JP2000246186A - 果実選別装置 - Google Patents

果実選別装置

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JP2000246186A
JP2000246186A JP11054791A JP5479199A JP2000246186A JP 2000246186 A JP2000246186 A JP 2000246186A JP 11054791 A JP11054791 A JP 11054791A JP 5479199 A JP5479199 A JP 5479199A JP 2000246186 A JP2000246186 A JP 2000246186A
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water
fruit
water tank
strawberries
fruits
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Hiroyuki Muranaka
弘之 村中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 果実への衝撃が加わることを防止し、果実を
掻擦することがなく、速く大量に選別を行うことが可能
であり、操作性・経済性に優れた果実選別装置を提供す
る。 【解決手段】 果実を水面に浮遊させた状態で水流搬送
する搬送溝と、搬送溝の下流側に連設され搬送溝から流
出する水流の方向を切り換える水流切換部と、搬送溝を
水流搬送される果実の径又は長さ若しくは射影面積を非
接触で測定する測定部と、測定部により測定された果実
の径又は長さ若しくは射影面積に基づき果実のサイズを
判定するサイズ判定部と、サイズ判定部により判定され
た果実のサイズに従い水流切換部の水流の方向の切り換
えを制御する切換制御部とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いちご、桃、杏
子、サクランボ等の果実をサイズ別に区分する選別作業
を自動的に行う果実選別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】いちごや桃、杏子等の果実を生産する果
実栽培業やそれらを流通する流通業において、果実をサ
イズ別に選別し箱詰めすることが広く行われている。果
実は少しの衝撃や掻擦によっても損傷し易く、このよう
な選別や箱詰め作業において果実を損傷することが多
く、これにより商品価値が低下し腐熟の原因となる。従
って、上記選別作業においては果実を損傷することなく
選別することを要求され、機械化が難しく、多くは手作
業により行われている。しかしながら、近年、果実栽培
業従事者の減少、高齢化が進むとともに、海外からの易
い作物の輸入による商品価格の下落及び競争の激化によ
り、上記果実の栽培・流通において生産・流通コストの
低減と作業効率の改善が求められており、上記選別作業
や箱詰め作業においても機械による自動化が求められて
いる。
【0003】従来の果実選別装置としては、特開平7−
99953号公報、特開平5−39120号公報、実開
昭62−160689号公報、実開昭61−33680
号公報、実開昭61−33681号公報、実開昭61−
33682号公報、特開昭61−238378号公報、
実開昭57−70483号公報、実開昭57−7048
2号公報、実開昭57−43879号公報、特開昭55
−99367号公報、特開昭55−143233号公
報、特開昭55−24587号公報、実開昭55−13
0779号公報に、コンベヤ上に果実を載置して搬送
し、そのサイズや重量を測定した後に、そのサイズや重
量に応じてコンベヤによる搬送先を制御する方式(以
下、コンベヤ方式と呼ぶ。)の果実選別装置が開示され
ている。また、特開昭53−2249号公報には、果実
を搬送皿上に載置し、その重量を測定し、重量により各
容器上に搬送皿を移動させ果実を投入する方式(以下、
搬送皿方式と呼ぶ。)の果実選別装置が開示されてい
る。また、特開平9−294962号公報(以下、イ号
公報と呼ぶ。)には、果実の蔓に鉄球を取り付け、磁力
により鉄球を吸着して搬送し、果実の重量やサイズを測
定した後にこれらの測定値に従って搬送先を制御し、選
別する方式の果実選別装置が開示されている。また、特
開平7−87477号公報(以下、ロ号公報と呼ぶ。)
には、イチゴをターンテーブル上に載置し、カメラによ
りイチゴを撮像し画像解析を行って選別する果実選別装
置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のコンベヤ方式の果実選別装置では、以下のような課
題を有していた。 (1)コンベヤ上に載置して搬送する際、容器からコン
ベヤ上へ果実を投入する際やあるコンベヤから他のコン
ベヤに果実を移動させる際、及びコンベヤから選別容器
に果実を移動させる際に、果実が落下しやすく、その
際、果実に衝撃が加わりやすく果実が損傷し易く、商品
価値を低下させる。 (2)果実がコンベヤのベルトやローラ上に載置されコ
ンベヤの動力により移動されるため、コンベヤのベルト
やローラから果実に対し外力が加わる。このとき、果実
同士が衝突すると、果実に応力が生じ又はベルトやロー
ラ表面において果実の表皮が掻擦され、果実が損傷し易
い。特に、イチゴや桃、杏子のような柔らかい果実の場
合、少しの衝撃や掻擦によっても果肉が損傷しやすく、
腐熟の原因となりやすい。 (3)サイズ別に果実を選別する場合、果実は不定形で
あるため、サイズの自動測定に際し、測定器や測定ゲー
ジに対して果実の測定方向を定める必要がある。コンベ
ヤ上に載置される果実は不規則な方向を向いており、測
定方向を揃えるためには、必然的に果実に対し機械的外
力を加える必要があるため、衝撃や掻擦によっても果肉
が損傷しやすく、腐熟の原因となりやすい。
【0005】また、上記従来の搬送皿方式の果実選別装
置では、以下のような課題を有していた。 (1)搬送皿上に載置する際、又は選別後に搬送皿から
容器へ移動させる際、果実が落下されるため、果実に衝
撃が加わりやすく果実が損傷し易い。 (2)果実はその含水率が不定な場合があり、物理的な
サイズで選別される場合が多い。このような場合、搬送
皿方式では測定が困難である。 (3)果実を一粒ずつバッチ的に選別するため、選別速
度が遅く、鮮度を要求される果実を大量に選別する処理
には適さない。
【0006】また、イ号公報に開示された果実選別装置
では、以下のような課題を有していた。 (1)果柄に鉄球を取り付ける必要があり、果実を選別
する際の工数が却って増加し、作業性に欠ける。 また、ロ号公報に開示された果実選別装置では、以下の
ような課題を有していた。 (1)果実を一粒ずつ撮像し画像処理を行うため、処理
速度が遅く、鮮度を要求される果実を大量に選別する処
理には適さない。 (2)装置自体が高価となり、装置コストが高い。特
に、果実栽培業やそれらを流通する流通業のように生産
・流通コストの低下が望まれているような産業や、小規
模農家等における利用には適さない。 (3)操作が複雑であり、操作性に欠ける。
【0007】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、果実への衝撃が加わることを防止し、果実を掻擦す
ることがなく、速く大量に選別を行うことが可能であ
り、操作性・経済性に優れた果実選別装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の果実選別装置は、果実を水面に浮遊させた状
態で水流搬送する搬送溝と、搬送溝の下流側に連設され
搬送溝から流出する水流の方向を切り換える水流切換部
と、搬送溝を水流搬送される果実の径又は長さ若しくは
射影面積を非接触で測定する測定部と、測定部により測
定された果実の径又は長さ若しくは射影面積に基づき果
実のサイズを判定するサイズ判定部と、サイズ判定部に
より判定された果実のサイズに従い水流切換部の水流の
方向の切り換えを制御する切換制御部と、を備えた構成
より成る。この構成により、果実への衝撃が加わること
を防止し、果実を掻擦することがなく、速く大量に選別
を行うことが可能であり、操作性・経済性に優れた果実
選別装置を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】この目的を達成するために本発明
の請求項1に記載の果実選別装置は、果実を水面に浮遊
させた状態で水流搬送する搬送溝と、搬送溝の下流側に
連設され搬送溝から流出する水流の方向を切り換える水
流切換部と、搬送溝を水流搬送される果実の径又は長さ
若しくは射影面積を非接触で測定する測定部と、測定部
により測定された果実の径又は長さ若しくは射影面積に
基づき果実のサイズを判定するサイズ判定部と、サイズ
判定部により判定された果実のサイズに従い水流切換部
の水流の方向の切り換えを制御する切換制御部と、を備
えた構成としたものであり、この構成により、以下の作
用が得られる。 (1)選別を行う果実は水面に浮遊した状態で搬送溝を
水流搬送される。測定部は、水流搬送されている果実の
径又は長さ若しくは射影面積を非接触で測定し、サイズ
判定部は、測定された径又は長さ若しくは射影面積に基
づき果実のサイズを判定する。この判定結果に基づき、
切り換え制御部は水流切換部の水流の方向の切り換えを
行い、果実は判定されたサイズに対応する方向へ搬送さ
れ、これにより選別が行われる。 (2)果実は水に浮遊した状態で搬送され、又、非接触
で径又は長さ若しくは射影面積が測定されるため、水が
緩衝材となり果実に衝撃や掻擦が加わることが防止さ
れ、果実の損傷が防止される。 (3)果実を水面に浮遊させることにより、果実は面積
の最も広い面が上方となるように自然に配向される。更
に、果実を水流搬送することにより果実の長手方向が水
流に対して略平行となるように自然に配向される。これ
により、果実の径又は長さ若しくは射影面積の測定の為
に、測定部に対して果実を作為的に配向する必要がな
く、比較的正確に果実の径の測定を行うことが可能とな
り、高効率に精度よく果実のサイズの選別を行うことが
可能となる。 (4)果実を連続的に水流搬送しながら選別を行うこと
が可能であるため、選別速度が速く、果実を速く大量に
選別することができる。 (5)作業者は選別する果実を搬送用の水に投入するだ
けで、自動的に選別が行われるため、作業性に優れる。 (6)機構が極めて簡単であり、メンテナンス性に優
れ、装置を安価に生産することが可能であり経済性に優
れる。
【0010】ここで、測定部としては光の遮光を利用し
て果実の径又は長さ若しくは射影面積を測定する光セン
サや果実の撮像を行うCCDカメラ等が使用されるが、
光センサが好適に用いられる。遮光された面積を、遮光
された受光素子の素子数から容易に検出することがで
き、画像処理等の複雑な操作を全く必要とせず、構成も
簡単であるからである。光センサの中でも、特に光ファ
イバセンサを直線的に並列に配置した構成が好適に用い
られる。耐水性に優れ、構成が簡単であり、狭いスペー
スでも配設することが可能だからである。サイズ判定部
は、果実の径又は長さ若しくは射影面積からサイズを判
定するが、このサイズ判定は、要求される基準により、
果実の最大径又は最小径、平均径、長手方向の長さ、最
大射影面積、最小射影面積、平均射影面積等を閾値判定
することにより行われる。果実を水面に浮遊させること
により、果実は面積の最も広い面が上方となるように配
向され、果実を水流搬送することにより水流抵抗で果実
の長手方向が水流に対して略平行となるように配向され
るため、水流に対し垂直に水平方向の長さ(又は射影面
積)を測定することにより果実の最大径(又は最大射影
面積)のおよその値を検出することができ、水流に対し
垂直に鉛直方向の長さ(又は射影面積)を測定すること
により果実の最小径(又は最大射影面積)のおよその値
を検出することができる。また、水流に対し平行に長さ
を測定することにより果実の長手方向の長さのおよその
値を検出することができる。これらの値を用いてサイズ
判定が行われる。水流切換部としては、搬送溝の下流側
に複数に分岐した水路を設け、その分岐部に、上下方向
又は水平方向に駆動することにより水流を遮断するシャ
ッターを配設し、シャッターによる水流の遮蔽及び解放
により水流を切り換える構成や、搬送溝の下流側に回動
自在に配設された水路の方向をモータにより切り換える
ことで水流を切り換える構成などが用いられる。
【0011】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の果実選別装置であって、測定部の上流側の搬
送溝の底部に配設され上方に向けて開口する噴水ノズル
を備えた構成としたものであり、この構成により、以下
の作用が得られる。 (1)噴水ノズルからは、搬送溝を流れる水の水面方向
に水が噴射される。これにより、噴水ノズルの上方の水
流は攪乱され、水面は隆起する。搬送溝を水流搬送され
る果実は、この攪乱された水流により不規則に振動又は
回転される。これにより、水の表面張力により複数の果
実同士が集合し各々が接触した状態で浮遊し水流搬送さ
れてきた場合、各々の果実を分離することができる。 (2)果実を一つずつ水流搬送するための分離工程を、
果実へ機械的接触をすることなく行うことが可能なた
め、果実が衝撃や掻擦により損傷することが防止され
る。
【0012】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1又は2に記載の果実選別装置であって、搬送溝の上流
側に連設された上流側水槽と、上流側水槽の槽内に貯留
された水に回転流を生じせしめる回転流生成部と、を備
えた構成としたものであり、この構成により、以下の作
用が得られる。 (1)選別を行う果実は上流側水槽に投入され、水面に
浮遊した状態で貯留される。 (2)回転流生成部により上流側水槽内の水は回転され
るため、水面に浮遊する果実は水流により回転され、上
流側水槽の内壁に漂着することが防止され、果実を効率
よく搬送溝へ搬入することができる。
【0013】ここで、回転流生成部としては、上流側水
槽の底部に水流の回転方向に水を噴射する注水ノズル
や、上流側水槽の底部中央に回転自在に配設されモータ
等により回転駆動され上流側水槽の側壁に水を吐出する
攪拌羽、若しくは上流側水槽の側壁側に沿って空気吐出
口を備えたエアー供給部等が用いられる。
【0014】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1乃至3の何れか一項に記載の果実選別装置であって、
水流切換部の下流側に連設され複数の区画に区分された
下流側水槽と、下流側水槽の水を搬送溝の上流側へ送水
する戻水部と、を備えた構成としたものであり、この構
成により、以下の作用が得られる。 (1)選別された果実は切換制御部により下流側水槽の
各サイズ別に各々の区画に搬送される。 (2)下流側水槽に貯留された水は、再び搬送溝の上流
側へ送水され、果実の搬送に使用される。 (3)水を有効に利用することができ、装置の運転にお
ける経済性にも優れる。
【0015】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1乃至4の何れか一項に記載の果実選別装置であって、
水流切換部を果実が通過したことを検出する通過検出部
を備えた構成としたものであり、この構成により、以下
の作用が得られる。 (1)切換制御部は、通過検出部により水流切換部を果
実が通過したことが検出された後に水流切換部の水流の
方向を切り換えを行うことができる。これにより、果実
のサイズの選別を確実に行うことができる。 (2)果実が水流切換部を通過中に誤って水流の方向を
切り換えが行われることで果実が損傷するというような
事故が防止される。
【0016】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
1乃至5の何れか一項に記載の果実選別装置であって、
水流切換部は、搬送溝の下流側に回動自在に連設され溝
状に形成された回動シュータと、回動シュータの溝両側
壁上部に渡り配設された回動支持板と、回動支持板に駆
動軸が連結され回動シュータを駆動するシュータ駆動モ
ータと、を備えた構成としたものであり、この構成によ
り、以下の作用が得られる。 (1)切換制御部は、サイズ判定部の判定結果に基づき
シュータ駆動モータを駆動し回動シュータを回動させ水
流の方向の切り換えを行い、果実は判定されたサイズに
対応する方向へ搬送され、これにより選別が行われる。 (2)水流の切り換えを確実に行うことができ、構成が
簡単であるため、信頼性・メンテナンス性に優れる。
【0017】以下に本発明の一実施の形態について、図
面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)本実施の形態においては、本発明の果
実選別装置をイチゴの選別に適用した例について述べ
る。図1は本発明の実施の形態1における果実選別装置
の外観斜視図であり、図2は実施の形態1における果実
選別装置の平面図であり、図3は実施の形態1における
果実選別装置の側面図である。図1乃至図3において、
1はイチゴのサイズの選別を行う果実選別装置、2は矩
形平板からなる果実選別装置1の基板台、3は基板台2
の上面の一端側に配設された円筒形の水槽からなる上流
側水槽、4は基板台2の上面の上流側水槽3と逆端側に
配設された下流側水槽、5は上流側水槽3及び下流側水
槽4の上部に水平に架設された矩形板状の作業台、6は
上流側水槽3の筒内上端部に配設され中央に扇形の中央
開口部6aを有し下流側水槽4に対向する側に中央開口
部6aが外側に開口する割込部6bが形成された一定の
厚みを有する板状の開口板、7は上流側水槽3と下流側
水槽4の上端部に略水平に架設されプラスチック,合成
樹脂,強化ガラス等からなる透明部材で形成された矩形
溝状又はU字溝状若しくは台形溝状の搬送溝である。作
業台5は、上流側水槽3,下流側水槽4,搬送溝7と同
型の開口部が貫設されており、上流側水槽3,下流側水
槽4,搬送溝7はその上端部が作業台5の開口部に嵌設
されている。
【0018】開口板6は上流側水槽3の上端部に嵌設さ
れており、側壁の長さはイチゴの幅と2倍程度(30〜
60mm)に構成されている。上流側水槽3に水を満た
したとき、水面は開口板6の側壁の中間付近に位置し、
開口板6の側壁の長さが適当に長いため、水面に浮遊す
るイチゴが開口板6の下に潜り込むのが防止される。ま
た、開口板6の下面は、中央開口部6aに向かって上方
に傾斜して形成することが好ましい。イチゴを上流側水
槽3内に投入する際に、イチゴが開口板6の下に潜り込
んでも、開口板6の下面が中央開口部6aに向かって上
方に傾斜しているため、イチゴはその浮力により開口板
6の下面を転がり水面に浮上することができるからであ
る。開口板6の中央開口部6aは、割込部6b付近が割
込部6bを中心として放射状に広がった直線状に形成さ
れ、割込部6bと逆側が円弧状に形成された形状を成し
ている。割込部6bは少なくともイチゴの幅の2倍(3
0〜60mm程度)以上の幅の無底の平行溝状に形成さ
れており、搬送溝7の溝内幅は割込部6bの溝幅と同等
乃至若干広めに形成されている。搬送溝7は、上流側水
槽3の割込部6bを通して中央開口部6aに連通し、搬
送溝7の上端が作業台5の上面と同じ高さとなるよう
に、作業台5に嵌設されている。上流側水槽3及び下流
側水槽4には水が貯溜され、上流側水槽3から搬送溝7
を通して下流側水槽4へ水が送水される。上流側水槽3
には選別しようとするイチゴが投入され、イチゴは水面
に浮遊した状態で上流側水槽3から下流側水槽4へ水流
搬送される。
【0019】8は下流側水槽4の槽内に垂直に立設され
搬送溝7が下流側水槽4に連接する連接部を中心として
放射状に2枚配設され前記連接部付近の上端角部が切欠
された平板状の区画板、9は上流側水槽3と下流側水槽
4との下部を連通し上流側水槽3へは上流側水槽3の内
側壁の接線に沿って接続された戻水管、10は戻水管9
に配設され下流側水槽4から上流側水槽3へ送水する戻
水ポンプ、11は下流側水槽4と搬送溝7との連接部に
回動自在に配設され先端部が細くなった溝状に形成され
た水流切換部の一つである回動シュータ、11aは回動
シュータ11の基端部の溝両側壁上部に渡り配設された
板状の回動支持板、12は回動支持板11aの上面中心
部に駆動軸が連結され制御部(図示せず)の制御により
回動シュータ11を駆動するシュータ駆動モータ、13
は下流側水槽4と搬送溝7との連接部付近の作業台5の
上面に配設されシュータ駆動モータ12を回動シュータ
11の上部に固定支持するモータ支持台である。本実施
の形態における回動シュータ11は、先端部が細くなっ
た溝状に形成されているが、これは以下のような理由に
よる。回動シュータ11は、回動支持板11aの中心を
軸として回動することにより、搬送溝7から下流側水槽
4に流入する水流の方向を、下流側水槽4の3つの区画
の何れか一つに切り換えるが、この際、回動シュータ1
1の先端が細く形成されている場合、水流の切り換え時
の回動シュータ11の回動角(搬送溝7の方向に対して
回動シュータ11の溝の方向のなす角)が小さくてよ
い。これにより、水流の切り換え動作を素早く行うこと
が可能となる。更に、回動シュータ11が下流側水槽4
の右側又は左側の区画に水流を切り換える場合、回動シ
ュータ11の回動角が大きいほど、回動支持板11aの
下部において搬送溝7の側壁と回動シュータ11の側壁
との間隔が狭くなる(図2参照)。搬送溝7の側壁と回
動シュータ11の側壁との間隔が狭いと、搬送溝7から
回動シュータ11に水流搬送されるイチゴが搬送溝7の
側壁又は回動シュータ11の側壁に衝突しやすくなり、
また、その間隔がイチゴの長さよりも狭くなると、水流
搬送されるイチゴが引っかかる可能性がある。回動シュ
ータ11の先端が細く形成し回動シュータ11の回動角
を小さくすることにより、このような事故の発生が防止
される。
【0020】下流側水槽4の槽内は区画板8により3つ
の区画に区分されているが、区画板8内の区分された各
区画は下部で連通しており、各区画で通水自在に形成さ
れている。また、戻水管9は、上流側水槽3の内側壁の
接線に沿って上流側水槽3に接続されているため、戻水
管9から上流側水槽3に供給される水により、上流側水
槽3内では、上流側水槽3の中心の周りに回転する回転
流が形成される。回動シュータ11は、その基端部が、
下流側水槽4内の下流側水槽4と搬送溝7との接続部付
近に位置するように配設されており、その先端部は、回
動支持板11aの中心を軸として回動する。回動シュー
タ11の先端部が回動する際に、回動シュータ11が区
画板8に接触しないように、区画板8の上端部に矩形状
の切欠部8aが切欠形成されており、この切欠部8aの
垂直部分が回動シュータ11の先端部が回動する際に作
る円弧状の軌跡に1〜10mm程度に近接するように形
成されている。14aは搬送溝7と上流側水槽3とが連
接する連接部付近の搬送溝7の溝上縁両側に配設された
上流部散水ノズル、14bは搬送溝7の中央部付近の搬
送溝7の溝上縁両側に配設された中流部散水ノズル、1
4cは搬送溝7と下流側水槽4とが連接する連接部付近
の搬送溝7の溝上縁両側に配設された下流部散水ノズル
である。上流部散水ノズル14a,中流部散水ノズル1
4b,下流部散水ノズル14cは、何れもその散水口が
下流側水槽4側の搬送溝7の内側に向けて下方に傾斜し
て配設されている。
【0021】15は搬送溝7の中央部付近に搬送溝7の
溝両縁に渡り搬送溝7の上下に配設され果実の水平面の
長さを測定する水平側長センサ、16,16’は水平側
長センサ15の下流側水槽4の側に搬送溝7の左右両外
側に鉛直向きに配設され果実の垂直方向の長さを測定す
る垂直側長センサ、17は上流側水槽3の槽内底部に上
流側水槽3の底部の中心に対して対称に2つ配設されそ
の放水口が戻水管9と同方向に上流側水槽3の円周方向
に向けて配設された注水ノズル、18は下流側水槽4の
上部に開口する排水口、19,19’は回動シュータ1
1の先端両側部に配設された通過センサ、20は搬送溝
7の上流側水槽3との連接部付近の搬送溝7底部に配設
され噴水口が鉛直上方に向けて配設された噴水ノズルで
ある。注水ノズル17は、上流側水槽3内に注水を行う
と同時に、噴射する水流により上流側水槽3の槽内に上
流側水槽3の底部中心の周りに回転する渦流を形成す
る。噴水ノズル20からは、鉛直上方に向けて噴射され
ており、割込部6b付近において、上流側水槽3から搬
送溝7に流入する水流を曲げ、水流表面を隆起させる。
上流側水槽3や下流側水槽4の槽内には、上流部散水ノ
ズル14a,中流部散水ノズル14b,下流部散水ノズ
ル14c,注水ノズル17,噴水ノズル20より水道等
により注水される(又は、戻水ポンプ10より注水して
もよい。)が、余剰となった水は排水口18から排水さ
れるため、上流側水槽3や下流側水槽4より溢水するこ
とはない。通過センサ19,19’は、光ファイバセン
サにより構成されており、回動シュータ11の先端をイ
チゴが通過するのを検出する。
【0022】図4は図2のA−A線要部矢視断面図であ
る。図4において、7はU字状に形成された搬送溝、1
5,15’は水平側長センサ、16,16’は垂直側長
センサであり、これらは図1乃至図3と同様のものであ
る。水平方向及び鉛直方向の側長は光ファイバセンサに
より行われ、水平側長センサ15,垂直側長センサ16
は光ファイバセンサの照射側、水平側長センサ15’,
垂直側長センサ16’は光ファイバセンサの受光側であ
る。15a,15a’,16a,16a’はそれぞれ水
平側長センサ15,15’の固定板、15b1〜15b6
は出射面を鉛直下方に向けた状態で搬送溝7を水平に横
切って並設されて固定板15aに固定された集光レン
ズ、15b1’〜15b6’は受光面を鉛直上方に向けた
状態で搬送溝7の下側に固定板15aと平行に並べて固
定板15a’に固定された受光部、15c1〜15c6
15c1’〜15c6’はそれぞれ集光レンズ15b1
15b6,受光部15b1’〜15b6’に接続され検出
用の光を発光ダイオード(図示せず)から集光レンズ1
5b1〜15b6へ又は受光部15b1’〜15b6’から
フォトセンサ(図示せず)へ導光する光ファイバ、16
1〜16b4は出射面を搬送溝7側に向けた状態で搬送
溝7の水面と垂直に鉛直方向に並べて固定板16aに固
定された集光レンズ、16b1’〜16b4’は受光面を
搬送溝7側に向けた状態で固定板16aと平行に並べて
固定板16a’に固定された受光部、16c1〜16
4,16c1’〜16c4’はそれぞれ集光レンズ16
1〜16b4,受光部16b1’〜16b4’に接続され
検出用の光を発光ダイオード(図示せず)から集光レン
ズ16b1〜16b4へ又は受光部16b1’〜16b4
からフォトセンサ(図示せず)へ導光する光ファイバ、
Sは搬送溝7内を流下する果実の一種であるイチゴであ
る。集光レンズ15b1,15b2,15b3,15b4
15b5,15b6は、それぞれ受光部15b1’,15
2’,15b3’,15b4’,15b5’,15b6
に対向して配設されており、集光レンズ16b1,16
2,16b3,16b4は、それぞれ受光部16b1’,
16b2’,16b3’,16b4’に対向して配設され
ている。集光レンズ15b1〜15b6,16b1〜16
4から照射された光線Lv1〜Lv6,Lh1〜Lh4は受光
部15b1’〜15b6’,16b1’〜16b4’により
受光される。従って、搬送溝7を通過するイチゴは、上
記センサ間の光路を遮光し、これが受光部15b1’〜
15b6’,16b1’〜16b4’に接続されたフォト
センサにより検出され、イチゴのサイズが検出される。
【0023】図5は回動シュータの要部斜視破断面図で
ある。図5において、4は下流側水槽、5は作業台、7
は搬送溝、8は区画板、8aは切欠部、11は回動シュ
ータ、11aは回動支持板、12はシュータ駆動モー
タ、13はモータ支持台、14cは下流部散水ノズル、
19,19’は通過センサであり、これらは図1乃至図
4で説明したものと同様のものである。12aはシュー
タ駆動モータ12の回転軸、19a,19a’はそれぞ
れ通過センサ19,19’に接続された光ファイバであ
る。11aは、回動シュータ11の基端部付近の両側壁
上端に架設されており、その中心は回動シュータ11の
溝底の中心線の上方に位置する。回転軸12aは回動支
持板11aの上面中心に軸設されており、シュータ駆動
モータ12により回転することにより、回動シュータ1
1を左右に回動させる。回動シュータ11が回動するこ
とにより、回動シュータ11の先端部は、3つに区分さ
れた下流側水槽4の各々の区画に通じ、搬送溝7からの
水流を各々の区画に流出させるように切り換えることが
可能である。通過センサ19は、回動シュータ11の先
端部の一側壁に貫設されており、対向する側壁に向かっ
て照射面が配設された集光レンズにより構成されてい
る。また、通過センサ19’は回動シュータ11の先端
部の回動シュータ11と逆側の側壁に貫設されており、
受光面が通過センサ19に対向して配設された受光部で
構成されている。通過センサ19は通過センサ19aを
介してフォトダイオード又は半導体レーザ(図示せず)
に接続され、通過センサ19’は通過センサ19a’を
介してフォトセンサ(図示せず)に接続されている。通
過センサ19と通過センサ19’との間をイチゴが通過
することにより、フォトダイオード又は半導体レーザか
らフォトセンサに入射される光が遮光され、これにより
イチゴの通過が検出される。
【0024】図6は実施の形態1の果実選別装置の制御
部のブロック図である。図6において、12はシュータ
駆動モータ、15は水平側長センサ、16は垂直側長セ
ンサ、19は通過センサであり、これらは図1乃至図5
で説明したものと同様のものを表す。30はシュータ駆
動モータ12の駆動制御を行う制御部、31は選別サイ
ズ及び側長選別されたイチゴの区分を記憶する選別サイ
ズ記憶メモリ、32は水平側長センサ15及び垂直側長
センサ16の検出結果に基づき選別サイズ記憶メモリ3
1に記憶された選別サイズによりイチゴを選別しそのイ
チゴの区分を選別サイズ記憶メモリ31に出力し記憶さ
せるサイズ判定部、33は選別サイズ記憶メモリ31に
最先に記憶されたイチゴの区分を読み出しその区分によ
って回動シュータ11の方向を切り換えるようにシュー
タ駆動モータ12を駆動制御するシュータ切換部、34
は選別サイズ記憶メモリ31にイチゴの選別サイズを入
力する入力部である。シュータ切換部33は、回動シュ
ータ11の方向を切り換えた後、通過センサ19,1
9’により回動シュータ11の先端部をイチゴが通過す
るのが検出されるまで待機し、回動シュータ11の先端
部をイチゴが通過した後に次の切換動作を行う。
【0025】以上のように構成された本実施の形態の果
実選別装置において、以下その動作を説明する。図7は
実施の形態1のイチゴ選別装置の選別動作を表す模式図
であり、図8は噴水ノズルによるイチゴの分離動作を示
す図である。まず、本実施の形態の果実選別装置におい
てイチゴの選別を行おうとするときには、図7に示した
ように、上流側水槽3及び下流側水槽4を水で満たした
後、上流側水槽3内に選別を行おうとするイチゴを投入
する。この際、イチゴは上流側水槽3の水の緩衝によ
り、イチゴに衝撃が加わることはなく、イチゴは損傷す
ることなく浮遊する。上流部散水ノズル14a、中流部
散水ノズル14b、下流部散水ノズル14c、注水ノズ
ル17、噴水ノズル20には水道水や井戸水が供給され
ており、上流側水槽3内の水は、搬送溝7を通って下流
側水槽4へ流れ、排水口18より排水される。また、戻
水ポンプ10により、下流側水槽4内の水は上流側水槽
3へ戻水される。上流側水槽3内では、注水ノズル17
から噴射された水により、上流側水槽3の槽内には上流
側水槽3の中心の周りを回転する回転流が形成される。
更に、戻水ポンプ10により戻水管9から上流側水槽3
内に供給される戻水は、上流側水槽3の側壁円周の接線
に沿った方向に流入されるため、これによっても、上流
側水槽3の槽内には上流側水槽3の中心の周りを回転す
る回転流が形成される。この回転流により、上流側水槽
3の槽内に浮遊するイチゴは、上流側水槽3の中心の周
りを回転する。上流側水槽3の槽内の水は、搬送溝7及
び回動シュータ11を通って下流側水槽4の槽内に流入
する。このとき、上流側水槽3の槽内の水面に浮遊する
イチゴも、この水流により、水に浮遊した状態で上流側
水槽3から搬送溝7及び回動シュータ11を通って下流
側水槽4内に搬送される。
【0026】一般に、水面に多数のイチゴを浮遊させた
場合、水の表面張力により、各イチゴ同士が集合し、各
々が接触した状態で浮遊する。従って、このように互い
に接触して水に浮遊するイチゴを、浮遊した状態で1個
ずつ選別するには、各々のイチゴを分離する必要があ
る。この分離工程は、噴水ノズル20によって行う。図
8は、この分離工程の動作を表している。まず、上流側
水槽3の槽内に各々が接触した状態で浮遊するイチゴS
1,S2は、水流により搬送溝7に搬入される(図8
(a)参照)。搬送溝7の入り口には、噴水ノズル20
から水面に向かって水が噴射されており、噴水ノズル2
0の上方では水流が攪乱されている。この攪乱した流れ
に突入すると、下流側のイチゴS1は不規則に振動又は
回転し、これによりイチゴS2はイチゴS1から分離す
る(図8(b))。その後、イチゴS1は水流により搬
送溝7の下流側に搬送されるが、このとき、イチゴS2
は噴水ノズル20から噴水される水により、前進を阻ま
れ、イチゴS1と分離して搬送される(図8(c)参
照)。このようにして、上流側水槽3の槽内の水面に浮
遊するイチゴは、1個ずつ搬送溝7内を水流搬送され、
回動シュータ11を通って下流側水槽4内に搬入され
る。このとき、回動シュータ11をイチゴのサイズによ
り下流側水槽4内の各区画に水流が向くように方向を切
り換えることにより、イチゴの選別が可能となる。
【0027】次に、イチゴのサイズを測定し、回動シュ
ータ11の方向を切り換える動作について説明する。
尚、以下、区画板8により区分された下流側水槽4内の
3つの区画を区画L,区画M,区画Sと呼ぶこととす
る。図9は図6のサイズ判定部の動作を表すフローチャ
ートであり、図10は図6のシュータ切換制御部の動作
を表すフローチャートである。まず、搬送溝7を水流搬
送されるイチゴは水平側長センサ15,15’の間を通
過する。このとき、図4に示したように、イチゴは光線
v1〜Lv6の一部を遮光する。水平側長センサ15
1’〜15c6’により受光部15b1’〜15b6’に
接続されたフォトセンサは、光線が遮光されたことを検
出し、これにより、サイズ判定部32はイチゴの水平方
向の径xを検出する(S1)。その直後、イチゴは垂直
側長センサ16,16’の間を通過する。このとき、図
4に示したように、イチゴは光線Lh1〜Lh4の一部を遮
光する。垂直側長センサ16c1’〜16c4’により受
光部16b1’〜16b4’に接続されたフォトセンサ
は、光線が遮光されたことを検出し、これにより、サイ
ズ判定部32はイチゴの鉛直方向の径yを検出する(S
2)。一般に、水に浮遊するイチゴは面積の最も広い面
を上方に向けた状態が最も安定であるため、水平方向に
検出される幅は、鉛直方向に検出される幅に比べ広くな
る。また、イチゴは浮遊しながら流されているため、イ
チゴの長手方向(蔕から先端に向けての方向)が流れに
対して平行となるように配向する傾向がある。従って、
水平側長センサ15,15’及び垂直側長センサ16,
16’により、イチゴの最大胴径と最小胴径のおよその
値を検出することが可能である。サイズ判定部32は、
選別サイズ記憶メモリ31に記憶されたサイズ判定の閾
値に基づき、上記測定により検出された水平方向の径x
又は鉛直方向の径yによりイチゴのサイズを判定し(S
3)、その判定結果を選別サイズ記憶メモリ31に記憶
させる(S4)。ここで、サイズ判定の方法は幾通りか
の方法が考えられる。例えば、イチゴの胴径がr1未満
をSサイズ、r1以上r2未満をMサイズ、r2以上をL
サイズとして判定するとして、ステップS1及びS2で
測定された径x,yのどちらか小さい方又はどちらか大
きい方をイチゴの選別径rとして、rをr1,r2と比較
することによってイチゴのサイズを判定するようにして
もよい。また、径x,yの平均値をイチゴの選別径rと
して、rをr1,r2と比較することによってイチゴのサ
イズを判定するようにしてもよい。サイズ判定部32
は、上記動作が終了すると、再びステップS1に戻り、
同様の動作を繰り返す。
【0028】次に、水平側長センサ15,15’,垂直
側長センサ16,16’の間をイチゴが通過し、イチゴ
のサイズの判定結果が選別サイズ記憶メモリ31に記憶
されると、シュータ切換部33は、選別サイズ記憶メモ
リ31に最先に記憶されたイチゴのサイズの判定結果J
を読み出し(S10)、判定結果JがLサイズぼ場合に
は(S11)、回動シュータ11の先端部が区画Lに向
くようにシュータ駆動モータ12を駆動し(S12)、
判定結果JがMサイズぼ場合には(S13)、回動シュ
ータ11の先端部が区画Mに向くようにシュータ駆動モ
ータ12を駆動し(S14)、判定結果JがSサイズぼ
場合には(S13)、回動シュータ11の先端部が区画
Sに向くようにシュータ駆動モータ12を駆動する(S
15)。尚、ステップS10で選別サイズ記憶メモリ3
1から判定結果Jが読み出された後、選別サイズ記憶メ
モリ31に記憶された判定結果Jは消去される。その
後、シュータ切換部33は、通過センサ19により回動
シュータ11の先端部をイチゴが通過したことが検出さ
れるまで待機し(S16)、イチゴが通過したことが検
出されると、ステップS10に戻り同様の動作を繰り返
す。
【0029】以上のような動作により、イチゴはサイズ
別に選別され区画L,区画M,区画Sに貯留される。各
区画に選別されたイチゴは、網で掬い揚げられ水切りが
行われた後に箱詰めされる。このように、本実施の形態
の果実選別装置によれば、イチゴは常に水面に浮遊した
状態で水流搬送されるため、イチゴに衝撃や掻擦が生じ
ることが防止され、イチゴが損傷することがない。ま
た、イチゴを水面に浮遊させることにより、イチゴは面
積の最も広い面が上方となるように自然に配向され、更
に、イチゴを水流搬送することによりイチゴの長手方向
が水流に対して略平行となるように自然に配向される。
従って、イチゴの径の測定の為にイチゴを作為的に配向
する必要がなく、比較的正確にイチゴの径の測定を行う
ことが可能となり、高効率に精度よくイチゴのサイズの
選別を行うことが可能となる。
【0030】尚、本実施の形態において、上流部散水ノ
ズル14a、中流部散水ノズル14b、下流部散水ノズ
ル14c、注水ノズル17、噴水ノズル20には水道水
や井戸水が供給されるとしたが、これらには戻水ポンプ
10により下流側水槽4から送水される戻水をフィルタ
で濾過した後に使用するように構成してもよい。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明の果実選別装置に
よれば以下のような有利な効果を得ることができる。請
求項1に記載の発明によれば、 (1)果実は水に浮遊した状態で搬送され、又、非接触
で径又は長さ若しくは射影面積が測定されるため、果実
に衝撃や掻擦が加わることが防止されるため、果実への
損傷を防止することが可能な果実選別装置を提供するこ
とができる。 (2)果実を水面に浮遊させ水流搬送することにより、
果実の径又は長さ若しくは射影面積の測定の為に、測定
部に対して果実を作為的に配向する必要がなく、比較的
正確に果実の径の測定を行うことが可能で、高効率に精
度よく果実のサイズの選別を行うことが可能な果実選別
装置を提供することができる。 (3)果実を連続的に水流搬送しながら選別を行うこと
が可能であるため、選別速度が速く、果実を速く大量に
選別することが可能な果実選別装置を提供することがで
きる。 (4)作業者は選別する果実を搬送用の水に投入するだ
けで、自動的に選別が行われるため、作業性に優れた果
実選別装置を提供することができる。 (5)機構が極めて簡単であり、メンテナンス性に優
れ、装置を安価に生産することが可能であり経済性に優
れた果実選別装置を提供することができる。
【0032】請求項2に記載の発明によれば、 (1)水の表面張力により、複数の果実同士が集合し、
各々が接触した状態で浮遊し水流搬送されてきた場合、
各々の果実を分離することが可能な果実選別装置を提供
することができる。 (2)果実を一つずつ水流搬送するための分離工程を、
果実へ機械的接触をすることなく行うことが可能なた
め、果実が衝撃や掻擦により損傷することが防止するこ
との可能な果実選別装置を提供することができる。
【0033】請求項3に記載の発明によれば、(1)水
面に浮遊する果実は水流により回転され、上流側水槽の
内壁に漂着することが防止され、果実を効率よく搬送溝
へ搬入することが可能な果実選別装置を提供することが
できる。
【0034】請求項4に記載の発明によれば、(1)水
を有効に利用することができ、装置の運転における経済
性にも優れた果実選別装置を提供することができる。
【0035】請求項5に記載の発明によれば、 (1)切換制御部が通過検出部により水流切換部を果実
が通過したことが検出された後に水流切換部の水流の方
向を切り換えを行うことにより、果実のサイズの選別を
確実に行うことが可能な果実選別装置を提供することが
できる。 (2)果実が水流切換部を通過中に誤って水流の方向を
切り換えが行われることで果実が損傷するという事故を
防止することが可能な果実選別装置を提供することがで
きる。
【0036】請求項6に記載の発明によれば、(1)水
流の切り換えを確実に行うことができ、構成が簡単であ
るため、信頼性・メンテナンス性に優れた果実選別装置
を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における果実選別装置の
外観斜視図
【図2】実施の形態1における果実選別装置の平面図
【図3】実施の形態1における果実選別装置の側面図
【図4】図2のA−A線要部矢視断面図
【図5】回動シュータの要部斜視破断面図
【図6】実施の形態1の果実選別装置の制御部のブロッ
ク図
【図7】実施の形態1のイチゴ選別装置の選別動作を表
す模式図
【図8】噴水ノズルによるイチゴの分離動作を示す図
【図9】図6のサイズ判定部の動作を表すフローチャー
【図10】図6のシュータ切換制御部の動作を表すフロ
ーチャート
【符号の説明】
1 果実選別装置 2 基板台 3 上流側水槽 4 下流側水槽 5 作業台 6 開口板 6a 中央開口部 6b 割込部 7 搬送溝 8 区画板 8a 切欠部 9 戻水管 10 戻水ポンプ 11 回動シュータ 11a 回動支持板 12 シュータ駆動モータ 12a 回転軸 13 モータ支持台 14a 上流部散水ノズル 14b 中流部散水ノズル 14c 下流部散水ノズル 15 水平側長センサ 15a,15a’,16a,16a’ 固定板 15b1,15b2,15b3,15b4,15b5,15
6,16b1,16b2,16b3,16b4 集光レンズ 15b1’,15b2’,15b3’,15b4’,15b
5’,15b6’,16b1’,16b2’,16b3’,
16b4’ 受光部 16 垂直側長センサ 17 注水ノズル 18 排水口 19,19’ 通過センサ 20 噴水ノズル 30 制御部 31 選別サイズ記憶メモリ 32 サイズ判定部 33 シュータ切換部 34 入力部 S イチゴ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 果実を水面に浮遊させた状態で水流搬送
    する搬送溝と、前記搬送溝の下流側に連設され前記搬送
    溝から流出する水流の方向を切り換える水流切換部と、
    前記搬送溝を水流搬送される果実の径又は長さ若しくは
    射影面積を非接触で測定する測定部と、前記測定部によ
    り測定された果実の径又は長さ若しくは射影面積に基づ
    き果実のサイズを判定するサイズ判定部と、前記サイズ
    判定部により判定された果実のサイズに従い前記水流切
    換部の水流の方向の切り換えを制御する切換制御部と、
    を備えたことを特徴とする果実選別装置。
  2. 【請求項2】 前記測定部の上流側の前記搬送溝の底部
    に配設され上方に向けて開口する噴水ノズルを備えたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の果実選別装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送溝の上流側に連設された上流側
    水槽と、前記上流側水槽の槽内に貯留された水に回転流
    を生じせしめる回転流生成部と、を備えたことを特徴と
    する請求項1又は2に記載の果実選別装置。
  4. 【請求項4】 前記水流切換部の下流側に連設され複数
    の区画に区分された下流側水槽と、前記下流側水槽の水
    を前記搬送溝の上流側へ送水する戻水部と、を備えたこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の果実
    選別装置。
  5. 【請求項5】 前記水流切換部を果実が通過したことを
    検出する通過検出部を備えたことを特徴とする請求項1
    乃至4の何れか一に記載の果実選別装置。
  6. 【請求項6】 前記水流切換部は、搬送溝の下流側に回
    動自在に連設され溝状に形成された回動シュータと、前
    記回動シュータの溝両側壁上部に渡り配設された回動支
    持板と、前記回動支持板に駆動軸が連結され前記回動シ
    ュータを駆動するシュータ駆動モータと、を備えたこと
    を特徴とする請求項1乃至5の何れか一に記載の果実選
    別装置。
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