JPH0872467A - ボールペン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 耐衝撃性並びにインクの逆流、インクドロッ
プ防止などの機能を向上する。 【構成】 インク収容管１の後端側に、その前端がフォ
ロワー４あるいはインクに到達、没入するインク収容管
の内径より小径な不透明尾栓２を設ける。尾栓あるいは
尾栓とインク収容管との間に空気流通路を備える。更
に、ホルダー７に内蔵されるスプリングによって筆記部
であるボールをごく弱く押圧する機構を組合わせ、イン
クの逆流やインクドロップを防止できる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、非筆記時には静的に高
い粘性を有し、筆記のボールの回転によって所謂剪断減
粘性を有するインクを使用することでスムーズな筆記性
能を確保するとともに、非筆記時にはボールを弁として
利用して、耐衝撃性能やインクの逆流防止性能の向上
や、インクが後方へ移動してカスレを生じるインクドロ
ップ防止などの機能向上を狙いとしたボールペンの改良
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来知られている油性ボールペンはイン
クの移動を防止するために高粘度のインクを使用し、さ
らにインク収容管を細くすることで毛管力を高めて防止
しているが、これにより重い筆記感、ボテ、筆記描線の
ムラ、濃度の薄さなどの問題がある。また、繊維状の中
綿に低粘度のインクを含浸させてボールペンチップまで
インク誘導芯を介してインクを誘導するようにした所謂
水性ボールペンが知られているがインクの消費が分から
ない、インク流量が筆記とともに減少してしまい薄い筆
記描線となる、ある程度空間をもった中綿が必要なため
コストアップしやすい上に、軸寸法を小径にしにくい問
題がある。そのような状況下で夫々の欠点を解決する目
的で静的にはやや高い粘性を有して筆記によって剪断減
粘性を発現する所謂中性ボールペンが知られている。と
ころが中性ボールペンはインクの流量が水性ボールペン
と同等で多く、油性ボールペンよりもインク搭載量を多
くする必要が有るためにインク収容管内径を大径とし
て、その後端側に高粘度グリス状のフォロワーを搭載す
るなどで対応しているが根本的にはインクの自重や衝撃
が加わった時の逆流の事故が発生しやすい。そこで本出
願人は実公平４ー５２０６７号、実願平５ー１２１７１
号などの改良手段を考案している。さらに一般的なボー
ルペンでは筆記部であるボールの周辺は筆記に必要なイ
ンクが流れ出るための隙間が適宜設けられている。した
がってその隙間からインクの蒸発や輸送中の振動、落
下、長期放置によるインクの空気酸化劣化や洩れ出しや
空気が入り込むことによるカスレの発生、また店頭での
ペン立てで長期間、筆記部を軸方向上方へ向けて保存
（以後”上向き”と呼ぶ）することで、インクが軸方向
後方へ落ちてしまうインクドロップなどの事故がしばし
ば見られる。これらの問題を解決するために、筆記具タ
イプの修正液などで見られるチップホルダーの内部にス
プリングを設けて対策した発明の応用案（実開昭５５ー
１７２１０４号、実開昭５７ー１９３５７８号など）が
知られている。また、特開平６ー４８０８８号などに見
られるような逆流した場合の軸外へのインクの洩れ出し
防止機構が知られているが、特別な弁機構を作成する、
精度の高い高価なボール部品がさらに必要、逆流を防止
するのではなく逆流したものを軸外へ出さない対処療法
のみであり、根本的な解決との組合わせが要求されてい
る、などの問題を抱えている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、主に
普及型のボールペンの改良を目的としており、筆記時の
スムーズな筆記を疎外することなく、落下・輸送中の衝
撃によるインク洩れ出しの防止性能や、店頭で長期上向
き保存された場合などの空気流入によるインクドロップ
防止性能などボールペンにおける事故防止性能を確実に
向上させたいという要望を満足させた上で、設計者が想
定している以上の衝撃がかかった事故、やフォロワーの
投入量が極端に少なかった場合の逆流事故など製造上の
バラツキによる事故などが発生した場合にも消費者の服
を汚す等の重大欠点を防止し、中性ボールペンでのフォ
ロワー部分の汚れが見える問題や図８に示す従来例のよ
うにインク収容管の後端部分は製造上必要な空間と透明
なフォロワーが占める部分が多く、消費者が使用する以
前にすでに使用してしまったように見えるなどの外観の
問題解決と、さらに従来の技術よりも細かい寸法管理や
特殊なインクを必要としなくなるために製造しやすく、
同時にデザイン上の外観も向上した一般的で安価なボー
ルペンを提供するという課題を解決することを目的とす
るものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明のボールペンは先端に筆記部となるボールを
保持したホルダーと、ホルダーを保持して軸心付近には
ホルダーの後端面に対峙する受け座をインク収容管から
筆記部のボールまで連通する流路を確保するような導孔
を備えた弁室が設けられ、弁室内にはボール弁が遊嵌さ
れて、ペン体が上向きとなってボール弁が受け座に密接
して、導孔を閉塞した時にインクの逆流が防止され、ペ
ン体が下向きとなる筆記時にはボール弁がホルダーの後
端に当接して、ホルダー内にインクが流入する経路が確
保されて筆記可能となる逆流防止機構を備えた継ぎ手
と、静的には高い粘度を有して筆記部であるボールの回
転による剪断力によって粘度低下して軽い筆記でもイン
クが流れ出やすくする、所謂剪断減粘性を有するインク
及び、インクの消耗と共に追従するグリス状のフォロワ
ーとを収容する透明又は半透明の樹脂製のインク収容管
を有するボールペンとして、インク収容管の後端側にそ
の前端がフォロワーあるいはインクに到達、没入してイ
ンク収容管の内径よりも小径となる内径を有する不透明
な尾栓を設けて、その尾栓あるいは尾栓とインク収容管
との間に空気流通路を設けたボールペンとした。さらに
逆流防止効果を高めるため、筆記部であるボールを遊嵌
するホルダーとそのホルダーを保持するとともに内部に
は筆記部のボールをスプリングでごく弱く押圧して、筆
記時にはボールとスプリングは軸後方へ移動して筆記に
必要なインクの流路を確保して一般的なボールペンと同
様に筆記可能なように構成される。筆記ボールはφ０．
５からφ１．２と小さいためホルダーの内径は最も小径
となる部分はφ０．２からφ０．９であるのでスプリン
グの線径をφ０．１ないしφ０．２程度としてボール当
接部近辺をほぼ直線にしたストレート部を形成する。ま
た、インクの逆流事故の発生率はごくわずかの確率では
あるが、設計者の考慮していた衝撃のレベルを超える取
り扱いをされた場合や製造上のフォロワー投入量が少な
い不良品などは大量生産した場合どうしても不良品を完
全に発生しないようにすることは非常に困難である。と
ころが逆流の事故は消費者の服を汚す為大きな損害が生
じやすい。この様な逆流事故が発生してしまった場合で
もボールペンのペン体内部でインクを止める目的の為、
フォロワー棒と尾栓の内径とによって逆流した場合にペ
ン体外部への流路を遮断する構造とした。さらに外観の
汚れやすいフォロワーの上端部と空間を不透明な尾栓に
よって隠すことによる外観向上の目的の達成を計ったも
のである。

【０００５】

【実施例】以下、図示した実施例について詳説する。図
１から図４は本発明の第１の実施例を示している。図に
示すように透明または半透明樹脂製で内部にインク５を
保蔵するインク収容管である軸１の内径筆記部側に固着
される継ぎ手６にはホルダー７が圧入固着され、継ぎ手
６の内部の略中央にインク導入孔を持つボール受け座６
ーａを設け、ホルダー７の軸方向後端と受け座６ーａと
によって形成される弁室内に遊嵌された逆止ボール８に
よって通常の筆記時にはインク収容管１から筆記部とな
るボール１までを連通する構造としたうえで上向きでは
逆止ボール８が継ぎ手６の受け座６ーａに密接すること
によってインクの逆流を防止した構造のボールペンであ
る。

【０００６】このボールペンではインク５には通常使用
される油性ボールペンのインクより低粘度であり、静的
には高い粘性を有し、筆記時のボール１の回転によりイ
ンクの粘性が低下してインクがスムーズに流出される剪
断減粘性を有したインクが充填され、さらにインク収容
管１のボールペン軸方向後方にはインクの揮発防止と流
れ出し防止のためのグリス状のフォロワー４と経時安定
性と耐落下性能向上のためのフォロワー棒３を構成して
ある。ここでは尾栓２の前端側内径よりも大径となる外
径のフォロワー棒３として、設計者の想定したレベルを
超える衝撃が加えられた場合や生産のバラツキによりフ
ォロワー４が少量で十分な性能を発揮しなかった場合で
もフォロワー棒３が尾栓２の内孔を塞ぐように移動して
ごくわずかでもグリス状のフォロワーが付着すれば服を
汚すようなインクの洩れ出しを防止する構造としてあ
る。フォロワー棒３はフォロワー４に浮遊する比重のポ
リプロピレン製などフォロワー４に溶解しない材質の適
宜寸法の棒状であるが、デザイン、製造性を考慮してパ
イプ形状であっても、比重を考慮してコップ形状であっ
ても良い。

【０００７】インク収容管１後方には不透明な成形樹脂
製の尾栓２を圧入固着してあり、その尾栓２の前端はイ
ンク収容管１の内径よりも小径とした上でフォロワー４
の中に没入している構造とすることで、特に消費者の手
に渡るまでの輸送期間中の振動や衝撃、長期在庫期間の
上向きでの保存によって逆流、インクドロップの事故が
発生しにくいようにフォロワー４又はインク５の毛管力
を高める構造としてある。実際には図４に示すように、
消費者が筆記してインクが消費されると尾栓２からはフ
ォロワー４またはインク５はインク収容管１の内径側に
移動してしまうが、逆流を生じさせる力となるインク４
のヘッドＨが減少しており、逆流が発生しない。ここで
は尾栓２の長さやインク収容管１の内径を適宜調節する
ことのより、各種インクに対応する必要なスペックが得
られる。

【０００８】またインク収容管１を透明または半透明と
して、内部のインクの量や色などを覗認することが可能
であるが、尾栓２を不透明とすることで製造上どうして
も壁面にグリスが付着したように見えるためフォロワー
４の上部は汚れが目立つ。その汚れを見えなくすること
が可能である上、未使用にも拘らず使用してインクを消
費してしまったように見える外観の問題も解決される。

【０００９】さらに図２に示すように、ホルダー７の内
部に筆記ボール１３をごく弱い力で押圧しているスプリ
ング１２を設けることにより、筆記時には筆記圧により
筆記ボール１３とスプリング１２は軸後方へ潜り込んで
筆記に必要な空隙を確保して筆記可能となる。非筆記時
には常に筆記ボール１３と筆記ボール１３の抜け止めで
あるホルダー７のカシメ部とによりシールされるボール
バルブの構造となり、インクの洩れ止め、空気の進入防
止、インク逆流防止の効果が発現され、さらにボールペ
ンの安全性が向上する。また、通常はインク５が水溶性
のインクでありクリップ１０を取り付けたキャップ９の
内部に筆記部分をシールする非吸水性弾性体のシールゴ
ム１１が設けられるが、キャップ９をしない状態のイン
ク揮発を防止する点でも有利となる。

【００１０】図５は本発明の第２実施例を図示したもの
である。第１実施例との相違点はフォロワー棒３の後端
にテーパー部３−ａと尾栓２の前端側にテーパー部２−
ａを設けて、かなり少ない確率ではあるが逆流が発生し
てしまった場合のボールペン外部へのインク５の洩れ出
しを防止する機能をさらに確実にしたものである。図６
は第２実施例でフォロワー４の投入量が規定量よりも少
なく、逆流してしまった場合の図を示しているが、フォ
ロワー棒３の後端面が尾栓２の内孔を塞いでインク５が
軸外に流出するのを防止する構造となっている。フォロ
ワー棒３の後端面形状と尾栓２の前端面内径形状は夫々
テーパー状にしてするなど適宜洩れ止めの効果がアップ
する形状となっている。

【００１１】図７は本発明の第３実施例を図示したもの
である。第１及び第２実施例との相違点は、尾栓２の長
さをインク収容管１の中央よりもさらに前方にまで伸ば
した構造としたことである。これにより、剪断減粘性の
性質がやや弱いインクでも逆流しにくいボールペンとす
ることが可能であり、さらに特殊なインクの必要がなく
なる、製造上のバラツキを十分吸収でき、容易に生産で
きるなどの利点がある。

【００１２】

【作用】第１の実施例に於いて、本発明の作用を説明す
る。 上向きで筆記した場合の空気巻き込み、インクの
逆流を防止できる逆止ボール８と弁構造を持つ継ぎ手６
を構成した逆流防止機構を設けたものは、上向きにして
逆止ボール８が弁室に密接されることによりインク５の
移動を防止する。ほとんどの場合はこの様な逆流防止機
構を採用することで逆流の問題は解決できるが、インク
収容管１の内径が大径とする必要がある場合、具体的に
は軸に直接インクを収容する所謂使い捨てのボールペン
の場合は、軸の握り部の太さと軸の肉厚をある程度以上
には出来ないこと、さらにポケットに入れて持ち運んだ
り、手帳用途にも使用可能なボールペンの要求がある場
合の設計はどうしても全長を短くし、内径を大きくして
同じインク量を搭載しなければならない事などからリフ
ィールタイプの場合よりも内径を大きくしなければなら
ない事が多い。内径がある一定以上（３ｍｍ以上）に大
きくなると通常の使用では問題無いが、大きな衝撃では
フォロワー４が流れてしまう。これを防止する目的でフ
ォロワー棒３を浮遊させてフォロワー４の毛管力を高め
ている。

【００１３】中性ボールペンではほとんどの場合グリス
状のフォロワー４が使用されているが、フォロワーの上
端部が汚れていたり、インク収容管１の壁面にフォロワ
ーが付着していたり、ボールペンの後端のインク以外の
部分が多くなり、未使用にも拘らず、インクを消費して
いるように見えてしまう、など各種の外観の問題があ
る。そこで本発明では、不透明な尾栓２をフォロワー中
あるいはインク中にまで到達する長さとして外観の諸問
題をも同時に解決できる構造とした。

【００１４】さらに逆流事故の大半が消費者の手に渡る
以前の輸送中や長期保存中に発生している事と、インク
５を消費して、ヘッドＨが小さくなると逆流を発生させ
る力が小さくなり、インク収容管１の内径とフォロワー
４の毛管力のバランスで十分に逆流を防止できることが
判明した。この事から本発明では、尾栓２の内径がイン
ク収容管１の内径よりも小径として毛管力を高めてある
ため、特に事故の発生しやすい使用初期での逆流防止機
能をさらに向上させることが可能であるばかりでなく、
設計者が想定していた以上の衝撃、例えば段ボールの状
態で棚から落としまった場合などや生産上のバラツキで
フォロワー４が極端に少ないものを出荷してしまった場
合などにも、フォロワー棒３を尾栓２の内径よりも大き
な外径としてあるため、フォロワー棒３の後端面が外気
との通気路を有する尾栓２の内孔を塞いでインクがボー
ルペンの外部に流出するのを防止する。またフォロワー
棒３の後端面側と尾栓の前端面側に夫々テーパー部を設
ける事によりさらに作用が確実になる。

【００１５】また、さらに筆記部であるボール１３をホ
ルダー７に内蔵したスプリング１２でごく弱く押圧した
機構を併用することにより、筆記時は従来のボールペン
としての機能を満足した上で、筆記が終了してボールペ
ンを紙面から離した瞬間には本発明のスプリングの力に
より筆記部のバルブが瞬時に閉じられて耐ドライアップ
性能、耐衝撃性能、耐空気進入防止性能、インク洩れ出
し防止性能が発揮され、各種の事故防止作用をさらに向
上させる事ができる。

【００１６】

【発明の効果】本発明のボールペンの構成及び作用は以
上の如くであり、剪断減粘性を有するインクを使用した
ボールペンの逆流防止機能を大きく向上させ、外観の問
題をも同時に解決するものである。さらにチップホルダ
ーの内部に内蔵されたスプリングと筆記部であるボール
のバルブ機構によって筆記時の性能にはまったく影響が
ない状態で、筆記していない場合の耐インクドライアッ
プ防止性能、耐落下衝撃性能、耐インクボタ落ち性能、
耐インク洩れ出し性能を大幅にアップすることが可能
で、筆記完了後の紙面からボールペンを離した瞬間から
効果が期待できるものである。また逆流など不具合が発
生しにくいだけではなく、かなり低い発生率である設計
者の考慮以上の衝撃や生産上のバラツキによる逆流の発
生があっても服を汚すなど重大な事故にはならない効果
がある。また従来のものよりも安易に製造でき、不良率
を低減できる効果が有り、わずかなコストで大きな効果
を得ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例であるボールペンの全体を
示す縦断面図である。

【図２】本発明の第１実施例であるボールペンの筆記の
先端側内部を示す縦断面図である。

【図３】本発明の第１実施例であるボールペンの後端側
を示す縦断面図である。

【図４】本発明の第１実施例であるボールペンの使用時
途中の状態を示す縦断面図である。

【図５】本発明の第２実施例であるボールペンの後端側
を示す縦断面図である。

【図６】本発明の第２実施例であるボールペンの逆流し
た状態を示す後端側の縦断面図である。

【図７】本発明の第３実施例であるボールペンの軸部本
体を示す縦断面図である。

【図８】従来例のボールペンの軸本体部分を示す縦断面
図である。

【符号の説明】

１ インク収容管 ２ 尾栓 ２ーａ 尾栓のテーパー部 ３ フォロワー棒 ３ーａ フォロワー棒のテーパー部 ４ フォロワー ５ インク ６ 継ぎ手 ７ ホルダー ８ 逆止ボール ９ キャップ １０ クリップ １１ シールゴム １２ スプリング

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端に筆記部となるボールを保持したホ
   ルダーと、ホルダーを保持して軸心付近にはホルダーの
   後端面に対峙する受け座をインク収容管から筆記部のボ
   ールまで連通する流路を確保するような導孔を備えた弁
   室が設けられ、弁室内にはボール弁が遊嵌されて、ペン
   体が上向きとなってボール弁が受け座に密接して、導孔
   を閉塞した時にインクの逆流が防止され、ペン体が下向
   きとなる筆記時にはボール弁がホルダーの後端に当接し
   て、ホルダー内にインクが流入する経路が確保されて筆
   記可能となる逆流防止機構を備えた継ぎ手と、静的には
   高い粘度を有して筆記部であるボールの回転による剪断
   力によって粘度低下して軽い筆記でもインクが流れ出や
   すくする、所謂剪断減粘性を有するインク及び、インク
   の消耗と共に追従するグリス状のフォロワーとを収容す
   る透明又は半透明の樹脂製のインク収容管を有するボー
   ルペンに於いて、インク収容管の後端側にその前端がフ
   ォロワーあるいはインクに到達、没入してインク収容管
   の内径よりも小径となる内径を有する不透明な尾栓を設
   けて、その尾栓あるいは尾栓とインク収容管との間に空
   気流通路を設けたことを特徴とするボールペン。
2. 【請求項２】 尾栓の内径よりも大径となるフォロワー
   棒をフォロワー中、あるいはインク中に投入浮遊させ、
   フォロワー棒が後端側へ移動してしまう事故が起こった
   場合にフォロワー棒の後端により尾栓の前端側内径がほ
   ぼ閉じられる形状としたことを特徴とする請求項１記載
   のボールペン。
3. 【請求項３】 ペン体が上向きとなった時の逆流防止機
   構として、筆記部であるボールを押圧するスプリングを
   ホルダー内に搭載して筆記時には筆圧により筆記ボール
   が後退して必要なインクの流路を確保するとともに非筆
   記時には筆記ボールがホルダーの筆記ボール抜け止めカ
   シメ部に当接するボール弁機構により逆流防止機構とし
   たことを特徴とする請求項１、あるいは請求項２記載の
   ボールペン。