JPH08277766A - 始動モータ取り付け用ハウジング及びその製造方法 - Google Patents

始動モータ取り付け用ハウジング及びその製造方法

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JPH08277766A
JPH08277766A JP2118996A JP2118996A JPH08277766A JP H08277766 A JPH08277766 A JP H08277766A JP 2118996 A JP2118996 A JP 2118996A JP 2118996 A JP2118996 A JP 2118996A JP H08277766 A JPH08277766 A JP H08277766A
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housing
axis
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Hideki Ichikawa
秀樹 市川
Kenichi Shibayama
柴山  賢一
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】嵌合精度を劣化させることなく、工程簡素化を
実現可能な始動モータ取り付け用ハウジング及びその製
造方法を提供する。 【解決手段】エンジンの嵌合孔に嵌入される始動モータ
取り付け用ハウジングの筒部6の外周面に、3本以上の
突条20が筒部6の軸心に平行に形成され、突条20の
頂面には平滑な部分円柱面からなる当接面200が形成
される。特に、これら当接面200の周方向幅は、筒部
6の軸心を中心として5〜90度の角度範囲に設定さ
れ、隣接する任意の一対の当接面200は、筒部6の軸
心を中心として180度未満の角度の周方向幅を有する
間隙により隔てられる。このようにすれば、従来のよう
に始動モータ取り付け用ハウジングの筒部6の全外周面
を高精度に切削仕上げする必要がなく、それより格段に
小面積である突条20の頂面だけを平滑化して当接面2
00とすればよく切削仕上げ工程を簡素化することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、始動モータをエン
ジン(内燃機関)に固定するための始動モータ取り付け
用ハウジング及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】内燃機関への始動モ−タの従来の取り付け
方式を図18を参照して説明する。内燃機関本体の側壁
100には、開口部(嵌合穴)2がリングギヤ1に近接
して設けられている。始動モ−タ4には始動モータ取り
付け用ハウジング(取り付けフレームともいう)5が一
体に組付けされており、取り付けフレーム5に形成され
た円柱形状のインロ−部(筒部)60は側壁100の開
口部2に挿入されている。その後、ピニオンギヤ3とリ
ングギヤ1との噛合を可能とするために、ボルト9がフ
ランジ部7の取り付け穴8に挿入された後、内燃機関の
側壁100に螺入される。以下、その具体的な事例を図
19、図20を参照して説明する。
【0003】まず、ピニオン軸を受承する軸受けが圧入
される軸受孔90及び内燃機関取り付け面(平面部)1
0を基準としてモ−タ取り付け面11を切削加工する。
モ−タ取り付け面11は始動モータのモ−タ回転軸に対
して垂直な平面とされ、防水性が確保される。次に、モ
−タ回転軸と同軸となるようにモ−タ取り付け用のイン
ロ−部(嵌合穴)12を切削する。次に、モ−タ取り付
け面11及びモ−タ取り付け用のインロ−部12を基準
としてモ−タ回転軸と同軸となるように内燃機関取り付
け用のインロ−部60を旋盤により旋削加工して形成す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た円筒形状のインロ−部(筒部)60を側壁100の開
口部(嵌合穴)2に嵌合して始動モータ4を内燃機関
(エンジン)に取り付ける従来の嵌合方法では、嵌合後
のがたを排除するためにインロ−部60と嵌合穴2との
間のクリアランスをできるだけ減少する必要があるが、
クリアランスを減らし過ぎると、嵌合作業が困難とな
る。
【0005】また、この許されるクリアランスを得るた
めに、インロ−部60の外周面を上述した旋盤加工で高
い寸法精度に形成する必要がある。しかし、旋盤加工は
ワーク(取り付けフレーム)5の着脱と所定回転数での
一定時間の回転を必須とし、本質的に加工に時間が掛か
り、生産性の向上が容易ではなかった。特に、取り付け
フレーム5が径方向断面において異形であるためにその
チャッキング作業が容易ではなく、作業能率の向上が困
難であった。
【0006】例えば、図20において、インロ−部60
は、先に旋削された軸受孔90及びモ−タ取り付け用の
インロ−部(嵌合穴)12と同軸に形成する必要があ
る。なお、これら軸受孔90及びモ−タ取り付け用のイ
ンロ−部(嵌合穴)12は内周面であり回転するバイト
を用いればワーク5を回転させることなく容易に切削可
能である。また、図20からわかるように、相対的に径
大なインロ−部(嵌合穴)12の側(図20の上側)に
設けたバイトにより軸受孔90及びインロ−部(嵌合
穴)12を同時にあるいは順次に切削することができ
る。
【0007】これに対し、インロ−部60の切削は、ど
うしてもバイトを図20の下側に設けたバイトを回転さ
せつつ上側へ送るか、又はワーク5を回転させつつ径内
方向へ送るかしなければならず、このためこれら軸受孔
90及びモ−タ取り付け用のインロ−部(嵌合穴)12
の加工後、軸心合わせ及びチャッキングを再度実施する
必要がある、作業が複雑であり、能率が悪かった。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、嵌合後のがたを防止しつつ嵌合作業及び嵌合面の
仕上げ作業の簡素化を実現した始動モータ取り付け用ハ
ウジング及びその製造方法を提供することを、その目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の手段で
は、エンジンの嵌合穴に嵌入される始動モータ取り付け
用ハウジングの筒部の外周面に、3本以上の突条が筒部
の軸心に平行に形成され、突条に嵌合穴の内周面にそれ
ぞれ当接する平滑な(好ましくは部分円柱面からなる)
当接面が形成される。特に、これら当接面の周方向幅
は、筒部の軸心を中心として5〜90度の角度範囲に設
定され、隣接する任意の一対の当接面は、筒部の軸心を
中心として互いに180度未満の角度だけ離れて配置さ
れている。
【0010】このようにすれば以下の作用効果を奏す
る。まず、本手段における当接面は互いに所定間隔隔て
て3個以上形成されるだけであるので、従来の精密円柱
面からなる当接面より嵌合作業が簡単となる。具体的に
説明すれば、従来の嵌合では当接面の全周にわたってク
リアランスが所定範囲内となるように位置合わせする必
要があるのに対し、本手段における嵌合では各当接面に
おいてクリアランスが所定範囲内となるように位置合わ
せすればよく、更に嵌合時の摩擦抵抗も少ないのでその
分だけ嵌合作業が簡単となる。例えば突条の当接面が互
いに120度離れて形成される場合、まず任意の一つの
当接面を嵌合穴の内周面に密着させつつ(クリアランス
を0としつつ)軸方向に押し込めば残りの二つの当接面
に大きなクリアランスを与えることができ、円滑な嵌合
が実現する。
【0011】次に、従来のように始動モータ取り付け用
ハウジングの筒部の全外周面を高精度に切削仕上げする
必要がなく、それより格段に小面積である突条のみが加
工されればよいので、切削量を格段に削減でき、作業能
率を向上することができる。また、精密鋳造などの採用
により突条の当接面の仕上げ工程を省略する場合でも、
金型のキャビティ内面の内、高精度が必要なのは嵌合突
起の当接面を形成するための金型内面部分だけとなり、
金型の製造工程が容易となる。
【0012】次に、切削加工が必要な当接面の合計面積
が小さいので、例えばトリミンプレス機などを用いた高
能率なせん断加工で当接面を形成することが可能とな
る。すなわち、全周をせん断加工する場合には大きな加
工力を必要とするので、始動モータ取り付け用ハウジン
グに掛かる応力が大きくなり、その塑性変形や破損が生
じてしまう。本手段のように上記当接面だけをせん断加
工する場合にはせん断加工される面積が小さいのでこの
問題は全く考慮する必要がない。更に、上記せん断加工
によれば従来の旋盤を用いる場合に比較して作業工程が
格段に簡素となる。
【0013】また、本手段によれば、これら当接面の周
方向幅は、筒部の軸心を中心として5〜90度の角度範
囲に設定される。つまり、当接面や突条の周方向幅が上
記角度範囲未満であれば、それらに入力されるスタータ
の大きな噛合衝撃やエンジン振動が過大となって突条や
当接面の磨耗や疲労が増大してがたの増大や寿命短縮の
可能性が生じ、逆に当接面や突条の周方向幅が上記角度
範囲を超過すれば、当接面の仕上げ(切削)加工量の増
大とスタータへのエンジン振動伝達量の増大という悪影
響が生じてしまう。なお、本手段において、剛性確保の
観点から突条の周方向幅は当接面の周方向幅以上確保さ
れることが好ましい。
【0014】また、本手段によれば、任意の当接面は、
隣接する当接面に対して筒部の軸心を中心として180
度未満の角度の間隙により隔てられている。このように
すれば、始動モータ取り付け用ハウジングの筒部は上記
当接面でのみエンジンの嵌合穴の内周面にがたなしに当
接することができる。更に詳しく説明すると、突条の一
つの当接面が嵌合穴の内周面に点接触している場合にお
いて当接面は内周面の接線方向又は内周面から離れる方
向に変位可能であるので、互いに隣接する任意の一対の
当接面の間の間隙が筒部の軸心を中心として180度を
超えれば両当接面は両当接面を結ぶ直線に対して直角と
なる方向又は嵌合穴の内周面から離れる方向へ変位可能
となり、180度未満であれば変位不能となることがわ
かる。したがって本手段によれば、当接面以外の筒部の
外周面が嵌合穴の内周面に当接することがなく、がたが
生じることもない。
【0015】請求項2記載の手段によれば、請求項1記
載の手段において更に、少なくとも一つの突条は、リン
グギヤの軸心と筒部の軸心とを結ぶ直線に対して直交す
る直線から反噛合側へピニオンギヤの圧力角分だけ離れ
た最大噛合衝撃角度位置近傍に配設される。更に説明す
ると、始動モータ取り付け用ハウジングに回転自在に保
持されて筒部の軸心に沿って延在するピニオン軸に嵌着
されたピニオンギヤが軸方向に変位してリングギヤと噛
合する際に、上記最大噛合衝撃角度位置において始動モ
ータ取り付け用ハウジングに遠心方向へ最大の噛合衝撃
力が加えられる。この最大の噛合衝撃力が生じる角度で
ある圧力角は周知のように両ギアの形状により予め決定
されている。
【0016】本手段によれば、最大噛合衝撃角度位置近
傍に少なくとも一つの突条を配設しているので、噛合衝
撃が突条に対してほぼ径方向に、当接面に対しほぼ直角
方向に掛かることになり、突条の歪みや当接面のずれと
いった不具合が生じにくく突条の疲労や当接面の面圧過
大も生じにくい。更に、上記最大噛合衝撃角度位置と当
接面とが大きくずれているとその間の始動モータ取り付
け用ハウジングの撓みが大きくなるが、この問題も解決
される。これらの結果、突条及び当接面の小型化が可能
となる。
【0017】請求項3記載の手段によれば、請求項2記
載の手段において更に、少なくとも最大噛合衝撃位置近
傍の当接面の周方向幅を他の当接面より拡大しているの
で、最大噛合衝撃位置近傍にて当接面に過大な面圧が加
えられることを回避することができる。請求項4記載の
手段によれば、請求項2記載の手段において更に、少な
くとも最大噛合衝撃位置近傍の当接面の個数を他の当接
面より増大しているので、最大噛合衝撃位置近傍にて当
接面に過大な面圧が加えられることを回避することがで
きる。
【0018】請求項5記載の手段によれば、請求項1乃
至4のいずれか記載の手段において更に、各当接面はせ
ん断加工により同時に形成されので、製造工程を簡素化
することができる。詳しく説明すると、当接面を高精度
に平坦化できるにもかかわらず従来の旋削に比べ加工時
間を短縮することができ、加工面積も小さいので例えば
小型トリミングプレス装置のような簡素な加工装置で当
接面の加工を実現することができる。また、せん断加工
量が少ないので始動モータ取り付け用ハウジングの塑性
変形や破損を抑止することができる。
【0019】請求項6記載の手段によれば、請求項6記
載の手段において更に、せん断加工前に突条の基端に隣
接しつつ始動モータ取り付け用ハウジングの平面部に切
削くず逃がし用の溝部を凹設するので、切削くずの収容
や除去が容易となる。また、せん断加工自体も容易とな
るので、せん断力を低減し、始動モータ取り付け用ハウ
ジングの塑性変形や破損の一層の抑止が可能となる。
【0020】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明を適用した内燃機関に始動モ
−タを取り付けるための取り付けフレーム(始動モータ
取り付け用ハウジング)5の構造を、取り付けフレーム
5の正面図を示す図1、その側面図を示す図2及び取り
付けた状態を示す図18を参照して説明する。
【0021】アルミダイキャスト製品である取り付けフ
レーム5の後端面は、始動モータ4及びマグネットスイ
ッチ4aが締結されるモ−タ取り付け面11となってい
る。取り付けフレーム5の前寄りの部分には短軸円筒状
の筒部6が形成されており、筒部6は、内燃機関(エン
ジン)の側壁100の開口部(以下、嵌合穴ともいう)
2に嵌入されている。取り付けフレーム5の前部はピニ
オンギヤ3を半囲包するピニオンギヤフレーム50とな
っており、ピニオンギヤ3は取り付けフレーム5内にお
いて図示しないピニオン軸に相対回転可能軸方向進退可
能に配設されてリングギヤ1と噛合可能となっている。
取り付けフレーム5のフランジ部7には取り付け穴8が
貫設され、取り付け穴8に嵌入されたボルト9が内燃機
関の側壁100に螺入されて、取り付けフレーム5が側
壁100に固定されている。
【0022】次に、本実施例の特徴部分を図1及び図2
を参照して説明する。本実施例では、取り付けフレーム
5の筒部6の外周面に互いに周方向へ90度離れて5本
の突条20が軸方向へ延設されており、各突条20の径
方向外端部である頂部には嵌合穴2の内周面に当接する
当接面200が切削(トリミングプレス)により形成さ
れている。
【0023】取り付けフレーム5は、図18に示す内燃
機関の側壁100の取り付け面(平坦面)101に当接
する平面部102(図2参照)を有しており、筒部6の
軸心は平面部102に直角に対して設定されており、嵌
合穴2の軸心は取り付け面(平坦面)101に直角に設
定されている。突条20の拡大正面図を図3に示す。突
条20の径方向外端面すなわち頂面をトリミングプレス
加工して形成された当接面200は部分円柱面となって
おり、当接面200の周方向幅は、筒部6の軸心を中心
として5〜90度の範囲内とされている。各頂面200
は同一軸心を中心として嵌合穴2とほぼ等しい径の仮想
円上に位置している。
【0024】(変形態様)図4〜図5に突条20の変形
態様の拡大正面図を示す。図4は径方向断面が三角形で
ある3本の突条20aとそれらの頂面に形成された部分
円筒面からなる当接面200aを示し、図5は径方向断
面が三角形である5本の突条20bとそれらの頂面に形
成された部分円筒面からなる当接面200bとを示す。
【0025】図6に図3の突条20の軸方向断面を示
し、図7に図6の突条20の変形態様の軸方向断面を示
す。図6に示す突条20の軸方向断面は略長方形又は角
形となっており、図7に示す突条20の軸方向断面は平
面部102に近づくにつれて径方向の高さが増大してい
る。後者の場合、後の除去加工時の初期加工抵抗が低減
できるために工具寿命が延びる他、嵌合も容易となる。
【0026】図8〜図9に突条20及び筒部6の変形態
様を示す。図8は筒部6eの正面形状を正三角形とする
とともに、この正三角形の筒部6eの頂部20eにトリ
ミングプレス加工により部分円筒面からなる当接面20
0eを形成したものである。このようにすれば、製造及
び型形成が簡単となる。図9は筒部6fの正面形状を正
五角形とするとともにこの正三角形の筒部6fの頂部2
0fにトリミングプレス加工により部分円筒面からなる
当接面200fを形成したものである。このような四角
形以上の多角形とすれば、がたや磨耗を減らすことがで
きる。
【0027】図10に図3の突条20の変形態様を示
す。この実施例では、突条20より径方向の高さが少し
低い突条21が,互いに120度離れた3個の突条20
の間に各1個づつ配設されている。このようにすれば、
突条21が取り付け時の案内作用を行うので、取り付け
が容易となる、ただし、この突条21の頂面は切削加工
せず、荒地のままで構わない。
【0028】(当接面200の仕上げ加工方法)トリミ
ングプレスを用いた当接面200の仕上げ加工方法を図
11に示す。取り付けフレーム5はその軸心が垂直とな
るように固定され、その上方から上型500のダイ50
1が取り付けフレーム5の軸心と平行に降下して、筒部
6gの突条20gの頂部をプレス(除去)加工する。こ
のプレス加工前の突条20gの正面図を図12に示し、
その側面図を図13に示し、除去加工後の側面図を図1
4に示す。この実施例では、図12及び図13に示すよ
うに、プレス加工前の突条20gが筒部6の軸方向先端
部より軸方向基端部へ向かうにつれて径方向外側へ次第
に膨らんでいる(径大となっている)。更に、取り付け
フレーム5の平面部102には、突条20gの軸方向基
端部に隣接してその径方向外側に削り屑溜となる溝10
3が凹設されている。このようにすれば、取り付けフレ
ーム5の筒部6の外周面に削り屑(バリ)が残留せず、
嵌合に支障を与えないという利点がある。
【0029】なお、上型500のダイ501と溝103
との形状、位置関係によっては図15に示すように、ば
り104が溝103側に屈曲して溝103内に収まる場
合もある。この場合においても、ばり104は平面部1
02よりも突出することがなくその後の作業に支障は生
じない。アルミニウムダイキャスト製品からなる始動モ
ータ取り付け用ハウジング(取り付けフレーム)5の突
条をトリミングプレスでせん断加工する場合におけるせ
ん断面の周長(当接面の全周長)と必要なトリミングプ
レスの出力荷重(トリミング荷重という)との関係を図
16に示す。ただしせん断面(当接面)の軸方向長は5
mm、3mmとし、そのせん断強度を19.7〜20k
gf/mm2 とする。Aはこの始動モータ取り付け用ハ
ウジング5において破損又は塑性変形が発生するトリミ
ング荷重値であり、ここでは8tとなっている。図16
から、筒部6の全周をトリミングプレスする場合には必
要なトリミング荷重が過大となって始動モータ取り付け
用ハウジング5に破損又は変形が生じる場合でも、本実
施例では突条の頂面だけをトリミングプレスによりせん
断加工して小さな当接面を形成すればよいので破損又は
変形の発生を防止できることがわかる。
【0030】(実施例2)他の実施例を図17を参照し
て説明する。110はエンジン始動用のリングギヤ、3
はピニオンギヤ、5は始動モータ取り付け用ハウジン
グ、6は始動モータ取り付け用ハウジング5の筒部、2
0は筒部6の外周面に突設された突条、Mは筒部6の軸
心、Nはリングギヤの軸心、300は両軸心を結ぶ直
線、301は直線300と直交する直線であり、この実
施例ではフランジ部7に設けた一対の取り付け穴8の中
心を通っている。突条20は筒部6の外周面上に互いに
所定角度離れて形成されている。
【0031】本実施例の特徴点は、配設位置を軸心Mを
中心として反噛合側へピニオンギヤ3の圧力角α(=
β)だけ離れた最大噛合衝撃角度位置に突条20をそれ
ぞれ設けた点にある。すなわち、リングギヤ110とピ
ニオンギヤ3との図17中、時計方向(矢印方向)への
ピニオンギヤ3の回転時における噛合衝撃はこの圧力角
αの部位である最大噛合衝撃角度位置において生じ、反
時計方向(矢印方向)へのピニオンギヤ3の回転時にお
ける噛合衝撃はこの圧力角βの部位である最大噛合衝撃
角度位置において生じるので、これら最大噛合衝撃角度
位置に突条20を設けておけば、噛合衝撃を円滑にエン
ジン側へ伝達することができ、突条20の面圧、応力低
減や始動モータ取り付け用ハウジング5の撓み低減を果
たすことができる。
【0032】一般に、圧力角α=βは約20度前後とさ
れるので、この実施例では一対の突条を直線301から
反噛合側へ10〜30度の範囲に設ければ上記効果を奏
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した始動モータ取り付け用の取り
付けフレーム(始動モータ取り付け用ハウジング)5の
正面図である。
【図2】図1の取り付けフレーム5の側面図である。
【図3】図1の取り付けフレーム5の突条20を示す拡
大正面図である。
【図4】図1の取り付けフレーム5の突条20の変形態
様を示す正面図である。
【図5】図1の取り付けフレーム5の突条20の変形態
様を示す正面図である。
【図6】図3の突条20の軸方向断面図である。
【図7】図6の突条20の変形態様の軸方向断面図であ
る。
【図8】図1の突条20の変形態様を示す正面図であ
る。
【図9】図1の突条20の変形態様を示す正面図であ
る。
【図10】図1の突条20の変形態様を示す正面図であ
る。
【図11】突条20gのトリミングプレス加工の一例を
示す模式斜視図である。
【図12】図11のトリミングプレスを受ける前の取り
付けフレーム5の正面図である。
【図13】図11のトリミングプレス加工直前の取り付
けフレーム5を示す軸方向側面図である。
【図14】図11のトリミングプレス加工実施後の取り
付けフレーム5を示す軸方向側面図である。
【図15】図11のトリミングプレス加工実施中の取り
付けフレーム5を示す軸方向側面図である。
【図16】せん断面の周長とトリミングプレス機の必要
荷重との関係を示す特性図である。
【図17】リングギヤ110に噛合するピニオンギヤ3
を囲包する取り付けフレーム5をもつスタータの正面図
である。
【図18】従来及び本実施例の取り付けフレーム5を用
いた始動モータ4と内燃機関との固定構造を示す断面図
である。
【図19】従来の取り付けフレームをもつスタータの正
面図である。
【図20】図19の取り付けフレームの断面側面図であ
る。
【符号の説明】
5は取り付けフレーム(始動モータ取り付け用ハウジン
グ)、6は筒部、2は取り付け穴(嵌合穴)、20は突
条、100は内燃機関の側壁、101は側壁100の外
端面(平坦面)、102は取り付けフレーム5の平面
部、200は突条20の当接面。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに設けられた嵌合穴に嵌合される
    筒部と、この筒部の軸心に対して直角方向に設けられ、
    前記エンジンの平坦部に当接する平面部とを有し、始動
    モータが取り付けられる始動モータ取り付け用ハウジン
    グにおいて、 前記筒部の外周面には、前記筒部の軸心に対して略平行
    で径方向外周側にそれぞれ突出した3本以上の突条が設
    けられ、この突条には前記嵌合穴の内周面にそれぞれ当
    接し、前記筒部の軸心を中心としてそれぞれ5〜90度
    の周方向幅を有する当接面を有し、この各当接面の内、
    隣接する任意の一対の前記当接面が、前記筒部の軸心を
    中心として180度未満の間隔に配置されていることを
    特徴とする始動モータ取り付け用ハウジング。
  2. 【請求項2】前記筒部の軸心に沿って進退して前記エン
    ジンのリングギヤに噛合可能するピニオンギヤを有し、
    少なくとも一つの前記突条は、前記リングギヤの軸心と
    前記筒部の軸心とを結ぶ直線に対して直交する直線から
    反噛合側へ前記ピニオンギヤの圧力角分だけ離れた最大
    噛合衝撃角度位置近傍に配設されることを特徴とする請
    求項1記載の始動モータ取り付け用ハウジング。
  3. 【請求項3】前記最大噛合衝撃位置近傍の前記当接面の
    周方向幅は、他の部位の前記当接面の周方向幅より広く
    形成されることを特徴とする請求項2記載の始動モータ
    取り付け用ハウジング。
  4. 【請求項4】前記最大噛合衝撃位置近傍の前記当接面の
    個数は、他の部位の前記当接面の個数より多く形成され
    ることを特徴とする請求項2記載の始動モータ取り付け
    用ハウジング。
  5. 【請求項5】前記各当接面はせん断加工により同時に形
    成されることを特徴とする請求項1乃至4記載の始動モ
    ータ取り付け用ハウジングの製造方法。
  6. 【請求項6】前記せん断加工以前に前記突条の基端に隣
    接しつつ前記平面部に切削くず逃がし用の溝部を凹設す
    ることを特徴とする請求項5記載の嵌合体の製造方法。
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