JP3139294B2 - ガラス繊維処理剤の製法 - Google Patents

ガラス繊維処理剤の製法

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JP3139294B2
JP3139294B2 JP06168439A JP16843994A JP3139294B2 JP 3139294 B2 JP3139294 B2 JP 3139294B2 JP 06168439 A JP06168439 A JP 06168439A JP 16843994 A JP16843994 A JP 16843994A JP 3139294 B2 JP3139294 B2 JP 3139294B2
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polymerizable monomer
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善行 横田
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    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
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    • C03C25/24Coatings containing organic materials
    • C03C25/26Macromolecular compounds or prepolymers
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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラス繊維処理剤の製法
に関し、詳細には、プリント回路基盤を始めとする各種
電気絶縁用積層板、強化プラスチック、強化セメント、
濾過材、吸音材、断熱材などとして用いられるガラス繊
維に対し、合成樹脂その他の複合材料との親和性を高
め、あるいは優れた処理効率を得ることのできるガラス
繊維処理剤の製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維は従来より、ガラスヤーン、
ガラスクロス、ガラスロービング、ガラスマット、ガラ
スチョップドストランド等様々の形態で、単独あるいは
複合材料として、プリント回路基盤を始めとする電気絶
縁用、強化プラスチック用、強化セメント用、濾材用、
吸音材用、断熱材用等の用途に使用されている。しかし
ながらガラス繊維は、該繊維と複合される熱硬化性樹脂
や熱可塑性樹脂、セメント等との親和性が劣るため、こ
れらとの親和性を高め、あるいはガラス繊維を繊維シー
ト状やは紙状等に加工したときの物性を高めるため、各
々の用途に応じてポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリル
酸エステル系樹脂、水溶性高分子、フェノール系樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系
樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂などの各種
樹脂、あるいはそれらのエマルジョン等からなるガラス
繊維処理剤によって処理される。また、繊維化後複合材
料として使用するときの複合効果を高めるため、同様の
処理剤を所謂シランカップリング剤と併用することもあ
る。
【0003】ところがこれらの樹脂系ガラス繊維処理剤
は、たとえば電気絶縁用、強化セメント用、エンジニア
リングプラスチック用、ブレーキ・クラッチフェーシン
グ用などの摩擦材等の如く厳しい条件に曝される繊維複
合材用として使用した場合、必ずしも十分な改質効果を
有するものとはいえず、より優れた改質効果を与えるガ
ラス繊維処理剤の開発が望まれている。
【0004】尚、カルボキシル基含有アクリル化エポキ
シ樹脂を用いることによって改質効果を高めようとする
試みもある(特開昭63−35440号、同63−35
441号、同63−50599号公報等)が、上記の様
な用途においては依然として満足のいく改質効果は得ら
れていない。しかも、従来のガラス繊維処理剤では、ガ
ラス繊維の処理後焼付硬化処理を行なうときに、揮発性
低分子物質の発生によって処理炉の汚染(ヒューム)を
生じるという問題も指摘されている。また、生産性向上
や省エネルギーの観点から、焼付時間短縮の要求も高ま
っており、短時間の焼付けで優れた改質効果を発揮し得
る様なガラス繊維処理剤の開発が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した様な
問題点に着目してなされたものであって、その目的は、
ガラス繊維処理時における焼付硬化処理工程で低分子量
物質の揮発等による処理炉の汚染等を生じることなく、
短時間の処理でガラス繊維に対し優れた改質効果を与え
得る様なガラス繊維処理剤の製法を確立しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係るガラス繊維処理剤の製法の構成
は、燐酸基含有重合性単量体とその他の重合性単量体
を、エポキシ樹脂の存在下に共重合するところに要旨が
存在する。このとき使用するその他の重合性単量体とし
ては、反応性乳化剤もしくはカルボキシル基含有重合性
単量体が好ましく、また上記の共重合を有機溶剤の存在
下で行ない、これを水性媒体中に分散させたものは、改
質性能(耐溶剤性、耐熱性、電気的特性等)、取扱い
性、安定性等において非常に良好な処理剤となる。ま
た、上記共重合によって得られる共重合体にアミノ樹脂
を混合してから水性媒体中に分散させたものは、ガラス
繊維処理剤として一段と優れた性能を示すものとなる。
【0007】
【作用】上記の様に本発明では、燐酸基含有重合性単量
体とその他の重合性単量体を、エポキシ樹脂の存在下に
共重合することによってガラス繊維処理剤を製造するも
のであり、ここで使用する燐酸基含有重合性単量体とし
ては、(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホス
フェート等の(メタ)アクリロイルオキシアルキルアシ
ッドホスフェート類またはそのアルキレンオキシド付加
物、(メタ)アクリロイルオキシアルキルアシッドホス
ファイト類またはそのアルキレンオキシド付加物、グリ
シジル(メタ)アクリレートやメチルグリシジル(メ
タ)アクリレート等のエポキシ基含有ビニル系モノマー
と燐酸や亜燐酸あるいはそれらの酸性エステル類とのエ
ステル化合物等が挙げられ、これらは単独で使用し得る
ほか2種以上を適宜併用することができる。
【0008】これら燐酸基含有重合性単量体の使用量
は、得られる共重合体中に占める比率で固形分換算で
0.1〜25重量%、より好ましくは0.5〜20重量
%の範囲が好ましく、0.1重量%未満では、ガラス繊
維処理剤として使用したときの耐熱性、耐溶剤性、電気
的特性、樹脂の分散安定性などが不足気味になる他、ガ
ラス繊維の処理を行なうに当たり、焼付硬化処理時に揮
発性低分子物質の発生によって処理炉の汚染(ヒュー
ム)を起こしたり、低温硬化性の不足や硬化時間が長く
なるといった難点が生じ易くなる。一方25重量%を超
える過多になると、たとえば改質ガラス繊維紙などを製
造する時の可撓性が低下したり、耐水性や電気的特性が
不良になるといった傾向が現われてくる。
【0009】次に、本発明で使用するその他の重合性単
量体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマ
ール酸、イタコン酸等のカルンボキシル基含有重合性単
量体、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリ
ル酸n−イソブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n
−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)ア
クリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキ
シル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アク
リル酸2エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、
(メタ)アクリル酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸エ
ステル、スチレン、ビニルトルエン、2−メチルスチレ
ン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン
系重合性単量体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等のヒドロ
キシル基含有(メタ)アクリル酸エステル系単量体、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド等のN−置換(メ
タ)アクリルアミド系単量体、アクリロニトリルなど、
更には反応性乳化剤等を使用することができ、これらは
単独で使用できる他、必要に応じて2種以上を適宜併用
することができる。
【0010】上記その他の重合性単量体の中でも特に好
ましいのは、カルボキシル基含有重合性単量体および反
応性乳化剤であり、これらを夫々単独であるいは2種を
併用すると、耐溶剤性、耐熱性、樹脂の分散安定性等に
おいて一段と優れた処理剤を得ることができる。中でも
反応性乳化剤は、水性分散型のガラス繊維処理剤とする
ときの分散安定性を高めるのに卓効を示す。その様な反
応性乳化剤の具体例としては、下記一般式(a),
(b)で示されるスルホコハク酸エステル系反応性乳化
剤、
【0011】
【化1】
【0012】例えば花王社製の「ラムテルS−12
0」、「同S−180、「同S−180A」や三洋化成
社製の「エレミノールJS−2」等、あるいは下記一般
式(c)で示されるアルキルフェノールエーテル系反応
性乳化剤、
【0013】
【化2】
【0014】例えば第一工業製薬社製の「アクアロンH
S−10」、「同RN−20」等が挙げられる。
【0015】上記その他の重合性単量体の使用量は、得
られる共重合体中に占める比率で固形分換算で9〜91
重量%、より好ましくは15〜60重量%の範囲が望ま
しく、その配合量が不足する場合は、焼付硬化処理時の
炉の汚染(ヒューム)が生じる他、耐溶剤性、耐アルカ
リ性、耐酸性等が不十分となり、逆に多過ぎる場合は、
電気的特性等が不十分になるといった傾向が現われてく
る。
【0016】また本発明で使用するエポキシ樹脂の種類
は特に限定されないが、中でも特に好ましいのはビスフ
ェノール型エポキシ樹脂であり、とりわけ1分子当たり
1〜2個のエポキシ基を有し、数平均分子量が900以
上のものが好ましい。この様なエポキシ樹脂の市販品と
しては、、例えば油化シェルエポキシ社製の「エピコー
ト#1001」、「同1004」、「同1007」、
「同1009」、「同1010」等が挙げられる。尚、
数平均分子量が900未満のエポキシ樹脂では、最終的
に得られるガラス繊維処理剤の耐溶剤性、耐アルカリ
性、耐酸性、耐熱性、電気的特性等が不十分になること
がある。
【0017】上記エポキシ樹脂の使用量は、耐溶剤性、
耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、耐熱性等を高め且つガ
ラス繊維処理後の焼付硬化処理時における揮発性低分子
量物による処理炉の汚染を一層効果的に防止するという
観点から、前記燐酸基含有重合性単量体およびその他の
重合性単量体の総和に対し、固形分換算の重量比で2:
1〜1:10の範囲から選定することが望ましい。
【0018】本発明を実施するに当たっては、前記燐酸
基含有重合性単量体とその他の重合性単量体を、前記エ
ポキシ樹脂の存在下で共重合することによって行なわれ
る。この共重合反応は、一般的には有機溶剤中、アゾビ
スイソブチロニトリル等のアゾ系化合物やベンゾイルパ
ーオキサイド等の過酸化物などのラジカル重合開始剤を
用いて行なわれる。
【0019】この時の反応条件は特に限定されないが、
一般的には有機溶剤、好ましくはメタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、s−ブタノール、t−ブタノール、イソブタノー
ル等のアルキルアルコール類、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピ
レングリコールメチルエーテル、プロピレングリコール
エチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテ
ル、トリプロピレングリコールメチルエーテル等のエー
テルエステル類、その他ジオキサン、ジメチルホルムア
ミド、ジアセトンアルコール類等の親水性溶剤を単独で
若しくは2種以上の混合溶剤として使用し、更にはこれ
らに少量の水を混合した溶剤を使用し、0.1〜10重
量%程度の重合開始剤の存在下、70〜150℃の範囲
で行なわれる。反応時間も特に限定されないが、1〜1
0時間程度で反応は十分に進行する。
【0020】この反応によって得られる生成物について
は、その化学構造を特定することはできないが、前記燐
酸基含有重合性単量体とその他の重合性単量体の共重合
が進行すると共に、該反応系に共存するエポキシ樹脂の
一部は、生成する共重合体中の官能基と反応して共重合
体に結合し、その一部は混合状態で共重合体中に取り込
まれているものと考えられる。
【0021】かくして得られるエポキシ樹脂含有共重合
体溶液は、そのままの有機溶剤溶液としてガラス繊維処
理剤として使用し、或はこれに硬化剤として少量のアミ
ノ樹脂を配合しガラス繊維処理剤としての性能を一段と
高めて使用することができる。ここで使用されるアミノ
樹脂としては、例えばアルキルエーテル化メラミン系樹
脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン系樹脂、アル
キルエーテル化尿素系樹脂などが単独でもしくは適宜2
種以上を組み合わせて使用することができ、これらアミ
ノ樹脂を併用すると、ガラス繊維処理剤として使用した
時に該アミノ樹脂とエポキシ樹脂との反応により、耐溶
剤性、耐水性、耐熱性、耐アルカリ性等において一段と
優れた効果を得ることができる。該アミノ樹脂の併用効
果は、エポキシ樹脂含有共重合体100重量部に対する
固形分換算で5重量部以上使用することによって有効に
発揮されるが、配合量が多過ぎると焼付硬化処理時の炉
の汚染(ヒューム)が著しくなるといった難点が現われ
てくるので、50重量部以下に抑えることが望ましい。
【0022】上記の様に本発明のガラス繊維処理剤は、
共重合反応によって得られる有機溶剤溶液をそのままで
或はこれにアミノ樹脂を配合することにより、有機溶剤
溶液の状態で電気絶縁用、強化プラスチック用、強化セ
メント用等として用いられるガラス繊維用処理剤として
使用できるが、より好ましくは、ガラス繊維に対する処
理効果を一層高めると共に取扱い性を高めるため、得ら
れる有機溶剤溶液を水に分散せしめ、水性分散液として
使用するのがよく、その様な水分散液は、上記共重合反
応によって得られる反応液を適量の水に分散させること
によって容易に得られる。この時、その他の重合性単量
体としてカルボキシル基含有単量体や反応性乳化剤を使
用したものは、水への分散を一層容易に行なうことがで
きると共に、より安定な水性分散液を得ることができる
ので好ましい。この水分散液には、更に必要に応じてシ
ランカップリング剤等の改質補助剤を、本発明の特徴を
阻害しない範囲で配合することも勿論可能である。
【0023】また、水分散液とするに当たっては、共重
合反応液に予め水分散液のpHが4〜11になる程度の
量の塩基性化合物、例えばアンモニアやアミン等を加え
て反応液を中和しておけば、水への分散を一層容易に行
なうことができるので好ましい。
【0024】アミノ樹脂を配合する場合の配合時期は、
共重合反応液を水に分散させる前とするのがよく、それ
により、水に難溶性(難分散性)である比較的高分子量
のアミノ樹脂であっても、容易に分散が可能になるとい
う利点を享受することができる。即ち、上記の様にして
得た共重合反応液にアミノ樹脂を混合してから水に分散
させる方法を採用すると、上記共重合反応生成物との共
存によってアミノ樹脂の水分散性が著しく高められ、比
較的高分子量のアミノ樹脂であっても支障なく簡単に分
散させることができ、その結果、ガラス繊維処理剤とし
て用いた時の焼付処理工程で揮発性低分子量物による処
理炉の汚染がより効果的に抑えられると共に、耐溶剤
性、耐熱性、耐水性、耐アルカリ性等の点でも一段と優
れた性能を発揮するガラス繊維処理剤を得ることが可能
となる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の構成および作
用効果をより詳細に説明するが、本発明はもとより下記
実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣
旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可
能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含ま
れる。尚、下記実施例において%および部とあるのは、
特に断らない限り重量%および重量部を意味する。
【0026】実施例1 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計および窒素ガ
ス吹き込み管を備えた反応器に、エポキシ樹脂(「エピ
コート#1009」油化シェルエポキシ社製)300
部、ブチルセロソルブ300部、N−ブタノール73部
を仕込み、窒素置換の後105℃に昇温し、これに、モ
ノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフ
ェート(「ライトエステルPM」共栄化学社製)40
部、メチルメタクリレート40部、ブチルアクリレート
40部、スチレン80部、アゾビスイソブチロニトリル
6部の混合液を、撹拌下に1.5時間かけて滴下した。
【0027】その後、同温度で2時間保持して共重合を
行なった後、ブチルセロソルブ500部で希釈した後5
0℃以下まで冷却し、次いでメラミン樹脂[「ニカラッ
クMX−706」三和ケミカル社製]306部を加え、
1時間撹拌することによりガラス繊維処理剤Aを得た。
【0028】実施例2 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計および窒素ガ
ス吹き込み管を備えた反応器に、エポキシ樹脂(「エピ
コート#1009」油化シェルエポキシ社製)300
部、ブチルセロソルブ300部、N−ブタノール73部
を仕込み、窒素置換の後105℃に昇温し、これに、モ
ノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフ
ェート(「ライトエステルPM」共栄化学社製)40
部、メチルメタクリレート40部、ブチルアクリレート
40部、スチレン80部、アゾビスイソブチロニトリル
6部の混合液を、撹拌下に1.5時間かけて滴下した。
【0029】その後、同温度で2時間保持して共重合を
行なった後、トリエチルアミン15部を添加し、撹拌混
合した後、撹拌下に脱イオン水535部を30分かけて
滴下した。その後更に60分間撹拌して水分散性樹脂液
を得た。上記水分散樹脂液に、メラミン樹脂[「ニカラ
ックMX−706」三和ケミカル社製]306部を加
え、1時間撹拌した後、脱イオン水122部を加えて均
一に混合し、ガラス繊維処理剤Bを得た。
【0030】実施例3〜7 表2に示す様に使用原料の種類と使用量を変えた以外は
上記実施例2と同様にして、ガラス繊維処理剤C〜Gを
得た。 実施例8 前記実施例2と全く同様にして共重合を行なった後、ト
リエチルアミン15部を加えてからメラミン樹脂(同
前)306部を加えて撹拌混合し、次いで撹拌下に脱イ
オン水657部を30分かけて滴下し、更に60分間強
撹拌してガラス繊維処理剤Hを得た。
【0031】
【表1】
【0032】(性能評価試験)市販のガラスフィラメン
トペーパー(坪量60g/m2 )を電気炉で550℃で
2分間加熱することによってバインダーを分解除去し、
上記実施例1〜8で得たガラス繊維処理剤A〜Hをガラ
スフィラメントペーパーに対し10%となる様に含浸
し、次いで140℃で30分間加熱して乾燥・硬化させ
た。このガラス繊維処理紙の耐溶剤性と耐熱性を下記の
方法で測定し、表2に示す結果を得た。
【0033】また、上記で得た各ガラス繊維処理紙に、
下記組成のエポキシ樹脂含浸液を含浸・乾燥してプリプ
レグを作り、該プリプレグ16枚と片面に銅箔を積み重
ね、温度170℃、圧力50kg/cm2 で60分間プ
レスし、積層成形して厚み1.6mmの銅張り積層板を
得、その絶縁抵抗および積層板の外観を調べ、結果を表
2に併記した。 (エポキシ樹脂含浸液組成) エピコート#1001−B−80 50部 メチルエチルケトン 32部 ジシアンジアミド 1.6部 メチルセロソルブ 16部 ベンジルジメチルアミン 0.008部
【0034】(物性試験法) 耐溶剤性:50℃のメチルセロソルブに5分間浸漬した
後、直ちにJISP 8113に従って引張強度を測定
する。 耐熱性:120℃の雰囲気中における引張強度をJIS
P 8113に従って測定する。 絶縁抵抗:JIS C 6481に規定する印刷回路用
銅張積層板試験法に従って測定する。 耐ヒューム性:厚さ0.23mmのブリキ板を15×2
0cmに切って精秤し(これをW1 とする)、ガラス繊
維処理剤を10g/m2 となる様に塗布し、100℃で
60分間乾燥して精秤する(これをW2とする)。更に
160℃で20分間乾燥して精秤し(これをW3 とす
る)、次式により加熱減量率M(%)を算出してヒュー
ム発生量の基準とする。 M=[(W2 −W3 )/(W2 −W1 )]×100
【0035】
【表2】
【0036】比較例1〜6 前記実施例に従い、表3に示す原料組成で比較ガラス繊
維処理剤a〜fを製造した。得られた各比較ガラス繊維
処理剤を使用し、上記と同様の方法で性能試験を行な
い、表4に示す結果を得た。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、ガ
ラス繊維および各種の熱可塑性・熱硬化性樹脂との親和
性に優れ且つ硬化速度が速く、しかも硬化後は優れた耐
溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、耐熱性、電気
的特性を示す、卓越した性能のガラス繊維処理剤を提供
し得ることになった。しかもアミノ樹脂を複合すること
によって得られるガラス繊維処理剤は、該アミノ樹脂の
エポキシ樹脂に対する硬化剤としての作用によりガラス
繊維処理剤としての性能が一段と高められると共に、焼
付硬化処理時のおける揮発性低分子量物の発生が少なく
なって炉の汚染が抑えられるといった効果も享受でき
る。また、その他の重合性単量体としてカルボキシル基
含有単量体や反応性乳化剤を使用すると、水に対する分
散性および分散安定性の非常に良好なものを得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C08G 59/14 C08G 59/14 C09J 163/00 C09J 163/00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 25/10 C08F 2/44 C08F 30/02 C08F 283/10 C09J 143/02 C08G 59/14 C09J 163/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燐酸基含有重合性単量体とその他の重合
    性単量体を、エポキシ樹脂の存在下に共重合することを
    特徴とするガラス繊維処理剤の製法。
  2. 【請求項2】 燐酸基含有重合性単量体とその他の重合
    性単量体を、エポキシ樹脂の存在下に有機溶剤中で共重
    合させ、得られた生成物を水性媒体中に分散させる請求
    項1に記載の製法。
  3. 【請求項3】 その他の重合性単量体として反応性乳化
    剤を使用する請求項2に記載の製法。
  4. 【請求項4】 その他の重合性単量体としてカルボキシ
    ル基含有重合性単量体を使用する請求項2又は3に記載
    の製法。
  5. 【請求項5】 共重合させた生成物にアミノ樹脂を混合
    してから水性媒体中に分散させる請求項4に記載の製
    法。
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