知とみなし、ステップ98で前記加熱手段2
および前記循環手段10を停止し、ステップ81に戻る
ように構成している。ステップ97で範囲外であるとき
は、ステップ94に戻って沸騰検知を再度行う。
【0054】また、第2の循環処理を行うサブプログラ
ムは、まず、ステップ84でカウントを開始したカウン
タの現在の値に応じて比較値の最小値を設定する(ステ
ップ101)。次に前記循環手段10を駆動し(ステッ
プ102)、所定時間待機する(ステップ103)。所
定時間経過すると、ステップ104で測定中の前記測定
手段6をクリアして、現在測定中である単位温度上昇を
待って(ステップ105)、循環開始の処理の開始時点
に戻るよう構成してある。
【0055】なお、前記循環手段10が駆動されるより
も前に前記比較値が決定されてしまうような場合には、
前記最小値には満水水量を湯沸かししても誤検知しない
予め大きな値を最小値として持たすことにより、循環し
ていない安定した領域にできた比較値はそのまま使用す
ることができる。
【0056】以上のように、第4の実施例によれば、簡
単な構成で循環開始前の温度上昇で水量を測定し、それ
に応じた比較値を設定するので、確実に沸騰を検知する
ことができる。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は容器内の液体を循環させる際には、比較値の作成と沸
騰検知がセンサーが安定しているところで行えるように
対処されているため、液体を循環することにより生じる
対流の影響で沸騰を誤検知することなく確実に沸騰させ
ることができ、またそのことで液体中の不純物を確実に
取り除くこともできるため、品質性能の優れた電気湯沸
かし器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の電気湯沸かし器のブロ
ック図
【図2】同電気湯沸かし器の電気回路図
【図3】同電気湯沸かし器の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の第2の実施例の電気湯沸かし器のブロ
ック図
【図5】同電気湯沸かし器の動作を示すフローチャート
【図6】本発明の第3の実施例の電気湯沸かし器のブロ
ック図
【図7】同電気湯沸かし器の動作を示すフローチャート
【図8】本発明の第4の実施例の電気湯沸かし器のブロ
ック図
【図9】同電気湯沸かし器の動作を示すフローチャート
【図10】従来の電気湯沸かし器の基本的温度特性図
【図11】従来の電気湯沸かし器での対流の影響を受け
たときの温度特性図
【符号の説明】
1 容器 2 加熱手段 3 温度検知手段 4 通電手段 5 加熱開始手段(加熱開始スイッチ) 6 測定手段 7 設定手段 8 沸騰検知手段 9 駆動手段 10 循環手段 11 濾過手段 16 比較手段 17 禁止手段 18 クリア手段 19 水量検知手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を収容する容器と、前記容器内の液
    体を加熱する加熱手段と、前記容器内の温度を検知する
    温度検知手段と、前記容器内の液体の加熱を開始させる
    加熱開始手段と、前記温度検知手段の入力により第1の
    所定温度以上を検知すると単位温度ごとに上昇する時間
    を測定する測定手段と、前記測定手段の測定時間を比較
    値として取り込む設定手段と、前記加熱開始手段により
    前記加熱手段および前記設定手段を駆動する通電手段
    と、前記測定手段の測定時間が前記比較値の一定割合よ
    り長くなると前記通電手段を停止させる沸騰検知手段
    と、前記容器内の液体を循環させる循環手段と、前記循
    環手段で送り込まれた液体の不要物質を除去する濾過手
    段と、前記加熱手段の通電開始より第2の所定温度に上
    昇すると前記循環手段を駆動すると同時に所定時間だけ
    前記設定手段の駆動を禁止する駆動手段を設けた電気湯
    沸かし器。
  2. 【請求項2】 設定手段に取り込んだ比較値とそのすぐ
    後の単位温度上昇時間を比較し、第1の範囲内になけれ
    ば前記設定手段を再駆動する比較手段を設けた請求項1
    記載の電気湯沸かし器。
  3. 【請求項3】 沸騰検知手段が通電手段を停止させよう
    とするときの単位温度上昇時間と1つ前の単位温度上昇
    時間とを比較し、第2の範囲内になければ通電手段の停
    止を禁止させる禁止手段を設けた請求項1または2記載
    の電気湯沸かし器。
  4. 【請求項4】 容器内の液体量を検知する水量検知手段
    を設け、この水量検知手段の検知した水量で設定する最
    小値よりも前記設定手段が求めた比較値が小さければ前
    記設定手段を再駆動するクリア手段を設けた請求項1、
    2、3のいずれかに記載の電気湯沸かし器。
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