JPH08273227A - 光磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
光磁気記録媒体の製造方法Info
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Abstract
上の高い保磁力を有するPtCo合金膜を記録層とする
光磁気記録媒体を,成膜時に基板温度を加熱することな
く製造する方法を提供する。 【構成】 PtCo合金膜を成膜するとき、15〜30
eVの大きさの運動エネルギ−を有する成膜粒子でこの合
金膜を形成する。
Description
膜とする光磁気記録媒体の製造方法に関するものであ
る。
oなどの希土類−遷移金属アモルファス合金薄膜が使用
されている。光磁気記録の高密度化を実現する手段とし
て光源に使用するレ−ザ−の短波長化が検討され、波長
670nmの半導体レ−ザによる記録再生が実現されつつ
ある。また、400〜500nm帯の半導体レ−ザの室温
発振も確認されている。しかしながら、従来使用されて
いるTbFeCo等は短波長域でのカ−回転角が0.2
°以下と低いため、短波長域で大きなカ−回転角を有す
る材料が望まれている。
としてPt及び/またはPd層とCo層とを交互に積層
した多層膜がこれに代わるものとして注目されている。
しかしながら、カ−回転角が0.3〜0.4°と大きい
ものの、これらの多層膜を記録膜とした光磁気ディスク
を実用化するための課題のひとつに、繰り返し書き換え
特性が挙げられる。現在実用化されている希土類遷移金
属合金膜を用いた光磁気ディスクは、106回以上の繰
り返し書き換え回数を達している。しかし、Pt/Co
多層膜は何度も書き換えをおこなうと照射するレ−ザ光
の熱的影響で、多層膜のPt層とCo層界面の拡散によ
り垂直磁気異方性が低下し、カ−ル−プの角形比が劣化
する。そのため、書き換え回数は、せいぜい104回で
あると知られている(J.Magn.Magn.Mat
er.126、587(1993))。
膜を記録膜をして用いることが報告されている(J.M
agn.Soc.Jpn.、Vol.17、Suppl
ment No.S1(1993)、p140)。Pt
Co合金膜はPt/Co多層膜と同等以上のカ−回転角
を有し、しかも多層膜でないため、繰り返し書き換え回
数特性においてはPt/Co多層膜より優れた特性を有
する。しかしながら、真空蒸着法で膜形成をする場合の
蒸着粒子エネルギ−は0.1〜0.3eVと低いため、成
膜時の基板温度を200℃以上にしなければ光磁気記録
媒体としての要求特性である、カ−ル−プの角形比(θ
kr/θks)が1.0でかつ保磁力(Hc)が1kOe以上
の垂直磁化膜が得られない。そのため、耐熱性の低いポ
リカ−ボネ−ト等の高分子樹脂基板を用いることはでき
ないという欠点がある。
の角形比が1.0でかつ1kOe以上の高い保磁力を有す
るPtCo合金膜を記録層とする光磁気記録媒体を、成
膜時に基板温度を加熱することなく製造する方法を提供
することを目的とするものである。
の(1)〜(5)の本発明より達成される。
気記録媒体の製造方法において、15〜30eVの大きさ
の運動エネルギ−を有する成膜粒子でPtCo合金膜を
形成することを特徴とする光磁気記録媒体の製造方法。
含有量が50〜80at%であり、さらに全厚が5nmから
500nmであることを特徴とする上記(1)記載の光磁
気記録媒体の製造方法。
気記録媒体の製造方法において、15〜30eVの大きさ
の運動エネルギ−を有する成膜粒子で、Pt層とCo層
を交互に積層してPtCo合金膜を形成することを特徴
とする光磁気記録媒体の製造方法。
層厚dPtが1Aから6AでCo層厚dCoが0.3Aから2A
であり、さらにPt層とCo層の層厚比dPt/dCoが2
から4であり、さらに全厚が5nmから500nmであるこ
とを特徴とする上記(3)記載の光磁気記録媒体の製造
方法。
スパッタ法で形成することを特徴とする上記(1)〜
(4)のいずれかに記載の光磁気記録媒体の製造方法。
とする光磁気記録媒体を製造する際、成膜時のPtおよ
びCoの成膜粒子の運動エネルギ−が15〜30eVの範
囲で成膜する。成膜粒子のエネルギ−を15〜30eVに
することにより、成膜時に基板加熱することなく、カ−
ル−プの角形比が1.0でかつ1kOe以上の高い保磁力
を有するPtCo合金膜が得られる。その結果、ポリカ
−ボネ−ト基板などの高分子樹脂基板上に高いC/Nと
かつ106回以上の繰り返し書き換え特性を有するPt
Co合金膜を記録層とする光磁気記録媒体を得ることが
可能となる。
方性と、短波長で大きなカ−回転角と得られるため次世
代光磁気記録膜の材料として研究されている。しかしな
がら、真空蒸着法や通常のスパッタ法では蒸着あるいは
スパッタ粒子のエネルギ−が低いため成膜時の基板温度
を200℃以上に加熱しなければ良好な垂直磁化膜とな
らず、光磁気記録膜として必要な高保磁力かつ角形比が
1のカ−ル−プは得られない。そのため、ポリカ−ボネ
−ト等の耐熱温度が150℃以下の高分子樹脂基板を用
いることができなかったが、本発明により基板加熱する
ことなく、高保磁力で角形比1のカ−ル−プが得られる
ようになるため、耐熱性の低い高分子樹脂基板を使用す
ることが可能になる。
に説明する。
おいては、成膜時の粒子の運動エネルギ−を15〜30
eVに設定して、PtCo合金膜を基板上に成膜する。具
体的には15eV未満となると結晶性が悪くなるため、垂
直磁気異方性が低下し、カ−ル−プの角形比が悪くな
る、また、30eVより大きくなると結晶粒径が大きくな
るため保磁力が低下する。運動エネルギ−はカロリ−メ
−タ法で測定することができる。基板近傍に銅薄板と熱
電対で構成されているカロリ−メ−タを配置し、温度上
昇と飛来粒子の個数、膜の凝縮エネルギ−から算出する
ことができる。
どの方法が用いられる。スパッタ法の場合は所定の組成
のPtCo合金タ−ゲットをスパッタ、もしくはPtお
よびCoタ−ゲットを同時スパッタして成膜することが
できる。蒸着法の場合はPtとCoを同時蒸着すればよ
い。膜組成はPt含有量が50〜80at%になるように
するのが好ましい。Pt含有量が50at%未満であると
垂直磁化膜が得られない。また、80at%より多いとカ
−回転角が低くなるため光磁気記録膜として用いたとき
大きな再生出力が得られなくなるためである。タ−ゲッ
ト組成、スパッタガス種、成膜時の投入パワ−や成膜速
度をコントロ−ルすることにより得ることができる。
他の元素たとえば、Fe、Sc、Ti、V,Cr、M
n、Ni、Cu、Zn等の3d遷移元素;Pd、Y、Z
r、Nb、Mo、Ru、Rh、Ag等の4d遷移元素;
Au、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir等の5d遷移
元素;Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb、Lu、L
a、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu等の希土類元素;
B、Al、Ga、In等のIIIB族元素;C、Si、G
e等のIVB族元素;N、P、Bi等のVB族元素等を含
ませることもできる。
れる場合、他の元素の含有量は30at%以下であり、好
ましくは20at%以下である。30at%より多くなると
カ−回転角が大きく低下するためである。このような他
の元素をスパッタ法で添加するには他の元素とPtCo
の合金タ−ゲット、あるいは他の元素とPtタ−ゲット
またはCoタ−ゲットとの複合タ−ゲットを用いればよ
い。また、電子ビ−ム式蒸着法あるいは抵抗加熱式蒸着
法で添加するには他の元素とPtおよび/またはCoの
合金母材を用いて形成する、あるいは他の元素、Pt、
Co母材を各々別々のるつぼや加熱ボ−トで蒸発させれ
ばよい。
に積層しても形成することができる。15〜30eVの高
エネルギ−粒子で交互積層をおこなうと、Pt層とCo
層の界面において拡散が生じるため合金膜を得ることが
できるからである。従来、超高真空蒸着法や通常のスパ
ッタ法でPt/Co多層膜を作製することはおこなわれ
ているが、真空蒸着法における蒸着粒子の運動エネルギ
−は1eV以下、スパッタ法におけるスパッタ粒子の運動
エネルギ−は数eV程度と低いため、界面拡散により合金
膜を形成することはできない。本発明において、Pt層
厚は1Aから6A、Co層厚は0.3Aから3Aの範囲に設
定する。Pt層厚が6Aを越えると界面拡散により均一
な合金膜を得られなくなるため好ましくなく、1A未満
であると再現性良く層厚制御することが難しくなるため
である。また、Co層厚が3Aを越えると界面拡散によ
り均一な合金膜を得られなくなり、0.3A未満である
と再現性良く層厚制御することが難しくなるためであ
る。さらに、Pt層とCo層の層厚比dPt/dCoは2か
ら4にすることが好ましい。dPt/dCoが2未満である
とθkr/θksが低下するためであり、4より大きいとθ
kの大きさが低くなるためである。本発明における記録
膜の全厚は5nmから100nmの範囲に設定する。5nm未
満であるとθkが低下するため好ましくない。また、1
00nmを越えるとθkr/θksが低下するため好ましくな
い。成膜レ−トは0.5A/s以下が好ましい。0.5A/s
を越えると層厚の制御がむずかしくなり、再現性が得ら
れなくなるからである。
る場合においても、上記に示した3d遷移元素、4d遷
移元素、5d遷移元素、希土類元素、IIIB族元素、IV
B族元素、VB族元素等を同様に含ませることもでき
る。
は、成膜粒子の運動エネルギ−を高くするという点か
ら、イオンビ−ムスパッタ法、イオンビ−ム蒸着法、イ
オンプレ−ティング法、クラスタ−イオンビ−ム法など
の方法を用いることができる。
オンビ−ムにより、スパッタリングする粒子エネルギ−
や成膜速度など成膜パラメ−タのほとんどを独立に、ま
た厳密に制御できる点から、イオンビ−ムスパッタ法が
好ましい。
スパッタリングガスとしては、Ar、Kr、Xe等の不
活性ガスを使用することができる。スパッタ粒子のエネ
ルギ−は、イオン電流、すなわち成膜レ−トには依存せ
ず、イオンエネルギ−の増加とともに直線的に増加し、
イオン種により変化する。イオンビ−ムの加速電圧を2
00〜1500Vに変化させた場合のCoまたはPtの
スパッタ粒子エネルギ−は、Arイオンを使用したとき
20〜40eV、Krイオンのとき15〜30eV、Xeイ
オンのときは10〜20eVであり、イオン種とイオンエ
ネルギ−を制御することにより、10〜40eVに制御で
きる。
は、成膜時に基板加熱しなくてもカ−ル−プの角形比が
1でかつ高い保磁力が得られるため、耐熱性の低いポリ
カ−ボネ−ト等の高分子樹脂基板上に成膜しても優れた
膜特性が得られる。その結果、これらの膜を光磁気記録
媒体の記録層として用いることにより高い再生出力と1
06回以上の繰り返し書き換え特性が得られる。
をさらに詳細に説明する。
グ7059(商品名)ガラス基板上に、基板を回転させ
ながら、様々な成膜条件でPtCo合金膜およびPt/
Co多層膜を形成し、測定サンプルとした。このとき、
所定の成膜条件における成膜レ−トをあらかじめもと
め、スパッタ時間を制御することにより、所望の膜厚の
サンプルを得た。
メ−タ法でもとめた。カロリ−メ−タは熱量測定をおこ
なう銅薄板と熱電対から構成され、基板ホルダ−位置に
設置してもとめた。カロリ−メ−タで測定した初期の温
度上昇から単位時間当たりの全熱量を算出し、その全熱
量をカロリ−メ−タに達するスパッタ粒子の個数で除し
た値から、膜の凝縮熱を引いた値をスパッタ粒子の運動
エネルギ−とした。
こなった。
て波長400nmにおけるカ−ル−プを測定し、それから
保磁力Hc、カ−回転角θkを求めた。印加磁場は5kOe
とし、膜面側から光を入射した。
の(111)面ピ−クの半値幅から求めた。
の(111)ピ−ク強度を求めた。
位置から求めた。
チのPt−25at%Co合金タ−ゲットを用いた。スパ
ッタはArガスでおこなった。到達圧力は4×10-7To
rr、成膜中の圧力は1.4×10-4Torrとした。イオン
ビ−ムの加速電圧300V、ビ−ム電流を30mAとし、
このときのスパッタ粒子の運動エネルギ−は20eVであ
った。膜厚は約150Aとしし、スパッタ時の基板は水
冷しておこなった。得られた膜組成を蛍光X線で分析し
た結果、タ−ゲット組成と大きなずれはなくPt−25
at%Coであった。図1に作製した膜の波長400nmに
おけるカ−ル−プを示す。Hc=1.2kOe、θk=0.
36deg、θkr/θks=1.0が得られ、良好な垂直磁
化膜が得られた。
−ム加速電圧800V、ビ−ム電流100mAとしてPt
Co合金膜を作製した。膜厚は約150Aとし、このと
きのスパッタ粒子の運動エネルギ−は30eVであった。
得られたPtCo合金膜の膜組成はPt−25at%Co
であった。膜特性はHc=1.3kOe、θk=0.36de
g、θkr/θks=1.0であり、良好な垂直磁化膜が得
られた。
で、表1に記載の条件でKrスパッタガスでPtCo合
金膜の成膜をおこなった。
〜1.5kOe、θk=0.36deg、θkr/θks=1.0
の良好な垂直磁化膜が得られた。このときの膜組成はす
べてPt−25at%Coであった。
1に記載の条件でXeスパッタガスでPtCo合金膜の
成膜をおこなった。
%Coであり、Hc=1.8kOe、θk=0.36deg、
θkr/θks=1.0の良好な垂直磁化膜が得られた。
トとCoタ−ゲットを用い、ArスパッタガスでPt/
Co多層膜を形成した。到達圧力は4×10-7Torr、成
膜中の圧力は1.4×10-4Torrとした。イオンビ−ム
の加速電圧300V、ビ−ム電流を30mAとし、Pt層
厚1.2AとCo層厚0.4Aを交互に100周期積層し
た。このときのPtおよびCoのスパッタ粒子の運動エ
ネルギ−は各々20eVと18eVであり、基板は水冷して
おこなった。図2に得られた膜の低角X線回折の結果を
示す。人工周期は観察されず、各層が拡散し、合金膜と
なっていることがわかる。図3に作製した膜の波長40
0nmにおけるカ−ル−プを示す。Hc=1.2kOe、θk
=0.30deg、θkr/θks=1.0が得られた。
で、表2に記載のスパッタガス、ビ−ム電圧、ビ−ム電
流などの条件でPt/Co多層膜を形成した。
回折を調べた結果、人工周期は観察されず、合金膜とな
っていることが確認された。いずれも、Hc=1.0〜
1.8kOe、θk=約0.35deg、θkr/θks=1.0
の良好な垂直磁化膜が得られた。
1に記載のスパッタ条件でPtCo合金膜を形成した。
図4に作製した膜の波長400nmにおけるカ−ル−プを
示す。θk=0.36deg、θkr/θks=1.0が得られ
るが、Hc=0.6kOeと保磁力が低くなる。中角X線
回折ピ−クの半値幅から結晶粒径をもとめた結果、40
0 Aと大きかった。スパッタ粒子の運動エネルギ−が4
0eVと大きいために結晶粒径が大きくなり、その結果、
Hcが低下した。
1に記載のスパッタ条件でPtCo合金膜を形成した。
図5に作製した膜の波長400nmにおけるカ−ル−プを
示す。Hc=1.0kOe、θk=0.36degが得られる
が、カ−ル−プ角形比が悪くなり、θkr/θks=0.7
しか得られない。図6に実施例5と比較例2の膜の中角
X線回折パタ−ンの比較を示す。いずれも面心立方構造
の(111)結晶配向を示すが、比較例2のほうがピ−
ク強度が低くなっている。スパッタ粒子の運動エネルギ
−が10eVと低いと膜の結晶性が悪くなり垂直磁気異方
性が低下したため、カ−ル−プの角形比が低下したこと
がわかる。
ずれもPt−25at%Coであり、実施例1〜5の膜組
成と差はなかった。 (比較例3,4)実施例6と同様の方法で、表2に記載
のスパッタ条件でPt/Co多層膜を形成した。低角X
線回折の結果から、人工周期性は観察されず、合金膜と
なっていることが確認できた。得られた膜特性の結果を
表2に示す。比較例1および比較例2の合金膜と同様
に、スパッタ粒子の運動エネルギ−が40eVと高い場合
はHcが低下し、10eVと低い場合は垂直磁気異方性や
カ−ル−プの角形比が低下することがわかる。
でPt層厚12AとCo層厚4Aを交互に100周期積層
し、Pt/Co多層膜を形成した。図7に得られた膜の
低角X線回折パタ−ンを示す。PtまたはCo層厚が1
0A以上であると、人工周期性を示す、超格子ピ−クが
観察され、膜が合金膜となっていないことがわかる。得
られた膜特性の結果を表2に示す。Hc、カ−ル−プ角
形比は良好な特性を示すが、均一な合金膜が得られない
ためθkが低下するため、特性上望ましくないことがわ
かる。
例1〜5と同じ成膜条件でPtCo合金膜およびPt/
Co多層膜を記録層とした光磁気ディスクを作製した。
作製した光磁気ディスクの断面構造を図8に示す。
スパッタ装置を用いて、以下の様に作製した。
ヘッド案内溝やアドレスなどを示すピットなどをあらか
じめ有するポリカ−ボネ−ト基板1をセットし、基板を
回転させながら連続して膜を形成した。
でスパッタし、同時に別のイオンガンで窒素イオンビ−
ムアシストをすることにより第一誘電体膜2として窒化
シリコンを形成した。スパッタ条件は、メインイオンガ
ンのビ−ム電圧は1200V、ビ−ム電流は135mA、
Arガス流量は10SCCMとし、アシストイオンガンのビ
−ム電圧は350V、ビ−ム電流は10mA、窒素ガス流
量は20SCCMとし、このときのスパッタ圧力は3.6×
10-4Torrであった。窒化シリコンの膜厚は80nmとし
た。
は以下のように実施例1と同じ条件でおこなった。スパ
ッタガスとしてArガスを、タ−ゲットにはPt−25
at%%Co合金タ−ゲットを使用し、スパッタガス圧
1.4×10-4Torr、ビ−ム電圧300V、ビ−ム電流
30mAにてスパッタした。作製したPtCo膜の膜厚は
15nmとした。
成した。このときのスパッタ条件は第一誘電体膜の窒化
シリコン膜と同じ条件でおこない、膜厚は100nmとし
た。
してArガスを、タ−ゲットにはAlタ−ゲットを使用
し、スパッタガス圧1.4×10-4Torr、ビ−ム電圧1
200V、ビ−ム電流135mAにてスパッタし、Al反
射膜を50nm形成した。最後に、保護膜とし紫外線硬化
樹脂膜を約1μm形成し、光磁気ディスクとした。
し記録再生消去をおこなって、記録再生特性と繰り返し
書き換え特性を調べた。波長780nmのレ−ザ光を用
い、記録周波数2.5MHz、線速5m/sで、最適記録パワ
−7.2mWで記録し、再生レーザ出力1mWでC/Nを調
べた。次に、記録した信号を外部磁界400Oe、消去レ
−ザ光7.4mWで完全に消去した。これを多数回繰り返
したときのC/Nの変化を調べた。また、従来例とし
て、成膜粒子の運動エネルギーが低い超高真空蒸着法で
作製したPt/Co多層膜を記録層に用いたディスクも
作製し、同様の実験を行って繰り返し書き換え特性の比
較をした。従来例におけるディスクは、記録膜以外は実
施例12と同様にイオンビ−ムスパッタ装置で形成し、
記録膜としてPt/Co多層膜を超高真空蒸着装置を用
いて、成膜時圧力5×10-9Torr、成膜速度0.5A/s
で成膜した。Pt、Coの各々の層厚はPt;1.0n
m、Co;0.4nmとし、Pt、Co、Ptの順に交互
に積層した。最終層はPt層で、全厚は15nmである。
o多層膜の膜特性を調べるため、ガラス基板にPt/C
o多層膜のみ同じ条件で成膜した。膜特性を調べた結
果、Hc=1.7kOe,θk=0.35deg,θkr/θks=1
であった。また、低角X線回折で人工周期性を調べた結
果、超格子ピークが観察され、設計層厚と同じ構造の多
層膜が形成されていることを確認した。
のC/Nを示す。比較例1〜5の記録層を用いた光磁気
ディスクは、記録層のHcまたはカーループ角型比が低
いため、得られたC/Nは40dB以下と低かった。それ
に対し、本発明における実施例1〜11の記録層を用い
た光磁気ディスクは、Hcが1kOe以上でかつカールー
プ角型比が1であるため、50dB以上の高いC/Nが得
られた。
て、ディスクの書き換えを繰り返したときのC/Nの変
化(ΔC/N)を示す。従来ディスクにおける書き換え
回数は約104回であるが、本発明における実施例1の
記録膜を用いたディスクでは106回までC/Nの劣化
はみられなかった。また、実施例2〜11と同条件で作
製したディスクについても106回までC/Nの劣化は
みられなかった。
基板温度を加熱することなくHcが1kOe以上でかつカ
−ル−プの角形比が1であるPtCo合金垂直磁化膜が
得られるため、ポリカ−ボネ−トなどの高分子基板上で
も高いC/Nとかつ優れた書き換え繰り返し特性を有す
る高密度光磁気ディスクを提供することができる。
m)を示す図である。
す図である。
m)を示す図である。
m)を示す図である。
m)を示す図である。
タ−ンを示す図である。
す図である。
模式図である。
示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 PtCo合金膜を記録膜とする光磁気記
録媒体の製造方法において、15〜30eVの大きさの運
動エネルギ−を有する成膜粒子でPtCo合金膜を形成
することを特徴とする光磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 前記PtCo合金膜において、Pt含有
量が50〜80at%であり、さらに全厚が5nmから50
0nmであることを特徴とする請求項1記載の光磁気記録
媒体の製造方法。 - 【請求項3】 PtCo合金膜を記録膜とする光磁気記
録媒体の製造方法において、15〜30eVの大きさの運
動エネルギ−を有する成膜粒子で、Pt層とCo層を交
互に積層してPtCo合金膜を形成することを特徴とす
る光磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 前記PtCo合金膜において、Pt層厚
dPtが1Aから6AでCo層厚dCoが0.3Aから2Aであ
り、さらにPt層とCo層の層厚比dPt/dCoが2から
4であり、さらに全厚が5nmから500nmであることを
特徴とする請求項3記載の光磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項5】 前記PtCo合金膜をイオンビ−ムスパ
ッタ法で形成することを特徴とする請求項1〜4のいず
れかに記載の光磁気記録媒体の製造方法。
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