JPH08281877A - 防汚染性フィルム - Google Patents

防汚染性フィルム

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JPH08281877A
JPH08281877A JP11016195A JP11016195A JPH08281877A JP H08281877 A JPH08281877 A JP H08281877A JP 11016195 A JP11016195 A JP 11016195A JP 11016195 A JP11016195 A JP 11016195A JP H08281877 A JPH08281877 A JP H08281877A
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film
rubber
monomer
ratio
silicone
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JP11016195A
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Inventor
Katsuhiko Sumida
克彦 隅田
Yoshiyuki Nishida
善行 西田
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形加工性、耐候性に優れる防汚染性フィル
ムにより、基材に防汚染性を付与する。 【構成】 (A)エチレン−プロピレン系共重合体ゴム
などの飽和主鎖を有するゴム成分に、(B)スチレンモ
ノマーなどの芳香族ビニルモノマー又はアルキル(メ
タ)アクリレートと(C)シアン化ビニルモノマーとを
グラフト重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂で構成
されたベースフィルムの一方の面に、必要に応じてプラ
イマー層を介して、シリコーン系被膜を形成して防汚染
性フィルムを得る。前記各成分の割合は、例えば、
(A)/[(B)+(C)]=2/98〜50/50
(重量比)程度、(B)/(C)=10/90〜50/
50(重量比)程度である。前記フィルムには、さらに
粘着剤層及び剥離性フィルムを形成してもよい。前記フ
ィルムは、成形加工性、耐候性に優れ、基材に貼着又は
接着するだけで、簡便に基材に防汚染性を付与できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形加工性、耐候性に
優れ、基材表面に貼着又は接着するだけで、基材に簡単
に防汚染性を付与することができる防汚染性フィルムに
関する。
【0002】
【従来の技術】構造物などの基材表面に防汚染性を付与
する方法としては、防汚染性を有する塗料を塗布する方
法が知られている。例えば、船などの水中構造物に生物
が付着し汚染するのを防止するために、有機錫化合物、
亜酸化銅など防汚剤を配合した塗料が塗布される。しか
し、これらの化合物は、毒性が強いため、塗料の調製時
や塗装作業時の作業環境を悪化させると共に、水域を汚
染する虞れがある。
【0003】そこで、無毒性の防汚剤として、シリコー
ン樹脂が提案され、例えば、特開平2−18410号公
報には、シリコーン樹脂を含有する塗料を基材表面に塗
布する方法が開示されている。
【0004】しかし、上記防汚染性の塗料を用いる方法
は、いずれも、多量の揮発性溶剤に塗料成分を分散又は
溶解させているため、溶剤の揮発による作業環境の悪化
が生じるとともに、塗装工程で多大の労力を必要とし、
作業効率に劣る。また、塗装の作業性や塗膜の性能が、
寒暖などの天候条件によって左右される。さらに、シリ
コーン樹脂を含む塗料を用いる方法では、塗装時のスプ
レー飛沫が、他の塗料に混入したり、他の塗装面に付着
し、他の塗料を塗装する際に、塗料のはじきや付着不良
を引き起こし易い。
【0005】そこで、上記の塗装に伴う問題を解決する
ために、ベースシート又はフィルム上に防汚染性のシリ
コーン樹脂層を形成して防汚染性フィルムを構成し、粘
着剤や接着剤により基材に貼着する方法が考えられる。
この方法によれば、塗装工程を必要とせず、防汚染性フ
ィルムを基材に貼着するだけで簡便に防汚染性を付与す
ることができる。このような防汚染性フィルムのベース
フィルムには、耐候性、柔軟性、成形加工性、基材やシ
リコーン樹脂層に対する高い接着強度などの種々の特性
が要求される。
【0006】特開平6−33024公報には、ベースシ
ート層の片面に粘着剤層と離型シートを設け、他の面に
プライマー層と反応硬化型シリコーン樹脂含有被膜層を
積層した防汚性貼着シートが開示されている。前記公報
には、ベースシートを構成する成分として、ポリウレタ
ン、ナイロン、ポリエチレン、ポリエチレン、可塑化塩
化ビニル樹脂などのプラスチックや金属などが記載され
ている。しかし、ポリウレタンは、押出成形性などの成
形加工性に劣り、しかも黄変しやすい。無黄変タイプの
ポリウレタンも開発されているが、高価であり、製品の
コスト高を招くとともに、無黄変タイプのポリウレタン
であっても、未だ成形加工性が十分でない。ナイロン、
ポリエチレン、ポリエステルを用いた場合、プライマ
ー、シリコーンや粘着剤層との接着性が十分でない。可
塑化塩化ビニルは、可塑剤を多量に含むため、可塑剤が
プライマー層や粘着剤層に移行し、各層間の接着強度の
低下や界面剥離が生じ易い。また、金属の場合、貼合わ
せ作業性に劣る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、簡便に基材に防汚染性を付与でき、しかも成形加工
性に優れる防汚染性フィルムを提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、基材に貼着又は接着
しても高い接着強度を長期間維持できる防汚染性フィル
ムを提供することにある。
【0009】本発明のさらに他の目的は、耐候性に優れ
る防汚染性フィルムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討した結果、特定のゴム変性熱可
塑性樹脂フィルムをベースフィルムとして用いて、その
表面にシリコーン系被膜を形成したフィルムは、成型加
工性、耐候性などに優れることを見いだして本発明に到
達した。
【0011】すなわち、本発明の防汚染性フィルムは、
ベースフィルムの一方の面に、シリコーン系被膜が形成
された防汚染性フィルムであって、前記ベースフィルム
が、(A)飽和主鎖を有するゴム成分に、(B)芳香族
ビニルモノマー又はアルキル(メタ)アクリレートと
(C)シアン化ビニルモノマーとをグラフト重合して得
られるゴム変性熱可塑性樹脂で構成されている。前記ベ
ースフィルムの他方の面には、粘着剤層を介して剥離性
フィルムが形成されてもよい。また、シリコーン系被膜
は、プライマー層を介して、ベースフィルムの一方の面
に形成されていてもよい。
【0012】前記(A)ゴム成分と、(B)芳香族ビニ
ルモノマー又はアルキル(メタ)アクリレート及び
(C)シアン化ビニルモノマーで構成されるモノマー組
成物との割合は、広い範囲で選択でき、例えば、(A)
/[(B)+(C)]=2/98〜50/50(重量
比)程度であってもよい。また、(B)芳香族ビニルモ
ノマー又はアルキル(メタ)アクリレートと、(C)シ
アン化ビニルモノマーとの割合は、例えば、(B)/
(C)=90/10〜50/50(重量比)程度であ
る。
【0013】(A)飽和主鎖を有するゴム成分として
は、例えば、エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム
などを用いることができる。(B)芳香族ビニルモノマ
ーとしては、例えば、スチレンモノマーなど、またアル
キル(メタ)アクリレートとしては、メチルメタクリレ
ートなどを用いることができる。(C)シアン化ビニル
モノマーには、例えば、アクリロニトリルなどが含まれ
る。
【0014】前記ベースフィルムは、耐候性に優れ、例
えば、屋外暴露試験において、表面光沢度の保持率が5
5%以上である。
【0015】なお、本明細書において、「フィルム」と
は、当業者においてシートと称されることのある実質的
に平らな全ての構造物をも含む意味に用いる。また、以
下、(B)芳香族ビニルモノマー又はアルキル(メタ)
アクリレートと(C)シアン化ビニルモノマーとで構成
されるモノマー組成物を、単に「モノマー組成物」とい
うことがある。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】ベースフィルムは、(A)飽和主鎖を有す
るゴム成分に、(B)芳香族ビニルモノマー又はアルキ
ル(メタ)アクリレート及び(C)シアン化ビニルモノ
マーをグラフト重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂
で構成されている。
【0018】前記ゴム変性熱可塑性樹脂は、(A)飽和
主鎖を有するゴム成分に、重合性ビニルモノマー、特に
(B)芳香族ビニルモノマー及び/又はアルキル(メ
タ)アクリレート及び(C)シアン化ビニルモノマーで
構成された重合性ビニルモノマー組成物をグラフト重合
することにより構成されている。
【0019】(A)飽和主鎖を有するゴム成分には、主
鎖に不飽和結合を含まないオレフィン系ゴム、例えば、
アクリルゴム、塩素化ポリエチレン、エチレン−α−オ
レフィン系共重合体ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合
体ゴムなどが含まれる。これらのゴム成分は、一種又は
二種以上混合して用いることができる。
【0020】アクリルゴムには、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルエステルを主成
分とする共重合体が含まれる。前記共重合体を構成する
共重合可能なモノマーとしては、例えば、塩素含有アク
リル系モノマー、アクリロニトリル、カルボキシル基含
有(メタ)アクリル系モノマー、エポキシ基含有(メ
タ)アクリル系モノマー等が挙げられる。
【0021】エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム
には、例えば、エチレン−α−オレフィン二元共重合
体、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン三元共重
合体などが含まれる。α−オレフィンには、プロピレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチルペンテン−
1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等の炭
素数3〜8程度のα−オレフィンが含まれる。α−オレ
フィンとして好ましいのは、炭素数3〜6程度のα−オ
レフィン、特にプロピレンである。
【0022】非共役ジエン成分としては、例えば、1,
4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル
−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタ
ジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非
共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエ
ン、メチルテトラヒドロインデンなどの環状非共役ジエ
ン;5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イ
ロプロピリデン−2−ノルボルネン等のアルケニルノル
ボルネン類などが用いられる。
【0023】エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム
において、エチレンとα−オレフィンとの割合は、通
常、前者/後者=90/10〜20/80(重量比)、
好ましくは90/10〜30/70(重量比)、より好
ましくは90/10〜60/40(重量比)、特に好ま
しくは90/10〜65/35(重量比)程度である。
また、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合
体において、非共役ジエン含有量は、通常、ヨウ素価に
換算して5〜40程度である場合が多い。
【0024】好ましいエチレン−α−オレフィン系共重
合体ゴムには、例えば、エチレン−プロピレン共重合体
ゴム[例えば、日本合成ゴム(株)製のJSR−EPM
(商品名)等];エチレン−プロピレン−エチリデンノ
ルボルネン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジシ
クロペンタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン
−1,4−ヘキサジエン共重合体ゴム等のエチレン−プ
ロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム[例えば、日本合
成ゴム(株)製のJSR−EPDM(商品名)等]が含
まれる。
【0025】これらのゴム成分のうち、エチレン−α−
オレフィン系共重合体ゴム、特に、エチレン−プロピレ
ン系共重合体ゴムなどが好ましい。
【0026】(B)芳香族ビニルモノマーには、例え
ば、スチレン、アルキル置換スチレン(例えば、o−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、4−ジメチルスチレン、p−エチルスチレン、p−
t−ブチルスチレン等)、α−アルキル置換スチレン
(例えば、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチ
ルスチレン等)、ハロゲン化スチレン(例えば、o−ク
ロロスチレン、p−クロロスチレン等)などが含まれ
る。これらの芳香族ビニルモノマーは、一種又は二種以
上混合して使用できる。
【0027】好ましい(B)芳香族ビニルモノマーに
は、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチ
ルスチレン等のスチレン系モノマー、特に、スチレンモ
ノマーが含まれる。
【0028】また、耐光性を高めるためには、前記芳香
族ビニルモノマーに代えて、又は芳香族ビニルモノマー
と共に、アルキル(メタ)アクリレートを用いてもよ
い。前記アルキルとしては、例えば、メチル、エチル、
n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチ
ル、t−ブチルの炭素数1〜4程度の低級アルキル基が
含まれる。具体的には、アルキル(メタ)アクリレート
には、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート等が含まれる。好まし
いアルキル(メタ)アクリレートには、アルキルメタク
リレート、特にメチルメタクリレートが含まれる。この
ようなアルキル(メタ)アクリレートを用いると、フィ
ルムの透明性が向上する。
【0029】(C)シアン化ビニルモノマーには、例え
ば、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等が含ま
れる。これらのシアン化ビニルモノマーは、単独で又は
二種以上混合して使用できる。(C)好ましいシアン化
ビニルモノマーには、アクリロニトリルなどが含まれ
る。
【0030】なお、ゴム変性熱可塑性樹脂の特性を損な
わない範囲で、N−フェニルマレイミド、シクロヘキシ
ルマレイミド等のマレイミド類;無水マレイン酸、無水
イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物などの共重
合可能なモノマーを併用してもよい。
【0031】より具体的には、ゴム変性熱可塑性樹脂に
は、例えば、アクリルゴムに芳香族ビニルモノマー及び
シアン化ビニルモノマーをグラフト重合して得られるポ
リマー[例えば、アクリルゴムにスチレン及びアクリト
ニトリルをグラフト重合したポリマー(AAS樹脂)な
ど];塩素化ポリエチレンに芳香族ビニルモノマー及び
シアン化ビニルモノマーをグラフト重合して得られるポ
リマー[例えば、塩素化ポリエチレンにスチレン及びア
クリトニトリルをグラフト重合したポリマー(ACS樹
脂)など];エチレン−酢酸ビニル共重合体に芳香族ビ
ニルモノマー及びシアン化ビニルモノマーをグラフト重
合して得られるポリマー[例えば、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体にスチレン及びアクリトニトリルをグラフト
重合したポリマーなど]、エチレン−α−オレフィン系
ゴムに芳香族ビニルモノマー及びシアン化ビニルモノマ
ーをグラフト重合して得られるポリマー[例えば、エチ
レン−プロピレン系共重合体ゴムにスチレン及びアクリ
トニトリルをグラフト重合したポリマー(AES樹脂)
など](以下、AES系ポリマーと総称する)等が含ま
れる。
【0032】好ましいゴム変性熱可塑性樹脂には、AE
S系ポリマー、特にAES樹脂等が含まれる。このよう
なAES樹脂は、例えば、商品名「JSR−AES」
(日本合成ゴム(株)製)などとして入手できる。
【0033】前記ゴム変性熱可塑性樹脂は、ゴム成分と
して、主鎖に不飽和結合を含まないゴムを用いるので、
耐候性に優れ、屋外などで使用した場合でも、表面光沢
の低下、変色、機械的強度の低下を抑制できる。また、
(A)ゴム成分で、(B)芳香族ビニルモノマーと
(C)シアン化ビニルモノマーとで構成された共重合体
を変性しているので、破断伸び率や剛性が高く、しかも
耐衝撃性に優れる。さらに、光沢がよく、耐薬品性など
にも優れる。
【0034】ゴム変性熱可塑性樹脂における(A)ゴム
成分と、(B)芳香族ビニルモノマー及び/又はアルキ
ルメタクリレート及び(C)シアン化ビニルモノマーで
構成されたモノマー組成物との割合は、各成分の種類や
フィルムの用途などに応じて適宜選択できるが、通常、
(A)/[(B)+(C)]=2/98〜50/50
(重量比)、好ましくは5/95〜45/55(重量
比)、より好ましくは10/90〜40/60(重量
比)程度である。ゴム成分とモノマー組成物との割合が
前記範囲である樹脂は、剛性や引張り強さに優れると共
に、優れた耐衝撃性を有する。なお、ゴム成分の割合が
多い場合には、フィルム成形性が低下し易い。前記モノ
マー組成物において、(B)芳香族ビニルモノマー又は
アルキル(メタ)アクリレートと(C)シアン化ビニル
モノマーとの割合は、通常、(B)/(C)=90/1
0〜50/50(重量比)、好ましくは80/20〜6
0/40(重量比)程度である。
【0035】前記樹脂において、(B)芳香族ビニルモ
ノマー又はアルキル(メタ)アクリレートと(C)シア
ン化ビニルモノマーとで構成される共重合体の分子量
は、通常、1万〜100万、好ましくは3万〜30万、
より好ましくは7万〜20万程度である。
【0036】ゴム変性熱可塑性樹脂は、慣用のグラフト
法により得ることができる。このようなグラフト法とし
ては、例えば、ゴム成分の存在下に、前記モノマー組成
物を重合するグラフト重合法、前記共重合成分のうち、
少なくとも一種のモノマーを構成成分とする重合体又は
共重合体を別個に製造し、前記のようにして得られたグ
ラフト共重合体とブレンドするグラフトブレンド法など
が挙げられる。好ましくはグラフト共重合体が使用され
る。また、重合は、慣用の重合法、例えば、乳化重合、
溶液重合、懸濁重合などにより行うことができる。
【0037】前記ゴム変性熱可塑性樹脂において、グラ
フト率は、各成分の種類や所望の特性などに応じて適宜
選択できるが、通常10〜90%、好ましくは35〜7
5%、より好ましくは40〜70%程度である。
【0038】このようなゴム変性熱可塑性樹脂は、通
常、(B)芳香族ビニル系ポリマー及び/又はアルキル
(メタ)アクリレートと(C)シアン化ビニルモノマー
とで構成された共重合体の連続相に、粒子状の(A)ゴ
ム成分が分散している場合が多い。分散しているゴム成
分粒子の平均粒子径は、通常、0.05〜2.0μm、
好ましくは0.1〜1.0μm、より好ましくは0.2
〜0.6μm程度である。
【0039】ベースフィルムは、前記ゴム変性熱可塑性
樹脂を含む樹脂組成物で構成される。また、樹脂組成物
は、その特性を損なわない範囲で、他の樹脂、例えば、
ナイロン6、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート等を含んでいてもよく、このような他の樹脂は、
前記ゴム変性熱可塑性樹脂にブレンド又はアロイ化され
ていてもよい[例えば、ダイセル化学工業(株)製、商
品名:ノバロイA(ABS/ナイロン6アロイ)、ノバ
ロイB(ABS/PBTアロイ)、ノバロイS(ABS
/PCアロイ)等]。フィルム中のゴム変性熱可塑性樹
脂の含有量は、通常、70〜100重量%、好ましくは
80〜100重量%程度である。
【0040】ベースフィルムは、その特性を損なわない
範囲で、慣用の種々の添加剤、例えば、相溶化剤;酸化
防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の安定剤;充填剤や
補強剤(例えば、ゼオライト、タルク、マイカ、炭酸カ
ルシウム、シリカ、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維な
ど);滑剤;帯電防止剤;アンチブロッキング剤;着色
剤;難燃剤などを含有していてもよい。なお、前記ベー
スフィルムは、特に可塑剤を添加しなくても良好な成形
加工性を有するという特色がある。
【0041】前記ベースフィルムは、未延伸であって
も、耐衝撃性、成形加工性などに優れるという特色があ
る。このような未延伸フィルムは、耐収縮性に優れ、寸
法安定性が高く、また、絞り加工や曲げ加工などの加工
時の追随性に優れる。なお、ベースフィルムは、必要に
応じて、一軸又は二軸延伸処理により、これらの特性を
調整してもよい。少なくとも一方の方向の延伸倍率は、
例えば、1.1〜2.5倍程度である。
【0042】ベースフィルムの厚みは、通常、10〜5
00μm、好ましくは15〜400μm、より好ましく
は20〜300μm程度である。前記厚みは、例えば3
0〜250μm、好ましくは50〜150μm程度であ
る場合が多い。
【0043】前記ベースフィルムは、耐候性に優れ、暴
露期間2年間の屋外暴露試験において、(1)ASTM
D523に規定された表面光沢度の保持率[Ra=
(暴露後の表面光沢度/暴露前の表面光沢度)×10
0]が、通常、55%以上、好ましくは65%以上、よ
り好ましくは75%以上、特に好ましくは85%以上で
ある場合が多い。
【0044】また、ベースフィルムは、引張り伸び率が
高く、室温〜HDT(℃)の温度範囲で、JIS K1
707に規定されている引張り破断伸び率が、フィルム
の引き取り方向(以下、MD方向という)及び引き取り
方向に直交する方向(以下、TD方向という)の双方に
おいて、通常、10%以上、好ましくは30%以上、よ
り好ましくは50%以上である場合が多い。このような
フィルムは、基材へ貼着又は接着する際や、基材とフィ
ルムとの積層体の熱成形加工時に変形を受けても、フィ
ルムの破断、割れが生じにくく、成形加工性が高い。
【0045】このようなベースフィルムは、慣用の成形
方法、例えば、Tダイを用いた押出成形法により製造で
きる。すなわち、前記ゴム変性熱可塑性樹脂を主成分と
して含む樹脂組成物を、押出成形機により溶融してTダ
イから押し出すことによりフィルム成形できる。
【0046】なお、前記ゴム変性熱可塑性樹脂をフィル
ム成形すると、フィルムの引き取り方向に沿って幅方向
に延びる多数のしわ状模様が生成し易い。また、このよ
うなフィルムは、通常、厚みが薄いと表面平滑性、均一
性が低下する。そのため、比較的厚みの大きなフィルム
とする場合が多い。
【0047】そこで、薄肉であっても表面平滑性、均一
性の高いベースフィルムを得るために、下記条件で成膜
することが好ましい。
【0048】Tダイ法により押出成形する際、ASTM
D648に準じて、試料厚さ6.4mm、曲げ応力1
8.6kgf/cm2の条件で測定したときのゴム変性
熱可塑性樹脂の熱変形温度をHDT(℃)とするとき、
ダイリップから押し出された溶融樹脂組成物を下記の温
度t(℃)の冷却ロール(チルロール)で冷却する: (HDT−25)℃≦t≦(HDT+45)℃、好まし
くは(HDT−20)℃≦t≦(HDT+40)℃、よ
り好ましくは(HDT−15)℃≦t≦(HDT+3
5)℃ 前記冷却ロールの温度tが、(HDT−25)℃未満の
場合は、フィルム状の溶融樹脂が冷却されすぎて硬くな
り、ロールとの密着性が低下して、フィルムの表面平滑
性が低下する。また、フィルムの引き取り方向に対し
て、フィルムの幅方向に延びる凹凸状の湾曲した厚みむ
らが周期的に観測される場合があり、癖が強く、表面平
滑性の低いフィルムになる。前記温度tが(HDT+4
5)℃を越えると、フィルム状の樹脂組成物がロール上
でスティックし、フィルムの表面にむらが生じて平滑性
が低下したり、フィルム成形が困難になったりする場合
がある。なお、冷却ロールの温度は、通水によりコント
ロールする場合が多い。
【0049】ダイリップから押し出されたフィルム又は
シート状の溶融樹脂組成物は、表面温度が前記範囲の冷
却ロールにより引き取られながら冷却される。その際、
複数のロールを用い、フィルムが最初に接触する冷却ロ
ール(第一冷却ロール)から、後続するロールを経て、
フィルムが巻き取りロールに巻き取られる場合が多い。
この場合、少なくとも第一冷却ロールの温度が前記範囲
であればよいが、少なくとも1つの後続するロールの表
面温度を前記tで規定した温度範囲に設定し、フィルム
の両方の面が、少なくとも1回、前記温度範囲の冷却ロ
ールに接触するようにすると、フィルムの表面平滑性、
均一性がさらに向上する。フィルムの両面を冷却する場
合、第一冷却ロールによるフィルムの冷却面に対して、
フィルムの反対面は、後続するロールのうち、第一冷却
ロールに隣接するロール(第二冷却ロール)を利用する
場合が多く、フィルムは通常第一冷却ロールと第二冷却
ロールとの間に掛け渡される。なお、マットロールを用
いた場合は、フィルム表面を均一なマット調に調製でき
る。
【0050】また、フィルムは、タッチロールや、互い
に密接又は隣接する複数のロールで構成されたポリシン
グロールの形式のロールにより冷却しながら引き取って
もよい。その場合、タッチロールを冷却ロールとして利
用し、ポリシングロールのうち、タッチロールと密接す
るロールを冷却ロールとして利用したり、ポリシングロ
ールのうち、適当なロール、例えば最上流側のロールと
このロールに密接する後続ロールとを、それぞれ冷却ロ
ールとして利用し、これらのロールの温度を前記範囲に
設定し、各ロールにより圧着しつつ成形すると、フィル
ムの表面平滑性、均一性をさらに改善できる。
【0051】成膜温度は、フィルムの組成に応じて適宜
選択できるが、通常300℃以下、例えば150〜30
0℃、好ましくは190〜270℃程度である。また、
フィルム成形時のドロー比(溶融延伸比:ダイリップか
ら溶融した樹脂が吐出される速度V1 と、成形されたフ
ィルムが巻き取られる速度V2 との比V2 /V1 )は、
所望の膜厚に応じて、1〜70程度、好ましくは10〜
60程度の範囲で適宜選択できる。
【0052】このようなベースフィルムは、表面平滑
性、均一性が高く、シリコーン系被膜、プライマー層、
粘着剤層などの他の層を積層しても、層間密着性が高
く、層間界面剥離の発生や接着強度の低下を抑制でき
る。
【0053】本発明の防汚染性フィルムの特色は、前記
ゴム変性熱可塑性樹脂で構成されたベースフィルムと、
防汚染性に優れるシリコーン系被膜とを組み合わせて用
いる点にある。前記ベースフィルムは、特に可塑剤を用
いなくても、成膜性、折曲加工性などの成形加工性に優
れる。このため、可塑剤のブリードによるベースフィル
ムと他の層との界面剥離の発生や接着強度の低下が抑制
でき、防汚染性フィルムを基材に貼着又は接着しても、
高い接着強度を長期間維持できる。また、未延伸であっ
ても、耐衝撃性に優れ、機械的強度が高い。さらに、耐
候性に優れ、変色や機械的強度の低下が抑制できる。前
記シリコーン系被膜は、無毒性であり、また、表面張力
が小さいために、防汚染性に優れる。また、前記ベース
フィルムとシリコーン系被膜とを組み合わせることによ
り、フィルムの表面硬度を高めることができ、フィルム
が傷付きにくくなる。そのため、本発明の防汚染性フィ
ルムは、以下のような利点がある。
【0054】(1)ベースフィルムとして未延伸フィル
ムを用いることができるので、耐収縮性、寸法安定性に
優れると共に、例えば、基材に貼着したあと、基材とと
もに成形加工する場合など、良好な成形加工性を示し、
フィルムの割れ、剥離などが抑制できる、(2)耐候性
に優れ、変色、機械的強度の低下が抑制できる、(3)
フィルムの各層間の密着性に優れ、層間剥離、基材との
接着強度の低下が抑制され、長期間に亘り基材に優れた
防汚染性を付与できる、(4)フィルムの腰が強く、機
械的強度が高いので、大面積の基材に貼着する場合であ
っても、エアーのかみ込みなどが生じず、基材に密着で
き、高い接着強度を発現、維持できるるとともに、フィ
ルムの表面硬度を向上できる、(5)現場での塗装工程
が不要になり、作業効率が向上するとともに、溶剤の飛
散などによる作業環境の悪化が防止できる。また、水系
の汚染なども抑制される。
【0055】前記ベースポリマーの一方の面には、シリ
コーン系被膜が形成されている。
【0056】シリコーン系被膜は、シリコーン系コーテ
ィング剤を用いて形成できる。シリコーン系コーティン
グ剤としては、公知のものを用いることができ、例え
ば、次のようなシリコーン(a)(b)(c)(d)を
含むコーティング剤が挙げられる。これらのシリコーン
は、一種又は二種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0057】(a)一般式Si(OR14(式中、R1
は炭素数1〜6のアルキル基である)で示されるテトラ
アルコキシシラン (b)一般式R2・Si・(OR33(式中、R2は炭素
数1〜8のアルキル基、ハロアルキル基、ビニル基、ア
リール基;又は、アミノ基、メルカプト基、アクリロイ
ル基、メタアクリロイル基、エポキシ基を有する有機基
であり、R3は炭素数1〜6のアルキル基である)で示
されるアルキルトリアルコキシシラン (c)前記テトラアルコキシシラン及び/又はアルキル
トリアルコキシシランの部分加水分解縮合物 (d)遊離の水酸基又はアルコキシ基を有するシリコー
ン(以下変性シリコーンという)アルキル基としては、
例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブ
チル、i−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル基などが挙げられる。好ましいアルキル基、特に
1及びR3には、炭素数1〜4の低級アルキル基が含ま
れる。
【0058】ハロアルキル基を構成するハロゲン原子と
しては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。ア
リール基としては、例えば、フェニル基などが含まれ
る。
【0059】アミノ基を有する有機基としては、例え
ば、β−アミノエチル基、γ−アミノプロピル基、N−
β−アミノエチル−γ−アミノプロピル基など前記プラ
イマーにおいて例示した基が挙げられ、メルカプト基を
有する有機基としては、2−メルカプトエチル基、3−
メルカプトプロピル基などが挙げられる。(メタ)アク
リロイル基を有する有機基には、例えば、(メタ)アク
リロイルオキシエチル基、(メタ)アクリロイルオキシ
プロピル基などが含まれ、エポキシ基を有する有機基に
は、γ−グリシドキシプロピル基、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチル基などが含まれる。
【0060】前記変性シリコーンには、例えば、水酸基
又はアルコキシ基で変性されたシリコーン[例えば、K
F3516、KF353(商品名、信越化学(株)製]
などが含まれる(特開平6−33024号公報参照)。
【0061】また、前記シリコーンは、例えば、KE4
2RTV(商品名、信越化学(株)製)等として入手可
能である。
【0062】シリコーン系被膜は、前記変性シリコーン
(d)を含有する場合が多い。その場合、他のシリコー
ン成分の総量と、変性シリコーン(d)との割合は、通
常、前者/後者=99/1〜50/50(重量比)、好
ましくは98/2〜70/30(重量比)程度である。
このような被膜を有するフィルムは、防汚染性を更に向
上できる。
【0063】前記コーティング剤は、必要に応じて、有
機溶媒溶液として使用できる。有機溶媒としては、例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタ
ノールなどのアルコール類;ガソリン、ヘキサン、シク
ロヘキサンなどの脂肪族又は脂環族炭化水素;ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;酢酸エ
チル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトン、メチル
エチルケトンなどのケトン類;ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテ
ル類;これらの混合溶媒が挙げられる。また、コーティ
ング剤は、必要に応じて、硬化触媒、界面活性剤、硬化
促進剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑
剤、着色剤等の添加剤を含有していてもよい。
【0064】シリコーン系被膜は、慣用の方法、例え
ば、被処理面を清浄化した後、コーティング、ディッピ
ング、スプレー、刷毛塗りなどの方法でコーティング剤
を塗布し、乾燥、加熱硬化などにより形成できる。
【0065】シリコーン系被膜の厚みは、通常、乾燥厚
みが1〜200μm、好ましくは3〜50μm、より好
ましくは5〜40μm程度である。
【0066】シリコーン系被膜とベースフィルムとの厚
みの割合は、通常、前者/後者=1/500〜20/
1、好ましくは1/300〜10/1、より好ましくは
1/100〜1/1程度である場合が多い。
【0067】シリコーン系被膜とベースフィルムとの密
着性を高めるために、ベースフィルムの被処理面とシリ
コーン系被膜との間にプライマー層を形成してもよい。
【0068】プライマー層は、プライマーを塗布するこ
とにより形成できる。プライマーとしては、ベースフィ
ルムやシリコーン系被膜の種類に応じて、慣用の種々の
プライマーから適宜選択でき、例えば、アルコキシシリ
ル基、シラノール基などの反応性基を有するシリコーン
系化合物を含む組成物などを用いることができる。
【0069】このようなシリコーン系化合物には、例え
ば、前記例示のシリコーン(a)、(b)、(c)、
(d)などが含まれ、具体的には、例えば、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン
などのエポキシ基含有シリコーン;γ−メタクリロイル
オキシプロピルトリメトキシシランなどの重合性不飽和
基含有シリコーン;γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ランなどのハロゲン含有シリコーン;γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基含有シリ
コーン;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジ
メトキシシランなどのアミノ基又はアミノアルキル基含
有シリコーンなどが含まれる。
【0070】また、前記プライマーは、例えば、エポキ
シ樹脂等のポリマー成分を含有していてもよい。このよ
うなプライマーの成分は、一種又は二種以上組み合わせ
て用いることができる。
【0071】好ましいプライマーには、エポキシ樹脂及
びアミノアルコキシ基を有するシリコーンを含有する組
成物などが含まれる。
【0072】エポキシ樹脂としては、公知のエポキシ樹
脂を用いることができ、例えば、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、ハロゲン化ビスフェノールAとエピク
ロルヒドリンとの縮合物(例えば、シェル化学(株)
製、エピコート1001など)等の多価フェノール−エ
ピハロヒドリン縮合型エポキシ樹脂;グリシジルエーテ
ル化ノボラック型エポキシ樹脂などのフェノールホルム
アルデヒド縮合型エポキシ樹脂;ダイマー酸型エポキシ
樹脂などの重合脂肪酸型エポキシ樹脂などが例示され
る。前記エポキシ樹脂は、単独又は二種以上混合して用
いることができる。好ましいエポキシ樹脂には、多価フ
ェノール−エピクロルヒドリン縮合物型エポキシ樹脂が
含まれる。
【0073】エポキシ樹脂とアミノアルコキシ基を有す
るシリコーンを含む組成物において、エポキシ樹脂中の
エポキシ基と、アミノアルコキシ基を有するシリコーン
中の反応性の水素基との割合が、通常0.4〜3.6
(当量比)、好ましくは0.6〜2.4(当量比)程度
である場合が多い。ここで反応性の水素基とは、アミノ
基などの窒素原子に結合している反応性の水素原子を意
味する。
【0074】プライマーは、接着性などの特性を損なわ
ない範囲で、前記例示の添加剤などを含有していてもよ
い。また、プライマーは、必要に応じて、前記例示の有
機溶媒の溶液として使用できる。
【0075】プライマー層は、慣用の方法、例えば、被
処理面を清浄化した後、コーティング、ディッピング、
スプレー、刷毛塗りなどの方法でプライマーを塗布し、
乾燥することにより行なうことができる。
【0076】プライマー層の厚みは、乾燥後の厚みで通
常0.5〜100μm、好ましくは1〜50μm、より
好ましくは3〜30μm程度である。
【0077】本発明の防汚染性フィルムは、接着剤、粘
着剤などにより基材に接着又は貼着するだけで、簡便に
基材に防汚染性を付与できる。
【0078】前記フィルムは、ベースフィルムの他方の
面に、粘着剤層と剥離性フィルム層が形成されていても
よい。このようなフィルムは、適宜の大きさに切断し、
剥離性フィルムを剥がして、粘着剤層により基材に貼着
するだけで、より簡便に基材に防汚染性を付与できる。
【0079】粘着剤層を構成する粘着剤組成物は、被着
体である基材の種類に応じて適宜選択できる。前記組成
物には、通常、慣用の粘着剤、例えば、天然ゴム、ポリ
イソブチレン、塩化ゴム、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体
等のゴム系粘着剤;アクリル酸エチルなどのアクリル系
モノマーの単位を含むアクリル系粘着剤;ポリビニルエ
ーテル、ポリビニルイソブチルエーテルなどのポリビニ
ルエーテル系粘着剤;ポリビニルブチラールなどが含ま
れる。前記粘着剤は、一種又は二種以上組み合わせて用
いることができる。好ましい粘着剤には、アクリル系粘
着剤が含まれる。
【0080】前記粘着剤組成物は、さらに必要に応じ
て、慣用の添加剤、例えば、粘着付与剤(例えば、ロジ
ン、ロジンエステル等のロジン系樹脂、クマロン系樹
脂、テルペン系樹脂、炭化水素系樹脂(石油系樹脂)、
油溶性フェノール樹脂等のフェノール系樹脂など);軟
化剤(例えば、脂肪酸エステル、動植物油脂、ワックス
など);充填剤;顔料;老化防止剤;各種安定剤などを
含有していてもよい。
【0081】粘着剤層の厚みは、通常、1μm〜5m
m、好ましくは1〜500μm、より好ましくは5〜1
00μm程度である。粘着剤層は、通常、10〜50μ
m、特に20〜40μm程度であるのが好ましい。
【0082】粘着剤層は、前記粘着剤組成物を溶融し、
又は必要に応じて有機溶媒に溶解又は分散し、例えば、
ナイフコータ、ロールコータ、スクリーン印刷、グラビ
アコータなどによる慣用のコーティング方法により、ベ
ースフィルムの片面(プライマー層を形成する面とは反
対の面)にコーティングし、乾燥することにより形成で
きる。
【0083】剥離性フィルムとしては、慣用の剥離性を
有するフィルム、例えば、シリコーン、ワックス、フッ
素樹脂などの剥離剤(離型剤)により剥離処理した紙、
プラスチックなどのフィルム;それ自体離型性の高いポ
リオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリオレフィ
ン)等のフィルムなどを用いることができる。
【0084】本発明の防汚染性フィルムは、ベースフィ
ルムの一方の面に、必要に応じて、プライマー層を介し
て、シリコーン系被膜を慣用の方法で積層して形成でき
る。また、ベースフィルムの他方の面に粘着剤層及び剥
離性フィルム層を形成する場合も、積層方法は特に限定
されず、例えば、ベースフィルムの一方の面に粘着剤組
成物を塗布して粘着剤層を形成し、この層の上に離型性
フィルムを貼着し、次いでベースフィルムの剥離性フィ
ルム層とは反対側の面にプライマーを塗布してプライマ
ー層を形成し、この層の上にシリコーン系被膜を形成す
る方法などが挙げられる。前記方法で、粘着剤層を形成
する前にプライマー層を形成してもよい。
【0085】本発明の防汚染性フィルムは、接着剤又は
粘着剤により、基材に貼付するだけで、簡便に基材に防
汚染性を付与できる。
【0086】基材の種類は特に制限されず、例えば、コ
ンクリート、ガラス、セラミックス、プラスチック、金
属、木材、紙などが挙げられる。本発明の防汚染性フィ
ルムは、成形加工性に優れ、機械的強度が高いので、例
えば金属基材など、二次成形して用いられる基材に貼付
し、基材と共に成形することもできる。前記フィルム
は、例えば、建築物、船などの構造物などに適用でき
る。また、前記フィルムのいずれかの層に、酸化チタン
などの着色剤を配合し、木材、プラスチックなどの板状
基材に貼着して、ホワイトボードなどとして用いてもよ
い。
【0087】
【発明の効果】本発明の防汚染性フィルムは、特定のゴ
ム変性熱可塑性樹脂で構成されたベースフィルムの表面
にシリコーン系被膜が形成されているので、基材に貼着
又は接着するだけで簡便に防汚染性を付与でき、しかも
成形加工性に優れる。また、前記フィルムは、特に可塑
剤を用いなくても成形できるので、基材に貼着又は接着
しても、基材に対する高い接着強度を長期間維持でき
る。また、耐候性に優れ、変色や機械的強度の低下が抑
制できる。
【0088】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるもので
はない。
【0089】下記実施例及び比較例で用いたプライマー
及びシリコーン系コーティング剤は、下記の通りであ
る。
【0090】(1)プライマー:エポキシ樹脂(シェル
化学(株)製、エピコート1001)90重量部を、ト
ルエン10重量部に溶解したベースと、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン10重量部とを含む組成物 (2)シリコーン系コーティング剤;シリコーン(信越
化学(株)製、商品名KE42RTV)80重量部、ア
ルコキシ基含有変性シリコーン(信越化学(株)製、商
品名KF3516)20重量部及びキシレン20重量部
を含有する組成物 実施例1 AES樹脂(日本合成ゴム(株)製、JSR−AES−
115)製ベースフィルム(厚み100μm)の一方の
面に、前記プライマーを塗布し、120℃、2日間放置
して硬化させ、乾燥厚み10μmのプライマー層を形成
した。得られた硬化プライマー層表面に、前記シリコー
ン系コーティング剤を塗布し、120℃、2日間放置し
て硬化させ、乾燥厚み50μmのシリコーン系被膜を形
成した。前記ベースフィルムのもう一方の面上に、アク
リル系粘着剤(住友スリーエム(株)製、商品名RM−
87261)を、乾燥厚み30μmになるように塗布
し、粘着剤層を形成し、この粘着剤層の上に、剥離紙
(離型紙、リンテック(株)製、商品名KA−7W白)
を貼着して、防汚染性フィルムを作製した。
【0091】比較例1 ベースフィルムとして、ポリ塩化ビニル100重量部に
対して、ジオクチルフタレート70重量部を含む軟質ポ
リ塩化ビニルフィルム(厚み100μm)を用いた以外
は、実施例1と同様にして、防汚染性フィルムを作製し
た。
【0092】比較例2 ベースフィルムとして、厚み50μmのポリウレタンフ
ィルム(オザキ軽化学(株)製、商品名TPUフィル
ム)を用いた以外は、実施例1と同様にして、防汚染性
フィルムを作製した。
【0093】比較例3 ベースフィルムとして、厚み100μmの二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルム(ダイヤホイル(株)
製、商品名T100E)を用いた以外は、実施例1と同
様にして、防汚染性フィルムを作製した。
【0094】比較例4 プライマー層及びシリコーン系被膜を形成しない以外は
実施例1と同様にして、防汚染性フィルムを作製した。
【0095】また、防汚染性フィルムとして市販されて
いるフッ素系フィルムを、比較例5[テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレンフィルム(東レ
(株)製、トヨフロンFEP);厚み50μm]、及び
比較例6[ポリビニリデンフルオライド/アクリル樹脂
2層フィルム(サンエー化工(株)製、カイナーフィル
ムHW−60);厚み60μm×幅1450mm×長さ
3m]として下記試験に供した。
【0096】上記実施例及び比較例で得られた防汚染性
フィルムの特性を次のようにして評価した。
【0097】防汚染性:ホワイトボード用マーカー
(青)でフィルム表面に線を引き、ホワイトボード用イ
レイザーで消し、同一の場所でこの繰返しを100回行
い、最後にイレイザーでふき取った後の外観を観察し、
下記の基準で評価した。
【0098】○:マーカーの跡が残らない ◇:マーカーの跡が少し残る △:マーカーの跡が残る ×:マーカーの跡が著しく残る 折曲加工性:防汚染性フィルムの剥離紙を剥がし、厚み
1mmの鉄板に貼付し、プレス機を用いて一辺が2cm
のコの字型にプレス加工した。加工後の外観を観察し、
下記の基準で評価した。
【0099】○:フィルムが鉄板の変形に追随し、フィ
ルムの割れ、破断などが見られない △:フィルムに小さな割れが発生 ×:フィルムが破断した 耐候性(保存性):防汚染性フィルムの剥離紙を剥が
し、厚み1mmの鉄板に貼付し、QUV式ウェザーメー
ター(ザQパネル社製、紫外線蛍光ランプ「No.QF
S−40,UV−B」、波長域320〜280nm)を
用いて、温度40〜70℃で、照射15分、結露15分
というサイクルを5000時間繰り返し、フィルムの劣
化の程度を下記の基準で評価した。
【0100】○:変化なし ×1:フィルムの層間剥離が発生 ×2:黄変色が激しく、外観が悪化 表面硬度:JIS K5400に準じて、フィルムの表
面硬度を測定し、鉛筆硬度B以上のものを○、鉛筆硬度
2B以下のものを×として評価した。
【0101】結果を表に示す。
【0102】
【表1】 比較例1,2のフィルムは、耐候性に劣ると共に表面硬
度が低い。比較例3のフィルムは折曲加工性に劣り、比
較例4のフィルムは防汚染性に劣る。また、フッ素系フ
ィルムである比較例5、比較例6のフィルムは、表面硬
度が低い。これに対して、実施例1のフィルムは、防汚
染性、折曲加工性及び耐候性に優れると共に、表面硬度
が硬い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 183/06 C09D 183/06

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフィルムの一方の面に、シリコー
    ン系被膜が形成された防汚染性フィルムであって、前記
    ベースフィルムが、(A)飽和主鎖を有するゴム成分
    に、(B)芳香族ビニルモノマー又はアルキル(メタ)
    アクリレートと、(C)シアン化ビニルモノマーとをグ
    ラフト重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂で構成さ
    れている防汚染性フィルム。
  2. 【請求項2】 前記ベースフィルムの他方の面に、粘着
    剤層を介して剥離性フィルム層が積層された請求項1記
    載の防汚染性フィルム。
  3. 【請求項3】 前記シリコーン系被膜が、プライマー層
    を介してベースフィルム表面に形成されている請求項1
    記載の防汚染性フィルム。
  4. 【請求項4】 (A)飽和主鎖を有するゴム成分が、エ
    チレン−α−オレフィン系共重合体ゴムである請求項1
    記載の防汚染性フィルム。
  5. 【請求項5】 エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴ
    ムが、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合
    体ゴムである請求項4記載の防汚染性フィルム。
  6. 【請求項6】 α−オレフィンがプロピレンである請求
    項4記載の防汚染性フィルム。
  7. 【請求項7】 (B)芳香族ビニルモノマーがスチレン
    モノマーである請求項1記載の防汚染性フィルム。
  8. 【請求項8】 (C)シアン化ビニルモノマーがアクリ
    ロニトリルである請求項1記載の防汚染性フィルム。
  9. 【請求項9】 (A)飽和主鎖を有するゴム成分と、
    (B)芳香族ビニルモノマー又はアルキル(メタ)アク
    リレート及び(C)シアン化ビニルモノマーで構成され
    るモノマー組成物との割合が、(A)/[(B)+
    (C)]=2/98〜50/50(重量比)である請求
    項1記載の防汚染性フィルム。
  10. 【請求項10】 (B)芳香族ビニルモノマー又はアル
    キル(メタ)アクリレートと、(C)シアン化ビニルモ
    ノマーとの割合が、前者(B)/後者(C)=90/1
    0〜50/50(重量比)である請求項1記載の防汚染
    性フィルム。
  11. 【請求項11】 ゴム変性熱可塑性樹脂におけるグラフ
    ト率が10〜90%である請求項1記載の防汚染性フィ
    ルム。
  12. 【請求項12】 ベースフィルムの厚みが10〜500
    μmである請求項1記載の防汚染性フィルム。
  13. 【請求項13】 ベースフィルムが、暴露期間2年間の
    屋外暴露試験において、(1)ASTM D523に準
    じて表面光沢度を測定したとき、下記式で表される表面
    光沢度の保持率Ra(%)が55%以上である請求項1
    記載の防汚染性フィルム。 Ra=[(暴露後の表面光沢度)/(暴露前の表面光沢
    度)]×100
  14. 【請求項14】 剥離性フィルム、粘着剤層、ベースフ
    ィルム、プライマー及びシリコーン系被膜が順次積層し
    て形成された防汚染性フィルムであって、前記ベースフ
    ィルムが、(A)エチレン−プロピレン系共重合体ゴム
    に、(B)スチレンモノマー及び(C)アクリロニトリ
    ルを、(A)/[(B)+(C)]=5/95〜60/
    40(重量比)の割合でグラフト重合して得られるゴム
    変性熱可塑性樹脂を主成分として含み、前記ゴム変性熱
    可塑性樹脂における(B)スチレンモノマーと(C)ア
    クリロニトリルとの割合が、(B)/(C)=80/2
    0〜60/40(重量比)、グラフト率が20〜80%
    であり、前記ベースフィルムの厚みが15〜400μ
    m、前記シリコーン系被膜とベースフィルムとの厚みの
    割合が、前者/後者=1/500〜20/1である防汚
    染性フィルム。
JP11016195A 1995-04-10 1995-04-10 防汚染性フィルム Pending JPH08281877A (ja)

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