JPH08287686A - 高速低電力型デコード回路 - Google Patents

高速低電力型デコード回路

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JPH08287686A
JPH08287686A JP7111049A JP11104995A JPH08287686A JP H08287686 A JPH08287686 A JP H08287686A JP 7111049 A JP7111049 A JP 7111049A JP 11104995 A JP11104995 A JP 11104995A JP H08287686 A JPH08287686 A JP H08287686A
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和之 中村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタンバイ時における消費電力の増大を抑え
るとともに、高速化を可能にしたデコード回路を提供す
る。 【構成】 デコード回路を構成するCMIS素子のしき
い値電圧の絶対値を、入力端から末端に行くほど大きく
なるように設定する。デコード回路の末端のCMIS素
子は動作確率が低いため、MIS素子のしきい値電圧を
高くすることでスタンバイ電流を削減する。また入力端
に近いMIS素子では動作確率が高くスタンバイ電流は
問題とならないため、MIS素子のしきい値電圧の低い
ものを用いて動作速度を優先する。 VtnIB≦VtnPD≦VtnDEC≦VtnWD VtpIB≧VtpPD≧VtpDEC≧VtpWD (但し、全てが等しい場合は含まない)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体メモリのアドレス
デコード回路等のデコード回路に関し、特に高速化と低
消費電力化を図った回路に関する。
【0002】
【従来の技術】デコード回路、例えばSRAM回路等の
アドレスデコード回路では、アドレス信号が入力される
入力バッファ回路の数はアドレス入力信号の数(N)で
あるが、これらの数段の論理ゲートからなるデコード回
路によって展開されると、最終的には末端のワード線駆
動回路の数は2のN乗となる。例えば、16Mビットの
容量をもつSRAMの場合では、末端のワード線駆動回
路は数万個になる。
【0003】また、CMIS型メモリLSIのアドレス
デコード回路は、CMIS論理回路を用いて構成されて
いるが、このCMIS素子のしきい値電圧は集積回路上
の全ての回路でpチャネルMISFETと、nチャネル
MISFETとでそれぞれ同一に設定されることが殆ど
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、LSIの高
速化のためにはトランジスタのON電流を多くとること
が必要であり、そのためにはCMIS素子のしきい値電
圧の絶対値は低い方が好ましい。しかしながら、このよ
うにしきい値電圧を低く設定すると、その一方でスタン
バイ時のリーク電流による消費電力の増大を引き起こす
ことになる。このため、従来では、この両者のかねあい
に基づいてしきい値電圧が決定されており、結果として
低消費電力化と高速化の両者を共に満足させることが困
難であるという問題が生じている。
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、スタンバイ時における
消費電力の増大を抑えるとともに、高速化を可能にした
デコード回路を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のデコード回路
は、論理回路を構成するCMIS素子のしきい値電圧の
絶対値を、入力端から末端に行くほど大きくなるように
設定する。すなわち、nチャネルMIS素子のしきい値
電圧を入力端から末端に向けて大きくし、pチャネルM
IS素子のしきい値電圧を入力端から末端に向けて小さ
くする構成とする。
【0007】また、本発明のデコード回路は、CMIS
素子を構成するnチャネルMIS素子の基板電位を入力
端から末端に行くほど小さくし、pチャネルMIS素子
の基板電位を入力端から末端に行くほど大きくする構成
とする。
【0008】
【作用】デコード回路の末端のCMIS素子は動作確率
が低いため、CMIS素子のしきい値電圧を高くするこ
とでスタンバイ電流を削減する。また入力端に近いCM
IS素子では動作確率が高くスタンバイ電流は問題とな
らないため、CMIS素子のしきい値電圧の低いものを
用いて動作速度を優先する。
【0009】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明をアドレスデコード回路に適用した一
実施例の回路図である。同図において、アドレス入力信
号は5ビットであり、したがって、末端のワード線選択
回路のワード線の数は2の5乗の32個となる。前記ア
ドレス入力信号はそれぞれ入力端A0〜A4に入力され
る。各入力端にはそれぞれ入力バッファ回路IBが接続
され、この入力バッファ回路IBにはプリデコード回路
PDがそれぞれ接続される。そして、各プリデコード回
路PDの出力端には中間アドレス選択回路DECに接続
され、さらにこれらの出力端はワード線選択回路WDに
接続され、これらのワード線選択回路WDに32本のワ
ード線WL0〜WL31が接続された構成とされてい
る。したがって、アドレス入力信号の入力端A0〜A4
のそれぞれの信号の組み合わせに対応した信号がWL0
〜WL31のいずれかに出力され、アドレスデコードと
して機能されることになる。
【0010】ここで、このアドレスデコード回路はCM
IS構成であるため、前記した入力バッファ回路IB、
プリデコード回路PD、中間アドレス選択回路DEC、
ワード線選択回路WDはそれぞれnチャネルMISFE
T、pチャネルMISFETで構成されている。そし
て、これらの各回路を構成するMISFETのしきい値
電圧は、次のように設定されている。 VtnIB≦VtnPD≦VtnDEC≦VtnWD …(1) VtpIB≧VtpPD≧VtpDEC≧VtpWD …(2) ただし、VtnIB=VtnPD=VtnDEC=Vt
nWD、でかつVtpIB=VtpPD=VtpDEC
=VtpWD、の場合は含まない。
【0011】すなわち、nチャネルMISFETでは、
しきい値電圧をIB,PD,DEC,WDの順に大きく
し、pチャネルMISFETでは、しきい値電圧をI
B,PD,DEC,WDの順に小さくしている。このし
きい値電圧の設定は、MISFETを形成する際のチャ
ネルへのイオン注入量の調整や、チャネル長を相違する
ことで容易に設定することが可能である。
【0012】このように構成されたアドレスデコード回
路においては、入力端A0〜A4に入力される5つのビ
ット列に対して選択されるワード線(Highレベル)
は1本だけであり、他の31本のワード線はすべてLo
wレベルとなる。このため、末端のワード線選択回路W
Dの動作確率はかなり低いものとなる。その一方で、入
力端A0〜A4に近い入力バッファ回路IBやプリデコ
ード回路PDは、アドレス入力信号が全て変化するよう
な場合で動作確率が最高となり、このときには100%
となる。すなわち、このアドレスデコード回路は、入力
端から末端に行くほど回路数が増し、その一方で動作確
率が小さいものとなる。
【0013】スタンバイ電流は、スタンバイ状態にある
回路の数で決定され、動作確率の高い回路では負荷の充
放電電流が支配的であるので、スタンバイ電流は問題と
ならない。したがって、末端の回路は回路構成要素のM
ISFETのしきい値電圧を高くしてスタンバイ電流を
削減することが好ましい。一方、入力端に近い回路で
は、構成要素のMISFETのしきい値電圧の低いもの
を用いて動作速度を優先することが好ましい。
【0014】このことから、図1に示したアドレスデコ
ード回路では、前記式(1),(2)のように、入力端
から末端に向けてnチャネル及びpチャネルの各MIS
FETのしきい値電圧の絶対値を順次高く設定すること
により、前記した低消費電力化と高速度化をそれぞれ改
善することが可能となる。
【0015】ここで、前記した各回路が、図2に示すよ
うなpチャネルMISFET MP1とnチャネルMI
SFET MN1とで構成されるCMIS型ゲート回路
素子で構成されている場合には、CMIS素子は基板電
位CP,CNを変えることで回路的にしきい値電圧を制
御することが可能である。したがって、これを利用して
MISFETのしきい値電圧を、アドレスデコード回路
の入力端から末端に行くに従ってしきい値電圧が高くな
るように各MISFETに基板電位を与えることで、図
1の回路の場合と同様に低消費電力化と高速化が実現で
きる。
【0016】なお、本発明においては、動作確率の高い
入力バッファ回路やプリデコード回路等にECL(Em
itter Coupled Logic)回路等の、
高速であるがD電流を消費する回路を用いてもよい。ま
た、前記実施例は本発明のアドレスデコード回路の簡単
な例を示しているが、より多くの入力アドレス信号が入
力され、極めて多数のワード線が選択されるアドレスデ
コード回路に適用すれば、前記した低消費電力化と高速
化き効果が高められることは言うまてもない。
【0017】また、前記実施例では本発明をアドレスデ
コード回路に適用した例を示しているが、入力端側の素
子に対して末端側の素子の動作確率が低い一般的なデコ
ード回路に対して本発明を同様に適用することが可能で
ある。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、デコード
回路の末端のCMIS素子は動作確率が低いため、CM
IS素子のしきい値電圧を高くすることでスタンバイ電
流を削減でき、入力端に近いCMIS素子では動作確率
が高くスタンバイ電流は問題とならないため、CMIS
素子のしきい値電圧の低いものを用いて動作速度を優先
することにより、デコード回路のスタンバイ電流を抑制
し、かつその一方で高速化を実現することができる効果
がある。
【0019】MIS素子を構成するnチャネル及びpチ
ャネルの各MIS素子に対しては、nチャネルMIS素
子のしきい値電圧を入力端から末端に向けて大きくし、
pチャネルMIS素子のしきい値電圧を入力端から末端
に向けて小さくすることで、前記したスタンバイ電流の
抑制と、動作の高速化が実現される。
【0020】また、CMIS素子を構成するnチャネル
MIS素子の基板電位を入力端から末端に行くほど小さ
くし、pチャネルMIS素子の基板電位を入力端から末
端に行くほど大きくすることによっても、スタンバイ電
流の抑制と、動作の高速化が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデコード回路の一実施例の回路図であ
る。
【図2】本発明に適用される論理回路の一例を示す回路
図である。
【符号の説明】
IB 入力バッファ回路 PD プリデコード回路 DEC 中間アドレス選択回路 WD ワード線選択回路 MP1 pチャネルMISFET MN1 nチャネルMISFET

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CMIS素子からなる論理回路を階層的
    に接続し、入力される複数ビットの入力信号に基づいて
    デコード動作をを行うデコード回路において、前記各論
    理回路を構成する前記CMIS素子のしきい値電圧の絶
    対値を、入力端から末端に行くほど大きくなるように設
    定したことを特徴とする高速低電力型アドレスデコード
    回路。
  2. 【請求項2】 nチャネルMIS素子のしきい値電圧を
    入力端から末端に向けて大きくし、pチャネルMIS素
    子のしきい値電圧を入力端から末端に向けて小さくする
    請求項1の高速低電力型デコード回路。
  3. 【請求項3】 CMIS素子からなる論理回路を階層的
    に接続し、入力される複数ビットの入力信号に基づいて
    デコード動作を行うデコード回路において、前記各論理
    回路のCMIS素子を構成するnチャネルMIS素子の
    基板電位を入力端から末端に行くほど小さくし、pチャ
    ネルMIS素子の基板電位を入力端から末端に行くほど
    大きくする高速低電力型デコード回路。
  4. 【請求項4】 CMIS素子は、pチャネルMIS素子
    とnチャネルMIS素子のソース・ドレインが縦続接続
    され、各素子のゲートを共通接続して入力端とし、各素
    子のソース・ドレイン接続点を出力端とする請求項3の
    高速低電力型アドレスデコード回路。
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