JPH08284640A - 排ガス浄化装置のフィルタユニット支持構造 - Google Patents

排ガス浄化装置のフィルタユニット支持構造

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Publication number
JPH08284640A
JPH08284640A JP7084254A JP8425495A JPH08284640A JP H08284640 A JPH08284640 A JP H08284640A JP 7084254 A JP7084254 A JP 7084254A JP 8425495 A JP8425495 A JP 8425495A JP H08284640 A JPH08284640 A JP H08284640A
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JP
Japan
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filter unit
exhaust gas
support shaft
wall
housing
Prior art date
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Pending
Application number
JP7084254A
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English (en)
Inventor
Makoto Tsuzuki
誠 都築
Kohei Kataoka
康平 片岡
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルタユニットを排ガスの漏洩がない状態
で実質的に両持ち支持としてその耐久性を向上させると
共に、ヒータと電源との接続を簡単にする。 【構成】 ハウジング2内には複数のフィルタユニット
8が並列状態で配設され、筒状フィルタ9の第1端部に
固着された固定金具10を介して区画板3に相対移動不能
に固定されている。フィルタユニット8の第2端部に固
着された閉塞部材11に剛体からなる導電性の支軸12が設
けられ、支軸12は壁2bに固定されたブッシュ19を貫通す
る状態で摺動可能に支持され、フィルタユニット8の軸
方向に変位可能となっている。筒状フィルタ9内にはヒ
ータ14が装備され、その第1端部は固定金具10に固定さ
れ、固定金具10及び区画板3を介して接地可能となって
いる。ヒータ14の第2端部は支軸12の基端に固定されて
いる。閉塞部材11と壁2bとの間には、支軸12を囲繞する
状態で軸方向に伸縮可能にシール部材22が配設されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気的加熱手段を備えた
複数の筒状のフィルタユニットをハウジング内に並列に
配設した排ガス浄化装置のフィルタユニット支持構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれ
るパティキュレート(カーボン微粒子とエンジンオイ
ル、未燃燃料の混合物)を除去するフィルタ装置とし
て、従来、種々のものが提案されている。フィルタ装置
は使用によりある程度以上パティキュレートが溜まる
と、堆積したパティキュレートのため、排気管の背圧が
上昇してエンジンの出力が低下する。これを防ぐには、
エンジンの出力が低下するまでパティキュレートの堆積
が進行する前に、堆積したパティキュレートを除去して
ろ過機能を再生する必要がある。
【0003】自動車等に装備される排ガス浄化装置の場
合は、フィルタの再生をエンジンの運転中に実施できる
フィルタ装置が実用上好ましい。このようなフィルタ装
置として堆積したパティキュレートの除去のための電気
ヒータを組み込んだ多数のフィルタユニットを備えたフ
ィルタ装置(排ガス浄化装置)が提案されている(例え
ば、特開平2−256812号公報、USP52937
42号等)。これらの装置では複数のフィルタユニット
への通電時期をずらして順次再生することにより、エン
ジンの運転中でもフィルタユニットの再生が可能とな
る。
【0004】パティキュレートはカーボンが主成分であ
り、これを燃焼するには600℃以上の高温にする必要
があり、再生時にはヒータによる加熱とパティキュレー
トの燃焼熱によりフィルタユニットの温度は600°C
よりはるかに高くなる。一方、排ガスの温度はエンジン
の運転状態によって異なり、市街走行時には100〜3
00°C程度であり、高速運転時や登攀時等の高負荷時
には600°C以上になる場合もある。その結果、再生
時及び高負荷時と非再生時とでフィルタユニットの温度
差が大きく、フィルタユニットの両端を剛直にハウジン
グに取り付けた場合は、その熱膨張により発生する応力
によりフィルタユニットあるいはハウジングに無理な力
が加わってその損傷を招く。
【0005】特開平2−256812号公報に開示され
た装置ではフィルタユニットが片持ち状態で支持プレー
トに支持されているため、前記の不都合はない。また、
USP5293742号にはフィルタユニットの両端を
支持する構成において、固定された一方の端部に対して
他方の端部を制限された量だけ軸方向に移動させること
により、熱膨張によって発生する応力を緩和することが
開示されている。具体的な構成の記述はないが、フィル
タユニットはハウジング内に設けられた支持プレート又
は支持ブラケットにより両端部が支持されているので、
フィルタユニットの他方の端部が軸方向に移動可能とな
っていると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】排ガス浄化装置にはエ
ンジンの振動が伝達されると共に、排ガス浄化装置を自
動車に搭載して使用する場合は、路面の凹凸による振動
に伴う衝撃が排ガス浄化装置に作用する。特開平2−2
56812号公報に開示された装置のようにフィルタユ
ニットを片持ち状態で支持するものでは、これらの振動
に伴ってフィルタユニットに作用する曲げモーメントが
大きくなって耐久性が低下するという問題がある。
【0007】また、USP5293742号に開示され
たフィルタユニットでは、その両側で支持されているた
め振動に伴ってフィルタユニットに作用する曲げモーメ
ントが小さくなり、耐久性が向上する。しかし、ヒータ
への通電用の電極をフィルタユニットと一体的に形成す
ると共にハウジングの壁を貫通する状態で設けた場合、
フィルタユニットの膨張収縮に対応して電極をハウジン
グに対して摺動可能に支持する必要があり、摺動部から
ハウジング内の排ガスが漏洩するという問題がある。
【0008】ソサエティ・オブ・オートモティブ・エン
ジニアズ(Society of AutomotiveEngineers) NO.SP
−391(1991) 、45〜56ページには、図7に示す
ように、フィルタユニット51の一端にU字状の板材か
らなる可撓性の支持部52を介して電極53を取り付け
たものが開示されている。このフィルタユニット51は
排ガス浄化装置のハウジング内に設けられた支持壁に電
極53と反対側を固定し、電極53をハウジングの壁を
貫通した状態で壁に固定して使用する場合、フィルタユ
ニット本体51aが熱膨張しても支持部52がその変形
に伴う変位を吸収して電極53に大きな応力が加わるの
を防止する。しかし、この構成ではフィルタユニット5
1が見掛け上、両持ち支持となっているが、可撓性の支
持部52の存在により振動に対しては片持ち支持とほと
んど変わらず、耐久性に問題がある。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はフィルタユニットを排ガスの漏
洩がない状態で実質的に両持ち支持とし、フィルタユニ
ットの耐久性を向上することができると共に、電気的加
熱手段と電源との接続を簡単にできる排ガス浄化装置の
フィルタユニット支持構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、電気的加熱手段を備えた
複数の筒状のフィルタユニットをハウジング内に並列に
配設した排ガス浄化装置において、前記各フィルタユニ
ットの第1端部側を、ハウジング内を排ガス導入側と排
出側とに区画する隔壁に固定し、フィルタユニットの第
2端部側に剛体からなると共に導電部を有する支軸を設
け、該支軸をフィルタユニットの軸方向に変位可能にハ
ウジングの壁を貫通した状態でハウジングに取付け、そ
の取付け部にハウジングの外部とハウジング内の排ガス
の通路とを離隔する離隔部材を設け、前記支軸と前記電
気的加熱手段とを電気的に接続した。
【0011】請求項2に記載の発明では、前記支軸を前
記壁に対して相対移動可能に支持し、前記離隔部材を該
壁と支軸のフィルタユニットへの取付け部との間におい
て該支軸を囲繞する状態で軸方向に伸縮可能に設けたシ
ール部材とした。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記支軸を前記壁に対して相対移動
可能に支持し、前記離隔部材を該壁の外側に設けた支持
部に該支軸の突出部を覆うように取付けたキャップとし
た。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記キャップの内側に前記支軸に接
続される端子を装備した。請求項5に記載の発明では、
請求項1に記載の発明において、前記壁に形成された前
記支軸が貫通するための孔の周囲に可撓部を形成し、該
支軸を離隔部材を介して該可撓部に対して一体移動可能
に固定した。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明では、ハウジング内に導
入される排ガス温度の上昇あるいは、再生時における電
気的加熱手段への通電によるフィルタユニットの温度上
昇に伴ってフィルタユニットが長手方向に膨張するとき
と、温度が下降して収縮するときに各フィルタユニット
の第1端部側は移動しない。そして、第2端部側に設け
られた支軸がフィルタユニットの伸縮分だけフィルタユ
ニットの軸方向に変位し、フィルタユニット及びその支
持部に大きな応力が作用することが回避される。支軸は
ハウジングの壁を貫通してハウジングの外部に突出して
いるが、離隔部材により排ガスの漏洩が防止される。支
軸はフィルタユニットに装備された電気的加熱手段の電
極を兼ねており、支軸の壁から突出した部分に電線を接
続することにより電気的加熱手段への電源供給が容易と
なる。
【0015】請求項2に記載の発明では、支軸は前記フ
ィルタユニットの伸縮に伴う変位のとき、ハウジングの
壁に対して相対移動する。支軸の周囲はシール部材で囲
繞されているので、相対移動を可能とする隙間から排ガ
スが漏洩することはない。その他の作用は請求項1に記
載の発明と同じである。
【0016】請求項3に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、支軸は前記フィルタユニットの伸縮
に伴う変位のとき、ハウジングの壁に対して相対移動す
る。壁の外側の支持部に取付けられたキャップにより支
軸の突出部が覆われているので、相対移動を可能とする
隙間が存在しても、排ガスが排ガス浄化装置の外部に漏
洩することはない。その他の作用は請求項1に記載の発
明と同じである。
【0017】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記キャップの内側に装備された端
子が前記支軸に接続され、端子及び支軸を介して電源か
ら電気的加熱手段に電力が供給される。その他の作用は
請求項3に記載の発明と同じである。
【0018】請求項5に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、支軸は前記フィルタユニットの伸縮
に伴う変位のとき、前記壁の可撓部と一体に移動する。
壁に形成された孔と支軸との隙間は離隔部材により閉塞
され、排ガスが前記隙間から排ガス浄化装置の外部に漏
洩することはない。その他の作用は請求項1に記載の発
明と同じである。
【0019】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明を自動車のディーゼルエンジ
ンの排ガス処理に使用する排ガス浄化装置に具体化した
第1実施例を図1〜図3に従って説明する。図1及び図
3に示すように、排ガス浄化装置1を構成するハウジン
グ2は四角筒状に形成され、その第1端部(図1の左端
部)寄りには隔壁としての金属製の区画板3がハウジン
グ2の長手方向と直交する状態で固定されている。区画
板3によりハウジング2内が排ガス導入側空間4と、排
出側空間5とに区画されている。ハウジング2の周壁2
aの第1端部寄りには排ガス導入管6が導入側空間4に
連通する状態で連結され、第2端部側の壁2bには排気
管7が排出側空間5に連通する状態で連結されている。
【0020】ハウジング2内には複数(この実施例では
6個)のフィルタユニット8が並列状態で配設されてい
る。フィルタユニット8は円筒状に形成された筒状フィ
ルタ9を備え、その第1端部に円筒状の固定金具10が
取付けられ、第2端部は金属製の閉塞部材11により閉
塞されている。そして、各フィルタユニット8の開口側
となる固定金具10が、区画板3に形成された取付け孔
3aに嵌合されると共に、区画板3に対して相対移動不
能に固定されている。筒状フィルタ9には例えば、本願
出願人が特開平6−264722号公報等で先に提案し
た筒状フィルタが使用される。この筒状フィルタは、耐
熱性繊維(例えばセラミック繊維)からなる円筒織物の
間に耐熱性短繊維で構成された不織布が配置されたサン
ドイッチ状に構成されると共に、多数の孔が形成された
金属円筒製のカバーがその外側に配設されている。
【0021】閉塞部材11の中心部には剛体からなると
共に導電部を有する支軸12が絶縁体13を介して一体
に固着されている。支軸12の材質には例えば金属が使
用される。絶縁体13は支軸12に形成された雄ねじ部
(図示せず)に螺合する固定ナット13aにより固定さ
れている。フィルタユニット8は筒状フィルタ9の内表
面に沿って配設された電気的加熱手段としてのヒータ1
4を備えている。ヒータ14は筒状フィルタ9の内径よ
り若干小さな径のスパイラル状に形成され、その第1端
部は固定金具10にねじ15及びナット16を介して固
定され、固定金具10及び区画板3を介して接地可能と
なっている。ヒータ14の第2端部は支軸12の基端中
心部に形成されたねじ孔(図示せず)に螺入されるねじ
17により支軸12の基端に固定され、ヒータ14が電
極の役割を果たす支軸12に電気的に接続されている。
【0022】図1及び図2に示すように、壁2bには各
フィルタユニット8と対応する位置即ち取付け部に孔1
8が形成されている。支軸12を摺動可能に支持するブ
ッシュ19が、孔18に絶縁体20を介して嵌挿される
と共に、その外周に形成された雄ねじ部(図示せず)に
螺合するナット21により壁2bに締付け固定されてい
る。支軸12はブッシュ19を貫通する状態で摺動可能
に嵌挿されている。支軸12のフィルタユニット8への
取付け部としての閉塞部材11と、壁2bとの間には、
支軸12を囲繞する状態で軸方向に伸縮可能に離隔部材
としての蛇腹状のシール部材22が配設されている。シ
ール部材22は第1端部がナット13aに固着され、第
2端部がブッシュ19に固着されている。
【0023】支軸12のハウジング2からの突出部には
電線23の第1端部が電気的に接続され、その第2端部
はヒータリレー24を介してバッテリ25に接続されて
いる。ヒータリレー24は制御手段としてのコントロー
ラ26により開閉制御され、ヒータリレー24が閉じた
ときに対応するヒータ14に通電されるようになってい
る。
【0024】ハウジング2の第1端部側の壁2cの外面
には支持ブラケット27が固定され、支持ブラケット2
7には各フィルタユニット8と対向する位置に駆動手段
としてのアクチュエータ28が支持されている。アクチ
ュエータ28は負圧を駆動源として作動され、ピストン
ロッド28aが壁2cを貫通して導入側空間4内に突出
するように配設されている。ピストンロッド28aの先
端にはフィルタユニット8の開口部8aを開閉する弁2
9が固定されている。アクチュエータ28は負圧源とし
てのバキュームポンプに管路を介して接続され、管路の
途中に設けられた制御弁(いずれも図示せず)が前記コ
ントローラ26からの指令に基づいて作動され、弁29
が開口部8aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置と
に配置されるようになっている。
【0025】なお、ハウジング2内には排出側空間5を
各フィルタユニット8を1個ずつ収容する空間に区画す
る区画壁30が形成されている。区画壁30は各フィル
タユニット8が収容される空間を完全に独立したものと
して区画するのではなく、区画板3との間に隙間31が
形成されると共に、長手方向の端部はフィルタユニット
8の第2端部までは延設されていない。
【0026】次に前記のように構成された排ガス浄化装
置1の作用を説明する。排ガス浄化装置1はディーゼル
エンジン(図示せず)の排気管の途中に連結されて使用
され、複数のフィルタユニット8のうちいずれか一本の
フィルタユニット8への排ガスの流入が遮断された状態
において排ガスの処理が行われる。排ガス導入管6から
導入側空間4内に導入された排ガスは、開口部8aを通
って各フィルタユニット8の内側に導かれ、筒状フィル
タ9を内側から外側へ向かって通過する。そして、筒状
フィルタ9を通過する間に排ガス中に含まれるパティキ
ュレート等がろ過され、清浄になった排ガスが排出側空
間5を経て排気管7から排出される。
【0027】排ガス導入管6内の圧力(背圧)は筒状フ
ィルタ9に捕集されたパティキュレート量の増加に伴っ
て上昇する。そして、背圧が所定の条件(例えば、所定
のエンジン回転数)のもとで所定の設定圧力に達した時
点で、フィルタユニット8の再生が行われる。
【0028】再生時期になると、コントローラ26から
それまで休止状態にあったフィルタユニット8及び再生
すべきフィルタユニット8とそれぞれ対応するアクチュ
エータ28を作動させるための信号が出力される。そし
て、休止状態にあったフィルタユニット8と対応する弁
29が開放されて当該フィルタユニット8が排ガス処理
に参加する状態となり、再生すべきフィルタユニット8
と対応する弁29が閉鎖位置に配置されて当該フィルタ
ユニット8への排ガスの導入が遮断される。次にヒータ
リレー24を介して当該フィルタユニット8のヒータ1
4が所定時間通電発熱される。そして、ヒータ14の発
熱によりパティキュレートが燃焼温度まで加熱されて、
燃焼される。筒状フィルタ9に堆積したパティキュレー
トはヒータ14の発熱によりヒータ14に近い筒状フィ
ルタ9の内側に堆積したものがまず燃焼する。以下、ヒ
ータ14の発熱及びパティキュレートの燃焼熱により順
次筒状フィルタ9の外側へ向かって類焼し、フィルタユ
ニット8が再生される。
【0029】当該フィルタユニット8の再生終了後、再
生されたフィルタユニットと対応する弁29は次の再生
時期まで閉鎖位置に配置されて、当該フィルタユニット
8は休止状態に保持される。そして、再び背圧が所定の
設定圧力に達する毎に、フィルタユニット8の再生が前
記と同様にして1本ずつ順次行われる。
【0030】再生時にヒータ14による加熱及びパティ
キュレートの燃焼熱により当該フィルタユニット8の温
度が上昇し、フィルタユニット8が膨張する。一方、フ
ィルタユニット8の再生が終了後、フィルタユニット8
の温度降下に伴ってフィルタユニット8が収縮する。フ
ィルタユニット8の第1端部は区画板3に相対移動不能
に固定されており、第2端部に剛直に固定された支軸1
2は摺動可能に支持されているため、フィルタユニット
8の伸縮に伴って支軸12がブッシュ19に沿ってフィ
ルタユニット8の軸方向に変位する。従って、フィルタ
ユニット8の両端が軸方向への移動不能に固定された場
合と異なり、フィルタユニット8の支持部に応力集中が
生じることがなく、それに伴うフィルタユニット8ある
いはハウジング2等の破損が回避される。フィルタユニ
ット8の再生時に限らず、エンジンの運転状態の変化に
伴う排気ガスの温度変化によるフィルタユニット8の伸
縮時も同様となる。
【0031】支軸12とブッシュ19との間には支軸1
2の摺動を許容するため隙間が存在するが、支軸12の
周囲がシール部材22で囲繞されているため、排ガスが
前記隙間から外部に漏洩することが防止される。
【0032】フィルタユニット8は第1端部が区画板3
に固定され、第2端部の支軸12が軸方向に摺動可能に
支持されているが、実質的に両持ち支持となる。従っ
て、エンジンの運転に伴う振動や路面の凹凸による振動
に伴う衝撃が排ガス浄化装置1に作用したとき、フィル
タユニット8と区画板3との結合部や支軸12とブッシ
ュ19との係合部に作用する曲げモーメントが片持ち支
持の場合に比較して小さくなり、耐久性が向上する。
【0033】支軸12はフィルタユニット8に装備され
たヒータ14の電極を兼ねており、支軸12の壁2bか
ら突出した部分に電線23を接続することによりヒータ
14への電源供給が可能となるため、ヒータ14の電極
がハウジング2内に存在する場合と異なり、配線作業が
容易となる。
【0034】この実施例ではフィルタユニット8を再生
するときに、それまで排ガス処理を行わずに休止状態に
あった再生済のフィルタユニット8への排ガスの導入が
再開されて、再生すべきフィルタユニット8に代わって
排ガス処理を行うため、再生中に背圧が急上昇する不都
合がない。
【0035】区画壁30が存在しない場合は、再生中の
フィルタユニット8以外のフィルタユニット8で処理さ
れた排ガスが再生中の筒状フィルタユニット8の外周に
接触しながら流れる状態となる。エンジン回転数の高い
運転条件では排ガスの流量が多くなり、処理後の排ガス
が再生中のフィルタユニット8の外周に接触しながら流
れる際に、再生中のフィルタユニット8の外周面から熱
が奪われ、その分ヒータでの発熱量が余分に必要とな
る。しかし、この実施例では区画壁30が存在するた
め、各フィルタユニット8を通過した処理後の排ガスの
大部分は、隣接するフィルタユニット8の外周に接触せ
ずに排気管7へ案内されるのでそのような不都合がな
い。各フィルタユニット8を完全に独立した状態となる
ように区画壁30を設けると、フィルタユニット8の再
生時にパティキュレートの燃焼に必要な酸素が不足する
場合が生じる虞があるが、隙間31が存在するためその
ような虞がない。
【0036】(実施例2)次に第2実施例を図4及び図
5に従って説明する。この実施例では支軸12が壁2b
に対して相対移動不能に設けられ、フィルタユニット8
の伸縮時に当該フィルタユニット8と対応する壁2bの
一部が変形して支軸12が軸方向に変位可能となってい
る点が前記実施例と異なっている。同一部分は同一符号
を付して詳しい説明を省略する。
【0037】壁2bには孔18の周囲に可撓部32が形
成されている。可撓部32は孔18を中心とした同心円
状に形成された波状の凹凸で構成され、可撓部32は例
えばプレス成形で形成される。支軸12はそのほぼ中央
に段差部12aが形成され、それより先端側が小径に形
成されると共に雄ねじ部12bが形成されている。孔1
8には離隔部材の役割を兼ねた一対の絶縁体33が両側
から嵌挿され、支軸12の小径部が絶縁体33に嵌挿さ
れた状態で、段差部12aと当接する座金34と雄ねじ
部12bに螺合するナット35とにより、絶縁体33が
壁2bに締付け固定されている。即ち、支軸12が可撓
部32に対して一体移動可能に固定されている。座金3
4は段差部12aの高さが小さいことにより絶縁体33
がナット16による締付け力で撓むのを防止するために
配設されている。従って、段差部12aの高さが大きい
場合は座金34はなくてもよい。
【0038】この実施例ではフィルタユニット8の温度
変化に伴うその伸縮時に、支軸12に作用する軸方向の
力により可撓部32が容易に変位し、支軸12の軸方向
の変位に対応して図4に実線で示す低温状態の位置と鎖
線で示す高温状態の位置との間で変位する。可撓部32
は小さな力で変位するため、フィルタユニット8の支持
部に応力集中が生じることがなく、それに伴うフィルタ
ユニット8あるいはハウジング2等の破損が回避され
る。
【0039】また、孔18からの排ガスの漏洩は絶縁体
33がシール部材として作用するので確実に防止され
る。この実施例では前記実施例と異なって摺動部がない
ので、排出側空間5とハウジング2の外部とを離隔する
ための構成が前記実施例より簡単となる。
【0040】なお、本発明は前記両実施例に限定される
ものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。 (1) 第1実施例のように支軸12を壁2bに対して
相対移動可能に支持する構成の場合、ハウジング2の外
部と排出側空間5とを離隔する離隔部材を、ハウジング
2の外部に設ける。例えば、図6に示すように、壁2b
の外面に環状の支持部36を突設し、支持部36に支軸
12の突出部を覆うように離隔部材としてのキャップ3
7を取付ける。キャップ37は支持部36の外周面に密
閉状態で嵌合固定されている。キャップ37の内側には
支軸12に電気的に接続される電源供給用の端子38が
配設され、端子38は電線23に接続されている。
【0041】支軸12の摺動を許容する隙間がブッシュ
19と支軸12との間に存在しても、壁2bの外側に設
けられたキャップ37の存在により、排ガスがハウジン
グ2の外部に漏洩することはない。この場合はキャップ
37(離隔部材)がハウジング2内より温度の低い外部
に設けられているため、離隔部材(シール部材22)を
ハウジング2内に設けた第1実施例に比較して離隔部材
の耐久性が向上する。また、支軸12に接続された端子
38がキャップ37に覆われるので、端子38が保護さ
れる。
【0042】(2) 第1実施例においてシール部材2
2の一方の端部を閉塞部材11に固定する代わりに、支
軸12の周面に気密状態で固定してもよい。 (3) 壁2bの外側に離隔部材として、第1端部が壁
2bに固定され第2端部が支軸12の周面に固定された
伸縮可能なシール部材22を設けてもよい。電線はシー
ル部材22の外側で支軸12に接続される。
【0043】(4) キャップ37を支持部36に螺着
する構成としてもよい。 (5) ヒータ14はスパイラル状に限らず、例えば直
線状のものを筒状フィルタ11の長手方向に沿って配置
した構成としてもよい。また、ヒータは筒状フィルタ1
1の長手方向全体にわたって配設されるものに限らず、
フィルタユニットの開口側に配置する構成としたり、特
開平2−256812号公報に記載されたもののよう
に、通気性支持材の外周面に、セラミック繊維とヒータ
とを複数の層状に巻付けた構成としてもよい。
【0044】(6) ヒータの電極端子の固定をねじや
ボルト締めに代えて、溶接で行ってもよい。 (7) フィルタユニット8は円筒状に限らず、角筒
状、偏平円筒状に形成してもよい。また、筒状フィルタ
9は円筒織物と不織布とのサンドイッチ構造に限らず、
一般の平面織物を筒状に形成したものあるいはそれらを
積層したものや、通気性支持材の外周面に、セラミック
繊維を層状に巻付けたものでもよい。
【0045】(8) 支軸12は必ずしも閉塞部材11
の中心部に設ける必要はなく、偏心位置に突設してもよ
い。また、支軸12は全体を導電性の材質(金属)とす
る代わりに、セラミックス等の非導電性の材質の表面に
導電部として皮膜を形成したものや、金属製のロッドの
外側にセラミックス製のパイプを嵌合したものとしても
よい。
【0046】(9) 前記各実施例ではフィルタユニッ
ト8の内側から外側に向かって排ガスが通過する構成と
したが、排ガスがフィルタユニット8の外側から内側に
向かって通過する構成としてもよい。この場合、ハウジ
ング2内を各フィルタユニット8に対応した複数の室に
区画して、各室にフィルタユニット8を収容する構成と
する。そして、再生時にはフィルタユニット8の開口部
8aを閉鎖するのではなく、各室への排ガスの導入口を
閉鎖する構成としてフィルタユニット8への流入を規制
するのが好ましい。
【0047】(10) 電気的加熱手段としてヒータ1
4に代えて、交番磁界を発生させる手段、例えば、コイ
ルをフィルタユニットの外側に巻装してもよい。前記各
実施例及び変更例から把握できる請求項記載以外の発明
について、以下にその効果と共に記載する。
【0048】(1) 請求項2〜請求項4に記載の発明
において、前記支軸をブッシュを介して前記壁に対して
摺動可能に支持する。この場合、支軸がより円滑に摺動
する。
【0049】(2) 請求項2に記載の発明において、
前記シール部材をハウジングの外側に設ける。この場
合、外側に設けた場合に比較してシール部材の温度上昇
が少なく、耐久性が向上する。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項5
に記載の発明によれば、フィルタユニットを排ガスの漏
洩がない状態で実質的に両持ち支持とすることができ、
フィルタユニットの耐久性を向上することができる。ま
た、電気的加熱手段と電源との接続が簡単にできる。
【0051】請求項3に記載の発明では、排ガスの漏洩
を防止する離隔部材が外部に配設されるので、内部に設
けた場合に比較してその温度上昇が少なく、耐久性が向
上する。
【0052】請求項4に記載の発明では、支軸に接続さ
れた電源供給用の端子がキャップに覆われて保護され
る。請求項5に記載の発明では、摺動部がないので、ハ
ウジング内の排ガスの通路とハウジングの外部とを離隔
するための構成がより簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の排ガス浄化装置の概略断面図。
【図2】 支軸の支持構造を示す断面図。
【図3】 図1のA−A線断面図。
【図4】 第2実施例の支軸の支持構造を示す断面図。
【図5】 図4のB矢視図。
【図6】 変更例の支軸の支持構造を示す断面図。
【図7】 従来装置の部分概略斜視図。
【符号の説明】
1…排ガス浄化装置、2…ハウジング、3…隔壁として
の区画板、4…排ガス導入側空間、5…排出側空間、8
…フィルタユニット、12……支軸、14…電気的加熱
手段としてのヒータ、18…孔、22…離隔部材として
のシール部材、32…可撓部、33…離隔部材としての
シール部材を構成する絶縁体、36…支持部、37…キ
ャップ、38…端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 46/00 9441−4D B01D 46/00 C 46/42 ZAB 9441−4D 46/42 ZABB

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的加熱手段を備えた複数の筒状のフ
    ィルタユニットをハウジング内に並列に配設した排ガス
    浄化装置において、前記各フィルタユニットの第1端部
    側を、ハウジング内を排ガス導入側と排出側とに区画す
    る隔壁に固定し、フィルタユニットの第2端部側に剛体
    からなると共に導電部を有する支軸を設け、該支軸をフ
    ィルタユニットの軸方向に変位可能にハウジングの壁を
    貫通した状態でハウジングに取付け、その取付け部にハ
    ウジングの外部とハウジング内の排ガスの通路とを離隔
    する離隔部材を設け、前記支軸と前記電気的加熱手段と
    を電気的に接続した排ガス浄化装置のフィルタユニット
    支持構造。
  2. 【請求項2】 前記支軸を前記壁に対して相対移動可能
    に支持し、前記離隔部材を該壁と支軸のフィルタユニッ
    トへの取付け部との間において該支軸を囲繞する状態で
    軸方向に伸縮可能に設けたシール部材とした請求項1に
    記載の排ガス浄化装置のフィルタユニット支持構造。
  3. 【請求項3】 前記支軸を前記壁に対して相対移動可能
    に支持し、前記離隔部材を該壁の外側に設けた支持部に
    該支軸の突出部を覆うように取付けたキャップとした請
    求項1に記載の排ガス浄化装置のフィルタユニット支持
    構造。
  4. 【請求項4】 前記キャップの内側に前記支軸に接続さ
    れる端子を装備した請求項3に記載の排ガス浄化装置の
    フィルタユニット支持構造。
  5. 【請求項5】 前記壁に形成された前記支軸が貫通する
    ための孔の周囲に可撓部を形成し、該支軸を離隔部材を
    介して該可撓部に対して一体移動可能に固定した請求項
    1に記載の排ガス浄化装置のフィルタユニット支持構
    造。
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CN108753566A (zh) * 2018-04-23 2018-11-06 苏州欧飞纳米科技有限公司 用于气体过滤系统的加热装置

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