JPH08282513A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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JPH08282513A
JPH08282513A JP7115052A JP11505295A JPH08282513A JP H08282513 A JPH08282513 A JP H08282513A JP 7115052 A JP7115052 A JP 7115052A JP 11505295 A JP11505295 A JP 11505295A JP H08282513 A JPH08282513 A JP H08282513A
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pilot chamber
spool
spring
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Masumi Hayashi
真澄 林
Ryoichi Nagasaka
良一 長坂
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KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操舵時と、非操舵時とで、フローコントロー
ルバルブFVのスプリング9のイニシャル荷重を変え
て、非操舵時のエネルギー損失を最少に保つようにす
る。 【構成】 非操舵時には、移動体35を図1の位置に保
ち、スプリング9を伸びきった状態に保つ。そして、操
舵時には、可変絞り3の上流側の圧力を第1パイロット
室8bに導くとともに、その圧力で切換スプール36を
スプリング46に抗して移動させる。これによって、第
2パイロット室38が第1パイロット室8bと同圧にな
るが、移動体35の受圧面積差で、スプリング9を縮め
る方向に移動し、そのイニシャル荷重を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フローコントロール
バルブを備えたパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7〜図10に、従来例を示す。図7に
示すようにポンプ1の吐出口1aは、流路2を介してパ
ワーシリンダ回路PSに接続するとともに、この流路2
の途中に可変絞り3を設けている。さらに、この流路2
には、フローコントロールバルブFVを設けている。こ
のフローコントロールバルブFVは、ボディbのスプー
ル孔6にスプール7を摺動自在に組み込むとともに、ス
プール孔6内を圧力室8aとパイロット室8bとに区画
している。そして、上記圧力室8aは、ポンプポート4
とドレンポート5とに連通させている。上記ポンプポー
ト4は可変絞り3の上流側に常時連通させている。一方
ドレンポート5は、スプール7が図示のノーマル位置に
あるとき、完全にふさがれるとともに、スプール7が、
図面右方向に移動したとき、その移動量に応じた開度を
維持するものである。上記パイロット室8bは、その中
にスプリング9を設けるとともに、パイロット通路29
を介して前記可変絞り3の下流側に常時連通させてい
る。
【0003】上記の回路図を具体的に示したのが図8〜
図10であり、ここでは、ポンプ1としてベーンポンプ
VPを用いている。ポンプボディ10及びカバー11か
らなるハウジングHに、軸穴12を形成するとともに、
軸穴12内に設けた軸受13によってシャフト14を回
転自在に支持している。シャフト14は、ポンプボディ
10内に設けたロータ15の回転軸となっている一方、
このロータ15には複数のベーン16を放射状に組み込
んでいる。さらに、上記ロータ15の周囲には、楕円形
の内壁を有するカムリング17を設けている。そして、
シャフト14が駆動すると、ロータ15も回転するが、
このときベーン16がカムリング17の内壁に沿って出
たり入ったりする。つまり、各ベーン16の先端がカム
リング17に密接したまま回転するとともに、これら各
ベーン16間のそれぞれが、独立した室を構成する。そ
して、各室が収縮行程に入ったときに吐出口から流体を
吐出する一方、各室が拡大行程に入ったとき、流体を吸
入することになる。なお、ロータ15及びカムリング1
7の側面にはサイドプレート18を設けている。このサ
イドプレート18の背面側には高圧室19を形成すると
ともに、この高圧室19にはポンプ吐出圧が導かれる。
そして、この高圧室19内の流体圧により、サイドプレ
ート18をロータ15側に押しつけ、ローディングバラ
ンスを保つ。
【0004】ハウジングHには、フローコントロールバ
ルブFVを一体に設けている。つまり、フローコントロ
ールバルブFVのボディbを、ベーンポンプVPのハウ
ジングHと共用させている。図10はフローコントロー
ルバルブFVの断面図で、このフローコントロールバル
ブFVには、可変絞り3も一体に組み込んでいる。ハウ
ジングHに、ベーンポンプVPの吐出口に連通するポン
プポート4と、タンクTに連通するドレンポート5を形
成するとともに、これらポート4、5に連通するスプー
ル孔6を形成する。スプール孔6内にはスプール7を摺
動自在に組み込むとともに、スプール孔6を圧力室8a
とパイロット室8bとに区画している。そして、前記し
たように圧力室8aは可変絞り3の上流側に連通し、パ
イロット室8bは可変絞り3の下流側に連通している。
また、このパイロット室8にはスプリング9を設け、そ
の弾性力をスプール7の一端に作用させている。そし
て、スプール7がスプリング9の弾性力及びパイロット
室8bの圧力に抗して移動すると、その移動に応じてド
レンポート5の開度が制御されることになる。また、ス
プール孔6の他端側にコネクタ20を挿入固定してい
る。このコネクタにはアクチュエータポート20aを形
成する一方、コネクタ20の先端には、貫通孔21を有
する部材22を設けている。
【0005】一方、スプール7の先端にはロッド部材2
3を固定するとともに、このロッド部材23を上記貫通
孔21に貫通させる。そして、これらロッド部材23、
その大径部23a及び貫通孔21のそれぞれが相まって
可変絞り3を構成する。なお、この可変絞り3は、図1
0に示すノーマル状態、つまりスプリング9によってス
プール7が、ロッド部材23を介してストッパ22aに
当接しているときに、その開度が最大となる。また、ス
プール7がスプリング9に抗して移動し、ロッド部材2
3の大径部23aが貫通孔21に近づくにつれ、その開
度が小さくなる。可変絞り3の下流側であるアクチュエ
ータポート20a側の流体を、圧力感知孔24→環状溝
25→通路口26→通路27→小孔28からなるパイロ
ット通路29を通ってパイロット室8bに導くととも
に、その圧力をスプール7の一端に作用させている。な
お、スプール7のパイロット室8b側には、スプリング
31、ボールサポート32、ボールポペット33、及び
シート部材34からなるリリーフバルブを設けている。
【0006】次に、このパワーステアリング装置の作用
を説明する。ベーンポンプVPのシャフト14は図示し
ていないエンジンに連結されており、エンジンを始動す
るとシャフト14に連結するロータ15が回転する。し
たがって、エンジン回転数が上昇すればするほど、ベー
ンポンプVPの吐出量が多くなる。そして、この吐出流
体は、フローコントロールバルブFVの圧力室8aに導
かれるとともに、アクチュエータポート20aからパワ
ーステアリング回路PSに供給される。このとき、可変
絞り3前後には圧力差が発生する。そして、その上流側
の圧力が圧力室8a側のスプール7の端面に作用し、下
流側の圧力がパイロット通路29を介して、パイロット
室8b側のスプール7の端面に作用する。しかし、可変
絞り3前後の差圧がある大きさになるまで、つまり、あ
るポンプ吐出量に達するまでは、スプリング9が保持す
るイニシャル荷重でスプール7が移動せず、ポンプポー
ト4とドレンポート5を遮断した状態を保つ。したがっ
て、ポンプ吐出量のすべてがパワーステアリング回路P
Sに供給される(図6の特性線Kの区間a)。
【0007】そして、エンジン回転数が高くなって、つ
まり、ポンプ吐出量が多くなって、可変絞り3前後の差
圧がある大きさ以上になると、スプール7はスプリング
9に抗して移動する。そして、スプール7に作用する圧
力差とスプリング9の弾性力とがつりあう位置でスプー
ル7は止まるとともに、この位置に応じた開度でポンプ
ポート4とドレンポート5を連通することになる。ま
た、エンジン回転数Nが高くなればなるほど、パワース
テアリング回路PSへの供給量Qは少なくなる特性を有
するが、それは次の理由からである。すなわち、ポンプ
吐出量が多くなると、可変絞り3前後の差圧が大きくな
るので、スプールは図10の左方向に移動する。スプー
ル7がこのように移動すれば、ロッド部材23の大径部
23aが貫通孔21に突入するので、その可変絞り3の
開度がいっそう小さくなる。しかも、大径部23aの一
部が貫通孔21内に入ったときと、その全部が貫通孔2
1内に入ったときとでは、そのチョーク効果が異なる。
したがって、大径部23aが貫通孔21内に入れば入る
ほど、その前後の差圧が大きくなる。
【0008】このようにして図6の特性線Kの区間bで
示すように、エンジン回転数Nが所定の値よりも高くな
ると、パワーステアリング回路PSに供給される流量が
減少し、そのアシスト力を小さくする。しかも、エンジ
ン回転数Nは、車速に比例するので、結局、車速に応じ
たアシスト力を付与することができる。なお、最大供給
量Q1は、必要とされる最大のアシスト力を基準に設定
しておけばよい。また、パワーステアリング回路PSへ
供給される最高圧は、リリーフバルブによって決められ
ている。つまり、パワーステアリング回路PSの負荷圧
が異常に上昇すると、パイロット室8bの圧力も大きく
なるとともに、この圧力がボールポペット33に作用す
る。そして、この圧力がスプリング32によって決めら
れているリリーフ設定圧より大きくなると、ボールポペ
ット33を押し開いてパイロット室8bとドレンポート
5を連通する。
【0009】上記のようにパイロット室8bとドレンポ
ート5が連通すると、圧力感知孔24に流れが生じ、そ
こに圧力損失が発生する。そのためにパイロット室8b
内の圧力が急激に低下するとともに、スプール7は図1
0の左に移動してポンプポート4とドレンポート5の開
度を大きくし、供給圧を低くする。そして、パワーステ
アリング回路PSの回路圧がリリーフ設定圧より小さく
なると、再びボールポペット33がシート面34aに着
座するので、パワーステアリング回路PSの最高圧を一
定に保つことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のパワーステ
アリング装置では、操舵アシスト力を付与するのに必要
な流量を、常にパワーステアリング回路PSに供給して
いる。しかしながら、車両走行時にパワーステアリング
装置を使用する頻度は、運転時間の約20%程度であ
る。そして、ハンドルの中立時あるいは微小操舵時など
は、全運転時間の80%を占めるといわれているが、こ
れらの運転状況では、パワーステアリング装置のアシス
ト力を必要としない。このように、運転時間の大部分を
占めるアシスト力不要時にも、従来の装置では、アシス
ト力を付与するための必要流量をパワーステアリング回
路PSに供給してしまう。そのために無駄な圧力損失
が、可変絞り3や、ポンプ1とパワーシリンダ回路PS
を接続する流路2、あるいはパワーステアリング回路P
Sで発生してしまうことになる。そして、これらの圧力
損失の分だけ大きなポンプ駆動トルクを必要とし、無駄
なエネルギーを消費してしまうとともに、圧力損失が生
じる際に油温が上昇してしまう恐れもあった。この発明
の目的は、アシスト力が不要な時には、パワーステアリ
ング回路側へ供給する流量を抑えることで圧力損失を少
なくし、無駄なエネルギーを消費することがないパワー
ステアリング装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、エンジンの
回転数に応じて吐出量が変化するポンプと、ポンプをパ
ワーステアリング回路に接続する流路と、この流路途中
に設けた絞りと、パワーステアリング回路への供給流量
を制御するフローコントロールバルブとを備え、このフ
ローコントロールバルブは、ボディと、ポンプ吐出口に
接続したポンプポートと、タンクに連通するドレンポー
トと、上記ボディに摺動自在に組み込んだスプールと、
このスプールの一端に形成し、かつ、ポンプポートと連
通する圧力室と、上記スプールを挟んで圧力室の反対側
に設けた第1パイロット室と、この第1パイロット室に
設けるとともに、スプールに作用させたスプリングとか
らなり、絞りの上流側の圧力を圧力室に導き、下流側の
圧力を第1パイロット室に導き、絞り前後の差圧が所定
圧以上になったとき、圧力室の圧力が、スプリングのバ
ネ力及び第1パイロット室の圧力作用に打ち勝って、ス
プールを移動させるとともに、そのスプールの位置に応
じた開度でポンプポートとドレンポートとを連通させる
構成にしたパワーステアリング装置を前提にするもので
ある。
【0012】上記の装置を前提にしつつ、この発明は、
第1パイロット室内でスプールと移動体とを対向させせ
るとともに、それら両者間にスプリングを介在させ、し
かも、この移動体にピストン部を形成し、このピストン
部でドレン室と第2パイロット室とを区画し、上記ドレ
ン室は上記第1パイロット室との連通を遮断する構成に
する一方、この移動体内に切換スプールを組み込むとと
もに、この切換スプールは、そのノーマル位置で第2パ
イロット室をドレン室に連通させる一方、第1パイロッ
ト室の圧力が設定圧以上になったとき、切換スプールが
移動して、第2パイロット室とドレン室との連通を遮断
するとともに、第1パイロット室と第2パイロット室と
を連通させる構成にし、かつ、第1パイロット室に臨ま
せた移動体の受圧面に対して、第2パイロット室に臨ま
せた移動体の受圧面を大きく設定したことを特徴とす
る。
【0013】
【作用】この発明は、上記のように構成したので、ステ
アリング操作をしていないときには、その負荷圧が上昇
しないので、第1パイロット室内の圧力も設定圧以下を
維持する。第1パイロット室が設定圧以下を保てば、切
換スプールもノーマル位置を維持して、第2パイロット
室をドレン室に連通させる。したがって、移動体は第1
パイロット室に設けたスプリングの作用で終端位置を維
持し、スプリングは最大に伸びた状態を維持する。つま
り、そのイニシャル荷重を最小に保つ。この状態では、
可変絞りの前後にわずかな差圧が発生しても、スプール
はスプリングに抗して移動し、圧力室をドレンポートに
連通させる。したがって、このときの供給圧は、イニシ
ャル荷重が最小の状態にあるスプリングのバネ力によっ
て決まることになる。また、ステアリング操作をすれ
ば、当然のこととして、その負荷圧が上昇するととも
に、第1パイロット室内の圧力も上昇する。第1パイロ
ット室内の圧力が設定圧以上になると、切換スプールが
移動して、第1パイロット室と第2パイロット室とを連
通させ、第1パイロット室と第2パイロット室とを同圧
にする。このように両パイロット室が同圧になれば、移
動体の受圧面の面積差によって、移動体がスプリングに
抗して移動し、そのスプリングのイニシャル荷重を大き
くする。スプリングのイニシャル荷重が大きくなれば、
当然のこととして供給圧も上昇することになる。
【0014】
【実施例】図1〜図5に示した実施例は、スプール7と
対向して移動体35を設けるとともに、この移動体35
内に切換スプール36を設けた点に特徴があり、その他
は従来と同様である。そこで、以下には、従来と相違す
る点を中心に説明するとともに、従来と同様の構成要素
に関しては、同一符号を用い、その詳細な説明を省略す
る。図1は回路図であり、図2及び図3は非操舵時の状
態を示し、図4及び図5は操舵時の状態を示すものであ
る。この実施例におけるフローコントロールバルブFV
は、通路29を介して可変絞り3の下流側に接続した第
1パイロット室8b内において、スプール7と移動体3
5とを対向させている。そして、この両者の対向部間に
スプリング9を介在させている。
【0015】上記のようにした移動体35には、その中
央部分にピストン部37を形成し、このピストン部37
で、第2パイロット室38とドレン室39とを区画して
いる。そして、ドレン室39には、停止段部39aを形
成し、ピストン部37がこの停止段部39aに接した状
態でそれ以上移動できないようにしている。第2パイロ
ット室38は、移動体35を挟んで第1パイロット室8
bと反対側に設けている。また、ドレン室39は、図示
のようにタンクTに連通させるとともに、第1パイロッ
ト室8bとの連通は遮断されている。そして、第1パイ
ロット室8b側に面した移動体の一方の受圧面35aに
対して、第2パイロット室に面した他方の受圧面35b
(ピストン部37の受圧面も含む)の受圧面積を大きく
している。上記移動体35には、その軸線上にスプール
孔40を形成しているが、第1パイロット室8b側であ
るスプール孔40の一端が開放され、第2パイロット室
38側である他端がふさがれている。このようにしたス
プール孔40に切換スプール36を摺動自在に組み込ん
でいる。したがって、この切換スプール36の一端に
は、第1パイロット室8bの圧力が作用するものであ
る。さらに、この移動体35には、環状溝41を形成
し、この環状溝41と第2パイロット室38とを、通孔
42を介して連通させている。上記切換スプール36
は、2つのランド部43、44を形成するとともに、こ
れらランド部43、44間を環状凹部45としている。
そして、この切換スプール36の外方のランド部44側
には、スプリング46のバネ力を作用させている。
【0016】なお、上記環状凹部45は、その移動位置
に関係なく、通路47を介して常にドレン室39に連通
する。また、切換スプール36には連通孔48を形成
し、スプリング46を設けた室を環状凹部45を介して
ドレン室に連通させている。上記のようにした切換スプ
ール36は、図示のノーマル位置において、そのランド
部43で、第1パイロット室8bと環状溝41との連通
を遮断する一方、第2パイロット室38を、環状凹部4
5及び通路47を介してドレン室43に連通させる。こ
の状態から第1パイロット室8bの圧力が、スプリング
46で定めた設定圧以上になると、切換スプール36が
スプリング46に抗して移動し、第1パイロット室8b
と環状溝41とを連通させる。また、この環状溝41は
通孔42を介して第2パイロット室38にも連通してい
るので、結局、第1パイロット室8bと第2パイロット
室38とが連通することになる。したがって、第1パイ
ロット室8b及び第2パイロット室38のそれぞれに、
可変絞り3の下流側の圧力が導かれることになる。両パ
イロット室8b、38に圧力が導かれると、移動体35
の受圧面35aと35bとの受圧面積の違いにより、移
動体35がスプリング9に抗して移動することになる。
【0017】次に、この実施例の作用を説明する。ポン
プ1を駆動すると、その圧力流体が、圧力室8aに導か
れるとともに、可変絞り3を介してパワーステアリング
回路PSにも導かれる。そして、非操舵時であれば、パ
ワーステアリング回路PSの負荷圧、言い換えれば、可
変絞り3の下流側の圧力が、スプリング46で定めた圧
力以上に上昇しない。そのために、移動体35が図示の
ノーマル位置を保ち、第1パイロット室8b内のスプリ
ング9のイニシャル荷重を小さく設定する。したがっ
て、圧力室8aの圧力作用が、第1パイロット室8b内
のスプリング9のバネ力に打ち勝って、スプール7がス
プリング9に抗して移動する。このようにスプール7が
移動すれば、ドレンポート5が開くので、その分、ポン
プ1の負担も小さくなる。そして、非操舵時の最大供給
流量を、従来と比較して示したのが図6で、この実施例
の非操舵時の最大供給流量Q2が、従来の最大供給流量
1よりも小さくなっているのがわかる。また、操舵時
には、その負荷圧が上昇するが、その上昇した圧力が第
1パイロット室8bにも導かれる。このときの圧力が、
スプリング46で定めた設定圧以上になれば、切換スプ
ール36がスプリング46に抗して移動し、第1パイロ
ット室8bと第2パイロット室38とを連通させる。
【0018】したがって、移動体35は、その受圧面3
5aと35bとの受圧面積差によって、スプリング9を
縮める方向に移動するが、このときのスプール7の最大
移動量は、それが停止段部39aに接触するまでであ
る。このように移動体35が移動すれば、スプリング9
のイニシャル荷重が大きく設定されることになる。イニ
シャル荷重が大きくなれば、その分、スプール7が、圧
力室8a内の圧力作用で移動するストローク量も相対的
に小さくなり、ドレンポート5から流出する流量が少な
くなる。言い換えれば、操舵時には、従来の特性線Kと
同様の流量特性となる。なお、第1パイロット室8bの
圧力に対して、圧力室8aの圧力が常に高いので、移動
体35が移動してスプリング9を収縮しても、スプール
7が押し戻されたりしない。上記のことから明らかなよ
うに、この実施例によれば、非操舵時には、ポンプ1の
最大供給流量Q2を、操舵時の最大供給流量Q1よりも少
なくしているので、非操舵時のエネルギー損失を少なく
できる。しかし、操舵時には、最大供給流量Q1を確保
して、パワーステアリング回路PS側がパワー不足にな
らないようにしている。
【0019】
【発明の効果】この発明のパワーステアリング装置で
は、操舵アシスト力が不要のとき、パワーステアリング
回路側へ供給する流量を抑えることができる。したがっ
て、絞りやパワーシリンダ回路で発生する圧力損失を抑
えることができ、その分ポンプを駆動させるためのトル
クも小さくすることができる。そして、操舵アシスト力
が必要な時には、必要な流量をパワーステアリング回路
側に供給することができる。このように、操舵アシスト
力が不要のときには、圧力損失を抑えることができるの
で、無駄なエネルギーを消費することがなく、また油温
の上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すパワーステアリング装
置の回路図である。
【図2】非操舵時のフローコントロールバルブの断面図
である。
【図3】非操舵時の移動体を示す部分拡大断面図であ
る。
【図4】操舵時のフローコントロールバルブの断面図で
ある。
【図5】操舵時の移動体を示す部分拡大断面図である。
【図6】非操舵時における供給流量特性を示したグラフ
である。
【図7】従来例のパワーステアリング装置の回路図であ
る。
【図8】ベーンポンプの断面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】フローコントロールバルブの断面図である。
【符号の説明】
1 ポンプ 2 流路 3 可変絞り 4 ポンプポート 5 ドレンポート 7 スプール 8a 圧力室 8b パイロット室 9 スプリング 35 移動体 36 切換スプール 37 ピストン部 38 第2パイロット室 39 ドレン室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転数に応じて吐出量が変化
    するポンプと、このポンプをパワーステアリング回路に
    接続する流路と、この流路途中に設けた絞りと、パワー
    ステアリング回路への供給流量を制御するフローコント
    ロールバルブとを備え、このフローコントロールバルブ
    は、ボディと、上記絞りの上流側に接続した圧力室と、
    この圧力室をタンクに連通するドレンポートと、上記ボ
    ディに摺動自在に組み込んだスプールと、このスプール
    を挟んで圧力室の反対側に設けた第1パイロット室と、
    この第1パイロット室に設けてスプールにバネ力を作用
    させたスプリングとからなり、上記絞りの上流側の圧力
    を圧力室に導き、下流側の圧力を第1パイロット室に導
    き、絞り前後の差圧が所定圧以上になったとき、圧力室
    の圧力が、スプリングのバネ力及び第1パイロット室の
    圧力作用に打ち勝って、スプールを移動させるととも
    に、そのスプールの位置に応じた開度でドレンポートと
    を開く構成にしたパワーステアリング装置において、上
    記第1パイロット室内でスプールと移動体とを対向させ
    せるとともに、それら両者間にスプリングを介在させ、
    しかも、この移動体にピストン部を形成し、このピスト
    ン部でドレン室と第2パイロット室とを区画し、上記ド
    レン室は上記第1パイロット室との連通を遮断する構成
    にする一方、この移動体内に切換スプールを組み込むと
    ともに、この切換スプールは、そのノーマル位置で第2
    パイロット室をドレン室に連通させる一方、第1パイロ
    ット室の圧力が設定圧以上になったとき、切換スプール
    が移動して、第2パイロット室とドレン室との連通を遮
    断するとともに、第1パイロット室と第2パイロット室
    とを連通させる構成にし、かつ、第1パイロット室に臨
    ませた移動体の受圧面に対して、第2パイロット室に臨
    ませた移動体の受圧面の面積を大きく設定したパワース
    テアリング装置。
JP11505295A 1995-04-17 1995-04-17 パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP3571109B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6041807A (en) * 1997-04-09 2000-03-28 Toyoda Koki Kabushiki Kaisha Flow control device of power steering apparatus
US6058962A (en) * 1996-08-02 2000-05-09 Kayaba Kogyo Co., Ltd. Flow rate regulating valve of hydraulic pump

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