JPH08277927A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

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JPH08277927A
JPH08277927A JP7901895A JP7901895A JPH08277927A JP H08277927 A JPH08277927 A JP H08277927A JP 7901895 A JP7901895 A JP 7901895A JP 7901895 A JP7901895 A JP 7901895A JP H08277927 A JPH08277927 A JP H08277927A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転数検出精度の悪化領域でのハンチング動
作を防止する。 【構成】 無段変速機の入力側の回転に同期してパルス
信号を発生する回転センサを用いて、そのパルス信号の
周期又は周波数を計測し、これに基づいて実入力回転数
Ninを検出する(S1)。目標入力回転数Ninset を設
定する(S1)。制御偏差Er=Ninset −Ninを算出
する(S3)。実入力回転数Ninに基づいて、周期計測
方式の場合は、Ninが大きい程、周波数計測方式の場合
は、Ninが小さい程、不感帯幅DNOを大きく設定する
(S4)。制御偏差Erの絶対値と不感帯幅DNOとを
比較して、|Er|≦DNOの場合は、フィードバック
制御を停止すべく、Er=0にする(S5,S6)。制
御偏差Erに基づいて、PID制御により、変速比制御
量を演算・出力して、変速比をフィードバック制御する
(S7,S8)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両においてエンジン
と駆動軸との間に備えられる無段変速機(CVT)の制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】無段変速機の変速制御に関し、目標入力
回転数(又は目標変速比)と実入力回転数(又は実変速
比)とが一致するように変速比をフィードバック制御す
る技術、及び、これらの差が所定の不感帯の幅内のとき
にフィードバック制御を停止する技術は、特開昭57−
161346号、特開昭61−233253号、特開平
1−15564号等に開示されている。
【0003】ここで、実入力回転数の検出には、無段変
速機の入力側の回転に同期してパルス信号を発生する入
力側回転センサを用いている。また、実変速比は、実入
力回転数/実出力回転数であるので、その検出には、入
力側回転センサの他、無段変速機の出力側の回転に同期
してパルス信号を発生する出力側回転センサを用いてい
る。
【0004】一般に回転センサの信号に基づいて回転数
を演算する方式としては、次の2種類の方式があり、広
く使われている(図12参照)。 (1)周期計測方式 回転センサからのパルス信号の周期(パルス信号の立上
がりから次のパルス信号の立上がりまでの時間)Tsen
(sec) を計測し、これに基づいて次式により回転数N(r
pm) を算出する。
【0005】N=60/(Tsen ×P) P:回転センサの1回転当たりのパルス数(歯数) (2)周波数計測方式 回転センサからのパルス信号の周波数(所定のウインド
ウ時間内のパルス数)CTを計測し、これに基づいて次
式により回転数N(rpm) を算出する。
【0006】N=(60×CT)/(Twin ×P) Twin :ウインドウ時間(sec) P:回転センサの1回転当たりのパルス数(歯数) 尚、回転センサの1回転当たりのパルス数(歯数)P
は、一般に、周期計測方式の場合に比べ、周波数計測方
式の場合の方が大きくなるよう設定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の周期
計測方式と周波数計測方式とを比較すると、周期計測方
式では、回転数が大きいほど、計測時間が短くなるため
に検出精度が悪化する傾向にあり(図13参照)、また、
周波数計測方式では、回転数が小さいほど、入力するパ
ルス数が減少するために検出精度が悪化する傾向にある
(図14参照)。
【0008】従って、目標入力回転数(又は目標変速
比)と実入力回転数(又は実変速比)とが一致するよう
に変速比をフィードバック制御するシステムで、回転数
検出精度の悪化領域にて、回転数あるいは変速比のばら
つき範囲内で制御を行うと、計測された偏差が真の偏差
と一致せず、制御目標値近傍で微小なハンチングを招く
可能性がある。
【0009】また、制御目標値近傍でアクチュエータが
絶え間無く作動するので、アクチュエータの耐久性の悪
化、使用電力の増大による燃費の悪化等が懸念される。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、周期計測方
式や周波数計測方式での回転数計測精度の悪化領域での
ハンチング動作を的確に防止することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明では、図1に示すように、無段変速機の目標入力
回転数を設定する目標入力回転数設定手段と、無段変速
機の入力側の回転に同期してパルス信号を発生する入力
側回転センサからのパルス信号の周期に基づいて無段変
速機の実入力回転数を検出する実入力回転数検出手段
と、目標入力回転数と実入力回転数とが一致するように
無段変速機の変速比をフィードバック制御する変速比フ
ィードバック制御手段と、目標入力回転数と実入力回転
数との差が所定の不感帯の幅内のときに前記フィードバ
ック制御を停止する制御停止手段と、を備える無段変速
機の制御装置において、前記不感帯の幅を実入力回転数
が大きくなるほど大きく設定する不感帯幅可変手段を設
けたことを特徴とする。
【0011】請求項2に係る発明では、図1において、
実入力回転数検出手段が、回転センサからのパルス信号
の周期に基づいて無段変速機の実入力回転数を検出する
もの(周期計測方式)ではなく、回転センサからのパル
ス信号の周波数に基づいて無段変速機の実入力回転数を
検出するもの(周波数計測方式)であることを前提と
し、不感帯幅可変手段を、不感帯の幅を実入力回転数が
小さくなるほど大きく設定するものとする。
【0012】請求項3に係る発明では、図2に示すよう
に、無段変速機の目標変速比を設定する目標変速比設定
手段と、無段変速機の入力側の回転に同期してパルス信
号を発生する入力側回転センサからのパルス信号の周期
に基づいて無段変速機の実入力回転数を検出する実入力
回転数検出手段と、無段変速機の出力側の回転に同期し
てパルス信号を発生する出力側回転センサからのパルス
信号の周期に基づいて無段変速機の実出力回転数を検出
する実出力回転数検出手段と、実入力回転数と実出力回
転数とから実変速比を算出する実変速比算出手段と、目
標変速比と実変速比とが一致するように無段変速機の変
速比をフィードバック制御する変速比フィードバック制
御手段と、目標変速比と実変速比との差が所定の不感帯
の幅内のときに前記フィードバック制御を停止する制御
停止手段と、を備える無段変速機の制御装置において、
前記不感帯の幅を実入力回転数及び実出力回転数が大き
くなるほど大きく設定する不感帯幅可変手段を設けたこ
とを特徴とする。
【0013】ここでの不感帯幅可変手段は、実入力回転
数と実出力回転数との積を算出する手段を有し、この積
が大きくなるほど不感帯の幅を大きく設定するものであ
ればよい(請求項4)。請求項5に係る発明では、図2
において、実入力回転数検出手段及び実出力回転数検出
手段が、回転センサからのパルス信号の周期に基づいて
無段変速機の実入力回転数及び実出力回転数を検出する
もの(周期計測方式)ではなく、回転センサからのパル
ス信号の周波数に基づいて無段変速機の実入力回転数及
び実出力回転数を検出するもの(周波数計測方式)であ
ることを前提とし、不感帯幅可変手段を、不感帯の幅を
実入力回転数及び実出力回転数が小さくなるほど大きく
設定するものとする。
【0014】ここでの不感帯幅可変手段は、実入力回転
数と実出力回転数との積を算出する手段を有し、この積
が小さくなるほど不感帯の幅を大きく設定するものであ
ればよい(請求項6)。
【0015】
【作用】請求項1に係る発明では、無段変速機の目標入
力回転数を設定する一方、実入力回転数を検出して、目
標入力回転数と実入力回転数とが一致するように無段変
速機の変速比をフィードバック制御する。実入力回転数
検出手段が周期計測方式の場合、実入力回転数が大きい
ほど、回転数検出精度が悪化する。従って、実入力回転
数が大きくなるほど不感帯の幅を大きくして、目標入力
回転数近傍でのフィードバック制御を停止し、これによ
ってハンチング動作を防止する。
【0016】請求項2に係る発明では、実入力回転数検
出手段が周波数計測方式であるので、実入力回転数が小
さいほど、回転数検出精度が悪化する。従って、実入力
回転数が小さくなるほど不感帯の幅を大きくして、目標
入力回転数近傍でのフィードバック制御を停止し、これ
によってハンチング動作を防止する。請求項3に係る発
明では、無段変速機の目標変速比を設定する一方、実入
力回転数と実出力回転数とを検出して実変速比を算出
し、目標変速比と実変速比とが一致するように無段変速
機の変速比をフィードバック制御する。
【0017】実入力回転数検出手段及び実出力回転数検
出手段が周期計測方式の場合、回転数が大きいほど、回
転数検出精度が悪化する。従って、回転数が大きくなる
ほど不感帯の幅を大きくして、目標変速比近傍でのフィ
ードバック制御を停止し、これによってハンチング動作
を防止する。ここで、実入力回転数と実出力回転数との
積を算出して、この積が大きくなるほど不感帯の幅を大
きく設定することにより、実入力回転数と実出力回転数
との両方を考慮することができる(請求項4)。
【0018】請求項5に係る発明では、実入力回転数検
出手段及び実出力回転数検出手段が周波数計測方式であ
るので、回転数が小さいほど、回転数検出精度が悪化す
る。従って、回転数が小さくなるほど不感帯の幅を大き
くして、目標変速比近傍でのフィードバック制御を停止
し、これによってハンチング動作を防止する。ここで、
実入力回転数と実出力回転数との積を算出して、この積
が小さくなるほど不感帯の幅を大きく設定することによ
り、実入力回転数と実出力回転数との両方を考慮するこ
とができる(請求項6)。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。図3はシ
ステム構成を示している。エンジン1の出力側に、ロン
グトラベルダンパ(回転変動吸収用のバネ式ダンパ)2
を介して、無段変速機(CVT)3が装備されている。
【0020】無段変速機3は、エンジン側のプライマリ
プーリ4と、駆動軸(デフ)側のセカンダリプーリ5
と、これらの間に巻掛けられたベルト6とを備え、プラ
イマリプーリ側アクチュエータ4aへの変速圧、及びセ
カンダリプーリ側アクチュエータ5aへのライン圧の調
整により、プーリ比を変化させて、変速比を無段階に変
化させることができるものである。但し、トロイダル式
等の他のCVTを用いてもよい。
【0021】変速圧及びライン圧は、オイルポンプ7に
つながる油圧回路8の油圧をリリーフ機能を有する電磁
弁(デューティソレノイド)9,10により制御して調圧
しており、電磁弁9,10はコントローラ11により制御さ
れる。従って、コントローラ11により、電磁弁9,10を
制御して、変速圧及びライン圧を制御することにより、
変速比を制御することができる。
【0022】変速比の制御のため、コントローラ11に
は、無段変速機3の実入力回転数Ninを検出すべく入力
側(プライマリプーリ4)の回転に同期してパルス信号
を発生する入力側回転センサ12、無段変速機3の実出力
回転数Nout を検出すべく出力側(セカンダリプーリ
5)の回転に同期してパルス信号を発生する出力側回転
センサ13、エンジン1のスロットル弁の開度(スロット
ル開度)TVOに対応した電圧信号を発生するポテンシ
ョメータ式のスロットルセンサ14等から、それぞれ検出
信号が入力されている。尚、入力側回転センサ12として
はエンジン回転センサ、出力側回転センサ13としては車
速センサを用いることができる。
【0023】コントローラ11は、これらの信号に基づい
て、内蔵のマイクロコンピュータにより変速比を設定
し、この変速比を得るように電磁弁9,10を制御して変
速制御を行う。尚、無段変速機3の出力側(セカンダリ
プーリ5)と駆動軸(デフ)との間には発進クラッチ15
を介在させてあり、この発進クラッチ15へのクラッチ圧
は電磁弁16により制御され、この電磁弁16もコントロー
ラ11により制御されるようになっている。
【0024】図4は変速制御ルーチンのフローチャート
である。尚、本ルーチンは単位時間毎に実行される。ス
テップ1(図にはS1と記してある。以下同様)では、
別ルーチンにより算出されている無段変速機の実入力回
転数Ninを読込む。ここで、周期計測方式の場合は図5
のルーチンによって実入力回転数Ninが算出され、周波
数計測方式の場合は図6のルーチンによって実入力回転
数Ninが算出される。
【0025】周期計測方式の場合の図5のルーチンにつ
いて説明する。本ルーチンは入力側回転センサ12からの
パルス信号の立上がりに同期して起動される。ステップ
101 では、タイマ(クロックパルスカウンタ)の値を読
込んで、パルス信号周期(パルス信号の立上がりから次
のパルス信号の立上がりまでの時間)Tsen (sec) を計
測する。ステップ102 では、次回のパルス信号周期の計
測のため、タイマをリセットして、0スタートさせる。
【0026】ステップ103 では、計測されたパルス信号
周期Tsen に基づいて、次式により実入力回転数Nin(r
pm) を算出する。 Nin=60/(Tsen ×P) P:回転センサの1回転当たりのパルス数(歯数) 周波数計測方式の場合の図6のルーチンについて説明す
る。
【0027】ステップ201 では、初期化のため、ウイン
ドウ時間計測用のタイマをリセットして、0スタートさ
せると共に、パルス数のカウント値CTをクリアする。
ステップ202 では、入力側回転センサ12からのパルス信
号の入力の有無を判定し、入力有りの時は、ステップ20
3 でカウント値CTをカウントアップする。ステップ20
4 では、タイマの値が所定のウインドウ時間Twin にな
ったか否かを判定し、ウインドウ時間Twin が経過する
までは、ステップ202 へ戻る。
【0028】ウインドウ時間Twin が経過すると、ステ
ップ204 からステップ205 へ進み、そのときのカウント
値Ccount 、すなわち、入力側回転センサ12からのパル
ス信号の周波数(所定のウインドウ時間Twin 内のパル
ス数)CTに基づいて、次式により実入力回転数Nin(r
pm) を算出する。算出後は、ステップ201 へ戻る。 Nin=(60×CT)/(Twin ×P) Twin :ウインドウ時間(sec) P:回転センサの1回転当たりのパルス数(歯数) 図4に戻って説明を続ける。
【0029】ステップ2では、少なくとも車速VSP
(実出力回転数Nout )に基づいて、より具体的には、
図7に示すようなマップを参照して、車速VSP(実出
力回転数Nout )とスロットル開度TVOとから、無段
変速機の目標入力回転数Ninset を設定する。尚、無段
変速機の実出力回転数Nout を用いる場合は、別ルーチ
ンにより算出されている実出力回転数Nout を読込んで
用いる。
【0030】周期計測方式の場合は図5と同様のルーチ
ンによって実出力回転数Nout が算出される。すなわ
ち、図5と同様のルーチンを出力側回転センサ13からの
パルス信号の立上がりに同期して起動することで、Nou
t =60/(Tsen ×P)として算出される。周波数計測
方式の場合は図6と同様のルーチンによって実出力回転
数Nout が算出される。すなわち、図6と同様のルーチ
ンで出力側回転センサ13からのパルス信号をカウントす
ることで、Nout =(60×CT)/(Twin ×P)とし
て算出される。
【0031】ステップ3では、目標入力回転数Ninset
と実出力回転数Ninとの差(制御偏差)Er=Ninset
−Ninを算出する。ステップ4では、マップを参照し、
実入力回転数Ninに基づいて、不感帯幅DNOを設定す
る。ここで、周期計測方式の場合は、図8の(1)に示
すように、実入力回転数Ninが大きくなるほど、不感帯
幅DNOを大きく設定する。周波数計測方式の場合は、
図8の(2)に示すように、実入力回転数Ninが小さく
なるほど、不感帯の幅DNOを大きく設定する。
【0032】ステップ5では、制御偏差Erの絶対値
と、不感帯幅DNOとを比較する。比較の結果、|Er
|≦DNOの場合は、制御偏差Erが不感帯の幅内であ
るので、フィードバック制御を実質的に停止すべく、ス
テップ6へ進んで、制御偏差Er=0にする。ステップ
7では、制御偏差Erに基づいて、周知のPID(比例
・積分・微分)制御により、変速比制御量を演算する
(図9参照)。
【0033】ステップ8では、演算された変速比制御量
に基づいて、電磁弁9,10に対しデューティ信号を出力
する。これにより、目標入力回転数Ninset と実入力回
転数Ninとが一致するように変速比がフィードバック制
御される。ここにおいて、周期計測方式の場合は、実入
力回転数Ninが大きいほど、回転数検出精度が悪化する
が、実入力回転数Ninが大きくなるほど不感帯の幅を大
きくして、目標入力回転数Ninset 近傍でのフィードバ
ック制御を停止するので、ハンチング動作を防止でき
る。
【0034】また、周波数計測方式の場合は、実入力回
転数Ninが小さいほど、回転数検出精度が悪化するが、
実入力回転数Ninが小さくなるほど不感帯の幅を大きく
して、目標入力回転数Ninset 近傍でのフィードバック
制御を停止するので、ハンチング動作を防止できる。
尚、本実施例においては、ステップ1の部分が別ルーチ
ンと共に実入力回転数検出手段に相当し、ステップ2の
部分が目標入力回転数設定手段に相当し、ステップ3,
7,8の部分が変速比フィードバック制御手段に相当
し、ステップ4の部分が不感帯幅可変手段に相当し、ス
テップ5,6の部分が制御停止手段に相当する。
【0035】次に、他の実施例について説明する。この
実施例は、目標変速比と実変速比とが一致するように変
速比をフィードバック制御するものである。図10は変速
制御ルーチンのフローチャートである。ステップ11で
は、別ルーチンにより算出されている無段変速機の実入
力回転数Ninを読込む。
【0036】ここで、周期計測方式の場合は図5のルー
チンによって実入力回転数Ninが算出され、周波数計測
方式の場合は図6のルーチンによって実入力回転数Nin
が算出される。ステップ12では、別ルーチンにより算出
されている無段変速機の実出力回転数Nout を読込む。
【0037】周期計測方式の場合は図5と同様のルーチ
ンによって実出力回転数Nout が算出される。すなわ
ち、図5と同様のルーチンを出力側回転センサ13からの
パルス信号の立上がりに同期して起動することで、Nou
t =60/(Tsen ×P)として算出される。周波数計測
方式の場合は図6と同様のルーチンによって実出力回転
数Nout が算出される。すなわち、図6と同様のルーチ
ンで出力側回転センサ13からのパルス信号をカウントす
ることで、Nout =(60×CT)/(Twin ×P)とし
て算出される。
【0038】ステップ13では、実入力回転数Ninと実出
力回転数Nout とから、実変速比R=Nin/Nout を算
出する。ステップ14では、マップを参照して、車速VS
P(実出力回転数Nout )とスロットル開度TVOとか
ら、無段変速機の目標変速比Rset を設定する。ステッ
プ15では、目標変速比Rset と実変速比Rとの差(制御
偏差)Er=Rset −Rを算出する。
【0039】ステップ16では、マップを参照し、実入力
回転数Ninと実出力回転数Nout との積(Nin×Nout
)に基づいて、不感帯幅DNOを設定する。ここで、
周期計測方式の場合は、図11の(1)に示すように、実
入力回転数Ninと実出力回転数Nout との積(Nin×N
out )が大きくなるほど、不感帯幅DNOを大きく設定
する。周波数計測方式の場合は、図11の(2)に示すよ
うに、前記積(Nin×Nout )が小さくなるほど、不感
帯の幅DNOを大きく設定する。
【0040】ステップ17では、制御偏差Erの絶対値
と、不感帯幅DNOとを比較する。比較の結果、|Er
|≦DNOの場合は、制御偏差Erが不感帯の幅内であ
るので、フィードバック制御を実質的に停止すべく、ス
テップ18へ進んで、制御偏差Er=0にする。ステップ
19では、制御偏差Erに基づいて、周知のPID(比例
・積分・微分)制御により、変速比制御量を演算する。
【0041】ステップ20では、演算された変速比制御量
に基づいて、電磁弁9,10に対しデューティ信号を出力
する。これにより、目標変速比Rset と実変速比Rinと
が一致するように変速比がフィードバック制御される。
ここにおいて、周期計測方式の場合は、実入力回転数N
in及び実出力回転数Nout が大きいほど、回転数検出精
度が悪化するが、Nin×Nout が大きくなるほど不感帯
の幅を大きくして、目標変速比Rset 近傍でのフィード
バック制御を停止するので、ハンチング動作を防止でき
る。
【0042】また、周波数計測方式の場合は、実入力回
転数Nin及び実出力回転数Nout が小さいほど、回転数
検出精度が悪化するが、Nin×Nout が小さくなるほど
不感帯の幅を大きくして、目標変速比Rset 近傍でのフ
ィードバック制御を停止するので、ハンチング動作を防
止できる。尚、本実施例においては、ステップ11の部分
が別ルーチンと共に実入力回転数検出手段に相当し、ス
テップ12の部分が別ルーチンと共に実出力回転数検出手
段に相当し、ステップ13の部分が実変速比算出手段に相
当し、ステップ14の部分が目標変速比設定手段に相当
し、ステップ15,19,20の部分が変速比フィードバック
制御手段に相当し、ステップ16の部分が不感帯幅可変手
段に相当し、ステップ17,18の部分が制御停止手段に相
当する。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る発明
によれば、周期計測方式の実入力回転数検出手段を備え
る場合に、回転数検出精度の悪化する高回転領域にて、
不感帯の幅を大きくして、目標入力回転数近傍でのフィ
ードバック制御を停止し、これによってハンチング動作
を防止できるという効果が得られる。
【0044】請求項2に係る発明によれば、周波数計測
方式の実入力回転数検出手段を備える場合に、回転数検
出精度の悪化する低回転領域にて、不感帯の幅を大きく
して、目標入力回転数近傍でのフィードバック制御を停
止し、これによってハンチング動作を防止できるという
効果が得られる。請求項3に係る発明によれば、周期計
測方式の実入力回転数検出手段及び実出力回転数検出手
段を備える場合に、回転数検出精度の悪化する高回転領
域にて、不感帯の幅を大きくして、目標変速比近傍での
フィードバック制御を停止し、これによってハンチング
動作を防止できるという効果が得られる。
【0045】更に請求項4に係る発明によれば、実入力
回転数と実出力回転数との積が大きくなるほど不感帯の
幅を大きく設定することにより、実入力回転数と実出力
回転数との両方を適切に考慮することができる。請求項
5に係る発明によれば、周波数計測方式の実入力回転数
検出手段及び実出力回転数検出手段を備える場合に、回
転数検出精度の悪化する低回転領域にて、不感帯の幅を
大きくして、目標変速比近傍でのフィードバック制御を
停止し、これによってハンチング動作を防止できるとい
う効果が得られる。
【0046】更に請求項6に係る発明によれば、実入力
回転数と実出力回転数との積が小さくなるほど不感帯の
幅を大きく設定することにより、実入力回転数と実出力
回転数との両方を適切に考慮することができる。また、
上記のようなハンチング動作の防止により、アクチュエ
ータの耐久性の向上、使用電力の節約による燃費の向上
等を期待できるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図(その
1)
【図2】 本発明の構成を示す機能ブロック図(その
2)
【図3】 本発明の一実施例を示すシステム図
【図4】 変速制御ルーチンのフローチャート
【図5】 周期計測方式の回転数検出ルーチンのフロー
チャート
【図6】 周波数計測方式の回転数検出ルーチンのフロ
ーチャート
【図7】 目標入力回転数設定用マップを示す図
【図8】 不感帯幅設定用マップを示す図
【図9】 PID演算部のブロック図
【図10】 本発明の他の実施例を示す変速制御ルーチン
のフローチャート
【図11】 不感帯幅設定用マップを示す図
【図12】 周期計測方式と周波数計測方式の説明図
【図13】 周期計測方式の計測誤差率について示す図
【図14】 周波数計測方式の計測誤差率について示す図
【符号の説明】
1 エンジン 3 無段変速機 4 プライマリプーリ 5 セカンダリプーリ 6 ベルト 9,10 電磁弁 11 コントローラ 12 入力側回転センサ 13 出力側回転センサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無段変速機の目標入力回転数を設定する目
    標入力回転数設定手段と、 無段変速機の入力側の回転に同期してパルス信号を発生
    する入力側回転センサからのパルス信号の周期に基づい
    て無段変速機の実入力回転数を検出する実入力回転数検
    出手段と、 目標入力回転数と実入力回転数とが一致するように無段
    変速機の変速比をフィードバック制御する変速比フィー
    ドバック制御手段と、 目標入力回転数と実入力回転数との差が所定の不感帯の
    幅内のときに前記フィードバック制御を停止する制御停
    止手段と、 を備える無段変速機の制御装置において、 前記不感帯の幅を実入力回転数が大きくなるほど大きく
    設定する不感帯幅可変手段を設けたことを特徴とする無
    段変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】無段変速機の目標入力回転数を設定する目
    標入力回転数設定手段と、 無段変速機の入力側の回転に同期してパルス信号を発生
    する入力側回転センサからのパルス信号の周波数に基づ
    いて無段変速機の実入力回転数を検出する実入力回転数
    検出手段と、 目標入力回転数と実入力回転数とが一致するように無段
    変速機の変速比をフィードバック制御する変速比フィー
    ドバック制御手段と、 目標入力回転数と実入力回転数との差が所定の不感帯の
    幅内のときに前記フィードバック制御を停止する制御停
    止手段と、 を備える無段変速機の制御装置において、 前記不感帯の幅を実入力回転数が小さくなるほど大きく
    設定する不感帯幅可変手段を設けたことを特徴とする無
    段変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】無段変速機の目標変速比を設定する目標変
    速比設定手段と、 無段変速機の入力側の回転に同期してパルス信号を発生
    する入力側回転センサからのパルス信号の周期に基づい
    て無段変速機の実入力回転数を検出する実入力回転数検
    出手段と、 無段変速機の出力側の回転に同期してパルス信号を発生
    する出力側回転センサからのパルス信号の周期に基づい
    て無段変速機の実出力回転数を検出する実出力回転数検
    出手段と、 実入力回転数と実出力回転数とから実変速比を算出する
    実変速比算出手段と、 目標変速比と実変速比とが一致するように無段変速機の
    変速比をフィードバック制御する変速比フィードバック
    制御手段と、 目標変速比と実変速比との差が所定の不感帯の幅内のと
    きに前記フィードバック制御を停止する制御停止手段
    と、 を備える無段変速機の制御装置において、 前記不感帯の幅を実入力回転数及び実出力回転数が大き
    くなるほど大きく設定する不感帯幅可変手段を設けたこ
    とを特徴とする無段変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】前記不感帯幅可変手段は、実入力回転数と
    実出力回転数との積を算出する手段を有し、この積が大
    きくなるほど不感帯の幅を大きく設定するものであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の無段変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】無段変速機の目標変速比を設定する目標変
    速比設定手段と、 無段変速機の入力側の回転に同期してパルス信号を発生
    する入力側回転センサからのパルス信号の周波数に基づ
    いて無段変速機の実入力回転数を検出する実入力回転数
    検出手段と、 無段変速機の出力側の回転に同期してパルス信号を発生
    する出力側回転センサからのパルス信号の周波数に基づ
    いて無段変速機の実出力回転数を検出する実出力回転数
    検出手段と、 実入力回転数と実出力回転数とから実変速比を算出する
    実変速比算出手段と、 目標変速比と実変速比とが一致するように無段変速機の
    変速比をフィードバック制御する変速比フィードバック
    制御手段と、 目標変速比と実変速比との差が所定の不感帯の幅内のと
    きに前記フィードバック制御を停止する制御停止手段
    と、 を備える無段変速機の制御装置において、 前記不感帯の幅を実入力回転数及び実出力回転数が小さ
    くなるほど大きく設定する不感帯幅可変手段を設けたこ
    とを特徴とする無段変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】前記不感帯幅可変手段は、実入力回転数と
    実出力回転数との積を算出する手段を有し、この積が小
    さくなるほど不感帯の幅を大きく設定するものであるこ
    とを特徴とする請求項5記載の無段変速機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6859709B2 (en) 2001-12-04 2005-02-22 Nissan Motor Co., Ltd. Enhanced ratio control to establish CVT ratio with excellent precision
JP2008002483A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Jatco Ltd ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP2008057587A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Toyota Motor Corp ベルト式無段変速機の変速制御装置

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