JPH08282176A - 逆流防止機構を備えたボールペン - Google Patents
逆流防止機構を備えたボールペンInfo
- Publication number
- JPH08282176A JPH08282176A JP7088991A JP8899195A JPH08282176A JP H08282176 A JPH08282176 A JP H08282176A JP 7088991 A JP7088991 A JP 7088991A JP 8899195 A JP8899195 A JP 8899195A JP H08282176 A JPH08282176 A JP H08282176A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tip
- ink
- ball
- point pen
- porous body
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】粘度が50〜2000cps(25℃)のイン
クを用いたボールペンであって、構造が簡単で安価に製
作ができ、しかも確実にインク逆流防止効果を発現する
ことができる逆流防止機構を備えたボールペンを提供す
る。 【構成】インクを直接充填したインキ収容管1の先端に
継手2を介してチップ3を嵌着してなるボールペンの前
記チップ内部に、チップの長手方向長さと同じ長さ又は
それより短い長さの毛細管作用を有する多孔質体4を挿
入する。多孔質体としては、各種合成繊維からなる繊維
束や各種合成樹脂発泡体が使用できる。
クを用いたボールペンであって、構造が簡単で安価に製
作ができ、しかも確実にインク逆流防止効果を発現する
ことができる逆流防止機構を備えたボールペンを提供す
る。 【構成】インクを直接充填したインキ収容管1の先端に
継手2を介してチップ3を嵌着してなるボールペンの前
記チップ内部に、チップの長手方向長さと同じ長さ又は
それより短い長さの毛細管作用を有する多孔質体4を挿
入する。多孔質体としては、各種合成繊維からなる繊維
束や各種合成樹脂発泡体が使用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、粘度が50〜200
0cps[センチポイズ](25℃)のインクを用いた
逆流防止機構を備えたボールペンに関するものである。
0cps[センチポイズ](25℃)のインクを用いた
逆流防止機構を備えたボールペンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】50〜2000cps(センチポイズ)
(25℃)程度の粘度を有するインキを使用するボール
ペンにおいては、インクは通常インキ収容管内部に直接
収容され、インク収容管の先端に継手を介して嵌着され
たチップへと導かれ、チップ先端のボールから筆記面へ
吐出されて筆記がなされる。
(25℃)程度の粘度を有するインキを使用するボール
ペンにおいては、インクは通常インキ収容管内部に直接
収容され、インク収容管の先端に継手を介して嵌着され
たチップへと導かれ、チップ先端のボールから筆記面へ
吐出されて筆記がなされる。
【0003】しかしながらボールペンを上向きにして筆
記したり、ボールペンに衝撃を受けたりすると、チップ
先端からチップ内部に空気が進入し、これに伴いインク
が逆流する場合がある。
記したり、ボールペンに衝撃を受けたりすると、チップ
先端からチップ内部に空気が進入し、これに伴いインク
が逆流する場合がある。
【0004】こうしたインクの逆流を防止するための機
構が種々提案されており、例えばボール弁を備えた図4
のようなインク逆流防止機構(実開昭62-30684号)が知
られている。図示の例では、チップ11を嵌着する継手
12の内部に弁室13が設けられており、この弁室は前
端にチップと連通するインク溝14を、後端に弁座15
を有し、弁室13内部にはボール弁16が遊動自在に装
入されている。このボールペンを下向きにして筆記する
場合には、ボール弁16は弁室の前端に当接するがイン
クはインク溝14を通ってチップ11へと流通すること
ができる。一方、ボールペンを上向きにするとボール弁
16が弁室の後端の弁座15に当接するためチップ11
内部のインクがインク収容管17へ逆流するのを防止す
ることができる。
構が種々提案されており、例えばボール弁を備えた図4
のようなインク逆流防止機構(実開昭62-30684号)が知
られている。図示の例では、チップ11を嵌着する継手
12の内部に弁室13が設けられており、この弁室は前
端にチップと連通するインク溝14を、後端に弁座15
を有し、弁室13内部にはボール弁16が遊動自在に装
入されている。このボールペンを下向きにして筆記する
場合には、ボール弁16は弁室の前端に当接するがイン
クはインク溝14を通ってチップ11へと流通すること
ができる。一方、ボールペンを上向きにするとボール弁
16が弁室の後端の弁座15に当接するためチップ11
内部のインクがインク収容管17へ逆流するのを防止す
ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したごときボール
弁を利用したインク逆流防止機構は、インクの逆流を防
止する効果はあるが、インク収容管とチップの間に介装
される継手の内部に弁室を形成したりボール弁を装入す
ることは、継手の寸法が小さいことも相俟って、寸法精
度が要求され、製作コストもかかるという問題がある。
弁を利用したインク逆流防止機構は、インクの逆流を防
止する効果はあるが、インク収容管とチップの間に介装
される継手の内部に弁室を形成したりボール弁を装入す
ることは、継手の寸法が小さいことも相俟って、寸法精
度が要求され、製作コストもかかるという問題がある。
【0006】そこでこの発明は、構造が簡単で安価に製
作ができ、しかも確実にインク逆流防止効果を発現する
ことができる逆流防止機構を備えたボールペンを提供す
ることを目的としてなされたものである。
作ができ、しかも確実にインク逆流防止効果を発現する
ことができる逆流防止機構を備えたボールペンを提供す
ることを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めのこの発明による逆流防止機構を備えたボールペン
は、図1〜図3に示した実施例における部材番号を参照
して述べるならば、粘度50〜2000cps(25
℃)のインクを直接充填したインキ収容管1の先端に継
手2を介してチップ3を嵌着してなるボールペンの前記
チップ3内部に、チップ3の長手方向長さと同じ長さ又
はそれより短い長さの毛細管作用を有する多孔質体4
(4a、4b、4c)を挿入したことを特徴とするもの
である。
めのこの発明による逆流防止機構を備えたボールペン
は、図1〜図3に示した実施例における部材番号を参照
して述べるならば、粘度50〜2000cps(25
℃)のインクを直接充填したインキ収容管1の先端に継
手2を介してチップ3を嵌着してなるボールペンの前記
チップ3内部に、チップ3の長手方向長さと同じ長さ又
はそれより短い長さの毛細管作用を有する多孔質体4
(4a、4b、4c)を挿入したことを特徴とするもの
である。
【0008】チップ3内部に挿入する多孔質体4は、図
1の第1実施例に示したようにチップの長手方向長さと
同じ長さの多孔質体4aをチップ全長にわたって挿入し
てもよく、図2の第2実施例に示したようにチップ長手
方向より短い多孔質体4bをチップ先端に近い位置に部
分的に挿入してもよく、さらには図3の第3実施例に示
したようにチップ長手方向より短い多孔質体4cをチッ
プ後端に近い位置に部分的に挿入してもよい。
1の第1実施例に示したようにチップの長手方向長さと
同じ長さの多孔質体4aをチップ全長にわたって挿入し
てもよく、図2の第2実施例に示したようにチップ長手
方向より短い多孔質体4bをチップ先端に近い位置に部
分的に挿入してもよく、さらには図3の第3実施例に示
したようにチップ長手方向より短い多孔質体4cをチッ
プ後端に近い位置に部分的に挿入してもよい。
【0009】毛細管作用を有する多孔質体としては、例
えばポリエステル、アクリルなどの各種合成繊維からな
る繊維束、さらにはポリウレタンフォームやポリエチレ
ンフォームなどの各種合成樹脂発泡体などが使用でき
る。
えばポリエステル、アクリルなどの各種合成繊維からな
る繊維束、さらにはポリウレタンフォームやポリエチレ
ンフォームなどの各種合成樹脂発泡体などが使用でき
る。
【0010】
【作用】ボールペンを下向きにして筆記するときは、イ
ンクは多孔質体4を通過してチップ3先端まで流通し、
チップ先端のボール5から吐出することにより筆記が可
能となる。一方、上向き筆記時や衝撃時には、チップ3
先端からチップ内部にエアーが進入しても、毛細管作用
により常にインクと濡れようとする多孔質体4の作用で
エアーは多孔質体内部まで進入することができず、その
結果、インクが多孔質体4の後方まで逆流することな
く、効果的にインクの逆流が防止できる。
ンクは多孔質体4を通過してチップ3先端まで流通し、
チップ先端のボール5から吐出することにより筆記が可
能となる。一方、上向き筆記時や衝撃時には、チップ3
先端からチップ内部にエアーが進入しても、毛細管作用
により常にインクと濡れようとする多孔質体4の作用で
エアーは多孔質体内部まで進入することができず、その
結果、インクが多孔質体4の後方まで逆流することな
く、効果的にインクの逆流が防止できる。
【0011】上記したように、上向き筆記時や衝撃時に
は多孔質体4の位置までエアーが進入するが、進入した
エアーは下向き筆記を開始するとチップ先端から排出さ
れ、エアー全量の排出が完了した時点でインクが吐出し
て再筆記ができるようになる。従って、エアー全量の排
出が完了して再筆記可能となるまでの時間を短くするた
めには、多孔質体4をチップ3先端に近い位置に挿入し
て、進入するエアーの量をできるだけ少なくすることが
望ましい。
は多孔質体4の位置までエアーが進入するが、進入した
エアーは下向き筆記を開始するとチップ先端から排出さ
れ、エアー全量の排出が完了した時点でインクが吐出し
て再筆記ができるようになる。従って、エアー全量の排
出が完了して再筆記可能となるまでの時間を短くするた
めには、多孔質体4をチップ3先端に近い位置に挿入し
て、進入するエアーの量をできるだけ少なくすることが
望ましい。
【0012】
【実施例】直径0.5mmの先端ボール5を有するチッ
プ3を継手2を介してインク収容管1(内径3.5m
m、ポリプロピレン製)に取り付け、インク収容管1内
に粘度200cps(25℃)のインクを直接充填して
ボールペンを組み立てた。チップ3の内部には、ポリウ
レタンフォーム(気孔率約80%)からなる多孔質体ま
たはポリエステル繊維の繊維束(気孔率約70%)から
なる多孔質体を、図2の多孔質体4bの位置に挿入し
た。
プ3を継手2を介してインク収容管1(内径3.5m
m、ポリプロピレン製)に取り付け、インク収容管1内
に粘度200cps(25℃)のインクを直接充填して
ボールペンを組み立てた。チップ3の内部には、ポリウ
レタンフォーム(気孔率約80%)からなる多孔質体ま
たはポリエステル繊維の繊維束(気孔率約70%)から
なる多孔質体を、図2の多孔質体4bの位置に挿入し
た。
【0013】これらのボールペンについて、上向き筆記
試験(手書き、上向き角度90°)を行ってインクの逆
流の有無を試験し、通常筆記(下向き筆記)試験(筆記
荷重100g、筆記角度65°、筆記速度4m/分で螺
旋筆記)を行ってインクの吐出量を試験した。比較のた
めに、多孔質体を内部に挿入していないチップを用いて
組み立てたボールペンについても同様に試験を行った。
結果を下表に示す。表中、「ボールペンA」はポリウレ
タンフォームからなる多孔質体を用いたもの、「ボール
ペンB」はポリエステル繊維束からなる多孔質体を用い
たもの、「ボールペンC」は多孔質体を用いないものを
それぞれ表わす。なお試験は各ボールペン10本につい
て行い、通常筆記におけるインク吐出量は100m筆記
したときの10本の平均値で示す。
試験(手書き、上向き角度90°)を行ってインクの逆
流の有無を試験し、通常筆記(下向き筆記)試験(筆記
荷重100g、筆記角度65°、筆記速度4m/分で螺
旋筆記)を行ってインクの吐出量を試験した。比較のた
めに、多孔質体を内部に挿入していないチップを用いて
組み立てたボールペンについても同様に試験を行った。
結果を下表に示す。表中、「ボールペンA」はポリウレ
タンフォームからなる多孔質体を用いたもの、「ボール
ペンB」はポリエステル繊維束からなる多孔質体を用い
たもの、「ボールペンC」は多孔質体を用いないものを
それぞれ表わす。なお試験は各ボールペン10本につい
て行い、通常筆記におけるインク吐出量は100m筆記
したときの10本の平均値で示す。
【0014】 上向き試験 インク吐出量 ボールペンA 全て逆流なし 110 mg ボールペンB 全て逆流なし 115 mg ボールペンC 全て逆流あり 116 mg
【0015】
【発明の効果】以上の説明からわかるようにこの発明に
よれば、毛細管作用を有する多孔質体をチップ内部に挿
入するという簡単な構成によって、通常の筆記に際して
は円滑なインクの吐出を妨げることなく、しかも上向き
筆記時や衝撃時にはインクの逆流を確実に防止すること
ができる。
よれば、毛細管作用を有する多孔質体をチップ内部に挿
入するという簡単な構成によって、通常の筆記に際して
は円滑なインクの吐出を妨げることなく、しかも上向き
筆記時や衝撃時にはインクの逆流を確実に防止すること
ができる。
【図1】この発明の逆流防止機構を備えたボールペンの
第1実施例を示す断面図。
第1実施例を示す断面図。
【図2】この発明の逆流防止機構を備えたボールペンの
第2実施例を示す断面図。
第2実施例を示す断面図。
【図3】この発明のインク逆流防止機構を備えたボール
ペンの第3実施例を示す断面図。
ペンの第3実施例を示す断面図。
【図4】ボール弁を用いた従来のインク逆流防止機構の
例を示す断面図。
例を示す断面図。
1: インク収容管 2: 継手 3: チップ 4a,4b,4c:多孔質体 5:チップ先端ボール
Claims (2)
- 【請求項1】粘度50〜2000cps(25℃)のイ
ンクを直接充填したインキ収容管の先端に継手を介して
チップを嵌着してなるボールペンの前記チップ内部に、
チップの長手方向長さと同じ長さ又はそれより短い長さ
の毛細管作用を有する多孔質体を挿入したことを特徴と
する逆流防止機構を備えたボールペン。 - 【請求項2】前記多孔質体が合成繊維の繊維束又は合成
樹脂発泡体からなる請求項1記載の逆流防止機構を備え
たボールペン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7088991A JPH08282176A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | 逆流防止機構を備えたボールペン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7088991A JPH08282176A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | 逆流防止機構を備えたボールペン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08282176A true JPH08282176A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=13958282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7088991A Pending JPH08282176A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | 逆流防止機構を備えたボールペン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08282176A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008049527A (ja) * | 2006-08-23 | 2008-03-06 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | ボールペン |
JP2012206383A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | ボールペン |
-
1995
- 1995-04-14 JP JP7088991A patent/JPH08282176A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008049527A (ja) * | 2006-08-23 | 2008-03-06 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | ボールペン |
JP2012206383A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | ボールペン |
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