JPH0828442A - ポンプユニット - Google Patents

ポンプユニット

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JPH0828442A
JPH0828442A JP6189992A JP18999294A JPH0828442A JP H0828442 A JPH0828442 A JP H0828442A JP 6189992 A JP6189992 A JP 6189992A JP 18999294 A JP18999294 A JP 18999294A JP H0828442 A JPH0828442 A JP H0828442A
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JP
Japan
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gas
cyclone
liquid
pump
opening
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JP6189992A
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English (en)
Inventor
Taku Kato
卓 加藤
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気液分離装置の気液分離能力を高める。 【構成】 流入口および流出口を有するケーシング10
内に、ポンプ19と、気液分離装置31とを連続的に配
設し、気液分離装置31を下端開放の縦形のサイクロン
32から形成し、このサイクロン32の上部にポンプ1
9から流路30を通じて液体を流入させて旋回流を起こ
し、遠心分離により軸心側に集まった気体をサイクロン
32の天井の開口34aから流路36を通じて排出する
と共に、半径外方に集まった分離液体をサイクロン32
の下端開口37からフィルタ室40に落下させて前記流
出口へ導き、さらに、サイクロンの下端開口37の中央
に配置した邪魔板38により、軸心側に集まった柱状の
気体がフィルタ室40へ流出するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給油装置等に装備され
るポンプユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば給油所で用いられる給油装置は、
スペース上の制約からできるだけ小型であることが要求
され、これに伴ってポンプユニットとしても小型のもの
が要求される。一方、給油所で取扱うガソリン等には気
体が混入することが多く、ポンプユニットとしては気液
分離手段を備えたものが必要となる。
【0003】そこで従来、上記した要求に応えるべく、
流入口および流出口を有するケーシングを備え、このケ
ーシング内に、前記流入口から流体を吸込むポンプと、
該ポンプから吐出された流体を旋回させて液体と気体を
含む気体富化液とに分離する気液分離装置と、該気液分
離装置で分離された気体富化液から気体を分離する気体
分離室とを設け、前記気液分離装置で分離された液体を
前記流出口から流出させると共に、前記気体分離室で分
離された液体を前記ポンプの吸込口側に戻すようにした
ポンプユニットが開発され、例えば特開昭60−814
81号公報に明らかにされている。かゝるポンプユニッ
トによれば、1つのケーシング内に構成要素を配置して
小型化を図ることができることはもちろん、気液分離装
置と気体分離室とによる二重の気液分離により気体混入
のきわめて少ない液を供給できるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のポンプユニットによれば、液体と気体富化液とに分
離する気液分離装置の気液分離能力がいま一つ不足す
る、という問題があった。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、その課題とするところは、気液分離装置の
気液分離能力を可及的に高めたポンプユニットを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、流入口および流出口を有するケーシング内
に、前記流入口から流体を吸込むポンプと、該ポンプか
ら吐出された流体を旋回させて液体と気体とに分離する
気液分離装置とを設け、前記気液分離装置で分離された
液体を前記流出口から流出させるようにしたポンプユニ
ットにおいて、前記気液分離装置を下端開放の縦形のサ
イクロンから形成し、該サイクロンの周壁にその接線方
向へ流体を導くように前記ポンプの吐出口に接続する流
路の一端を開口すると共に、前記サイクロンの天井に分
離した気体を排出する開口を、またサイクロンの下端に
分離した液体を流出する開口をそれぞれ設け、前記サイ
クロンの軸心上に、該サイクロンの下端開口からの気体
の流出を規制する邪魔板を配設する構成としたことを特
徴とする。
【0007】
【作用】上記のように構成したポンプユニットにおいて
は、ポンプから送られた、気体が混入した液体がサイク
ロン内で旋回運動を起こし、遠心力の差により液体が変
形外方に集まると共に、気体が半径内方(軸心付近)に
集まり、この分離された液体がサイクロンの下端開口か
ら流出する一方で、気体がサイクロンの天井の開口から
排出される。しかして、サイクロンは縦形となっている
ので、比重差により液体と気体とが上下方向にも分離
し、前記遠心分離と相まって気液分離能力が向上するよ
うになる。しかも、混入気体が多く、分離された気体の
柱が軸心付近で大きく成長するような場合でも、サイク
ロンの軸心上に配置した邪魔板がサイクロンの下端開口
からの気体の流出を抑えるので、気液分離能力はより一
層向上するようになる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基いて説
明する。
【0009】図1〜9において、10は下部に流入口1
1を、上部に流出口12をそれぞれ有するケーシングで
あり、アルミニウム合金から一体に鋳造されている。ケ
ーシング10内の下部側には、前記流入口11に臨んで
吸込室13が形成され、この吸込室13にはストレーナ
14と吸込側逆止弁15とから成る、後に詳述する弁組
立体16が配設されている。一方、ケーシング10内の
上部側には、前記吸込室13と流路17(図4)を介し
て連通するポンプ室18が形成されており、このポンプ
室18にはベーン形ポンプ19が配設されている。ポン
プ19は、ポンプ室18に嵌装された有底筒状の本体2
0を備えており、この本体20には前記流路17に接続
する吸込口21と後述する他の流路30に接続する吐出
口22とが設けられている。
【0010】ポンプ19の本体20内にはロータ23が
配設されており、ロータ23は本体20の偏心位置を延
ばされた回転軸24に固定的に取付けられている。回転
軸24は、ケーシング10の内部に一体形成した軸受部
25とケーシング10の外壁に被蓋した蓋体26に一体
形成した軸受部26aとに回動自在に支持されている。
ポンプ室18と本体20とは、前記蓋体26によりケー
シング10の開口10aを閉じることにより密閉室とし
て区画されている。ロータ23には、半径方向へ摺動自
在に複数のベーン27が放射状に装着されており、各ベ
ーン27は、ロータ23の両側面に設けた凹部23a
(図2)内に配置したリング28によりそれぞれの基端
が支承されている。なお、ケーシング10外に延ばした
回転軸24の一端部にはモータ(図示略)により回転駆
動されるプーリ29が装着されている。
【0011】かゝるポンプ19においては、図示を略す
モータの作動でプーリ29を回転させると、その回転が
回転軸24を介してロータ23に伝えられ、各ベーン2
7はその先端を本体20の内周面に摺接させながら回転
する。この時、ロータ23が本体20に対する偏心位置
を中心に回転するので、ベーン27で仕切られた各室の
容積が拡大、縮小を繰返し、これにより本体20内の吸
込側に負圧が発生する。したがって、流入口11をタン
クに接続しておけば、前記ロータ23の回転によりタン
ク内の流体が流入口11からストレーナ14、吸込側逆
止弁15、流路17および吸込口21を経てポンプ19
内に吸込まれ、その吐出口22から流路30へと吐出さ
れるようになる。
【0012】また、ケーシング10の上部側でかつポン
プ19と反対側に位置する部分には気液分離装置31が
配設されている(図1)。この気液分離装置31は下端
を開放した縦形のサイクロン32から成り、このサイク
ロン32は、上部側の円筒状の導入部32aと、この導
入部32aから下方へ延ばされかつ下端開口37に向か
って次第に絞られた裁頭円錐状の胴部32bと導入部3
2aの上側を覆う円錐状の天井部32cとを備えてい
る。サイクロン32の胴部32bは、その下側のほゞ半
分長に相当する部分が、後述するフィルタ室40内に突
出するように形成され、この突出部分の周壁には縦方向
に延びるスリット33が形成されている。
【0013】サイクロン32の上部には、前記流路30
の一端を構成する開口30aが形成されている。この開
口30aは、ポンプ19からの流体をサイクロン32の
接線方向に流出させるように形成されると共に、導入部
32aと天井部32cとを跨いで縦長に設けられてい
る。サイクロン32の天井部32cの中央には貫通孔3
4a(開口)を有する栓部材34が嵌着されている。こ
の栓部材34の貫通孔34aはケーシング10に取付け
た蓋体35内の流路36を介して後述する気体分離室6
0に連通している。かゝるけき分離装置31において
は、ポンプ19から流路30を通じて圧送されてきた、
気体が混入した液体は、開口30aからサイクロン32
内へ流入して旋回運動を起こし、遠心力の差により液体
が半径外方に集まると共に気体が半径内方(軸心付近)
に集まる。そして、半径外方に集まった液体はサイクロ
ン32の下端開口37から流出してフィルタ室40に流
下し、一方、軸心付近に集まった気体は気体を含む気体
富化液として天井部32cの栓部材34の貫通孔34a
から前記蓋体35内の流路36に排出され、さらに気体
分離室60へと排出される。
【0014】しかして、上記サイクロン32の下端開口
37内には、図1および3に良く示されるように円形の
邪魔板38が配設されている。邪魔板38は、サイクロ
ン32の開口縁から半径内方へ延ばした複数(こゝでは
3本)のステー39に支持され、サイクロン32の下端
開口37の中央(軸心部)を所定範囲にわたって閉鎖し
ている。ところで、ピンぷ19に供給された液体に多量
の気体が混入している場合、上記遠心分離により軸心付
近に集まった気体は、柱状に大きく成長し、天井部32
cの貫通孔34aからサイクロン32の下端開口37ま
で達するようになる。前記邪魔板38は、この気体の柱
の下方向への成長、すなわちサイクロン32の下端開口
37から突出するような気体の柱の成長を止める役割を
なすもので、この邪魔板38の存在により柱状の気体の
下端開口37からの流出が抑えられ、分離液体のみが下
端開口37の口縁とこの邪魔板38の周縁とで区画され
る環状の流路を通ってフィルタ室40へ落下するように
なる。なお、この邪魔板38の大きさは、ポンプ19か
ら流出した流体のサイクロン32内での旋回速度により
派生する気体柱の径よりも大きく設定されている。
【0015】フィルタ室40内にはフィルタ41が配設
されている(図1、5)。このフィルタ41は、その先
端部がフィルタ室40を区画するケーシング10内の垂
直隔壁42に設けた孔42aに嵌合されている。フィル
タ41の後方にはケーシング10に被蓋した蓋体43に
一端を当接させた圧縮ばね44が配設されており、フィ
ルタ41はこの圧縮ばね44により前記垂直隔壁42に
押圧されている。蓋体43により閉じられたケーシング
10の開口10bはフィルタ41を出し入れできる十分
なる大きさを有しており、これにより、フィルタ41は
前記蓋体43を取外すことにより、適宜その交換を行う
ことができるようになる。
【0016】上記フィルタ41の前方には、ケーシング
10の上部側に設けた出口側逆止弁45(図4、6)に
通じる流路46の一端部と前記吸込側逆止弁15の2次
側の流路17に通じる流路47の一端部とが垂直隔壁4
8を挟んで配設されている。出口側逆止弁45は、ケー
シング10の水平隔壁49に形成した段付の貫通孔50
に嵌着された弁座51と、該弁座51に離着座する軸付
の弁体52とケーシング10の蓋体53に一端を当接さ
せて前記弁体52を常時は閉じ方向に付勢する弁ばね5
4とを備えている。この出口側逆止弁45の2次側は流
路55(図8)を介して前記流出口12に接続されてい
る。したがって、気液分離装置31で分離されフィルタ
室40に流下した液は、フィルタ41から流路46を通
って出口側逆止弁45を開き、さらに流路55から流出
口12を通って外部の機器(例えば流量計)へと圧送さ
れる。しかして、前記垂直隔壁48には、ケーシング1
0の側壁にボルト止めした、後述するリリーフ弁56が
嵌合されており、いま、ポンプ19を駆動したまゝ外部
の機器を閉じたり、あるいは絞ったりした場合は、この
リリーフ弁56が開き、前記液が流路47および流路1
7からポンプ19の吸込口21へ戻されるようになる。
【0017】一方、気体分離室60を形成するケーシン
グ10の上壁には、図2に示すように前記流路部材33
に接続する流路36内に臨んで貫通孔61が穿設されて
おり、この貫通孔61には、気液分離装置31で分離さ
れた気体富化液を気体分離室60に供給するための管部
材62が圧入されている。この管部材62の下端は、気
体分離室60内の最低液位付近に設けられた小容積の液
溜り64内まで延ばされている。液溜り64はケーシン
グ10の垂直隔壁63と、この隔壁の段部63aと隔壁
63に平行な縦壁64aとからU字溝状に形成され、そ
の一端は、図5に示すように開放されている。これによ
り管部材62を通じて気体分離室60内に供給された気
体富化液は、一旦液溜り64に溜った後、その一端から
気体分離室60の底部側に流動して溜るようになる。そ
してこの間、気体富化液から気体が分離され、この気体
はケーシング10の上壁に設けたエアベント65(図
8)から外部へと排出される。
【0018】気体分離室60の底部側にはフロート67
が配設されており(図2、3)、フロート67は、その
一面から延ばした軸部67aの先端部をケーシング10
にボルト止めした蓋体68に軸着させることにより上下
方向に回動自在となっている。蓋体68には、その表・
裏面に突出して第1のボス部69が設けられており、こ
の第1のボス部69には軸穴70が形成されている。ま
た、気体分離室60内に位置する前記ボス部69の先端
部にはその軸穴70を気体分離室60内に連通させる開
口71が形成されている。この開口71の周りは戻し弁
72の弁座として構成されており、この開口71には、
フロート67の軸部67aに軸着された弁体(ポペット
弁)74が嵌合されている。この戻し弁72は、フロー
ト67の上昇に応じて弁体74を上動させ、開口71を
開く。なお、フロート67および弁体74は、蓋体68
に対して予め一体化されおり、該蓋体68により閉じら
れたケーシング10の開口10cを通じて気体分離室6
0内に出し入れできるようになっている。また、蓋体6
8の外側において前記第1のボス部69の一端部にはそ
の軸穴70を閉じるプラグ75が螺合されている。
【0019】一方、ケーシング10内の下部には、ケー
シング10の側面から前記リリーフ弁56の2次側の流
路47に連通する戻し流路76が形成されている(図
4、5および7)。この戻し流路76と前記第1のボス
部69内の軸穴70とはケーシング10に設けた第2の
ボス部77内の連通孔(図示略)により接続されてお
り、その接続部には第1のボス部69内の軸穴70への
液の逆流を規制する逆止弁(フラッパ弁)78が設けら
れている(図7)。これにより、気体分離室60内に液
が溜ってフロート67が上昇すると、戻し弁72が開い
て気体分離室60内の液が第1のボス部69内の軸穴7
0、第2のボス部77内の連通孔、戻し流路76、リリ
ーフ弁56の2次側の流路47、吸込側逆止弁15の2
次側の流路17を経由してポンプ19の吸込口21に戻
されるようになる。
【0020】こゝで、流入口11側の吸込室13内に配
置した弁組立体16は、図10および11に示すよう
に、有底筒状の弁座80を主体として、この弁座80の
一端部に前記ストレーナ14を嵌合固定すると共に、該
弁座80の他端部に蓋体81を取付けている。蓋体81
は、ケーシング10への取付孔82aを有する板状部8
2とこの板状部82から延ばされた複数の脚部83とか
ら成り、その脚部83を弁座80の外周に螺合させるこ
とにより該弁座80に一体化されている。弁座80の底
部中央には貫通孔80aが設けられており、この貫通孔
80aには弁軸84が摺動自在に嵌装されている。そし
て、蓋体81内に延ばされた弁軸84の一端部には弁体
85が螺着され、一方、ストレーナ14内に延ばされた
弁軸84の他端部には弁ばね86が巻装されている。弁
ばね86は、弁座80の背面と弁軸84の他端に固定し
たばね受け87とに両端を当接させて、常時は弁軸84
をストレーナ14側へ付勢し、これにより弁体85は、
常時は弁座80の開口端に着座する閉じ状態を維持する
ようになっている。弁座80の底部にはまた、流路88
が形成されており、ストレーナ14を通過した流体がこ
の流路88を通じて弁座80内に流入するようになって
いる。なお、弁体85は、前記弁軸84に連結された支
持板85aと、この支持板85にナット85bを用いて
締付け固定された、ゴム製の弁部材85cとから成って
いる。
【0021】かゝる弁組立体16は、ケーシング10に
設けた開口10dからケーシング内に挿入され、その蓋
体81の取付孔82aを利用してケーシング10にボル
ト止めされる。この時、その弁座80はケーシング10
内の隔壁に設けた孔89(図2)にシール部材を介して
嵌合され、吸込室13を前・後2室に仕切る。そして、
この組付状態において前記ポンプ19を作動させれば、
ポンプ19内の負圧発生により弁体85が弁ばね86の
付勢力に抗して開き、ストレーナ14から流路88を通
じて弁座80内に流入した流体がポンプ19の吸込口2
1に通じる流路17に流れ込むようになる。
【0022】また、フィルタ41の前方に配置したリリ
ーフ弁56は、図12および13に示すように、有底筒
状の弁座90と、弁座90の底部に設けた貫通孔90a
に軸部91aを摺動自在に嵌挿して設けられ弁座90の
開口端に離着座する弁体91と、軸穴92aを有する蓋
体92と、蓋体92の軸穴92aに嵌挿された有底筒状
のばね受け93の底部に一端を当接させて常時は弁体9
1を弁座90に押圧付勢する弁ばね94とから成ってい
る。弁座90には、その内・外を連通する流路95が形
成され、また蓋体92には取付孔96が設けられてい
る。さらに、蓋体92には、前記ばね受け93を介して
弁ばね94の付勢力を調整する調整ねじ97がねじ込ま
れている。
【0023】かゝるリリーフ弁56は、ケーシング10
に設けた開口10eからケーシング内に挿入され、その
蓋体92の取付孔95を利用してケーシング10にボル
ト止めされる。この時、その弁座90は、ケーシング1
0内の隔壁48に設けた孔98に嵌合され、前記出口側
逆止弁45に通じる流路46と吸込側逆止弁15の2次
側に通じる流路47とを完全に仕切る。そして、この組
付状態において流路46内の液圧が必要以上に高まった
場合には、弁体91が弁ばね94の付勢力に抗して開
き、流路46内の液が流路47および流路17からポン
プ19の吸込口21へ戻されるようになる。
【0024】以下、上記のように構成したポンプユニッ
トの作用を説明する。図示を略すモータの作動によりポ
ンプ19のロータ23を回転させると、吸込側逆止弁1
5の弁体85が開き、流入口11からストレーナ14、
吸込側逆止弁15および流路17を経てタンク内の流体
がポンプ19内に吸込まれ、かつその吐出口22から流
路30へと吐出される。そして、ポンプ19から吐出さ
れた流体は気液分離装置31側へ流動し、前記流路30
の開口30aからサイクロン32内に流入して旋回運動
を起こし、遠心力の差により液体が半径外方に集まると
共に気体が半径内方(軸心付近)に集まる。この時、気
液分離装置31が縦形サイクロン32からなっているの
で、比重差により液体解きたいとが上下方向にも分離
し、前記遠心分離と相まって気液分離能力が向上する。
【0025】このようにして分離された液体はサイクロ
ン32の開放口31aからフィルタ室40に流下し、一
方、気体を多量に含む気体富化液は天井部32cの栓部
材34の貫通孔34aから前記蓋体34内の流路36に
排出される。この時、サイクロン32の天井部32cが
円錐形状となっていることより気体富化液の排出が容易
となる。こゝで、例えば、ポンプ19に供給された液体
に多量の気体が混入している場合、上記遠心分離により
軸心付近に集まった気体は、柱状に大きく成長し、天井
部32cの貫通孔34aからサイクロン32の下端開口
37まで達するようになる。しかし、サイクロン32の
下端開口37の中央に邪魔板38が配置されていること
より、この気体は気体を含む気体富化液として天井部3
2cの貫通孔34aへ優先的に流入し、この結果、フィ
ルタ室40への気体富化液の流下が抑えられる。
【0026】本実施例においては、特にサイクロン32
の胴部32bを下端開口に向かって次第に絞っているの
で、上記旋回流の流速が下方に向かうに従って大きくな
り、気液分離能力がより一層向上する。また、サイクロ
ン32の天井部32cを円錐状に形成しているので、下
向きの旋回流をつくりやすくなるばかりか、サイクロン
32内に流体が流入する初期段階でも旋回流の流速が高
まり、気液分離能力がさらに向上する。
【0027】フィルタ室40に流下した液体は、フィル
タ41を通って流路46内に押し出され、液体の圧力に
より出口側逆止弁45を開いて流路55から流出口12
へと圧送される。こゝで、気液分離装置31で分離され
た液体中に気体がわずあ残存している場合は、該気体は
フィルタ室40の上部に溜るようになる。この溜った気
体は、ポンプ19の作動中は液の流れがあるため、フィ
ルタ室40の上部に溜ったまゝとなるが、ポンプ19が
停止されると、胴部32bのスリット33からサイクロ
ン32内に戻り、ポンプ19の再作動に応じて天上部3
2cから排出される。したがって、流出口12へ気体を
含む液体が供給されることはない。なお、流出口12か
らの液体の流出が止められ、あるいは絞られた場合にリ
リーフ弁56が開いて液がポンプ19の吸込口21へ戻
されることは前記したとおりである。
【0028】一方、サイクロン32から蓋体34内の流
路36に排出された気体を含む気体富化液は、管部材6
2を通じて気体分離室60内に供給される。この時、気
体富化液が気体分離室60内に急速自由落下すると、気
体分離室60内の液が大きく攪拌されて泡立ちが発生
し、フロート67すなわち戻し弁72が誤動作し、戻し
流路76に気体を含む液が流入するようになる。しか
し、本実施例では、管部材62の先端を液溜り64内の
液中に位置決めされているので、気液分離室60内の貯
留液体が気体富化液により大きく攪拌されることはなく
なり、したがって前記液の泡立ちおよびその拡散は抑制
される。そして、気体分離室60内で気体の分離が進行
し、分離された気体はケーシング10のエアベント65
から外部へと排出される。このようにして、気体分離室
60内には気体を分離した液が溜り、次第にその液位を
上昇させる。すると、フロート67が上昇して戻し弁7
2の弁体74が開き、気体分離室60内の液が戻し流路
76へ流れ、さらにリリーフ弁56の2次側の流路4
7、吸込側逆止弁15の2次側の流路17を経由してポ
ンプ19の吸込口21に戻される。
【0029】上記実施例において、サイクロン32に設
ける邪魔板38を、サイクロン32の下端開口37内に
配置したが、この邪魔板37は、サイクロン32の軸心
上で、かつサイクロンの下端開口37とポンプ19に接
続する流路30のサイクロン側開口30aとの間であれ
ば、どの部位に設けても良いものである。しかし、邪魔
板38は、下端開口37付近設けるようにする方が、軸
心付近の気体の柱の形成を妨げず分離効率を向上させる
上で有効であり、気体がサイクロンの下端開口37から
流出しない程度(1.2mm 程度)に邪魔板38を下端開口
37より下方に設けるようにすることもできる。また、
この邪魔板38の形状も、上記実施例における円形に限
定されず、楕円形、多角形等とすることができる。
【0030】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
かゝるポンプユニットによれば、縦形サイクロンを用い
て効率良く気液分離することができる。また、気体が多
量に混入する場合でも、サイクロン内の軸心上に配置し
た邪魔板が、柱状となった気体のサイクロンの下端開口
からの流出を抑えるので、気液分離能力がより一層向上
すると共に、装置に対する信頼性も著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかゝるポンプユニットの内部構造を示
す縦断面図である。
【図2】本ポンプユニットの内部構造を示したもので、
図4の2−2矢視線に沿う断面図である。
【図3】図1の3−3矢視線に沿う断面図である。
【図4】図1の4−4矢視線に沿う断面図である。
【図5】図1の5−5矢視線に沿う断面図である。
【図6】本ポンプユニットを一部断面として示す側面図
である。
【図7】本ポンプユニットを一部断面としかつ一部開放
して示す正面図である。
【図8】本ポンプユニットの正面図である。
【図9】本ポンプユニットの上面図である。
【図10】本ポンプユニットを構成する弁組立体の構造
を示す断面図である。
【図11】図10のA矢視線に沿う正面図である。
【図12】本ポンプユニットを構成するリリーフ弁の構
造を示す断面図である。
【図13】図12のB矢視線に沿う正面図である。
【符号の説明】
10 ケーシング 11 流入口 12 流出口 19 ポンプ 21 ポンプの吸込口 22 ポンプの吐出口 31 気液分離装置 32 サイクロン 34a サイクロンの天井の開口 37 サイクロンの下端開口 38 邪魔板 40 フィルタ室 60 気体分離室 76 戻し流路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入口および流出口を有するケーシング
    内に、前記流入口から流体を吸込むポンプと、該ポンプ
    から吐出された流体を旋回させて液体と気体とに分離す
    る気液分離装置とを設け、前記気液分離装置で分離され
    た液体を前記流出口から流出させるようにしたポンプユ
    ニットにおいて、前記気液分離装置を下端開放の縦形の
    サイクロンから形成し、該サイクロンの周壁にその接線
    方向へ流体を導くように前記ポンプの吐出口に接続する
    流路の一端を開口すると共に、前記サイクロンの天井に
    分離した気体を排出する開口を、またサイクロンの下端
    に分離した液体を流出する開口をそれぞれ設け、前記サ
    イクロンの軸心上に、該サイクロンの下端開口からの気
    体の流出を規制する邪魔板を配設したことを特徴とする
    ポンプユニット。
JP6189992A 1993-12-28 1994-07-20 ポンプユニット Pending JPH0828442A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6420317B1 (en) 2000-03-31 2002-07-16 Aventis Cropscience Gmbh Benzoylpyrazoles and their use as herbicides
JP2008025470A (ja) * 2006-07-21 2008-02-07 Tominaga Oil Pump Mfg Co Ltd 燃料油のポンプユニットの排油構造

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