JPH08282391A - 電子機器のパネル回動装置 - Google Patents

電子機器のパネル回動装置

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JPH08282391A
JPH08282391A JP9115995A JP9115995A JPH08282391A JP H08282391 A JPH08282391 A JP H08282391A JP 9115995 A JP9115995 A JP 9115995A JP 9115995 A JP9115995 A JP 9115995A JP H08282391 A JPH08282391 A JP H08282391A
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  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】車載用オーディオ付テレビにおいて、スペース
の効率化と低コスト化が図れる小型で簡単な機構のパネ
ル部の回動機構を提供することを目的とする。 【構成】電子機器のパネル部が回動可能に設置されたパ
ネル回動装置において、電子機器内部に固定されたベー
ス板と、該ベース板の上部を第1の回動支点として第1
の回動範囲で該ホルダを回動させる第1の回動機構と、
該ベース板の下部を第2の回動支点として第2の回動範
囲で該ホルダを回動させる第2の回動機構と、該ホルダ
に対する操作状態に応じ、該第1の回動機構と該第2の
回動機構とを切り換える切換手段とを設けることを特徴
とするパネル回動装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子機器のパネル回動装
置に係わり、特に車載用オーディオ付テレビ等のパネル
部材の回動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車用のテレビはダッシュボ
ードなど限られたスペースに組み込まれるために、液晶
の画面表示部を用いた薄型のテレビが普及してきた。そ
して、このテレビにも画面表示部が使用時以外は機器内
に格納できるものがある。前記格納式において、受像時
には画面表示部を最も見易い方向に角度調整することが
必要となる。そのために色々の角度調整機構が組み込ま
れている。例えば、画面表示部を手動で所定の角度に調
整できるようにしたものもある。このような機構では決
められた大きさの機器の中に組み込む必要があるため
に、スペースとの関係で他のオーディオ機器の設置スペ
ースがなくなる等の問題があり、この問題を解決するた
め比較的余裕のある画面表示部後方のスペースを利用す
る方法がある。しかし、この方法では、カセットテープ
やコンパクトディスク(以降CDとする。)などの記録
媒体をオーディオ機器に挿入する場合に問題があり、画
面表示部を一時的に移動させる必要が生じ、これを実現
する使い勝手の良い機器が必要となっている。上記問題
を解決した車載用テレビの画面調整機構がある(特願平
6−318621号)。
【0003】以下この機構の内容について図9、図10
を用いて説明する。尚、図9は従来の画面表示部の角度
調整状態を示す側面図、図8は従来の画面表示部の開放
状態を示す側面図である。図9、図10に示すように5
0は自動車のダッシュボードなどに組み込まれる角度調
整機構を備えた車載用オーディオ付テレビで、ケース5
1の内部にはオーディオ回路とテレビ回路などからなる
オーディオテレビ本体部が内蔵され、本体部の前方には
液晶の画面表示部58からなる前面部などが配置され、
構成されている。前面部には、その前面両端部に機器の
操作釦等が配置されており、前面中央部には画面表示部
58が組み込まれ収納される凹部52が形成されてい
る。凹部の底部にはカセットテープの挿入開口やCDの
挿入開口など記録媒体の挿入開口が設けられている。ま
た、車載用オーディオ付テレビ50の画面表示部58に
は開閉方向(矢印L,M方向)への回動動作を実現する
開放機構,角度調整機構が設けられている。
【0004】開放機構は、主に、開放釦57,回動レバ
ー56の組み合わせにより構成されている。開放釦57
は、画面表示部58を開放方向(矢印L方向)に回動さ
せる時に操作する押釦で、画面表示部58に設けられた
回転軸581が挿入される長孔が設けられ、開放釦57
は、画面表示部58に対して前後方向(矢印J,K方
向)に長孔、回転軸581の大きさ、位置関係に応じた
範囲で摺動可能に、またそれ以外の方向については固定
状態になっている。また、開放釦57は常に、捩じりバ
ネにより前方(矢印J方向)へ弾性的に付勢され偏移し
ている。そして、開放釦57には先端部にロックピン5
71が設けられ、回動レバー56と係合するようになっ
ている。
【0005】回動レバー56は、画面表示部58の回動
動作を制御する扇状の部材で、画面表示部58に設けら
れた回転軸581に挿入される孔が設けられ、円弧の部
分には画面表示部58を複数の傾斜角度に固定するため
の複数の位置決め凹部(本実施例では、4つの位置決め
凹部563、564、565、566)が並んで形成さ
れている。
【0006】また、回動レバー56には、開放釦57に
設けられたロックピン571と係合するロック溝が設け
られ、ロックピン571とロック溝が係合して回動レバ
ー56と開放釦57が固定状態にある場合、画面表示部
58は回転軸581を中心とする回転に対しては開放釦
57と固定状態にあるため、画面表示部58は回動レバ
ー56に対して固定状態となっている。また、回動レバ
ー56には、ロック溝と連結し一端が開放した挿通溝5
62が設けられ、この挿通溝562を通ってロックピン
571がロック溝と挿通溝562の外部空間との間を移
動するようになっている。
【0007】次に、角度調整機構について説明する。角
度調整機構は画面表示部の角度を調整するもので、主
に、回動レバー56、ロックレバー54の組み合わせに
より構成されている。ロックレバー54は、回動レバー
56の回動を制御するもので、ブラケットに設けられた
ピンが挿入される長孔が設けられ、ロックレバー54が
前後方向(矢印C,D方向)に長孔の孔長に応じた長さ
の範囲内で摺動可能となっている。また、ロックレバー
54には、回動レバー56に設けられた位置決め凹部5
63〜566に係合する回転可能なローラ541が設け
られ、位置決め凹部563〜566のいずれか一つの位
置決め凹部とローラ541は係合する。また、ロックレ
バー54は、通常、引張バネにより前方(矢印J方向)
へ弾性的に付勢され偏移しており、ロックレバー54の
ローラ541は回動レバー56の位置決め凹部563〜
566のいずれかと係合する。よって、回動レバー56
とロックレバー54の角度、つまり回動レバー56とブ
ラケットとの角度は、ローラ541と係合している位置
決め凹部によって決まる角度で固定される。
【0008】尚、開放釦57、回動レバー56、ロック
レバー54には鋼板が用いられプレス加工などにより形
成される。また、軽量化を図るため樹脂材を用いて樹脂
成形加工などにより形成されることもある。次に、動作
の概略を説明する。まず所望の開度に調整したい場合
は、例えば、初期状態(画面表示部58が車載用オーデ
ィオ付テレビ50内に直立して収納されている状態)画
面表示部58を前方へ引き出すようにする。この時ピン
541と位置決め凹部563とが係合しているので画面
表示部58は直立した角度(垂直状態)で保持されるこ
とになる。
【0009】更に角度を変更したい場合は画面表示部5
8を図中KあるいはJ方向へ押圧、あるいは引っ張るこ
とにより、画面表示部58が移動すると共に、これと連
動して回動レバー56がMあるいはL方向へ回転軸58
1を中心にして回動し、ローラ541と位置決め凹部5
63との係合点が変わる。(このときロックピン571
と挿通溝562とは係合したまま)そしてローラ541
と位置決め凹部563とが係合したところで再び画面表
示部58がその角度で保持される。
【0010】一方、カセットやCD等を挿入するために
画面表示部58をオープンにしたいときは、例えば上記
初期状態から開放釦57を押圧すればロックピン571
が挿通溝562との係合点から外れ、フリーな状態とな
り、位置決め凹部563とローラ541との係合に関係
なく、画面表示部58が回転軸581を中心として前方
へ倒れることになり、ロックピン571が上記係合点と
は異なる位置で挿通溝562の内側面と当接し、図10
で示すような状態として保持される。これによりカセッ
トテープの挿入開口やCDの挿入開口など記録媒体の挿
入開口が現れ記録媒体をK方向に挿入することができ
る。
【0011】しかし、テレビ画面表示部を見やすい位置
に調整するためにテレビ画面表示部を回動させる場合、
テレビ画面表示部の下部に設けられた回転軸を中心にテ
レビ画面表示部は回動しており、画面の厚さの関係上、
図9に示すようなテレビ画面表示部周囲に回動のために
必要となる空間N、つまりテレビ画面表示部回動時にテ
レビ画面表示部が通過する空間が必要となるが、車載用
の機器の設置スペースは所定の大きさに規定されている
ことが多く、テレビ画面表示部回動のために必要となる
空間が大きくなると、テレビ画面表示部をより小型化す
る必要が生じ、車載用テレビの場合、テレビ画面表示部
を大きくできなくなるという問題が生じる。
【0012】また、従来の車載用オーディオ付テレビに
おいては、テレビ画面表示部を所定の角度に保持するた
めの専用の部材である回動レバー56が必要となり、こ
のような機構では構成部品点数の増加に伴い構造が複雑
となり決められた大きさの機器の中に組み込む必要があ
るために、スペースとの関係で機器本来の機能、特に大
画面化や他機能との組み合わせに制約が生じる可能性が
ある。また、機器全体のコスト面においても割高となる
可能性もある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解決するもので、特に車載用オーディオ付テレビにお
いて、スペースの効率化と低コスト化が図れる小型で簡
単な機構のパネル部の回動機構を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するもので、電子機器本体部の前部にパネル部が前
方を向くように、該パネル部が回動可能に設置された電
子機器のパネル回動装置において、電子機器内部の所定
の位置に固定されたベース板と、該パネル部を一体的に
保持するホルダと、該ホルダの上部が該ベース板の上部
に軸支されてなり、該ベース板の上部を第1の回動支点
として第1の回動範囲で該ホルダを回動させる第1の回
動機構と、該ホルダの下部が該ベース板の下部に軸支さ
れてなり、該ベース板の下部を第2の回動支点として第
2の回動範囲で該ホルダを回動させる第2の回動機構
と、該ホルダに対する操作状態に応じて、該第1の回動
機構と該第2の回動機構とを切り換え、該第1の回動機
構、或いは該第2の回動機構で該ホルダを回動させる切
換手段とを設けることを特徴とする。
【0015】また、前記ベース板は、前記電子機器内部
で垂直に立設固定された立設板と、その下部が該立設板
に軸支され、該軸支される位置を支点として垂直状態か
ら前方へ回動するように付勢された回動ベース板とから
なり、前記第1の回動機構は、前記ホルダの上部に設け
られた第1の回動軸と、該回動ベース板の上部に設けら
れると共に該第1の回動軸を支持し該支持された位置を
支点として該ホルダが前方へ回動可能となるようにする
支持部材と、該ホルダの下部に設けられた第2の回転軸
と、該ホルダの回動が所定の回動範囲内で行われるよう
該第2の回転軸を支持するものであって、前方へ移動す
るよう付勢され、該ホルダの所定の回動範囲に相当する
移動範囲で該第2の回動軸と共に水平方向前方へ移動す
るブラケットとからなり、前記第2の回動機構は、前記
立設板から延長して、該回動ベース板が軸支される位置
と同軸の位置に設けられたものであって、該第2の回転
軸を収納し、該収納した位置を支点として該ホルダを前
方へ回動させ、且つ該収納した位置から該第2の回転軸
が前方へ離反可能な空間を有する立設舌板からなり、前
記切換手段は、該ホルダ付近に設けられた第1の操作釦
と、該ブラケットと接触可能であって該第2の回転軸が
該立設舌板に収納されている位置で該ブラケットを係止
すると共に該第1の操作釦の操作に応じて該ブラケット
の係止状態を解除し該ブラケットの移動を可能にするレ
バーと、該ホルダ付近に設けられた第2の操作釦と、該
回動ベース板を垂直状態に保持させて該回動ベース板を
係止するものであって該第2の操作釦の操作に応じて該
回動ベース板の係止状態を解除する係止解除部材とから
なり、該係止解除部材により該回動ベース板が垂直に保
持されている状態で、且つ該第2の回転軸が該立設舌板
に収納されている状態において、該第1の操作釦が押圧
されると該第2の回転軸が該立設舌板から前方へ離反す
るとともに、該第1の回転軸を支点として該所定の回動
範囲で該ホルダが回動し、該第2の操作釦が押圧される
と、該回動ベース板の保持が解除され、該第2の回転軸
が該立設舌板に収納される位置及び該位置と同軸である
該回動ベース板の軸支される位置を支点として該ホルダ
及び該回転ベース板が前方へ回動するようにしてなるこ
とを特徴とする。
【0016】また、前記ブラケットには、前記レバーと
接触するものであって、水平方向における該レバーとの
接触位置が段階的に変化し、該接触位置で前記ブラケッ
トが一時的に保持されるための係合溝が設けられてなる
ことを特徴とする。
【0017】
【作用】第1の本発明によれば、ホルダに対する操作状
態、例えば、ホルダに第1の釦,第2の釦が設けられ、
この第1の釦が操作された場合、切換手段は第1の回動
機構に切換え、ホルダに対してベース板の上部にある第
1の回動支点を中心に回動可能にさせ、また、第2の釦
が操作された場合、切換手段は第2の回動機構に切換
え、ホルダに対してベース板の下部にある第2の回動支
点を中心に回動可能にさせることができる。従って、パ
ネルの角度を調整したい場合は第1の釦を操作すれば、
パネルはベース板の上部を中心として回動するため、パ
ネル下部が電子機器本体からはみ出ることがなくなる。
【0018】またパネルをオープン状態にしたい場合は
第2の釦を操作すればパネルはベース板下部を中心とし
て回動するのでオープンとすることができる。また、第
2の発明によれば、立設板に変位可能に設けられたレバ
ーが、ホルダの下部と連結しているブラケットに係合し
てブラケットの変位を係止し、例えば、ホルダに変位可
能に取付けられた第1の操作釦が、ホルダの上部を軸支
している回動ベース板に取付けられたレバーに当接可能
に構成され、このレバーが立設板とブラケットとの係合
を解除すれば、ブラケットが前方に変位するように設け
られている。
【0019】よって、ホルダに取付けられた第1の操作
釦が操作された場合、第1の操作釦が立設板に取付られ
たレバーを押圧し、レバーが変位することにより、立設
板に設けられたレバーとブラケットとの係合が解除さ
れ、ブラケットが変位可能になり前方に変位することで
きるので、下部に連結しているブラケットの変位に応
じ、回動ベース板は軸支された状態で、第1の回転軸を
中心にホルダを第1の回動範囲で回動させる。
【0020】また、回動ベース板に変位可能に取付けら
れた係止解除部材が、立設板に係合して回動ベース板の
変位を係止し、例えば、ホルダに変位可能に取付けられ
た第2の操作釦が、回動ベース板に変位可能に取付けら
れた係止解除部材に当接可能に構成され、この係止解除
部材が回動ベース板と立設板との係合を解除すれば、ホ
ルダの下部でブラケットに連結している第2の回動軸
と、且つ、第2の回動軸は立設板に設けた立設舌板に位
置決めされた状態で、第2の回動軸を中心にホルダと回
動ベース板とを一体的に第2の回動範囲で回動するよう
に設けられている。
【0021】よって、ホルダに取付けられた第2の操作
釦が操作された場合、第2の操作釦が回動ベース板に取
付られた係止解除部材を押圧し、係止解除部材が変位す
ることにより、回動ベース板と立設板との係合が解除さ
れ、回動ベース板が変位可能になるので、回動ベース板
はホルダを軸支した状態で、第2の回動軸を中心に回動
ベース板とホルダとを一体的に第2の方向に回動する。
【0022】また、第3の発明によれば、前記ブラケッ
トには、該ブラケットが一時的に保持されるための係合
溝が設けられ、例えば、前記レバーとブラケットとの接
触位置が水平方向で段階的に変化するように構成されて
いるので、前記ブラケットを水平方向に移動した場合、
該係合溝によって該ブラケットの移動した位置で一時的
に保持される。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1〜図8は本発明の一実施例を示す図であ
り、図1,図2,図3は画面表示部の各状態を示す車載
用オーディオ付テレビの斜視図、図4は画面調整機構の
組立斜視図、図5は画面調整機構の分解斜視図、図6は
図1の車載用オーディオ付テレビの斜視図を矢印Aから
見た側面図、図7は図2の画面表示部の角度調整状態を
矢印Bから見た側面図、図8は図3の画面表示部開放状
態を矢印Fから見た側面図を示す。
【0024】まず、図1,図2,図3により全体の構成
と動作の概要を説明する。10は自動車のダッシュボー
ドなどに組み込まれる画面調整機構を備えた車載用オー
ディオ付テレビで、ケース12の内部にはオーディオ回
路とテレビ回路などからなるオーディオテレビ本体部が
内蔵され、本体部の前方には液晶の画面表示部13を組
み込んだホルダ130からなる前面部11などが配置さ
れ、構成されている。前面部11には、その前面に機器
の操作釦等が配置されており、前面中央部にはホルダ1
30が組み込まれ収納される凹部14が形成されてい
る。凹部14の左側面には係合溝161が設けられてい
る。また、凹部14の底部15にはカセットテープの挿
入開口152やCDの挿入開口151など記録媒体の挿
入開口が設けられている。
【0025】また、ホルダ130の左端面下部に角度操
作釦30が、左端面上部に開放釦40が設けられてい
る。また、ホルダ130の裏面左端部と底部15の左端
部には挿通開口138,153がそれぞれ設けられてい
る。次に、動作の概略を説明する。ホルダ130の左端
面下部に設けられた角度操作釦30を押圧すると、ホル
ダ130の上部付近(ベース板の上部に相当)に存在す
る第1の回転支点(ア)を中心にホルダ130は第1の
回動範囲で回動し、図1(b)に示すように、ホルダ1
30は所望の角度で保持される。一方図1(a)の状態
において、開放釦40を押圧すると、ホルダ130の下
部付近(ベース板の下部に相当)に存在する第2の回転
支点(イ)を中心にホルダ130は第2の回動範囲で回
動し、図1(c)に示すように、ホルダ130は開放状
態になるのでカセットテープの挿入開口152やCDの
挿入開口151など記録媒体の挿入開口が現れ記録媒体
の挿入が可能となる。
【0026】次に、本実施例の要部を図4、図5により
説明する。画面調整機構は角度調整機構,開放機構より
構成されており、それぞれの機構を詳細に説明する。角
度調整機構は、電子機器内部の所定の位置に固定された
ケース12から立設される立設板120(ベース板の一
部)、立設板120の下端付近で軸支され、軸支点を第
2の回動支点(イ)として垂直状態から前方へ(即ち第
2の回動範囲で)回動可能な回動ベース板39、回動ベ
ース板39の上端付近に軸支され、軸支点を第1の回動
支点(ア)として前方へ(即ち第1の回動範囲で)回動
可能なホルダ130、ホルダ130に組み込む画面表示
部13、ホルダ130と連動し、図中矢印C、D方向に
移動可能なブラケット35、水平レバー32、水平レバ
ー32と連結している回動レバー33、回動レバー33
と連結している第1の係合部材を構成する係合レバー3
4の組み合わせにより構成されている。
【0027】画面表示部13はテレビ画像等を表示する
もので、これを保持するホルダ130には、ブラケット
35に設けられた長孔353に挿入する第2の回動支点
(イ)を構成する第2の回転軸134が設けられ、ブラ
ケット35と連結する。この長孔353は直立方向に長
い楕円形の孔を有し、この孔の長さ(直立方向)は第1
の回動範囲に対応する長さに制限されている。また、ホ
ルダ130には、回動ベース板39に設けられた孔39
6に挿入する第1の回動支点(ア)を構成する第1の回
転軸131が上部に設けられ、回動ベース板39に回動
可能に軸支される。
【0028】回動ベース板39はホルダ130と立設板
120を連結するもので、上述したようにホルダ130
に設けられた第1の回転軸131に挿入される孔396
(支持部材に相当)が設けられ、ホルダ130を回動可
能に軸支する。また、回動ベース板39には、回動ベー
ス板39の回動を係止する係止片390が下部に設けら
れ、立設板120の下部に当接可能となっている。ま
た、回動ベース板39には、立設板120に設けられた
孔127に挿入する回転軸395が下部に設けられ、立
設板120に回動可能に軸支される。
【0029】また、回動ベース板39には第1の係合解
除部材を構成する水平レバー38に設けられた長孔38
1(2箇所)に挿入するピン391(2本)が設けら
れ、水平レバー38が前後方向(矢印C,D方向)に長
孔381の孔に応じた長さの範囲内で摺動可能となって
いる。また、回動ベース板39には第2の係合部材を構
成する係合レバー42に設けられた孔421に挿入する
ピン392が設けられ、係合レバー42は回動方向(矢
印H,I方向)に回動可能となっている。
【0030】また、回動ベース板39には、第2の弾性
部材を構成する捩じりバネ31の一端のL型屈曲部を保
持するバネ掛け軸394が設けられ、バネ掛け軸394
に一端のL型屈曲部を、立設板120に設けられたバネ
掛け部128に31の他端が挿入された状態で各屈曲部
の間に形成された環部が立設板120に設けられた軸1
29に挿入され、捩じりバネ31は掛けられている。
【0031】従って、回動ベース板39は常に、捩じり
バネ31により開放方向(矢印G方向)へ弾性的に付勢
されている。また、回動ベース板39には、捩じりバネ
43の一端の屈曲部が挿入されるバネ掛け孔393が設
けられ、バネ掛け孔393に一端のL型屈曲部が、係止
解除部材に相当する係合レバー42に設けられたバネ掛
け孔422に他端のL型屈曲部がそれぞれ挿入された状
態で各屈曲部の間に形成された環部が回動ベース板39
に設けられた軸392に挿入され、捩じりバネ43は掛
けられている。従って、係合レバー42は常に、捩じり
バネ43により係合方向(矢印H方向)へ弾性的に付勢
されている。
【0032】水平レバー38は、第1の操作釦に相当す
る角度操作釦30に押圧された力を水平レバー32に伝
達するものである。また、水平レバー38には、回動ベ
ース板39に設けられたピン391(2本)が挿入され
る長孔381(2箇所)が設けられ、水平レバー38が
前後方向(矢印C,D方向)に長孔381の孔に応じた
長さの範囲内で摺動可能となっている。この範囲は後述
する係合ピン343が摺動する範囲に対応している。
【0033】水平レバー32は、水平レバー38がD方
向へ移動し、水平レバー38ト水平レバー32とが当接
することで図中D方向に移動する。つまり水平レバー3
2は水平レバー38に押圧された力を回動レバー33に
伝達するためのものである。また、立設板120に設け
られたピン121(2本)が挿入される長孔321(2
箇所)が設けられ、前後方向(矢印C,D方向)に長孔
321の孔に応じた長さの範囲内で摺動可能となってい
る。また回動レバー33に設けられた長孔331に挿入
するピン322が設けられている。この長孔331は水
平方向に長い楕円形の孔を有し、この孔(水平方向)の
長さは係合ピン343が摺動する範囲に対応している。
【0034】また、水平レバー32の後端部には、バネ
掛け部323が設けられ、立設板120に設けられたバ
ネ掛け部123との間にコイル状の引張バネ37が掛け
られている。従って、水平レバー32は通常、引張バネ
37により前方(矢印C方向)へ弾性的に保持されてお
り、画面表示部13及びホルダ130が後方(矢印D方
向)で非開放状態、つまり、前面部11に収納された状
態である場合、水平レバー32の前側先端部は前面部1
1の凹部14に設けられた挿通開口153、ホルダ13
0に設けられた挿通開口138を通って、角度操作釦3
0と当接し、この角度操作釦30を前方(矢印C方向)
に押圧している。
【0035】回動レバー33は、水平レバー32が前方
(矢印C方向)あるいは後方(矢印D方向)に移動する
ことにより支点ピン122を中心に矢印F方向あるいは
矢印G方向へ回動するものである。また、水平レバー3
2に設けられたピン322が挿入される長孔331が設
けられ、水平レバー32の移動量に応じて回転方向(矢
印F,G方向)に長孔331の孔に応じた長さの範囲内
で回動可能となっている。また、立設板120に設けら
れた支点ピン122が挿入される孔332が設けられ、
回転方向(矢印F,G方向)に回動可能となっている。
また、係合レバー34に設けられた係合ピン341に係
合する長孔333が設けられている。この長孔333は
直立方向に長い楕円形の孔を有し、この孔(直立方向)
は係合ピン343が摺動する範囲に対応している。
【0036】係合レバー34は、回動レバー33が矢印
F方向あるいは矢印G方向に回動することにより支点ピ
ン125を中心に回動レバー33と逆の矢印G方向ある
いは矢印F方向へ回動するものである。また、回動レバ
ー33に設けられた長孔333に挿入する係合ピン34
1が設けられ、回動レバー33の回動量に応じて回転方
向(矢印F,G方向)に長孔333の孔に応じた長さの
範囲内で回動可能となっている。また、立設板120に
設けられた支点ピン125が挿入される孔342が設け
られている。
【0037】また、係合レバー34には、ブラケット3
5に設けられた係合溝354,355,357に係合す
る係合ピン343が設けられ、係合溝354,355,
357のいずれか一つの係合溝と係合ピン343は係合
する。そして、ホルダ130が前面部11に収納されて
いる場合、係合ピン343とブラケット35の係合溝3
54が係合し、ホルダ130の第2の回転軸134にブ
ラケット35の長孔353が挿入された状態で、ホルダ
130とブラケット35の間において立設舌板1200
の係合溝1201に第2の回転軸134が嵌合するよう
にこれらの位置が設定される。このとき、ホルダ130
の第1の回転軸131に回動ベース板39は軸支されて
おり、ホルダ130と回動ベース板39は一体的に回動
可能となる。
【0038】また、ホルダ130が所定の角度に傾斜し
ている場合、係合ピン343と係合溝355あるいは3
57が係合し、ホルダ130の第2の回転軸134にブ
ラケット35の長孔353が挿入された状態で、ホルダ
130とブラケット35の間において立設舌板1200
の係合溝1201から第2の回転軸134が離脱するよ
うにこれらの位置が設定される。このとき、ホルダ13
0の第1の回転軸131に回動ベース板39は軸支され
ており、回動ベース板39に対してホルダ130は所定
の角度で回動可能になる。
【0039】立設板120には、バネ掛け部126が設
けられ、ブラケット35に設けられたバネ掛け部356
との間に第1の弾性部材を構成するコイル状の引張バネ
36が掛けられている。従って、ブラケット35は通
常、引張バネ36により前方(矢印C方向)へ弾性的に
保持されている。また、立設板120には、水平レバー
32に設けられた長孔321(2箇所)へ挿入するピン
121(2本)が設けられ、水平レバー32は摺動可能
となっている。また、立設板120には、回動レバー3
3に設けられた孔332へ挿入する支点ピン122が設
けられ、回動レバー33は回動方向(矢印F,G方向)
に回動可能となっている。
【0040】また、立設板120には、係合レバー34
に設けられた孔342へ挿入する支点ピン125が設け
られ、係合レバー34は回動方向(矢印F,G方向)に
回動可能となっている。また、立設板120には、ブラ
ケット35に設けられた長孔351(2箇所)に挿入す
るピン124(2本)が設けられ、ブラケット35は前
後方向(矢印C,D方向)に長孔351の孔に応じた長
さの範囲内で摺動可能となっている。この長孔351の
孔は水平方向に長く、その長さは第1の回転範囲に対応
したものである。
【0041】ブラケット35には、ホルダ130に設け
られた第2の回転軸134に挿入する長孔353が先端
部に設けられ、ホルダ130を(F、G方向に)回動可
能に軸支する。また、ブラケット35には、係合レバー
34に設けられた係合ピン343と係合し、複数の傾斜
角度に固定するための複数の係合溝354,355,3
57が並んで形成されている。これら係合溝354,3
55,357に斜面を有しているのは、係合ピン343
がこれら係合溝354,355,357との係合から外
れるとき、係合溝354,355,357に対する抵抗
力を減らして係合ピン343が移動し易いようにするた
めである。
【0042】尚、立設板120,水平レバー32,3
8,回動レバー33,係合レバー34,ブラケット3
5,回動ベース板39には鋼板が用いられプレス加工な
どにより形成される。また、軽量化を図るため樹脂材を
用いて樹脂成形加工などにより形成することも可能であ
る。また、捩じりバネ31,引張バネ36,37は、バ
ネ用鋼線で形成し、熱処理をして用いる。
【0043】次に、角度調整機構の組立方法を説明す
る。先ず、回動ベース板39のピン391を水平レバー
38の長孔381に挿入してピン391にE形止め輪を
嵌合させ、回動ベース板39に水平レバー38を摺動可
能に組み付ける。また、回動ベース板39のバネ掛け孔
394に捩じりバネ31の一端の屈曲部を挿入した状態
で、立設板120の軸129に捩じりバネ31の環部を
挿入し、この状態で立設板120の孔127に回動ベー
ス板39の回転軸395を挿入して回転軸395にE形
止め輪を嵌合させ、回動ベース板39を立設板120に
回動可能に組み付ける。そして、捩じりバネ31の他端
の屈曲部を立設板120のバネ掛け部128に組み付け
る。
【0044】次に、ブラケット35の長孔351を立設
板120のピン124に挿入してピン124にE形止め
輪を嵌合させ、ブラケット35を立設板120に摺動可
能に組み付ける。そして、引張バネ36の一端のフック
部を立設板120のバネ掛け部126に、他端のフック
部をブラケット35のバネ掛け部356に引っかける。
【0045】そして、回動ベース板39の孔396にホ
ルダ130の第1の回転軸131を挿入して第1の回転
軸131にE形止め輪を嵌合させ、ホルダ130を回動
ベース板39に回動可能に組み付ける。この状態でブラ
ケット35の長孔353にホルダ130の第2の回転軸
134を挿入して第2の回転軸134にE形止め輪を嵌
合させ、ホルダ130をブラケット35に摺動可能に組
み付ける。
【0046】また、立設板120の左側面の内側におい
ては、ピン121を水平レバー32の長孔321に挿入
してピン121にE形止め輪を嵌合させ、立設板120
に水平レバー32を摺動可能に組み付ける。次に、回動
レバー33の長孔331に水平レバー32のピン322
を挿入して回動レバー33と水平レバー32を連結し、
そして、回動レバー33の長孔333を係合レバー34
の係合ピン341に係合させた状態で、回動レバー33
の孔332に立設板120の支点ピン122を挿入して
支点ピン122にE形止め輪を嵌合させ、回動レバー3
3を立設板120に回動可能に組み付ける。
【0047】更に、係合レバー34の係合ピン341に
回動レバー33の長孔333を挿入して係合レバー34
と回動レバー33を連結し、そして、係合レバー34の
係合ピン343をブラケット35の係合溝354に係合
させた状態で、係合レバー34の孔342に立設板12
0の支点ピン125を挿入して支点ピン125にE形止
め輪を嵌合させ、係合レバー34を立設板120に回動
可能に組み付ける。そして、引張バネ37の一端のフッ
ク部を立設板120のバネ掛け部123に、他端のフッ
ク部を水平レバー32のバネ掛け部323に引っかけ
る。
【0048】次に、開放機構は、係止解除部材に相当す
る係合レバー42、立設板120、立設板120より内
側へコの字に延びて形成された立設舌板1200、立設
板120に軸支されている回動ベース板39、回動ベー
ス板39に軸支されているホルダ130、ホルダ130
と連動し、図中矢印C、D方向に移動可能なブラケット
35の組み合わせにより構成されている。
【0049】また、立設板120には内側へコの字に形
成された立設舌板1200が形成され、立設舌板120
0には、ホルダ130に設けられた第2の回転軸134
と係合し、第2の回転軸134を収納可能な凹部を構成
する係合溝1201が設けられている。係合レバー42
は、開放釦40により画面表示部内に埋め込まれる方向
(矢印D方向)に押圧された場合、支点ピン392を中
心に回転方向(矢印I方向)へ回転して、先端部に設け
た係合部423が前面部11の係合溝161から離脱す
る。また、回動ベース板39に設けられた支点ピン39
2が挿入される孔421が設けられ、係合レバー42が
回転方向(矢印H,I方向)に回動可能となっている。
【0050】次に、開放機構の組立方法を説明する。先
ず、係合レバー42のバネ掛け孔422に捩じりバネ4
3の一端の屈曲部を挿入した状態で、回動ベース板39
の回転軸392に捩じりバネ43の環部を挿入し、この
状態で係合レバー42の孔421に回動ベース板39の
回転軸392を挿入して回転軸392にE形止め輪を嵌
合させ、係合レバー42を回動ベース板39に回動可能
に組み付ける。そして、捩じりバネ43の他端の屈曲部
を回動ベース板39のバネ掛け孔393に組み付ける。
【0051】尚、係合レバー42には鋼板が用いられプ
レス加工などにより形成される。また、軽量化を図るた
め樹脂材を用いて樹脂成形加工などにより形成されるこ
ともある。また、捩じりバネ43はバネ用鋼線を形成し
熱処理をして用いる。次に、カセットテープやCD等の
記録媒体を用いたオーディオ機器の使用方法及び各構成
の動作を図1乃至図3、及び図7,図8により説明す
る。
【0052】ホルダ130の右端面下部に設けられた角
度操作釦30(第1の操作釦)を画面表示部内に埋め込
まれる方向(矢印D方向)に押して移動させると角度操
作釦30の先端部が水平レバー38を押圧し、水平レバ
ー38が矢印D方向へ移動する。そして、水平レバー3
8の先端部が水平レバー32を押圧し、水平レバー32
が矢印D方向へ移動する。そして、水平レバー32の移
動に応じて回動レバー33は支点ピン122を中心に矢
印F方向へ回転し、回動レバー33の孔333が係合レ
バー34の係合ピン341を押圧して、係合レバー34
は支点ピン125を中心に矢印G方向へ回転する。
【0053】そして、係合レバー34の回転に応じて係
合ピン343からブラケット35の係合溝354が離脱
して、立設板120とブラケット35の係合状態が解除
される。立設板120とブラケット35の係合状態が解
除されると、立設板120とブラケット35を弾性的に
接続している引張バネ36の復元力により、ブラケット
35は前方水平方向(矢印C方向)へ移動する。そして
係合ピン343とブラケット35の係合溝357が係合
して、立設板120とブラケット35の係合状態が保持
されるまで、ホルダ130の第1の回転軸131が回動
ベース板39の孔396に軸支された状態で、第1の回
転軸131を第1の回動支点(ア)としてホルダ130
が第1の回動範囲でF方向に回動する。ブラケット35
は、長孔353内でホルダ130の第2の回転軸134
が上方へ移動する。従って、ホルダ130は、第1の回
転軸131を中心にブラケット35の移動に応じて所定
の角度に傾斜して保持される。
【0054】また、画面表示部13を組み込んだホルダ
130の角度を調整するには、ホルダ130の下部13
6を矢印D方向へ押す。そうすると、係合レバー34の
係合ピン343は、ブラケット35の斜面に押され、ま
た、引張バネ37により矢印F方向に付勢されているの
で、矢印G方向へ斜面に接した状態で移動する。そして
係合溝間の凸部を越えた時に引張バネ37の復元力によ
り矢印F方向に移動し、再び係合溝355に入り込み係
合する。そして、さらにホルダ130の下部136を矢
印D方向に押すと、同様の動作により係合ピン343が
次の係合溝に入り込み係合する。また、ホルダ130の
下部136を矢印C方向に引けば矢印D方向に押した時
の逆の動作となる。つまり、ホルダ130の下部136
を矢印C,D方向に押し、また引くことによりホルダ1
30を所望の角度にすれば、その角度でホルダ130が
保持される。
【0055】また、ホルダ130を元の状態に戻すに
は、ホルダ130を前面部11に当接するまで押圧す
る。そうすると、係合レバー34の係合ピン343が、
ブラケット35の係合溝354に係合すると共に第2の
回転軸134が係合溝1201内に収納され、その結果
ブラケット35は立設板120に係合され、角度操作釦
30の押圧操作以前の初期状態に戻る。
【0056】このようなホルダの直立(垂直)状態にお
いて、ホルダ130の右端面上部に設けられた開放釦4
0(第2の操作釦)を画面表示部内に埋め込まれる方向
(矢印D方向)に押して移動させると開放釦40の先端
部が回動ベース板39に組み付けられた係合レバー42
を押圧し、係合レバー42は支点ピン421を中心に矢
印I方向へ回転する。そして、係合レバー42の回転に
応じて係合先端部423が前面部11の係合溝161か
ら離脱して、係合レバー42と前面部11の係合状態が
解除される。
【0057】よって、回動ベース板39に組み付けられ
た係合レバー42と前面部11の係合状態が解除される
と、ホルダ130の左側面に組み込まれた、前面部11
と回動ベース板39に軸支されたホルダ130を弾性的
に接続している捩じりバネ31の復元力により、ホルダ
130は係合溝1201に収納された第2の回転軸13
4を第2の回動支点(イ)として回動ベース板と共に矢
印G方向に第2の回動範囲で回転し、係止片390が立
設板120に当接してホルダ130が開放状態で係止す
る。そして、係合レバー42を組み付けている回動ベー
ス板39に軸支された開放釦40を組み付けているホル
ダ130は開放状態となる。尚、回動ベース板39の回
転軸395は第2の回転軸134と同軸となって、上記
第2の回転軸134と共に第2の回動支点(イ)として
回動する。この状態でホルダ130の裏面奥に設けられ
たCDの挿入開口151やカセットテープの挿入開口1
52等の記録媒体の挿入開口が現れ、カセットテープや
CDの挿入が可能となる。
【0058】尚、画面表示部13を視聴する時は画面表
示部13を開放前の状態に戻す。画面表示部13を元の
状態に戻すには、ホルダ130の上端面137を矢印F
方向へ持ち上げれば、係合溝161に到達した時に、捩
じりバネ43の弾性力により係合レバー42の係合先端
部423は挿通開口135を通過し、係合レバー42は
係合溝161に係合される。従って、回動ベース板39
に組み付けられた係合レバー42と前面部11に設けら
れた係合溝161が係合するので、ホルダ130は開放
前の初期状態に戻る。そして、角度調整釦30を操作
し、ホルダ130を所定の角度に保持して視聴する。
【0059】以上説明したように、本実施例によれば、
画面表示部13を視聴する場合、ホルダ130の第1の
回転軸131を軸支した状態でブラケット35を移動
し、ブラケット35の移動量に応じた角度に傾斜した状
態でホルダ130は保持される。よって、ブラケット3
5がホルダ130の移動部材と回動部材(図9の回動レ
バー56に相当)を兼用しているため、それぞれホルダ
130専用の移動部材,回動部材を設ける必要がない。
従って、部品点数の削減に伴い構造を簡素化することが
できる。
【0060】また、本実施例によれば、画面表示部13
を視聴する場合、回動ベース板39の上部に設けられた
孔396に挿入する第1の回転軸131を支点にホルダ
130を回転させて、ホルダ130を所定の角度に傾斜
させるため、ホルダ130を回動させる時、周りに前面
部11や自動車のダッシュボード等のホルダ130の回
動を妨げるものが無くなり(特にホルダ下側の、ホルダ
を通過させるためのスペースNがなくなる)、ホルダ1
30を開閉してカセットテープやCDを挿入する場合、
回動ベース板39の下部に設けられた回転軸395に挿
入する孔127、立設舌片1200の係合溝1201に
嵌合する第2の回転軸134を支点にホルダ130を回
転させて、ホルダ130を所定の角度に傾斜させるた
め、ホルダ130を回動させる時、周りに前面部11や
自動車のダッシュボード等のホルダ130の回動を妨げ
るものが無くなる。よって、ホルダ130の上端面13
7が前面部11や自動車のダッシュボード等に当接する
ことはない。従って、車載用オーディオ付テレビを取り
付けるために自動車のダッシュボードに設けられた凹部
に対するホルダ130の大きさを、大きくすることが可
能となる。
【0061】また、本実施例によれば、ホルダ130を
開放してカセットテープやCDを挿入する場合、ホルダ
130の下部に設けられた第2の回転軸134と回動ベ
ース板39の下部に設けられた回転軸395の2軸を同
一線上に位置した状態でホルダ130を回動させる。よ
って、1軸で回動させるときと比較して2軸で回動させ
ているのでホルダ130を安定に回動できる。
【0062】また、本実施例によれば、ホルダ130を
開放してカセットテープやCDを挿入する場合、ホルダ
130の下部に設けられた第2の回転軸134と回動ベ
ース板39の下部に設けられた回転軸395の2軸を同
一線上に位置し、このとき第2の回転軸134を安定し
たベース板120から延長した立設舌板1200の係合
溝1201に嵌合させる。よって、第2の回転軸134
が係合溝1201に嵌合されていないときと比較してし
っかり固定された立設舌板1200の係合溝1201に
嵌合させているのでホルダ130を安定に回動できる。
【0063】尚、本実施例における画面表示部とはテレ
ビ放送を表示するテレビ画面やテレビゲームやパーソナ
ルコンピュータ等に接続されてテレビ放送の画面と同様
の画面を表示するディスプレイも含まれることは言うま
でもなく、このようなディスプレイにおいてもテレビ放
送を表示するテレビと同様の効果を奏する。
【0064】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のパ
ネル回動装置によれば、パネル部を最も見やすい角度に
調整する場合は回動支点がパネル部(ベース板)の上部
となり、パネル部材を開閉する場合は回動支点がパネル
部(ベース板)の下部で行われるので、パネル部回動の
為に必要となる空間を本体部の下方に設けておかなくて
もよい。従って、パネル部の取付空間の大きさに対する
パネル部の大きさを大きくすることが可能となる。
【0065】また、パネルの角度は元々設置されている
ブラケットで保持するようにしているので、従来のよう
な専用の回動レバー等は必要とせず、その構成を簡略化
できる。更にブラケットの形状を工夫しているので、角
度を段階的に調整することができ、利便性が向上し、且
つ構成も複雑化することがない。しかも、しっかり固定
された立設舌板で軸が収納固定されるのでこの軸を安定
して回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車載用オーディオ付テレビにおける画面表示部
の初期状態を示す斜視図
【図2】車載用オーディオ付テレビにおける画面表示部
の傾斜状態を示す斜視図
【図3】車載用オーディオ付テレビにおける画面表示部
の開放状態を示す斜視図
【図4】画面調整機構の組立斜視図
【図5】画面調整機構の分解斜視図
【図6】矢印Aから見た車載用オーディオ付テレビの側
面図
【図7】矢印Bから見た角度調整状態を示す側面図
【図8】矢印Eから見た画面表示部開放状態を示す側面
【図9】従来の画面表示部の角度調整状態を示す側面図
【図10】従来の画面表示部の開放状態を示す側面図
【符号の説明】
120 ・・・立設板 1200・・・立設舌板 1201・・・係合溝 13 ・・・画面表示部 130 ・・・ホルダ 131 ・・・第1の回転軸 134 ・・・第2の回転軸 31 ・・・捩じりばね 34 ・・・係合レバー 35 ・・・ブラケット 36 ・・・引張ばね 38 ・・・水平レバー 39 ・・・回動ベース板 42 ・・・係合レバー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器本体部の前部にパネル部が前方
    を向くように、該パネル部が回動可能に設置された電子
    機器のパネル回動装置において、 電子機器内部の所定の位置に固定されたベース板と、 該パネル部を一体的に保持するホルダと、 該ホルダの上部が該ベース板の上部に軸支されてなり、
    該ベース板の上部を第1の回動支点として第1の回動範
    囲で該ホルダを回動させる第1の回動機構と、 該ホルダの下部が該ベース板の下部に軸支されてなり、
    該ベース板の下部を第2の回動支点として第2の回動範
    囲で該ホルダを回動させる第2の回動機構と、 該ホルダに対する操作状態に応じて、該第1の回動機構
    と該第2の回動機構とを切り換え、該第1の回動機構、
    或いは該第2の回動機構で該ホルダを回動させる切換手
    段とを設けることを特徴とする電子機器のパネル回動装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ベース板は、前記電子機器内部で垂
    直に立設固定された立設板と、その下部が該立設板に軸
    支され、該軸支される位置を支点として垂直状態から前
    方へ回動するように付勢された回動ベース板とからな
    り、 前記第1の回動機構は、前記ホルダの上部に設けられた
    第1の回動軸と、該回動ベース板の上部に設けられると
    共に該第1の回動軸を支持し該支持された位置を支点と
    して該ホルダが前方へ回動可能となるようにする支持部
    材と、該ホルダの下部に設けられた第2の回転軸と、該
    ホルダの回動が所定の回動範囲内で行われるよう該第2
    の回転軸を支持するものであって、前方へ移動するよう
    付勢され、該ホルダの所定の回動範囲に相当する移動範
    囲で該第2の回動軸と共に水平方向前方へ移動するブラ
    ケットとからなり、 前記第2の回動機構は、前記立設板から延長して、該回
    動ベース板が軸支される位置と同軸の位置に設けられた
    ものであって、該第2の回転軸を収納し、該収納した位
    置を支点として該ホルダを前方へ回動させ、且つ該収納
    した位置から該第2の回転軸が前方へ離反可能な空間を
    有する立設舌板からなり、 前記切換手段は、該ホルダ付近に設けられた第1の操作
    釦と、該ブラケットと接触可能であって該第2の回転軸
    が該立設舌板に収納されている位置で該ブラケットを係
    止すると共に該第1の操作釦の操作に応じて該ブラケッ
    トの係止状態を解除し該ブラケットの移動を可能にする
    レバーと、該ホルダ付近に設けられた第2の操作釦と、
    該回動ベース板を垂直状態に保持させて該回動ベース板
    を係止するものであって該第2の操作釦の操作に応じて
    該回動ベース板の係止状態を解除する係止解除部材とか
    らなり、 該係止解除部材により該回動ベース板が垂直に保持され
    ている状態で、且つ該第2の回転軸が該立設舌板に収納
    されている状態において、該第1の操作釦が押圧される
    と該第2の回転軸が該立設舌板から前方へ離反するとと
    もに、該第1の回転軸を支点として該所定の回動範囲で
    該ホルダが回動し、該第2の操作釦が押圧されると、該
    回動ベース板の保持が解除され、該第2の回転軸が該立
    設舌板に収納される位置及び該位置と同軸である該回動
    ベース板の軸支される位置を支点として該ホルダ及び該
    回転ベース板が前方へ回動するようにしてなることを特
    徴とする請求項1記載の電子機器のパネル回動装置。
  3. 【請求項3】 前記ブラケットには、前記レバーと接触
    するものであって、水平方向における該レバーとの接触
    位置が段階的に変化し、該接触位置で前記ブラケットが
    一時的に保持されるための係合溝が設けられてなること
    を特徴とする請求項2記載の電子機器のパネル回動装
    置。
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