JP3139295B2 - ガラス繊維処理剤の製造法 - Google Patents

ガラス繊維処理剤の製造法

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JP3139295B2 JP06168440A JP16844094A JP3139295B2 JP 3139295 B2 JP3139295 B2 JP 3139295B2 JP 06168440 A JP06168440 A JP 06168440A JP 16844094 A JP16844094 A JP 16844094A JP 3139295 B2 JP3139295 B2 JP 3139295B2
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/24Coatings containing organic materials
    • C03C25/26Macromolecular compounds or prepolymers
    • C03C25/32Macromolecular compounds or prepolymers obtained otherwise than by reactions involving only carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C03C25/36Epoxy resins

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  • Epoxy Resins (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラス繊維処理剤の製造
法に関し、詳細には、プリント回路基盤を始めとする各
種電気絶縁用積層板、強化プラスチック、強化セメン
ト、濾過材、吸音材、断熱材などとして用いられるガラ
ス繊維に対し、合成樹脂その他の複合材料との親和性を
高め、あるいは優れた処理効率を得ることのできるガラ
ス繊維処理剤の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維は従来より、ガラスヤーン、
ガラスクロス、ガラスロービング、ガラスマット、ガラ
スチョップドストランド等様々の形態で、単独あるいは
複合材料として、プリント回路基盤を始めとする電気絶
縁用、強化プラスチック用、強化セメント用、濾材用、
吸音材用、断熱材用等の用途に使用されている。しかし
ながらガラス繊維は、該繊維と複合される熱硬化性樹脂
や熱可塑性樹脂、セメント等との親和性が劣るため、こ
れらとの親和性を高め、あるいはガラス繊維を繊維シー
ト状やは紙状等に加工したときの物性を高めるため、各
々の用途に応じてポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリル
酸エステル系樹脂、水溶性高分子、フェノール系樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系
樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等の各種樹
脂、或はこれらのエマルジョン等からなるガラス繊維処
理剤によって処理される。また、繊維化後複合材料とし
て使用するときの複合効果を高めるため、同様の処理剤
を所謂シランカップリング剤と併用することもある。
【0003】ところがこれらの樹脂系ガラス繊維処理剤
は、たとえば電気絶縁用、強化セメント用、エンジニア
リングプラスチック用、ブレーキ・クラッチフェーシン
グ用などの摩擦材等の如く厳しい条件に曝される繊維複
合材として使用した場合、必ずしも十分な改質効果を有
するものとはいえず、より優れた改質効果を与えるガラ
ス繊維処理剤の開発が望まれている。
【0004】尚、カルボキシル基含有アクリル化エポキ
シ樹脂を用いることによって改質効果を高めようとする
試みもある(特開昭63−35440号、同63−35
441号、同63−50599号公報等)が、上記の様
な用途においては依然として満足のいく改質効果は得ら
れていない。しかも、従来のガラス繊維処理剤では、ガ
ラス繊維の処理後焼付硬化処理を行なうときに、揮発性
低分子物質の発生によって処理炉の汚染(ヒューム)を
生じるという問題も指摘されている。また、生産性向上
や省エネルギーの観点から、焼付時間短縮の要求も高ま
っており、短時間の焼付けで優れた改質効果を発揮し得
る様なガラス繊維処理剤の開発が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した様な
問題点に着目してなされたものであって、その目的は、
ガラス繊維処理時における焼付硬化処理工程で低分子量
物質の揮発等による処理炉の汚染等を生じることなく、
短時間の処理でガラス繊維に対し優れた改質効果を与え
得る様なガラス繊維処理剤の製造法を確立しようとする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係るガラス繊維処理剤の製造法の構成
は、エポキシ樹脂に燐酸基含有重合性単量体をエステル
化反応させて得られる反応生成物に、その他の重合性単
量体を共重合させるところに要旨が存在する。このとき
使用するその他の重合性単量体としては、反応性乳化剤
もしくはカルボキシル基含有重合性単量体が好ましく、
また上記の共重合を有機溶剤の存在下で行ない、これを
水性媒体中に分散させたものは、改質性能(耐溶剤性、
耐熱性、電気的特性等)、取扱い性、安定性等において
非常に良好な処理剤となる。また、上記共重合によって
得られる共重合体にアミノ樹脂を混合してから水性媒体
中に分散させたものは、ガラス繊維処理剤として一段と
優れた性能を示すものとなる。
【0007】
【作用】上記の様に本発明では、エポキシ樹脂に燐酸基
含有重合性単量体をエステル化反応させて得られる反応
生成物に、その他の重合性単量体を共重合させることに
よってガラス繊維処理剤を製造するものであり、ここで
使用するエポキシ樹脂の種類は特に限定されないが、中
でも特に好ましいのはビスフェノール型エポキシ樹脂で
あり、とりわけ1分子当たり1〜2個のエポキシ基を有
し、数平均分子量が900以上のものが好ましい。この
様なエポキシ樹脂の市販品としては、、例えば油化シェ
ルエポキシ社製の「エピコート#1001」、「同10
04」、「同1007」、「同1009」、「同101
0」等が挙げられる。尚、数平均分子量が900未満の
エポキシ樹脂では、最終的に得られるガラス繊維処理剤
の耐溶剤性、耐アルカリ性、耐酸性、耐熱性、電気的特
性等が不十分になることがある。
【0008】上記エポキシ樹脂の使用量は、耐溶剤性、
耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、耐熱性等を高め且つガ
ラス繊維処理後の焼付硬化処理時における揮発性低分子
量物による処理炉の汚染を一層効果的に防止するという
観点から、後述する燐酸基含有重合性単量体に対し、固
形分換算の重量比で2:1〜1:10の範囲から選定す
ることが望ましい。
【0009】次に燐酸基含有重合性単量体としては、
(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェー
ト等の(メタ)アクリロイルオキシアルキルアシッドホ
スフェート類またはそのアルキレンオキシド付加物、
(メタ)アクリロイルオキシアルキルアシッドホスファ
イト類またはそのアルキレンオキシド付加物、グリシジ
ル(メタ)アクリレートやメチルグリシジル(メタ)ア
クリレート等のエポキシ基含有ビニル系モノマーと燐酸
や亜燐酸あるいはそれらの酸性エステル類とのエステル
化合物等が挙げられ、これらは単独で使用し得るほか2
種以上を適宜併用することができる。
【0010】これら燐酸基含有重合性単量体の使用量
は、得られる共重合体中に占める比率で固形分換算で
0.1〜25重量%、より好ましくは0.5〜20重量
%の範囲が好ましく、0.1重量%未満では、ガラス繊
維処理剤として使用したときの耐熱性、耐溶剤性、電気
的特性、樹脂の分散安定性などが不足気味になる他、ガ
ラス繊維の処理を行なうに当たり、焼付硬化処理時に揮
発性低分子物質の発生によって処理炉の汚染(ヒュー
ム)を起こしたり、低温硬化性の不足や硬化時間が長く
なるといった傾向が現われてくる。一方25重量%を超
える過多になると、たとえば改質ガラス繊維紙などを製
造する時の可撓性が低下したり、耐水性や電気的特性が
不良になるといった傾向が現われてくる。
【0011】次に、本発明で使用するその他の重合性単
量体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマ
ール酸、イタコン酸等のカルンボキシル基含有重合性単
量体、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリ
ル酸n−イソブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n
−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)ア
クリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキ
シル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アク
リル酸2エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、
(メタ)アクリル酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸エ
ステル、スチレン、ビニルトルエン、2−メチルスチレ
ン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン
系重合性単量体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等のヒドロ
キシル基含有(メタ)アクリル酸エステル系単量体、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド等のN−置換(メ
タ)アクリルアミド系単量体、アクリロニトリルなど、
更には反応性乳化剤等を使用することができ、これらは
単独で使用できる他、必要に応じて2種以上を適宜併用
することができる。
【0012】上記その他の重合性単量体の中でも特に好
ましいのは、カルボキシル基含有重合性単量体および反
応性乳化剤であり、これらを夫々単独であるいは2種を
併用すると、耐溶剤性、耐熱性、樹脂の分散安定性等に
おいて一段と優れた処理剤を得ることができる。中でも
反応性乳化剤は、水性分散型のガラス繊維処理剤とする
ときの分散安定性を高めるのに卓効を示す。その様な反
応性乳化剤の具体例としては、下記一般式(a),
(b)で示されるスルホコハク酸エステル系反応性乳化
剤、
【0013】
【化1】
【0014】例えば花王社製の「ラムテルS−12
0」、「同S−180、「同S−180A」や三洋化成
社製の「エレミノールJS−2」等、あるいは下記一般
式(c)で示されるアルキルフェノールエーテル系反応
性乳化剤、
【0015】
【化2】
【0016】例えば第一工業製薬社製の「アクアロンH
S−10」、「同RN−20」等が挙げられる。
【0017】上記その他の重合性単量体の使用量は、得
られる共重合体中に占める比率で固形分換算で9〜91
重量%、より好ましくは15〜60重量%の範囲が望ま
しく、その配合量が不足する場合は、焼付硬化処理時の
炉の汚染(ヒューム)が生じ易くなる他、耐溶剤性、耐
アルカリ性、耐酸性等が不十分となり、逆に多過ぎる場
合は、電気的特性等が不十分になるといった傾向が現わ
れてくる。
【0018】本発明を実施するに当たっては、まず前記
エポキシ樹脂に燐酸基含有重合性単量体をエステル化反
応させ、得られる反応生成物(エポキシ燐酸エステル基
含有重合性単量体)をその他の重合性単量体と共重合さ
せることによって行なわれる。
【0019】このエステル化反応は、通常、窒素等の非
酸化性ガス雰囲気下、一般的には有機溶剤、好ましくは
メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタ
ノール、イソブタノール等のアルキルアルコール類、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカ
ルビトール、プロピレングリコールメチルエーッテル、
プロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレング
リコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメ
チルエーテル等のエーテルエステル類、その他ジオキサ
ン、ジメチルホルムアミド、ジアセトンアルコール類等
の単独もしくは2種以上の混合溶剤の存在下、50〜1
50℃程度で1〜10時間程度加熱撹拌し、生成する水
を逐次反応系外へ除去することによって行なわれる。こ
の反応により、エポキシ樹脂中のエポキシ基と燐酸基含
有重合性単量体中の燐酸基がエステル化反応し、エポキ
シ燐酸エステル基含有重合性単量体が得られる。即ちこ
の単量体は、重合性2重結合を残したままで該分子中の
燐酸基がエポキシ樹脂のエポキシ基とエステル化反応に
より結合したものであり、エポキシ基の一部はエステル
化反応によって結合し、一部のエポキシ基は反応性を残
した状態で残存しているものと思われる。
【0020】次いで、得られる反応生成物とその他の重
合性単量体を、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系
化合物やベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物などの
ラジカル重合開始剤を用いて共重合させる。この反応
は、同一の反応容器にその他の共重合成単量体およびラ
ジカル重合開始剤を追加することによって連続的に行な
ってもよく、あるいはエステル化反応生成物を一旦取り
出し、他の反応容器で共重合反応を行なうことも可能で
ある。
【0021】該共重合反応の条件も特に限定されない
が、一般的には上記エステル化反応に使用したのと同様
の有機溶剤を単独で若しくは2種以上の混合溶剤として
使用し、更にはこれらに少量の水を混合した溶剤を使用
し、0.1〜10重量%程度の重合開始剤の存在下、7
0〜150℃の範囲で行なわれる。反応時間も特に限定
されないが、1〜10時間程度で反応は十分に進行す
る。
【0022】かくして得られる共重合体溶液は、そのま
まの有機溶剤溶液としてガラス繊維処理剤として使用
し、或はこれに硬化剤として少量のアミノ樹脂を配合し
ガラス繊維処理剤としての性能を一段と高めて使用する
ことができる。ここで使用されるアミノ樹脂としては、
例えばアルキルエーテル化メラミン系樹脂、アルキルエ
ーテル化ベンゾグアナミン系樹脂、アルキルエーテル化
尿素系樹脂などが単独でもしくは適宜2種以上を組み合
わせて使用することができ、これらアミノ樹脂を併用す
ると、ガラス繊維処理剤として使用した時に、共重合体
中に残っているエポキシ基と上記アミノ樹脂との反応に
より、耐溶剤性、耐水性、耐熱性、耐アルカリ性等にお
いて一段と優れた効果を得ることができる。該アミノ樹
脂の併用効果は、前記エステル化反応の原料として使用
したエポキシ樹脂100重量部に対する固形分換算で5
重量部以上使用することによって有効に発揮されるが、
配合量が多過ぎると焼付硬化処理時の炉の汚染(ヒュー
ム)が生じ易くなるといった難点が現われてくるので、
50重量部以下に抑えることが望ましい。
【0023】上記の様に本発明のガラス繊維処理剤は、
共重合反応によって得られる有機溶剤溶液をそのままで
或はこれにアミノ樹脂を配合することにより、有機溶剤
溶液の状態で電気絶縁用、強化プラスチック用、強化セ
メント用等として用いられるガラス繊維用処理剤として
使用できるが、より好ましくは、ガラス繊維に対する処
理効果を一層高めると共に取扱い性を高めるため、得ら
れる有機溶剤溶液を水に分散せしめ、水性分散液として
使用するのがよく、その様な水分散液は、上記共重合反
応によって得られる反応液を適量の水に分散させること
によって容易に得られる。この時、その他の重合性単量
体としてカルボキシル基含有単量体や反応性乳化剤を使
用したものは、水への分散を一層容易に行なうことがで
きると共に、より安定な水性分散液を得ることができる
ので好ましい。この水分散液には、更に必要に応じてシ
ランカップリング剤等の改質補助剤を、本発明の特徴を
阻害しない範囲で配合することも勿論可能である。
【0024】また、水分散液とするに当たっては、共重
合反応液に予め水分散液のpHが4〜11になる程度の
量の塩基性化合物、例えばアンモニアやアミン等を加え
て反応液を中和しておけば、水への分散を一層容易に行
なうことができるので好ましい。
【0025】アミノ樹脂を配合する場合の配合時期は、
共重合反応液を水に分散させる前とするのがよく、それ
により、水に難溶性(難分散性)である比較的高分子量
のアミノ樹脂であっても、容易に分散が可能になるとい
う利点を享受することができる。即ち、上記の様にして
得た共重合反応液にアミノ樹脂を混合してから水に分散
させる方法を採用すると、上記共重合反応生成物との共
存によってアミノ樹脂の水分散性が著しく高められ、比
較的高分子量のアミノ樹脂であっても支障なく簡単に分
散させることができ、その結果、ガラス繊維処理剤とし
て用いた時の焼付処理工程で揮発性低分子量物による処
理炉の汚染がより効果的に抑えられると共に、耐溶剤
性、耐熱性、耐水性、耐アルカリ性等の点でも一段と優
れた性能を発揮するガラス繊維処理剤を得ることが可能
となる。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の構成および作
用効果をより詳細に説明するが、本発明はもとより下記
実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣
旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可
能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含ま
れる。尚、下記実施例において%および部とあるのは、
特に断らない限り重量%および重量部を意味する。
【0027】実施例1 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計および窒素ガ
ス吹き込み管を備えた反応器に、エポキシ樹脂(「エピ
コート#1009」油化シェルエポキシ社製)300
部、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッド
ホスフェート(「ライトエステルPM」共栄化学社製)
40部、ブチルセロソルブ300部、N−ブタノール7
3部を仕込み、窒素置換の後105℃に昇温し、撹拌下
に2時間保持することによってエステル化反応を行なっ
た。
【0028】次いでこの反応液に、メチルメタクリレー
ト40部、ブチルアクリレート40部、スチレン80
部、アゾビスイソブチロニトリル6部の混合液を、撹拌
下に1.5時間かけて滴下し、105℃で2時間撹拌を
続けて共重合を行なった後、ブチルセロソルブ500部
で希釈してから、50℃以下まで冷却し、次いでメラミ
ン樹脂[「ニカラックMX−706」三和ケミカル社
製]306部を加え、1時間撹拌することによりガラス
繊維処理剤Aを得た。
【0029】実施例2 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計および窒素ガ
ス吹き込み管を備えた反応器に、エポキシ樹脂(「エピ
コート#1009」油化シェルエポキシ社製)300
部、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッド
ホスフェート(「ライトエステルPM」共栄化学社製)
40部、ブチルセロソルブ300部、N−ブタノール7
3部を仕込み、窒素置換の後105℃に昇温し、撹拌下
に2時間保持することによってエステル化反応を行なっ
た。
【0030】次いでこの反応液に、メチルメタクリレー
ト40部、ブチルアクリレート40部、スチレン80
部、アゾビスイソブチロニトリル6部の混合液を、撹拌
下に1.5時間かけて滴下し、105℃で2時間撹拌を
続けて共重合を行なった後、トリエチルアミン15部を
添加し、撹拌混合した後、撹拌下に脱イオン水535部
を30分かけて滴下した。その後更に60分間撹拌して
水分散性樹脂液を得た。
【0031】上記水分散樹脂液に、メラミン樹脂[「ニ
カラックMX−706」三和ケミカル社製]306部を
加え、1時間撹拌した後、脱イオン水122部を加えて
均一に混合し、ガラス繊維処理剤Bを得た。
【0032】実施例3〜7 表1に示す様に使用原料の種類と使用量を変えた以外は
上記実施例2と同様にして、ガラス繊維処理剤C〜Gを
得た。 実施例8 前記実施例2と全く同様にしてエステル化反応および共
重合反応を行なった後、トリエチルアミン6部を加えて
からメラミン樹脂(同前)306部を加えて撹拌混合
し、次いで撹拌下に脱イオン水657部を30分かけて
滴下し、更に60分間強撹拌してガラス繊維処理剤Hを
得た。
【0033】
【表1】
【0034】(性能評価試験)市販のガラスフィラメン
トペーパー(坪量60g/m2 )を電気炉で550℃で
2分間加熱することによってバインダーを分解除去し、
上記実施例1〜7で得たガラス繊維処理剤A〜Gをガラ
スフィラメントペーパーに対し10%となる様に含浸
し、次いで140℃で30分間加熱して乾燥・硬化させ
た。このガラス繊維処理紙の耐溶剤性と耐熱性を下記の
方法で測定し、表2に示す結果を得た。
【0035】また、上記で得た各ガラス繊維処理紙に、
下記組成のエポキシ樹脂含浸液を含浸・乾燥してプリプ
レグを作り、該プリプレグ16枚と片面に銅箔を積み重
ね、温度170℃、圧力50kg/cm2 で60分間プ
レスし、積層成形して厚み1.6mmの銅張り積層板を
得、その絶縁抵抗および積層板の外観を調べ、結果を表
2に併記した。 (エポキシ樹脂含浸液組成) エピコート#1001−B−80 50部 メチルエチルケトン 32部 ジシアンジアミド 1.6部 メチルセロソルブ 16部 ベンジルジメチルアミン 0.008部
【0036】(物性試験法) 耐溶剤性:50℃のメチルセロソルブに5分間浸漬した
後、直ちにJISP 8113に従って引張強度を測定
する。 耐熱性:120℃の雰囲気中における引張強度をJIS
P 8113に従って測定する。 絶縁抵抗:JIS C 6481に規定する印刷回路用
銅張積層板試験法に従って測定する。 耐ヒューム性:厚さ0.23mmのブリキ板を15×2
0cmに切って精秤し(これをW1 とする)、ガラス繊
維処理剤を10g/m2 となる様に塗布し、100℃で
60分間乾燥して精秤する(これをW2とする)。更に
160℃で20分間乾燥して精秤し(これをW3 とす
る)、次式により加熱減量率M(%)を算出してヒュー
ム発生量の基準とする。 M=[(W2 −W3 )/(W2 −W1 )]×100
【0037】
【表2】
【0038】比較例1〜6 前記実施例例に従い、表3に示す原料組成で比較ガラス
繊維処理剤a〜fを製造した。得られた各比較ガラス繊
維処理剤を使用し、上記と同様の方法で性能試験を行な
い、表4に示す結果を得た。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、ガ
ラス繊維および各種の熱可塑性・熱硬化性樹脂との親和
性に優れ且つ硬化速度が速く、しかも硬化後は優れた耐
溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、耐熱性、電気
的特性を示す、卓越した性能のガラス繊維処理剤を提供
し得ることになった。しかもアミノ樹脂を複合すること
によって得られるガラス繊維処理剤は、該アミノ樹脂の
エポキシ樹脂に対する硬化剤としての作用によりガラス
繊維処理剤としての性能が一段と高められると共に、焼
付硬化処理時のおける揮発性低分子量物の発生が少なく
なって炉の汚染が抑えられるといった効果も享受でき
る。また、その他の重合性単量体としてカルボキシル基
含有単量体や反応性乳化剤を使用すると、水に対する分
散性および分散安定性の非常に良好なものを得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 143/02 C09J 143/02 163/00 163/00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 25/10 C08F 2/44 C08F 30/02 C08F 283/10 C08G 59/14 C09J 143/02 C09J 163/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂に燐酸基含有重合性単量体
    をエステル化反応させて得られる反応生成物に、その他
    の重合性単量体を共重合させることを特徴とするガラス
    繊維処理剤の製造法。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂に燐酸基含有重合性単量体
    をエステル化反応させて得られる反応生成物に、その他
    の重合性単量体を有機溶剤の存在下で共重合させ、得ら
    れた生成物を水性媒体中に分散させる請求項1に記載の
    製造法。
  3. 【請求項3】 その他の重合性単量体として反応性乳化
    剤を使用する請求項2に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 その他の重合性単量体としてカルボキシ
    ル基含有重合性単量体を使用する請求項2または3に記
    載の製造法。
  5. 【請求項5】 有機溶剤の存在下で共重合させた生成物
    に、アミノ樹脂を混合してから水性媒体中に分散させる
    請求項4に記載の製造法。
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