JPH08273799A - 電源用サージアブソーバ - Google Patents

電源用サージアブソーバ

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JPH08273799A
JPH08273799A JP7484095A JP7484095A JPH08273799A JP H08273799 A JPH08273799 A JP H08273799A JP 7484095 A JP7484095 A JP 7484095A JP 7484095 A JP7484095 A JP 7484095A JP H08273799 A JPH08273799 A JP H08273799A
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power supply
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Yoshiyuki Tanaka
芳幸 田中
Kousen Matsuzawa
功先 松沢
Nobuya Saruwatari
暢也 猿渡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 漏れ電流及びサージ吸収時の続流がなく、か
つサージ吸収時の残留電圧を低く抑えて被保護機器を破
壊する恐れがない電源用サージアブソーバを得る。また
サージ耐量を放電管と同等に大きくでき、急峻な電圧が
印加されたときにも放電遅れがなく、低電圧の動作電圧
は勿論1000V以上の動作電圧も実現可能で簡単にか
つ小型に製造可能な電源用サージアブソーバを得る。 【構成】 マイクロギャップ式ガス放電管であるギャッ
プ型サージ吸収素子10と電流制限素子17とを直列に
接続した状態で単一の絶縁性管体21に収容し、かつ直
列接続した素子17と10の両端に接続した一対の封止
電極22,23により管体21が不活性ガスを満たして
管体両端部で封止する。中継電極26又は28を設ける
ことにより、電源用サージアブソーバの全路が最小の抵
抗値になったときでも、残留電圧は一定以上の電圧が保
たれより確実に続流を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子機器の電子回路に侵
入しようとする異常電圧を吸収して電子回路を保護する
不活性ガスが封止(hermetic seal)されたサージアブ
ソーバに関する。更に詳しくは電子回路が外部と接続さ
れる箇所、例えば通信ラインの入出力部、電源ライン、
入出力ラインのライン間或いはラインと接地電極間に使
用される電源用サージアブソーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電源用サージアブソーバ
として、ZnOのようなバリスタ単体を用いるか、
マイクロギャップ式ガス放電管又はギャップ式ガス放電
管の続流を防止するためにこの放電管に対して直列に抵
抗又はバリスタを放電管の外部で接続するか、バリス
タをその沿面に放電を生じないようにマイクロギャップ
式ガス放電管又はギャップ式ガス放電管内に封止する
(特開平5−283140)か、或いはマイクロギャ
ップ式ガス放電管又はギャップ式ガス放電管の内部に放
電用の中継電極を設ける(特開平5−283141)等
の構造のサージアブソーバが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の上記
〜のサージアブソーバには次の欠点があった。即ち、
上記のバリスタ単体を電源用サージアブソーバに使用
した場合には、(ア)続流は発生しないが、同じ直径の放
電管に比べてサージ耐量が小さい。(イ)サージを吸収し
ているときの残留電圧(バリスタ電圧)が電源電圧より
も低くなることがないため、残留電圧によって被保護機
器が破壊されることがある。(ウ)常に漏れ電流が存在す
るために特性劣化の危険性がある。(エ)サージ吸収時に
ラインが接地電極に直結する、いわゆる破壊モードが短
絡であるため、電源で用いる場合にはヒューズを必ずバ
リスタに対して直列に接続する必要があり、部品点数及
び製造コストが増大する。
【0004】上記の放電管にバリスタを直列に外部接
続した場合には、(ア)製造が複雑になる。(イ)出来上がっ
た製品の体積が大きい。(ウ)サージを吸収しているとき
の残留電圧(バリスタ電圧)が電源電圧よりも低くなる
ことがないため、残留電圧によって被保護機器が破壊さ
れることがある。(エ)バリスタはその直径によってサー
ジ耐量が決定されるため、電源用サージアブソーバを小
型化した場合には必然的に電源用サージアブソーバのサ
ージ耐量も小さくなる。上記の放電管に抵抗を直列に
外部接続した場合には、(ア)製造が複雑になる。(イ)出来
上がった製品の体積が大きい。(ウ)サージを吸収してい
るときの残留電圧がサージ電流によって変化し、サージ
電流が過大なときには非常に大きな残留電圧が発生す
る。即ち、残留電圧(Vr)は接続される抵抗(Ro)に流れる
電流(Io)に対して、Vr=Ro×Ioの関係で発生するため、
放電電流が増加するに従って残留電圧は増加する。この
ためサージアブソーバが動作した後でも、大きな残留電
圧によって被保護機器が破壊されることがある。
【0005】上記の放電管にバリスタを封止した場合
には、(ア)沿面放電を発生しないようにガス圧を高くす
る必要から、低電圧のものを作製することができない。
(イ)サージを吸収しているときの残留電圧(バリスタ電
圧)が電源電圧よりも低くなることがないため、残留電
圧によって被保護機器が破壊されることがある。(ウ)沿
面放電を起こさない程度のサージ耐量しかなく、サージ
耐量を大きくすることができない。更に上記の放電管
の内部に中継電極を設けた場合には、(ア)端子電極と中
継電極、中継電極と別の中継電極、又は中継電極と端子
電極のそれぞれに放電のためのギャップを設けなければ
ならず、しかも動作電圧が1000V以下のものを作製
することが困難である。(イ)放電をトリガーする部分が
中継電極によって数箇所に分けられるために、急峻な電
圧が印加された場合など放電遅れが問題になることがあ
る。
【0006】本発明の目的は、漏れ電流がなくかつサー
ジ吸収時の残留電圧を低く抑えることにより被保護機器
を破壊する恐れのない電源用サージアブソーバを提供す
ることにある。本発明の別の目的はサージ耐量を放電管
と同等に大きくでき、急峻な電圧が印加されたときにも
放電遅れがなく、低電圧の動作電圧は勿論1000V以
上の動作電圧も実現可能な電源用サージアブソーバを提
供することにある。本発明の更に別の目的は簡単にかつ
小型に製造できる電源用サージアブソーバを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1及び図2に示すよう
に、本発明の電源用サージアブソーバ20はマイクロギ
ャップ式ガス放電管であるギャップ型サージ吸収素子1
0と電流制限素子17とが直列に接続された状態で単一
の絶縁性管体21に収容され、かつ直列接続された素子
17と10の両端に接続された一対の封止電極22,2
3により管体21が不活性ガスを満たして管体両端部で
封止されたものである。図7及び図8に示すように、本
発明の電源用サージアブソーバ60はギャップ式ガス放
電管であるギャップ型サージ吸収素子50と電流制限素
子17とが直列に接続された状態で単一の絶縁性管体2
1に収容され、かつ直列接続された素子17と10の両
端に接続された一対の封止電極22,37により管体2
1が不活性ガスを満たして管体両端部で封止されたもの
である。
【0008】なお、図1又は図7に示すように、単一の
電流制限素子17をギャップ型サージ吸収素子10又は
50の片側に設けても、或いは図3及び図9に示すよう
に、複数の単一の電流制限素子17をギャップ型サージ
吸収素子10又は50の片側に設けてもよい。また図5
又は図11に示すように、複数の電流制限素子17,2
7をギャップ型サージ吸収素子10又は50の両側に設
けてもよい。また、図1〜図6に示すように、絶縁性管
体21内のギャップ型サージ吸収素子10と電流制限素
子17又は27との間に管体内面に密着して管体21を
区画する第1中継電極26又は31を設けることが好ま
しい。図7〜図12に示すように、絶縁性管体21内の
ギャップ型サージ吸収素子50と電流制限素子17又は
27との間に管体内面に密着して管体21を区画する第
1中継電極36又は38を設けることが好ましい。これ
らの中継電極36又は38はサージ吸収素子50の放電
電極を兼ねる。
【0009】また、図3又は図9に示すように、絶縁性
管体21内の電流制限素子17と別の電流制限素子27
との間に管体内面に密着して管体21を区画する第2中
継電極28を設けることが好ましい。抵抗値を増やすた
めに、電流制限素子17と第1中継電極26又は31の
間に電流制限素子27を複数個直列接続することもでき
る。この場合には、図示しないが、電流制限素子27と
27の間に第2中継電極28と同一構成の第3中継電極
を設けることが好ましい。また、図1又は図5に示すよ
うに、第1中継電極26又は31とともに電流制限素子
17又は27を挟持する封止電極22又は32の電流制
限素子17又は27の外周面近傍に1又は2以上の沿面
放電用電極24又は33を固着することが好ましい。ま
た図3又は図9に示すように、第1中継電極26又は3
6とともに電流制限素子27を挟持する第2中継電極2
8の電流制限素子27の外周面近傍に1又は2以上の沿
面放電用電極29を固着することが好ましい。
【0010】図1に示した電源用サージアブソーバ20
の等価回路図を図13に示す。本発明の電流制限素子
は、用途に応じて1〜100Ωのものが用いられる。好
ましくは3〜10Ωである。抵抗特性としては降服電圧
のない、線形の特性を示すものが好ましい。この電流制
限素子は図1に示すようにムライト、フォルステライ
ト、アルミナ又はステアタイトからなる柱状絶縁体18
と、この絶縁体18を被包する導電性皮膜19とにより
構成されることが好ましく、この導電性皮膜19が不純
物を含むSnO2,Nb25,MoO3又はWO3からな
る導電性金属酸化物の皮膜又は金属原子間に窒素原子が
侵入したTiN又はTaNからなる侵入型窒化物の皮膜
又はTi,Sn,Nb,Mo又はWの金属皮膜であるこ
とが好ましい。また図示しないが、この電流制限素子は
C(炭素)、SiC(炭化珪素)等のバルク抵抗又はソ
リッド抵抗でもよい。本発明の絶縁性管体はガラス管、
セラミック管等である。ガラス管はホウケイ酸ガラスの
ような硬質ガラス、又は鉛ガラス、ソーダ石灰ガラスの
ような軟質ガラスなどにより作られる。セラミック管は
PLZT、透明アルミナのような可視光線を透過するセ
ラミック焼結体から作られたもののみならず、他の絶縁
性のあるセラミック管であればよい。更に、本発明の不
活性ガスは、He,Ne,Ar,Kr,Xe,N2及び
CO2ガスからなる群から1種又は2種以上選ばれたガ
スである。
【0011】
【作用】サージ吸収素子10又は50を電流制限素子1
7又は27に直列に接続して単一の絶縁性管体21に封
止したので、小型で簡単に製造でき、かつ漏れ電流が無
くなるとともに、図14(b)の本発明のインパルス電
圧印加時の動作図に示すように、抵抗部である電流制限
素子17又は27に沿面放電電流が発生してもアーク放
電時のインピーダンスが増加することにより、残留電圧
が上昇し、続流が無くなる。図14(a)は従来のイン
パルス電圧印加時の動作図である。特に、本発明の電源
用サージアブソーバの全路が最小の抵抗値になったとき
でも、中間に中継電極が存在するため、残留電圧は一定
以上の電圧に保たれる。従って、放電管自体の放電時の
インピーダンスが続流停止に必要な値以上に増加してお
り、より確実に続流の発生が防止される。また電流制限
素子17又は27の近傍に沿面放電用電極24,29又
は33を設けたため、図13の等価回路図に示すように
電流制限素子に対して並列に一対の沿面放電用電極が接
続されたことになり、一定以上の電流が流れたときに電
流制限素子に沿面放電が発生する。その結果、サージ吸
収素子10又は50を通して流れる電流を電流制限素子
でなく、電流制限素子の沿面放電の形態で電流制限素子
の側面に流す。従って、上述のサージ吸収時の上昇した
残留電圧は電源電圧より低く抑えられ、またサージ耐量
も従来のマイクロギャップ式ガス放電管又はギャップ式
ガス放電管と同等になる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例とともに図面
に基づいて詳しく説明する。 <実施例1>図1及び図2に示すように、この例ではギ
ャップ型サージ吸収素子10は直流放電開始電圧が60
0Vのマイクロギャップ式ガス放電管である。この放電
管10は表面がTi原子間に窒素原子が侵入したTiN
からなる導電性皮膜11で被包された円柱状の直径約
1.7mm、長さ約5.5mmのムライトからなるセラ
ミック素体12を備える。この素体12の両端には厚さ
約0.2mmの一対のキャップ電極13及び14がそれ
ぞれ圧入して冠着される。このセラミック素体12の周
面中央部には導電性皮膜11及びセラミック素体12の
一部をレーザ加工によりカットしてマイクロギャップ1
6が形成される。この例では電流制限素子17は両端面
の間で10Ωの抵抗体である。この電流制限素子17は
円柱状の直径約3mm、長さ約2mmのセラミック素体
18を導電性皮膜19で被包することにより形成され
る。このセラミック素体18はギャップ型サージ吸収素
子10のセラミック素体12と同じムライトからなり、
導電性皮膜19もギャップ型サージ吸収素子10の導電
性皮膜11と同じTiNからなる。
【0013】電源用サージアブソーバ20は次のように
して作製した。先ず外径約6mm、長さ約10mmのガ
ラスからなる絶縁性管体21及びこの管体21の両端部
でこの管体を封止する一対の封止電極22及び23を用
意する。封止電極22の内面には4個の沿面放電用電極
24が間隔をあけてこの電極22と一体的に形成され
る。一方、封止電極23の内面中央には凹み23aが形
成される。封止電極22の沿面放電用電極24の間に電
流制限素子17を挿入してこの素子17を電極22の内
面の中央位置に固定する。次いで絶縁性管体21をカー
ボン治具(図示せず)に固定し、電流制限素子17を固
定した封止電極22を絶縁性管体21の一端部に挿入す
る。次に電流制限素子17を封止電極22とともに挟む
ように第1中継電極26を絶縁性管体21内に挿入す
る。この中継電極26の反対面の中央には凹み26aが
形成され、この凹み26aに上記サージ吸収素子10の
キャップ電極13を挿入する。最後に凹み23aをサー
ジ吸収素子10のキャップ電極14に被せて封止電極2
3を絶縁性管体21の他端部に挿入する。一対の封止電
極22及び23で電流制限素子17と中継電極26とサ
ージ吸収素子10を挟持すると、これらは電気的に接続
される。この状態でカーボン治具を図示しないガス封入
器内に挿入し、絶縁性管体21の内部を真空引きして空
気を抜き、代わりに表1、表2及び表3に示す不活性ガ
スをそれぞれ導入してカーボンヒータ(図示せず)によ
り絶縁性管体21及び封止電極22,23を加熱する
と、絶縁性管体21が封止電極22,23により封止さ
れ、同時に第1中継電極26の全周面が管体21の内面
に密着する。
【0014】<実施例2>図3及び図4に示すように、
実施例1と同じギャップ型サージ吸収素子10、電流制
限素子17、第1中継電極26及び一対の封止電極2
2,23を用意する。更に加えて外径約6mm、長さ約
14mmのガラスからなる絶縁性管体21、電流制限素
子17と同形同大で同一構造の別の電流制限素子27及
び封止電極22と同形同大で同一構造の第2中継電極2
8を用意する。中継電極28の片面には封止電極22と
同様に4個の沿面放電用電極29が間隔をあけてこの電
極28と一体的に形成される。電源用サージアブソーバ
30は次のようにして作製した。先ず電流制限素子17
の封止電極22への固定方法と同様にして電流制限素子
27を4個の沿面放電用電極29に挿入して第2中継電
極28に固定しておく。次いで実施例1と同様に電流制
限素子17を固定した封止電極22を絶縁性管体21の
一端部に挿入し、続いて電流制限素子27を固定した第
2中継電極28を電流制限素子17に密着するように絶
縁性管体21内に挿入し、更に続いて実施例1と同様に
第1中継電極26、サージ吸収素子10及び封止電極2
3を絶縁性管体21内に挿入する。一対の封止電極22
及び23で電流制限素子17と中継電極28と電流制限
素子27と中継電極26とサージ吸収素子10を挟持す
ると、これらは電気的に接続される。この状態で実施例
1と同様に絶縁性管体21及び封止電極22,23を加
熱することにより、絶縁性管体21が表1、表2及び表
3に示す不活性ガスをそれぞれ満たして封止電極22,
23により封止され、同時に第1中継電極26及び第2
中継電極28の全周面が管体21の内面に密着する。
【0015】<実施例3>図5及び図6に示すように、
実施例1と同じギャップ型サージ吸収素子10、電流制
限素子17、第1中継電極26及び封止電極22を用意
する。更に加えて第1中継電極26と同形同大で同一構
造の第1中継電極31と、封止電極22と同形同大で同
一構造の封止電極32と、実施例2とそれぞれ同形同大
のガラスからなる絶縁性管体21及び電流制限素子27
を用意する。封止電極32の片面には封止電極22と同
様に4個の沿面放電用電極33が間隔をあけてこの電極
32と一体的に形成される。電源用サージアブソーバ4
0は次のようにして作製した。先ず電流制限素子17の
封止電極22への固定方法と同様にして電流制限素子2
7を4個の沿面放電用電極33の間に挿入して封止電極
32に固定しておく。次いで実施例1と同様に電流制限
素子17を固定した封止電極22を絶縁性管体21の一
端部に挿入し、続いて第1中継電極26を電流制限素子
17に密着するように絶縁性管体21内に挿入し、更に
続いて実施例1と同様にサージ吸収素子10及び第1中
継電極31を絶縁性管体21内に挿入する。最後に電流
制限素子27を固定した封止電極32を素子27が中継
電極31に密着するように絶縁性管体21内に挿入す
る。一対の封止電極22及び32で電流制限素子17と
中継電極26とサージ吸収素子10と中継電極31と電
流制限素子27とを挟持すると、これらは電気的に接続
される。この状態で実施例1と同様に絶縁性管体21及
び封止電極22,32を加熱することにより、絶縁性管
体21が表1、表2及び表3に示す不活性ガスをそれぞ
れ満たして封止電極22,32により封止され、同時に
第1中継電極26及び31の全周面が管体21の内面に
密着する。
【0016】<実施例4>図1に示したマイクロギャッ
プ式放電管のサージ吸収素子10の代わりに、図7及び
図8に示すようにギャップ式ガス放電管のサージ吸収素
子50を用いた以外、実施例1と同様にして表1、表2
及び表3に示す不活性ガスをそれぞれ封入した電源用サ
ージアブソーバ60を作製した。図7及び図8におい
て、図1と同一符号は同一部品を表す。この例ではサー
ジ吸収素子50は相対向する第1中継電極36と封止電
極37を備える。
【0017】<実施例5>図3に示したマイクロギャッ
プ式放電管のサージ吸収素子10の代わりに、図9及び
図10に示すように実施例4と同一のギャップ式ガス放
電管のサージ吸収素子50を用いた以外、実施例2と同
様にして表1、表2及び表3に示す不活性ガスをそれぞ
れ封入した電源用サージアブソーバ70を作製した。図
9及び図10において、図3と同一符号は同一部品を表
す。
【0018】<実施例6>図5に示したマイクロギャッ
プ式放電管のサージ吸収素子10の代わりに、図11及
び図12に示すように実施例4と同一のギャップ式ガス
放電管のサージ吸収素子50を用いた以外、実施例3と
同様にして表1、表2及び表3に示す不活性ガスをそれ
ぞれ封入した電源用サージアブソーバ80を作製した。
この例ではサージ吸収素子50は相対向する第1中継電
極36と第1中継電極38を備える。図11及び図12
において、図5と同一符号は同一部品を表す。
【0019】<比較例1>図1に示したマイクロギャッ
プ式ガス放電管のサージ吸収素子10のみを図15に示
すように直径約6mm、長さ約6mmのガラスからなる
絶縁性管体1に挿入し、表1、表2及び表3に示す不活
性ガスをそれぞれ封入し、管体の両端を実施例1と同様
にして一対の封止電極2,3で封止して電源用サージア
ブソーバ90を得た。
【0020】<比較例2>図16に示すように、ZnO
からなるバリスタ4を表1、表2及び表3に示す不活性
ガスとともに放電電極も兼ねた一対の封止電極2,3で
封止してガラスからなる絶縁性管体21に封止して電源
用サージアブソーバ100を得た。
【0021】<比較例3>図1に示したArガスを封入
したマイクロギャップ式ガス放電管のサージ吸収素子1
0を図17及び図18に示すようにZnOからなるバリ
スタ4を直列に接続してケース5に収容して電源用サー
ジアブソーバ110を得た。10a及び4aはそれぞれ
リード線、5aは接続部である。この例ではサージ吸収
素子10の放電開始電圧は300Vであり、バリスタ4
のバリスタ電圧は電流1mA時で220Vである。
【0022】<比較例4>図示しないが、直径約6mm
のバリスタのみからなる電源用サージアブソーバ120
を比較例4とした。
【0023】<比較例5>図19に示すように、マイク
ロギャップ式ガス放電管のサージ吸収素子10をガラス
からなる絶縁性管体21に表1、表2及び表3に示す不
活性ガスとともに封入して電源用サージアブソーバ13
0を得た。このサージ吸収素子10には2本のマイクロ
ギャップ16a,16bが形成され、これらのマイクロ
ギャップ16a,16bの間のセラミック素体12には
両面に放電用突起15aを有する中継電極15が圧入し
て設けられる。図19において、図1と同一符号は同一
部品を表す。
【0024】<比較例6>図20に示すように、ギャッ
プ式ガス放電管のサージ吸収素子50をガラスからなる
絶縁性管体21に表1、表2及び表3に示す不活性ガス
をそれぞれ封入し、管体の両端を実施例1と同様にして
一対の放電電極兼封止電極7,8で封止して電源用サー
ジアブソーバ140を得た。封止電極7と封止電極8の
間には中継電極9が管体の内面に密着する。
【0025】<比較試験> (a) 放電開始電圧の測定 実施例1〜6及び比較例1〜6の電源用サージアブソー
バ20〜40、60〜80及び90〜140に対してそ
れぞれ直流電圧を印加し、1mAの電流が流れたときの
端子間電圧を測定した。その結果を表1、表2及び表3
に示す。
【0026】(b) 残留電圧の測定 実施例1〜6及び比較例1〜6の電源用サージアブソー
バ20〜40、60〜80及び90〜140に対してそ
れぞれ(1.2×50)μsec10kVの電圧サージを
印加し、放電しているときの最低電圧を測定した。その
結果を表1、表2及び表3に示す。
【0027】(c) 続流の有無の測定 実施例1〜6及び比較例1〜6の電源用サージアブソー
バ20〜40、60〜80及び90〜140に対してそ
れぞれAC100Vを印加し、更に(8×20)μsec
2kAの電流サージを印加した。このとき続流が発生す
るか否か調べた。その結果を表1、表2及び表3に示
す。
【0028】(d) サージ耐量の測定 実施例1〜6及び比較例1〜6の電源用サージアブソー
バ20〜40、60〜80及び90〜140に対してそ
れぞれ(8×20)μsecの電流サージを印加して、サ
ージアブソーバが破壊する電流値を測定した。その結果
を表1、表2及び表3に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】表1〜表3から明らかなように、比較例1
及び比較例2が続流を発生したのに対して、実施例1〜
6では続流は全く発生しなかった。また残留電圧が電源
電圧の100Vより高い比較例3及び比較例4に対し
て、実施例1〜6では封入ガスの種類によって多少変動
したが、残留電圧は60〜80Vと電源電圧の100V
より低く抑えられた。サージ耐量が1kAと小さい比較
例3及び比較例4に対して、実施例1〜6では5kAと
非常に大きかった。また比較例3と比べて実施例1〜6
のサージアブソーバはその体積が10分の1以下であっ
た。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、サ
ージ吸収素子を電流制限素子に直列に接続して単一の絶
縁性管体に封止したので、小型で簡単に製造でき、かつ
漏れ電流がなくなるとともに、インパルス電圧印加時に
放電インピーダンスが増加することにより残留電圧が上
昇して続流を無くすことができる。特に第1又は第2中
継電極を設けることにより、本発明の電源用サージアブ
ソーバの全路が最小の抵抗値になったときでも、サージ
吸収時の残留電圧は一定以上の電圧に保たれるため、破
壊モードがオープンになり、より確実に続流の発生を防
止する。また電流制限素子の近傍に沿面放電用電極を設
けて、回路構成上電流制限素子に対して並列に一対の沿
面放電用電極を接続するようにしたので、一定以上の電
流が流れたときに電流制限素子に沿面放電が発生させる
ことにより、上述のサージ吸収時の上昇した残留電圧を
電源電圧より低く抑えて被保護機器を破壊させない。同
時にサージ耐量も従来のマイクロギャップ式ガス放電管
又はギャップ式ガス放電管と同等に非常に大きくするこ
とができる優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の電源用サージアブソーバの断
面図。
【図2】その斜視図。
【図3】本発明実施例2の電源用サージアブソーバの断
面図。
【図4】その斜視図。
【図5】本発明実施例3の電源用サージアブソーバの断
面図。
【図6】その斜視図。
【図7】本発明実施例4の電源用サージアブソーバの断
面図。
【図8】その斜視図。
【図9】本発明実施例5の電源用サージアブソーバの断
面図。
【図10】その斜視図。
【図11】本発明実施例6の電源用サージアブソーバの
断面図。
【図12】その斜視図。
【図13】本発明の電源用サージアブソーバの等価回路
図。
【図14】(a)従来の電源用サージアブソーバにイン
パルス電圧を印加したときの残留電圧を示す図。 (b)本発明の電源用サージアブソーバにインパルス電
圧を印加したときの残留電圧を示す図。
【図15】比較例1の電源用サージアブソーバの断面
図。
【図16】比較例2の電源用サージアブソーバの断面
図。
【図17】比較例3の電源用サージアブソーバの斜視
図。
【図18】その等価回路図。
【図19】比較例5の電源用サージアブソーバの断面
図。
【図20】比較例6の電源用サージアブソーバの断面
図。
【符号の説明】 10,50 ギャップ型サージ吸収素子 17,27 電流制限素子 20,30,40,60,70,80 電源用サージア
ブソーバ 21 絶縁性管体 22,23,32,37 封止電極 24,29,33 沿面放電用電極 26,31,36,38 第1中継電極 28 第2中継電極

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギャップ型サージ吸収素子(10,50)と電
    流制限素子(17,27)とが直列に接続された状態で単一の
    絶縁性管体(21)に収容され、かつ前記直列接続された素
    子の両端に接続された一対の封止電極(22,23,22,32,22,
    37)により前記管体(21)が不活性ガスを満たして管体両
    端部で封止された電源用サージアブソーバ。
  2. 【請求項2】 1又は2以上の電流制限素子(17,27)が
    ギャップ型サージ吸収素子(10,50)の片側又は両側に設
    けられて前記サージ吸収素子(10,50)に直列に接続され
    た請求項1記載の電源用サージアブソーバ。
  3. 【請求項3】 絶縁性管体(21)内のギャップ型サージ吸
    収素子(10,50)と電流制限素子(17,27)との間に前記管体
    内面に密着して前記管体(21)を区画する第1中継電極(2
    6,31,36,38)が設けられた請求項1又は2記載の電源用
    サージアブソーバ。
  4. 【請求項4】 絶縁性管体(21)内の電流制限素子(17)と
    別の電流制限素子(27)との間に前記管体内面に密着して
    前記管体(21)を区画する第2中継電極(28)が設けられた
    請求項1又は2記載の電源用サージアブソーバ。
  5. 【請求項5】 第1中継電極(26,31,36,38)とともに電
    流制限素子(17,27)を挟持する封止電極(22,32)の前記電
    流制限素子(17,27)の外周面近傍に1又は2以上の沿面
    放電用電極(24,33)が固着された請求項3又は4記載の
    電源用サージアブソーバ。
  6. 【請求項6】 第1中継電極(26,36)とともに電流制限
    素子(27)を挟持する第2中継電極(28)の前記電流制限素
    子(27)の外周面近傍に1又は2以上の沿面放電用電極(2
    9)が固着された請求項4記載の電源用サージアブソー
    バ。
  7. 【請求項7】 電流制限素子(17,27)がムライト、フォ
    ルステライト、アルミナ又はステアタイトからなる柱状
    絶縁体(18)と、この絶縁体(18)を被包する導電性皮膜(1
    9)とにより構成され、 前記導電性皮膜(19)が不純物を含むSnO2,Nb
    25,MoO3又はWO3からなる導電性金属酸化物の皮
    膜或いは金属原子間に窒素原子が侵入したTiN又はT
    aNからなる侵入型窒化物の皮膜或いはTi,Sn,N
    b,Mo又はWの金属皮膜である請求項1ないし6いず
    れか記載の電源用サージアブソーバ。
  8. 【請求項8】 電流制限素子(17,27)がC又はSiCの
    バルク抵抗又はソリッド抵抗である請求項1ないし6い
    ずれか記載の電源用サージアブソーバ。
  9. 【請求項9】 ギャップ型サージ吸収素子がマイクロギ
    ャップ式ガス放電管(10)又はギャップ式ガス放電管(50)
    である請求項1ないし8いずれか記載の電源用サージア
    ブソーバ。
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