JPH08288734A - フェーズドアレイアンテナの性能補償方法およびフェ ーズドアレイアンテナ - Google Patents

フェーズドアレイアンテナの性能補償方法およびフェ ーズドアレイアンテナ

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JPH08288734A
JPH08288734A JP7086721A JP8672195A JPH08288734A JP H08288734 A JPH08288734 A JP H08288734A JP 7086721 A JP7086721 A JP 7086721A JP 8672195 A JP8672195 A JP 8672195A JP H08288734 A JPH08288734 A JP H08288734A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度変化により変動するフェーズドアレイア
ンテナの特性の変動を補償する。 【構成】 複数の放射素子4から放出された信号を遠方
界で受信したものと等価な合成出力をモニタするインテ
グラル・モニタ・マニホールド5と、被測定移相器3’
の位相を所定量ずつシフトさせながら、マニホールド5
により得られる第1の合成出力および被測定移相器3’
以外の前記複数の移相器3の位相を反転させた後、被測
定位相器3’の位相を所定量ずつシフトさせながら、マ
ニホールド5により得られる第2の合成出力とに基づい
て、被測定移相器3’の位相誤差を算出するCPU9
と、算出された位相誤差に基づいて、被測定移相器3’
の移相量を補正するビーム走査制御器8とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル移相器を電
子的に走査してビームを形成するフェーズドアレイアン
テナの性能補償方法およびフェーズドアレイアンテナに
関し、特に、温度変化によるフェーズドアレイアンテナ
の特性の変動を補償することを可能としたフェーズドア
レイアンテナの性能補償方法およびフェーズドアレイア
ンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】フェーズドアレイアンテナは、アレイ状
に並べられた放射素子の給電位相を電気的に制御するこ
とにより所望の方向にビームを形成し、このビームを走
査するものであり、例えば、マイクロ波着陸システム
(以下、MLS:Microwave Landing
System という)における方位誘導装置および
高低誘導装置や、レーダシステム等に広く用いられてい
る。
【0003】このようなフェーズドアレイアンテナで
は、走査角度の精度が1/100°以上のものが要求さ
れているが、気温の変化やアンテナ筐体内の温度の変化
が原因で、ビームの特性が劣化したり、また、アンテナ
筐体内の温度分布の変化が原因で、ビーム方位が偏位
し、システム性能を満足しなくなるといった問題点が生
じる。
【0004】そこで、従来から、システムを運用してい
る状態で、フェーズドアレイアンテナを構成する各放射
素子への給電位相を測定・計算し、その結果をフィード
バックすることにより、所望のアンテナ性能を維持する
手段が提案されている。このようなフェーズドアレイア
ンテナの性能補償技術は、例えば、特開平3−1748
05号公報に開示されている。ここで、この従来のフェ
ーズドアレイアンテナの性能補償装置について図面を参
照して説明する。
【0005】図1は、一般的なフェーズドアレイアンテ
ナの性能補償装置の構成を示すブロック図であり、図8
は、従来のフェーズドアレイアンテナの性能補償方法の
動作を説明するフローチャートである。このフローチャ
ートにおける各ステップにかかる処理は、ビーム走査制
御器内のCPUで行われる。
【0006】送信源1から送られてきたRF電力は電力
分配器2によって所定の電力比に分割され、移相器3を
通して放射素子4に給電される。移相器3は、位相をシ
フトさせるものであり、その位相シフト量(以下、移相
量とする)はビーム走査制御器8からの移相器制御デー
タによって制御される。このように移相器3の移相量が
制御されて、放射素子4から放射された信号は、空間で
ビームを形成する。一方、インテグラル・モニタ・マニ
ホールド5が、それぞれの放射素子4から放出された信
号の一部を検出するために配置されており、これは、各
放射素子4から放出された信号を遠方界で受信したのと
等価な信号としてモニタ出力を得ることができる。ま
た、このインテグラル・モニタ・マニホールド5は、所
定の方向にてビームが形成された場合に、そのビームを
合成して得られた受信出力の振幅が最大値となるように
設計されている。各移相器3の移相量の補正を行う場
合、まず、ビーム走査制御器8により、インテグラル・
モニタ・マニホールド5からの受信出力の振幅が最大と
なるように、ビームの方位を設定する。そのインテグラ
ル・モニタ・マニホールド5からの合成された受信出力
は、検波器6により検波され、その検波された信号はA
/D変換器7によりA/D変換される。A/D変換され
た信号に基づいて、ビーム走査制御器8内のCPU9に
より、各移相器3の位相誤差を算出するとともに、必要
があれば、各移相器3の移相量を補正する。
【0007】次に、図8および図9を参照してCPUに
おいて行われる補正処理について説明する。
【0008】まず、インテグラル・モニタ・マニホール
ド5からの受信出力の振幅が最大となるように、各移相
器3の移相量を制御する(S201)。次に、測定すべ
き移相器3(以下、被測定移相器3’とする)を指定し
(S202)、その被測定移相器3’の位相を0°にセ
ットする(S203)。つまり、S202では、移相器
3の番号がi=1と初期化され、S203では、被測定
移相器3’の位相の回転回数がn=1と初期化される。
この状態で、インテグラル・モニタ・マニホールド5か
らの受信出力に基づいて、合成出力Ainを計測し、そ
のデータを取り込む(S204)。合成出力Ain(こ
の場合はAi1)が計測された後、被測定移相器3’の
位相を90°回転させる(S205)。ここで、この被
測定移相器3’の位相の回転回数nはn=2となる。位
相を回転させた後、前述と同様に、合成出力Ai2を計
測し、そのデータを取り込む(S204)。このS20
4およびS205の処理は、被測定移相器3’の位相の
回転角度が360°、つまり、回転回数n=4になるま
で繰り返される。
【0009】ここで、図9は、計測される合成出力を説
明する図であり、回転回数=1の場合の合成出力Ai1
は、被測定移相器3’に対応して設けられた放射素子4
からの出力ベクトルai1を含む各放射素子4から放出
される個々の出力の合成ベクトルAi1のスカラ量とし
て表される。また、回転回数n=2の場合の合成出力A
i2も、被測定移相器3’に対応して設けられた放射素
子4からの出力ベクトルai2を含む各放射素子4から
放出される個々の出力の合成ベクトルAi2のスカラ量
として表される。ここで、出力ベクトルai2は、出力
ベクトルai1に対して90°回転している。このよう
に、被測定移相器3’に対応して設けられた放射素子4
からの出力ベクトルだけがそれぞれ0°、90°、18
0°および270°のように回転させることにより、そ
れぞれ回転回数nに対応した合成出力Ainを表すこと
ができる。
【0010】図8に戻り、動作の説明を続けると、こう
して、得られた合成出力Ai1,Ai2,Ai3および
Ai4は、検波器6により検波された時点で、スカラ量
となっており、これらの値により、以下に示す式を用い
て、第i番目の被測定移相器3’の位相誤差φを算出す
る(S206)。また、この位相誤差φの計算方法の詳
細は、特開昭62−1303号公報に開示されている。
【0011】
【0012】算出された位相誤差φが、予め定められた
その被測定移相器3’の給電位相に対し、許容値以上ず
れているか否かを判定し、ずれている場合には、その被
測定移相器3’の移相量を補正する(S207)。そし
て、このS202からS207までの処理を、全部の移
相器3に対して、つまり、i=1からi=imax(設
置された移相器3の個数)になるまで、繰り返し実行す
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この従来のフェーズド
アレイアンテナの性能補償装置では、複数の放射素子の
合成ベクトルの中から、任意の1素子の対応した移相器
(被測定移相器)の位相を回転させて信号を取り出して
いたため、不要な信号成分、つまり、被測定移相器に対
応する放射素子からの放出信号成分に対する所望の信号
成分、つまり、被測定移相器に対応して設けられた放射
素子からの放出信号成分の比率(以下、D/U比)が低
かった。その結果、気温やアンテナ筐体内の温度が変化
し、インテグラル・モニタ・マニホールドからの受信出
力中の被測定移相器に対応する放射素子以外の放射素子
によるベクトルの位相が変動すると、所望の信号への影
響も大きくなり、計測精度が非常に劣化するという問題
点があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明のフェーズドアレイアンテナの性能補償方
法は、複数の移相器に対応して設けられる複数の放射素
子から放出される信号と等価な信号の合成出力を第1の
合成出力として計測するとともに、被測定移相器を除く
全ての移相器の位相を反転させた状態で、複数の放射素
子から放出される信号と等価な信号の合成出力を第2の
合成出力として計測する。そして、第1の合成出力およ
び第2の合成出力に基づいて、被測定移相器の位相誤差
を算出し、その位相誤差にしたがって、被測定移相器の
移相量を補正するものである。
【0015】さらに、本発明は、被測定移相器の位相を
所定量ずつシフトさせながら、第1の合成出力を計測
し、さらに、被測定移相器と除く全ての移相器の移相を
反転させた状態で、被測定移相器の位相を所定量ずつシ
フトさせながら、第2の合成出力を計測し、こうして計
測された第1および第2の合成出力に応じて被測定位相
器の位相誤差を算出するものである。ここで、第1およ
び第2の合成出力を計測する際に段階的にシフトされる
被測定移相器の位相のシフト量は、移相器によりシフト
される移相量の最小単位量としてもよい。
【0016】一方、本発明のフェーズドアレイアンテナ
は、送信電力を複数に分配する分配器と、その分配器に
より分配された出力をそれぞれ受ける複数の移相器と、
その複数の移相器の出力を受けるアレイ状に配置された
複数の放射素子と、その複数の移相器の移相量を制御す
ることによってビーム走査方向を制御するビーム走査制
御器とを備えるフェーズドアレイアンテナにおいて、複
数の放射素子から放出された信号を遠方界で受信したも
のと等価な合成出力をモニタするモニタ手段と、被測定
移相器の位相を所定量ずつシフトさせながら、モニタ手
段により得られる第1の合成出力と、被測定移相器以外
の複数の移相器の位相を反転させた後、被測定位相器の
位相を所定量ずつシフトさせながら、モニタ手段により
得られる第2の合成出力とに基づいて、被測定移相器の
位相誤差を算出する手段と、算出された位相誤差に基づ
いて、被測定移相器の移相量を補正する手段とを備える
ものである。
【0017】
【実施例】次に、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。
【0018】本実施例は、被測定移相器の位相を所定量
ずつ回転させながら複数の移相器に対応して設けられた
複数の放射素子から放射される信号と等価な信号の合成
出力を計測し、その後、被測定移相器を除く全ての移相
器の位相を反転させた状態で、同様に、被測定移相器の
移相器を所定量ずつ回転させながら前述と同様の合成出
力を計測する。そして、双方の計測結果に基づいて、不
要な信号による誤差成分を除去し、その不要な成分が除
去された位相誤差にしたがって、被測定移相器の移相量
を補正するものである。
【0019】図2は、本実施例の処理手順を示すフロー
チャートであり、図1に示す一般的なフェーズドアレイ
アンテナの性能補償装置のビーム走査制御器内のCPU
で行われる処理手順を示すものである。
【0020】図1のフェーズドアレイアンテナの性能補
償装置の構成は、既に説明してあるため、その説明は省
略し、図2に示すフローチャートにしたがって、本実施
例の動作について説明する。
【0021】まず、インテグラル・モニタ・マニホール
ド5からの受信出力の振幅が最大となるように、各移相
器3の移相量を制御する(S101)。次に、測定すべ
き移相器3(以下、被測定移相器3’とする)を指定し
(S102)、その被測定移相器3’の位相を0°にセ
ットする(S103)。つまり、S102では、移相器
3の番号がi=1と初期化され、S103では、被測定
移相器3’の位相の回転回数がn=1と初期化される。
この状態で、インテグラル・モニタ・マニホールド5か
らの受信出力に基づいて、合成出力Ain(この場合
は、n=1)を計測し、そのデータを取り込む(S10
4)。合成出力Ai1が計測された後、被測定移相器
3’の位相を90°回転させる(S105)。ここで、
この被測定移相器3’の位相の回転回数nはn=2とな
る。位相を回転させた後、前述と同様に、合成出力Ai
2を計測し、そのデータを取り込む(S104)。この
S104およびS105の処理は、被測定移相器3’の
位相の回転角度が360°、つまり、回転回数n=4に
なるまで繰り返される。ここまでの処理は、前述の従来
のフェーズドアレイアンテナの性能補償装置の動作にお
けるS201〜S205までの処理と同様である。
【0022】被測定移相器3’の移相の回転回数がn=
4となると、この回転回数nは再びn=1に初期化され
る(S106)。次に、第i番目の移相器3、つまり、
被測定移相器3’を除く全ての移相器3の位相を180
°反転させる(S107)。この状態で、前述のS10
4およびS105の処理が、被測定移相器3’の位相の
回転角度が360°、つまり、回転回数n=4になるま
で繰り返される(S108およびS109)。S108
では、被測定移相器3’の位相の回転回数の各状態ごと
に、インテグラル・モニタ・マニホールド5からの受信
出力に基づいて、合成出力Binを計測し、そのデータ
を取り込む。
【0023】ここで、図3は、S104およびS108
において得られた合成出力AinおよびBinを説明す
る図であり、詳細は、従来技術の説明の欄で既に説明し
てある。ここで、合成出力Binを構成する被測定移相
器3’を除く他の放射素子4からの個々の出力ベクトル
10’は、被測定移相器3’を除く全ての移相器3の位
相が反転されているために、被測定移相器3’に対応し
て設けられた放射素子4からの出力ベクトル以外は、全
て合成出力Ainを構成する被測定移相器3’を除く他
の放射素子4からの個々の出力ベクトル10と点対象の
関係となっている。
【0024】図2に戻り、本実施例の動作説明を続ける
と、S104およびS108において得られた合成出力
Ain(n=1、2、3、4)およびBin(n=1、
2、3、4)は、検波器6により検波された時点で、ス
カラ量となっており、これらの値により、以下に示す式
を用いて、第i番目の被測定移相器3’の位相誤差φを
算出する(S110)。
【0025】
【0026】算出された位相誤差φが、予め定められた
その被測定移相器3’の給電位相に対し、許容値以上ず
れているか否かを判定し、ずれている場合には、その被
測定移相器3’の移相量を補正する(S111)。そし
て、このS102からS111までの処理を、全部の移
相器3に対して、つまり、i=1からi=imax(設
置された移相器3の個数)になるまで、繰り返し実行す
る。
【0027】本実施例では、1つの被測定移相器ごとに
その移相量を補正するようにしたが、全ての補正データ
を格納しておき、システム運用中の所定のタイミング
で、その補正データに基づいて、全ての移相器の移相量
を補正するようにしてもよい。また、所定期間、この位
相誤差の算出を継続し、その平均補正データに基づい
て、各移相器の移相量を補正するようにしてもよい。
【0028】さらに、本実施例では、被測定移相器の位
相を90°ずつ回転させながら、その合成ベクトルを検
出し、その検出結果に基づいて、その被測定移相器の位
相誤差の計算を行っているが、この位相の1回の位相回
転角度は90°に限定されるものではない。例えば、移
相器として、図4(a)に示すような4ビットの移相器
3を用いた場合には、その最小移相量は22.5°であ
ることから、被測定移相器の1回の位相回転角度を2
2.5°とすれば、計算量は多くなるものの、算出され
る位相誤差の精度は向上することになる。
【0029】ここで、4ビットの移相器3を用いて所望
の移相量を得る場合について図4を参照して説明する。
4ビットの移相器3は、22.5°、45°、90°お
よび180°の4つの位相シフト回路11が備えられて
おり、ビーム走査制御器8からの制御データに基づいて
ドライバ回路12が所望の位相シフト回路11を動作さ
せて所望の移相量を得るというものである。例えば、1
23°の移相量が所望の場合、まず、22.5°刻みで
123°に最も近い移相量を得る、つまり、22.5°
で量子化する。すると、123/22.5=5.46・
・・となり、この値を四捨五入した値5を4ビットで表
記すると図4(b)のようになる。したがって、90°
と22.5°の位相シフト回路11を動作させて合計1
12.5°の移相量を得る。ここで、112.5°と1
23°との差−10.5°を位相誤差または量子化誤差
という。したがって、図2に示すフローチャートにおけ
るS111で行われる補正処理では、算出された位相誤
差を最小とするために必要であるならば、22.5°の
位相シフト回路11や45°の位相シフト回路11の動
作を制御することにより、移相量が補正される。
【0030】図5は、ダイナミックにビーム走査を行
い、ビーム指向精度を計算した結果を示すものであり、
(a)に示す従来の方法による計算結果と、(b)およ
び(c)に示す本実施例の方法による計算結果を比較す
ることにより、本実施例の優位性つまり、ビーム指向精
度のばらつきが改善されていることが容易に理解でき
る。ここで、図5(b)は、被測定移相器の位相を90
°ずつ回転させた場合の計算結果であり、(c)は、被
測定移相器の位相を22.5°ずつ回転させた場合の計
算結果を示すものである。この図5に示すシミュレーシ
ョンは、MLSに適用されるフェーズドアレイアンテナ
を用い、さらに、パラメータ例として、(1)素子数
78、(2)素子間隔 33mm、(3)周波数 50
61MHz、(4)移相器 4bit(ディジタル)、
(5)放射素子パターン cosθ、(6)ビーム形成
角 0°を用いて、乱数により位相のばらつきの与え方
を変え、かつ、算出された位相誤差に基づいて位相補正
を行ったものである(ここで、試行回数は各ケースにつ
き30回である)。
【0031】本実施例では、複数の放射素子4からの放
出信号により形成される合成ビームをインテグラル・モ
ニタ・マニホールド5で検出し、その受信出力に基づい
て、各放射素子4に対応した移相器3の位相誤差を算出
しているが、図6に示すように、各放射素子4の給電部
付近にインテグラル・モニタ・マニホールド5’を設
け、これにより、各放射素子4への給電電力の一部を取
り出し、ビーム走査アンテナの放射波を空間で受信した
のと同様の信号を合成し、その受信出力に基づいて位相
誤差を算出するようにしてもよい。
【0032】本実施例における補正処理は、例えば、本
実施例をMLSに適用した場合には、図7に示すそのM
LSの動作シーケンス中の休止期間を利用したタイミン
グで行う行うことができる。図7において、ELは高低
誘導装置の動作タイミングを示し、AZは方位誘導装置
の動作タイミングを示し、BAZは、後方方位誘導装置
の動作タイミングを示すものである。一例として、高低
誘導装置に本実施例の性能補償装置を適用した場合、S
EQ1で、休止期間A、BおよびCのそれぞれのタイミ
ングで、各移相器の補正データを算出し、さらに、それ
らの平均値を算出する。そして、その平均補正データに
基づいて、休止期間Dで各移相器の移相量を補正する。
そして、移相器の移相量が補正された状態で、SEQ2
が実行されることになる。この補正処理をSEQ1およ
びSEQ2の双方において繰り返し実行するようにす
る。ただし、この補正処理の動作タイミングは、これに
限定されるものではない。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフェーズ
ドアレイアンテナの性能補償方法および装置によれば、
被測定移相器を除く全ての移相器の位相を反転させるこ
とにより、不要な信号成分を除去したために、位相誤差
の計測がより高精度に行うことができる。したがって、
温度特性に非常に優れたフェーズドアレイアンテナを実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なフェーズドアレイアンテナの性能補償
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の動作手順を示すフローチャ
ートである。
【図3】本発明の一実施例における各放射素子からの放
射信号のベクトル合成図である。
【図4】本発明の一実施例で適用される移相器の一例を
示す図である。
【図5】フェーズドアレイアンテナからのビームの指向
精度を示す図であり、(a)は、従来の方法により補正
が行われた場合のビーム指向精度を示すものであり、
(b)および(c)は、本発明の第1の実施例により補
正が行われた場合のビーム指向精度を示すものである。
【図6】本発明の他の実施例の主要部分の構成を示すブ
ロック図である。
【図7】本発明のフェーズドアレイアンテナの性能補償
装置をマイクロ波着陸システムに用いた場合の制御信号
のフォーマットを示す図である。
【図8】従来のフェーズドアレイアンテナの性能補償装
置の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】従来のフェーズドアレイアンテナの性能補償装
置における各放射素子からの放射信号のベクトル合成図
である。
【符号の説明】
1 送信源 2 電力分配器 3 移相器 3’ 被測定移相器 4 放射素子 5、5’ インテグラル・モニタ・マニホールド 6 検波器 7 A/D変換器 8 ビーム走査制御器 9 CPU 11 位相シフト回路 12 ドライブ回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の移相器に対応して設けられる複数
    の放射素子から放出される信号と等価な信号の合成出力
    を第1の合成出力として計測する第1のステップと、 被測定移相器を除く全ての前記移相器の位相を反転させ
    た状態で、前記複数の放射素子から放出される信号と等
    価な信号の合成出力を第2の合成出力として計測する第
    2のステップと、 前記第1の合成出力および第2の合成出力に基づいて、
    前記被測定移相器の位相誤差を算出する第3のステップ
    と、 前記位相誤差にしたがって、前記被測定移相器の移相量
    を補正する第4のステップとを含むことを特徴とするフ
    ェーズドアレイアンテナの性能補償方法。
  2. 【請求項2】 前記第1のステップは、 前記被測定移相器の移相を所定量ずつシフトさせなが
    ら、前記複数の放射素子から放出される信号と等価な信
    号の合成出力を第1の合成出力として計測するステップ
    であり、 前記第2のステップは、 前記被測定移相器を除く全ての前記移相器の位相を18
    0°反転させた状態で、前記被測定移相器の位相を前記
    所定量ずつシフトさせながら、前記複数の放射素子から
    放出される信号と等価な信号の合成出力を第2の合成出
    力として計測するステップであることを特徴とする前記
    請求項1に記載のフェーズドアレイアンテナの性能補償
    方法。
  3. 【請求項3】 前記所定量は、前記移相器によりシフト
    可能な移相量の最小単位量であることを特徴とする前記
    請求項2に記載のフェーズドアレイアンテナの性能補償
    方法。
  4. 【請求項4】 送信電力を複数に分配する分配器と、 前記分配器により分配された出力をそれぞれ受ける複数
    の移相器と、 前記複数の移相器の出力を受けるアレイ状に配置された
    複数の放射素子と、 前記複数の移相器の移相量を制御することによってビー
    ム走査方向を制御するビーム走査制御器とを備えるフェ
    ーズドアレイアンテナにおいて、 前記複数の放射素子から放出された信号を遠方界で受信
    したものと等価な信号の合成出力をモニタするモニタ手
    段と、 前記モニタ手段のモニタ結果に基づいて、移相量を補正
    すべき被測定移相器以外の他の全ての移相器による前記
    合成出力における位相誤差成分を除去する除去手段と、 前記除去手段による位相誤差成分の除去の後、前記モニ
    タ手段からの出力に基づいて前記被測定移相器の移相量
    を補正する補正手段とを備えることを特徴とするフェー
    ズドアレイアンテナ。
  5. 【請求項5】 送信電力を複数に分配する分配器と、 前記分配器により分配された出力をそれぞれ受ける複数
    の移相器と、 前記複数の移相器の出力を受けるアレイ状に配置された
    複数の放射素子と、 前記複数の移相器の移相量を制御することによってビー
    ム走査方向を制御するビーム走査制御器とを備えるフェ
    ーズドアレイアンテナにおいて、 前記複数の放射素子から放出された信号を遠方界で受信
    したものと等価な信号の合成出力をモニタするモニタ手
    段と、 被測定移相器の位相を所定量ずつシフトさせながら、前
    記モニタ手段により得られる第1の合成出力と、前記被
    測定移相器以外の前記複数の移相器の位相を反転させた
    後、前記被測定位相器の位相を所定量ずつシフトさせな
    がら、前記モニタ手段により得られる第2の合成出力と
    に基づいて、前記被測定移相器の位相誤差を算出する手
    段と、 算出された位相誤差に基づいて、前記被測定移相器の移
    相量を補正する手段とを備えることを特徴とするフェー
    ズドアレイアンテナ。
  6. 【請求項6】 前記移相器は、 前記放射素子から放出されるビームの位相をシフトする
    複数の位相シフト回路と、 前記ビーム走査制御器からの制御信号により前記位相シ
    フト回路を駆動するドライブ回路とを備えるものであっ
    て、 前記所定量は、前記位相シフト回路によりシフトされる
    移相量の最小単位量であることを特徴とする前記請求項
    5に記載のフェーズドアレイアンテナ。
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