JPH08284216A - 非常用水貯蔵槽 - Google Patents

非常用水貯蔵槽

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JPH08284216A
JPH08284216A JP7117923A JP11792395A JPH08284216A JP H08284216 A JPH08284216 A JP H08284216A JP 7117923 A JP7117923 A JP 7117923A JP 11792395 A JP11792395 A JP 11792395A JP H08284216 A JPH08284216 A JP H08284216A
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JP
Japan
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storage tank
water
emergency
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emergency water
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JP7117923A
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English (en)
Inventor
Minoru Tawara
稔 田原
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Original Assignee
Individual
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use

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  • Domestic Plumbing Installations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 災害時に水道水の供給が停止した場合に備
え、人手をかけずに、貯蔵水の入れ替えを行ない、常時
新鮮な水を貯蔵することのできる非常用水貯蔵槽の提
供。 【構成】 地中に埋設した貯蔵槽本体1に非常用取水管
2を配設する。非常用取水管2は、その下端を貯蔵槽本
体1の内底部付近に開口させ、上端の取水口3を地上ま
で延長し、その取水口3の直下に開閉弁4を挿入配設す
る。貯蔵槽本体1には、供給側の給水配管5a及び流出
側の給水配管5bを、水道水が前者から流入し、後者に
流出するように、接続する。流出側の給水配管5bに
は、家庭内に於ける一般の配管及び蛇口の接続等がなさ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地震その他の災害時に
用いる飲料水その他の用水を貯蔵保管することのできる
非常用水貯蔵槽に関する。
【0002】
【従来の技術】地震その他の災害時には、その災害が大
きなものになると、家屋、道路、橋梁その他の建造物が
倒壊し、更には水道やガス、又は電気設備等が損傷を受
け、人の生活に重大な支障が生じることとなる。加えて
道路や橋梁の損傷や建造物の道路等への倒壊、更には、
鉄道の破壊等が重なって、交通網が寸断され、物資の輸
送が困難になる結果、被災地では種々の生活物資が不足
することともなる。
【0003】なかでも飲料水、その他の生活用水の不足
は深刻であり、特に被災直後数日間はその手当てが難し
く量的確保はなお容易でない場合が多い。また地震その
他の災害時は、何時それが起こるとも知れないものであ
るから、それらの災害に備えて、平常時から、種々の非
常時用の食品その他の生活用品とともに、非常用水もま
た備蓄しておく必要があるが、一般的に行なわれている
ように、ペットボトルやポリ容器、あるいは缶入水その
他の小容量の容器に頼っていたのでは、飲料水はもとよ
り、洗面用又はトイレ用等の生活用水を充足するための
量的確保にも程遠いものと云わざるを得ない。
【0004】更に、そのような容器類の保管する水は、
停滞水であるため、短期間で腐敗し易く、それ故、何時
発生するとも知れない非常時のために、継続的に、交換
点検等を行ない、充分に管理するする必要があり、その
作業もさることながら経済的負担も大きいし、保管場所
の確保も大変である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、以上
のような問題点を解決し、普段使用している水道水を腐
敗しないようにして、しかも相当量を、手間及び経済的
負担をかけずに貯蔵し、地震その他の災害により水道施
設の損壊等が発生して給水が受けられなくなった場合
に、救援水の到着まで、その貯蔵水を汲み出して、例え
ば、消防自動車等の到着までの初期消火用水として、又
は飲用、調理用あるいは洗濯用等の生活用水として用い
ることができ、かつその汲み出しが容易である、非常用
水貯蔵槽を提供することを解決の課題とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の構成の要旨とす
るところは、貯蔵槽本体を、流入する水道水が循環流出
するように、水道の給水配管の途中に挿入し、かつ該貯
蔵槽本体に、これに貯蔵されている水道水を槽内底部付
近から取り出す非常用取水手段を構成した非常用水貯蔵
槽であり、これによって前記課題を解決することができ
る。
【0007】前記貯蔵槽本体は、ステンレススチール等
の金属又はFRPのようなプラスチック類等で適当な寸
法形状に構成することができる。円筒体状、立方体状又
は直方体状等の容器に構成することができる。その容量
は、勿論、自由であるが、例えば、この非常用水貯蔵槽
の利用者の、一週間程度の最低限度の生活用水の利用量
等を基準にして決定することができる。より具体的の述
べれば、一般家庭用として考えた場合には、20リット
ル程度の容量の円筒体状の容器、例えば、ドラム缶程度
の形状寸法の容器等を採用することができる。設置場所
も、当然、自由である。地上に設置し又は地下に埋設す
ることもできる。あるいは必要に応じて建築物の屋上に
配設することもできる。地上又は建築物の屋上等に設置
する場合は、前記貯蔵槽本体を、その下部に配した脚に
よって立ち上げる構成にすることができる。また貯蔵槽
本体の耐圧に関しては、水道の給水配管の途中に挿入す
るものであるから、その要求水準を越えるもの、即ち、
10kg/cm2以上とするのは当然である。
【0008】前記非常用取水手段は、水道の給水配管等
が地震等の災害によって全部又は一部が破壊され、貯蔵
槽本体に水道水の供給がなくなった場合に、該貯蔵槽中
に充填されている水道水を汲み出すための手段であれ
ば、その構成は、自由である。またこの非常用取水手段
は、この明細書中では、これのみによって貯蔵槽中の水
を汲み出すことのできる完結した手段とは限らず、他の
ポンプアップ手段と組合せて完結する手段である場合も
含む。
【0009】しかして前記非常用取水手段は、下端を貯
蔵槽本体内の底部付近に開口させ、かつ上端を貯蔵槽本
体の外部上方に開口させるように、該貯蔵槽本体の上方
から挿入した非常用取水管に構成することができる。そ
してこの場合には、上記非常用取水管の途中に開閉弁を
挿入配設するのが適当であり、また非常用取水管の途中
に開閉弁を挿入配設した場合は、該非常用取水管の途中
で、上記開閉弁より貯蔵槽本体側にコック付の蛇口を設
けることとすることもできる。こうして平常時にも貯蔵
槽本体から水道水を取り出すことができるようにするこ
とができる。
【0010】前記前記非常用取水管の上端には、その途
中に開閉弁を配さず、かつ上端に空気室用タンクを着脱
自在に配することもしなかった場合には、蓋体を着脱自
在に被覆する必要がある。また前記非常用取水管の上端
には、その途中に開閉弁を挿入した場合、又はこれに加
えてコック付の蛇口を配した場合あるいは配さなかった
場合のいずれであれ、蓋体を着脱自在に被覆するのが好
ましい。
【0011】また前記非常用取水手段は、貯蔵槽本体
を、利用者との相対的関係で、高い位置に設置した場
合、例えば、下部に配した脚によって立ち上げる構成に
した場合等には、これを、貯蔵槽本体の下部周側に配し
たコック付の蛇口に構成することができる。この場合に
は、貯蔵槽本体から水を汲み出すのにポンプアップ手段
等を必要としない完結した汲み出し手段となる訳であ
る。
【0012】前記貯蔵槽本体には、上方に伸びる配管を
介して空気室用タンクを接続するのが好ましい。上記空
気室用タンクは、途中に開閉弁等を設けない非常用取水
管の上端に着脱自在に接続することとしても良い。地震
その他の災害時に、上記空気室用タンクを取り外し、そ
の非常用取水管の上端にポンプ手段を取り付ければ、貯
蔵槽本体中の水道水を汲み出すことができる。なお開閉
弁を途中に挿入してある非常用取水管であっても、空気
室用タンクは、前記開閉弁より貯蔵槽本体側に接続すれ
ば同様の作用、即ち、温度変化に基づく水の膨張収縮及
び凍結時の膨張を吸収する作用を得ることができる。
【0013】また貯蔵槽本体がその途中に配してある水
道の給水配管には、その貯蔵槽本体への流入側で、貯蔵
槽本体の直前付近に、逆止弁を挿入して、地震等の災害
時に貯蔵槽本体からの逆流が生じないようにしておくの
が好ましい。
【0014】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、次のよ
うに作用する。前記貯蔵槽本体は、水道施設の給水配管
の途中に挿入してあるため、常時その中にその容量に応
じた量の水道水が充填された状態になっている。しか
も、水道水は、入口側に接続する給水配管を通じて流入
し、出口側に接続する給水配管を通じて循環流出するよ
うになっているので、人の手を煩わすことなく、経済的
負担も全くかけることなく、該貯蔵槽本体中の水は常時
新鮮な水と交換されるようになっているものである。
【0015】前記非常用取水手段が、前記貯蔵槽本体の
上方から挿入した開閉弁付の非常用取水管に構成された
ものであり、該開閉弁より下方にコック付の蛇口が配し
てある場合、又は前記非常用取水手段が、利用者との相
対的関係で、高い位置に設置してある貯蔵槽本体の下部
周側に配したコック付の蛇口に構成してある場合は、平
常時にも、それらの蛇口を利用して貯蔵槽本体内の水道
水を取り出して利用することができる。
【0016】また前記貯蔵槽本体に、上方に伸びる配管
を介して空気室用タンクを接続してある場合、又は開閉
弁を設けない非常用取水管の上端に空気室用タンクを着
脱自在に接続してある場合、あるいは開閉弁を設けた非
常用取水管の該開閉弁より下方から分岐する分岐に空気
室用タンクを接続してある場合には、貯蔵槽本体中に於
ける温度変化に基づく水の膨張収縮及び凍結による膨張
を吸収する作用を得ることができる。こうして貯蔵槽本
体等の破損のおそれを解消することができる。
【0017】地震等の災害により水道施設に支障が生
じ、給水されなくなった場合には、以上のようにして貯
蔵槽本体中に充填されている新鮮な水道水を前記非常用
取水手段を通じて汲み出して利用することができる。前
記非常用取水手段が、前記貯蔵槽本体の上方から内部の
底部付近にその下端が開口するように挿入された非常用
取水管に構成されたものである場合は、蓋体が被覆して
あり又は空気室用タンクが接続してあれば、それらを取
り外し、開閉弁が途中に挿入してあればこれを開いた上
で、その非常用取水管の上端にポンプ手段を取り付けて
貯蔵槽本体中の水を汲み出すことができる。上記ポンプ
手段としては、手動、電動又はその他の原動機付のもの
を自由に選択して使用することができる。地震等の災害
時には、電気等が使用できず、燃料も入手が容易とは限
らないので、手動で操作可能なポンプ装置が適当であろ
う。
【0018】前記非常用取水手段が、利用者との相対的
関係で、高い位置に設置してある貯蔵槽本体の下部周側
に配したコック付の蛇口に構成してある場合は、ポンプ
手段等を取り付ける必要なく、コックを開くだけで貯蔵
してある水を取り出して利用することができる。
【0019】しかもこうして取り出される水は、前記し
たように、いずれにしても地震等の災害が発生するまで
常時更新されていたもので、非常に新鮮なものである。
【0020】なお、前記したように、貯蔵槽本体に接続
する給水配管の流入側に逆止弁を挿入しておいた場合に
は、地震等の災害時に、流入側配管の途中に損傷が生じ
てそこから流出が生じたような場合にも、貯蔵槽本体か
らの逆流が生じるようなことはない。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明第一の実施例を示す概略
説明図である。貯蔵槽本体1を地中に埋設し、この貯蔵
槽本体1に非常用取水管2を配設する。この非常用取水
管2は、その下端を上記貯蔵槽本体1の内底部付近に開
口させ、上端の取水口3を地上まで延長し、上端の取水
口3の直下に開閉弁4を挿入配設する。貯蔵槽本体1の
耐圧は10kg/cm2に構成したものである。
【0022】また上記貯蔵槽本体1には、これを水道施
設の給水配管の途中に挿入すべく、供給側の給水配管5
a及び流出側の給水配管5bを各々接続する。供給側の
給水配管5aから水道水が流入し、流出側の給水配管5
bに流出するように接続する。流出側の給水配管5bに
は、家庭内等に於ける一般の配管がなされ、流し台等に
設置される蛇口7や洗面台の蛇口、あるいは水洗トイレ
その他に接続される。なお図中11は、地表面である。
【0023】この実施例では、以上のように構成したの
で、次のように有用に使用することができる。貯蔵槽本
体1は、通常、蛇口7に於ける水の使用等によって給水
配管5bへの水の移動が生じれば、給水配管5aを通じ
て新しい水が流入するので、特別にそのために人の手を
煩わすことなく、かつ経済的負担も全くなく、その中の
水が、常時、新鮮な水に更新されるようになっているも
のである。
【0024】また、同様に、平常時に於ては、非常用取
水管2の取水口3にゴムホース等を接続して開閉弁4を
開き、該ゴムホース等を通じて、水を噴出させ、洗車と
か、庭や道路への水撒き等に使用することもできる。
【0025】地震等の災害により水道施設に支障が生
じ、給水されなくなった場合には、以上のようにして、
貯蔵槽本体1中に充填されている新鮮な水道水を前記非
常用取水管2を利用して汲み出して利用することができ
る。このような場合は、図7に示すように、非常用取水
管2の取水口3にポンプ装置15を取り付けて、貯蔵槽
本体1中の水を汲み出すことができる。このポンプ装置
15は手動の装置なので、人の操作により、水を汲み上
げることができる。もし火災が発生した場合は、消防車
が到着するまでの初期消火のために使用することができ
るし、取り出される水は、前記したように、地震等の災
害が発生するまで常時更新されていた新鮮なものである
から、飲料用や調理用等としても安心して使用できる衛
生的なものである。こうして少なくとも救援水が届くま
ではこれによって必要な水の手当てをすることができ
る。なお図7中、Bは、バケツである。
【0026】図2は本発明の第二の実施例を示す概略説
明図である。この例は、貯蔵槽本体1に配した非常用取
水管2に開閉弁4を設けず、その取水口3に空気室用タ
ンク8を着脱自在に接続し、加えて貯蔵槽本体1から常
用取水管6を立ち上げ、その上端にコック付の蛇口7を
接続したものである。その他の構成は、前記第一の実施
例と同様である。
【0027】したがって平常時に於ては、常用取水管6
の上端に配した前記蛇口7のコックを開いて、ここから
貯蔵槽本体1内の水を汲み出して利用することができ
る。また非常用取水管2の取水口3に空気室用タンク8
を着脱自在に接続してあるので、前記空気室用タンク8
内の空気の伸縮により、該貯蔵槽本体1中に於ける温度
変化に基づく水の膨張収縮及び凍結による膨張等を吸収
し、これにより貯蔵槽本体1を含む設備の破損を未然に
防止することができる。
【0028】更に地震等の災害により水道施設に支障が
生じ、給水されなくなった場合には、着脱自在に接続し
てある空気室用タンク8を取り外して、図7に示すよう
に、その非常用取水管2の取水口3にポンプ装置15を
取り付けて、貯蔵槽本体1中の水を汲み出すことができ
る。その他は、前記第一の実施例と全く同様である。
【0029】図3は本発明の第三の実施例を示す概略説
明図である。この例は、貯蔵槽本体1に配した非常用取
水管2の取水口3の直下に開閉弁4を挿入し、取水口3
には蓋体10を着脱自在に被覆し、かつ非常用取水管2
の開閉弁4より下方にコック付の蛇口7を設けたもので
あり、他の構成は前記第一の実施例と同様である。
【0030】したがって非常用取水管2の途中に取り付
けた蛇口7を利用して、平常時にも貯蔵槽本体1中の水
を汲み出して種々の用途に使用することができる。非常
用取水管2の上端の取水口3に蓋体10を着脱自在に被
覆したので、その内部に埃や塵等又はその他の異物が入
ることがなく、衛生的に保持することができる。その他
の使用法、作用及び効果は第一の実施例と同様である。
【0031】図4は本発明の第四の実施例を示す概略説
明図である。この例は、貯蔵槽本体1から立ち上げた非
常用取水管2の上端の取水口3を地表面11の上方まで
伸ばさず、貯蔵槽本体1の上方の空間部Sまで伸ばすだ
けにしておき、その取水口3には蓋体10を着脱自在に
被覆し、かつ上記空間部Sの上部開口部は防護蓋13で
着脱自在に被覆しておくものである。
【0032】また上記貯蔵槽本体1には、前記第一の実
施例と同様に、水道施設の供給側の給水配管5a及び流
出側の給水配管5bを各々接続する。流出側の給水配管
5bには、家庭内等に於ける一般の配管がなされている
のも第一の実施例と同様である。
【0033】したがって、前記非常用取水管2及びその
他の構成要素が地上に露出していないので、地上の対応
する領域を他の用途に用いることができる利点がある。
更に平常時には、貯蔵槽本体1内の水道水が、常に更新
されて、新鮮な状態を保持している。その作用は第一の
実施例と全く同様である。
【0034】地震等の災害時に水道施設に支障が生じて
給水が行なわれなくなった場合には、先ず防護蓋13を
取り外し、かつ非常用取水管2の上端の取水口3から蓋
体10を取り外した上で、図7に示す場合と同様に、非
常用取水管2の取水口3にポンプ装置15を取り付け
て、貯蔵槽本体1中の水を汲み出すことができる。火災
が生じた場合の初期消火用として用いたり、飲料用や調
理用として用いたりすることができるのは云うまでもな
い。
【0035】図5は本発明の第五の実施例を示す概略説
明図である。この例は、上部に、下方の水道水収納部に
連通する空気室用タンク部18を構成した貯蔵槽本体2
1を用いたものである。上記貯蔵槽本体21は、その下
部に脚L、L…を構成し、それらの脚L、L…を介して
地上に立ち上げ、その下側部にコック付の蛇口7を配設
してある。また上記貯蔵槽本体21には、これを水道施
設の給水配管の途中に挿入すべく、供給側の給水配管5
a及び流出側の給水配管5bを各々接続する。供給側の
給水配管5aから水道水が流入し、流出側の給水配管5
bに流出するように接続するものである。流出側の給水
配管5bには、家庭内等に於ける一般の配管がなされて
いるのは第一の実施例と同様である。
【0036】したがって、平常時に於いて、家庭内の蛇
口に於ける水の使用等によって給水配管5bへの水の移
動が生じれば、前記貯蔵槽本体21には、給水配管5a
を通じて新しい水が流入するので、特別にそのために人
の手を煩わすことなく、かつ経済的負担も全くなしに、
常時新鮮な水に更新されることになる。また平常時に於
いても、前記貯蔵槽本体21中の水を、その下側部に配
した蛇口7のコックを開いて流出させて利用することが
できる。更にまた貯蔵槽本体21の上部には、下方の水
道水収納部に連通する空気室用タンク部18を構成して
あるので、前記空気室用タンク部18内の空気の伸縮に
より、該貯蔵槽本体21の水道水収納部中に於ける温度
変化に基づく水の膨張収縮及び凍結による膨張等を吸収
し、これにより貯蔵槽本体21を含む設備の破損を未然
に防止することができる。
【0037】地震等の災害により水道施設に支障が生
じ、給水されなくなった場合には、以上のようにして、
貯蔵槽本体21の水道水収納部に充填されている新鮮な
水道水を前記蛇口7を利用して流出させて利用すること
ができる。この場合は、ポンプ装置等は不要である。蛇
口7から流出させる水は、前記のように新鮮な水である
から、飲料用や調理用として問題なく用いることができ
るし、もし火災が発生した場合には、消防車の到着まで
の初期消火のために使用することもできる等、この点に
関しては前記第一〜第四の実施例までと同様である。
【0038】図6は本発明の第六の実施例を示す概略説
明図である。この例では、地下に埋設した大型の貯蔵槽
本体31を使用することとする。上記貯蔵槽本体31に
は、その上部の一部に取水口32を開口させ、この取水
口32に密閉蓋12を着脱自在に被覆する。また上記取
水口32に対応する上部は空間部Sとし、該空間部Sの
地上への開口部は防護蓋13で着脱自在に被覆しておく
ものとする。
【0039】地下に埋設した以上の大型の貯蔵槽本体3
1は、これを、水道施設の給水配管の途中に挿入すべ
く、供給側の給水配管5a及び流出側の給水配管5bに
各々接続する。上記貯蔵槽本体31内に、供給側の給水
配管5aから水道水が流入し、流出側の給水配管5bに
流出するように接続するものである。流出側の給水配管
5bには、前記第一の実施例と同様に、家庭内等に於け
る一般の配管がなされ、流し台等に設置される蛇口や洗
面台の蛇口、あるいは水洗トイレその他に接続される。
【0040】前記貯蔵槽本体31には、底部付近に下端
が開口する二本の非常用取水管22、22を立ち上げ、
各上端付近には開閉弁24を配し、一方の非常用取水管
22の上端の取水口23には蓋体20を着脱自在に被覆
する。他方の非常用取水管22には、開閉弁24の直下
にコック付の蛇口27を設け、更にその下方から分岐さ
せて空気室用タンク28を立ち上げ状態で接続する。前
記貯蔵槽本体31には、下端がその内部途中に開口する
二本の常用取水管6、6を立ち上げ、各々その上端にコ
ック付の蛇口7を配設する。なお図中11は地表面であ
る。
【0041】したがって平常時に於ては、前記第一の実
施例と同様に、給水配管5bを通じて繋がる家庭内の蛇
口等で水道水が使用されることにより、前記貯蔵槽本体
31内では、その水道水の更新が行なわれ、常時、新鮮
な水が保持されることとなる。それ故、貯蔵槽本体1内
の水の腐敗等の心配はない。前記貯蔵槽本体31には、
一方の非常用取水管22の上部途中に蛇口27が配して
あり、かつ二本の常用取水管6、6の上端に各々蛇口7
が設けてあるので、平常時には、いつでもそれらの蛇口
27、7、7を通じて貯蔵槽本体31中の水道水を取り
出して利用することができる。また平常時に於ては、一
方の非常用取水管22の取水口23から蓋体20を取り
外し、該取水口23にゴムホース等を接続して開閉弁2
4を開き、該ゴムホース等を通じて、水を噴出させ、洗
車とか、庭や道路への水撒き等に使用することもでき
る。
【0042】一方、前記一方の非常用取水管22にはそ
の途中の分岐に空気室用タンク28を立ち上げ状態で接
続してあるので、上記空気室用タンク28内の空気の伸
縮により、該貯蔵槽本体31に於ける温度変化に基づく
水の膨張収縮及び凍結による膨張等を吸収し、これによ
り貯蔵槽本体31を含む設備の破損を未然に防止するこ
とができる。
【0043】また地震等の災害時であって、水道施設の
損傷等により給水が停止した場合には、前記貯蔵槽本体
31中に保持してある新鮮な水道水を利用することがで
きる。即ち、前記非常用取水管22、22の上端の取水
口23、23に、第一の実施例で説明したと同様に、ポ
ンプ装置をセットし、各々開閉弁24、24を開くとと
もに、ポンプアップ操作して、貯蔵槽本体31中の水道
水を汲み出すことができるものである。この水道水は平
常時に更新され続けたものであるから、新鮮なものであ
り、飲用又は調理用はもとより、洗濯その他の生活用水
に有用に使用できるとともに、火災等の際に、消防車が
到着するまでに行なう初期消火用としても当然有用に使
用することができる。貯蔵槽本体31中の水道水は、前
記防護蓋13を取り外して、前記空間部Sを開き、更に
密閉蓋12を取り外して貯蔵槽本体31の取水口32を
開いて、ここから汲み出すこともできる。
【0044】
【発明の効果】したがって本発明によれば、水道水が、
貯蔵槽本体中を、家庭での水道の利用にともなって一方
で流入し、かつ他方で流出するので、この非常用水貯蔵
槽の利用者の手を一切煩わすことなく、貯蔵槽本体内に
常時新鮮な水道水を確保しておくことができるものであ
り、地震等の災害により、水道施設に何らかの支障が生
じて給水が停止された場合には、以上のようにして貯蔵
槽本体内に確保されている新鮮な水道水を非常用取水手
段を利用して汲み出して使用することができるものであ
る。水の用法は飲料用や調理用の他、火災が発生した場
合等に、消防車が到着するまでの間の初期消火のために
使用することも可能である。特に用途に制限がないのは
云うまでもない。
【0045】前記非常用取水手段を、下端を貯蔵槽本体
内の底部付近に開口させ、かつ上端を貯蔵槽本体の外部
上方に開口させるように、該貯蔵槽本体の上方から挿入
した非常用取水管に構成した場合には、その上端にポン
プ手段を接続してポンプアップ操作することにより、貯
蔵槽本体内の水を容易に汲み出して使用することができ
る。
【0046】前記非常用取水手段を、貯蔵槽本体の下部
周側に配したコック付の蛇口に構成した場合には、単に
コックを開くだけで貯蔵槽本体内の水道水を取り出すこ
とができるので、一層便利である。もっともこのような
コック付の蛇口を採用することができるのは、前記貯蔵
槽本体が、使用者との相対的な位置関係で、高い位置に
位置する場合であり、例えば、前記貯蔵槽本体を、その
下部に配した脚によって立ち上げた場合等である。こう
した場合は、以上のように、貯蔵槽本体内の水道水をコ
ック付の蛇口を設けるのみで取り出すことができるので
極めて好都合である。また非常用取水手段を、前記貯蔵
槽本体の上部の一部に取水口を開口して、この取水口に
着脱自在に密閉蓋を被覆した構成にした場合にも、上記
密閉蓋を取り外して、直接にその取水口から水道水を汲
み出し、又はポンプ手段をセットして汲み出すことが容
易にできるので好都合である。
【0047】前記非常用取水管の途中で、上記開閉弁よ
り貯蔵槽本体側にコック付の蛇口を設けた場合、及び前
記貯蔵槽本体から常用取水管を立ち上げ、その上端にコ
ック付の蛇口を設けた場合には、平常時にも、それらの
蛇口からコックを開いて水道水を取り出すことができる
ので便利である。また前記貯蔵槽本体を地下に埋設した
場合には、この非常用水貯蔵槽を配した領域の上部を他
の用途に使用できるので好都合である。
【0048】前記非常用取水管の上端に空気室用タンク
を着脱自在に接続した場合、前記非常用取水管の途中
で、前記開閉弁より貯蔵槽本体側に空気室用タンクを接
続した場合、又は前記貯蔵槽本体に上方に伸びる配管を
介して空気室用タンクを接続した場合のいずれの場合
も、空気室用タンクは、その内部の空気の膨張収縮によ
り、温度変化に基づく水の膨張収縮及び凍結による膨張
を吸収することができ、貯蔵槽本体の破損を未然に防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施例の概略説明図。
【図2】第二の実施例の概略説明図。
【図3】第三の実施例の概略説明図。
【図4】第四の実施例の概略説明図。
【図5】第五の実施例の概略説明図。
【図6】第六の実施例の概略説明図。
【図7】非常用取水管の上端の取水口にポンプ装置をセ
ットした状態を示す概略説明図。
【符号の説明】
1、21、31 貯蔵槽本体 2、22 非常用取水管 3、23、32 取水口 4、24 開閉弁 5a、5b 給水配管 6 常用取水管 7、27 蛇口 8、28 空気室用タンク 10、20 蓋体 11 地表面 12 密閉蓋 13 防護蓋 15 ポンプ装置 18 空気室用タンク部 L 脚 S 空間部 B バケツ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯蔵槽本体を、流入する水道水が循環流
    出するように、水道の給水配管の途中に挿入し、かつ該
    貯蔵槽本体に、これに貯蔵されている水道水を槽内底部
    付近から取り出す非常用取水手段を構成した非常用水貯
    蔵槽。
  2. 【請求項2】 前記非常用取水手段を、 下端を貯蔵槽本体内の底部付近に開口させ、かつ上端を
    貯蔵槽本体の外部上方に開口させるように、該貯蔵槽本
    体の上方から挿入した非常用取水管に構成した請求項1
    の非常用水貯蔵槽。
  3. 【請求項3】 前記非常用取水管の途中に開閉弁を挿入
    配設した請求項2の非常用水貯蔵槽。
  4. 【請求項4】 前記非常用取水管の途中で、上記開閉弁
    より貯蔵槽本体側にコック付の蛇口を設けた請求項3の
    非常用水貯蔵槽。
  5. 【請求項5】 前記非常用取水管の上端に蓋体を着脱自
    在に被覆した請求項2、3又は4の非常用水貯蔵槽。
  6. 【請求項6】 前記貯蔵槽本体を地下に埋設した請求項
    1、2、3、4又は5の非常用水貯蔵槽。
  7. 【請求項7】 前記貯蔵槽本体を、その下部に配した脚
    によって立ち上げた請求項1の非常用水貯蔵槽。
  8. 【請求項8】 前記非常用取水手段を、 貯蔵槽本体の下部周側に配したコック付の蛇口に構成し
    た請求項7の非常用水貯蔵槽。
  9. 【請求項9】 前記非常用取水管の上端に空気室用タン
    クを着脱自在に接続した請求項2の非常用水貯蔵槽。
  10. 【請求項10】 前記非常用取水管の途中で、前記開閉
    弁より貯蔵槽本体側に空気室用タンクを接続した請求項
    3又は4の非常用水貯蔵槽。
  11. 【請求項11】 前記貯蔵槽本体に上方に伸びる配管を
    介して空気室用タンクを接続した請求項1の非常用水貯
    蔵槽。
JP7117923A 1995-04-18 1995-04-18 非常用水貯蔵槽 Pending JPH08284216A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107724456A (zh) * 2016-08-11 2018-02-23 顾新华 一种地埋式储水及应急给水装置与给水方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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