JPH0827451A - ガラス繊維処理剤の製造方法 - Google Patents

ガラス繊維処理剤の製造方法

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JPH0827451A
JPH0827451A JP6168441A JP16844194A JPH0827451A JP H0827451 A JPH0827451 A JP H0827451A JP 6168441 A JP6168441 A JP 6168441A JP 16844194 A JP16844194 A JP 16844194A JP H0827451 A JPH0827451 A JP H0827451A
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glass fiber
copolymer
resin
treating agent
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Yoshiyuki Yokota
善行 横田
Takahiro Aoyama
孝浩 青山
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement

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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 燐酸基含有重合性単量体にその他の重合性単
量体を共重合させて得られる共重合体(A)を水性媒体
に分散せしめ、これをエポキシ樹脂の水性分散液と混合
し、あるいは更にアミノ樹脂を混合してガラス繊維処理
剤を得る。 【効果】 ガラス繊維および各種の熱可塑性・熱硬化性
樹脂との親和性に優れ且つ硬化速度が速く、しかも硬化
後は優れた耐溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、
耐熱性、電気的特性を示す、卓越した性能のガラス繊維
処理剤を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラス繊維処理剤の製造
方法に関し、詳細には、プリント回路基盤を始めとする
各種電気絶縁用積層板、強化プラスチック、強化セメン
ト、濾過材、吸音材、断熱材などとして用いられるガラ
ス繊維に対し、合成樹脂その他の複合材料との親和性を
高め、あるいは優れた処理効率を得ることのできるガラ
ス繊維処理剤の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維は従来より、ガラスヤーン、
ガラスクロス、ガラスロービング、ガラスマット、ガラ
スチョップドストランド等様々の形態で、単独あるいは
複合材料として、プリント回路基盤を始めとする電気絶
縁用、強化プラスチック用、強化セメント用、濾材用、
吸音材用、断熱材用等の用途に使用されている。しかし
ながらガラス繊維は、該繊維と複合される熱硬化性樹脂
や熱可塑性樹脂、セメント等との親和性が劣るので、こ
れらとの親和性を高め、あるいはガラス繊維を繊維シー
ト状やは紙状等に加工したときの物性を高めるため、各
々の用途に応じてポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリル
酸エステル系樹脂、水溶性高分子、フェノール系樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系
樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等の各種樹
脂、或はそれらのエマルジョン等からなるガラス繊維処
理剤によって処理される。また、繊維化後複合材料とし
て使用するときの複合効果を高めるため、同様の処理剤
を所謂シランカップリング剤と併用することもある。
【0003】ところがこれらの樹脂系ガラス繊維処理剤
は、たとえば電気絶縁用、強化セメント用、エンジニア
リングプラスチック用、ブレーキ・クラッチフェーシン
グ用などの摩擦材等の如く厳しい条件に曝される繊維複
合材用として使用した場合、必ずしも十分な改質効果を
有するものとはいえず、より優れた改質効果を与えるガ
ラス繊維処理剤の開発が望まれている。
【0004】尚、カルボキシル基含有アクリル化エポキ
シ樹脂を用いることによって改質効果を高めようとする
試みもある(特開昭63−35440号、同63−35
441号、同63−50599号公報等)が、上記の様
な用途においては依然として満足のいく改質効果は得ら
れていない。しかも、従来のガラス繊維処理剤では、ガ
ラス繊維の処理後焼付硬化処理を行なうときに、揮発性
低分子物質の発生によって処理炉の汚染(ヒューム)を
生じるという問題も指摘されている。また、生産性向上
や省エネルギーの観点から、焼付時間短縮の要求も高ま
っており、短時間の焼付けで優れた改質効果を発揮し得
る様なガラス繊維処理剤の開発が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した様な
問題点に着目してなされたものであって、その目的は、
ガラス繊維処理時における焼付硬化処理工程で低分子量
物質の揮発等による処理炉の汚染等を生じることなく、
短時間の処理でガラス繊維に対し優れた改質効果を与え
得る様なガラス繊維処理剤の製法を確立しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係るガラス繊維処理剤の製法は、燐酸
基含有重合性単量体とその他の重合性単量体を共重合さ
せて得られる共重合体(a)を水性媒体に分散させて得
られる共重合体水性分散液(A)と、エポキシ樹脂
(b)を水性媒体に分散させて得られるエポキシ樹脂水
性分散液(B)とを混合するところに要旨を有するもの
で有る。このとき使用するその他の重合性単量体として
は、反応性乳化剤もしくはカルボキシル基含有重合性単
量体が好ましく、また、上記共重合体水性分散液(A)
とエポキシ樹脂水性分散液(B)との混合時もしくは混
合後、更ににアミノ樹脂を混合し、あるいは上記共重合
体(a)およびエポキシ樹脂(b)の何れか1方もしく
は両方にアミノ樹脂を混合した後、夫々を水性媒体に分
散せしめ、次いでこれらを混合したものは、ガラス繊維
処理剤として一段と優れた性能を示すものとなる。
【0007】
【作用】上記の様に本発明では、燐酸基含有重合性単量
体にその他の重合性単量体を共重合して得られる共重合
体(a)を水性媒体に分散せしめてなる共重合体水性分
散液(A)と、エポキシ樹脂(b)を水性媒体に分散せ
しめてなるエポキシ樹脂水性分散液(B)とを混合する
ことによってガラス繊維処理剤を製造するものであり、
ここで共重合体(a)の製造に使用される燐酸基含有重
合性単量体としては、(メタ)アクリロイルオキシエチ
ルアシッドホスフェート等の(メタ)アクリロイルオキ
シアルキルアシッドホスフェート類またはそのアルキレ
ンオキシド付加物、(メタ)アクリロイルオキシアルキ
ルアシッドホスファイト類またはそのアルキレンオキシ
ド付加物、グリシジル(メタ)アクリレートやメチルグ
リシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有ビニ
ル系モノマーと燐酸や亜燐酸あるいはそれらの酸性エス
テル類とのエステル化合物等が挙げられ、これらは単独
で使用し得るほか2種以上を適宜併用することができ
る。
【0008】これら燐酸基含有重合性単量体の使用量
は、得られる共重合体(a)中に占める比率で固形分換
算で0.1〜50重量%、0.1重量%未満では、ガラ
ス繊維処理剤として使用したときの耐熱性、耐溶剤性、
電気的特性、樹脂の分散安定性などが不足気味になる
他、ガラス繊維の処理を行なうに当たり、焼付硬化処理
時に揮発性低分子物質の発生によって処理炉の汚染(ヒ
ューム)を起こしたり、低温硬化性の不足や硬化時間が
長くなるといった欠点が生じ易くなる。一方50重量%
を超える過多になると、たとえば改質ガラス繊維紙など
を製造する時の可撓性が低下したり、耐水性や電気的特
性が不良になるといった傾向が現われてくる。
【0009】次に、共重合体(a)の他の原料となるそ
の他の重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸、マ
レイン酸、フマール酸、イタコン酸等のカルボキシル基
含有重合性単量体、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸n−イソブチル、(メタ)アクリル
酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メ
タ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソア
ミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アク
リル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチ
ル、(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル、(メタ)ア
クリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等の(メ
タ)アクリル酸エステル、スチレン、ビニルトルエン、
2−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロスチ
レン等のスチレン系重合性単量体、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロ
ピル等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等
のN−置換(メタ)アクリルアミド系単量体、アクリロ
ニトリルなど、更には反応性乳化剤等を使用することが
でき、これらは単独で使用できる他、必要に応じて2種
以上を適宜併用することができる。
【0010】上記他の重合性単量体の中でも特に好まし
いのは、カルボキシル基含有重合性単量体および反応性
乳化剤であり、これらを夫々単独であるいは2種を併用
すると、耐溶剤性、耐熱性、樹脂液としての分散安定性
等において一段と優れたガラス繊維処理剤を得ることが
できる。中でも反応性乳化剤は、水性タイプのガラス繊
維処理剤とするときの安定性を高めるのに卓効を示す。
その様な反応性乳化剤の具体例としては、下記一般式
(a),(b)で示されるスルホコハク酸エステル系反
応性乳化剤、
【0011】
【化1】
【0012】例えば花王社製の「ラムテルS−12
0」、「同S−180、「同S−180A」や三洋化成
社製の「エレミノールJS−2」等、あるいは下記一般
式(c)で示されるアルキルフェノールエーテル系反応
性乳化剤、
【0013】
【化2】
【0014】例えば第一工業製薬社製の「アクアロンH
S−10」、「同RN−20」等が挙げられる。
【0015】上記その他の重合性単量体の使用量は、燐
酸基含有重合性単量体に対して固形分換算で50〜9
9.9重量%の範囲が望ましく、その配合量が不足する
場合は、耐溶剤性、耐水性、耐アルカリ性、耐酸性等が
不十分となり、逆に多過ぎる場合は、電気的特性等が不
十分になるといった傾向が現われてくる。
【0016】また本発明で使用するエポキシ樹脂(b)
の種類は特に限定されないが、中でも特に好ましいのは
ビスフェノール型エポキシ樹脂であり、とりわけ1分子
当たり1〜2個のエポキシ基を有し、数平均分子量が9
00以上のものが好ましい。この様なエポキシ樹脂
(b)の市販品としては、、例えば油化シェルエポキシ
社製の「エピコート#1001」、「同1004」、
「同1007」、「同1009」、「同1010」等が
挙げられる。尚、数平均分子量が900未満のエポキシ
樹脂では、最終的に得られるガラス繊維処理剤の耐溶剤
性、耐アルカリ性、耐酸性、耐熱性、電気的特性等が不
十分になることがある。
【0017】上記エポキシ樹脂(b)の使用量は、耐溶
剤性、耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、耐熱性等を高め
且つガラス繊維処理後の焼付硬化処理時における揮発性
低分子量物による処理炉の汚染を一層効果的に防止する
という観点から、前記共重合体(a)に対し、固形分換
算の重量比で2:1〜1:10の範囲から選定すること
が望ましい。
【0018】本発明を実施するに当たっては、まず前記
燐酸基含有重合性単量体にその他の重合性単量体を共重
合させて共重合体(a)を得る。この共重合反応は、一
般的には有機溶剤中、アゾビスイソブチロニトリル等の
アゾ系化合物やベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物
などのラジカル重合開始剤を用いて行なわれる。
【0019】この時の共重合反応条件は特に限定されな
いが、一般的には有機溶剤、好ましくはメタノール、エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、イソブ
タノール等のアルキルアルコール類、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、
プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリ
コールエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル
エーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル等
のエーテルエステル類、その他ジオキサン、ジメチルホ
ルムアミド、ジアセトンアルコール類等の親水性溶剤を
単独で若しくは2種以上の混合溶剤として使用し、更に
はこれらに少量の水を混合した溶剤を使用し、0.1〜
10重量%程度の重合開始剤の存在下、70〜150℃
の範囲で行なわれる。反応時間も特に限定されないが、
1〜10時間程度で共重合反応は十分に進行する。
【0020】この共重合反応によって、共重合鎖の側鎖
として燐酸基を有する共重合体(a)を得た後、これを
水性媒体に分散して共重合体水性分散液(A)を得、次
いで該水性分散液をエポキシ樹脂(b)の水性分散液
(B)と混合すると、本発明のガラス繊維処理剤が得ら
れる。
【0021】上記共重合体(a)を水性分散液に分散さ
せ方法は特に限定されないが、好ましいのは、該共重合
体(a)の溶液に、予め水性分散液のpHが4〜11に
なる程度の量の塩基性化合物、好ましくはアンモニアや
アミン等を加えて該溶液を中和しておき、これを強撹拌
しつつ水性媒体と混合すれば、水への分散を容易に行な
うことができるので好ましい。
【0022】この時、その他の重合性単量体としてカル
ボキシル基含有単量体や反応性乳化剤を使用したもの
は、水への分散を一層容易に行なうことができると共
に、より安定な水性分散液を得ることができるので好ま
しい。この水性分散液には、更に必要に応じてシランカ
ップリング剤等の改質補助剤を、本発明の特徴を阻害し
ない範囲で配合することも勿論可能である。
【0023】かくして得られる共重合体水性分散液
(A)と、前述の様なエポキシ樹脂(b)を水性媒体に
分散させて得られるエポキシ樹脂水性分散液(B)を混
合すると、本発明のガラス繊維処理剤が得られる。この
水性混合分散液はそれ自体で優れたガラス繊維処理剤と
して有効に用いられるが、これらに他の成分として少量
のアミノ樹脂を配合したものは、これらがガラス繊維処
理時において水性混合分散液中に含まれる前記エポキシ
樹脂(B)の硬化剤として作用し、ガラス繊維処理剤と
しての性能を一段と高めることができるので好ましい。
【0024】ここで使用されるアミノ樹脂としては、例
えばアルキルエーテル化メラミン系樹脂、アルキルエー
テル化ベンゾグアナミン系樹脂、アルキルエーテル化尿
素系樹脂などが単独でもしくは2種以上を適宜組み合わ
せて使用することができ、これらアミノ樹脂を併用する
と、ガラス繊維処理剤として使用した時に該アミノ樹脂
とエポキシ樹脂(b)との反応により、耐溶剤性、耐水
性、耐熱性、耐アルカリ性等において一段と優れた効果
を得ることができる。該アミノ樹脂の併用効果は、該共
重合体(a)とエポキシ樹脂(b)の和100重量部に
対する固形分換算で5重量部以上使用することによって
有効に発揮されるが、配合量が多過ぎると焼付硬化処理
時の炉の汚染(ヒューム)が生じ易くなるといった難点
が現われてくるので、50重量部以下に抑えることが望
ましい。
【0025】尚、アミノ樹脂を含むガラス繊維処理剤を
製造するに当たっては、前記共重合体水性分散液
(A)とエポキシ樹脂水性分散液(B)との混合時もし
くは混合後、更ににアミノ樹脂を混合する方法と、ア
ミノ樹脂を前記共重合体(a)およびエポキシ樹脂
(b)の有機溶剤溶液に予め混合し、夫々を水性媒体に
分散させることによって水性分散液(A),(B)を調
製し、次いでこれらの水性分散液を混合する方法が採用
されるが、後者の方法を採用すれば、水に難溶性(難分
散性)である比較的高分子量のアミノ樹脂であっても、
容易に分散が可能になるという利点を享受することがで
きるので好ましい。特に、上記の様にして得た共重合
(a)溶液にアミノ樹脂を混合してから水に分散せし
め、得られるアミノ樹脂含有水性分散液をエポキシ樹脂
(b)の水性分散液(B)と混合する方法を採用する
と、上記共重合体(a)との共存によってアミノ樹脂の
水分散性が著しく高められ、比較的高分子量のアミノ樹
脂であっても支障なく簡単に分散させることができ、そ
の結果、ガラス繊維処理剤として用いた時の焼付処理工
程で揮発性低分子量物による処理炉の汚染がより効果的
に抑えられると共に、耐溶剤性、耐熱性、耐水性、耐ア
ルカリ性等の点でも一段と優れた性能を発揮するガラス
繊維処理剤を得ることが可能となる。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の構成および作
用効果をより詳細に説明するが、本発明はもとより下記
実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣
旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可
能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含ま
れる。尚、下記実施例において%および部とあるのは、
特に断らない限り重量%および重量部を意味する。
【0027】実施例1 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計および窒素ガ
ス吹き込み管を備えた反応器に、エポキシ樹脂(「エピ
コート#1009」油化シェルエポキシ社製)300部
と、n−ブタノール300部を仕込み、窒素置換してか
ら撹拌下に100℃に昇温し1時間保持してエポキシ樹
脂を溶解させ、エポキシ樹脂のn−ブタノール溶液を得
た。
【0028】一方、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、
温度計および窒素ガス吹き込み管を備えた反応器に、脱
イオン水1210部、ポリビニルアルコール(「ポバー
ルCST」クラレ社製)177部、「アデカノールNK
−511」(旭電化工業社製)15部を仕込み、撹拌し
つつ100℃に昇温して1時間保持し溶解させた。次い
でこの溶液に、上記で得たエポキシ樹脂のn−ブタノー
ル溶液600部を撹拌下に30分かけて滴下し、60分
間強撹拌してエポキシ樹脂の水分散液を得た。
【0029】他方、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、
温度計および窒素ガス吹き込み管を備えた反応器に、ブ
チルセロソルブ73部を仕込んでおき、これにモノ(2
−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート
(「ライトエステルPM」共栄社化学製)40部、メチ
ルメタクリレート40部、ブチルアクリレート40部、
スチレン80部、アゾビスイソブチロニトリル6部の混
合液を4時間かけて滴下した。その後105℃で2時間
保持してからトリエチルアミン6部を添加し、撹拌混合
した後、撹拌下に脱イオン水544部を30分間かけて
滴下し、更に60分間強撹拌することにより、共重合体
の水分散性樹脂液を得た。この水分散性樹脂液と上記で
得たエポキシ樹脂の水分散液の各全量を混合し、水分散
性樹脂混合液を得た。この水分散性樹脂混合液に、メラ
ミン樹脂[「ニカラックMX−706」三和ケミカル社
製]306部を加え、1時間撹拌した後、脱イオン水1
22部を加えて均一に混合し、ガラス繊維処理剤Aを得
た。
【0030】実施例2 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計および窒素ガ
ス吹き込み管を備えた反応器に、エポキシ樹脂(「エピ
コート#1009」油化シェルエポキシ社製)300部
と、n−ブタノール300部を仕込み、窒素置換してか
ら撹拌下に100℃に昇温し1時間保持してエポキシ樹
脂を溶解させ、エポキシ樹脂のn−ブタノール溶液を得
た。次いで、該溶液に水溶性アクリル樹脂(「アロロン
76」日本触媒社製)120部を投入し、更に脱イオン
水1080部を撹拌下に30分間かけて滴下した後、6
0分間強撹拌してエポキシ樹脂の水分散液を得た。
【0031】他方、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、
温度計および窒素ガス吹き込み管を備えた反応器に、ブ
チルセロソルブ73部を仕込んでおき、これにモノ(2
−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート
(「ライトエステルPM」共栄社化学製)40部、メチ
ルメタクリレート40部、ブチルアクリレート40部、
スチレン80部、アゾビスイソブチロニトリル6部の混
合液を4時間かけて滴下した。その後105℃で2時間
保持してから、トリエチルアミン6部を添加し、撹拌混
合した後、撹拌下に脱イオン水544部を30分間かけ
て滴下し、更に60分間強撹拌することにより、共重合
体の水分散性樹脂液を得た。この水分散性樹脂液と上記
で得たエポキシ樹脂の水分散液の各全量を混合し、水分
散性樹脂混合液を得た。
【0032】この水分散性樹脂混合液に、メラミン樹脂
[「ニカラックMX−706」三和ケミカル社製]30
6部を加え、1時間撹拌した後、脱イオン水122部を
加えて均一に混合し、ガラス繊維処理剤Bを得た。
【0033】実施例3〜7 表1に示す様に原料の種類と使用量を変えた以外は上記
実施例1と同様にして、ガラス繊維処理剤C〜Gを得
た。 実施例8 前記実施例1と全く同様にして、エポキシ樹脂の水分散
液を得た。また同実施例1と同様にしてアクリル系モノ
マーの共重合を行なった後、トリエチルアミン6部を加
えてからメラミン樹脂(同前)306部を加えて撹拌混
合し、次いで撹拌下に脱イオン水877部を30分かけ
て滴下し、更に60分間強撹拌して水分散性樹脂液を
得、これに上記で得たエポキシ樹脂の水分散液の全量を
混合し、ガラス繊維処理剤Hを得た。
【0034】
【表1】
【0035】(性能評価試験)市販のガラスフィラメン
トペーパー(坪量60g/m2 )を電気炉で550℃で
2分間加熱することによってバインダーを分解除去し、
上記実施例1〜8で得たガラス繊維処理剤A〜Hをガラ
スフィラメントペーパーに対し16%となる様に含浸
し、次いで140℃で30分間加熱して乾燥・硬化させ
た。このガラス繊維処理紙の耐溶剤性と耐熱性を下記の
方法で測定し、表2に示す結果を得た。
【0036】また、上記で得た各ガラス繊維処理紙に、
下記組成のエポキシ樹脂含浸液を含浸・乾燥してプリプ
レグを作り、該プリプレグ16枚と片面に銅箔を積み重
ね、温度170℃、圧力50kg/cm2 で60分間プ
レスし、積層成形して厚み1.6mmの銅張り積層板を
得、その絶縁抵抗および積層板の外観を調べ、結果を表
2に併記した。 (エポキシ樹脂含浸液組成) エピコート#1001−B−80 50部 メチルエチルケトン 32部 ジシアンジアミド 1.6部 メチルセロソルブ 16部 ベンジルジメチルアミン 0.008部
【0037】(物性試験法) 耐溶剤性:50℃のメチルセロソルブに5分間浸漬した
後、直ちにJISP 8113に従って引張強度を測定
する。 耐熱性:120℃の雰囲気中における引張強度をJIS
P 8113に従って測定する。 絶縁抵抗:JIS C 6481に規定する印刷回路用
銅張積層板試験法に従って測定する。 耐ヒューム性:厚さ0.23mmのブリキ板を15×2
0cmに切って精秤し(これをW1 とする)、ガラス繊
維処理剤を16g/m2 となる様に塗布し、100℃で
60分間乾燥して精秤する(これをW2 とする)。更に
160℃で20分間乾燥して精秤し(これをW3 とす
る)、次式により加熱減量率M(%)を算出してヒュー
ム発生量の基準とする。 M=[(W2 −W3 )/(W2 −W1 )]×100
【0038】
【表2】
【0039】比較例1〜5 前記実施例1に従い、表3に示す原料組成で比較ガラス
繊維処理剤a〜eを製造した。得られた各比較ガラス繊
維処理剤を使用し、上記と同様の方法で性能試験を行な
い、表4に示す結果を得た。
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、ガ
ラス繊維および各種の熱可塑性・熱硬化性樹脂との親和
性に優れ且つ硬化速度が速く、しかも硬化後は優れた耐
溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、耐熱性、電気
的特性を示す、卓越した性能のガラス繊維処理剤を提供
し得ることになった。しかもアミノ樹脂を複合すること
によって得られるガラス繊維処理剤は、該アミノ樹脂の
エポキシ樹脂に対する硬化剤としての作用によりガラス
繊維処理剤としての性能が一段と高められると共に、焼
付硬化処理時のおける揮発性低分子量物の発生が少なく
なって炉の汚染が抑えられるといった効果も享受でき
る。また、その他の重合性単量体としてカルボキシル基
含有単量体や反応性乳化剤を使用すると、水に対する分
散性および分散安定性の非常に良好なものを得ることが
できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燐酸基含有重合性単量体とその他の重合
    性単量体を共重合させて得られる共重合体(a)を水性
    媒体に分散させて得られる共重合体水性分散液(A)
    と、エポキシ樹脂(b)を水性媒体に分散させて得られ
    るエポキシ樹脂水性分散液(B)とを混合することを特
    徴とするガラス繊維処理剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 その他の重合性単量体として反応性乳化
    剤を使用する請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 その他の重合性単量体としてカルボキシ
    ル基含有重合性単量体を使用する請求項1に記載の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 共重合体水性分散液(A)とエポキシ樹
    脂水性分散液(B)との混合時もしくは混合後、更にア
    ミノ樹脂を混合する請求項1〜3のいずれかに記載の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 共重合体(a)およびエポキシ樹脂
    (b)の何れか1方もしくは両方にアミノ樹脂を混合し
    た後、夫々を水性媒体に分散せしめ、次いでこれらを混
    合する請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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