JPH08289322A - 映像信号処理回路 - Google Patents

映像信号処理回路

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JPH08289322A
JPH08289322A JP7092561A JP9256195A JPH08289322A JP H08289322 A JPH08289322 A JP H08289322A JP 7092561 A JP7092561 A JP 7092561A JP 9256195 A JP9256195 A JP 9256195A JP H08289322 A JPH08289322 A JP H08289322A
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JP
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signal
circuit
signals
luminance
color difference
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JP7092561A
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Hiroyoshi Ishimaru
博敬 石丸
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伝送線路や,A/D変換前のローパスフィル
タ等で発生した輝度信号と色差信号などの複数の映像信
号相互間の時間差を吸収する。 【構成】 たとえば,輝度信号には3値水平同期信号Y
H−SYNCと輝度信号成分Yを有し,他の映像信号,
たとえば,第1の色差信号PB および第2の色差信号P
R はそれぞれ3値水平同期信号CH−SYNCと色差信
号成分Cを有する。これら複数の映像信号に対応してそ
れぞれ独立した複数の位相同期(PLL)回路が設けら
れ,輝度信号については3値水平同期信号YH−SYN
Cを基準にしたライトイネーブル信号が生成され,3値
水平同期信号YH−SYNCに同期した書き込みクロッ
クで輝度用メモリに書き込まれる。色差信号については
3値水平同期信号CH−SYNCを基準にしたライトイ
ネーブル信号が生成され,3値水平同期信号CH−SY
NCに同期した書き込みクロックで色差用メモリに書き
込まれる。輝度用メモリ,色差用メモリからは共通の読
みだしタイミングによりデータが読みだされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ビデオテープレコーダ
(VTR)などに用いられる映像信号処理回路に関する
ものであり,特に,輝度信号と2種の色差信号あるいは
R,G,Bなど別々のチャンネルを介して伝送される複
数の映像信号相互間の時間差をなくす信号処理を行う映
像信号処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】VTRの記録側において,輝度信号Yが
時間軸伸長され,2種の色差信号PBとPR とが時間軸
圧縮されて磁気テープなどの記録媒体に記録され,また
VTR再生側において,輝度信号が時間軸圧縮され,色
差信号が時間軸伸長されて再生されるものが提案されて
いる。このようなVTRにおいては記録系において,ア
ナログ信号形式の輝度信号および色差信号を一旦ディジ
タル形式の信号に変換した後,時間軸圧縮伸長処理,時
分割多重化処理等をした後,アナログ形式の信号に戻し
て磁気テープに記録する。また再生系において,再生さ
れたアナログ形式の信号をディジタル形式の輝度信号お
よび色差信号に変換し,時分割多重化分離処理,時間軸
圧縮伸長処理等を行った後,アナログ形式の信号に変換
し,アナログ形式の再生映像信号として出力する。この
ような映像信号の処理においては輝度信号と色差信号と
の同期をとる必要がある。しかしながら,輝度信号と色
差信号とは周波数も異なり,伝送線路の遅延,帯域の異
なるローパスフィルタおける遅延差などにより,記録系
における信号処理において,これらの映像信号の相互間
に時間差が生ずる。
【0003】信号周波数の高いハイビジョン用VTRに
おいては,特に,輝度信号と色差信号との間の僅かな遅
延差でも画質が低下するという問題が生ずる。特に,ダ
ビングを繰り返すと,これらの僅かな時間差が累積され
ていき大きな時間差となり,ダビングした磁気テープを
再生すると,色が大きくずれたり,見ぐるしい映像とな
る場合がある。
【0004】このような遅延差を記録側において補正す
る方法としては,入力された映像信号をメモリに記憶す
る段階で,先ず,ローパスフィルタの後段に設けられる
A/Dコンバータのサンプリングクロックの周波数を調
整し,次いで,サンプリングクロック周期の分解能では
調整できない部分を,オシロスコープなどで波形を監視
しながら,アナログ遅延線またはディジタル遅延線など
を用いて微調整を行なってメモリに映像信号を記憶する
ことが考えられる。
【0005】
【発明が解説しようとする課題】しかしながら,かかる
記録側の微調整をオシロスコープなどで波形を監視しな
がら行う方法は調整に時間がかかるという問題がある。
また上記調整方法では,VTRの回路内に発生する遅延
差を調整するのみであり,VTRの入力映像信号に初め
から生ずる遅延差を吸収することができないという問題
がある。さらに,たとえば,出荷時または据え付け調整
時に,上記のように微調整を行っても,周囲温度変化ま
たはVTR内の回路部品の経年変化に基づく調整ずれに
は対応できないという問題がある。量産される民生用V
TRなどにおいては,使用者自身で調整することは困難
なため上述した問題は特に大きな問題となる。以上,映
像信号として輝度信号と色差信号,そして,VTRに使
用される映像信号処理回路を例示して述べたが,かかる
問題はこのようなVTRに係わらず,映像信号として
R,G,Bを用いた他の映像信号処理回路においても上
記同様の問題が発生する。
【0006】したがって,本発明は,正確かつ容易に映
像信号間に生ずる遅延差を自動的になくし,温度変化ま
たは経年変化に対してもメインテナンス・フリー(保守
不要)な映像信号処理回路を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した問題を解決する
ため,本発明においては,第1の同期信号と第1の映像
信号成分からなる第1のアナログ映像信号と,第2の同
期信号と第2の映像信号成分からなり上記第1のアナロ
グ映像信号と同期すべき第2のアナログ映像信号とを処
理する映像信号処理装置において,上記第1のアナログ
映像信号をA/D変換する第1のA/Dコンバータと,
上記第1の同期信号に基づく所定の書き込みタイミング
で,上記第1のA/Dコンバータの出力を記憶すると共
に,記憶したデータを所定の読みだしタイミングで読み
だす第1のメモリと,上記第2のアナログ映像信号をA
/D変換する第2のA/Dコンバータと,上記第2の同
期信号に基づく所定の書き込みタイミングで,上記第2
のA/Dコンバータの出力を記憶すると共に,記憶した
データを上記第1のメモリと同じ読みだしタイミングで
読みだす第2メモリとを設けている。
【0008】また,本発明においては,更に上記第1の
A/Dコンバータのサンプリングクロック及び上記第1
のメモリの書き込みクロックとして用いられる第1クロ
ックを上記第1の同期信号に位相同期させるための第1
の位相同期手段と,上記第2のA/Dコンバータのサン
プリングクロック及び上記第2のメモリの書き込みクロ
ックとして用いられる第2のクロックを上記第2の同期
信号に位相同期させるための第2の位相同期手段とを設
けている。
【0009】
【作用】第1の映像信号は,その第1の映像信号の同期
信号に同期したサンプリングククロックでA/D変換さ
れ,その同期信号に同期したタイミングで第1のメモリ
に記憶される。また,第2の映像信号は,その第2の映
像信号の同期信号に同期したサンプリングククロックで
A/D変換され,その同期信号に同期したタイミングで
第2のメモリに記憶される。そして,第1のメモリと第
2のメモリに同じ読みだしタイミング信号を与えると,
時間差の無い映像信号が読み出される。
【0010】
【実施例】以下,本発明の映像信号処理回路の1実施例
としてハイビジョン用VTRを例示して添付図面を参照
して述べる。
【0011】図1は第1実施例の映像信号処理回路を示
し,図2および図3は図1における信号処理波形図を示
す。図1の映像信号処理回路において,輝度信号入力端
子41にアナログ形式の入力輝度信号YIN,色差信号
入力端子42にアナログ形式の入力色差信号CINが印
加される。色差信号CINとしては第1の色差信号PB
と第2の色差信号PR とがあるが,これらの色差信号の
性質は基本的に同じであるから,以下本実施例において
はこれらの第1の色差信号PB を色差信号CINとして
代表して述べる。したがって,図面および以下の記述に
おいては第2の色差信号PR については省略するが,第
2の色差信号PR についても第1の色差信号PB と同様
の信号処理がおこなわれる。ほぼ1H(1水平走査期
間)についての入力輝度信号YINおよび入力色差信号
CINの概略信号形態を図2(a),(b)に示す。入
力輝度信号YINは3値水平同期信号YH−SYNCと
輝度信号成分Yとからなる。同様に,入力色差信号CI
Nは3値水平同期信号CH−SYNCと色差信号成分C
とからなる。ここで,輝度信号入力端子41と色差信号
入力端子42に印加された時点で,ここまでの伝送線路
特性の違い等により,輝度信号成分Yの最初と色差信号
成分Cの最初とはすでにt1の時間差がある。
【0012】輝度信号の処理回路は,ローパスフィルタ
1,クランプ回路2,A/Dコンバータ3,ラインメモ
リ10,クランプレベル設定回路5,減算回路6,積分
回路7,D/Aコンバータ8が図示の如く接続されてい
る。また,同期分離回路11,水平同期タイミング信号
発生回路12,同期分離回路14,位相誤差検出回路1
5,積分回路16,D/Aコンバータ20,電圧制御系
オシレータ(VCXO)回路19,1/N分周回路1
8,メモリ書き込みタイミング信号発生回路21,およ
び,フレームパルス発生回路28が図示のごとく接続さ
れている。A/Dコンバータ3,同期分離回路14,位
相誤差検出回路15,積分回路16,D/Aコンバータ
20,VCXO回路19および分周回路18が位相同期
(PLL)回路を構成している。色差信号の処理回路
は,ローパスフィルタ31,クランプ回路32,A/D
コンバータ33,ラインメモリ38,クランプレベル設
定回路34,減算回路35,積分回路36,および,D
/Aコンバータ37が図示のごとく接続されている。同
期分離回路23,位相誤差検出回路24,積分回路2
5,遅延時間制御回路26,可変遅延ライン22,およ
び,メモリ書き込みタイミング信号発生回路27が図示
のごとく接続されている。A/Dコンバータ33,同期
分離回路23,位相誤差検出回路24,積分回路25,
遅延時間制御回路26,可変遅延ライン22がPLL回
路を構成している。ただし,輝度信号処理側のPLL回
路がVCXO回路19を含み,周波数の調整により,A
/Dコンバータ3のサンプリングクロックとなる輝度ク
ロックYCLKの位相を輝度信号の3値水平同期信号Y
H−SYNCに同期させるPLL回路であるのに対し
て,色差信号処理側のPLL回路は,輝度信号処理系の
分周回路18からのクロックをA/Dコンバータ33の
サンプリングクロックとなる色差クロックCCLKとし
て用い,可変遅延ライン22のタップごとに遅延を行う
ことによって,色差クロックCCLKの位相を色差信号
の3値水平同期信号CH−SYNCに同期させる簡易的
なPLL回路である。図1において,単線はアナログ信
号線または制御信号線を示し,2重線はディジタル信号
線を示す。
【0013】ローパスフィルタ1は,たとえば,周波数
20MHZ の輝度信号YINを帯域制限する。またロー
パスフィルタ31は,たとえば,周波数5MHZ の色差
信号CINを帯域制限する。これら入力輝度信号YIN
と入力色差信号CINとを帯域制限した信号S1および
信号S31を図2(c),(f)に示す。ここで,ロー
パスフィルタ1とローパスフィルタ31との遅延量が異
なる場合,上述した時間差t1に更にこの遅延量の差が
加わって信号S1と信号S31との時間差は,時間差t
3となる。
【0014】ローパスフィルタ1で帯域制限された輝度
信号S1は,クランプ回路2,A/Dコンバータ3,ク
ランプレベル設定回路5,減算回路6,積分回路7,お
よび,D/Aコンバータ8で構成される輝度信号用クラ
ンプ回路部でクランプされる。この輝度信号用クランプ
回路部は,A/D変換後にエラー(誤差)を検出するデ
ィジタル負帰還回路構成であり,無調整でオフセット誤
差などをなくして精度を高め,さらに,後に述べる位相
誤差を検出することを容易にしている。A/Dコンバー
タ3の入力電圧範囲は,たとえば,0〜−2Vの範囲で
あり,A/Dコンバータ3はこの電圧範囲を,たとえ
ば,8ビットのディジタル値に変換する。A/Dコンバ
ータ3でディジタル量に変換された輝度ディジタル信号
YDGSが減算回路6において,クランプレベル設定回
路5からの輝度クランプ設定値CLAMP1から減じら
れてそれらの間の偏差が求められ,ディジタル式積分回
路7においてその偏差が積分され,積分された偏差がD
/Aコンバータ8でアナログ量に変換されてクランプ回
路2に印加される。クランプ回路2は,かかる偏差補正
を行いつつローパスフィルタ1からの帯域制限された輝
度信号S1を輝度クランプ設定値CLAMP1でクラン
プしてA/Dコンバータ3に出力する。
【0015】ローパスフィルタ31で帯域制限された色
差信号S31も上記帯域制限された輝度信号S1と同
様,クランプ回路32,A/Dコンバータ33,クラン
プレベル設定回路34,減算回路35,積分回路36,
D/Aコンバータ37からなる色差信号用クランプ回路
部によって色差クランプ設定値CLAMP2にクランプ
される。通常,輝度クランプ設定値CLAMP1と色差
クランプ設定値CLAMP2とはクランプレベルが異な
る。
【0016】ローパスフィルタ1からの帯域制限された
輝度信号S1はまた,同期分離回路11に印加される。
同期分離回路11は3値水平同期信号YH−SYNCを
シンク(同期)チップクランプして同期分離を行い,上
述したPLL回路とは非同期の水平パルスHPを水平同
期タイミング信号発生回路12に出力し,また,フレー
ムパルスFPをフレームパルス発生回路28に出力す
る。フレームパルス発生回路28はメモリ書き込みタイ
ミング信号発生回路21,及びメモリ書き込みタイミン
グ信号発生回路27にフレームパルスFRMPLSを出
力する。水平パルスHPは厳密なタイミングを必要とし
ないクランプおよびディジタル同期分離のウインドー信
号を発生するタイミング信号として使用され,これらの
タイミングはPLL回路の動作状態の影響を受けない。
水平同期タイミング信号発生回路12は水平パスルHP
を入力して,ウインドーパルスS12aを同期分離回路
14に,ウインドーパルスS12bを同期分離回路23
に出力する。色差信号は,正負両極性の成分を持ってい
るためこのウインドーパルスS12bが無いと同期分離
が困難である。入力輝度信号YIN内の輝度信号成分Y
は正極性のみであるから3値水平同期信号YH−SYN
Cの負極性信号成分を同期分離回路11で検出して,同
期分離回路14および同期分離回路23に上記ウインド
ーパルスS12aおよびウインドーパルスS12bを出
力する。このように同期分離回路11による同期分離は
補助的に利用されるものであり,厳密な同期分離は,輝
度信号に関しては同期分離回路14が,色差信号に関し
ては同期分離回路23がそれぞれ行うようになってい
る。
【0017】同期分離回路14は,ウインドーパルスS
12aによるウインドーをかけてA/Dコンバータ3か
ら出力された輝度ディジタル信号YDGSから垂直同期
信号および1Hの半分の期間(H/2)の3値水平同期
信号YH−SYNCを取り除き,図2(d)に示す輝度
水平パルスYHを出力する。。ディジタル同期分離され
た輝度水平パルスYHは,メモリ書き込みタイミング信
号発生回路21に供給される。メモリ書き込みタイミン
グ信号発生回路21は,供給された輝度水平パルスYH
を基準として,t2時間後にラインメモリ10へライト
イネーブル信号S21(図2(e))を供給する。ライ
ンメモリ10は,輝度クロックYCLKを書き込みクロ
ックとし,ライトイネーブル信号S21によってライト
イネーブル状態になると,輝度ディジタル信号YDGS
の記憶を行う。色差信号CINについても上記輝度信号
YINと同様の処理が行われる。A/Dコンバータ33
からの変換出力信号,すなわち,色差ディジタル信号C
DGSが同期分離回路23に印加される。同期分離回路
23はウインドーパルスS12bを用いて同期分離を行
い図2(g)に示す色差水平パルスCHを出力する。同
期分離回路23からの色差水平パルスCHはメモリ書き
込みタイミング信号発生回路27に印加され,メモリ書
き込みタイミング信号発生回路27は,この色差水平パ
ルスCHを基準として,t4時間(t4=t2である)
後にラインメモリ38へライトイネーブル信号S27
(図2(h))を供給する。ラインメモリ38は,色差
クロックCCLKを書き込みクロックとし,ライトイネ
ーブル信号S27によってライトイネーブル状態になる
と,色差ディジタル信号CDGSの記憶を行う。そして
ラインメモリ10,38からはこれらに共通に与えられ
る読み出しクロックRDCLKおよび読み出しタイミン
グ信号RDTMGに基づいて,上記記憶された輝度ディ
ジタル信号YDGS,色差ディジタル信号CDGSが読
み出される。したがって,読みだされた輝度ディジタル
信号YDGSと色差ディジタル信号CDGSは,図2
(i),(j)に示すように時間差のないデータとな
る。しかしながら,厳密に言えば,ラインメモリ10の
書き込みはライトイネーブル状態で,なおかつ輝度クロ
ックYCLKの立ち上がりが到来した時点で初めて開始
され,また,ラインメモリ38の書き込みはライトイネ
ーブル状態で,なおかつ色差クロックCCLKの立ち上
がりが到来した時点で初めて開始されるので,上記のよ
うな処理を行っても,クロック周期単位以下の時間差は
以前として残っている。本実施例では更に輝度信号処理
側のPLL回路と色差信号処理側のPLL回路を用い
て,輝度クロックYCLK及び色差クロックの位相を制
御することによりこのクロック周期以下の時間差も吸収
するようにしている。まず輝度信号処理側のPLL回路
の動作を説明する。同期分離回路14によって同期分離
された輝度水平パルスYHはPLL回路を構成する位相
誤差検出回路15に印加され,位相誤差検出回路15は
この輝度水平パルスYHが入力された時点のクランプレ
ベル偏差信号S6を位相誤差として検出する。検出され
た位相誤差はリミッタを有する積分回路16で積分さ
れ,積分結果がD/Aコンバータ20でアナログ量に変
換されVCXO回路19にこのVCXO回路19の制御
電圧として印加される。VCXO回路19は印加された
制御電圧に対応して輝度クロックYCLKの2倍の周波
数を持つ2Yクロック信号2YCLKを発生する。この
2Yクロック信号2YCLKは分周回路18で1/2に
分周されて位相同期された輝度クロックYCLKとして
A/Dコンバータ3およびラインメモリ10に印加され
る。すなわち,輝度クロックYCLKはA/Dコンバー
タ3のサンプリングクロックとして,そして,ラインメ
モリ10の書き込みクロックとして用いられる。このよ
うなPLL回路構成をとることにより輝度信号の3値水
平同期信号YH−SYNCに正確に位相同期した輝度ク
ロックYCLKが得られる。
【0018】この位相同期動作の詳細について図3を参
照して述べる。図3(a)はクランプ回路2に印加され
るローパスフィルタ1からの帯域制限された輝度信号S
1の3値水平同期信号YH−SYNCの立ち上がり波形
の拡大図を示す。また図3(b)はA/Dコンバータ3
に印加される位相調整される前のサンプリングクロック
である輝度クロックYCLKを示す。これらの図は輝度
信号の3値水平同期信号YH−SYNCが輝度クロック
YCLKの立ち上がり時点で輝度クランプ設定値CLA
MP1よりΔV1だけずれていることを示している。こ
の偏差ΔV1は位相誤差を表すクランプレベル偏差信号
S6として位相誤差検出回路15に印加され,この位相
誤差が「0」になるように上記輝度信号用PLL回路が
輝度クロックYCLKの周波数を調整する。3値水平同
期信号YH−SYNCの立ち上がりが輝度クランプ設定
値CLAMP1に調整された輝度クロックYCLKを図
3(d)に示す。図3(c)は3値水平同期信号YH−
SYNCを示す。図3(d)の破線は図3(b)に示し
た位相調整前の輝度クロックYCLKを示し,位相調整
によって時間Δt1だけずれている。この例では,図3
(b)に輝度クロックYCLKの周波数よりも図3
(d)の輝度クロックYCLKの周波数が高く調整され
ている。これにより,ローパスフィルタ1に入力された
輝度信号YINはクランプされ,位相同期がとられた輝
度クロックYCLK(図3(d))に基づいて,ローパ
スフィルタ1において帯域制限された輝度信号成分Yが
A/Dコンバータ3においてサンプリングされ,サンプ
リングされた輝度ディジタル信号YDGSが輝度クロッ
クYCLKに基づいてラインメモリ10に記憶される。
【0019】次に色差信号処理側のPLL回路の動作を
説明する。色差信号PLL回路を構成する位相誤差検出
回路24は,同期分離回路23により同期分離された色
差水平パスルCHが入力された時点でのクランプレベル
偏差信号S35を位相誤差として検出する。この位相誤
差は積分回路25で積分されて遅延時間制御回路26に
印加される。遅延時間制御回路26からの遅延時間制御
信号は複数の遅延時間切り換えタップを有する可変遅延
ライン22に印加され,可変遅延ライン22は遅延時間
制御回路26で指定されたタップに応じた遅延時間だけ
分周回路18からの色差クロックCCLKを遅延し色差
信号の3値水平同期信号CH−SYNCと同期するよう
に位相調整する。このようにして,色差信号の3値水平
同期信号CH−SYNCと同期するように位相調整され
た色差クロックCCLKは,A/Dコンバータ33のサ
ンプリングクロックおよびラインメモリ38の書き込み
クロックとして用いられる。
【0020】上記色差クロックCCLKの位相調整動作
を図4に示す。図4(a)はローパスフィルタ31で帯
域制限された色差信号の3値水平同期信号CH−SYN
Cの立ち上がりの拡大図であって,補正前の色差クロッ
クCCLK(図4(b))の立ち上がり時点における色
差クランプ設定値CLAMP2との位相誤差ΔV2を示
す。図4(d)は色差信号の水平同期信号CH−SYN
Cの立ち上がりに同期するように位相調整された色差ク
ロックCCLKを示す。位相誤差ΔV2に応じて可変遅
延ライン22の遅延量が制御されるため,図4(b)に
示す位相調整前の色差クロックCCLK(図4(d)の
破線で示したもの)と図4(d)の実線で示した調整後
の色差クロックCCLKとは時間Δt2だけずれてい
る。
【0021】以上により,A/Dコンバータ3からの輝
度信号成分Yに対応する輝度ディジタル信号YDGS
は,輝度信号の3値水平同期信号YH−SYNCに同期
した書き込みタイミングで,しかも輝度信号の3値水平
同期信号YH−SYNCに同期した輝度クロックYCL
Kに基づいてラインメモリ10に書き込まれる。また,
A/Dコンバータ33からの色差信号成分Cに対応する
色差ディジタル信号CDSGは,色差信号の3値水平同
期信号CH−SYNCに同期した書き込みタイミング
で,しかも色差信号の3値水平同期信号CH−SYNC
に同期した色差クロックCCLKに基づいてラインメモ
リ38に書き込まれる。
【0022】そしてラインメモリ10,38からはこれ
らに共通に与えられる読み出しクロックRDCLKおよ
び読み出しタイミング信号RDTMGに基づいて,上記
記憶された輝度ディジタル信号YDGS,色差ディジタ
ル信号CDGSが読み出される。したがって,読みださ
れた輝度ディジタル信号YDGSと色差ディジタル信号
CDGSは時間差のないデータとなる。その後,輝度デ
ィジタル信号YDGSと色差ディジタル信号CDGS
は,例えば時間軸圧縮伸長処理,シャフリング処理,D
/A変換処理,FM変調処理等が行われ磁気テープ等の
記録媒体に記録される。
【0023】尚,図1の同期分離回路23において同期
分離する際に3値水平同期信号CH−SYNCの有無を
検出するようにし,もし3値水平同期信号CH−SYN
Cがドロップアウトしていた場合,可変遅延ライン22
を適切なプリセット値に固定すれば,すなわち色差信号
のPLL回路の動作を一時停止するようにすれば,何ら
かの理由により,入力色差信号CINの3値水平同期信
号CH−SYNCがドップアウトした場合でも誤作動し
ないようにすることができる。
【0024】本発明の実施に際しては上述したものの
他,種々の変形形態をとることができる。図5は本発明
の第2実施例の映像信号処理回路を示す。図5の映像信
号処理回路は,図1の可変遅延ライン22に代えてVC
XO回路29,遅延時間制御回路26に代えてD/Aコ
ンバータ30を設け,さらに分周回路39を設け,輝度
信号処理回路系と同様に,色差信号処理回路系にも完全
なPLL回路を構成させたものである。色差信号処理用
に輝度信号処理回路性と同様に完全なPLL回路を構成
している。図5に示した回路構成によれば,可変遅延ラ
イン22に代えてVCXO回路29を用いたPLL回路
構成にしているから,色差クロックCCLKの位相を連
続可変とすることができ,より正確に色差信号の3値水
平同期信号CH−SYNCに対して位相同期をとること
ができる。
【0025】以上の実施例においては,色差信号につい
ては,第1の色差信号PB について代表して述べたが,
上述したように第2の色差信号PR についても第1の色
差信号PB と同様の信号処理が行われる。
【0026】上述した回路構成は例示に過ぎず,本発明
の実施に際しては,種々の変形形態をとることができ
る。例えば,ラインメモリ10,38をVTRの記録系
におけるシャフリング用メモリ,時間軸圧縮,伸長メモ
リに共用することもできる。さらに,図1および図5に
おいては同期分離回路11から輝度水平パスルYHおよ
びフレームパルスFPを出力する回路例について述べた
が,同期分離回路14及び同期分離回路23がそれのみ
で同期分離可能な構成とすれば,同期分離回路11およ
び水平同期タイミング信号発生回路12を除去すること
ができる。
【0027】上記実施例は,ハイビジョン用VTRの映
像信号処理に関連づけて述べたが,本発明はハイビジョ
ン用VTRまたは通常のVTRにその適用が限定される
ものでなく,時間差が生ずる可能性のある2種以上の映
像信号,たとえば,上記輝度信号と第1の色差信号PB
および第2の色差信号PR の他に,R,G,Bの映像信
号などの映像信号相互間の位相同期を正確に行い,時間
差がない状態で信号処理する他の種々の回路(装置)に
適用できることは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上に述べたように,本発明によれば,
複数の映像信号のそれぞれが,それぞれの持つ同期信号
に位相同期された状態で記憶手段に記憶され,これを共
通のタイミングで読みだすことにより時間差のない映像
信号を得ることができる。また,これらの位相同期され
て記憶される映像信号成分が自動的に位相同期調整さ
れ,かつ,経年変化,温度変化などに対しても自動調整
される。さらに,本発明の映像信号処理回路は温度変
化,経年変化などに対してもメインテナンス・フリーな
ので,家庭などで大量に使用される民生用映像処理装置
において,常に高品質の映像信号処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の映像信号処理回路の構成
を示す図である。
【図2】図2(a)〜(i)は図1における信号波形を
示す図である。
【図3】図3(a)〜(d)は図1における他の信号波
形を示す図である。
【図4】図4(a)〜(d)は図1におけるさらに他の
信号波形を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例の映像信号処理回路の構成
を示す図である。
【符号の説明】
1,31 ローパスフィルタ 2,32 クランプ回路 3,33 A/Dコンバータ 5,34 クランプレベル設定回路 6,35 減算回路 7,36 積分回路 8,37 D/Aコンバータ 10,38 ラインメモリ 11,14,23 同期分離回路 12 水平同期タイミング信号発生回路 14,23 同期分離回路 15,24 位相誤差検出回路 16,25 積分回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の同期信号と第1の映像信号成分から
    なる第1のアナログ映像信号と,第2の同期信号と第2
    の映像信号成分からなり上記第1のアナログ映像信号と
    同期すべき第2のアナログ映像信号とを処理する映像信
    号処理回路において,上記第1のアナログ映像信号をA
    /D変換する第1のA/Dコンバータと,上記第1の同
    期信号に基づく所定の書き込みタイミングで,上記第1
    のA/Dコンバータの出力を記憶すると共に,記憶した
    データを所定の読みだしタイミングで読みだす第1のメ
    モリと,上記第2のアナログ映像信号をA/D変換する
    第2のA/Dコンバータと,上記第2の同期信号に基づ
    く所定の書き込みタイミングで,上記第2のA/Dコン
    バータの出力を記憶すると共に,記憶したデータを上記
    第1のメモリと同じ読みだしタイミングで読みだす第2
    メモリとを有することを特徴とする映像信号処理回路。
  2. 【請求項2】上記第1のA/Dコンバータのサンプリン
    グクロック及び上記第1のメモリの書き込みクロックと
    して用いられる第1クロックを上記第1の同期信号に位
    相同期させるための第1の位相同期手段と,上記第2の
    A/Dコンバータのサンプリングクロック及び上記第2
    のメモリの書き込みクロックとして用いられる第2のク
    ロックを上記第2の同期信号に位相同期させるための第
    2の位相同期手段とを有することを特徴とする請求項1
    に記載の映像信号処理回路
JP7092561A 1995-04-18 1995-04-18 映像信号処理回路 Pending JPH08289322A (ja)

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