JPH08271137A - 真空断熱材と、断熱箱体及びその製造方法 - Google Patents

真空断熱材と、断熱箱体及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08271137A
JPH08271137A JP7627095A JP7627095A JPH08271137A JP H08271137 A JPH08271137 A JP H08271137A JP 7627095 A JP7627095 A JP 7627095A JP 7627095 A JP7627095 A JP 7627095A JP H08271137 A JPH08271137 A JP H08271137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat insulating
box
core material
open
resin foam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7627095A
Other languages
English (en)
Inventor
Kanako Fujii
加奈子 藤井
Hideo Sanpei
秀雄 三瓶
Haruhisa Yamashita
晴久 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP7627095A priority Critical patent/JPH08271137A/ja
Publication of JPH08271137A publication Critical patent/JPH08271137A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Refrigerator Housings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造性、成形性に優れ、かつ、軽量な真空断
熱材及び断熱箱体を提供する。 【構成】 真空断熱材10は、連続気泡樹脂フォームの
粒状物14より構成されたコア材12と、該コア材12
を真空状態に包被するガスバリア性を備えた外包体18
とよりなる。この粒状物14には、ビーズ状に成形され
た連続気泡樹脂フォームや、任意に形成された連続気泡
樹脂フォームを粉砕したものなどを用いることができ
る。断熱箱体50は、このコア材12を、外箱54と内
箱56とよりなる箱体の間に、真空状態にて配したもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空断熱材及び断熱箱
体に関する。これらは、特に冷凍庫、冷蔵庫等の断熱箱
体における断熱材及び当該断熱箱体として用いられるも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、冷蔵庫等の断熱箱体に配される断
熱材として、従来の硬質ポリウレタンフォームからなる
断熱材に代え、真空断熱材が使用され始めている。
【0003】真空断熱材は、一般に、真空状態で断熱性
を備えるコア材を、ガスバリア性を備えた外包体で真空
状態に包被したものであり、そのコア材としては、連続
気泡樹脂フォームの板状成形体や、又は、シリカ微分末
等の無機微粉体を通気性袋に充填したものなどが用いら
れている。
【0004】前者の場合、例えば、図9に示すような真
空断熱材200がある。この真空断熱材200は、矩形
板状に成形された連続気泡ウレタンフォーム201を、
あらかじめ成形されたガスバリア性を有する樹脂製容器
202内に収納し、その上からガスバリア性を有する樹
脂製シート203を被せ、容器202内を真空排気した
後、容器202と樹脂製シート203との重合部204
を熱融着等の手段により接合して、容器202内を真空
状態に封止したものである。
【0005】一方、後者の場合、例えば、図10に示す
ような真空断熱材300がある。この真空断熱材300
は、不織布等からなる通気性袋301にシリカ微粉体3
02を充填し、これをあらかじめ3方をヒートシールし
たガスバリア性のフィルム袋303に収納し、該袋30
3内を真空排気した後、その開口部をヒートシールした
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ものには、それぞれ以下のような問題がある。
【0007】前者のコア材として連続気泡樹脂フォーム
の板状成形体を用いる場合においては、例えば冷蔵庫の
断熱材として使用する場合、該板状成形体の大きさは、
通常、縦横寸法が約1m×1.5m、厚さが10〜30
mmと、非常に大きいものとなる。そのため、 大型の樹脂発泡設備が必要となる。 独立気泡が生じやすく、断熱性能が低下する。 樹脂発泡時における残留応力により成形体に反り等
の変形が生じるので、これを防ぐために、発泡後に、例
えば40〜60℃で1日という条件でエージングを行な
う必要があり、製造に時間がかかる。 連続気泡樹脂フオームの成形後に、当該成形体の表
面にできるスキン層を切除する必要がある。 成形体の表面に凹凸などの変形加工を行なう場合、
コア材の切削加工や押圧による成形が必要になり、複雑
な形状の真空断熱材を作りにくい。 成形体が大きいため、真空排気を行なうときに内部
まで十分に排気するのに時間がかかる。という問題があ
る。
【0008】一方、後者のコア材として無機微粉体を通
気性袋に充填したものを用いた場合においては、例えば
冷蔵庫の断熱材として使用する場合、通常、粒子径10
μm以下の微粉体を用いる。そのため、 断熱材の製造時、廃棄時における粉塵対策が必要で
ある。 比重が大きいため、断熱材の重量が非常に重くな
り、例えばシリカ微粉体の場合、冷蔵庫1台あたりの該
微粉体の重量が10〜15kgにもなり、冷蔵庫重量が
重くなる。 という問題がある。
【0009】そこで、本発明は、上記の点に鑑み、製造
性、成形性に優れ、かつ、軽量な真空断熱材及び断熱箱
体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の真空
断熱材は、連続気泡樹脂フォームの粒状物より構成され
たコア材と、該コア材を真空状態に包被するガスバリア
性を備えた外包体とよりなるものである。
【0011】請求項2の真空断熱材は、請求項1におい
て、前記連続気泡樹脂フォームの前記粒状物が、ビーズ
状に成形された連続気泡樹脂フォームである。
【0012】請求項3の真空断熱材は、請求項1におい
て、前記連続気泡樹脂フォームの前記粒状物が、任意に
形成された連続気泡樹脂フォームを粉砕したものであ
る。
【0013】請求項4の断熱箱体は、外箱と内箱となり
なる箱体の前記外箱と前記内箱との間に、連続気泡樹脂
フォームの粒状物より構成されたコア材が真空状態に維
持されて配されているものである。
【0014】請求項5の断熱箱体の製造方法は、請求項
4の断熱箱体を製造する方法であって、前記外箱と前記
内箱との間に、前記コア材を収納するガスバリア性を備
えた外包体を装着した後に、前記外包体内に前記連続樹
脂フォームの粒状物を入れて前記コア材を形成せしめ、
その後、前記外包体の内部を真空状態にして密封する。
【0015】請求項6の断熱箱体は、ガスバリア性を備
えたシート材より形成された箱体と、該箱体の内面又は
外面を覆うように配されたガスバリア性を備えた覆体
と、連続気泡樹脂フォームの粒状物より構成されたコア
材とよりなり、前記覆体が、前記箱体とともに前記コア
材を真空状態に包被するものである。
【0016】
【作用】請求項1の真空断熱材では、連続気泡樹脂フォ
ームの粒状物により構成されたコア材が、外包体に真空
状態に包被されており、これにより断熱性を発揮する。
【0017】請求項2の真空断熱材では、連続気泡樹脂
フォームとしてビーズ状に成形した連続気泡樹脂フォー
ムを用いる。
【0018】請求項3の真空断熱材では、連続気泡樹脂
フォームとして任意に成形された連続気泡樹脂フォーム
を粉砕したものを用いる。
【0019】請求項4の断熱箱体では、箱体の外箱と内
箱との間に、連続気泡樹脂フォームの粒状物より構成さ
れたコア材が真空状態に維持されて配されているので、
箱体の内部と外部とが熱的に遮断される。
【0020】請求項5の断熱箱体の製造方法では、外箱
と内箱との間に外包体を装着した後に、外包体内に連続
気泡樹脂フォームの粒状物を入れてコア材を形成せしめ
るので、外箱と内箱の間の形状に対応したコア材を形成
することができる。
【0021】請求項6の断熱箱体では、連続気泡樹脂フ
ォームの粒状物より構成されるコア材が、箱体の一方面
側に形成されて、該箱体と覆体とによって真空状態に包
被されるので、箱体の内部と外部とが熱的に遮断され
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0023】図1は、本発明の第1の実施例に係る真空
断熱材10の要部欠載斜視図である。この真空断熱材1
0は、矩形板状の形状を有し、冷蔵庫等の断熱箱体の内
箱と外箱との間に複数枚装着されるものである。
【0024】符号12は、連続気泡ウレタンフォームの
粒状物14を、紙又は不織布等の通気性を有する内袋1
6に充填してなるコア材である。
【0025】このコア材12を構成する連続気泡ウレタ
ンフォームの粒状物14には、球状や円柱状といったビ
ーズ状に成形された連続気泡ウレタンフォームや、適当
な大きさに形成した連続気泡ウレタンフォームを粉砕し
たものなどがあり、その粒径は、好ましくは0.5〜5
mm、より好ましくは1〜3mmである。
【0026】符号18は、コア材12を包被するガスバ
リア性を備えた外包体である。この外包体18は、ガス
バリア性を有する2枚の矩形のフィルム状材料20、2
0からなり、その重ね合せた全周縁20aが熱融着によ
り接合されており、その内部が真空状態に密封されてい
る。
【0027】フィルム材料20は、ヒートシール層と、
金属蒸着または金属箔等の通気性を有しない金属層と、
基材プラスチックフィルム層とよりなる3層構造の多層
フィルムで形成されており、空気または水蒸気に対する
バリアー性能を有する。そして、ヒートシール層が外包
体18の内面側に配されている。
【0028】この真空断熱材10を製造する方法につい
て説明する。
【0029】 連続気泡ウレタンフォームの粒状物1
4を内袋16に充填し、矩形板状に予備成形して、コア
材12を製造する。
【0030】 フィルム状材料20を2枚重ねて、そ
の重合した3辺を予めヒートシールすることによって、
1辺で開口する外包体18を形成する。
【0031】 外包体18の開口した1辺よりコア材
12を挿入し、これを不図示の真空引き装置の中に入
れ、外包体18内の空気を真空排気し、1Torr以下まで
減圧する。
【0032】 この状態にて、外包体18の開口部を
ヒートシールして封止する。これにより、真空断熱材1
0が製造される。
【0033】この真空断熱材10は、コア材12が連続
気泡ウンタンフォームの粒状物14の集合体より形成さ
れているため、小規模なウレタン発泡装置でも製造可能
であり、また独立気泡が発生せず、さらに従来技術で述
べたようなスキン層の切除も不要である。また、1つの
ウレタンフォーム塊が小さいため、真空引きが容易で、
真空引き時間が短い。さらに、板状成形体ではないた
め、成形時の残留応力に起因する反り等の変形もなく、
よって、従来技術で述べたようなエージング処理も不要
である。以上より製造性に優れる。また、板状成形体に
比べて成形自由度が高いので、上記の切削加工などをし
なくても成形が可能であり、複雑な形状の真空断熱材を
作ることもできる。すなわち成形性に優れる。さらに、
シリカなどの無機微粉体に比べると比重が約4分の1で
あるため、真空断熱材10が軽量である。なお、微粉体
ではないので、粉塵対策も不要である。
【0034】本実施例においては、製造に際して、外包
体18を、必ずしもあらかじめ3方をヒートシールした
袋状としたが、例えば、図2に示すように、2枚のフィ
ルム状材料20、20の間にコア材12を挾んで重ね合
せ、その重ね合せた重合部の全周縁をヒートシールして
製造してもよい。
【0035】つぎに、図3、4を参照して第2の実施例
に係る真空断熱材30について説明する。
【0036】この真空断熱材30は、通気性の内袋を用
いていない点が第1の実施例の真空断熱材10とは異な
る。すなわち、この真空断熱材30では、連続気泡ウレ
タンフォームの粒状物14が、外包体18に直接充填さ
れており、粒状物14の集合体のみによってコア材12
が形成されている。
【0037】この真空断熱材30では、矩形の外包体1
8の一辺の内面側に通気性フィルタ32が取付けられて
おり、この通気性フィルタ32を介して、その製造時
に、外包体18内に粒状物14を充填し、かつ、充填後
の粒状物14の外部への飛散を防止する。
【0038】この真空断熱材30の製造方法について説
明する。
【0039】 図4(a)に示すように、2枚の矩形
のフィルム状材料20、20を、互いの一辺が重合する
ように重ね、その重合部20bに熱融着性を備えた矩形
の通気性フィルタ32を載せる。通気性フィルタ32に
は、その中心線に沿って、粒状物14を吹込むための吹
込口34となる切れ目を、通気性フィルタ32の幅より
短く入れておく。
【0040】 図4(b)に示すように、通気性フィ
ルタ32の両側辺32a、32aをヒートシールして接
着した後、通気性フィルタ32を内側にして折曲げる
(図4(c)参照)。
【0041】 図4(d)に示すように、通気性フィ
ルタ32が配された一辺を除いて、2枚のフィルム状材
料20、20の重合辺20c、20cをヒートシールす
る。このとき、通気性フィルタ32の重合辺32b、3
2bもヒートシールして閉じる。これにより、図3に示
すように、開口辺18aに吹込口34を有する通気性フ
ィルタ32が取付けられた袋状の外包体18が形成され
る。
【0042】 図4(e)に示すように、吹込口34
から粒状物14を外包体18内に吹き込んで充填した
後、吹込み口34をヒートシールして閉じる。なお、こ
のヒートシールは、吹込口34よりも幅広い、少し湾曲
したヒートシール機を用いると切れ目の端から端まで閉
じることができる。
【0043】 不図示の真空引き装置内で外包体18
の内部を、その開口辺18aから通気性フィルタ32を
介して真空引きし、さらに、図4(f)に示すように、
外包体18の開口辺18aをヒートシールして閉じ、こ
れにより真空断熱材30が製造される。
【0044】この真空断熱材30であると、内袋16が
不要であるため、コア材12を予備成形する必要がな
く、また、複雑な形状を有する真空断熱材であっても、
容易に外包体18の隅々まで粒状物14を充填させるこ
とができる。
【0045】つぎに、図5を参照して第3の実施例に係
る真空断熱材40について説明する。
【0046】この真空断熱材40は、第1の実施例の真
空断熱材10とは、コア材12を包被する外包体18の
構成が異なる。この真空断熱材40では、ガスバリア性
を備えたシート材をあらかじめ矩形のトレイ状に成形し
たトレイ42と、このトレイ42の開口を閉鎖するガス
バリア性を備えたフィルム状の蓋材44とによって、外
包体18が構成されている。そして、トレイ42の中央
部には、凹部46が設けられている。
【0047】この真空断熱材40を製造するには、内袋
16に連続気泡ウレタンフォームの粒状物14を充填し
たコア材12を、トレイ42内に装着し、その開口部に
蓋材44を載せる。これを不図示の真空引き装置に入
れ、真空引きした後に、トレイ42と蓋材44との重合
部43をヒートシールして内部を密封する。
【0048】本実施例のように、複雑な形状を有する成
形トレイ42を外包体18の一部として使用する場合で
あっても、コア材12が粒状物14より構成されている
ため、容易にその複雑な形状に沿って、コア材12が収
納される。そのため、従来の連続気泡樹脂フィルムの板
状成形体よりなるコア材に比べて成形自由度が高く、ま
た、コア材の切削などの成形加工が不要となり、その切
削屑による無駄もない。また、従来の無機微分体を用い
たコア材に比べて、比重が小さく、よって真空断熱材4
0が軽い。
【0049】つぎに、図6、7を参照して第4の実施例
に係る断熱箱体50について説明する。この断熱箱体5
0は、扉を除いた冷蔵庫の本体として用いられるもので
あり、正面に開口52を有する。そして、その外箱54
と内箱56との間には、第1の実施例の真空断熱材10
と同様の構成を有する真空断熱材58、60が2つ配さ
れている。
【0050】一方の真空断熱材58は、断熱箱体50の
後壁50aと底部壁50bに配されて、断熱箱体50の
背面と底面とを全体的に覆っている。すなわち、この真
空断熱材58は、後壁50aの上端から下方に延びて機
械室を形成する底部の機械室傾斜部50cを通り、さら
に底部壁50bの前端に至る。そして、この真空断熱材
58の上端58a及び下端58bとが位置する後壁50
aの上端及び底部壁50bの前端には、左右方向に延び
る長孔59、59がそれぞれ設けられている。
【0051】もう一方の真空断熱材60は、断熱箱体5
0の両側壁50d、50eと天井壁50fに配されて、
断熱箱体50の両側面と天井面とを全体的に覆ってい
る。すなわち、この真空断熱材60は、左側壁50dの
下端から上方に延びて天井壁50fを通り、さらに右側
壁50eの上端から下端に至る。そして、この真空断熱
材60の左右の両端60a、60bが位置する両側壁5
0d、50eの下端には、前後方向に延びる長孔61、
61がそれぞれ配されている。
【0052】なお、この両側壁50d、50eには、内
方に突出する凸部62、62が設けられており、真空断
熱材60は、その凸部62、62に密着して配されてい
る。
【0053】つぎに、この断熱箱体50の製造方法につ
いて説明する。
【0054】 長手方向の両端が開口した細長い外包
体18内に、同じく長手方向の両端が開口した細長い通
気性内袋16(この内袋16は熱融着性を有する不織布
よりなる)を挿入し、両端が開口する細長い2重袋を上
記の2つの真空断熱材58、60に対応するように2種
類作成する。
【0055】 この2種類の2重袋を、図7に示すよ
うに、それぞれ外箱54と内箱56との間に装着する。
このとき、両2重袋の両端58a、58b、60a、6
0bを、外箱56の長孔59、59、61、61から引
出しておく(図7で2重袋の一端60aで示すよう
に)。
【0056】 2重袋の引出された両端58a、58
b、60a、60bから、内袋16内に、連続気泡ウレ
タンフォームの粒状物14を吹込んで、その中に充填
し、充填後、内袋16の開口をヒートシール機で閉じ
る。
【0057】 不図示の真空引き装置内で、外包体1
8内を真空引きした後、外包体18の開口をヒートシー
ル機で閉じて、2つの真空断熱材58、60を形成す
る。
【0058】 両真空断熱材58、60の両端58
a、58b、60a、60bを、それぞれ長孔59、5
9、61、61から外箱54と内箱56との間に入れ込
む。その後、不図示のシールなどで、これら長孔59、
59、61、61をシールする。これにより断熱箱体5
0が製造される。
【0059】この断熱箱体50では、2つの真空断熱材
58、60により形成されているため、箱体1個当りの
外包体18のヒートシールによる接合部の長さが短い。
このような接合部は、外包体18の材質によってはガス
透過が大きく、また欠陥も生じやすいため、断熱性低下
の要因になるが、本断熱箱体50のように、この接合部
が少ないと断熱箱体としての信頼性が高い。これに対し
て、従来の断熱箱体では、その両側壁、天井壁、底部
壁、後壁及び機械室傾斜部と、少なくとも6枚の真空断
熱材を配しているため、箱体1個当りの接合部の長さが
長く、そのため上記信頼性が低い。
【0060】また、この断熱箱体50であると、外箱5
4と内箱56との間の形状に合せて、粒状物14を吹込
んで外包体18に充填するため、内箱56に凸部62が
設けられるなど、外箱54と内箱56との間の厚さが部
分的に変化したり、多少変形したりする場合であって
も、容易にその変化に対応して、全体的な断熱性に優れ
る断熱箱体を形成することができる。
【0061】なお、本実施例においては、各真空断熱材
58、60について、粒状物14の吹込口58a、58
b、60a、60bを2つずつ設けたが、これは、細長
い2重袋に効率良く充填するためのものであるため、真
空断熱材の形状、大きさによっては、この吹込口を1つ
あるいは3つ以上設けてもよい。
【0062】なお、本実施例においては、扉を省略して
説明したが、扉についても、この本体50と同様に形成
することができ、例えば、外箱と内箱とより形成し、そ
の中に同様の構成を有する真空断熱材を1枚配すればよ
い。
【0063】つぎに、図8を参照して第5の実施例に係
る断熱箱体70について説明する。この断熱箱体70
も、第4の実施例における断熱箱体50と同様、扉を除
いた冷蔵庫の本体として用いられるものについて説明す
るが、前記と同様に、本体に準じた構成の扉を配するこ
とができる。
【0064】この断熱箱体70では、内箱72がガスバ
リア性を備えたシート材により形成されている。そし
て、この内箱72の外方を覆うように、内箱72と外箱
74との間に、容器状に形成された外覆体76が配され
ている。そして、この内箱72と外覆体76との間に、
連続気泡ウレタンフォームの粒状物14が直接充填され
ており、その中で真空状態に維持されている。
【0065】外覆体76は、ガスバリア性を有するフィ
ルム状材料をヒートシールにより適宜に接合して、内箱
72とほぼ同一形状かつ若干大きく形成したものであ
る。そして、この外覆体76の開口縁76aは、内箱7
2の開口縁の裏面側72aとヒートシールにより接合さ
れている。
【0066】また、この外覆体76には、断熱箱体70
の底部壁に相当する位置に、第2の実施例において上述
したと同様の粒状物14の吹込口78が通気性フィルタ
80により構成されており、外覆体76の吹込口78及
び通気性フィルタ80の吹込口81はともにヒートシー
ルにより封止されている。
【0067】内箱72及び外覆体76の背面には、配管
やリード線などを通すための円孔82が両者を貫通して
設けられており、この円孔82の周囲84はヒートシー
ルされ、内箱72と外覆体76との間の気密状態を保持
している。
【0068】この断熱箱体70の製造方法について説明
する。
【0069】 内箱72を外覆体76で覆って、両開
口縁76a、72aをヒートシールする。そのとき、背
面に円孔82を設け、その周囲84をヒートシールして
おく。
【0070】 外箱74を外覆体76に被せる。その
とき、吹込口78を外箱の対応する位置に設けられた孔
(不図示)より外部に引出しておく。
【0071】 通気性フィルタ80の吹込口81より
連続気泡ウレタンフォームの粒状物14を吹込んで、内
箱72と外覆体76の間に充填する。その後、通気性フ
ィルタ80の吹込み口81をヒートシールして閉じる。
【0072】 真空引き装置で真空引きした後、外覆
体76の吹込口78をヒートシールにより接合し、内部
を密封する。その後、ヒートシールした吹込口78を外
箱74の中に収納する。
【0073】この断熱箱体70では、内箱72が、粒状
物14の集合体たるコア材を包被する外包体の一部とな
っているため、箱体の部品数の減少、製造工程の簡略化
がはかれる。また、箱体1個当りのヒートシールによる
接合の長さが短いので、気密性に優れ、断熱性の信頼度
が高い。
【0074】また、この断熱箱体70では、内箱72及
び外箱74の形状に合せて、粒状物14を吹込むため、
複雑な形状にも容易に対応することができる。この点に
関しては、粒状物14が内袋に収納されずに直接内箱7
2と外覆体76との間に充填されているので、上記第4
の実施例の断熱箱体50よりも優れる。
【0075】なお、本実施例においては、外箱74を設
けたが、外箱は必ずしも必要ではない。また、本実施例
では、内箱72を外包体の一部として用いたが、内箱7
2の代わりに外箱74により構成してもよい。
【0076】
【発明の効果】請求項1の真空断熱材であると、コア材
が、連続気泡樹脂フォームの粒状物により構成されてい
るので、大きな連続気泡樹脂フォームを形成する必要が
なく、そのため、大型の樹脂発泡設備が不要、連続
気泡が独立気泡となりにくい、大型の連続気泡樹脂フ
ォームを作成する場合に問題となる成形後の変形やスキ
ン層などが発生しない。また、コア材が連続気泡樹脂フ
ォームの大きな成形体により構成されていないので、真
空引きが容易であり、真空引き時間が短い。さらに、粒
状物なので、無機微分体のように粉塵などの問題がな
い。以上より、製造性に優れる。
【0077】また、コア材が粒状物よりなるので、外包
体の形状に応じてコア材を容易に変形させることがで
き、よって、複雑な形状であっても容易に対応が可能で
ある。すなわち、成形性に優れる。
【0078】さらに、連続気泡樹脂フォームは、無機微
粉体に比べて比重が小さいので、真空断熱材が軽量であ
る。
【0079】請求項2の真空断熱材であると、ビーズ状
に成形された連続気泡樹脂フォームを用いるので、均一
なコア材が得られる。
【0080】請求項3の真空断熱材であると、任意に成
形された連続気泡樹脂フォームを粉砕したものを用いる
ので、製造が容易である。
【0081】請求項4の断熱箱体であると、コア材が連
続気泡樹脂フォームより構成されているので、請求項1
と同様に、製造性、成形性に優れ、かつ、軽量である。
【0082】請求項5の断熱箱体の製造方法であると、
外箱と内箱の形状に対応した良好な断熱層を有する軽量
な断熱箱体を、容易に製造することができる。
【0083】請求項6の断熱箱体であると、箱体と覆体
によりコア材を包被しているので、断熱箱体を形成する
際の部品の減少及び製造工程の簡略化がはかれる。ま
た、コア材が連続気泡樹脂フォームの粒状物により構成
されているので、製造性、成形性に優れ、かつ、断熱箱
体が軽量である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る真空断熱材10の
一部欠載斜視図である。
【図2】第1の実施例の真空断熱材10の製造時におけ
る斜視図である。
【図3】(a)は、第2の実施例の真空断熱材30の製
造時における要部斜視図、(b)は、その要部断面図で
ある。
【図4】(a)〜(e)は、第2の実施例の真空断熱材
30の製造方法を説明するための説明図である。
【図5】第3の実施例に係る真空断熱材40の縦断面図
である。
【図6】(a)は、第4の実施例に係る断熱箱体50の
縦断面図、(b)は、そのA−A線断面図である。
【図7】第4の実施例の断熱箱体50の斜視図である。
【図8】(a)は、第5の実施例に係る断熱箱体70の
要部欠載斜視図であり、(b)は、その製造時における
斜視図である。
【図9】従来の真空断熱材200であって、(a)は縦
断面図、(b)はそれを分解したところを示す斜視図で
ある。
【図10】従来の真空断熱材300の一部欠載斜視図で
ある。
【符号の説明】 10……第1の実施例の真空断熱材 12……コア材 14……連続気泡ウレタンフォームの粒状物 18……外包体 30……第2の実施例の真空断熱材 40……第3の実施例の真空断熱材 42……トレイ 44……蓋材 50……第4の実施例の断熱箱体 54……外箱 56……内箱 58、60……真空断熱材 70……第5の実施例の断熱箱体 72……内箱 74……外箱 76……外覆体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】(a)〜()は、第2の実施例の真空断熱材
30の製造方法を説明するための説明図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続気泡樹脂フォームの粒状物より構成
    されたコア材と、該コア材を真空状態に包被するガスバ
    リア性を備えた外包体とよりなる真空断熱材。
  2. 【請求項2】 前記連続気泡樹脂フォームの前記粒状物
    が、ビーズ状に成形された連続気泡樹脂フォームである
    ことを特徴とする請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 【請求項3】 前記連続気泡樹脂フォームの前記粒状物
    が、任意に形成された連続気泡樹脂フォームを粉砕した
    ものであることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱
    材。
  4. 【請求項4】 外箱と内箱となりなる箱体の前記外箱と
    前記内箱との間に、連続気泡樹脂フォームの粒状物より
    構成されたコア材が真空状態に維持されて配されている
    ことを特徴とする断熱箱体。
  5. 【請求項5】 請求項4の断熱箱体を製造する方法であ
    って、 前記外箱と前記内箱との間に、前記コア材を収納するガ
    スバリア性を備えた外包体を装着した後に、前記外包体
    内に前記連続樹脂フォームの粒状物を入れて前記コア材
    を形成せしめ、その後、前記外包体の内部を真空状態に
    して密封することを特徴とする断熱箱体の製造方法。
  6. 【請求項6】 ガスバリア性を備えたシート材より形成
    された箱体と、該箱体の内面又は外面を覆うように配さ
    れたガスバリア性を備えた覆体と、連続気泡樹脂フォー
    ムの粒状物より構成されたコア材とよりなり、 前記覆体が、前記箱体とともに前記コア材を真空状態に
    包被することを特徴とする断熱箱体。
JP7627095A 1995-03-31 1995-03-31 真空断熱材と、断熱箱体及びその製造方法 Pending JPH08271137A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7627095A JPH08271137A (ja) 1995-03-31 1995-03-31 真空断熱材と、断熱箱体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7627095A JPH08271137A (ja) 1995-03-31 1995-03-31 真空断熱材と、断熱箱体及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08271137A true JPH08271137A (ja) 1996-10-18

Family

ID=13600554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7627095A Pending JPH08271137A (ja) 1995-03-31 1995-03-31 真空断熱材と、断熱箱体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08271137A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016157747A1 (ja) * 2015-03-27 2016-10-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 真空断熱筐体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016157747A1 (ja) * 2015-03-27 2016-10-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 真空断熱筐体
JP2016186316A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 真空断熱筐体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8281558B2 (en) Method for the production of a vacuum insulation element wrapped in a film, filled with powder
JP4922913B2 (ja) 真空緊束式気体包装袋及びその包装方法
CN100380044C (zh) 真空隔热材料及使用该材料的电冰箱和该材料的制造方法
KR101017776B1 (ko) 진공 단열재 및 이것을 이용한 냉장고
JPH0882474A (ja) 真空断熱材
EP0164793B1 (en) Method for vacuum-packaging finely divided materials
US20040180176A1 (en) Vaccum insulation article
US9975686B2 (en) Vacuum insulation panel and container comprising vacuum insulation panels
JP5394474B2 (ja) 真空断熱パネルおよびその製造方法
JPH0547461B2 (ja)
JP2005035632A (ja) 真空断熱容器及びその製造方法
TW201206781A (en) Packing unit
JP2004340197A (ja) 貫通孔を有する真空断熱材
US10513385B2 (en) Vacuum insulation element, vacuum insulated packaging, and vacuum insulated case
JPH08271137A (ja) 真空断熱材と、断熱箱体及びその製造方法
JP4419400B2 (ja) 真空断熱材の製造方法
JP4334525B2 (ja) 冷蔵庫
JPH06159915A (ja) 断熱扉
JPH07103389A (ja) 断熱材
JPH10169889A (ja) 断熱材パック
JPH0796580A (ja) 真空断熱材
JPH08178176A (ja) 真空断熱材
JP2892484B2 (ja) アウターシェル一体型真空断熱材およびその製造方法
JPH0868592A (ja) 真空断熱パネルの製造方法
JP2694356B2 (ja) 断熱構造体