JPH0827835A - 油圧ショベル - Google Patents

油圧ショベル

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JPH0827835A
JPH0827835A JP32357294A JP32357294A JPH0827835A JP H0827835 A JPH0827835 A JP H0827835A JP 32357294 A JP32357294 A JP 32357294A JP 32357294 A JP32357294 A JP 32357294A JP H0827835 A JPH0827835 A JP H0827835A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エンジン以外に電動機を油圧ポンプの駆動源と
して備えた油圧ショベルにおいて、油圧源の構成を簡略
化、省スペース化し、もってトンネル工事や地下工事に
好適なコンパクト化された油圧ショベルを提供すると共
に、側方視界が良好であって、運転者に与えるエンジン
音レベルが低減でき、全体の重量バランス上も好適な構
成の油圧ショベルを提供する。 【構成】エンジン3を運転室1fの反対側の後部側方に
縦向きに設置し、エンジン3とその前方の電動機4とそ
の前方の油圧ポンプ2とを同軸上に設置する。エンジン
3の回転軸7と電動機4の回転軸8とをクラッチ9を介
して着脱自在に結合する。電動機4の回転軸にカップリ
ング10を介して油圧ポンプ2の入力軸11を直結し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧ポンプの駆動手段
としてエンジン以外に電動機を備えた油圧ショベル(本
明細書ではローディングショベルを含めて油圧ショベル
と称す)に係り、特に排気ガスが環境に悪影響を及ぼす
トンネル工事、地下工事あるいは工場において使用する
に好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ポンプを搭載した油圧ショベルは、
一般に、油圧ポンプの駆動源としてエンジンを使用して
いるから、作動により排気ガスを発生する。従ってトン
ネル工事、地下工事あるいは工場内での工事において
は、排気ガスが作業領域にこもって空気を汚染し、作業
者の健康を損ねたり、排気ガスが工場内の物質に悪影響
を与えたりする場合もある。このため、このような用途
を考慮して、図11(A)の平面図および同(B)の側
面図に示すように、油圧ショベル1(なお、油圧ショベ
ルは、下部走行体1a上に旋回装置1bを介して上部旋
回体1cを設置して本体を構成してなり、本例において
は、上部旋回体1cにローディングバケット1eを有す
る多関節アーム1dを取付けているが、バックホウバケ
ットとその多関節アームを取付ける場合もある)の上部
旋回体1cに、エンジン3により駆動される油圧ポンプ
2b以外に、電動機4により駆動される油圧ポンプ2a
を搭載することが行われ、この油圧ショベルは、野外の
電源のない現場における工事においてはエンジン3によ
り油圧ポンプ2bを作動させ、前記トンネル工事等の無
排気ガスが要求される作業現場や、電源のある作業現場
における作業は、電動機4により油圧ポンプ2aを作動
させて作業を行う。6aは油圧ポンプ2a用オイルクー
ラであり、5aはそのファン、6bはエンジン3用ラジ
エータおよび油圧ポンプ2b用オイルクーラであり、5
bはそのファンである。
【0003】図12は特開昭50−103126号公報
に開示された油圧式掘削機であり、上部旋回体1c上の
運転室1fの後方に、エンジン3と電動機4とを横並び
に搭載し、これらの出力軸を、それぞれのクラッチ機構
70、71と中間伝達機構72と共通のクラッチ機構7
3とを介して油圧ポンプ2の入力軸に結合したものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図11
(A)、(B)に示したように、エンジン3と電動機4
に対してそれぞれ別々の油圧ポンプ2b、2aを設置し
た従来の油圧ショベルにおいては、エンジン3により駆
動される油圧ポンプ系統と、電動機4により駆動される
油圧ポンプ系統の2系統を必要とし、このため、油圧源
の規模、重量、部品点数が増し、構成が煩雑になる上、
スペースをとり、油圧ショベルの価格の大幅な上昇を招
くという問題点があった。また、大型にならざるを得な
いエンジンが運転室1fの側方にあるために、側方視界
が悪くなる上、騒音源であるエンジンが運転室に近いた
めに、エンジン作動により油圧系統を作動させる場合に
は、運転者が被るエンジン音レベルが高くなるという問
題点があった。
【0005】また、図12に示した特開昭50−103
126号公報に記載のものは、エンジン3と電動機4と
を横並びに設置しているので、クラッチ機構70、7
1、73および中間伝達機構72の規模が大きくなり、
このため、やはり広い設置スペースが必要となり、その
結果、上部旋回体1cの小形化ができず、トンネル工事
や地下工事等のように、狭い作業空間において作業する
場合に好適なコンパクト化された油圧ショベルが実現し
にくいという問題点があった。
【0006】本発明は、上記した問題点に鑑み、エンジ
ン以外に電動機を油圧ポンプの駆動源として備えた油圧
ショベルにおいて、油圧源の構成を簡略化、省スペース
化し、もってトンネル工事や地下工事に好適なコンパク
ト化された油圧ショベルを提供すると共に、側方視界が
良好であって、運転者に与えるエンジン音レベルが低減
でき、全体の重量バランス上も好適な構成の油圧ショベ
ルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、油圧ショベルの上部旋回体に搭載する油
圧ポンプの駆動源としてエンジンと電動機とを備えると
ともに、エンジンを運転室の反対側の後部側方に縦向き
に設置し、該エンジンとその前方の電動機と該電動機の
前方の油圧ポンプとを同軸上に設置し、エンジンの回転
軸と電動機の回転軸とをクラッチを介して着脱自在に結
合し、電動機の回転軸にカップリングを介して前記油圧
ポンプの入力軸を直結したことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明において、電動機により油圧ポンプを駆
動する場合には、クラッチを釈放してエンジンの回転軸
と電動機の回転軸との結合を解く。そして、電動機の回
転軸の回転力が、該回転軸にカップリングを介して直結
された油圧ポンプの入力軸に伝達される。エンジンで油
圧ポンプを駆動する場合は、クラッチを投入し、エンジ
ンの回転軸の回転力を電動機の回転軸を介して油圧ポン
プの入力軸に伝達する。
【0009】
【実施例】図1は本発明の油圧ショベルの一実施例を示
す平面図、図2は該油圧ショベルを作業状態で示す左側
面図、図3は右側面図である。2は油圧ショベルの上部
旋回体1cに搭載した油圧ポンプ、3、4は油圧ポンプ
2の駆動源として備えられたエンジンと電動機である。
図1、図3の側面図に示すように、エンジン3は運転室
1fの反対側(右側)の後部側方に縦向きに設置し、該
エンジン3とその前方の電動機4と、該電動機4の前方
の油圧ポンプ2とを同軸上に設置し、エンジン3の回転
軸7と電動機4の回転軸8とをダブルカップリング20
およびクラッチ9を介して結合し、電動機4の回転軸8
をカップリング10を介して前記油圧ポンプ2の入力軸
11に直結する。6cはエンジン3用ラジエータ、6d
は油圧ポンプ2からなる油圧系統のオイルクーラであ
り、5はこれらから独立し、かつこれらに冷却風を送る
ラジエータ6cおよびオイルクーラ6d兼用のファン、
5cはその駆動用油圧モータであり、該ファン5は上部
旋回体1cの後部にボルト21により固定されて搭載さ
れたカウンタウエイト22内の空洞22a内に後述の構
造で収容される。前記エンジン3、電動機4、油圧ポン
プ2、ラジエータ6cおよびオイルクーラ6dはカバー
23により覆われる。
【0010】このように、作動時の発生音が大きなエン
ジン3を運転室1fの反対側の後方に設置することによ
り、運転室1f内において、運転者が被る騒音レベルが
低減される。また、高さが電動機4や油圧ポンプ2に比
べて大きなエンジン3が後方に位置することにより、図
3から分かるように、カバー23の高さを運転室1fの
側方において低くすることができ、これにより側方視界
が良好となる。また、重量が電動機4や油圧ポンプ2に
比べて大きなエンジン3が後方に位置することにより、
重量バランスが良くなり、カウンタウエイト22の重量
の低減に寄与できる。なお、本実施例においては、後方
の視界も確保するため、図2に示すように、運転室1f
の前方に設置したバックミラー31によって反射してト
ンネルの左側壁面が見えるように、上部旋回体1cの左
側に搭載された作動油タンク33や燃料タンク34のカ
バーに車幅灯37を取付け、また、図3に示すように、
右側の前記カバー23の側面後部にも車幅灯38を取付
けると共に、該車幅灯38ないしはトンネルの右側壁面
を見るためのバックミラー39を運転室から見えるよう
に、カバー23の段差部に取付けている。35はカウン
タウエイト22の中央上部の貫通穴に収容して設置した
後方確認用テレビカメラ、36は該カメラ35による撮
像を受像するテレビ受像機である。
【0011】図1、図2に示すように、上部旋回体1c
の運転室1fの後方(左側)には、フレーム40により
2段構えに機器収容部を構成し、下段に配電盤41の収
容室とバッテリー42およびその充電器43の収容室を
形成し、上段には前記作動油タンク33および燃料タン
ク34を搭載する。このように、配電盤41やバッテリ
ー42および充電器43等のように保守点検の頻度の高
いものを下段におくことにより、保守点検作業が容易と
なる。また、油圧ポンプ2が右側前方に設置されるか
ら、作動油タンク33が遠くなり、油圧ポンプ2と作動
油タンク33を同じ高さに設置すると油圧ポンプの吸込
み側にバキューム現象が生じやすくなるが、作動油タン
ク33を上段に置いて高くしておくことにより、油圧ポ
ンプ2の吸込み側に背圧をかけておくことができ、もっ
てバキューム現象の発生を押さえることができ、また、
このバキューム現象の発生を防止するための加圧タンク
を用いる必要がない。また、燃料タンク34も上段に置
くことにより、エンジン3への燃料タンク34からの燃
料の供給も円滑になる。また、このような2段構えに機
器収容部を設けて各機器を搭載することにより、上部旋
回体1c上のデッドスペースが有効利用でき、上部旋回
体1c上の配置がコンパクト化される。
【0012】また、図1〜図3において、44はケーブ
ルリールであり、これは前後向きに上部旋回体1c上に
設置され、電動機4に供給する電力や、充電器43によ
るバッテリ42充電のための電力を供給するケーブル4
5を巻くものであり、その後端部は、本体の旋回装置1
cの旋回中心O1に近くし、その後端部からケーブル4
5を巻取り繰り出すように構成すると共に、その後端部
上に、旋回中心O2が前記本体の旋回装置1cの旋回中
心O1に一致あるいは近くなるように、アクチュエータ
なしの旋回装置46を設置し、その被旋回側に、上部旋
回体1cに搭載された機器と干渉しないように、ケーブ
ル45を通すアーム47を水平に取付け、そのアーム4
7には、ケーブル45の巻取り繰り出しが円滑に行える
ように、縦横配置のローラ組48、49を取付けてい
る。これにより、トンネル工事等において、上部旋回体
1cの旋回に関わらず、アーム47が旋回装置46を介
して上部旋回体1cに対して旋回し、これによりケーブ
ル45の向きを維持し、すなわちトンネル入口側を向い
た姿勢でケーブル45が上部旋回体1c上の搭載機器と
干渉せずに電動機4等に電力を供給するようにしてい
る。
【0013】なお、ケーブル45の支持方式としては、
図4(A)と(B)に示す方式があり、図4(A)の方
式は、トンネル79の入口あるいはその近傍に電源80
を設置し、トンネル79の上部に、前記電源80にケー
ブル81を介して接続される中継具82を設け、油圧シ
ョベルAに搭載したケーブルリール44に巻かれたケー
ブル45を該中継具82に接続する方式である。この方
式の場合、ケーブルリール44に設けた例えば油圧モー
タからなるトルクモータ等によりケーブル45に一定の
張力を与えておき、油圧ショベルAによる掘削工事の進
行に連れて、ケーブル45を引き出しながら、図示のよ
うに空中にケーブル45を浮かせたままで作業を行うこ
とにより、ケーブルを地上に這わせる方式に比較して、
油圧ショベルAの掘削、排土作業に何ら支障をきたすこ
となく、また、地上のダンプトラックや他の建設機械に
対してケーブル45が邪魔になることもない。また、ケ
ーブル45を地上に這わせないため、土砂や水の影響も
少なく、漏電による事故も減少する。
【0014】図4(B)の方式は、トンネル79の側壁
に中継具82を取付け、該中継具82にケーブル45を
接続する方式であり、この場合は、掘削作業中にはトル
クモータには図4(A)に示したケーブル45を浮かせ
るような大きな油圧をかけず、上部旋回体1cが旋回し
ても、アーム47が常にトンネル入口側に向く程度の張
力とし、走行時にはトルクモータにかける油圧を上げて
ケーブルリール44でケーブル45を巻き取れる程度の
張力とする。
【0015】ここで、アーム47は旋回装置46におい
て旋回動作が円滑に行える作用も果たし、また、旋回装
置46の旋回中心O2およびリール44のケーブル45
の繰り出し部を本体の旋回装置1bの旋回中心O1に近
接させることにより、本体の旋回動作に伴うリール44
からの繰り出し巻取り量が微小ですみ、ケーブル45や
ローラ組48、49に無理な力を加えることもない。
【0016】図5の側面図および図6の背面図に示すよ
うに、前記ファン5および油圧モータ5cは、カウンタ
ウエイト22の右側に貫通して設けた風洞22a内に下
記の構造で取付ける。すなわち、風洞22aの上下面に
2個ずつブラケット50を溶接し、これらの上下のブラ
ケット50間に2本の取付けビーム51をボルト52に
より固定して並設し、これらのビーム51に、油圧モー
タ5cを有するファン5に固定したブラケット53をボ
ルト54により取付ける。風洞22aの後面には保護用
のネット55を取付ける。油圧モータ5cに作動油を供
給する油圧ホース57は、上部旋回体1cに配管された
油圧ホース(図示せず)に継手(図示せず)を介して着
脱するようになし、輸送時にはカウンタウエイト22に
ファン5および油圧モータ5cを収容した状態で輸送す
る。
【0017】このように、ファン5をラジエータ6cや
オイルクーラ6dから独立させてこれらに兼用すること
により、機器数を減らすことができ、経済化と省スペー
ス化が達成される。
【0018】また、図5に示すように、エンジン3、電
動機4、油圧ポンプ2は、一体の専用フレーム14上に
搭載し、該専用フレーム14を、上部旋回体1cのフレ
ーム12の上にブラケット13を介して設置している。
また、ブラケット13と専用フレーム14との間には防
振ゴム15を介装している。2cは電動機の回転軸8の
回転が動力伝達装置30を介して伝達されて回転するパ
イロット油圧ポンプである。
【0019】このように、上部旋回体1cのフレーム1
2上にエンジン3、電動機4、油圧ポンプ2を直接搭載
するのではなく、専用フレーム14上にこれらを搭載
し、該専用フレーム14を上部旋回体1cのフレーム1
2上に設置する構成とすることにより、予め専用フレー
ム14上に油圧ポンプ2、エンジン3および電動機4を
設置しておいてその専用フレーム14をフレーム12上
のブラケット13に設置するという工程で作業が行え、
これにより、各機器の軸の心合わせ作業と油圧ショベル
への搭載作業が区分けされ、油圧ポンプ2、エンジン3
および電動機4の同心設置が高精度で行えると共に、こ
れらの機器の設置作業が容易となる。また、専用フレー
ム14に敷いた防振ゴム15の作用により、油圧ポンプ
2、エンジン3および電動機4から上部旋回体1c側へ
の振動の伝達が防止され、振動による上部旋回体1cへ
の悪影響が防止される。
【0020】図7は前記クラッチ9およびダブルカップ
リング20の部分を示す縦断面図であり、本例はクラッ
チが電磁クラッチである場合について示す。16cは電
動機4の回転軸8に回り止めし、かつ軸方向に移動自在
に取付けられた可動筒、16dは該可動筒16cに軸受
18を介して取付けられたヨーク、16は該ヨーク16
dに保持されたコイル、17は前記スライドリング16
cにボルト付けヨークの役目も果たす電動機側クラッチ
板、19はエンジン3側クラッチ板である。該クラッチ
板19は、エンジン3のフライホイール59に対してダ
ブルカップリング20を介して結合されるスペーサ25
と、該スペーサ25にボルト付けされ、かつ軸受26を
介して回転軸8に嵌合されたクラッチ支え27と、該ク
ラッチ支え27にボルト付けされたクラッチ板間隔調整
用シム28を介して、該シム28にボルト付けすること
により取付けられる。そして、コイル16に通電するこ
とにより、電動機側クラッチ板17がエンジン3側クラ
ッチ板19に吸着してエンジン3の回転軸7の回転が電
動機4の回転軸8に伝達されるものである。
【0021】図7およびそのE−E断面図である図8に
示すように、ダブルカップリング20は、スプライン6
0を回り止めして内嵌した鋼管61の周囲に等間隔に配
設したほぼU字形をなす複数個(図示例は4個)のプラ
スチック製弾性体62と、該弾性体62の凹部内に嵌め
込んでフライホイール59にボルト64により固定した
鋳物でなるブロック65と、弾性体62の間に圧入して
鋼管61にボルト66により固定した鋳物でなるブロッ
ク67とからなる。クラッチ9側のカップリングも同様
に、スプライン60に嵌合される鋼管61、弾性体6
2、鋳物ブロック65、67およびボルト64、66か
らなる。
【0022】このように、弾性体62を有するカップリ
ングを2組備えたダブルカップリング20を設けること
により、エンジン3の始動時において、回転軸7の回転
反力が専用フレーム14で受けられ、回転軸7に歪みが
生じても、その歪みは弾性体62を有する2つのカップ
リングの弾性変形で吸収されるから、回転軸7、8やク
ラッチ9等の周辺機器に過大なストレスを発生させず、
これらの損傷を防止できる。
【0023】また、図9(A)、(B)は電動機4の運
転回路であり、図9(A)に示すように、三相誘導電動
機でなる電動機4の電源回路には、遮断器NFBと、開
閉器MC(図9(B)参照)の接点mcとの間に、遮断
器NFBが投入され電源回路が接続されていることを検
出するリレーX1〜X3を挿入すると共に、電動機4の
逆転を防止するために、電動機4に供給される電力の逆
相検出回路MRを設けている。なお、電動機4のコイル
のΔ−Y接続換えを行うスイッチも設けられるが、その
図示を省略している。
【0024】図9(B)において、PB1は電動機4起
動用押釦スイッチ、PB2は電動機4停止用押釦スイッ
チ、TRは自己保持用タイマーリレー、trはその限時
動作a接点、mrは前記逆相検出回路22が逆相を検出
するとオフとなる接点である。また、cr1は図10
(図10はクラッチ9およびエンジン3のスタータリレ
ーSRの制御回路である)に示すリレーCR1のb接点
であり、エンジン作動時には電動機4の作動を禁止する
手段として設けられたものである。
【0025】図10において、ksはエンジンのキース
イッチ(図示せず)の投入により励磁され、オフ操作に
より消磁されるリレー(図示せず)の接点、CR1は該
リレー接点ksが閉じることにより励磁されるクラッチ
投入用リレー、CR2は図9(A)に示した遮断器投入
検出用リレーX1〜X3の各接点x1〜x3の少なくと
も1つが閉じると励磁されるリレーであり、遮断器NF
Bが投入されると、エンジン3の作動を禁止するもので
ある。
【0026】図9(B)に示したように、クラッチ投入
用リレーCR1のb接点cr1は電動機4の起動回路に
押釦スイッチPB1と直列に接続して挿入されると共
に、図10に示すように、a接点cr1として、前記リ
レーCR2のb接点cr2に直列に接続されてクラッチ
コイル16に接続される。また、エンジン3のスタータ
リレー回路SRに対し、リレーCR2が励磁されると、
該スタータリレー回路SRの作動が禁止されるように、
リレーCR2のb接点cr2が設けられている。
【0027】いま、エンジン3のキースイッチをオンと
すると、リレー接点ksが閉じるため、リレーCR1が
励磁され、図10のa接点cr1が閉じる。この時、電
動機4の電源回路の遮断器NFBが投入されていれば、
すなわち電動機4が起動可能な状態になっていればリレ
ーX1〜X3が励磁され、接点x1〜x3が閉じている
から、リレーCR2は励磁され、そのb接点cr2が開
いているので、スタータリレー回路SRが作動せず、エ
ンジン3が起動せず、かつクラッチコイル16には通電
されないからクラッチが投入されない。すなわち、電動
機4の電源回路が投入されていればエンジンの起動は行
えない。遮断器NFBが開いていれば、リレーX1〜X
3が励磁されていないため、リレーCR2は消磁されて
おり、図10のb接点cr2が閉じているから、エンジ
ン起動とクラッチ投入が可能である。
【0028】一方、電動機4により油圧ポンプ2を作動
させる場合には、遮断器NFBを投入しておき、図9
(B)の押釦スイッチPB1を押す。この時、電源が逆
相に接続されていれば、すなわち誤接続等により電動機
4を逆回転させるように電源回路が接続されていれば、
逆相検出回路MRの接点mrは開いているため、開閉器
MCが励磁されず、電動機4を作動させることはできな
い。また、電源回路の接続が正しく行われていても、エ
ンジン3が作動していれば、図10においてリレーCR
1が励磁されているので、図9(B)のb接点cr1が
開いているので、開閉器MCが励磁されず、やはり電動
機4を作動させることはできない。すなわち、電源回路
が逆相に接続されておらず、エンジン3が作動していな
いことを条件として開閉器MCが励磁され、かつタイマ
ーリレーTRが励磁され、接点trが閉じて自己保持す
る。電動機4を停止させる場合には、押釦スイッチPB
2を押して開閉器MCおよびタイマーリレーTRを消磁
する。
【0029】このように、電動機4により油圧ポンプ2
を作動させるときには、リレーX1〜X3が励磁され、
接点x1〜x3が閉じているので、リレーCR2が励磁
され、そのb接点cr2が開くことにより、クラッチコ
イル16に通電されることはなく、クラッチ9を投入で
きず、エンジンを作動させることもできないことは前述
の通りである。
【0030】このように、エンジン3と電動機4は、電
動機4の電源回路が接続されている場合(なおこの代わ
りに、電動機4に実際に電源が供給されているか、ある
いは電動機4が作動しているかを判定してもよい)には
エンジン3を作動させることができず、エンジン3が作
動しているときには電動機4を作動させることができな
いようにしておくことにより、双方の原動機3、4が同
時に作動することによるこれらの原動機3、4やクラッ
チ9の損傷を防止できる。
【0031】
【発明の効果】請求項1によれば、エンジンと電動機と
で共通の油圧ポンプを作動させるように縦に配置したの
で、油圧ポンプやオイルクーラ等が1台ですみ、油圧源
の構成が簡略化されるのみならず、縦向きに各機器が接
続されるため、動力伝達装置も簡略化でき、その結果、
軽量化、小形化でき、これにより油圧ショベルの上部旋
回体への搭載スペースを狭くすることが可能となり、ト
ンネル工事や地下工事に好適な油圧ショベルが提供で
き、価格の低減も達成できる。また、作動時の発生音が
大きなエンジンを運転室の反対側の後方に設置したの
で、運転室内において、エンジンにより油圧ショベルを
運転する場合に、運転者が被る騒音レベルが低減され
る。また、高さが高いエンジンを後方に設置し、高さの
低い電動機や油圧ポンプを前方に設置したので、側方視
界が良好となる。また、重量大きなエンジンを後方に設
置し、電動機や油圧ポンプを前方に設置したので、重量
バランスが良くなり、カウンタウエイトの重量の低減に
寄与できる。
【0032】請求項2によれば、ラジエータやオイルク
ーラに冷却風を送るファンをラジエータやオイルクーラ
から独立させてこれらに兼用したので、機器数を減らす
ことができ、経済化と省スペース化が達成される。
【0033】請求項3によれば、運転室の後方の上部旋
回体上に、2段構えの機器収容部を設けて下段に配電盤
やバッテリおよび充電器等のように保守点検の頻度の高
いものを設置したので、保守点検作業が容易となる。ま
た、作動油タンクを上段に置いたので、油圧ポンプの吸
込み側に背圧をかけておくことができ、もってバキュー
ム現象の発生を押さえることができ、また、この現象の
発生を防止するための加圧タンクを用いる必要がない。
また、燃料タンクも上段に置いたので、エンジンへの燃
料の供給も円滑に行える。また、このような2段構えに
機器を搭載することにより、上部旋回体上のデッドスペ
ースが有効利用でき、上部旋回体上の配置がコンパクト
化される。
【0034】請求項4によれば、前記油圧ポンプ、電動
機およびエンジンを専用フレーム上に搭載し、該専用フ
レームを前記上部旋回体のフレーム上に防振ゴムを介し
て設置したので、油圧ポンプ、電動機およびエンジンの
各軸の心合わせ作業と油圧ショベルへの搭載作業が区分
けされて、油圧ポンプ、エンジンおよび電動機の同心設
置が高精度で行えると共に、これらの機器の設置作業が
容易となる。また、専用フレームに敷いた防振ゴムの作
用により、油圧ポンプ、エンジンおよび電動機から上部
旋回体側への振動の伝達が防止され、振動による上部旋
回体への悪影響が防止される。
【0035】請求項5によれば、油圧ポンプとクラッチ
との間に設けられエンジンの回転軸を弾性体を介してス
プラインに伝達するカップリングと、該スプラインの回
転を弾性体を介してクラッチの駆動側に伝達するカップ
リングとからなるダブルカップリングを備えたので、エ
ンジンの起動時において、回転軸の回転反力が専用フレ
ームで受けられ、回転軸に歪みが生じても、その歪みは
弾性体を有する2つのカップリングの弾性変形で吸収さ
れるから、回転軸やクラッチ等の周辺機器に過大なスト
レスを発生させず、これらの損傷を防止できる。
【0036】請求項6によれば、電動機とエンジンの一
方が作動しているときには他方の作動を禁止し、電動機
作動時にはクラッチを切る手段を設けたので、電動機と
エンジンとの競合によるこれらの原動機やクラッチの損
傷を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧ショベルの一実施例を示す平面図
である。
【図2】該実施例の油圧ショベルをトンネル内での作業
状態で示す左側面図である。
【図3】該実施例の油圧ショベルを示す右側面図であ
る。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ本実施例の油圧ショ
ベルによりトンネル内において作業を行う場合の電源供
給方式を示す側面図である。
【図5】該実施例の油圧ポンプ、電動機、エンジンの配
置を示す側面図である。
【図6】該実施例のファンの配置を示すカウンタウエイ
トの部分背面図である。
【図7】該実施例のクラッチおよびダブルカップリング
を示す縦断面図である。
【図8】図7のE−E断面図である。
【図9】該実施例の電動機の運転回路図である。
【図10】該実施例のクラッチおよびエンジンのスター
タの回路図である。
【図11】(A)は従来の油圧ショベルの平面図、
(B)はその側面図である。
【図12】従来の掘削機の配置例を示す平面図である。
【符号の説明】
1c:上部旋回体、2:油圧ポンプ、3:エンジン、
4:電動機、5:ファン、5c:油圧モータ、6c:ラ
ジエータ、6d:オイルクーラ、7、8:回転軸、9:
クラッチ、10:カップリング、11:入力軸、12:
上部旋回体のフレーム、14:専用フレーム、15:防
振ゴム、20:ダブルカップリング、22:カウンタウ
エイト、33:作動油タンク、34:燃料タンク、4
1:配電盤、42:バッテリ、43:充電器、60:ス
プライン、61:鋼管、62:弾性体、65、67:鋳
物ブロック

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧ショベルの上部旋回体に搭載する油圧
    ポンプの駆動源としてエンジンと電動機とを備えるとと
    もに、 エンジンを運転室の反対側の後部側方に縦向きに設置
    し、 該エンジンと、その前方の電動機と、該電動機の前方の
    油圧ポンプとを同軸上に設置し、 エンジンの回転軸と電動機の回転軸とをクラッチを介し
    て着脱自在に結合し、 電動機の回転軸にカップリングを介して前記油圧ポンプ
    の入力軸を直結したことを特徴とする油圧ショベル。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記油圧ポンプにより循環される作動油用のオイルクー
    ラと前記エンジンのラジエータとに冷却風を送るファン
    を、前記オイルクーラおよびラジエータに対して独立さ
    せて設置したことを特徴とする油圧ショベル。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記上部旋回体上の運転室の後方に2段の機器収容部を
    設け、その下段に配電盤およびバッテリを設置し、上段
    に燃料タンクと作動油タンクを設置したことを特徴とす
    る油圧ショベル。
  4. 【請求項4】請求項1から3までのいずれかにおいて、 前記油圧ポンプ、電動機およびエンジンを専用フレーム
    上に搭載し、該専用フレームを前記上部旋回体のフレー
    ム上に防振ゴムを介して設置したことを特徴とする油圧
    ショベル。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記油圧ポンプとクラッチとの間に設けられ、エンジン
    の回転軸の回転を弾性体を介してスプラインに伝達する
    カップリングと、該スプラインの回転を弾性体を介して
    クラッチの駆動側に伝達するカップリングとからなるダ
    ブルカップリングを備えたことを特徴とする油圧ショベ
    ル。
  6. 【請求項6】請求項1から5までのいずれかにおいて、 前記電動機の電源接続時に前記クラッチの投入およびエ
    ンジン作動を禁止する手段と、 エンジン作動時に電動機の作動を禁止する手段とを備え
    たことを特徴とする油圧ショベル。
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