JP2647296B2 - 気液分離装置 - Google Patents

気液分離装置

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JP2647296B2
JP2647296B2 JP549492A JP549492A JP2647296B2 JP 2647296 B2 JP2647296 B2 JP 2647296B2 JP 549492 A JP549492 A JP 549492A JP 549492 A JP549492 A JP 549492A JP 2647296 B2 JP2647296 B2 JP 2647296B2
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淳一 黒川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポンプに組込まれた気液
分離装置に関し、更に詳しくは給油所の給油装置に実施
される気液分離装置に関する。
【0002】
【従来技術】周知のように、ガソリン等の揮発性の液体
を取扱う給油所の給油装置では、ポンプ装置に液体中に
気泡として混っている気体を分離する装置が設けられて
いる。
【0003】ところで、従来の気液分離装置は、本出願
人の提案した特開昭60−85272号公報が知られて
いる。この従来の分離装置は、ポンプ吐出側に渦巻室を
有し、この渦巻室の中心部に先端が開口した分離パイプ
を有している。したがって流入口から渦巻室に流入した
液体は、旋回するので、液は比重が大きいため、遠心力
によって半径方向外方へ流れ、気泡は比重が小さいの
で、半径方向内方の中心部に集まり、この中心部に集ま
った気泡を含む液を分離パイプによって分離して気液分
離室へ流出させている。
【0004】前記したように、本出願人が提案したポン
プ装置の分離装置は、渦巻室と該渦巻室に配置された分
離パイプとから成るので、小型でかつ気液の分離が確実
であり、気液分離装置から気液分離室へ流出させる液量
も少なくて良いものであるが、更に改良の余地があるこ
とを見出だした。すなわち本出願人が提案した上記分離
装置は、外筒と同心的に設けられている分離パイプで気
泡を含んだ液体を、含まない液体から分離するようにな
っているが、その分離パイプの先端は旋回エネルギが最
大になる箇所から離れた所に位置し、分離効率は必ずし
も良好ではなく、また外筒の内側に分離パイプすなわち
内筒が設けられているので、構造が比較的複雑であり、
流動抵抗も大きく、例えば一時的に多量の気泡が生じた
場合、分離パイプ内の液が流出するまで、気泡が分離パ
イプ中にはいることができず、分離効率が悪いことがわ
かった。
【0005】そこで本出願人は特開昭61−54212
号公報に開示されているように、液体の旋回エネルギが
最大の所で気泡を含んだ液体を含まない液体から分離す
ると共に、分離パイプを不要とし、更には外筒も短くて
すむ気液分離装置を提案した。
【0006】該提案においては、ポンプの吐出側に渦巻
室を設け、該渦巻室の壁に気液流出用の小穴が設けられ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記提案自体は有効な
ものであるが、旋回流をそのまま逃しているので、中心
部に集まった気泡が旋回流と共に逃げてしまい、分離効
率が充分ではなかった。
【0008】本発明は、気液分離効率を向上したコンパ
クトな気液分離装置を提供することを目的としている。
【0009】
【知見】本発明者は種々研究の結果、渦巻室の下流側に
旋回止め部材を設けて旋回を止めることにより、旋回流
速を圧力に変換回復して中心部圧力にせき止め効果を持
たせ、積極的に逆方向の圧力勾配を形成することによ
り、気液の分離効率を向上できることを見出した。本発
明は、かかる知見によりなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ポンプ
の吐出側に渦巻室を設け、該渦巻室の流入側の端壁に気
液流出用の小穴を設け、渦巻室の流出側に旋回止め部材
を設けている。
【0011】上記旋回止め部材は、複数の整流管で形成
し、渦巻室の軸線方向に沿って密接して配設するのが好
ましいが、他の種々な形状の旋回止め部材が実施でき
る。
【0012】
【作用】本発明は上記のように構成されているので、今
ポンプの吐出側から渦巻室に流入した液は旋回するが、
この旋回によって液は比重が大きいために遠心力によっ
て半径外方向へ流れ、気泡は比重が小さいので内方向の
中心部に集まり、この中心部に集まった気泡を含む液体
は渦巻の形成される中心部端壁の小穴を通って気液分離
室へ流出する。気泡を含まない液体は外筒から流出す
る。この際、渦巻室の流出側に設けられた旋回止め部材
により、旋回流速が圧力に変換され、渦巻室の中心部圧
力にせき止め効果により流れに対し逆方向すなわち小穴
側への圧力勾配が発生し、旋回流と共に逃げようとする
気泡は、この圧力勾配により小穴側に向けられ、気液の
分離効率が向上される。
【0013】
【実施例】図1は、本発明を実施した気液分離装置4が
組込まれたポンプ装置の模式図的断面図である。図1に
おいて、ポンプ装置Pはケ―シングCを備え、そしてケ
―シングCには液体の流入口Iと流出口Oとが設けられ
ている。流入口Iの内端にはチェック弁1が設けられ、
そして流入側のストレ―ナ2aを設けたストレーナ室2
に開口している。ケ―シングCのほぼ中央にはポンプ3
が設けられている。図示の実施例ではポンプ3は公知の
内接歯車ポンプが用いられている。このポンプ3は吸込
口3aと吐出口3bとを有しており、ポンプ3の吐出口
3bは後述する気液分離装置4に連通している。この気
液分離装置4の半径方向外方を流れる液すなわち気泡を
含まない液は流出側のストレ―ナ5aを設けたストレー
ナ室5に流れるように液路が構成されており、そして流
出側のストレ―ナ室5と流出口Oとの間にはコントロ―
ル弁6が設けられている。ポンプ3の吐出口3bにはバ
イパス弁12が設けられ、ポンプ3の吸込口3aに連通
している。
【0014】他方気液分離装置4の半径方向内方を流れ
る気泡を含んだ液は液路13に流れるようになってい
る。そしてこの液路13は気液分離室8に連通してい
る。この気液分離室8において分離された気体はエアベ
ント14から放出され、そして気体を分離した液は液路
15に流れる。この液路15にはフロート弁9が設けら
れており、そしてこの液路15は流入側のストレ―ナ室
2に連通している。
【0015】したがって適当な原動機でポンプ3を回転
させると、液は流入口Iからチェック弁1、流入側のス
トレ―ナ室2、ポンプ3、気液分離装置4、流出側のス
トレ―ナ室5、コントロ―ル弁6を通って流出口Oから
吐出される。また一定以上のの液はバイパス弁12を通
ってポンプ3にバイパスされる。他方気液分離装置4に
おいて気体を含む液体は流路13を通って気液分離室8
に流れ、ここで気体はエアベント14から放出され、液
体はフロート弁9を介して流入側のストレ―ナ室2に戻
されるのである。
【0016】次に図2以下を参照して気液分離装置の第
1実施例について説明する。
【0017】図2に示されているように、気液分離装置
4に至るポンプ吐出口3bからの液路18は、気液分離
装置に接線方向に液体を導くように構成された渦巻室S
に連通している。この渦巻室は、外筒20により図にお
いて右方に延長されており流出側のストレ―ナ室5と連
通している。そして、外筒20の端部には旋回止め部材
として図示の例では複数の整流管21が外筒20の軸線
に沿って密接して配設されている。
【0018】したがってこの外筒20の端部から流出し
た気体を含まない液はストレ―ナ5aの外側から内側に
流入し、コントロ―ル弁6を通って流出口Oから流出す
るのである。
【0019】気液分離装置4の渦巻室Sの端壁には、渦
巻室Sと略同心的に気液流出用の流路13が開口してい
る。この流路13は気液分離室8に連通している。気液
分離室8は、エアベント14を介して大気と連通してい
るので、大気圧になっている。
【0020】前述したように、ポンプ3が駆動されると
液体はポンプ装置Pの流入口Iから吸入されて流出口O
から吐出されるが、ポンプ3の吐出口から吐出された液
体は気液分離装置4の渦巻室Sに接線方向に流入する。
これにより液体の圧力は旋回流速に変換され、渦巻室S
には、図2に示すように旋回流Aが発生する。この旋回
中に気泡を含まない比重の大きい液体は、渦巻室Sの半
径方向外方に集まり、そして気泡を含んだ比重の小さい
液体は半径方向中心に集まる。しかし、気泡を含んだ液
の気泡は、外筒20の端部より流出しようとするが、知
見に示したように、複数の整流管21により旋回流速が
圧力に変換回復され、外筒20の中心部圧力にせき止め
効果により流れに対し逆方向すなわち流路13側への圧
力勾配が発生する。したがって、この圧力勾配により気
泡は、流路13側に向けられ、その結果、気液の分離効
率が向上される。そして、気泡を含まない液体は、外筒
20の端部からストレ―ナ室5へ圧送され、そしてコン
トロ―ル弁6を通って流出口0から流出する。また、前
記の気泡を含んだ比重の小さい液体は、渦巻室Sから直
接流路13に流出し気液分離室8へ導かれる。
【0021】気液分離室8には、フロ―ト弁9が設けら
れていて、液体が溜ると、フロ―ト弁9が開いて、液体
はストレ―ナ室2を介してポンプ3の流入口へ戻る。気
液分離室8で分離された気体はエアベント14から出て
行く。
【0022】図3は気液分離装置の第2実施例を示すも
ので、外筒20内には旋回止め部材21として2枚の多
孔円板21a、21bを間隔を存して配置したもので、
第1実施例と同様に旋回流速を圧力に変換回復し、流路
13側への圧力勾配を生じさせる。
【0023】図4は第3実施例を示すもので、旋回止め
部材21として外筒20の中心部に円板21aをステイ
21bを介して取付けたもので、この円板21aによ
り、旋回流速を圧力に変換回復し、流路13側への圧力
勾配を生じさせるものである。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、旋回止め部材のせき止め効果により逆方向
の圧力勾配を形成し、気液の分離効率を向上することが
できる。
【0025】また、外筒と旋回止め部材とにより、気液
分離室をさらにコンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した気液分離装置を組込んだポン
プ装置の一例を示す模式図的断面図。
【図2】本発明の第1実施例を示す斜視図。
【図3】本発明の第2実施例を示す斜視図。
【図4】本発明の第3実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
A・・・旋回流 C・・・ケーシング I・・・流入口 O・・・流出口 S・・・渦巻室 1・・・チェック弁 2、5・・・ストレーナ室 2a、5a・・・ストレーナ 3・・・ポンプ 3a・・・吸込口 3b・・・吐出口 4・・・気液分離装置 6・・・コントロール弁 8・・・気液分離室 13・・・流路 12・・・バイパス弁 14・・・エアベント 20・・・外筒 20a・・・端部 21・・・旋回止め部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプの吐出側に渦巻室を設け、該渦巻
    室の流入側の端壁に気液流出用の小穴を設け、渦巻室の
    流出側に旋回止め部材を設けたことを特徴とする気液分
    離装置。
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CN110152355B (zh) * 2019-06-25 2021-06-11 吉林大学 一种肺功能检查仪管道气泡排出设备
CN110269619B (zh) * 2019-06-25 2021-04-02 吉林大学 一种肺功能检查仪管道气泡排出方法

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