JPH08287125A - プリント配線板の設計方法 - Google Patents

プリント配線板の設計方法

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JPH08287125A
JPH08287125A JP7089627A JP8962795A JPH08287125A JP H08287125 A JPH08287125 A JP H08287125A JP 7089627 A JP7089627 A JP 7089627A JP 8962795 A JP8962795 A JP 8962795A JP H08287125 A JPH08287125 A JP H08287125A
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JP
Japan
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land
thermal
clearance
shape
area
Prior art date
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Application number
JP7089627A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Kitada
俊彦 北田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーマルランド導通領域の最適面積を自動的
に確保する。 【構成】 ランド作成工程130はクリアランスランド
作成工程131、サーマルランド導通領域計算工程13
2、サーマルランド決定工程133を含む。クリアラン
スランド作成工程131でクリアランスランドを固定的
に作成し、サーマルランド導通領域計算工程132で複
数のサーマルランド形状の候補について導通領域の面積
を計算する。クリアランスランドが近接していると導通
領域の面積が減る。この後、サーマルランド決定工程1
33で面積を最大にするサーマルランド形状を決定す
る。導通領域が確保されるので回路の誤動作が回避さ
れ、面積という客観量を導入するので自動化が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はプリント配線板の設計
方法、特に、プリント配線板の作成に当たり、導体層に
クリアランスランドおよびサーマルランドを含む複数の
ランドを設計をする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板は電子機器等において広
く使用され、その層数も単層から数十程度に至るまで多
種多様である。最近では回路の大規模化、高速化等に伴
い、多層基板に対する要望がさらに強くなりつつある。
【0003】多層基板は一般に、複数の信号層と導体層
から構成され、この導体層は通常回路に電力を供給する
ための電源層およびグランド層からなる。すなわち、プ
リント配線板に搭載される部品は信号層を介して信号の
やりとりをするとともに、導体層から給電を受けること
によって動作する。
【0004】図8はディップタイプの部品を搭載する場
合に導体層に設けられるランドの形状を示す図である。
同図において、プリント配線板500の所定の層が導体
層501であり、ここにそれぞれ8ピン、6ピンの電子
部品502、503が搭載されている。電子部品50
2、503の端子が貫入するスルーホールの周囲には、
クリアランスランド504、またはサーマルランド50
5が設けられている。
【0005】ここでサーマルランドとは、端子を導体層
501に接続する場合に設けられるランドで、部品を半
田付けする際、熱が導体層501へ発散して半田付け効
率が悪化する事態を回避するものである。すなわち、サ
ーマルランド505は導体層501に穿設されたリング
状の切り欠き(同図では4つの長方形の穴)によって熱
の発散を防ぐものであり、この切り欠きは本来電気的な
意味を持たない。しかしランドどうしが近接する結果、
端子と導体層の導通がとられる領域(以下「導通領域」
という)が確保できない場合、電子部品に対する給電が
不十分となり、誤動作が発生しうる。導通領域の確保は
設計上重要な問題である。なお、図9はサーマルランド
505を拡大した図で、このランドは切り欠きである非
導通領域520と、それを差し引いた導通領域521で
構成されている。
【0006】一方、クリアランスランドは信号が導体層
501に接触しないよう、全体が導体層501に穿設さ
れた穴によって形成されるランドである。この信号は導
体層501とは別の、図示しない信号層において他の電
子部品等にパターン接続される。クリアランスランドは
端子と導体層の接触を完全に遮断すべく、端子が貫入す
るスルーホールよりも大きな直径で形成されている。
【0007】ここで従来のプリント配線板の設計方法の
一部を説明する。図7は従来の方法によって導体層にラ
ンドを作成する手順を示すフローチャートである。
【0008】同図において、まず設計情報読み込み工程
111により、基板設計に必要な設計情報や導体層作成
に必要な情報が取り込まれ、部品配置工程112で電子
部品502、503等がプリント配線板上に配置され
る。この時点ではまだ電子部品の端子に信号名が付いて
おらず、導体層内にランドは作成されない。
【0009】次に部品端子信号割付工程113により部
品端子に信号名が割付けられ、ランド作成工程130に
よってクリアランスランド504やサーマルランド50
5が所定のランド形状で作成される。
【0010】この後、配線・修正工程114により同一
信号を持つ部品端子のパターン配線を行い、検査工程1
15でデザインルールに対する違反の有無が判断され、
必要な修正がなされる。つづいて、サーマルランド検査
工程601でサーマルランド505の導通領域の不足有
無を目視検査する。不足箇所があれば、サーマルランド
形状変更工程602において人手作業によって対応す
る。
【0011】特開平4−241676号公報には、パタ
ーン配線等が近接した場合にランドの面積を確保するた
めの設計方法(以下「従来発明」という)が開示されて
いる。この方法では、まずランドを微細領域の集合とし
て定義する。次に、配線等がランド近傍に存在すること
によってランドが完全な形状で確保できない場合、前記
微細領域のうち任意の領域を放棄することにより、残る
領域で最大のランド面積を得るというものである。従来
発明にはランド生成に関する全工程が説明されてはいな
いものの、図7同様の処理をとると考えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来発明は所望のラン
ド形状を実現するための一方法である。この点において
本発明と目的を同じくするものの、従来発明はランド形
状の変更を人手に頼る点で課題が残った。これはランド
と配線等との近接関係の把握が自動化されないためであ
る。また従来発明の場合、サーマルランドの導通領域の
面積確保に関する記述がない。
【0013】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
で、その目的は導体層にサーマルランドやクリアランス
ランドを設ける際、これらの近接関係を自動検証し、必
要に応じてランドの形状またはサーマルランドの回転角
を変更することで導通領域の確保を可能とする点にあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のプリント配線板の設計方法は、導体層に複数
のランド設計をする方法であって、クリアランスランド
を設けるべき位置を特定する工程と、サーマルランドを
設けるべき位置を特定する工程と、前記2種類のランド
の近接関係を検証する工程と、前記検証の結果に従って
ランドの形状を決定する決定工程とを含むものである。
なお、ここでいうランドはサーマルランドおよびクリア
ランスランドを含むものである。
【0015】また本発明は、前記決定工程で、前記検証
の結果に従ってランドの形状のかわりにサーマルランド
の回転角を決定するものである。
【0016】さらに本発明は、前記検証工程で前記クリ
アランスランドによって削り取られる部分が考慮されつ
つ前記サーマルランドの導通領域の面積が計算され、一
方、前記決定工程は代替可能なランドのうち前記導通領
域の面積を最大にするランドを所望のランドとして決定
するものである。
【0017】また本発明は、プリント配線板の作成に当
たり、少なくとも、複数のサーマルランドを導体層に設
計する方法であって、サーマルランドを設けるべき位置
を特定する工程と、前記サーマルランドどうしの近接関
係を検証する工程と、前記検証の結果に従ってサーマル
ランドの形状を決定する決定工程とを含むものである。
【0018】このとき本発明の前記決定工程は、前記検
証の結果に従ってサーマルランドの形状のかわりに回転
角を決定するものである。
【0019】このとき本発明は、前記サーマルランドど
うしが近接するとき、それらのサーマルランドを組み合
わせることによって新たなサーマルランドを生成するも
のである。
【0020】さらにこのとき、本発明は前記新たなサー
マルランドを、前記近接しあうサーマルランド全体を取
り囲む形状で生成するものである。
【0021】
【作用】上記構成による本発明によれば、回路情報等の
設計情報から、まずクリアランスランドおよびサーマル
ランドを設けるべき位置が特定される。つづいてこれら
2種類のランドの近接関係、特にサーマルランドの導通
領域がクリアランスランドによって狭くなる箇所の有無
が検証される。この結果に従って、ランドの形状が決定
される。
【0022】また本発明によれば、前記検証の結果に従
ってランドの形状のかわりにサーマルランドの回転角が
決定される。
【0023】さらに本発明では、クリアランスランドに
よって削り取られる部分を考慮しながらサーマルランド
の導通領域の面積が計算され、代替可能なランドのうち
この面積を最大にするランドが所望のランドとして決定
される。
【0024】一方、本発明の別のアプローチによれば、
サーマルランドとクリアランスランドの関係ではなく、
サーマルランドどうしの位置の近接関係が検証され、こ
の結果に従って所望のサーマルランドが決定される。
【0025】このとき本発明によれば、前記検証の結果
に従ってランドの形状のかわりにサーマルランドの回転
角が決定される。
【0026】また本発明によれば、サーマルランドどう
しが近接するならば、それらのサーマルランドを組み合
わせることによって新たなサーマルランドが生成され
る。
【0027】また前記新たなサーマルランドは、前記近
接しあうサーマルランド全体を取り囲む形状で生成され
る。
【0028】
【実施例】
実施例1.ここで本発明の好適な実施例を適宜図面を参
照しながら説明する。実施例1はランドどうしが近接し
た場合にもサーマルランドの導通領域の面積を確保する
ために、複数の代替可能なサーマルランド形状を準備し
ておき、面積計算を通して最適な形状を決定する点に特
徴がある。ここでは実施例1の方法によってプリント配
線板を作成するための一連の処理工程を説明する。
【0029】図1は実施例1に係るプリント配線板設計
方法のフローチャートである。同図に示すように本実施
例は、設計情報読み込み工程111、部品配置工程11
2、部品端子信号割付工程113、配線・修正工程11
4、検査工程115、ランド作成工程130、および基
板製造データ作成工程116から構成される。また、一
連の処理に当たり、端子情報ファイル121、ランド形
状ファイル122、サーマルランド種選択ファイル12
3、接続情報ファイル124、実装情報ファイル12
5、クリアランスランド情報ファイル126、導通領域
情報ファイル127、基板製造データファイル128が
作成され、順次参照される。ここで予めこれらのファイ
ルの内容を説明する。
【0030】図2には実施例1の工程に関連するファイ
ルの構成図である。
【0031】同図(a)は設計情報読み込み工程111
で作成された端子情報ファイル121の構成例を示す。
このファイルは、端子が所属する部品および端子を識別
する端子番号201、端子位置を示す端子座標202、
端子に対応する信号名203、代替サーマルランドを選
択する際、そのグループ番号を示すサーマルランド選択
番号204、サーマルランドに近接する可能性のあるク
リアランスランドの形状を示すクリアランスランド形状
番号205、および後述のサーマルランド決定工程13
3で決定されるサーマルランド形状番号206等の情報
を有する。
【0032】同図(b)は設計情報読み込み工程111
で作成されたランド形状ファイル122の構成例であ
る。このファイルは、後述のサーマルランド種選択ファ
イル123に格納される代替可能サーマルランド形状の
番号222等を示すランド形状番号211、そのランド
の形状を具体的に示すランド形状212、ランドの大き
さを示すランド寸法213およびこのランドがサーマル
ランドの場合、導通領域の座標範囲を示す導通領域情報
214を有する。
【0033】同図(c)は設計情報読み込み工程111
で作成されたサーマルランド種選択ファイル123の構
成例を示す。このファイルは、前述のサーマルランド選
択番号204に対応するサーマルランド形状対応番号2
21、および代替可能なサーマルランドランド形状の番
号222、223、224、225、226を有する。
【0034】同図(d)に後述のクリアランスランド作
成工程131で作成されるクリアランスランド情報ファ
イル126の構成例を示す。このファイルは、クリアラ
ンスランドの中心座標231、クリアランスランドの形
状232、クリアランスランドの大きさ233を有す
る。このファイルはサーマルランドに近接するクリアラ
ンスランドについて参照が必要となる。
【0035】図2(e)に後述のサーマルランド導通領
域計算工程132で作成される導通領域情報ファイル1
27の構成例を示す。このファイルは、前述のランド形
状番号211に対応するサーマルランド形状番号24
1、導通領域の座標範囲を示す導通領域座標242、導
通領域の面積を示す導通領域面積243とを有する。
【0036】ここで図1を参照しながら処理の手順を説
明する。
【0037】[設計情報読み込み工程111]まず設計
情報読み込み工程111で読み込まれる情報から端子情
報ファイル121、ランド形状ファイル122、サーマ
ルランド種選択ファイル123、接続情報フィル124
を作成する。
【0038】[部品配置工程112]端子情報ファイル
121が読み込まれ、プリント配線板上に部品が配置さ
れる。部品配置後に端子座標202が端子情報ファイル
121に書き込まれる。
【0039】[部品端子信号割付工程113]接続情報
ファイル124が読み込まれ、部品配置工程112で端
子位置が決定された各端子に信号名の割付を行う。信号
名203は端子情報ファイル121に書き込まれる。
【0040】[配線・修正工程114]端子情報ファイ
ル121から端子位置と信号名が読み込まれ、同一信号
名端子間の配線パターンが決定される。この後、決定さ
れた配線パターン等の情報を実装情報ファイル125と
して作成する。
【0041】[検査工程115]実装情報ファイル12
5に記憶された配線パターン情報について設計ルール
(論理/物理)違反の有無を検査する。違反箇所があれ
ば部品配置工程112または配線・修正工程114で修
正される。
【0042】[ランド作成工程130]本工程が実施例
1に特徴的な工程である。本工程はクリアランスランド
作成工程131、サーマルランド導通領域計算工程13
2、サーマルランド決定工程133で構成される。
【0043】1.クリアランスランド作成工程131 端子情報ファイル121から端子ごとに情報を取り込
み、信号名203が導体層の名称(すなわち、通常は電
源層またはグランド層)と同じでなければ、作成すべき
ランドはクリアランスランドと判明する。そこで、クリ
アランスランド形状番号205に合致するランド形状番
号211をランド形状ファイル122から探し出し、ラ
ンド形状212とランド寸法213を書き込む。この
際、後述のサーマルランド導通領域計算工程132の便
宜を図るべく、クリアランスランド情報ファイル126
も作成する。
【0044】一方、信号名203が導体層名称と同一な
らば作成すべきランドはサーマルランドであるため、そ
の端子の処理はスキップし、次の端子情報を読み込む。
全端子についてこのループ処理を行う。
【0045】2.サーマルランド導通領域計算工程13
2 1.と同様、端子ごとに情報を取り込み、信号名203
が導体層の名称と同一であれば、候補となる複数のサー
マルランド形状について導通領域の面積を計算する。こ
こで候補となる形状は、例えば円、楕円、正方形、正六
角形、長方形等が考えられる。
【0046】まず、端子情報ファイル121のサーマル
ランド選択番号204に合致するサーマルランド形状対
応番号221がサーマルランド種選択ファイル123よ
り探し出され、1つの代替可能サーマルランド形状番号
222が仮定される。この番号に対応するサーマルラン
ドの導通領域情報214がランド形状ファイル122か
ら読み込まれる。一方、クリアランスランドに関する情
報がクリアランスランド情報ファイル126から読み込
まれ、導通領域の面積計算が行われる。すなわち、サー
マルランドとクリアランスランドが近接する場合、後者
によって削り取られる導通領域が考慮されるのである。
【0047】つぎに、この計算結果から導通領域座標2
42、導通領域面積243を導通領域情報ファイル12
7に書き込む。サーマルランド種選択ファイル123に
指定されている残りの代替可能サーマルランド形状番号
223〜226に対しても同様の計算を行い、導通領域
情報ファイル127に蓄える。
【0048】3.サーマルランド決定工程133 代替可能な全サーマルランド形状に対する導通領域が計
算されると、導通領域面積243から最大の導通領域面
積を実現するサーマルランドが探し出され、これを所望
のサーマルランドとして決定する。このサーマルランド
の形状番号は端子情報ファイル121のサーマルランド
形状番号206に書き込まれる。
【0049】[基板製造データ作成工程116]上記各
工程によって得られた情報をもとに、基板製造データフ
ァイル128を作成する。このファイルをもとにプリン
ト配線板を作成する。
【0050】以上、実施例1によれば、適正なサーマル
ランド形状が自動的に決定されるため、プリント配線板
設計工数の削減、設計時間の短縮が可能となる。また、
目視による検査の工程がないため検査漏れもなく、設計
品質の向上にも寄与する。とりわけ、設計の微細化が進
む今日、こうした自動化の意義は大きい。
【0051】なお、従来技術の説明の際、図8において
ディップ部品の端子が貫入するスルーホールに関するラ
ンドを説明したが、本実施例は端子が貫入するかどうか
を問わず、すべてのクリアランスランドおよびサーマル
ランドに適用可能である。この点については以降の実施
例でも同様である。
【0052】また、本実施例ではランドを設ける層は導
体層であるとしたが、これは電源層またはグランド層に
限られない。すなわち通常の信号層であっても、設ける
べきランドの近傍がある程度広い同一信号(電源または
グランドを含む)の導体領域に入る場合、本実施例が適
用できる。従って、本発明で「導体層」とは全面が同一
信号からなる層の他に、一定面積の導体領域を持つ任意
の層を含むものとする。
【0053】実施例2.実施例1のサーマルランド導通
領域計算工程では、サーマルランドに近接する相手側の
クリアランスランド形状を固定して考えたが、本実施例
ではクリアランスランドについても数種の形状から選択
可能として計算する。
【0054】図3は実施例2で使用するファイルの構成
を示す図である。ここでまず、これらを説明する。
【0055】図3(a)は端子情報ファイル121の構
成例を示しており、実施例1に比し、代替可能なクリア
ランスランドの存在に対応してクリアランスランド選択
番号207が追加されている。
【0056】図3(b)はクリアランスランド選択ファ
イル301の構成例である。このファイルは、クリアラ
ンスランドを選択する際、グループ番号に対応するクリ
アランスランド選択対応番号302、および代替クリア
ランスランドとして選択可能なクリアランスランドの形
状番号303、304、305、306、307を有す
る。
【0057】図3(c)はクリアランスランド情報ファ
イル126の構成例を示しており、クリアランスランド
の中心座標231、代替可能なクリアランスランドのグ
ループ番号を示すクリアランスランド選択番号311、
最終的に決定されたクリアランスランドの形状番号31
2を有する。
【0058】実施例2における処理手順を説明する。
【0059】まず設計情報読み込み工程111で読み込
まれる情報を利用しながら、端子情報ファイル121が
作成される。工程112〜115は実施例1と同様であ
るため、ランド作成工程130を説明する。
【0060】1.クリアランスランド作成工程131 端子情報ファイル121が端子ごとに取り込まれ、信号
名203が導体層名称と異なる場合、クリアランスラン
ド中心座標231およびクリアランスランド選択番号3
11を含むクリアランスランド情報ファイル126が作
成される。本工程ではクリアランスランド形状は未決定
で、これは後述のサーマルランド決定工程133で決定
される。
【0061】2.サーマルランド導通領域計算工程13
2 端子情報ファイル121から取り込んだ端子の信号名2
03が導体層名称と同じとき、サーマルランド導通領域
の計算を行う。まず実施例1同様、代替可能サーマルラ
ンド形状番号222が仮定される。
【0062】次にこの番号に対応するサーマルランドの
導通領域情報214がランド形状ファイル122から取
り込まれる。またクリアランスランド情報ファイル12
6のクリアランスランド選択番号311に対応するクリ
アランスランド選択ファイル301が探しだされ、代替
可能なクリアランスランド形状番号303も仮定され
る。仮定されたサーマルランドのランド形状212、ラ
ンド寸法213がランド形状ファイル122より取り込
まれ、導通領域の面積計算が実施例1同様に行われる。
【0063】計算結果の導通領域座標242、導通領域
面積243は導通領域情報ファイル127に書き込まれ
る。この計算をサーマルランド種選択ファイル123に
指定されている残りの代替可能なランド形状番号223
〜226、およびクリアランスランド選択ファイルに指
定されている残りの代替可能なクリアランスランド形状
番号304〜307に対して順次行い、その結果を導通
領域情報ファイルに蓄えていく。
【0064】3.サーマルランド決定工程133 導通領域面積243が最大となるサーマルランドおよび
クリアランスランドの組を見つけ出して決定する。この
後、サーマルランド形状番号206、クリアランスラン
ド形状番号205が端子情報ファイル121に書き込ま
れ、サーマルランドおよびクリアランスランドが確定す
る。
【0065】以上、実施例2によれば、実施例1に比べ
てさらに適正なプリント配線板設計が可能となる。
【0066】実施例3.実施例1のサーマルランド導通
領域計算工程132では、サーマルランドに近接する相
手として、クリアランスランド情報ファイル126か
ら、クリアランスランド作成工程131で決定されたク
リアランスランドを読み込んで使用した。実施例3は、
このクリアランスランド情報ファイル126に、すでに
サーマルランド決定工程133で決定されているサーマ
ルランド形状について格納するものとする。
【0067】この結果、導通領域面積計算における近接
の相手として、いったん確定したサーマルランドを考慮
することが可能となる。従って、例えば実施例1、2と
組み合せて実施すれば、さらにプリント配線板設計の適
正化を図ることができる。
【0068】実施例4.つづいて本発明の実施例4を説
明する。実施例4は、実施例3のサーマルランド決定工
程133において決定されたサーマルランドとそれに近
接するサーマルランドを組み合わせることにより、新た
なサーマルランドを生成する点に特徴がある。
【0069】図4は実施例4によって新たなサーマルラ
ンドが生成される様子を示す図である。同図(a)には
近接する2つのサーマルランドが示されており、作成す
べきサーマルランド351に他のサーマルランド352
が近接している。
【0070】一方、同図(b) には同図(a)に対して
生成された新たなサーマルランドが示されており、ここ
ではもとの2つのサーマルランドが変形してサーマルラ
ンド361、362となっている。サーマルランド変換
ランド形状361、362はデータ上は2つのサーマル
ランドであるが、形状からいえば、もとのサーマルラン
ド351、352全体を取り囲む1つのサーマルランド
として生成される。
【0071】図5は実施例4で使用するファイルの構成
例を示す図である。同図においてサーマルランド組み合
わせファイル371は、あるサーマルランドとそれに近
接するサーマルランドの形状をそれぞれ示すサーマルラ
ンド対象番号372、373、2つのサーマルランドが
いかなる位置関係にある場合にそれらの形状を変更する
か、その条件を位置関係の形で保持するサーマルランド
変更位置情報374、2つのサーマルランドの形状変更
内容をそれぞれ示すサーマルランド変更ランド番号37
5、376を有する。
【0072】次に処理手順を説明する。
【0073】実施例3のサーマルランド決定工程133
で決定されたサーマルランド351に最も近接するサー
マルランド352を、クリアランスランド中心座標23
1情報をもとに、クリアランスランド情報ファイル12
6より探し出す。本実施例ではサーマルランドを検索の
対象とすればよい。
【0074】次にサーマルランド351、352にそれ
ぞれ対応するサーマルランド形状番号372、373を
サーマルランド組み合わせファイル371より探し出
し、それらの位置関係がサーマルランド変更位置関係情
報374を満足するとき、サーマルランド351、35
2をそれぞれサーマルランド変更ランド番号375、3
76として所望の変更を加え、図4(b)に示すサーマ
ルランドを得ることができる。ここで、サーマルランド
位置関係情報374に保持される位置関係の例として
は、X、Y座標の差がある値以下となる関係等を考える
ことができる。
【0075】このように実施例4では、近接しあうサー
マルランドを組み合わせることによって新たなサーマル
ランドを生成するため、導通領域の面積を確保すること
ができる。この際、近接しあうサーマルランドを取り囲
む形状で1つのサーマルランドが生成されるため、サー
マルランド本来の目的である熱の拡散の防止という点で
も問題がない。従って、特に狭小ピッチの電子部品に対
応したプリント配線板を設計する場合、導通領域と熱拡
散の両観点を同時に考慮するために実施例4は非常に効
果的である。
【0076】実施例5.つぎに実施例5を説明する。実
施例1は代替可能なサーマルランドを仮定して最適形状
を計算したが、本実施例ではサーマルランドに回転角を
与えながら導通領域の面積を計算する点に特徴がある。
この際、サーマルランドの形状自体は同一のままでよ
い。
【0077】図6は実施例5によってサーマルランドが
回転した様子を示す図である。同図(a)には従来の方
法でサーマルランドを配置した様子が、一方同図(b)
には実施例5によってサーマルランドが最適の角度に回
転させられた様子がそれぞれ示されている。
【0078】すなわち実施例5では、まず初期状態にお
いて導通領域の面積計算を行い、つぎにサーマルランド
を30゜や45゜ずつ回転させながら順次計算を行い、
導通領域の面積が最大になる回転角を見い出す。この結
果から所望のサーマルランドを決定すればよい。
【0079】以上本実施例によれば、サーマルランドの
回転のみで適正なサーマルランドを得ることができるた
め、設計情報読み込み工程111において代替サーマル
ランドファイルを作成する必要がなく、設計効率の改善
が可能となる。
【0080】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、クリアランスランドおよびサーマルランドの近接関
係が自動的に検証され、必要な箇所についてはランド形
状が変更されるため、導通領域の面積確保とこの自動化
が可能となり、プリント配線板の設計効率、設計品質を
改善することができる。
【0081】ランドの形状のかわりにサーマルランドの
回転角が決定される場合にあっては、代替可能な複数の
ランド形状を準備する必要がなく、設計効率がさらに改
善される。
【0082】また本発明では、クリアランスランドによ
って削り取られる部分も加味して導通領域の面積が計算
される。ここで、面積の大小という客観的な基準が導入
されるため、本発明は検証の自動化に最適となる。
【0083】一方、本発明の別のアプローチでは、サー
マルランドとクリアランスランドの関係ではなく、サー
マルランドどうしの位置の近接関係が検証されるため、
さらに最適な設計が可能となる。
【0084】このとき、サーマルランドの形状のかわり
に回転角が決定される場合にあっては、前述の理由によ
り、設計効率がさらに改善される。
【0085】また本発明によれば、サーマルランドどう
しが近接すればそれらの組み合わせで新たなサーマルラ
ンドが生成されるため、導通領域の面積確保が容易とな
る。
【0086】さらにこのとき、新たなサーマルランドが
近接しあうサーマルランド全体を取り囲む形状で生成さ
れるため、熱の拡散の防止というサーマルランド本来の
目的を損なうことがない。また全体が1つのサーマルラ
ンドとなるため、狭小な部品ピッチにも容易に対応で
き、設計自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係るプリント配線板設計方法のフ
ローチャートである。
【図2】 実施例1の工程に関連するファイルの構成図
である。
【図3】 実施例2で使用するファイルの構成を示す図
である。
【図4】 実施例4によって新たなサーマルランドが生
成される様子を示す図である。
【図5】 実施例4で使用するファイルの構成例を示す
図である。
【図6】 実施例5によってサーマルランドが回転した
様子を示す図である。
【図7】 従来のプリント配線板設計方法によって導体
層にランドを作成する手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】 DIPタイプの部品を搭載する場合に導体層
に設けられるランドの形状を示す図である。
【図9】 サーマルランド505の拡大図である。
【符号の説明】
111 設計情報読み込み工程、112 部品配置工
程、113 部品端子信号割付工程、114 配線・修
正工程、115 検査工程、116 基板製造データ作
成工程、121 端子情報ファイル、122 ランド形
状ファイル、123 サーマルランド種選択ファイル、
124 接続情報ファイル、125 実装情報ファイ
ル、126 クリアランスランド情報ファイル、127
導通領域情報ファイル、128 基板製造データファ
イル、130 ランド作成工程、131 クリアランス
ランド作成工程、132 サーマルランド導通領域計算
工程、133 サーマルランド決定工程、201 端子
番号、202 端子座標、203 信号名、204 サ
ーマルランド選択番号、205 クリアランスランド形
状番号、206、372、373 サーマルランド形状
番号、207クリアランスランド選択番号、211 ラ
ンド形状番号、212 ランド形状、213 ランド寸
法、214 導通領域情報、221 サーマルランド形
状対応番号、222〜226 代替可能サーマルランド
形状番号、231 クリアランスランド中心座標、23
2 クリアランスランド形状、233 クリアランスラ
ンドの大きさ、241 サーマルランド形状番号、24
2 導通領域座標、243 導通領域面積、301 ク
リアランスランド選択ファイル、302 クリアランス
ランド選択対応番号、303〜307 代替可能なクリ
アランスランド形状番号、311 クリアランスランド
選択番号、312 クリアランスランド決定番号、36
1、362 サーマルランド変換ランド形状、371
サーマルランド組み合わせファイル、374 サーマル
ランド変更位置情報、375、376 サーマルランド
変更ランド番号。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント配線板の作成に当たり、導体層
    にクリアランスランドおよびサーマルランドを含む複数
    のランドを設計する方法であって、 クリアランスランドを設けるべき位置を特定する工程
    と、 サーマルランドを設けるべき位置を特定する工程と、 前記2種類のランドの近接関係を検証する工程と、 前記検証の結果に従ってランドの形状を決定する決定工
    程と、 を含むことを特徴とするプリント配線板の設計方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプリント配線板の設計
    方法において、 前記決定工程は、前記検証の結果に従ってランドの形状
    のかわりにサーマルランドの回転角を決定することを特
    徴とするプリント配線板の設計方法。
  3. 【請求項3】 請求項1、請求項2のいずれかに記載の
    プリント配線板の設計方法において、 前記検証工程は、前記クリアランスランドによって削り
    取られる部分を考慮しながら前記サーマルランドの導通
    領域の面積を計算し、 前記決定工程は、代替可能なランドのうち前記導通領域
    の面積を最大にするランドを所望のランドとして決定す
    ることを特徴とするプリント配線板の設計方法。
  4. 【請求項4】 プリント配線板の作成に当たり、少なく
    とも、複数のサーマルランドを導体層に設計する方法で
    あって、 サーマルランドを設けるべき位置を特定する工程と、 前記サーマルランドどうしの近接関係を検証する工程
    と、 前記検証の結果に従ってサーマルランドの形状を決定す
    る決定工程と、 を含むことを特徴とするプリント配線板の設計方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のプリント配線板の設計
    方法において、 前記決定工程は、前記検証の結果に従ってサーマルラン
    ドの形状のかわりに回転角を決定することを特徴とする
    プリント配線板の設計方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のプリント配線板の設計
    方法において、 前記サーマルランドどうしが近接するとき、それらのサ
    ーマルランドを組み合わせることによって、新たなサー
    マルランドを生成することを特徴とするプリント配線板
    の設計方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のプリント配線板の設計
    方法において、 前記新たなサーマルランドは、前記近接しあうサーマル
    ランド全体を取り囲む形状で生成されることを特徴とす
    るプリント配線板の設計方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007257268A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Nec Corp プリント配線基板の設計方法及び装置

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