JPH10115322A - 針状ころ軸受用保持器およびその製造方法 - Google Patents
針状ころ軸受用保持器およびその製造方法Info
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- JPH10115322A JPH10115322A JP28751196A JP28751196A JPH10115322A JP H10115322 A JPH10115322 A JP H10115322A JP 28751196 A JP28751196 A JP 28751196A JP 28751196 A JP28751196 A JP 28751196A JP H10115322 A JPH10115322 A JP H10115322A
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Abstract
とがなく、生産も容易に行える保持器を提供する。 【解決手段】 この保持器1は、削り出し型の針状ころ
軸受用保持器に適用される。ポケット2内の両側面にお
ける外径縁および内径縁に突出するころ止め爪5,6を
設ける。外径縁のころ止め爪5は、少なくとも先端部を
硬化処理部5aとし、その硬化処理によって脆くなった
部分5bを破断する。これにより、先端面が破断面Sと
なって、先端部がある程度の肉厚を有するころ止め爪5
とする。
Description
針状ころ軸受用保持器およびその製造方法に関する。
器として、図4に示すように、保持器50のポケット5
1の両側面における外径縁および内径縁に、ころ止め爪
52,53を設けたものがある。
2,53は、ローレット加工等で形成されるが、ころ5
4は、図5のように外径側からポケット51内に組み込
まれるため、外径側のころ止め爪52は、この組み込み
過程でころ54に強く押され、これによって、ころ止め
爪52の先端に、内側へ屈曲した捲くれ部が52aが生
じることがある。このように捲くれ部52aが生じる
と、転動時にころ54の円滑な回転の妨げとなることが
ある。そのため、外径側のころ止め爪52は、先端を厚
く形成することが望ましいが、ローレット加工等の塑性
加工ではそのような先端が厚い形状に形成することでで
きない。また、旋削等の機械加工によっても、生産性を
考えると、前記の先端の厚い爪形状を加工することは難
しい。
り、ころ止め爪がころの組込み時に変形することがな
く、生産も容易に行える針状ころ軸受用保持器およびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
用保持器は、円筒状をなし、円周方向複数箇所にころ収
容用のポケットが形成された金属製の針状ころ軸受用保
持器において、前記ポケット内の両側面における外径縁
および内径縁に突出するころ止め爪を設け、硬化処理さ
れた外径縁のころ止め爪の先端面を破断面としたことを
特徴とする。この構成によると、ころ止め爪の先端を破
断面に形成したため、ころ止め爪の先端が、ころの組み
込みによって変形しない程度に、ある程度の厚みを有す
るものとなる。そのため、組み込み時のころ止め爪の変
形よって、転動時のころの回転不良が生じるということ
がない。また、生産過程では、ころ止め爪は先端部が先
鋭に形成されていても良く、そのような先鋭な薄肉部分
は、硬化処理時に脆くなって容易に破断することができ
る。そのため、先端部がある程度厚肉となったころ止め
爪を容易に形成することができる。
効果的である。また、前記硬化処理部は軟窒化処理部と
することが好ましい。このように、硬化処理を窒化処理
で行うと、ころ止め爪の先端薄肉部分を、容易に破断で
きる程度に脆くする処理が簡単に実現される。また、軟
窒化処理部からなる硬化処理部は、爪の耐摩耗性も向上
させる。
法は、円筒状をなし、円周方向複数箇所にころ収容用の
ポケットが形成され、前記ポケット内の両側面における
外径縁および内径縁に突出するころ止め爪を形成した保
持器半加工品を準備する過程と、この保持器半加工品を
硬化処理する過程と、その硬化処理された外径縁のころ
止め爪の先端を破断する過程とを含む方法である。
し図3に基づいて説明する。この針状ころ軸受用保持器
1は、鋼材等の削り出し保持器であり、円筒状をなし、
円周方向複数箇所にころ収容用のポケット2が形成され
ている。保持器1の外径面は、ポケット2の両端よりも
端部側の部分が外径側に突出する断面形状とされ、かつ
ポケット2の長さ範囲の両端近傍に、一対の突条3が円
周方向に延びて形成されている。保持器1の内径面は平
坦面とされ、かつ外径面の前記各突条3と対応する軸方
向位置に、溝4が円周方向に延びて形成されている。ポ
ケット2は、長さ方向の中間部分が幅広に形成され、ポ
ケット内面の両側面における外径縁および内径縁に、前
記突条3および溝4の底部から延びてころ止め爪5,6
が形成されている。これらころ止め爪5,6は、後に図
3と共に説明するローレット加工等の塑性加工で形成し
たものである。保持器1は、軟窒化処理等で硬化してあ
り、硬化によって脆くなった外径側のころ止め爪5の先
端部分5bを破断して先端面を破断面Sとしてある。保
持器1の硬化処理は、保持器1の全体につき行うが、こ
ろ止め爪5だけを硬化処理しても良い。
示す。まず、所定長さに切断したパイプ材W(図2
(A))の外径面を旋削し(同図(B))、プレス加工
等でポケット2の形成、すなわちポケット抜きを行う
(同図(C))。この後、各ころ止め爪5,6の爪出し
を行う(同図(D))。この爪出しに際しては、前記の
工程まで加工された保持器半加工品1Aを、図3に示す
ように、外,内の回転工具21,22により、突条3の
外径面および溝4の底面が加圧されるように挟み、これ
によりローレット加工等の塑性加工を行うことで、ポケ
ット2の内側へ各爪5,6を押し出すように成形する。
1Aを、軟窒化処理等の処理方法で硬化処理し(図2
(E))、外径側のころ止め爪5につき、その先端部分
5bを破断する(図2(F))。この場合に、前記のよ
うに塑性加工で形成した外径側の爪5は、図1(C)に
鎖線で示すように、先端部が先鋭となって薄肉となって
おり、そのため硬化処理で脆くなる。この脆くなった先
端部分5bを破断し、ころ止め爪5の先端部形状を、先
端面が破断面Sとなってある程度の肉厚を有する形状と
する。このようにして完成した保持器1の各ポケット2
に、外径側からころ7を組込み、軸受、すなわち保持器
付き針状ころが完成する(図2(G))。
ろ止め爪5の先端を破断面に形成したため、ころ止め爪
5の先端が、ころ7の組み込みによって変形しない程度
に、ある程度の厚みを有するものとなる。そのため、転
動時のころ7の回転不良が防止さる。また、生産過程で
は、ころ止め爪5を硬化処理してその先端を脆くし、脆
くなった部分を破断するようにしたため、先端がある程
度厚肉となったころ止め爪5を容易に形成することがで
きる。そのため生産性が良い。
化処理された外径縁のころ止め爪の先端面を破断面とし
たため、ころ止め爪の先端がある程度の厚みを有するも
のとなり、ころの組込み時に変形することがなくて、転
動時の回転不良が防止される。しかも、このような先端
にある程度の厚みを有する爪形状に容易に加工できる。
この発明の針状ころ軸受用保持器の製造方法は、保持器
半加工品を硬化処理する過程と、その硬化処理されたこ
ろ止め爪の先端を破断する過程とを含む方法であるた
め、前記ころ止め爪の先端部を、ころ組み込み時に変形
することがない程度の厚みに加工することが簡単に行え
る。そのため、ころ止め爪の変形による回転障害が生じ
ることのない保持器を簡単に製造することができる。
ろ軸受用保持器の一部省略断面図、(B)は同図(A)
のB−B線拡大断面図、(C)は同図(B)のC部をさ
らに拡大して示す部分断面図である。
図である。
る。
−D線拡大断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 円筒状をなし、円周方向複数箇所にころ
収容用のポケットが形成された金属製の針状ころ軸受用
保持器において、前記ポケット内の両側面における外径
縁および内径縁に突出するころ止め爪を設け、硬化処理
された外径縁のころ止め爪の先端面を破断面としたこと
を特徴とする針状ころ軸受用保持器。 - 【請求項2】 針状ころ軸受用の削り出し型の保持器で
あって、前記硬化処理部を軟窒化処理部とした請求項1
記載の針状ころ軸受用保持器。 - 【請求項3】 円筒状をなし、円周方向複数箇所にころ
収容用のポケットが形成され、前記ポケット内の両側面
における外径縁および内径縁に突出するころ止め爪を形
成した保持器半加工品を準備する過程と、この保持器半
加工品を硬化処理する過程と、その硬化処理された外径
縁のころ止め爪の先端を破断する過程とを含む針状ころ
軸受用保持器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28751196A JP3737223B2 (ja) | 1996-10-09 | 1996-10-09 | 針状ころ軸受用保持器およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28751196A JP3737223B2 (ja) | 1996-10-09 | 1996-10-09 | 針状ころ軸受用保持器およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10115322A true JPH10115322A (ja) | 1998-05-06 |
JP3737223B2 JP3737223B2 (ja) | 2006-01-18 |
Family
ID=17718296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28751196A Expired - Lifetime JP3737223B2 (ja) | 1996-10-09 | 1996-10-09 | 針状ころ軸受用保持器およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3737223B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003090345A (ja) * | 2001-09-19 | 2003-03-28 | Nippon Thompson Co Ltd | 保持器付きころ |
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CN102758848A (zh) * | 2011-04-28 | 2012-10-31 | 丰田纺织株式会社 | 滚动轴承以及用于制造滚动轴承的方法和设备 |
DE102015211200A1 (de) * | 2015-06-18 | 2016-12-22 | Aktiebolaget Skf | Radialkäfig |
-
1996
- 1996-10-09 JP JP28751196A patent/JP3737223B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3737223B2 (ja) | 2006-01-18 |
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