JP3057644B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents
光磁気記録媒体Info
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Description
る。詳しくは高感度で高C/N比を持つ光磁気記録媒体に
関する。
情報記録媒体として実用化が進められている。
用いた媒体は非常に優れた特性を示している。
き(オーバーライト)ができないことである。すなわ
ち、従来の光磁気記録媒体は記録する前に消去のプロセ
スを必要とする為、1回の記録に2回転を要し、データ
の転送速度を低下させていた。
法がいくつか提唱されている。
ーライト法がある。この方式は第34回応用物理学関係連
合講演会予稿集28P−ZL−3P721(1987)で論じられてい
るもので、低キュリー温度と高保磁力を持った垂直磁化
層(記録層)と相対的に高キュリー温度と低保磁力を持
った垂直磁化層(補助層)から成る。オーバーライトの
手段初めに補助層の磁化の向きをそろえるのに十分でか
つ記録層には影響を与えない大きさの磁界(初期化磁
界)を印加した後バイアス磁界を印加しながら高パワー
(PH)および低パワー(PL)の2値に変調された光ビー
ムを照射する。
の交換結合によって安定化する方向に向き、PH照射の場
合は補助層が、バイアス磁界によって反転を起こし、そ
れに従って記録層もPLの場合と逆方向を向くことによ
り、オーバーライトが可能となる。
(間隔)を十分にとって媒体を設計しなければならない
点にある。この差が十分でないとPLで記録を行っている
ときにビームスポット中心の高温部分で高パワー的な記
録が行われてしまうことがある。これはビームスポット
内での温度分布が原因であり、特にバイアス磁界を強く
した場合に問題となってくる。
起るという問題も生じ、この為、PLのパワーマージンが
小さくなってしまう。ここで言うパワーマージンは、記
録信号で用いる全周波数領域において充分なC/N比と消
去比を得られるパワー範囲を示す。
とはPHを低下させられないことを意味する。すなわち高
パワーのレーザーが必要となることを意味する。
ーの制限からこのPHを低くする必要があり、TC2の低い
補助層を用いるのが望ましいのであるが上記の問題から
それは不可能であった。
にヒートシンク層を設けることで低いPHによる記録を行
えることを見出した。
保磁力HC1を持ったTbFeCo系合金からなる光磁気記録層
および、キュリー温度TC2、室温での保磁力HC2を持った
DyFeCo系合金からなる記録補助層がこの順に形成され、
前記TC1、TC2、HC1およびHC2が TC1<TC2 HC1>HC2 を満足する重ね書き可能な光磁気記録媒体において、記
録補助層の基板に面する側でない側に記録補助層よりも
熱伝導度の大きい物質からなるヒートシンク層を設けた
ことを特徴とする光磁気記録媒体に存する。
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂等のプラスチック等の透
明基板が挙げられる。
ける。
より測定した値)HC1が大きいもの、特に希土類と遷移
金属のアモルファス合金が好ましく用いられる。本発明
においてはTbFeCo系合金を用いる。TC1としては120℃以
上200℃以下が好ましくまたHC1としては10kOe以上が好
ましい。膜厚は300〜1000Å程度が好ましい。熱伝導度
は通常15〜20Wm-1K-1である。
ルファス合金等からなる磁性層からなるが、キュリー温
度TC2が高く、保磁力HC2が小さいものが用いられる。本
発明においてはDyFeCo系合金を用いる。TC2としては180
℃以上250℃以下が好ましいが当然TC1より大きい必要が
ある。またHC2としては小さい方が初期化磁界(Hini)
を低減させる為に好ましいが、記録層との交換結合の
為、補助層は実効的バイアス磁界(Hw)を受け、初期化
した状態を安定に存在させる為には HC2>Hw なる条件を満たす必要がある。HC2としては一般的に1kO
e以上3kOe以下程度が好ましい。
程度である。
Å以上1500Å以下である。補助層は記録層の厚さの1.0
〜3.0倍、好ましくは1.2〜2.5倍の厚さとされているの
が良い。後述する中間層を設けた場合は、補助層の膜厚
は記録層の厚さの1.0〜2倍程度が良い。
中間層を設けても良い。中間層としてはGdFeCo、FeCO等
の磁性体や金属等の窒化物、金属等の酸化物等の誘電体
が用いられる。この中間層としては、記録層及び補助層
より垂直磁気異方性が小さいものであるのが好ましく、
厚さは30〜100Å程度が良い。この中間層は、記録層を
形成後、該記録層の表面をN2やO2で処理して形成するこ
ともできる。
る。このヒートシンク層の目的は記録ビームによる熱を
拡散させて、ビームスポット内の熱分布を小さくするこ
とにある。ヒートシンク層によって、PLによる記録時
に、光スポットの中心がPH状態になるという現象が改善
される為、TC1とTC2の差が小さい媒体を用いることがで
き、結果としてPHの低下をはかることができる。又、ヒ
ートシンク層を設けた場合、PHによる熱を拡散すること
ができる為、PLへの影響が小さくなり、PLのパワーマー
ジンを広くとれる。
より熱伝導度の高い金属又はそれらにTa、Ti、Mg、Si、
Pt等を添加した合金等が好ましく用いられる。これらの
うち、Al又はAlを主体とする合金が好ましい。ヒートシ
ンク層の熱伝導度は、記録補助層の熱伝導度の2倍以上
であることが好ましく、更に好ましくは40〜300Wm-1K-1
である。
〜1000Åである。Alからなるヒートシンク層の場合、好
ましくは100〜500Å、更に好ましくは200〜500Åであ
る。
ほどパワーマージンを大きくする効果があるが、同時に
感度も悪化する。従って、ヒートシンク層の熱伝導度を
k(Wm-1K-1)、膜厚をd(m)とすると、ヒートシン
ク層の熱伝導度及び膜厚は 1.6×10-6<k×d<1.2×10-5、 好ましくは、2.4×10-6<k×d<7.2×10-6 の関係を満たすのが好ましい(k×dは単位時間にヒー
トシンク層を熱が伝わる量を示す)。
は入射光の反射率を落として感度やC/N比を向上させる
為のものである。干渉層としては屈折率の高い透明誘電
体、例えば、Si3N4、AlN、Ta2O5、TiO2、ZnS等が用いら
れる。
としては、Si3N4、AlN、Ta2O5、Al2O3、TiO2等の安定な
誘電体が好ましく用いられる。
の物理蒸着法(PVD)、プラズマCVDのような化学蒸着法
(CVD)等が適用される。
び保護層を成膜形成するには、所定の組成をもったター
ゲットを用いて電子ビーム蒸着またはスパッタリングに
より基板上に各層を堆積するのが通常の方法である。ま
た、イオンプレーティングを用いる方法も考えられる。
れば生産性に影響するので通常0.1〜100Å/sec程度とさ
れる。
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。
バーを持つスパッタリング装置に導入し、先ず3×10-7
Torr以下まで排気し、ArとO2の混合ガスを用いてTaター
ゲットの反応性スパッタを行いTa2O5からなる800Åの干
渉層を形成した。
ーに移動した後、Arを100sccm、4mTorrの圧力に導入
し、TbとFe95Co5(原子%、以下同じ)のターゲットを
同時にスパッタリングを行い、Tb19(Fe95Co5)81(キ
ュリー温度:175℃、室温での保磁力:15kOeより大、熱伝
導度:18Wm-1K-1)の組成を持つ記録層500Åを形成し
た。引続きDyとFe70Co30のターゲットを同時にスパッタ
リングを行い、Dy30(Fe70Co30)70(キュリー温度:230
℃、室温での保磁力:2.2kOe、熱伝導度:16Wm-1K-1)の
組成を持つ補助層を1500Å形成した。
を用いて500Åのヒートシンク層(熱伝導度:240Wm
-1K-1)を設けた。このディスクの特性を調べその結果
を第1表に示す。測定条件はHini=6kOe、Hb=300Oe、P
L、PHは7.4MHz、3600rpm、TW(記録パルス幅)=60nS、
測定位置(ディスクの中心からの距離)R=30mmで行な
い、C/N比が最大になるときの各パワー(PL,PH)を求め
た。
上に誘電体層として300ÅのTa2O5を干渉層と同様にして
形成し、続いて、500ÅのAlのヒートシンク層(熱伝導
度:240Wm-1K-1)を設けた。Ta2O5はヒートシンク層への
熱伝導速度を調節する役をなす。ディスクの特性を第1
表に示す。
ンク層は設けず、酸化防止の為に熱伝導度が補助層より
も小さいTa2O5を800Å保護層として形成した。ディスク
の特性を第1表に示す。
温度:275℃、室温での保磁力:2.0kOe、熱伝導度:18Wm-1
K-1)を用いた他は実施例1と同様にディスクを形成し
た。ディスクの特性を第1表に示す。
mでも比較例2を除く全てのディスクが、R=30mmでは1
0mW以下のPHで記録可能であったが、比較例1ではPLの
スポットの中央部が高温になりすぎC/N比が低い。また
比較例2では、PHに11mW以上のパワーが必要であった。
なC/N比が得られている。
Ta2O5を300Å形成した。(比較例3)。
置に導入しAlを100Å成膜した。(実施例3) この状態で測定を行ない、以下同様にAlが300Å、500
Å、1000Åの膜厚について各々成膜と測定を行なった。
(実施例4〜6) 結果を表2に示す。比較例3ではClN>45dBは得られ
ているが、1.4MHzと3.7MHzでClNが高いPLにずれがある
為、両周波数でClN>45dB、△ClN<20dBを満たすPLは存
在しなかった。これに対し、実施例3〜5では条件を満
足するPLの範囲が存在する。特にAlの膜厚が厚い状態で
は大きなマージンが得られる。
た後、厚さ1000ÅのAl97Ta3合金からなるヒートシンク
層を保護層の上に形成し光磁気ディスクを得た。ヒート
シンク層の熱伝導度は55Wm-1K-1であった。このディス
クを実施例3と同一の条件で測定したところ、1.4MHz及
び3.7MHzの両記録周波数において、45dB以上のC/N比及
び20dB以下の△C/N比の両条件を満たすPH及びPLは、そ
れぞれ9mW及び3.4〜4.2mWであった。
可能な光磁気記録媒体を得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】基板上に設けられたキュリー温度TC1、室
温での保磁力HC1を持ったTbFeCo系合金からなる光磁気
記録層および、キュリー温度TC2、室温での保磁力HC2を
持ったDyFeCo系合金からなる記録補助層がこの順に形成
され、前記TC1、TC2、HC1、HC2が TC1<TC2、HC1>HC2 を満足する重ね書き可能な光磁気記録媒体において、記
録補助層の基板に面する側ではない側に記録補助層より
も熱伝導度の大きい物質からなるヒートシンク層を設け
たことを特徴とする光磁気記録媒体。 - 【請求項2】前記TC1、TC2が TC1<TC2≦250℃ を満足する請求項1に記載の光磁気記録媒体。
- 【請求項3】前記HC2が1kOe以上、3kOe以下である請求
項1又は2に記載の光磁気記録媒体。 - 【請求項4】前記ヒートシンク層の熱伝導度k及び膜厚
dが 1.6×10-6<k×d<1.2×10-5 を満足する請求項1乃至3のいずれかに記載の光磁気記
録媒体。 - 【請求項5】前記ヒートシンク層の膜厚が100〜2000Å
である請求項1乃至4のいずれかに記載の光磁気記録媒
体。 - 【請求項6】基板と記録層との間に、Si3N4、AlN、Ta2O
5、TiO2、ZnSのいずれかからなる干渉層が設けられてな
る請求項1乃至5のいずれかに記載の光磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2304533A JP3057644B2 (ja) | 1989-11-10 | 1990-11-09 | 光磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1-292897 | 1989-11-10 | ||
JP29289789 | 1989-11-10 | ||
JP2304533A JP3057644B2 (ja) | 1989-11-10 | 1990-11-09 | 光磁気記録媒体 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP216998A Division JPH10177749A (ja) | 1998-01-08 | 1998-01-08 | 光磁気記録媒体 |
JP216898A Division JPH10177748A (ja) | 1998-01-08 | 1998-01-08 | 光磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03219452A JPH03219452A (ja) | 1991-09-26 |
JP3057644B2 true JP3057644B2 (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=26559172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2304533A Expired - Lifetime JP3057644B2 (ja) | 1989-11-10 | 1990-11-09 | 光磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3057644B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2604475B2 (ja) * | 1989-09-29 | 1997-04-30 | 株式会社クラレ | 光磁気記録媒体 |
-
1990
- 1990-11-09 JP JP2304533A patent/JP3057644B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03219452A (ja) | 1991-09-26 |
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