JPH08279450A - 荷電粒子ビーム露光方法及び装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光方法及び装置

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JPH08279450A
JPH08279450A JP7081448A JP8144895A JPH08279450A JP H08279450 A JPH08279450 A JP H08279450A JP 7081448 A JP7081448 A JP 7081448A JP 8144895 A JP8144895 A JP 8144895A JP H08279450 A JPH08279450 A JP H08279450A
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徹 池田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、荷電粒子ビーム露光方法及び装置
に関し、装置異常の発生が荷電粒子ビーム露光装置の稼
働時に確実に検出できると共に、たとえ頻度の少ない装
置異常であってもその原因を早く特定できるようにする
ことを目的とする。 【構成】 各々が露光するべきパターンに関するデータ
を発生するパターン発生手段と、前記パターン発生手段
からのデータに基づいて荷電粒子ビームを偏向してステ
ージ上の被露光物にパターンを露光するコラム手段とを
有し、夫々が同時に同一パターンを露光する複数の露光
系統を備えた荷電粒子ビーム露光装置において、前記複
数の露光系統の対応する部分から得られるデータに基づ
いて装置異常を露光動作中に検出するステップを備える
ように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は荷電粒子ビーム露光方法
及び装置に係り、特に複数の荷電粒子ビームコラムを用
いる荷電粒子ビーム露光方法及び装置に関する。近年、
半導体集積回路の高集積度化に伴い、半導体ウエハにパ
ターンを形成する露光技術(リソグラフィ技術)が、長
年主流であったフォトリソグラフィ技術から、より微細
なパターンを露光可能で電子ビームに代表される荷電粒
子ビームを用いる荷電粒子ビーム露光技術に移行しつつ
ある。
【0002】
【従来の技術】荷電粒子ビーム露光技術には、一度に発
生できるパターン形状によって、可変矩形露光技術や、
ブロック露光技術等がある。可変矩形露光技術では、露
光する矩形を可変として、可変矩形を順次露光すること
により所望のパターンを露光する。他方、ブロック露光
技術は、繰り返しの基本単位パターンを有するマスクを
荷電粒子ビームに透過させ、複雑なパターンであっても
単位パターンを1ショットで露光する。従って、ブロッ
ク露光技術は、例えば256MbitDRAM等のパタ
ーンのように、微細ではあるが露光する殆どの面積があ
る基本パターンの繰り返しである場合に特に有効であ
る。
【0003】図14は、ブロック露光を用いる従来の電
子ビーム露光装置の一例を示す図である。電子ビーム露
光装置は、電子銃101、電子レンズ系L1a、矩形開
孔板102、電子レンズ系L1b、ビーム成形偏向器1
03、第1のマスク偏向器MD1、ダイナミックマスク
スチグメータDS、第2のマスク偏向器MD2、ダイナ
ミックマスクフォーカスコイルDF、電子レンズ系L2
a、ブロックマスク104を搭載するマスクステージ1
05、電子レンズ系L2b、第3のマスク偏向器MD
3、ブランキング偏向器106、第4のマスク偏向器M
D4、縮小電子レンズ系L3、円形絞りアパーチャ10
7、投影電子レンズ系L4、主偏向器(電磁偏向器)1
08、副偏向器(静電偏向器)109、投影電子レンズ
系L5、ウエハ110を搭載されるウエハステージ11
1及び制御系131を有する。制御系131以外の部分
は、電子ビーム露光装置の電子ビームコラム130を構
成している。
【0004】他方、制御系131は、中央制御装置(C
PU)121、露光クロックを含む各種クロックを生成
するクロクユニット122、バッファメモリ123、制
御ユニット124、データ補正ユニット125、マスク
メモリ126及び主偏向器設定ユニット127を有す
る。電子ビーム露光装置全体の動作を制御するCPU1
21と、クロックユニット122と、マスクメモリ12
6と、主偏向器設定ユニット127とは、バス128を
介して接続されている。尚、図14では便宜上、データ
補正ユニット125及び主偏向器設定ユニット127
は、ディジタル−アナログ変換器(DAC)及びアナロ
グ増幅器の機能を含むものとして図示してある。又、ウ
エハステージ111の位置を測定するレーザ干渉計及び
ウエハステージ111を移動するステージ移動機構は、
夫々米国特許第5,173,582号公報や米国特許第
5,194,741号公報等より公知であるので、これ
らの図示及び説明は省略する。
【0005】電子銃101から放出された電子ビーム
は、矩形開孔板102を通り、第1及び第2の偏向器M
D1,MD2によって偏向されてブロックマスク104
上の所望のパターン部分を通過する。断面形状がパター
ン化された電子ビームは、電子レンズ系L2a,L2b
の収束作用及び第3及び第4の偏向器MD3,MD4の
偏向作用により光軸に戻される。その後、電子ビームは
縮小電子レンズ系L3により断面が縮小され、投影電子
レンズ系L4,L5によりウエハ110上に照射され
て、上記所望のパターンが露光される。
【0006】バッファメモリ123には、ウエハ110
上に露光するべきパターンに関する露光パターンデー
タ、ブロックマスク104上のマスクパターンに関する
ブロックデータ等が格納されている。露光パターンデー
タやブロックデータ等は、例えばバス128に接続され
たCPU121のメモリ129からバッファメモリ12
3に格納される。露光パターンデータには、主偏向器1
08に供給する主偏向データ等も含まれている。又、マ
スクメモリ126には、露光前に予め測定されたマスク
パターン位置及び偏向データの関係や、ダイナミックマ
スクスチグメータDS及びダイナミックマスクフォーカ
スコイルDFに供給する偏向データを補正するための補
正データ等が格納されている。
【0007】CPU121により取り込まれてバッファ
メモリ123に格納された露光パターンデータには、ブ
ロックマスク104上のどのマスクパターンを使用して
露光を行うかを示すパターンデータコードPDCが含ま
れる。制御ユニット124は、このパターンデータコー
ドPDCを用いて、使用するマスクパターンの位置に電
子ビームを偏向するための偏向データをマスクメモリ1
26から読み出して、パターン選択用の第1〜第4の偏
向器MD1〜MD4へ供給する。又、マスクメモリ12
6から読み出された偏向データは、データ補正ユニット
125にも供給される。尚、マスクメモリ126からの
偏向データの読み出しは、クロックユニット122で生
成される露光クロックに基づいて行われる。
【0008】他方、主偏向器設定ユニット127は、ク
ロックユニット122からのクロックに基づいてバッフ
ァメモリ123から主偏向器108の主偏向データを読
み出して、主偏向器108に供給する。又、副偏向器1
09の偏向データ、ビーム成形偏向器103の偏向デー
タ及びブランキング偏向器106の偏向データは、バッ
ファメモリ123に格納されているデータに応じて制御
ユニット124でショットデータに分解され、データ補
正ユニット125を介して対応する副偏向器109、ビ
ーム成形偏向器103及びブランキング偏向器106に
供給される。つまり、制御ユニット124は、バッファ
メモリ123に格納されているデータに応じて可変矩形
露光を行う場合の電子ビームのサイズ及び電子ビームの
ブロックマスク104上の偏向位置を求めてデータ補正
ユニット125に供給する。データ補正ユニット125
は、制御ユニット124から供給された露光するべきパ
ターンに応じた電子ビームの各偏向データを、マスクメ
モリ126から読み出された補正データに基づいて補正
する。ビーム成形偏向器103の偏向データは、電子ビ
ームの可変矩形サイズを決定し、ブランキング偏向器1
06の偏向データは、露光ショット毎に設定される。
【0009】図15は、メモリ用のブロックマスク10
4の一例を示す図である。同図中、(a)に示すよう
に、ブロックマスク104はシリコン等の半導体又は金
属からなる基板104aと、この基板104a上に設け
られた複数の偏向エリア104−1〜104−12とか
らなる。各偏向エリア104−1〜104−12には、
複数のマスクパターンが形成されている。ブロック露光
を用いる電子ビーム露光装置では、あるマスクステージ
105の位置を中心として電子ビームを偏向して選択可
能なマスクパターンの範囲は決っており、各偏向エリア
104−1〜104−12はこの選択可能なパターンの
範囲に対応した例えば5mm□の範囲である。例えば偏
向エリア104−8内のマスクパターンを選択して露光
する場合は、電子ビーム露光装置の電子光学軸がほぼ偏
向エリア104−8の中心と一致するようにマスクステ
ージ105を移動する。
【0010】図15(b)は、偏向エリア104−8の
構成を示す。この偏向エリア104−8内に配置できる
ブロックパターンの数は例えば48個であり、一つ一つ
は上記パターンデータコードPDCで認識される。つま
り、パターンデータコードPDCは、各マスクパターン
に対応したマスクメモリ126の内容をクロックユニッ
ト122からの例えば最高10MHzの露光クロックに
基づいて読み出すための標識である。上記の如く、マス
クメモリ126には、各マスクパターン位置に電子ビー
ムを偏向するための、マスクパターン位置及び偏向デー
タの関係やダイナミックマスクスチグメータDS及びダ
イナミックマスクフォーカスコイルDFに供給する補正
データ等が格納されている。これらのデータは、予め露
光前に電子ビームの調整を行い、使用する偏向エリアに
対する偏向データや補正データ等を求めることによりマ
スクメモリ126に格納されている。
【0011】上記の如く、電子ビーム露光では、露光パ
ターンデータに応じて電子ビームを偏向走査することに
より、ウエハ110上に所望のパターンを露光する。こ
の場合、電子ビームの照射回数は、10Mショット/チ
ップ又は1Gショット/チップ程度であり、電子ビーム
の照射の周期は約100ns程度である。この膨大な数
のショットを、高速に、且つ、予め決められた位置に予
め決められた強度で正確に照射する必要がある。又、こ
の露光動作は、安定に継続する必要がある。
【0012】しかし、電子ビーム露光装置は、電子光学
鏡筒やステージ等の機械的な部分及びディジタル制御部
やアナログ増幅器等のハードウェア部分から構成されて
いるので、装置異常の発生は避けられない。装置異常に
は、次のようなものがある。 (1)ビーム揺れ: ビーム揺れは、高圧電源及び電子
銃部分での放電、レンズ電源のノイズ、外部磁場ノイズ
の影響、電子ビームコラムのチャージアップ等が主な発
生要因であることが多い。つまり、ビーム揺れの発生要
因は、電子ビームコラム側にあることが多い。又、ビー
ム揺れの発生要因によって、障害経過時間は数μs〜数
百msまでと様々なものがあり、繰り返しの頻度もまち
まちである。
【0013】(2)ショット飛び:ショット飛びは、デ
ィジタル回路やDAC等のディジタル回路部分でのビッ
ト落ちやラッチミス等が主な発生要因であることが多
い。ショット飛びの発生には、1ショットだけの位置ず
れからパターン単位の位置ずれまで様々なものがある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子ビーム露光
装置では、上記の如き装置異常の発生が、露光したパタ
ーンを検査して初めて検出される。又、装置異常の発生
要因を解析する場合、原因と考えられる箇所の動作を監
視しながら、実際に装置異常が発生するのを待って確認
する必要があるという問題があった。
【0015】又、装置異常の原因を正確に特定するため
には、通常数十回障害を発生させなければならなかっ
た。ところが、頻度の少ない装置異常の場合には、この
様な装置異常解析作業に多くの時間を費やすことにな
り、電子ビーム露光装置の稼働状況を大きく低下させて
しまうという問題もあった。
【0016】そこで、本発明は、装置異常の発生が荷電
粒子ビーム露光装置の稼働時に確実に検出できると共
に、たとえ頻度の少ない装置異常であってもその原因を
早く特定できる荷電粒子ビーム露光方法及び装置を提供
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、請求項1
記載の、各々が露光するべきパターンに関するデータを
発生するパターン発生手段と、該パターン発生手段から
のデータに基づいて荷電粒子ビームを偏向してステージ
上の被露光物にパターンを露光するコラム手段とを有
し、夫々が同時に同一パターンを露光する複数の露光系
統を備えた荷電粒子ビーム露光装置において、該複数の
露光系統の対応する部分から得られるデータに基づいて
装置異常を露光動作中に検出するステップを備えた荷電
粒子ビーム露光方法によって達成できる。
【0018】請求項2記載の発明では、請求項1の発明
において、前記複数の露光系統の対応する部分から得ら
れるデータに基づいて装置異常が発生している箇所、装
置異常の状態及び装置異常が検出された系統の番号等を
エラー情報として上位装置に通知するステップを更に備
えた。
【0019】請求項3記載の発明では、請求項1又は2
の発明において、前記複数の露光系統の対応する部分か
ら得られるデータは、各露光系統のパターン発生手段に
おいて発生されたパターンデータ、各露光系統の該パタ
ーン発生手段のパターン補正手段においてパターンデー
タを補正して得たデータ、各露光系統の前記コラム手段
内の絞りアパーチャ部での電流値に関するデータ及び各
露光系統の該コラム手段内のウエハステージ部での反射
荷電粒子ビーム強度に関するデータのうち、少なくとも
1つのデータである。
【0020】請求項4記載の発明では、請求項1〜3の
いずれかの発明において、前記装置異常を検出するステ
ップは、前記複数の露光系統の対応する部分から得られ
るデータのうち少なくとも2つの露光系統から得られる
データが不一致であるか、或は、誤差が許容範囲外であ
ると装置異常を検出する。
【0021】請求項5記載の発明では、請求項2の発明
において、前記装置異常を検出するステップは、あるし
きい値gを決めておき、時間をtとして2つの露光系統
のパターン発生手段において発生されたパターンデータ
を補正して得たデータをG(i,t),G(j,t)で
示し、コラム手段の状態の違いを考慮するためのパラメ
ータをP,Q,Oとすると、|P・G(i,t)−Q・
G(j,t)−O|≦gであるか|PG(i,t)−Q
G(j,t)−O|>gであるかを検出し、前記通知す
るステップは、前者の場合はエラー信号を発生せず、後
者の場合にエラー信号を発生して前記上位装置に装置異
常を通知する。
【0022】請求項6記載の発明では、請求項2の発明
において、前記装置異常を検出するステップは、ある範
囲δを決めておき、時間をtとして2つの露光系統のコ
ラム手段内の絞りアパーチャ部での電流値に関するデー
タ又はウエハステージ部での反射荷電粒子ビーム強度に
関するデータをI(i,t),I(j,t)で示し、コ
ラム手段間の電流密度差を考慮するためのパラメータを
R,Sとすると、|R・I(i,t)−S・I(j,
t)−O|≦δであるか|R・I(i,t)−S・I
(j,t)−O|>δであるかを検出し、前記通知する
ステップは、前者の場合はエラー信号を発生せず、後者
の場合にエラー信号を発生して前記上位装置に装置異常
を通知する。
【0023】請求項7記載の発明では、請求項2の発明
において、前記装置異常を検出するステップは、Pd,
Qd,Odをパラメータ、δdを評価値とすると、i系
統からのデータDDiとj系統からのデータDDjを用
いて、絶対値である||Pd・DDi−Qd・DDj|
−|Od||と該評価値δdとを比較し、前記通知する
ステップは、該絶対値が該評価値δdより大きいときに
前記上位装置にエラー通知を行う。
【0024】請求項8記載の発明では、請求項2の発明
において、前記装置異常を検出するステップは、Pd,
Qd,Rdをパラメータ、δdを評価値とすると、i系
統からのデータDDiと、i系統からのデータDDiの
1クロック周期間の変化量をδDDi、j系統からのデ
ータDDjを用いて、絶対値である||Pd・DDi−
Qd・DDj|−|Rd・δDDi||と該評価値δd
とを比較し、前記通知するステップは、該絶対値が該評
価値δdより大きいときに前記上位装置にエラー通知を
行う。
【0025】請求項9記載の発明では、請求項2の発明
において、前記装置異常を検出するステップは、Aをパ
ラメータとすると、i系統からのデータDDiの荷電粒
子ビームのショット毎のジャンピング量ΔDDi=DD
i(new)−DDi(old)と、j系統からのデー
タDDjのショット毎のジャンピング量ΔDDj=DD
j(new)−DDj(old)と、ジャンピング量の
大きい方ΔDDm=max(|ΔDDi|,|ΔDDj
|)とを用いて、|ΔDDi−ΔDDj|≧A・ΔDD
mが満足されるか否かを判断し、前記通知するステップ
は、|ΔDDi−ΔDDj|≧A・ΔDDmが満足され
るときに前記上位装置にエラー通知を行う。
【0026】請求項10記載の発明では、請求項1〜9
のいずれかの発明において、前記エラー情報には装置異
常が発生した時間も含まれ、前記エラー通知に基づいて
装置異常のログを格納するステップを更に備えた。請求
項11記載の発明では、請求項1〜10のいずれかの発
明において、前記複数の露光系統の前記コラム手段は、
夫々独立したステージ上に前記被露光物を搭載されてお
り、該ステージを互いにカウンタバランスを取るように
移動するステップを更に備えた。
【0027】上記の課題は、請求項12記載の、各々が
露光するべきパターンに関するデータを発生するパター
ン発生手段と、該パターン発生手段からのデータに基づ
いて荷電粒子ビームを偏向してステージ上の被露光物に
パターンを露光するコラム手段とを有し、夫々が同時に
同一パターンを露光する複数の露光系統と、該複数の露
光系統の対応する部分から得られるデータに基づいて装
置異常を検出する検出手段とを備えた荷電粒子ビーム露
光装置によっても達成できる。
【0028】請求項13記載の発明では、請求項12の
発明において、前記複数の露光系統の対応する部分から
得られるデータに基づいて装置異常が発生している箇
所、装置異常の状態及び装置異常が検出された系統の番
号等をエラー情報として上位装置に通知する通知手段を
更に備えた。
【0029】請求項14記載の発明では、請求項12又
は13の発明において、前記複数の露光系統の対応する
部分から得られるデータは、各露光系統のパターン発生
手段において発生されたパターンデータ、各露光系統の
該パターン発生手段のパターン補正手段においてパター
ンデータを補正して得たデータ、各露光系統の前記コラ
ム手段内の絞りアパーチャ部での電流値に関するデータ
及び各露光系統の該コラム手段内のウエハステージ部で
の反射荷電粒子ビーム強度に関するデータのうち、少な
くとも1つのデータである。
【0030】請求項15記載の発明では、請求項12〜
14のいずれかの発明において、前記検出手段は、前記
複数の露光系統の対応する部分から得られるデータのう
ち少なくとも2つの露光系統から得られるデータが不一
致であるか、或は、誤差が許容範囲外であると装置異常
を検出する。
【0031】請求項16記載の発明では、請求項13の
発明において、前記検出手段は、あるしきい値gを決め
ておき、時間をtとして2つの露光系統のパターン発生
手段において発生されたパターンデータを補正して得た
データをG(i,t),G(j,t)で示し、コラム手
段の状態の違いを考慮するためのパラメータをP,Q,
Oとすると、|P・G(i,t)−Q・G(j,t)−
O|≦gであるか|PG(i,t)−QG(j,t)−
O|>gであるかを検出し、前記通知手段は、前者の場
合はエラー信号を発生せず、後者の場合にエラー信号を
発生して前記上位装置に装置異常を通知する。
【0032】請求項17記載の発明では、請求項13の
発明において、前記検出手段は、ある範囲δを決めてお
き、時間をtとして2つの露光系統のコラム手段内の絞
りアパーチャ部での電流値に関するデータ又はウエハス
テージ部での反射荷電粒子ビーム強度に関するデータを
I(i,t),I(j,t)で示し、コラム手段間の電
流密度差を考慮するためのパラメータをR,Sとする
と、|R・I(i,t)−S・I(j,t)−O|≦δ
であるか|R・I(i,t)−S・I(j,t)−O|
>δであるかを検出し、前記通知手段は、前者の場合は
エラー信号を発生せず、後者の場合にエラー信号を発生
して前記上位装置に装置異常を通知する。
【0033】請求項18記載の発明では、請求項13の
発明において、前記検出手段は、Pd,Qd,Odをパ
ラメータ、δdを評価値とすると、i系統からのデータ
DDiとj系統からのデータDDjを用いて、絶対値で
ある||Pd・DDi−Qd・DDj|−|Od||と
該評価値δdとを比較し、前記通知手段は、該絶対値が
該評価値δdより大きいときに前記上位装置にエラー通
知を行う。
【0034】請求項19記載の発明では、請求項13の
発明において、前記検出手段は、Pd,Qd,Rdをパ
ラメータ、δdを評価値とすると、i系統からのデータ
DDiと、i系統からのデータDDiの1クロック周期
間の変化量をδDDi、j系統からのデータDDjを用
いて、絶対値である||Pd・DDi−Qd・DDj|
−|Rd・δDDi||と該評価値δdとを比較し、前
記通知手段は、該絶対値が該評価値δdより大きいとき
に前記上位装置にエラー通知を行う。
【0035】請求項20記載の発明では、請求項13の
発明において、前記検出手段は、Aをパラメータとする
と、i系統からのデータDDiの荷電粒子ビームのショ
ット毎のジャンピング量ΔDDi=DDi(new)−
DDi(old)と、j系統からのデータDDjのショ
ット毎のジャンピング量ΔDDj=DDj(new)−
DDj(old)と、ジャンピング量の大きい方ΔDD
m=max(|ΔDDi|,|ΔDDj|)とを用い
て、|ΔDDi−ΔDDj|≧A・ΔDDmが満足され
るか否かを判断し、前記通知手段は、|ΔDDi−ΔD
Dj|≧A・ΔDDmが満足されるときに前記上位装置
にエラー通知を行う。
【0036】請求項21記載の発明では、請求項12〜
20のいずれかの発明において、前記エラー情報には装
置異常が発生した時間も含まれ、前記エラー通知に基づ
いて装置異常のログを格納する格納手段を更に備えた。
請求項22記載の発明では、請求項12〜21のいずれ
かの発明において、前記複数の露光系統の前記コラム手
段は、夫々独立したステージ上に前記被露光物を搭載さ
れており、該ステージを互いにカウンタバランスを取る
ように移動する移動手段を更に備えた。
【0037】
【作用】請求項1記載の発明によれば、装置異常の発生
を、露光された被露光物を検査することなく、荷電粒子
ビーム露光装置の稼働中に確実に検出することができ、
荷電粒子ビーム露光装置の信頼性が向上されると共に、
複数の露光系統が設けられることにより露光のスループ
ットも露光系統の数だけ向上される。
【0038】請求項2記載の発明によれば、装置異常が
発生している箇所、装置異常の状態及び装置異常が検出
された系統の番号等を上位装置で管理できるので、装置
異常の特定及び修理が簡単である。請求項3記載の発明
によれば、各露光系統の各部での装置異常を確実に検出
することができる。
【0039】請求項4〜9記載の発明によれば、各露光
系統間の特性のバラツキを考慮して装置異常を検出する
ことができる。請求項10記載の発明によれば、装置異
常のログに基づいて、どの露光系統で露光されたどの被
露光物を検査する必要があるかを正確に特定することが
できる。
【0040】請求項11記載の発明によれば、各ステー
ジは、互いにカウンタバランスと取りながら移動するの
で、ステージの移動軌跡の各折り返し点でのステージの
加速度運動によるコラム手段への衝撃は互いに打ち消さ
れ、ステージが露光するパターンの粗密に応じて加速及
び減速されても、この加速及び減速の際にもコラム手段
への衝撃が互いに打ち消される。更に、ステージが移動
しても、複数コラム手段からなる装置全体の重心は移動
しない。この結果、コラム手段の揺れが確実に防止で
き、荷電粒子ビームの被露光物上の照射位置が安定しな
いために露光されるパターンの精度が劣化してしまうと
いった不都合を生じることもない。
【0041】従って、本発明によれば、装置異常の発生
が荷電粒子ビーム露光装置の稼働時に確実に検出できる
と共に、たとえ頻度の少ない装置異常であってもその原
因を早く特定できる。
【0042】
【実施例】図1は、本発明になる荷電粒子ビーム露光装
置の第1実施例の要部を示すブロック図である。同図
中、図14と実質的に同じ部分には同一符号を付す。本
実施例では、本発明が電子ビーム露光に適用されてお
り、本発明になる荷電粒子ビーム露光方法の第1実施例
を用いる。
【0043】本実施例では、ショットデータ分解・発生
部(パターン発生部)、パターン補正部及び電子ビーム
コラムが2系統設けられている。他方、バッファメモ
リ、クロックユニット、マスクメモリ及び主偏向器設定
ユニットは、1系統のみ設けられている。ウエハは各電
子ビームコラムに対して設けられているが、ウエハステ
ージは必ずしも2系統設ける必要はない。本実施例で
は、説明の便宜上、2系統の電子ビームコラムに対応し
て2つのウエハが単一のウエハステージ上に搭載されて
いるものとする。
【0044】図1中、電子ビーム露光装置は、2つの制
御系131−1,〜131−2及び2つの電子ビームコ
ラム130−1,130−2を有する。電子ビームコラ
ム130−1,130−2は、夫々図13に示す電子ビ
ームコラム130と同様の構成を有する。他方、制御系
131−1,131−2も、基本的には夫々図14に示
す制御系131と同様の構成を有するが、ここではバッ
ファメモリ123が2つの制御系131−1,131−
2で共通に使用されるものとする。制御系131−1
は、バッファメモリ123と、ショットデータ分解・発
生部124−1と、パターンデータ補正部125−1と
からなり、制御系131−2は、バッファメモリ123
と、ショットデータ分解・発生部124−2と、パター
ンデータ補正部125−2とからなる。
【0045】尚、図1において、クロックユニット12
2、マスクメモリ126、主偏向器設定ユニット127
及びメモリ129の図示は省略する。ショットデータ分
解・発生部124−1,124−2は、夫々バッファッ
メモリ123から読み出した同一データに基づいて露光
するべき同一パターンをショットに分解してショットデ
ータを発生するもので、図14に示す制御ユニット12
4に対応している。又、ショットデータ分解・発生部1
24−1,124−2の出力するショットデータは、比
較部1で比較され、比較結果がバス128を介してCP
U121へ通知される。
【0046】パターンデータ補正部125−1,125
−2は、夫々ショットデータ分解・発生部124−1,
124−2の出力を補正して補正されたショットデータ
を対応する電子ビームコラム130−1,130−2に
供給するもので、図14に示すデータ補正ユニット12
5に対応している。パターンデータ補正部125−1,
125−2が行う補正処理には、対応する電子ビームコ
ラム130−1,130−2に依存した各種座標変換の
補正演算が含まれる。パターンデータ補正部125−
1,125−2が出力するショットデータは、比較部2
で比較され、比較結果がバス128を介してCPU12
1へ通知される。又、パターンデータ補正部125−
1,125−2が出力するショットデータは、対応する
電子ビームコラム130−1,130−2にDAC及び
アナログ増幅器を介して供給される。これらのDAC及
びアナログ増幅器は、パターンデータ補正部125−
1,125−2の内部に組み込まれていても、外部に個
別に設けられていても良い。
【0047】電子ビームコラム130−1,130−2
から出力される電流値や反射電子強度等は、比較部3で
比較され、比較結果がバス128を介してCPU121
へ通知される。制御系131−1及び電子ビームコラム
130−1からなる露光装置部分と、制御系131−1
及び電子ビームコラム130−1からなる露光装置部分
とは、夫々同一データに基づいて同一パターンを同時に
露光する構成となっている。このため、各比較部1,
2,3で比較される一対のデータは、同一時点では装置
異常が発生しない限り本来一致するはずである。しか
し、実際には、各露光装置部分を構成する部分の特性の
バラツキ等により、露光装置部分間で多少の誤差が存在
する。
【0048】そこで、CPU121は、各比較部2,3
で比較される一対のデータの誤差が許容範囲内であれ
ば、装置異常の発生はないと判断する。他方、比較部
2,3のうち少なくとも一方の比較部で比較される一対
のデータの誤差が許容範囲外であると、装置異常が発生
したと判断してアラームを発行する。つまり、露光した
パターンを実際に検査することなく、装置異常の発生を
確実に検出することができる。又、CPU121は、比
較部1,2,3のうち、どの比較部からの比較結果が許
容範囲外であるかを判断することにより、装置異常の発
生原因を特定することができる。更に、上記装置異常の
検出及び装置異常の発生原因の特定は、電子ビーム露光
装置の稼働中に行うことができるので、露光動作におけ
る時間のロスはない。そして、CPU121は、装置異
常が発生した時間及び装置異常が取り除かれた時間を管
理することにより、装置異常の発生中に露光されて特に
検査する必要のある露光パターンを容易に特定すること
もできる。
【0049】図2は、パターン発生後のデータ比較部分
の一実施例を示すブロック図である。同図中、図1と同
一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図2
において、ショットデータ分解・発生部124−1,1
24−2は、同時にバッファメモリ123からの同じデ
ータを受け取って、系統の番号を夫々1,2として時間
をtで表すと、ショットデータD(1,t),D(2,
t)に分解する。
【0050】電子ビームコラム130−1,130−2
は、対応するウエハに同一パターンを露光するので、シ
ョットデータD(1,t),D(2,t)は常に一致し
ていなければならない。比較部1は、これらのショット
データD(1,t),D(2,t)が不一致であるとエ
ラー信号をバス128を介してCPU121に供給す
る。
【0051】これにより、CPU121は、比較部1か
らエラー信号が供給されないと、電子ビーム露光装置が
正常動作を行っていると判断する。他方、CPU121
は、比較部1からエラー信号を供給されると、電子ビー
ム露光装置のショットデータ分解・発生部124−1,
124−2以前の部分で、即ち、パターン発生部までの
部分で装置異常が発生したと判断してアラームを発行す
る。又、CPU121は、エラー信号が比較部1から発
生されたこと、エラー信号が発生された時刻、エラー信
号が消滅した時刻等をエラーログとして管理する。
【0052】図3は、パターンデータ補正後のデータ比
較部分の一実施例を示すブロック図である。同図中、図
1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略す
る。図3において、パターンデータ補正部125−1,
125−2は、同時に対応するショットデータ分解・発
生部124−1,124−2からの同じショットデータ
を受け取って、系統の番号を夫々1,2として時間をt
で表すと、パターンデータG(1,t),G(2,t)
に補正する。
【0053】電子ビームコラム130−1,130−2
は、対応するウエハに同一パターンを露光するので、パ
ターンデータG(1,t),G(2,t)は常に一致し
ていなければならない。しかし、実際には、パターンデ
ータG(1,t),G(2,t)は対応する電子ビーム
コラム130−1,130−2の状態に応じて多少異な
る。このため、比較部2は、これらのパターンデータG
(1,t),G(2,t)の誤差が所定の範囲外である
とエラー信号をバス128を介してCPU121に供給
する。
【0054】これにより、CPU121は、比較部2か
らエラー信号を供給されないと、電子ビーム露光装置が
正常動作を行っていると判断する。他方、CPU121
は、比較部2からエラー信号を供給されると、電子ビー
ム露光装置のパターンデータ補正部125−1,125
−2以前の部分で、即ち、パターン補正部までの部分で
装置異常が発生したと判断してアラームを発行する。
又、CPU121は、エラー信号が比較部2から発生さ
れたこと、エラー信号が発生された時刻、エラー信号が
消滅した時刻等をエラーログとして管理する。
【0055】パターンデータ補正部125−1,125
−2では、電子ビームコラム130−1,130−2の
状態に依存した補正演算が行われるので、電子ビームコ
ラム130−1,130−2の状態が厳密に同じになっ
ていない限り、これらのパターンデータ補正部125−
1,125−2から出力されるパターンデータG(1,
t),G(2,t)はコラム状態に依存した誤差を有す
る。この誤差はゼロではないが、両方の電子ビームコラ
ム130−1,130−2における偏向器やウエハ等の
配置が機械的な精度以内では一致しているので、パター
ンデータG(1,t),G(2,t)の誤差は補正量そ
のものよりは遥かに小さい。従って、比較部2では、あ
るしきい値gを決めておいて、コラム状態の違いを考慮
するためのパラメータをP,Q,Oとすると、|P・G
(1,t)−Q・G(2,t)−O|≦gであるか|P
G(1,t)−QG(2,t)−O|>gであるかを検
出する。前者の場合、比較部2はエラー信号を発生しな
いが、後者の場合にはエラー信号を発生してバス128
を介してCPU121に供給する。
【0056】図4は、電子ビームコラム部分のデータ比
較部分の一実施例をより詳細に示すブロック図である。
同図中、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明
は省略する。図4において、電子ビームコラム130−
1,130−2は、同時に対応するパターンデータ補正
部125−1,125−2からの同じパターンデータを
受け取って、同一パターンを対応するウエハ上に露光す
る。この際の電子ビームコラム130−1,130−2
の電流値は、夫々のコラムの円形絞りアパーチャ部又は
ウエハステージ部で周知の手段により測定できる。又、
電子ビームコラム130−1,130−2内で、各ウエ
ハの露光面から反射された電子の強度を周知の手段によ
り測定することもできる。測定された電流値又は反射電
子強度は、対応する電流−電圧(IV)変換器11−
1,11−2により数百μs〜数百msの時定数τで積
分される。これにより、IV変換器11−1,11−2
からは、系統の番号を夫々1,2として時間をtで表す
と、データI(1,t),I(2,t)が出力されて比
較部3に供給される。
【0057】図5は、電子ビームコラム130−1の一
実施例を示す図である。同図中、図13と同一部分には
同一符号を付し、その説明は省略する。図5において、
コラムの円形絞りアパーチャ107の電流値は、IV変
換回路11−1bにより積分されて、電流値を示すデー
タI(1,t)が図4の比較部3に供給される。他方、
ブロックマスク104の電流値は、IV変換回路11−
1aにより積分されて、反射電子強度を示すデータI
(1,t)が図4の比較部3に供給される。尚、上記円
形絞りアパーチャ107の電流値及び反射電子強度との
合成値をデータI(1,t)として図4の比較部3に供
給する構成としても良い。
【0058】図4に戻って説明すると、電子ビームコラ
ム130−1,130−2は、対応するウエハに同一パ
ターンを露光するので、データI(1,t),I(2,
t)は常に一致していなければならない。しかし、実際
には、データI(1,t),I(2,t)は対応する電
子ビームコラム130−1,130−2の状態に応じて
多少異なる。このため、比較部3は、これらのデータI
(1,t),I(2,t)の誤差が所定の範囲外である
とエラー信号をバス128を介してCPU121に供給
する。
【0059】これにより、CPU121は、比較部3か
らエラー信号を供給されないと、電子ビーム露光装置が
正常動作を行っていると判断する。他方、CPU121
は、比較部3からエラー信号を供給されると、電子ビー
ム露光装置の電子ビームコラム130−1,130−2
以前の部分で、即ち、パターン露光部までの部分で装置
異常が発生したと判断してアラームを発行する。又、C
PU121は、エラー信号が比較部3から発生されたこ
と、エラー信号が発生された時刻、エラー信号が消滅し
た時刻等をエラーログとして管理する。
【0060】上記電流値や反射電子強度等は、電子ビー
ムコラム130−1,130−2の状態に依存するの
で、電子ビームコラム130−1,130−2の状態が
厳密に同じになっていない限り、IV変換器11−1,
11−2から出力されるデータI(1,t),I(2,
t)はコラム状態に依存した誤差を有する。この誤差は
ゼロではないが、両方の電子ビームコラム130−1,
130−2における偏向器やウエハ等の配置が機械的な
精度以内では一致しているので、データI(1,t),
I(2,t)の誤差は常にある範囲δ内にある。従っ
て、比較部3では、上記範囲δを決めておいて、コラム
間の電流密度差を考慮するためのパラメータをR,Sと
すると、|R・I(1,t)−S・I(2,t)−O|
≦δであるか|R・I(1,t)−S・I(2,t)−
O|>δであるかを検出する。前者の場合、比較部3は
エラー信号を発生しないが、後者の場合にはエラー信号
を発生してバス128を介してCPU121に供給す
る。
【0061】次に、本発明になる荷電粒子ビーム露光装
置の第2実施例を説明する。図6は、第2実施例の要部
を示すブロック図である。同図中、図1と同一部分には
同一符号を付し、その説明は省略する。本実施例では、
本発明が電子ビーム露光に適用されており、本発明にな
る荷電粒子ビーム露光方法の第2実施例を用いる。
【0062】上記第1実施例では、2系統の各部におけ
るデータを用いて装置異常を検出しているが、本発明は
3系統以上のショットデータ分解・発生部(パターン発
生部)、パターン補正部及び電子ビームコラムの各部に
おけるデータを用いて装置異常を検出することが可能で
あることは言うまでもない。
【0063】第2実施例では、一例として、のショット
データ分解・発生部(パターン発生部)、パターン補正
部及び電子ビームコラムが3系統設けられている。第1
の系統は、ショットデータ分解・発生部124−1、パ
ターンデータ補正部125−1及び電子ビームコラム1
30−1からなる。第2の系統は、ショットデータ分解
・発生部124−2、パターンデータ補正部125−2
及び電子ビームコラム130−2からなる。又、第3の
系統は、ショットデータ分解・発生部124−3、パタ
ーンデータ補正部125−3及び電子ビームコラム13
0−3からなる。
【0064】異常判別ユニット21は、ショットデータ
分解・発生部124−1,124−2,124−3から
のデータD(1,t),D(2,t),D(3,t)を
比較して、これらのデータが状態A,B,Cのうちどの
状態を満足するかを判定して、必要に応じてバス128
を介してCPU121に通知する。状態Aは、全てのデ
ータD(1,t)〜D(3,t)が一致することを示
す。状態Bは、データD(1,t)〜D(3,t)のう
ち1つのデータのみが他の2つのデータと異なることを
示す。又、状態Cは、全てのデータD(1,t)〜D
(3,t)が異なることを示す。
【0065】異常判別ユニット21は、状態Aの場合は
特にCPU121に通知を行わない。状態Bの場合は、
装置異常が発生している箇所、装置異常の状態及び装置
異常が検出された系統の番号等をエラー情報としてCP
U121に通知する。例えば、データD(1,t)のみ
が他のデータD(2,t),D(3,t)と異なる場
合、装置異常が発生している箇所はショットデータ分解
・発生部124−1以前の部分であり、装置異常の状態
は例えばどの様なエラーであるかを示し、装置異常が検
出された系統の番号は「1」である。又、状態Cの場合
は、装置異常がショットデータ分解・発生部124−1
〜124−3以前の部分で、少なくとも2以上の系統で
発生しているので、この状態Cを示すために装置異常が
発生している箇所、装置異常の状態及び装置異常が検出
された系統の番号等をエラー情報としてCPU121へ
通知する。
【0066】又、異常判別ユニット21は、パターンデ
ータ補正部125−1,125−2,125−3からの
データG(1,t),G(2,t),G(3,t)を比
較して、これらのデータが状態A,B,Cのうちどの状
態を満足するかを判定して、必要に応じてバス128を
介してCPU121に通知する。状態Aは、全てのデー
タG(1,t)〜G(3,t)が許容範囲内にあること
を示す。状態Bは、データG(1,t)〜G(3,t)
のうち1つのデータのみが他の2つのデータと異なりこ
の許容範囲外にあることを示す。又、状態Cは、全ての
データG(1,t)〜G(3,t)が上記許容範囲外に
あることを示す。
【0067】異常判別ユニット21は、状態Aの場合は
特にCPU121に通知を行わない。状態Bの場合は、
装置異常が発生している箇所、装置異常の状態及び装置
異常が検出された系統の番号等をエラー情報としてCP
U121に通知する。例えば、データG(2,t)のみ
が他のデータG(1,t),G(3,t)と異なる場
合、装置異常が発生している箇所はパターンデータ補正
部125−2以前の部分であり、装置異常の状態は例え
ばどの様なエラーであるかを示し、装置異常が検出され
た系統の番号は「2」である。又、状態Cの場合は、装
置異常がパターンデータ補正部125−1〜125−3
以前の部分で、少なくとも2以上の系統で発生している
ので、この状態Cを示すために装置異常が発生している
箇所、装置異常の状態及び装置異常が検出された系統の
番号等をエラー情報としてCPU121へ通知する。
【0068】更に、異常判別ユニット21は、電子ビー
ムコラム130−1,130−2,130−3からのデ
ータI(1,t),I(2,t),I(3,t)を比較
して、これらのデータが状態A,B,Cのうちどの状態
を満足するかを判定して、必要に応じてバス128を介
してCPU121に通知する。状態Aは、全てのデータ
I(1,t)〜I(3,t)が許容範囲内にあることを
示す。状態Bは、データI(1,t)〜I(3,t)の
うち1つのデータのみが他の2つのデータと異なりこの
許容範囲外にあることを示す。又、状態Cは、全てのデ
ータI(1,t)〜I(3,t)が上記許容範囲外にあ
ることを示す。
【0069】異常判別ユニット21は、状態Aの場合は
特にCPU121に通知を行わない。状態Bの場合は、
装置異常が発生している箇所、装置異常の状態及び装置
異常が検出された系統の番号等をエラー情報としてCP
U121に通知する。例えば、データI(3,t)のみ
が他のデータI(1,t),I(2,t)と異なる場
合、装置異常が発生している箇所は電子ビームコラム1
30−3以前の部分であり、装置異常の状態は例えばど
の様なエラーであるかを示し、装置異常が検出された系
統の番号は「3」である。又、状態Cの場合は、装置異
常が電子ビームコラム130−1〜130−3以前の部
分で、少なくとも2以上の系統で発生しているので、こ
の状態Cを示すために装置異常が発生している箇所、装
置異常の状態及び装置異常が検出された系統の番号等を
エラー情報としてCPU121へ通知する。
【0070】図7は、異常判別ユニット21の動作を説
明するフローチャートである。同図中、ステップS1
は、状態Aであるか否かを判定し、判定結果がNOとな
ると、処理がステップS2へ進む。ステップS2は、状
態Bであるか否かを判定し、判定結果がYESである
と、ステップS3で装置異常が発生している箇所、装置
異常の状態及び装置異常が検出された系統の番号等をエ
ラー情報としてCPU121に通知する。他方、ステッ
プS2の判定結果がNOであると、ステップS4で状態
Cであるか否かを判定する。ステップS4の判定結果が
YESであると、少なくとも2以上の系統で発生してい
るので、この状態Cを示すために装置異常が発生してい
る箇所、装置異常の状態及び装置異常が検出された系統
の番号等をエラー情報としてCPU121へ通知する。
ステップS3,S5の後、又は、ステップS4の判定結
果がNOの場合には、処理がステップS1へ戻る。
【0071】この様な、図7に示す処理は、ショットデ
ータ分解・発生部124−1〜124−3の出力データ
D(1,t)〜D(3,t)、パターンデータ補正部1
25−1〜125−3の出力データG(1,t)〜G
(3,t)及び電子ビームコラム130−1〜130−
3の出力データI(1,t)〜I(3,t)の夫々に対
して行われる。又、この処理を、これら以外の部分にお
ける3系統からの出力データに対して行っても良いこと
は言うまでもない。
【0072】図8は、CPU121の動作の一実施例を
説明するフローチャートである。同図に示すCPU12
1の動作は、上記第1及び第2実施例のいずれにも適用
可能である。図8中、CPU121のエラー処理は、比
較部1〜3又は異常判別ユニット21からのエラー情報
通知があると、ステップS11により起動される。ステ
ップS12は、エラー情報通知に基づいてエラーログ情
報を図14に示すCPU121のメモリ129に格納す
る。エラーログ情報には、上記の如く、エラー(装置異
常)の発生箇所、エラーの状態、エラーの発生した系統
の番号等が含まれ、エラーログ情報はファイル形式でメ
モリ129に格納される。ステップS13は、同一原因
と判断できるエラーの頻度が一定値以下であるか否かを
判定し、判定結果がYESであればステップS14でア
ラームを発生する。アラームの発生は、種々の形態を取
り得るが、例えば、露光処理を施されたウエハにエラー
マーキングを行ったり、CPU121がメモリ129等
に格納して管理する露光状態管理ファイルにアラームを
書き込んだりしても良い。ステップS14の後に、処理
はステップS11へ戻る。
【0073】他方、ステップS13の判定結果がNOの
場合は、ステップS15でエラーログ情報を出力する。
エラーログ情報の出力は、例えば表示を行う方法でも印
刷を行う方法でも良い。オペレータは、ステップS16
において、出力されたエラーログ情報に基づきエラーの
発生箇所のより厳密な特定及びエラー状況の診断を行
い、ステップS17で電子ビーム露光装置の必要な箇所
の修理を行い、装置異常を取り除く。ステップS17の
後には、処理がステップS11へ戻り処理が再起動され
る。
【0074】尚、2系統以上から得られる補正後のパタ
ーンデータ、電流値又は反射電子強度等のデータを比較
してエラー信号の発生を決定する比較部又は以上判別ユ
ニットにおける判断基準は、上記実施例の基準に限定さ
れるものではない。判断基準の第1変形例としては、P
d,Qd,Odをパラメータ、δdを評価値とすると、
i系統からのデータDDiとj系統からのデータDDj
を用いて、絶対値である||Pd・DDi−Qd・DD
j|−|Od||と評価値δdとを比較する方法を用い
ても良い。この場合、絶対値が評価値δdより大きいと
きにCPU121にエラー通知を行う。
【0075】又、判断基準の第2変形例としては、P
d,Qd,Rdをパラメータ、δdを評価値とすると、
i系統からのデータDDiと、i系統からのデータDD
iの1クロック周期間の変化量をδDDi、j系統から
のデータDDjを用いて、絶対値である||Pd・DD
i−Qd・DDj|−|Rd・δDDi||と評価値δ
dとを比較する方法を用いても良い。この場合、絶対値
が評価値δdより大きいときにCPU121にエラー通
知を行う。つまり、i系統からのデータDDiとj系統
からのデータDDjとの差分が、各データの各クロック
毎のジャンピング量より大きくなった場合にのみ、CP
U121にエラー通知を行う。
【0076】又、判断基準の第3変形例としては、Aを
パラメータとすると、i系統からのデータDDiのショ
ット毎のジャンピング量ΔDDi=DDi(new)−
DDi(old)と、j系統からのデータDDjのショ
ット毎のジャンピング量ΔDDj=DDj(new)−
DDj(old)と、ジャンピング量の大きい方ΔDD
m=max(|ΔDDi|,|ΔDDj|)とを用い
て、|ΔDDi−ΔDDj|≧A・ΔDDmが満足され
る場合にCPU121にエラー通知を行う。他方、|Δ
DDi−ΔDDj|<A・ΔDDmが満足される場合に
は、エラー通知は行わない。
【0077】図9は、上記判断基準の第3変形例を用い
た場合のパターンデータ補正後のデータ比較部分の他の
実施例を示すブロック図である。同図中、図1と同一部
分には同一符号を付し、その説明は省略する。図9にお
いて、パターンデータ補正部125−1,125−2
は、同時に対応するショットデータ分解・発生部124
−1,124−2からの同じショットデータを受け取っ
て、系統の番号を夫々1及び2として時間をtで表す
と、パターンデータG(1,tk-1 ),G(1,
k ),G(1,tk+1),・・・及びG(2,tk-1),
G(2,tk ),G(2,tk+1),・・・)に補正す
る。
【0078】電子ビームコラム130−1,130−2
は、対応するウエハに同一パターンを露光するので、パ
ターンデータG(1,tk-1),G(1,tk ),G
(1,t k+1),・・・とG(2,tk-1),G(2,
k ),G(2,tk+1),・・・とは常に一致していな
ければならない。しかし、実際には、パターンデータG
(1,tk-1),G(1,tk ),G(1,tk+1),・・
・とG(2,tk-1),G(2,tk ),G(2,
k+1),・・・は対応する電子ビームコラム130−
1,130−2の状態に応じて多少異なる。このため、
比較部2は、これらのパターンデータG(1,tk-1),
G(1,tk ),G(1,tk+1),・・・とG(2,t
k- 1),G(2,tk ),G(2,tk+1),・・・の誤差
が所定の範囲外であるとエラー信号をバス128を介し
てCPU121に供給する。
【0079】これにより、CPU121は、比較部2か
らエラー信号を供給されないと、電子ビーム露光装置が
正常動作を行っていると判断する。他方、CPU121
は、比較部2からエラー信号を供給されると、電子ビー
ム露光装置のパターンデータ補正部125−1,125
−2以前の部分で、即ち、パターン補正部までの部分で
装置異常が発生したと判断してアラームを発行する。
又、CPU121は、エラー信号が比較部2から発生さ
れたこと、エラー信号が発生された時刻、エラー信号が
消滅した時刻等をエラーログとして管理する。
【0080】パターンデータ補正部125−1,125
−2では、電子ビームコラム130−1,130−2の
状態に依存した補正演算が行われるので、電子ビームコ
ラム130−1,130−2の状態が厳密に同じになっ
ていない限り、これらのパターンデータ補正部125−
1,125−2から出力されるパターンデータG(1,
k-1),G(1,tk ),G(1,tk+1),・・・とG
(2,tk-1),G(2,tk ),G(2,tk+1),・・
・はコラム状態に依存した誤差を有する。この誤差はゼ
ロではないが、両方の電子ビームコラム130−1,1
30−2における偏向器やウエハ等の配置が機械的な精
度以内では一致しているので、パターンデータG(1,
k-1),G(1,tk ),G(1,tk+1),・・・とG
(2,t k-1),G(2,tk ),G(2,tk+1),・・
・の誤差は補正量そのものよりは遥かに小さい。
【0081】比較部2は、算出部2−1及び通知部2−
2からなる。算出部2−1は、Aをパラメータとする
と、1系統からのデータG(1,tk )のショット毎の
ジャンピング量ΔG(1,tk )=G(1,tk+1)−G
(1,tk )と、2系統からのデータG(2,tk )シ
ョット毎のジャンピング量ΔG(2,tk )=G(2,
k+1)−G(2,tk )とから、大きい方のジャンピン
グ量ΔGm =max(|ΔG(1,tk )|,|ΔG
(2,tk )|)を算出する。他方、通知部2−2は、
|ΔG(1,tk )−ΔG(2,tk )|≧A・ΔGm
なる関係が満足されるか、|ΔG(1,tk )−ΔG
(2,tk )|<A・ΔGm なる関係が満足されるかを
判断する。通知部2−2は、前者の関係が満足される場
合には、CPU121にエラー通知を行う。
【0082】上記の如く、2以上の露光系統を設けて、
電子ビーム露光装置の各部分でのディジタルデータ、電
流値や反射電子強度等を露光系統間で比較することによ
り、装置異常の検出及び装置異常発生箇所の特定を、電
子ビーム露光装置の稼働中に露光動作に影響を与えずに
行うことができるので、障害解析が容易である。従っ
て、電子ビーム露光装置の稼働中に行う装置異常の検出
及び装置異常発生箇所の特定により、露光スループット
が低下することはない。又、Nを正の整数とすると、N
個の露光系統を設けることにより、露光スループットが
1露光系統の場合のN倍となる。
【0083】ところで、上記各実施例では、説明の便宜
上、単一のウエハステージ上にウエハが搭載されるもの
として説明したが、各電子ビームコラムに対して、つま
り、各ウエハに対して、1つのウエハステージ及び1つ
のステージ駆動部を設ける構成としても良い。
【0084】しかし、複数系統のウエハステージが一斉
に駆動されると、ウエハステージの移動軌跡の各折り返
し点で、ウエハステージの加速度運動による衝撃で電子
ビームコラムが揺れる現象が起こり得る。又、ウエハス
テージは、露光するパターンの粗密に応じて加速及び減
速されるので、この加速及び減速の際にも電子ビームコ
ラムが衝撃を受けて揺れる可能性がある。更に、ウエハ
ステージの移動に伴い、電子ビームコラムの重心が移動
してしまうため、重心の移動による電子ビームコラムの
揺れも起こり得る。この様に電子ビームコラムの揺れが
発生すると、電子ビームのウエハ上の照射位置が安定し
ないので、露光されるパターンの精度が劣化してしまう
可能性がある。
【0085】そこで、電子ビームコラムの揺れを確実に
防止し得る実施例について以下に説明する。図10は、
本発明になる荷電粒子ビーム露光装置の第3実施例の要
部を示す平面図である。本実施例では、本発明が電子ビ
ーム露光に適用されており、本発明になる荷電粒子ビー
ム露光方法の第3実施例を用いる。
【0086】図10において、ウエハステージ41−1
にはウエハ110−1が搭載されており、X軸駆動部4
2−1X及びY軸駆動部42−1YによりXY軸方向に
移動される。又、ウエハステージ41−2にはウエハ1
10−2が搭載されており、X軸駆動部42−2X及び
Y軸駆動部42−2YによりXY軸方向に移動される。
ウエハオートローダ45は、ウエハ搬送器44により搬
送されてくるウエハをウエハステージ41−1,41−
2上に自動的に搭載する。ウエハオートローダ45及び
ウエハ搬送器44には、周知の手段を用い得る。ウエハ
ステージ41−1,41−2は、夫々例えば上記第1実
施例における電子ビームコラム130−1,130−2
の一部である。尚、同図中、黒丸印は各電子ビームコラ
ム130−1,130−2の中心軸を示す。
【0087】本実施例では、ウエハ110−1,110
−2上に同一パターンが露光される。しかし、電子ビー
ムのウエハ110−1,110−2上の走査軌跡及びウ
エハステージ41−1,41−2の移動軌跡は、図9に
示すように、「x」印で示す点を基準にして点対称とな
るように、ウエハステージ41−1,41−2、X軸駆
動部42−1X,42−2X、Y軸駆動部42−1Y,
42−2Y及びウエハ110−1,110−2が配置さ
れている。
【0088】これにより、各ウエハステージ41−1,
41−2は、互いにカウンタバランスと取りながら移動
するので、ウエハステージ41−1,41−2の移動軌
跡の各折り返し点でのウエハステージ41−1,41−
2の加速度運動による電子ビームコラム130−1,1
30−2への衝撃は互いに打ち消される。又、ウエハス
テージ41−1,41−2が露光するパターンの粗密に
応じて加速及び減速されても、この加速及び減速の際に
も電子ビームコラム130−1,130−2への衝撃が
互いに打ち消される。更に、ウエハステージ41−1,
41−2が移動しても、電子ビームコラム130−1,
130−2からなる装置全体の重心は移動しない。従っ
て、本実施例では、電子ビームコラム130−1,13
0−2の揺れが確実に防止できるので、電子ビームのウ
エハ110−1,110−2上の照射位置が安定しない
ために露光されるパターンの精度が劣化してしまうとい
った不都合を生じることもない。
【0089】図11は、ウエハステージ41−1,41
−2の移動軌跡I,IIを示す図である。同図中、縦軸
はY軸方向の変位を示し、横軸は時間を示す。この図か
らも明らかな如く、ウエハステージ41−1,41−2
は互いに対称的な動きをするので、上記カウンタバラン
スが保たれる。
【0090】尚、ウエハステージの数は2に限定される
ものではなく、基本的には複数の電子ビームコラムから
なる装置の重心が各ウエハステージの移動によっても移
動しない構成であれば、2以上のウエハステージを設け
ても良い。各部の配置の容易さ等を考慮すると、ウエハ
ステージの数は、Mを正の整数とすると好ましくは2M
である。
【0091】図12及び図13は、夫々ウエハステージ
を4つ設けた場合のウエハステージの配置及び移動軌跡
を模式的に示す図である。図12の場合、上の2つのウ
エハステージ41−1,41−2が互いにカウンタバラ
ンスを取りながら移動し、下の2つのウエハステージ4
1−3,41−4が互いにカウンタバランスを取りなが
ら移動する。しかし、対角線上の2つのウエハステージ
41−1,41−4が互いにカウンタバランスを取りな
がら移動し、もう一方の対角線上の2つのウエハステー
ジ41−2,41−3が互いにカウンタバランスを取り
ながら移動するようにしても良い。
【0092】図13の場合、両端の2つのウエハステー
ジ41−1,41−2が互いにカウンタバランスを取り
ながら移動し、中程の2つのウエハステージ41−3,
41−4が互いにカウンタバランスを取りながら移動す
る。しかし、左側の2つのウエハステージ41−1,4
1−3が互いにカウンタバランスを取りながら移動し、
右側の2つのウエハステージ41−2,41−4が互い
にカウンタバランスを取りながら移動するようにしても
良い。
【0093】尚、上記各実施例では電子ビーム露光を例
に取って説明したが、本発明は荷電粒子ビーム露光であ
れば適用可能であることは言うまでもない。以上、本発
明を実施例により説明したが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変
形及び改良が可能であることは言うまでもない。
【0094】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、装置異常
の発生を、露光された被露光物を検査することなく、荷
電粒子ビーム露光装置の稼働中に確実に検出することが
でき、荷電粒子ビーム露光装置の信頼性が向上されると
共に、複数の露光系統が設けられることにより露光のス
ループットも露光系統の数だけ向上される。
【0095】請求項2記載の発明によれば、装置異常が
発生している箇所、装置異常の状態及び装置異常が検出
された系統の番号等を上位装置で管理できるので、装置
異常の特定及び修理が簡単である。請求項3記載の発明
によれば、各露光系統の各部での装置異常を確実に検出
することができる。
【0096】請求項4〜9記載の発明によれば、各露光
系統間の特性のバラツキを考慮して装置異常を検出する
ことができる。請求項10記載の発明によれば、装置異
常のログに基づいて、どの露光系統で露光されたどの被
露光物を検査する必要があるかを正確に特定することが
できる。
【0097】請求項11記載の発明によれば、各ステー
ジは、互いにカウンタバランスと取りながら移動するの
で、ステージの移動軌跡の各折り返し点でのステージの
加速度運動によるコラム手段への衝撃は互いに打ち消さ
れ、ステージが露光するパターンの粗密に応じて加速及
び減速されても、この加速及び減速の際にもコラム手段
への衝撃が互いに打ち消される。更に、ステージが移動
しても、複数コラム手段からなる装置全体の重心は移動
しない。この結果、コラム手段の揺れが確実に防止で
き、荷電粒子ビームの被露光物上の照射位置が安定しな
いために露光されるパターンの精度が劣化してしまうと
いった不都合を生じることもない。
【0098】従って、本発明によれば、装置異常の発生
が荷電粒子ビーム露光装置の稼働時に確実に検出できる
と共に、たとえ頻度の少ない装置異常であってもその原
因を早く特定できるので、実用的には極めて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる荷電粒子ビーム露光装置の第1実
施例の要部を示すブロック図である。
【図2】パターン発生後のデータ比較部分の一実施例を
示すブロック図である。
【図3】パターンデータ補正後のデータ比較部分の一実
施例を示すブロック図である。
【図4】電子ビームコラム部分のデータ比較部分の一実
施例をより詳細に示すブロック図である。
【図5】電子ビームコラムの一実施例を示す図である。
【図6】本発明になる荷電粒子ビーム露光装置の第2実
施例の要部を示すブロック図である。
【図7】異常判別ユニットの動作を説明するフローチャ
ートである。
【図8】CPUの動作の一実施例を説明するフローチャ
ートである。
【図9】パターンデータ補正後のデータ比較部分の他の
実施例を示すブロック図である。
【図10】本発明になる荷電粒子ビーム露光装置の第3
実施例の要部を示す平面図である。
【図11】ウエハステージの移動軌跡を示す図である。
【図12】ウエハステージを4つ設けた場合のウエハス
テージの配置及び移動軌跡を模式的に示す図である。
【図13】ウエハステージを4つ設けた場合のウエハス
テージの配置及び移動軌跡を模式的に示す図である。
【図14】ブロック露光を用いる従来の電子ビーム露光
装置の一例を示す図である。
【図15】メモリ用のブロックマスクの一例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1〜3 比較部 11−1,11−2 IV変換器 21 異常判別ユニット 41−1〜41−4 ウエハステージ 42−1X,42−2X X軸駆動部 42−1Y,42−2Y Y軸駆動部 44 ウエハ搬送器 45 ウエハオートローダ 121 CPU 123 バッファメモリ 124−1〜124−3 ショットデータ分解・発
生部 125−1〜125−3 パターンデータ補正部 130−1〜130−3 電子ビームコラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 和司 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 池田 徹 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 高畑 公二 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が露光するべきパターンに関するデ
    ータを発生するパターン発生手段と、該パターン発生手
    段からのデータに基づいて荷電粒子ビームを偏向してス
    テージ上の被露光物にパターンを露光するコラム手段と
    を有し、夫々が同時に同一パターンを露光する複数の露
    光系統を備えた荷電粒子ビーム露光装置において、 該複数の露光系統の対応する部分から得られるデータに
    基づいて装置異常を露光動作中に検出するステップを備
    えた、荷電粒子ビーム露光方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の露光系統の対応する部分から
    得られるデータに基づいて装置異常が発生している箇
    所、装置異常の状態及び装置異常が検出された系統の番
    号等をエラー情報として上位装置に通知するステップを
    更に備えた、請求項1記載の荷電粒子ビーム露光方法。
  3. 【請求項3】 前記複数の露光系統の対応する部分から
    得られるデータは、各露光系統のパターン発生手段にお
    いて発生されたパターンデータ、各露光系統の該パター
    ン発生手段のパターン補正手段においてパターンデータ
    を補正して得たデータ、各露光系統の前記コラム手段内
    の絞りアパーチャ部での電流値に関するデータ及び各露
    光系統の該コラム手段内のウエハステージ部での反射荷
    電粒子ビーム強度に関するデータのうち、少なくとも1
    つのデータである、請求項1又は2記載の荷電粒子ビー
    ム露光方法。
  4. 【請求項4】 前記装置異常を検出するステップは、前
    記複数の露光系統の対応する部分から得られるデータの
    うち少なくとも2つの露光系統から得られるデータが不
    一致であるか、或は、誤差が許容範囲外であると装置異
    常を検出する、請求項1〜3のうちいずれか1項記載の
    荷電粒子ビーム露光方法。
  5. 【請求項5】 前記装置異常を検出するステップは、あ
    るしきい値gを決めておき、時間をtとして2つの露光
    系統のパターン発生手段において発生されたパターンデ
    ータを補正して得たデータをG(i,t),G(j,
    t)で示し、コラム手段の状態の違いを考慮するための
    パラメータをP,Q,Oとすると、|P・G(i,t)
    −Q・G(j,t)−O|≦gであるか|PG(i,
    t)−QG(j,t)−O|>gであるかを検出し、前
    記通知するステップは、前者の場合はエラー信号を発生
    せず、後者の場合にエラー信号を発生して前記上位装置
    に装置異常を通知する、請求項2記載の荷電粒子ビーム
    露光方法。
  6. 【請求項6】 前記装置異常を検出するステップは、あ
    る範囲δを決めておき、時間をtとして2つの露光系統
    のコラム手段内の絞りアパーチャ部での電流値に関する
    データ又はウエハステージ部での反射荷電粒子ビーム強
    度に関するデータをI(i,t),I(j,t)で示
    し、コラム手段間の電流密度差を考慮するためのパラメ
    ータをR,Sとすると、|R・I(i,t)−S・I
    (j,t)−O|≦δであるか|R・I(i,t)−S
    ・I(j,t)−O|>δであるかを検出し、前記通知
    するステップは、前者の場合はエラー信号を発生せず、
    後者の場合にエラー信号を発生して前記上位装置に装置
    異常を通知する、請求項2記載の荷電粒子ビーム露光方
    法。
  7. 【請求項7】 前記装置異常を検出するステップは、P
    d,Qd,Odをパラメータ、δdを評価値とすると、
    i系統からのデータDDiとj系統からのデータDDj
    を用いて、絶対値である||Pd・DDi−Qd・DD
    j|−|Od||と該評価値δdとを比較し、前記通知
    するステップは、該絶対値が該評価値δdより大きいと
    きに前記上位装置にエラー通知を行う、請求項2記載の
    荷電粒子ビーム露光方法。
  8. 【請求項8】 前記装置異常を検出するステップは、P
    d,Qd,Rdをパラメータ、δdを評価値とすると、
    i系統からのデータDDiと、i系統からのデータDD
    iの1クロック周期間の変化量をδDDi、j系統から
    のデータDDjを用いて、絶対値である||Pd・DD
    i−Qd・DDj|−|Rd・δDDi||と該評価値
    δdとを比較し、前記通知するステップは、該絶対値が
    該評価値δdより大きいときに前記上位装置にエラー通
    知を行う、請求項2記載の荷電粒子ビーム露光方法。
  9. 【請求項9】 前記装置異常を検出するステップは、A
    をパラメータとすると、i系統からのデータDDiの荷
    電粒子ビームのショット毎のジャンピング量ΔDDi=
    DDi(new)−DDi(old)と、j系統からの
    データDDjのショット毎のジャンピング量ΔDDj=
    DDj(new)−DDj(old)と、ジャンピング
    量の大きい方ΔDDm=max(|ΔDDi|,|ΔD
    Dj|)とを用いて、|ΔDDi−ΔDDj|≧A・Δ
    DDmが満足されるか否かを判断し、前記通知するステ
    ップは、|ΔDDi−ΔDDj|≧A・ΔDDmが満足
    されるときに前記上位装置にエラー通知を行う、請求項
    2記載の荷電粒子ビーム露光方法。
  10. 【請求項10】 前記エラー情報には装置異常が発生し
    た時間も含まれ、前記エラー通知に基づいて装置異常の
    ログを格納するステップを更に備えた、請求項1〜9の
    うちいずれか1項記載の荷電粒子ビーム露光方法。
  11. 【請求項11】 前記複数の露光系統の前記コラム手段
    は、夫々独立したステージ上に前記被露光物を搭載され
    ており、 該ステージを互いにカウンタバランスを取るように移動
    するステップを更に備えた、請求項1〜10のうちいず
    れか1項記載の荷電粒子ビーム露光方法。
  12. 【請求項12】 各々が露光するべきパターンに関する
    データを発生するパターン発生手段と、該パターン発生
    手段からのデータに基づいて荷電粒子ビームを偏向して
    ステージ上の被露光物にパターンを露光するコラム手段
    とを有し、夫々が同時に同一パターンを露光する複数の
    露光系統と、 該複数の露光系統の対応する部分から得られるデータに
    基づいて装置異常を検出する検出手段とを備えた、荷電
    粒子ビーム露光装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の露光系統の対応する部分か
    ら得られるデータに基づいて装置異常が発生している箇
    所、装置異常の状態及び装置異常が検出された系統の番
    号等をエラー情報として上位装置に通知する通知手段を
    更に備えた、請求項12記載の荷電粒子ビーム露光装
    置。
  14. 【請求項14】 前記複数の露光系統の対応する部分か
    ら得られるデータは、各露光系統のパターン発生手段に
    おいて発生されたパターンデータ、各露光系統の該パタ
    ーン発生手段のパターン補正手段においてパターンデー
    タを補正して得たデータ、各露光系統の前記コラム手段
    内の絞りアパーチャ部での電流値に関するデータ及び各
    露光系統の該コラム手段内のウエハステージ部での反射
    荷電粒子ビーム強度に関するデータのうち、少なくとも
    1つのデータである、請求項12又は13記載の荷電粒
    子ビーム露光装置。
  15. 【請求項15】 前記検出手段は、前記複数の露光系統
    の対応する部分から得られるデータのうち少なくとも2
    つの露光系統から得られるデータが不一致であるか、或
    は、誤差が許容範囲外であると装置異常を検出する、請
    求項12〜14のうちいずれか1項記載の荷電粒子ビー
    ム露光装置。
  16. 【請求項16】 前記検出手段は、あるしきい値gを決
    めておき、時間をtとして2つの露光系統のパターン発
    生手段において発生されたパターンデータを補正して得
    たデータをG(i,t),G(j,t)で示し、コラム
    手段の状態の違いを考慮するためのパラメータをP,
    Q,Oとすると、|P・G(i,t)−Q・G(j,
    t)−O|≦gであるか|PG(i,t)−QG(j,
    t)−O|>gであるかを検出し、前記通知手段は、前
    者の場合はエラー信号を発生せず、後者の場合にエラー
    信号を発生して前記上位装置に装置異常を通知する、請
    求項13記載の荷電粒子ビーム露光装置。
  17. 【請求項17】 前記検出手段は、ある範囲δを決めて
    おき、時間をtとして2つの露光系統のコラム手段内の
    絞りアパーチャ部での電流値に関するデータ又はウエハ
    ステージ部での反射荷電粒子ビーム強度に関するデータ
    をI(i,t),I(j,t)で示し、コラム手段間の
    電流密度差を考慮するためのパラメータをR,Sとする
    と、|R・I(i,t)−S・I(j,t)−O|≦δ
    であるか|R・I(i,t)−S・I(j,t)−O|
    >δであるかを検出し、前記通知手段は、前者の場合は
    エラー信号を発生せず、後者の場合にエラー信号を発生
    して前記上位装置に装置異常を通知する、請求項13記
    載の荷電粒子ビーム露光装置。
  18. 【請求項18】 前記検出手段は、Pd,Qd,Odを
    パラメータ、δdを評価値とすると、i系統からのデー
    タDDiとj系統からのデータDDjを用いて、絶対値
    である||Pd・DDi−Qd・DDj|−|Od||
    と該評価値δdとを比較し、前記通知手段は、該絶対値
    が該評価値δdより大きいときに前記上位装置にエラー
    通知を行う、請求項13記載の荷電粒子ビーム露光装
    置。
  19. 【請求項19】 前記検出手段は、Pd,Qd,Rdを
    パラメータ、δdを評価値とすると、i系統からのデー
    タDDiと、i系統からのデータDDiの1クロック周
    期間の変化量をδDDi、j系統からのデータDDjを
    用いて、絶対値である||Pd・DDi−Qd・DDj
    |−|Rd・δDDi||と該評価値δdとを比較し、
    前記通知手段は、該絶対値が該評価値δdより大きいと
    きに前記上位装置にエラー通知を行う、請求項13記載
    の荷電粒子ビーム露光装置。
  20. 【請求項20】 前記検出手段は、Aをパラメータとす
    ると、i系統からのデータDDiの荷電粒子ビームのシ
    ョット毎のジャンピング量ΔDDi=DDi(new)
    −DDi(old)と、j系統からのデータDDjのシ
    ョット毎のジャンピング量ΔDDj=DDj(new)
    −DDj(old)と、ジャンピング量の大きい方ΔD
    Dm=max(|ΔDDi|,|ΔDDj|)とを用い
    て、|ΔDDi−ΔDDj|≧A・ΔDDmが満足され
    るか否かを判断し、前記通知手段は、|ΔDDi−ΔD
    Dj|≧A・ΔDDmが満足されるときに前記上位装置
    にエラー通知を行う、請求項13記載の荷電粒子ビーム
    露光装置。
  21. 【請求項21】 前記エラー情報には装置異常が発生し
    た時間も含まれ、前記エラー通知に基づいて装置異常の
    ログを格納する格納手段を更に備えた、請求項12〜2
    0のうちいずれか1項記載の荷電粒子ビーム露光装置。
  22. 【請求項22】 前記複数の露光系統の前記コラム手段
    は、夫々独立したステージ上に前記被露光物を搭載され
    ており、 該ステージを互いにカウンタバランスを取るように移動
    する移動手段を更に備えた、請求項12〜21のうちい
    ずれか1項記載の荷電粒子ビーム露光装置。
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