JPH08283446A - ミクロ多孔体及びその製造方法 - Google Patents

ミクロ多孔体及びその製造方法

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JPH08283446A
JPH08283446A JP9500895A JP9500895A JPH08283446A JP H08283446 A JPH08283446 A JP H08283446A JP 9500895 A JP9500895 A JP 9500895A JP 9500895 A JP9500895 A JP 9500895A JP H08283446 A JPH08283446 A JP H08283446A
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copolymer
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low molecular
weight material
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JP9500895A
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Yuichiro Wakana
裕一郎 若菜
Taisuke Fukuda
泰典 福田
Shinichi Toyosawa
真一 豊澤
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Bridgestone Corp
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 これまでにないミクロの三次元連続網状骨格
構造を有する多孔体を得ることを目的とする。 【構成】 エチレンと酢酸ビニルを主成分とする共重合
体と低分子材料とを混合した後、該低分子材料を除去す
ることによって得られ、骨格の平均径が8μm以下、セ
ルの平均径が150μm以下の三次元連続網状骨格から
構成されることを特徴とするミクロ多孔体。 【効果】 本発明のミクロ多孔体は、これを構成する三
次元連続網状骨格構造物が非常にミクロで均一な気孔を
有すると共に、弾性に富み、耐薬品性、強伸度、耐熱性
等に優れているため、広い用途展開が可能となるもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミクロの三次元連続骨
格構造を有し、高機能性多孔体や機能性分離膜等として
幅広い分野に有効に利用し得るミクロ多孔体及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、一般的な多孔質材料は、ポ
リウレタンフォームや他のプラスチックフォーム、更に
スポンジに代表されるように、反応時の気泡生成や発泡
剤の投入、窒素ガスや炭酸ガス等の注入及び/又は機械
的攪拌によって材料を発泡させて製造されている。
【0003】しかしながら、このような方法は、製法的
には簡単であるが、発泡によって得られるセル(気泡)
がかなり大きく、ミクロなセルを得ることは困難であ
る。
【0004】一方、機能性の分離膜としては、ゴアテッ
クスのように延伸によって得られるもの、エッチングに
よって穿孔する等の物理的方法により得られるものがあ
り、又、予め可溶性物質を混合した後、この可溶性物質
を溶出させて得られるもの、更に一般の不織布などが挙
げられる。
【0005】しかしながら、このような方法で得られる
ものは、かなりミクロな多孔体構造であるが、均一性が
悪くしかも空孔率が低いという問題がある。
【0006】
【課題を解決するするための手段】これに対して、近
年、特開平5−239256号公報等に示されているよ
うに、三次元連続網状骨格構造を有する高分子有機材料
と低分子材料との高分子ブレンド材料が知られており、
この高分子ブレンド材料から低分子材料を有機溶剤等で
除去すると、三次元連続網状骨格が残ることが報告され
ている。
【0007】しかしながら、この公報で例に挙げられた
三次元連続網状骨格は、ポリエチレンとエチレン−スチ
レンランダム共重合体との2ブロック共重合体で形成さ
れたものであるが、更に、弾性力が十分であると共に、
耐熱性や耐薬品性も十分であり、しかも物性的に優れ、
このため上記三次元連続網状骨格がミクロでかつ均一な
気孔を有するミクロ多孔体が望まれ、これによってより
広い用途展開が求められている。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、広い用途展開を可能とすべく、気孔がミクロでかつ
均一な三次元連続網状骨格を有し、しかも高弾性・高強
度であり、耐薬品性、耐熱性等に優れたミクロ多孔体及
びミクロ多孔体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、まず、
エチレンと酢酸ビニール(以下EVAと呼ぶ)の共重合
体を主成分とする酢酸ビニール含有量が1〜45重量%
の共重合体と低分子材料とを該共重合体が40重量%以
下の割合となるように混合して該共重合体で形成された
三次元連続網状骨格間に該低分子材料が保持された高分
子網状構造体を得、次いで、この高分子網状構造体から
低分子材料を除去することにより、EVAを主成分とす
る酢酸ビニール含有量が1〜45重量%の共重合体で構
成された三次元連続網状骨格構造体が得られること、こ
の三次元連続網状構造体が非常にミクロで均一な気孔を
有すると共に、弾性に富み、耐薬品性、強度、伸び、耐
熱性に優れていること、この性質から広い用途展開が可
能となることを見いだし本発明に至ったものである。
【0010】従って、本発明は、(1)EVA共重合体
を主成分とする酢酸ビニール含有量が1〜45重量%の
共重合体と低分子材料とを混合した後、該低分子材料を
除去することによって得られ、骨格の平均径が8μm以
下、セルの平均径が150μm以下の三次元連続網状骨
格から構成されることを特徴とするミクロ多孔体、及
び、(2)EVA共重合体を主成分とする酢酸ビニール
含有量が1〜45重量%の共重合体と低分子材料とを該
重合体の含有量が40重量%以下の割合になるようにし
て混合して、該共重合体で形成された三次元連続網状骨
格間に該低分子材料が保持された高分子網状構造体を
得、次いでこの高分子網状構造体から低分子材料を除去
することを特徴とする上記(1)記載のミクロ多孔体の
製造方法を提供する。
【0011】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のミクロ多孔体は、内部連通空間を有する三
次元連続網状骨格構造であり、この三次元連続網状骨格
構造がEVA系共重合体により形成されたものである。
【0012】かかる重合体は、EVA共重合体を主成分
とする酢酸ビニール含有量が1〜45重量%である必要
である。好ましくは5〜40重量%である。また、三次
元連続網状骨格は、結晶構造、凝集構造等の硬質ブロッ
ク部分と、アモルファス構造等の軟質ブロック部分とを
一緒に持ち合わせていることが好ましく、このためEV
Aの結晶化度は15%以上、好ましくは20%以上であ
ることが好ましい。更にエチレンのブロック性を表すポ
リエチレンの融点(Tm)は、示差走査熱量測定法(D
SC)で60℃以上、好ましくは70℃以上とすること
が望ましい。なお、共重合体の数平均分子量は、数万か
ら数十万、好ましくは10万以上とすることがよい。
【0013】上記重合体は、必要に応じてEVA以外の
共重合成分を含んでいてもよい。この共重合成分として
は、例えば1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエ
ン、ジシクロペンタジエン、エチリデン・ノルボルネン
等が挙げられ、EVAにこれらの第三成分を配合しても
よい。この場合、第三成分の含有量は共重合体全体の1
〜15重量%、好ましくは2〜15重量%とすることが
好ましい。
【0014】更に、本発明にかかる三次元連続網状骨格
は、上記EVA或は第三成分を含んだものを水酸基等の
親水基や、ニトロ基等の親油基をつけて変性し、例えば
メタクリル酸等をグラフト重合させて−COOH、−O
H基による親水性を持たせる等、その特性を変えること
も用途によっては有効である。
【0015】このような共重合体から構成される三次元
連続網状骨格は、図1に示すようなミクロ構造を有す
る。なお、図1において、1は上記共重合体からなる三
次元連続網状構造骨格、2は内部連通空間であり、この
内部連通空間2内に後述する低分子材料が保持される。
ここで、図1において、骨格1の平均径dは8μm以下
のものが望ましい。更に、空孔率は40%以上、好まし
くは50〜95%の範囲であることが望ましい。
【0016】本発明のミクロ多孔体は、上述した所定量
のEVA系共重合体と低分子材料を、該共重合体が三次
元連続網状骨格構造を形成し得る混合条件にて混合する
ことにより得ることができる。
【0017】具体的には、高剪断型混合機等の高速攪拌
機を用い、攪拌速度を300rpm以上、好ましくは5
00rpm以上、更に好ましくは1000rpm以上で
混合することが推奨される。高速に攪拌しない場合、例
えばロールやローター型ミキサー、シリンダー型ミキサ
ーを用い、低速度で混合した場合では、目的とするEV
A共重合体の均一な三次元網状骨格構造を得ることは困
難である。又、混合温度は60℃〜180℃の範囲が望
ましく、混合時間は1〜120分程度が好ましい。
【0018】なお、上述した混合を行った後、硫黄や有
機過酸化物等の加硫剤を混合するか、あるいは電子線照
射する等の方法で架橋を行うことができる。
【0019】ここで、EVA系重合体と混合する低分子
材料としては、固体でも液体でも良く、用途に応じて種
々のものが使用可能である。低分子材料が有機材料であ
れば、その数平均分子量は20,000未満であり、好
ましくは10,000以下、更に5,000以下である
ものが良い。低分子材料としては特に制限はないが、次
のものを例示することができる。
【0020】軟化剤:鉱物油系、植物油系、合成系等
の各種ゴム用、或は樹脂用軟化剤。鉱物油系としては、
アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系等のプロ
セス油などが挙げられる。植物油としては、ひまし油、
綿実油、あまに油、菜種油、大豆油、パーム油、椰子
油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油等。 可塑剤:フタル酸エステル、フタル酸混基エステル、
脂肪酸二塩基酸エステル、グリコールエステル、脂肪酸
エステル、リン酸エステル、ステアリン酸エステル等の
各種エステル系可塑剤、エポキシ系可塑材、その他プラ
スチック用可塑材、又はフタレート系、アジペート系、
セバケート系、フォスフェート系、ポリエーテル系、ポ
リエステル系等のNBR用可塑材。 粘着付与剤:クマロン樹脂、クマロン−インデン樹
脂、フェノールテルピン樹脂、石油系炭化水素、ロジン
誘導体等の各種粘着付与剤(タッキファイヤー)。 オリゴマー:クラウンエーテル、含フッ素オリゴマ
ー、ポリブテン、キシレン樹脂、塩化ゴム、ポリエチレ
ンワックス、石油樹脂、ロジンエステルゴム、ポリアル
キレングリコールジアクリレート、液状ゴム(ポリブタ
ジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アク
リロニトリルゴム、ポリクロロプレン等)、シリコーン
系オリゴマー、ポリ−α−オレフィン等の各種オリゴマ
ー。 滑剤:パラフィン、ワックス等の炭化水素系滑剤、高
級脂肪酸、オキシ脂肪酸等の脂肪酸系滑剤、脂肪酸アミ
ド、アルキレンビス脂肪酸アミド等の脂肪酸アミド系滑
剤、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸多価アルコ
ールエステル、脂肪アルコール、多価アルコール、ポリ
グリコール、ポリグリセロール等のアルコール系滑剤、
金属石鹸、混合系滑剤等の各種滑剤。
【0021】その他、ラテックス、エマルジョン、液
晶、歴青組成物、粘土、天然のデンプン、糖、更に無機
系のシリコーンオイル、フォスファーゼン等も使用する
ことができる。更に、牛油、豚油、馬油等の動物油、鳥
油、魚油、蜂蜜、果汁、チョコレート、ヨーグルト等の
乳製品、炭化水素系、ハロゲン系炭化水素系、アルコー
ル系、フェノール系、エーテル系、アセタール系、ケト
ン系脂肪酸系、エステル系、窒素化合物系、硫黄化合物
系等の有機溶剤、或は種々の薬効成分、土壌改良剤、肥
料類、石油類、水、水溶液等も用いることができる。
【0022】本発明の高分子網状構造体は、上述したよ
うにEVA共重合体を主成分とする共重合体で構成され
た三次元網状骨格間(内部連通空間内)に低分子材料が
保持されているものであるが、この場合、できる限り少
量の共重合体によって三次元連続網状骨格を形成するこ
とが望ましい。
【0023】ここで、三次元連続網状骨格を構成するE
VA共重合体を主成分とする共重合体の量をA、これ以
外の低分子材料をBとした時に、共重合体の重量分率
[{A/(A+B)×100}]が、40%以下、好ま
しくは30%以下、更に好ましくは7〜25%であるこ
とが好ましい。
【0024】このようにして得られる高分子網状構造体
は、網目の詰まったEVA共重合体を主成分とする共重
合体の三次元連続網状骨格間(内部連通空間内)に上述
した低分子材料が保持された構造を有するもので、上述
したようにこの高分子網状構造体から多量成分の低分子
材料を除去することにより、本発明のミクロ多孔体であ
るEVA共重合体を主体とする共重合体の三次元連続網
状骨格を得ることができる。
【0025】この低分子材料の除去方法としてはEVA
共重合体が浸されないもの(オイルを溶かし込むもの)
であれば特に制限はないが、例えばメタノールやエタノ
ールといったアルコール系、アセトンなどケトン類の有
機溶剤、若しくは炭化水素系水系、ナフテン系等の洗浄
剤を用いて低分子材料を溶解抽出させた後、残留する溶
媒を揮発乾燥する方法が適当である。
【0026】ここで、使用できる溶媒としては、EVA
を主成分とした共重合体が不溶又は難溶性で、低分子材
料その他の成分が易溶性のものであればいずれのものも
使用可能であり、例えば、キシレン、トルエン、ベンゼ
ン等の芳香族系炭化水素類、ヘキセン、ペンテン等の不
飽和脂肪族炭化水素系、ヘキサン、ペンタン等の飽和脂
肪族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケ
トン類、エタノール、ブタノール等のアルコール類、塩
化メチレン、クロロホルム等の塩化脂肪酸炭化水素類、
シクロヘキサノン等の脂環系炭化水素類、ジオキサン、
テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸ブチル等のエ
ステル類、更に水、アルカリ水溶性、酸水溶液等が挙げ
られ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して1
回乃至複数回の抽出操作で用いることができる。
【0027】これらの溶媒による溶解抽出に際し、具体
的には低分子材料を含む高分子網状構造体を小片又は薄
膜化した後、これを上記溶媒中に浸漬して低分子材料の
抽出を行うことが好適である。
【0028】この場合、低分子材料を有効に回収するた
めに、特に低分子材料が液状である場合、溶媒による溶
解抽出の前段階として、高分子網状構造体をロールやプ
レス等で圧縮したり、吸引機、真空機、遠心分離機、超
音波装置等で物理的な力を加えて低分子材料の大部分を
取り出し、その後溶媒による溶解抽出を行うことが推奨
される。
【0029】なお、このような抽出操作で得られたミク
ロ多孔体に後処理を加えて、その特性を変えることも有
効である。例えば、紫外線、電子線、又は加熱によって
ポリマー成分を架橋させることによって、熱的安定性を
増加させることができる。又、例えば、二重結合を有す
る有機酸に含浸させ熱処理させる、或は、界面活性剤、
カップリング剤、ガスによるエッチング、プラズマ処
理、スパッタ処理等により、ミクロ多孔体の親水性、疎
水性、電気特性、光学特性、強度などを変えることも有
効である。
【0030】このようにして得られる本発明のミクロ多
孔体は、網目の開口が極めて小さい三次元連続網状骨格
構造を有するため、例えば透析膜、限外濾過膜、逆浸透
膜、イオン交換膜、気体分離膜、パーベイパレーション
膜、バイオセンサー膜等の高機能分離膜として利用可能
である。又、弾性と多孔質を利用して、例えばパフ、筆
化粧品、筆ペン、給水ロール、吸水ロール、タバコのフ
ィルター、汚れ取りフィルター、クリーナー、膝、肘、
胸等のパット、人形、感触を楽しむ玩具、汗取り用、靴
の下敷き、水は通さず汚れ(気体)を通す素材、クッシ
ョン材、シート、振動減衰材、植物用保水材、止水材、
シーリング材、パッキン、断熱材、掃除フィルター、ヘ
ルメット等の内装材、半導体掃除用クリーナー、シュー
ズ用クッション材や中敷き、液体保持体(バブルジェッ
ト、インクジェット等のスポンジ体)等として利用可能
である。
【0031】又、本発明のミクロ多孔体は適当な水溶液
や有機液体を含浸させることによって、極めて広い産業
分野で有効に利用できる。例えば有機、無機の電解液を
含浸させて半固体電解質が得られ、ペーパー電池、エレ
クトロクロミックデバイス等の製品に利用可能である。
メッキ液を含浸させた場合、メッキ材と被メッキ材との
間に挟み込むことにより、ドライメッキが可能となる。
液晶を含浸させた場合には、調光素子とすることがで
き、液状ディスプレー、可変透過性ブラインド等の製品
に応用が可能である。又、磁性流体を含浸させた場合、
フレキシブル磁石、クリーンシーリング等、電気粘性流
体を含浸させた場合には、各種の振動防止デバイス等に
応用可能である。更に、反応性有機材料を含浸させた場
合、互いに反応する有機材料それぞれを別々のミクロ多
孔体に含浸させ、これらを密着させて反応させることに
よって、これらの有機材料の反応物が本発明の三次元網
状構造骨格が補強されたものが得られ、例えば反応性2
液型接着剤のドライ接着、2液反応型塗料等に応用可能
である。その他、朱肉を含浸させて長期可能な朱肉部
材、或は又コンタクトレンズ等にも応用ができる。
【0032】又、薬剤成分を用いることにより、優れた
薬用被覆材(湿布剤)とすることができる。この場合、
薬効成分としては、外皮投与可能な薬物であれば特に制
限はない。例えば、局所作用を目的とする薬物であれば
深部まで薬物を浸透させることができ、一方、全身作用
が目的の場合は、速やかに薬物を血中に移行させること
ができる。薬剤成分の分子量としては、1000以下、
好ましくは700以下、更に好ましくは500以下であ
るものが良い。
【0033】更に、芳香成分を用いることにより、優れ
た芳香剤を得ることができる。この場合、芳香成分とし
ては、例えばレモン油、ライム油、スペアミント油、ジ
ャスミン油、オレンジ油、パイン油、はっか油、ユーカ
リ油、ラベンダー油、ムスク油等の天然香料、或はこれ
らの香料を原料とした合成香料、例えばリモネン、リナ
モール、オイゲノール、シトラネロール、バニリン、カ
ルボン、ヨノン、ムスコン、ローズオキサイド、インド
ール、酢酸ゲラニル、安息香酸エチル等が挙げられる。
これらの一種を単独で、又は2種以上を併用して用いる
ことができる。
【0034】更に、室温で固体のものとして、高分子材
料を挙げることができる。例えば、ポリアニリン、ポリ
ピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー、フタル
シアニン系材料からなる光電変換ポリマー、キチン、キ
トサンやアクリル酸系ポリマー、PVA(ポリビニルア
ルコール)等の吸水性ポリマーも用いることができる。
また、圧電性を示すチタン酸バリウム、ジルコン酸亜
鉛、光吸収性のある酸化チタン等のセラミックや導電性
や磁性を示す金属、及び導電性や気体吸着、脱臭性のあ
るカーボン等の粉体も有効である。更に、一般的に熱可
塑性、熱硬化性の高分子材料や有機材料を用いることが
でき、この場合、これらの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂
の耐衝撃性や強度、伸びなどが改良された複合材を得る
ことができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に示す
が、本発明は下記実施例に制限されるものではない。本
発明であるエチレンと酢酸ビニールを主成分とする材料
を用いて、高剪断型混合機により高分子網状構造体を作
成し、その諸物性を測定したいくつかの実施例及びその
結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明のミクロ多孔体は、これを構成す
る三次元連続網状骨格構造物が非常にミクロで均一な気
孔を有すると共に、弾性に富み、耐薬品性、耐熱性等に
優れているため、広い用途展開が可能となるものであ
る。
【0038】また、本発明のミクロ多孔体の製造方法に
よれば、このようなミクロ多孔体を容易かつ確実に製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のミクロ多孔体の構造を示す該略図であ
る。
【符号の説明】
1 三次元連続網状構造骨格 2 内部連通空間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンと酢酸ビニールの共重合体を主
    成分とする酢酸ビニール含有量が1〜45重量%の共重
    合体と低分子材料とを混合した後、該低分子材料を除去
    することによって得られ、骨格の平均径が8μm以下、
    セルの平均径が150μm以下の三次元連続網状骨格か
    ら構成されることを特徴とするミクロ多孔体。
  2. 【請求項2】 エチレンと酢酸ビニールの共重合体を主
    成分とする酢酸ビニール含有量が1〜45重量%の共重
    合体と低分子材料とを該重合体の含有量が40重量%以
    下の割合になるようにして混合して、該共重合体で形成
    された三次元連続網状骨格間に該低分子材料が保持され
    た高分子網状構造体を得、次いでこの高分子網状構造体
    から低分子材料を除去することを特徴とする請求項1記
    載のミクロ多孔体の製造方法。
JP9500895A 1995-04-20 1995-04-20 ミクロ多孔体及びその製造方法 Pending JPH08283446A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024035243A1 (ko) * 2022-08-09 2024-02-15 주식회사 엘지에너지솔루션 전기화학소자용 분리막 및 이를 포함하는 전기화학소자

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WO2024035243A1 (ko) * 2022-08-09 2024-02-15 주식회사 엘지에너지솔루션 전기화학소자용 분리막 및 이를 포함하는 전기화학소자

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