JPH08275973A - 車椅子 - Google Patents

車椅子

Info

Publication number
JPH08275973A
JPH08275973A JP7079132A JP7913295A JPH08275973A JP H08275973 A JPH08275973 A JP H08275973A JP 7079132 A JP7079132 A JP 7079132A JP 7913295 A JP7913295 A JP 7913295A JP H08275973 A JPH08275973 A JP H08275973A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
state
user
center
ground
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7079132A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruji Nakamura
治司 中村
Toshiki Kubo
俊樹 久保
Tokuo Saeki
徳夫 佐伯
Takashi Ishikawa
孝志 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP7079132A priority Critical patent/JPH08275973A/ja
Publication of JPH08275973A publication Critical patent/JPH08275973A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単かつ小型、軽量で低コストなものによっ
て、容易に使用でき安全も図れるようにする。 【構成】 座部1、座部1の後部で立ち上がる背もたれ
部2、座部1の前部で立ち下がり下端部にステップ3を
有する脚受け部4を持った座椅子部5を、ステップ3が
接地しない正立した着座状態と、ステップ3が接地し前
側に傾いた前傾状態とに回動できるように支持し、座椅
子部5の回動中心7aを着座状態の使用者の重心8の近
傍であって、重心8の下部かつ前方に位置するようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車椅子に関し、特に、使
用者の乗り降りに便利なようにした車椅子に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に車椅子は図5に示すように、座部
aと、この座部aの後部で立ち上がる背もたれ部b、お
よび座部aの前部で立ち下がり下端部にステップcを有
する脚受け部dを持った座椅子部eを有し、キャスタ型
の前車輪f、および走行車輪gを有するフレームhに前
記座椅子部eを支持している。したがって、着座した使
用者は座椅子部e上で安定し、安全に走行できる。
【0003】図5に示す車椅子は、車輪fをこれに一体
のハンドリムjによって手動操作することにより走行す
る手動操作型のものを示しており、ステップcは脚受け
部dのサイドフレームkの下端に水平な軸mのまわりに
矢印の方向に開閉できるように枢支され、上方へ開かれ
ることによって、乗り降りしようとする使用者の脚部が
引っ掛かったりしないようにすることができ、容易かつ
安全に乗り降りできるようにする。移乗後はステップc
を図に示す水平な状態に閉じることにより脚先を受載で
きるようにする。
【0004】図6、図7に示すものは、座部a、背もた
れ部b、脚受け部dとが、互いに屈曲した図6に示す着
座状態と、ほぼ直線状に上方に伸長した図7に示す起立
状態とに屈伸して切り換えられるように、平行リンク機
構nによりフレームhに支持し、フレームhと平行リン
ク機構nとの間に働かせたばね機構pによって、使用者
の体重を支えながら前記屈伸を使用者に行わせ、使用者
の乗降時の着座動作および起立動作を介助し、自立性を
高められるようにしている。
【0005】図7の起立状態では、サイドフレームkに
一体のステップcが接地状態となる。このため車椅子に
乗る場合使用者は、接地状態にあるステップcにそのま
ま移乗して着座動作を行っても転倒等の問題は生じない
ので、ステップcを前もって操作しなくてもよい。ま
た、着座状態から起立状態に移行して降りる場合、使用
者は接地しているステップcの上から前方へ移るだけで
よく、この際もステップcを操作する必要はない。
【0006】したがって、乗降時の使用者の自立性を向
上することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図5に示すも
のでは、移乗する際にステップcが先に降りたときの操
作で開かれていても、移乗した後使用者は脚受け部dに
脚を受けられるようにするため、座部aに着座した状態
の上体を前屈みにして手をステップcの部分まで伸ばし
てこれを閉じ状態にする必要があるので、使用に不便で
ある。また、脚力の状態によってこの操作が困難な使用
者には自立性が損なわれるし、介助者の負担が増大す
る。
【0008】また、図6、図7に示すものでは、図5に
示すもののような問題は解消される。しかし、着座状態
と起立状態との切換えのために、座椅子部eを支持する
構造が複雑になる上、着座状態と起立状態との切換えを
使用者の体重を支えられるだけのばね機構によって行う
ので、大型化および重量化し、勢いコストも上昇する。
【0009】本発明は、これらの問題を解消することを
課題とし、簡単かつ小型、軽量で低コストなものによっ
て、容易に使用でき安全も図れる車椅子を提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような目
的を達成するために、座部、この座部の後部で立ち上が
る背もたれ部、および座部の前部で立ち下がり下端部に
ステップを有する脚受け部を持った座椅子部を、脚受け
部のステップが接地しない正立した着座状態と、ステッ
プが接地し前側に傾いた前傾状態とに回動できるように
フレームに支持し、座椅子部の回動中心を着座状態の使
用者の重心の近傍であって、この重心の下部かつ前方に
位置するように設定したことを主たる特徴とするもので
あり、フレームと座椅子部との間で座椅子部を前記前傾
状態を保つように付勢する付勢手段を備えたものとする
のが好適である。
【0011】付勢手段の座椅子部およびフレームと連結
される可動作用点および固定作用点の一方を前後に位置
調節する位置調節手段を備えたものとするのが好適であ
る。
【0012】この位置調節手段はこれを駆動する電動ア
クチュエータを備えるたものとすることができる。
【0013】また、付勢手段に同軸ないしは平行に位置
して働くダンパ要素を併設したものとすることもでき
る。
【0014】
【作用】本発明の主たる特徴の上記構成では、フレーム
上で座椅子部が正立した着座状態と、前側に傾いた前傾
状態とに回動でき、着座状態では、座部の前部で立ち下
がる脚受け部の下端に有するステップは接地せず、座部
に着座している使用者の脚の脚先部を適当な位置にて受
載し、背もたれ部とも協働して使用者の上体から脚先ま
での全体を安定させ、安全に走行できるようにする。
【0015】前傾状態ではステップが接地していること
によって、このステップに脚が載っても転倒等の問題は
なく、そのまま乗り降りできる状態になるので、ステッ
プの手操作は不要であるし、座椅子部が前傾しているこ
とによってステップ上に脚を載せた使用者が腰部を座部
に当てがって上体を後方へ起こして行きながら、重心を
座椅子部の回動中心の前方に位置する側から回動中心の
真上を経て、回動中心の後部側に移動させることにより
体重のバランスを図りつつ着座姿勢に移行でき、しかも
着座姿勢では使用者の重心が座椅子部の回動中心よりも
後方にあることによって使用者の体重だけで着座状態に
座椅子部を安定させられるので、ステップに乗り着座す
る動作がステップの手操作の不要な高い自立性のもとに
容易かつ安全に達成される。
【0016】また、着座姿勢にある使用者は、上体を前
記とは反対に前屈みにして行くだけで、座椅子部の回動
中心の真上を経て重心が回動中心よりも前部側に移動さ
せることにより体重のバランスを図りながら座椅子部に
前傾状態への回動力を与え、使用者の望む速度で安定し
て前傾状態に移行させることができ、このとき使用者の
脚先はステップとともに接地するので、そのままステッ
プの上で上体を上方へ真っ直ぐに伸ばして立上がり、ス
テップの上から前方へ移るだけで降りられる。
【0017】したがって起立し降りる動作もステップの
手操作の不要な高い自立性のもとに容易かつ安全に達成
される。
【0018】しかも、座椅子部を着座状態と前傾状態と
に回動できるように支持するだけであるので、構造が簡
単で、小型かつ軽量で低コストなものとなる。
【0019】主たる特徴においてさらに、フレームと座
椅子部との間で座椅子部を前記前傾状態を保つように付
勢する付勢手段を備えたものとする構成では、使用者が
前記前傾姿勢から着座姿勢に変化する際に、座部を付勢
手段の付勢力に抗して後方へ押動させて付勢手段を蓄勢
することになり、付勢手段による支持力の増大と体重と
のバランスを図りながら、椅子を前傾状態から着座状態
に変化させるときの使用者の安定を図りやすいし、反対
に着座姿勢から前傾姿勢に変化するときは、座部に働い
ている付勢手段の付勢力による前方への復元力を得なが
ら軽く、しかもこの復元力と体重とのバランスを図るこ
とによって使用者の十分な安定を保ちながら、座椅子部
を着座状態から前傾状態に変化させて使用者の起立を容
易にすることができる。
【0020】付勢手段の座椅子部およびフレームと連結
される可動作用点および固定作用点の一方を前後に位置
調節する位置調節手段を備えたものとする構成では、付
勢手段の作用点を前後に変化させて、付勢手段の付勢力
や座椅子部への働き度合いを調節し、付勢手段が座椅子
部を前傾状態に保持しようとする力と、これに抗して着
座状態側に働かせたり、これに順応させたりする使用者
の体重とのバランスを調節することができ、汎用性が向
上する。
【0021】位置調節手段がこれを駆動する電動アクチ
ュエータを備えたものとする構成では、前記バランスの
調節が電動にて簡易に行うことができ、使用者が着座し
ながらこれを自ら調節するのに有効で自立性が向上す
る。
【0022】また、付勢手段に同軸ないしは平行に位置
して働くダンパ要素を備えたものとする構成では、付勢
手段とダンパ要素とが協働して、使用者の体重移動とこ
れに伴う座椅子部の着座状態と前傾状態との間の状態変
化をさらに円滑に行えるようにする。
【0023】
【実施例】本発明の車椅子の幾つかの実施例につき、図
1〜図4を参照しながら以下具体的に説明する。
【0024】図1は本発明の第1の実施例を示してい
る。本実施例の車椅子は従来の手動操作型のものと同
様、キャスタ型の小径な前車輪11と、大径で図示しな
いハンドリムを有する走行車輪12とを持ったフレーム
6を有し、このフレーム6によって座部1、この座部1
の後部で立ち上がる背もたれ部2、および座部1の前部
で立ち下がり下端部にステップ3を有する脚受け部4を
持った座椅子部5を支持している。
【0025】座椅子部5は、脚受け部4のステップ3が
接地しない正立した図1に実線で示す着座状態と、ステ
ップ3が接地し前側に傾いた図1に仮想線で示す前傾状
態とに回動できるようにフレーム6に支持され、座椅子
部5の回動中心7aを着座状態の使用者13の重心8の
近傍であって、この重心8の下部かつ前方に位置するよ
うに設定し、フレーム6と座椅子部5との間で座椅子部
5を前記前傾状態を保つように付勢する付勢手段9を備
えている。
【0026】前記座椅子部5のフレーム6への支持は前
記条件を満足するため、座椅子部5の側板5aの回動中
心7aの部分を軸7によってフレーム6に直接支持して
いる。しかし、具体的な支持構造は自由に設計すること
ができる。座椅子部5をこれの回動中心7a以外の部分
でのリンク機構や回転リングあるいは円弧ガイド等を利
用した各種の支持構造によって、回動中心7aが得られ
るようにすることもでき、回動中心7aの位置で直接枢
支することが必須とはならない。
【0027】また、付勢手段9は本実施例ではガスシリ
ンダとしてあるがその他のシリンダやコイルスプリング
等の他の適当なものと代替することもできる。
【0028】以上のように座椅子部5はフレーム6上で
成立した着座状態と、前側に傾斜した前傾状態とに回動
でき、着座状態では、図1に実線で示すように座部1の
前部で立ち下がる脚受け部4の下端に有するステップ3
は接地せず、座部1に着座している使用者13の脚の脚
先部を適当な位置にて受載し、背もたれ部2とも協働し
て使用者13の上体から脚先までの全体を安定させ、安
全に走行できるようにする。
【0029】前傾状態では図2に実線で示すようにステ
ップ3が接地していることによって、このステップ3に
脚が載っても転倒等の問題はなく、そのまま乗り降りで
きる状態になるので、ステップ3の手操作は不要である
し、座椅子部5が前傾していることによってステップ3
上に脚を載せた使用者13が腰部を図2の破線で示すよ
うに座部1に当てがって上体を一点鎖線、実線、仮想線
のように後方へ起こして行きながら、重心8を座椅子部
5の回動中心7aの前方に位置する側から回動中心7a
の真上を経て、回動中心7aの後部側に移動させるとと
もに、座部1を付勢手段9の付勢力に抗して後方へ押動
させ、したがって、付勢手段9を蓄勢してこれによる支
持力の増大と体重とのバランスを図りつつ、図2の仮想
線および図1の実線で示す着座姿勢に移行でき、しかも
この着座姿勢では使用者13の重心8が座椅子部5の回
動中心7aよりも後方にあることによって使用者13の
体重だけで着座状態に座椅子部5を安定させられるの
で、ステップ3に乗り着座する動作がステップ3の手操
作の不要な高い自立性のもとに容易かつ安全に達成され
る。
【0030】また、着座姿勢にある使用者13は、図2
の仮想線の上体から、実線、一点鎖線、破線で示すよう
に前屈みにして行くだけで、座椅子部5の回動中心7a
の真上を経て重心8が回動中心7aよりも前部側に移動
させられるので、使用者13は付勢手段9の復元力によ
る前傾姿勢への変化を補助されてこれが容易になるし、
この復元力と体重とのバランスを図りながら座椅子部5
に前傾状態への回動力を与え、使用者13の望む速度で
安定して前傾状態に移行させることができ、このとき使
用者13の脚先はステップ3とともに接地するので、そ
のままステップ3の上で上体を上方へ真っ直ぐに伸ばし
て立上がり、ステップ3の上から前方へ移るだけで降り
られる。したがって起立して降りる動作もステップ3の
手操作の不要な高い自立性のもとに容易かつ安全に達成
される。
【0031】しかも、座椅子部5を前記のように着座状
態と前傾状態とに回動できるように支持し、かつ前傾状
態を保つ付勢手段9を働かせるだけであるので、構造が
簡単で、小型かつ軽量で低コストなものとなる。しか
し、付勢手段9は必須でなく、これを用いなくても座椅
子部5の回動に適当な抵抗を適度に設定しておくと、座
椅子部5の着座状態と前傾状態との間の状態の変化を、
使用者の安定を図りながら達成することができる。場合
によっては、自由な回転でも使用者のゆっくりした動き
によって安全使用することもできる。
【0032】なお本実施例では、座椅子部5のステップ
3が接地する前傾状態では、使用者13がステップ3の
上で前屈みになることによって、重心8がステップ3の
真上に位置できるようにしてあるので、接地したステッ
プ3の上での使用者13が起立姿勢と前屈み状態に屈曲
した姿勢との間の姿勢変化を、前後へのふらつきなく安
全に達成されるようにすることができる。
【0033】また、付勢手段9は体重とのバランスによ
って座椅子部5が着座状態からさらに後方に傾倒するの
を防止することはできるが、付勢手段9にこれの動作限
界として座椅子部5が着座状態から後方に傾倒するのを
防止するストッパ機能を持つようにしておくと好適であ
る。しかし、これとともに、あるいは単独で座椅子部5
が後方へ傾倒するのを阻止するストッパ15を図1に示
すようにフレーム6に設けておくこともできる。
【0034】さらに、付勢手段9の座椅子部5およびフ
レーム6と連結される可動作用点21および固定作用点
22の一方、本実施例では可動作用点21を前後に位置
調節する位置調節手段23を設けてある。この位置調節
手段23は座部1の下面に設けた軸受24によってねじ
軸25を回転できるように支持し、このねじ軸25の途
中に螺合した移動部材26に付勢手段9の可動作用点2
1を連結してある。
【0035】これによって、ねじ軸25をこれに連結し
た操作ハンドル27により回動操作すると、移動部材2
6がねじ軸25の長さ方向に移動し付勢手段9の可動作
用点21の座部1に対する作用位置を座部1の前後方向
に位置調節することができる。
【0036】もっとも、位置調節手段23の操作形式は
手動の他電動とすることもできるし、必要の都度適当な
工具、あるいは操作手段を用いて回動操作するようなも
のとしてもよい。
【0037】このように付勢手段9の可動作用点21の
位置を前後に変化させると、付勢手段9の付勢力や座椅
子部5への働き度合いを調節することができ、付勢手段
9が座椅子部5を前傾状態に保持しようとする力と、こ
れに抗して着座状態側に働かせたり、これに順応させた
りする使用者13の体重とのバランスを調節することが
できる。したがって、使用者13の体重の差や筋力の状
態に対応したものとして快適に使用することができるも
のとなる。
【0038】図3は本発明の第2の実施例を示してい
る。本実施例の位置調節手段23はこれを駆動する電動
モータ31を備えており、これをねじ軸25の一端に連
結してある。電動モータ31はフレーム6に支持したコ
ントローラ32によって制御し、背もたれ部2の側部に
固定した肘掛け部33に電動モータ31の操作部34を
設け、使用者13が操作部34を自ら操作して前記のバ
ランスを調整することが簡易にでき、自立性が向上す
る。他の構成は第1の実施例と同様のものであるので、
図示および説明は省略する。
【0039】図4は本発明の第3の実施例を示してい
る。本実施例では付勢手段9に同軸で働くダンパ要素4
1を付勢手段9のまわりに設けてある。ダンパ要素41
はコイルスプリングとしてあるが、付勢手段9およびダ
ンパ要素41を異種のものとしても、あるいは同種のも
のとしてもよいのは勿論である。
【0040】本実施例のようにすると、付勢手段9とダ
ンパ要素41とが協働して、使用者13の体重移動とこ
れに伴う座椅子部5の着座状態と前傾状態との間の状態
変化をさらに円滑に行えるようにする。
【0041】付勢手段9が本実施例のようにガスシリン
ダであるような場合、ダンパ要素41はガスシリンダ内
で働かせることができるし、場合によっては付勢手段9
と平行に位置して働くようにしても同様の作用効果を発
揮することができる。
【0042】
【発明の効果】本発明の主たる特徴によれば、座椅子部
の正立した着座状態では、脚受け部の下端に有するステ
ップが接地せず使用者の脚先部を適当な位置にて受載
し、背もたれ部とも協働して使用者の上体から脚先まで
の全体を安定させ、安全に走行できるようにするし、前
傾状態ではステップが接地してこれに脚が載っても転倒
等の問題はなくステップの手操作なしに乗り降りでき、
ステップ上に脚を載せた使用者が腰部を座部に当てがっ
て上体を後方へ起こして行きながら体重のバランスを図
りつつ着座姿勢に移行し、着座姿勢で使用者の重心が座
椅子部の回動中心の後方にあって使用者の体重だけで着
座状態に座椅子部を安定させられるので、ステップに乗
り着座する動作がステップの手操作の不要な高い自立性
のもとに容易かつ安全に達成される。
【0043】また、着座姿勢にある使用者は、上体を前
記とは反対に前屈みにして行くだけで重心を座椅子部の
回動中心よりも前部側に移動させ体重のバランスを図り
ながら使用者の望む速度で安定して座椅子部を前傾状態
に回動し移行させられ、このとき使用者の脚先はステッ
プとともに接地してステップの上でそのまま立上がり、
ステップの上から前方へ移るだけで降りられるので、起
立し降りる動作もステップの手操作の不要な高い自立性
のもとに容易かつ安全に達成される。
【0044】しかも、座椅子部を着座状態と前傾状態と
に回動できるように支持し、かつ前傾状態を保つ付勢手
段を働かせるだけであるので、構造が簡単で、小型かつ
軽量で低コストなものとなる。
【0045】主たる特徴においてさらに、フレームと座
椅子部との間で座椅子部を前記前傾状態を保つように付
勢する付勢手段を備えた構成のものによれば、前記使用
者の前傾姿勢と着座姿勢との変化に伴う座椅子部の前傾
状態と着座状態との変化を、使用者のより安定を図るこ
とができるし、使用者の着座姿勢から前傾姿勢への変化
を付勢手段の復元力が補助によって容易の行えるように
することができる。
【0046】付勢手段の座椅子部およびフレームと連結
される可動作用点および固定作用点の一方を前後に位置
調節する位置調節手段を備えたものとする構成のものに
よれば、付勢手段の作用点を前後に変化させて、付勢手
段の付勢力や座椅子部への働き度合いを調節し、付勢手
段が座椅子部を前傾状態に保持しようとする力と、これ
に抗して着座状態側に働かせたり、これに順応させたり
する使用者の体重とのバランスを調節することができ、
汎用性が向上する。
【0047】位置調節手段がこれを駆動する電動アクチ
ュエータを備えたものとする構成のもにによれば、前記
バランスの調節が電動にて簡易に行うことができ、使用
者が着座しながらこれを自ら調節するのに有効で自立性
が向上する。
【0048】また、付勢手段に同軸ないしは平行に位置
して働くダンパ要素を備えたものとする構成のものによ
れば、付勢手段とダンパ要素とが協働して、使用者の体
重移動とこれに伴う座椅子部の着座状態と前傾状態との
間の状態変化をさらに円滑に行えるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての車椅子の全体構
成を示す側面図である。
【図2】図1の椅子の着座状態と前傾状態との状態変化
と、これに応じた使用者の姿勢変化の状態を示す側面図
である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す要部の側面図であ
る。
【図4】本発明の第3の実施例を示す要部の側面図であ
る。
【図5】従来の手動操作型の車椅子を示す斜視図であ
る。
【図6】従来の電動アクチュエータを用いた起立椅子を
着座状態で示す側面図である。
【図7】図6の椅子の起立状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 座部 2 背もたれ部 3 ステップ 4 脚受け部 5 座椅子部 6 フレーム 7a 回動中心 8 重心 9 付勢手段 13 使用者 21 可動作用点 22 固定作用点 27 操作ハンドル 31 電動モータ
フロントページの続き (72)発明者 石川 孝志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座部、この座部の後部で立ち上がる背も
    たれ部、および座部の前部で立ち下がり下端部にステッ
    プを有する脚受け部を持った座椅子部を、脚受け部のス
    テップが接地しない正立した着座状態と、ステップが接
    地し前側に傾いた前傾状態とに回動できるようにフレー
    ムに支持し、 座椅子部の回動中心を着座した使用者の重心の近傍であ
    って、この重心の下部かつ前方に位置するように設定し
    たことを特徴とする車椅子。
  2. 【請求項2】 座部、この座部の後部で立ち上がる背も
    たれ部、および座部の前部で立ち下がり下端部にステッ
    プを有する脚受け部を持った座椅子部を、脚受け部のス
    テップが接地しない正立した着座状態と、ステップが接
    地し前側に傾いた前傾状態とに回動できるようにフレー
    ムに支持し、 座椅子部の回動中心を着座した使用者の重心の近傍であ
    って、この重心の下部かつ前方に位置するように設定
    し、フレームと座椅子部との間で座椅子部を前記前傾状
    態を保つように付勢する付勢手段を備えたことを特徴と
    する車椅子。
  3. 【請求項3】 付勢手段の座椅子部およびフレームと連
    結される可動作用点および固定作用点の一方を前後に位
    置調節する位置調節手段を備えた請求項2に記載の車椅
    子。
  4. 【請求項4】 位置調節手段はこれを駆動する電動アク
    チュエータを備える請求項3に記載の車椅子。
  5. 【請求項5】 付勢手段に同軸ないしは平行に位置して
    働くダンパ要素を併設した請求項2に記載の車椅子。
JP7079132A 1995-04-04 1995-04-04 車椅子 Pending JPH08275973A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7079132A JPH08275973A (ja) 1995-04-04 1995-04-04 車椅子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7079132A JPH08275973A (ja) 1995-04-04 1995-04-04 車椅子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08275973A true JPH08275973A (ja) 1996-10-22

Family

ID=13681432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7079132A Pending JPH08275973A (ja) 1995-04-04 1995-04-04 車椅子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08275973A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003017894A1 (en) * 2001-08-23 2003-03-06 Seung-Bu Park Patient exercise and lift apparatus
JP2004187854A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Sakai Medical Co Ltd 起立補助装置
CN115317268A (zh) * 2022-07-11 2022-11-11 江苏医药职业学院 一种偏瘫患者床椅间转移装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003017894A1 (en) * 2001-08-23 2003-03-06 Seung-Bu Park Patient exercise and lift apparatus
JP2004187854A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Sakai Medical Co Ltd 起立補助装置
CN115317268A (zh) * 2022-07-11 2022-11-11 江苏医药职业学院 一种偏瘫患者床椅间转移装置
CN115317268B (zh) * 2022-07-11 2024-01-16 江苏医药职业学院 一种偏瘫患者床椅间转移装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4629249A (en) Device for a reclining chair
US6276704B1 (en) Adjustable wheelchair having a tilting and reclining seat
US4413693A (en) Mobile chair
US4547017A (en) Articulated chair
US4033624A (en) Invalid wheel-chair
JP2002165841A (ja) 車椅子
JPH0767739A (ja) 椅 子
TW475905B (en) Rearward arranged configuration for swinging auto-walker
JP2020121029A (ja) 移動体
JP2002143223A (ja) 車椅子
JPH08275973A (ja) 車椅子
EP2916793A1 (en) Wheelchair including a tiltable seat
JPS5949803B2 (ja) 安楽椅子
JPH0116441Y2 (ja)
JPH10277110A (ja) 歩行補助車
JP2002065752A (ja) 車椅子
JP4617718B2 (ja) 電動車椅子
JP2005040346A (ja) 高さ可動椅子
JPH0542916Y2 (ja)
JPH11113967A (ja) 車椅子
JP2003079668A (ja) 起立補助座椅子
JP2536571Y2 (ja) チルトアップチェアー
KR200408128Y1 (ko) 휠체어용 틸팅장치
AU732719B2 (en) Wheeled chair with dual pivots
JP2677502B2 (ja) 座席装置