JPH08277022A - 色彩選別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】外形寸法約１０ｍｍ前後の対象物をその色彩に
よりて良品、不良品を選別する。 【構成】ｉ）振動フィダーのトラフ上に複数本のパイプ
３を固定し、対象物貯蔵ホッパー１から対象物の切り出
しをこのパイプ中を通過させて行う切り出しフィダー２
を有する。 ｉｉ）溝付き平ベルトのベルトコンベア４の溝底を検出
箇所として溝底に選定されたテープを取り付け溝底に向
けて検出器１０を取り付ける、検出場所の後方に除去器
８を設置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】外形が約１０ｍｍ程度以内の主と
して食品、化学品等の対象物の色彩による選別装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】外形が約１０ｍｍ程度以内の不定形体の
色彩による選別装置としては下記の如きものがある。 ｉ）通称〔電子式色彩選別機〕と呼ばれているものであ
る。これは一列に並んで空中を自然落下中の対象物をカ
メラにて検出、その中の不良品を除去する装置で検出及
び除去動作は極めて高速である。除去は吹き飛ばし式し
か出来ない、高性能ではあるが処理量に対して高価であ
る。 ｉｉ）画像処理装置による選別 平ベルトコンベアのベルト上の対象物をカメラで捕らえ
その映像をコントローラーに送りそれにて不良品の有無
及び位置を検出し除去する方法であるがベルト上の対象
物は一層にしておかねばならないこと、且つ高価であ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明による装置（以
下本装置と記す）に於ては検出装置としてはカラーセン
サーを使用する。従ってこの場合解決すべき課題は次の
如くである。 １）検出箇所を通過させる対象物は一列に且つ対象物個
々間には少しの間隔を持たせる事が必要である。 ２）本装置に於ては検出箇所がベルト溝底となるのでこ
の部分の色がベース色となる。対象物によってそれに適
応するベース色を選定しなければならないのでベース色
を容易に変更しうるようにしておく事が必要である。 ３）検出箇所で対象物をその色彩によって検出する時対
象物自体が転がり、しゅう動、跳躍等をしていては検出
が不安定になるのでこれらがを無いような状態である事
が必要である。 ４）検出装置の性能からして対象物が検出可能な範囲内
に位置する時間は或る時間以上必要であるのでこれに対
応出来るようにしておかねばならない。 ５）正確に不良品を除去する為には検出箇所から除去器
までの対象物の移行時間は一定であるようにする事が必
要である。 ６）対象物は軽量のものとは限らないので不良品に対し
て吸引、吹き飛ばしの外切り換えダンパーのいずれの方
式の除去器をも使用出来るようにしておく事は必要であ
る。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】図１は本装置の全体側面
図、図２はその平面図である。貯蔵ホッパー（１）から
切り出しフィダー（２）によって切り出された対象物
（２０）はベルトコンベア（４）上に乗り移り検出器
（１０）の下を通過するときその良否を検出され不良品
の場合は除去器（８）で吹き飛ばされて除去される場合
を示している。図では検出器は一溝には１ケ、除去器は
吹き飛ばし式で図示しているが対象物の性状により、除
去器は吸引式又は切り換えダンパーにする場合もある。
先づ請求項１記載の切り出しフィダー（２）の構造、作
用について図３、図４、図５により説明する。切り出し
フィダーのトラフ（２−１）上にコンベアベルトの溝数
と同数のパイプ（３）を固定する。パイプの後方は延長
して貯蔵ホッパー（１）内に差し込みこの部分は上半分
のない半割り（３−１）としこの部分が実質上の貯蔵ホ
ッパーの底の一部をなすようにする。パイプの内径は対
象物の外径の３〜５倍にしておく。切り出しフィダーを
起動するとパイプの入口では対象物で一杯になるがパイ
プが振動しているので詰まることはない。対象物の層は
パイプ内で次第に層が薄くなって行く。出口端に於いて
１〜２ケ程度の対象物の並びになる様にフィダー振幅を
調整しておく。出口端に於いては先づパイプの底になっ
た対象物から１ケづつ落下して行きベルト上では一列と
なる。ベルトの速さの調整により出口から落下して来た
対象物の間隔を適当にする事が出来る。パイプの出口、
又は途中で輸送量を調整する事は難しいが入口に於いて
これを行うと詰まりを生じる事なく行える。切り出し量
の調整はパイプの入り口の調整ダンパー（３−２）の差
し込みを調整して行う。これを図６に示す如くトラフ
（２−１）上に山形の桟（２−２）をつけてその溝（２
−３）に沿って対象物を切り出す時は出口をＬ２のライ
ン迄開くと出過ぎ又１ケづつ出す為Ｌ１のライン迄下げ
ると出口で詰まってしまう。即ちこのような方法では１
列にする事は極めて困難でパイプにする事によって目的
を達しうる事が判明した。この装置により前項（０００
３−１）は解決しうる。次に請求項２記載のベルトコン
ベア装置について図７、図８、図９により説明する。ベ
ルトコンベア（４）は水平または少しの傾斜をつけて設
置しそのベルト（４−１）には梯形桟（４−２）をつけ
る事によって溝（４−５）を形成させる。溝の形状は対
象物の形状、検出器の性能によって選定する。梯形桟の
根本に切り込みの溝（４−３）をつけ、ここにベースと
なるテープ（４−６）（以下ベーステープと記す）を換
入する。このベーステープの色がベース色となる。ベー
ス色は対象物によって変更する必要があるのでベーステ
ープ（４−６）は取り替え可能にしておく必要がある。
この為桟の１ケ所両側にベーステープ換入用ガイド溝
（４−４）を作っておきこのガイド溝よりベーステープ
を出し入れする。切り出しフィダーから落下してベルト
上に乗移った対象物（２０）が溝（４−５）内では転が
り、しゅう動、跳躍等しにくい材質のベルトを選定す
る。又検出箇所に於けるベルト（４−１）上下のゆれを
防ぐ為検出箇所のベルトの下面に平滑板（６）を設置し
ておく。ベルト速度は検出可能な時間に合わせて固定す
る。亦ベルトの落下口に於ける対象物（２０）の落下状
態を整流するガイド板（８−１）、（８−２）を設置す
ると除去効果が正確になる。この外ベルト溝（４−５）
内のほこり等を除去する為のエャー噴射ノズル（９）を
設置し適時噴射させて清掃する。

【０００５】

【作用】

ｉ）振動しているパイプ中を対象物を通す事によって対
象物を詰まらせる事なく流し、パイプ端から落下する時
は１ケづつ落下させる事及びベルト速度の選定によって
検出箇所へ対象物を１ケづつ且つ間隔をもたせて送り出
す事が出来る。 ｉｉ）検出箇所をベルトコンベアの溝付き平ベルトの溝
底とし、この溝底の色を変更する事によって対象物の各
種の色に対応しうる ｉｉｉ）カラーセンサーによる識別は検出する色を記憶
させその色の対象物が検出箇所に来た時信号を出す事に
よって識別し選別させる。対象物中の不良品の数は良品
に比べて極めて少ない場合が大半なので之を基準として
考えると下記の場合がある。 ａ）不良品の色が１種類でベース色及び良品と明確に識
別出来る場合は不良品の色を記憶させる。 ｂ）良品の色が１種類である場合は良品の色及びベース
色を記憶させる。そしてこの記憶させた色の信号が来た
時は除去を行わないがこの信号が来ない時除去を行う。
ベース色を記憶させるのは対象物がない時の場合の為で
ある。従ってこの場合検出器は２色の記憶を同時に出来
る性能のあるものが必要である。

【０００６】

【実施側】 ｉ）切り出しフィダー 型式 電磁フィダー 振動数 ３６００／ｍｉｎ（６０Ｈｚ） トラフ上のパイプ径 １０ｍｍ 長さ １５０ｍｍ ホッパー内入挿入長さ ９５ｍｍ 取り付け角度 水平 列数 ６列 ｉｉ）ベルトコンベア 型式 桟付平ベルトコンベア コンベア長さ ３００ｍｍ ベルト色 黒色 溝数 ６ ベルトスピード １５ｍ／ｍｉｎ ヘーステープ色 黒色 検出器 ＩＤＥＫ ＳＡＩＫＦ カラーマークセンサー 使用数量 ６台 除去器 エャー噴射式（落下中除去式） 使用数量 ６台 試料（対象物） シリカゲル球 球径 ２．５〜３．８ｍｍφ 試料組み合わせ ｉ）透明（良品）＋白色（不良品） ベース色 黒、設定した記憶色、白色 ｉｉ）透光性濃紺色（良品）＋不透明淡青色（不良品）＋不透明白色 （不良品） ベース色 濃紺、設定した記憶色、濃紺色 テスト及び結果 不良品の混入率は１／１００以下であったが除去は正確
に行えた。

【０００７】

【効果】本発明は市販のカラーセンサー装置を用い、そ
の機能を本装置に適応させる為に各種の装置を付加して
いる。対象物に対し形状、寸法の制限はあるがその制限
内であれば殆どの場合色彩による選別ができる。且つ装
置としては小型で簡単な構成ではあるがその能力は既存
の装置と同等又はそれ以上で且つ極めて安価に製作可能
であるし、また増設が容易である。色彩選別機は化学
品、穀物等の選別に今後の用途は広いが現在ではその処
理量能力に対して価格が高いという欠点がある。本発明
はこれを解決するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本装置の全体側面図

【図２】 図１の平面図

【図３】 トラフ上に取り付けられたパイプ中の対象物
の状態を表すパイプ及び貯蔵ホッパーの断面図

【図４】 図３のＸ１−Ｙ１断面図（ホッパー底の断面
図）

【図５】 図３のＸ２−Ｙ２断面図（ホッパー出口の断
面図）

【図６】 トラフ上に山形桟を取り付けた場合のトラフ
の断面図

【図７】 ベルト溝の断面図

【図８】 ベーステープ挿入ガイド溝の側面図

【図９】 ベルト溝の平面図

【符号の説明】

（１） は対象物貯蔵ホッパー （２） は切り出しフィダー （２−１） は同上トラフ （２−２） は山形桟 （２−３） は同上溝 Ｌ１ は出口の仕切りレベル Ｌ２ は同上 （３） はパイプ （３−１） は同上半割り部分 （３−２） は調整板 （３−３） は緩衝材 （４） はベルトコンベア （４−１） はコンベアベルト （４−２） は梯形桟 （４−３） は溝底テープの挿入溝 （４−４） はテープ挿入ガイド溝 （４−５） はベルト溝 （４−６） はベーステープ （６） は平滑板 （７） はベルトコンベア駆動モーター （８） は除去器 （８−１） は整流用ガイド板 （８−２） は整流用ガイド板 （９） は清掃用噴射ノズル （１０） は検出器 （２０） は対象物

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】被検査物たる対象物（以下対象物と記す）
   をその貯蔵ホッパーからの切り出し装置として振動フィ
   ダー（以下切り出しフィダーと記す）を設置する。切り
   出しフィダーのトラフ上にその振動方向に必要数のパイ
   プを並列に固定し、これを貯蔵ホッパー内まで延長し貯
   蔵ホッパー内のパイプはその上半分のない半割り形とす
   る。パイプの長さ、内径は対象物の形状、寸法によって
   異なる。上記の構造の対象物切り出しフィダーを有する
   色彩選別装置。
2. 【請求項２】その表面に溝付の平ベルトのベルトコンベ
   アを用意する。溝はベルトの進行方向にフィダートラフ
   上のパイプの数と同数だけつけ、ベルト溝の形状、寸法
   は検出装置の検出条件と対象物の状態によって選定す
   る。ベルトの上方にベルト溝底に向けて検出器の検出端
   をベルト溝毎に１ケ設置する。検出端と相対するベルト
   溝底の部分を検出箇所と称する事にする。ベルト溝底の
   両側に細い溝をつけこの溝に沿って溝底にテープを挿入
   し且つ取り替え可能にしておく。即ちこのテープが溝底
   となるようにする。テープの色は対象物の色によって選
   定するがこの色を以下ベース色と称する事とする。この
   ベルトコンベアは請求項１記載の切り出しフィダーから
   の対象物を受けるように設置する。ベルトコンベアより
   対象物が落下する場所に対象物中の不良品を除去する除
   去器を設置する。上記の構造のベルトコンベア、検出
   器、除去器より構成される色彩選別装置。