JPH08271104A - 車両制御装置用冷却装置 - Google Patents

車両制御装置用冷却装置

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JPH08271104A
JPH08271104A JP7263695A JP7263695A JPH08271104A JP H08271104 A JPH08271104 A JP H08271104A JP 7263695 A JP7263695 A JP 7263695A JP 7263695 A JP7263695 A JP 7263695A JP H08271104 A JPH08271104 A JP H08271104A
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control device
vehicle control
heat
cooling
cooling device
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JP7263695A
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Takeshi Tanaka
健 田中
Atsushi Suzuki
敦 鈴木
Chiyuki Kato
千幸 加藤
Kazumasa Fujioka
和正 藤岡
Heikichi Kuwabara
平吉 桑原
Hisashi Kondo
久 近藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両制御装置用冷却装置の小型軽量化が可能
であるとともに、汚損を嫌う電気電子部品を、密閉状態
のまま効率良く冷却できる車両制御装置用冷却装置を提
供する。 【構成】 清浄な空気のもとに設置すべきゲートドライ
ブ装置5が、車体1の床下の密閉室25内に収納されて
いる。そして、本車両制御装置用冷却装置は、密閉室2
5内の空気を外気へ露出している側部壁面3へ供給する
送風機4およびダクト6と、側部壁面3に取り付ける平
板フィン2などから構成される。 【効果】 車両制御装置をなす電気電子部品の発熱によ
って温度上昇した空気を、密閉室内の壁面内側へ供給す
る送風機及び送風流路等を設けたので、車両制御装置用
冷却装置の小型軽量化が可能となり、密閉室内の電気電
子部品群を、極めて効率良く冷却できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両等における電
動機等を制御する車両制御装置を冷却する車両制御装置
用冷却装置に関し、特に、車両制御装置を構成する電気
電子部品を、塵埃や水分等のない清浄な環境下に設置す
る必要のある車両制御装置に好適な車両制御装置用冷却
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用電動機の制御装置、例えばインバ
ータ方式の制御装置は、電流スイッチング用半導体素子
(例えばGTO、IGBTなど)、リアクトル、抵抗
器、ゲートドライブ装置等により構成される。これら構
成部品は作動時に発熱する。特にスイッチング用半導体
素子は発生熱量が大きく、この発熱を外部に放熱するた
めの放熱器を備えている。この中で、前記放熱器やリア
クトル、抵抗器等は、電動機の大出力化、制御装置の小
型軽量化に伴い、送風機を用いて強制空冷することが多
い。
【0003】また、スイッチング用半導体素子自身や、
集積回路などを多用しているゲートドライブ装置は、信
頼性を確保するために清浄な空気のもとに設置する必要
がある。そのため、これらの部品群は、塵埃あるいは水
分等の侵入のないように、密閉室の内部に収納される。
ここで、この密閉室内に収納される部品群の発熱量が大
きい場合は、これら発熱部品の冷却が問題となる。つま
り、密閉室内の空気の温度上昇を小さくするためには、
密閉室内の空気と外気の間に熱交換手段を用意する必要
がある。
【0004】一方、制御装置を含む電気機器類は、一般
に車体床下に設置されている。ここで、高速車両におい
ては、低重心化および軽量化の観点から、車両の床下機
器を一括して車体上部の形状に添って平滑に覆う、いわ
ゆるボディマウント方式が必要とされている。特開昭5
7−87158号公報には、車両制御装置用冷却装置に
おいて、密閉室内に熱交換器を設置し、強制空冷に用い
る送風機による外気と、密閉室内の送風機による筐体内
の循環空気とを、熱交換器へそれぞれ導く車両制御装置
用冷却装置が記載されている。これにより、密閉室内部
の発熱は熱交換器を介して外気へ放出され、密閉室内の
温度を小さく押さえることが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来の車両制御装置用冷却装置では、車両制御装置を構
成する電気電子部品の一部が信頼性を確保するために、
外部との空気の出入りのない密閉室内に収納されるの
で、その電気電子部品を冷却するために大型の熱交換器
等を設けなければならず、車両制御装置用冷却装置全体
の大型化を招いていた。
【0006】そこで、本発明は、車両制御装置用冷却装
置の小型軽量化が可能であるとともに、密閉室内に収め
られた電気電子部品群を極めて効率良く冷却することが
できる車両制御装置用冷却装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の車両制御装置用冷却装置は、外気と遮断さ
れた密閉室および外気と通じて強制空冷を行う通気室
に、発熱する電気電子部品から構成される車両制御装置
が収納され、この車両制御装置を冷却する車両制御装置
用冷却装置において、前記密閉室の壁面内側に熱交換手
段が設けられ、前記熱交換手段へ前記電気電子部品の発
熱によって温度上昇した空気を供給する送風機および送
風流路が設置されていることを特徴とするものである。
【0008】また、前記熱交換手段は、平板またはピン
からなる放熱フィンであることを特徴とし、また、前記
送風機によって密閉室内の空気が供給される壁面の外側
の面が、車体における外気への露出面と、車両制御装置
内への外気の吸排気流路の一部を形成する面とのうちの
少なくとも一つであることを特徴とする。
【0009】また、発熱する電気電子部品から構成され
る車両制御装置を冷却する車両制御装置用冷却装置にお
いて、前記電気電子部品が収納される密閉室の壁面内側
にヒートパイプの放熱端側を取り付け、前記ヒートパイ
プの吸熱端側を前記電気電子部品の近傍に配置したこと
を特徴とするものである。
【0010】また、前記ヒートパイプの放熱端側が取り
付けられる壁面に、前記ヒートパイプの半径と同じ半円
状の断面を有する溝を形成し、前記溝に前記ヒートパイ
プの放熱端側が密着して取付けられることを特徴とす
る。
【0011】また、外気と遮断された密閉室および外気
と通じて強制空冷を行う通気室に、発熱する電気電子部
品から構成される車両制御装置が収納され、この車両制
御装置を冷却する車両制御装置用冷却装置において、前
記車両制御装置の保守点検の際に開閉する点検カバーを
前記密閉室の壁面の一部に設け、かつ、前記点検カバー
の内面に、放熱フィンまたはヒートパイプのうちの少な
くとも一つが取り付けられていることを特徴とするもの
である。
【0012】また、前記電気電子部品の一部が収納され
る密閉室の壁面の一部は、前記車両の運行時における外
部空気が強制的に供給される壁面であるか、または前記
壁面の表面上を外部空気が通過することを特徴とする。
また、前記車両制御装置を冷却する冷却手段が、前記車
両の床下にボディマウント方式で配置されていることを
特徴とする。
【0013】また、外気と遮断された密閉室および外気
と通じて強制空冷を行う通気室に、発熱する電気電子部
品から構成される車両制御装置が収納され、この車両制
御装置を冷却する車両制御装置用冷却装置において、前
記通気室内の第1の送風機が吸い込む外気が、前記密閉
室と車体との間の空間から入る構造とし、前記空間の前
記密閉室側壁面に、前記空間内が放熱端側に、前記密閉
室内が吸熱端側になるようにしてヒートパイプを取付
け、前記ヒートパイプの吸熱端側に前記密閉室内の前記
電気電子部品の発熱によって温度上昇した空気を供給す
る第2の送風機を設けたことを特徴とするものである。
また、上記目的は、上記車両制御装置用冷却装置が設け
られたことを特徴とする鉄道車両によって、達成するこ
とができる。
【0014】
【作用】本発明の上記構成によれば、密閉室内の部品か
らの発熱によって暖められた空気は、密閉室内部に設置
された送風機によって、外気に接するか、あるいは外気
の吸排気流路の一部を形成している部分の密閉室の壁面
内側の熱交換手段に強制的に供給することができる。こ
のとき、部品から発生した熱の大部分は、この壁面内側
へ移動する。この壁面の熱伝達率は、空気が強制的に供
給されているため、自然対流下における熱伝達率に比べ
大幅に向上している。
【0015】一方、この壁面の外側は、外気に接するか
あるいは外気の吸排気流路の一部を形成している部分で
は、車両の走行風あるいは送風機の吸い込みや吐き出し
によって空気が壁面上を強制的に移動するため、この壁
面の外側の熱伝達率は、やはり自然対流下における熱伝
達率に比べ大幅に向上している。
【0016】そのため、密閉室内で発生した熱の大部分
は、熱交換手段の設けられた壁面へ送風機により移動
し、かつ、その壁面が内外面共に熱伝達率が良好である
ため、密閉室の熱が効率よく外部へ移動して、密閉室内
の空気を汚損することなく効率の良い冷却が可能とな
る。
【0017】さらに、送風機によって空気が供給される
面に、平板フィンまたはピンフィンを取り付けること
で、密閉室内の壁面面積を基準にした場合の熱伝達率を
さらに向上させることができるので、密閉室内の電気電
子部品のさらに効率の良い冷却が可能となる。
【0018】さらにまた本発明によれば、密閉室内の壁
面内側にヒートパイプを取り付けることで、発熱によっ
て温度上昇した空気を直接壁面へ供給する場合に比べ、
より少ない動力、あるいは動力を用いることなく、外側
の熱伝達率の良好な壁面へ熱を移動することが可能とな
り、冷却に用いる装置の消費電力を低減あるいは無くす
ことが可能となる。この場合、壁面に溝を形成し、この
溝にヒートパイプの放熱端側を密着して取付けられる
と、さらに熱伝達作用が向上する。
【0019】さらにまた、フィンまたはヒートパイプが
取り付けられる壁面、あるいは壁面の一部を、車両制御
装置の保守点検の際に開閉する点検カバーと共有するこ
とで、従来、点検用スペースとして電気電子部品を設置
できなかった空間にこれら熱交換手段を設置することが
可能となり、車両制御装置用冷却装置全体の小型軽量化
が可能となる。
【0020】また、外気と遮断された密閉室および外気
と通じて強制空冷を行う通気室のうち、通気室内の第1
の送風機が吸い込む外気が、密閉室と車体との間の空間
から入る構造の場合、この外気流入空間に放熱端側を、
密閉室内に吸熱端側を配置してヒートパイプを取付け、
さらに、この吸熱端側へ、電気電子部品の発熱によって
温度上昇した空気を第2の送風機により供給するように
したので、車両制御装置の冷却を効率的に行うことがで
きる。また、これらの車両制御装置用冷却手段は、車両
の床下にボディマウント方式で配置することにより、低
重心で軽量な高速鉄道車両に適用することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。まず、本発明の第1実施例を、図1を参照して
説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る車両制御
装置用冷却装置の斜視図である。本実施例の車両制御装
置用冷却装置は、発熱する複数の電気電子部品からなる
車両制御装置であるゲートドライブ装置5を冷却するも
のである。ゲートドライブ装置5が収納されている密閉
室25の内部には、ゲートドライブ装置5における電気
電子部品の発熱によって温度上昇した空気を側部壁面3
へ供給する送風機4と、送風流路であるダクト6が設け
られている。
【0022】そして、密閉室25ならびに通気室26
は、車体1の床下部に、車両制御装置の一部として設置
されている。密閉室25には、清浄な空気のもとに配置
される必要のある発熱電気電子部品群、ここではゲート
ドライブ装置5が配置される。また、密閉室25には、
半導体素子7が収納される。ここで半導体素子7とは、
例えばGTOサイリスタや、IGBTのことである。さ
らにまた、密閉室25には、その他の発熱電気電子部品
群として、コンデンサ16、トランス17が収納され
る。
【0023】密閉室25内の外気に露出している側部壁
面3の内側には、平板フィン2が垂直に取り付けられて
いる。また、この平板フィン2に密閉室25内の空気が
供給されるように、送風機4とダクト6が設置されてい
る。
【0024】一方通気室26には、密閉室25内に収納
されている発熱電気電子部品群であるゲートドライブ装
置5に比べ、塵埃や水分等により汚損された空気のもと
に設置されることで信頼性が大きく低下しない電気電子
部品群、ここでは、リアクトル10、半導体素子7の冷
却用放熱器11、抵抗器12などが収納される。半導体
素子7とその放熱器11は近接して配置されるため、密
閉室25ならびに通気室26は、図1に示すように、仕
切板14、15を用いて仕切られるので、隣接して配置
されている。通気室26は外気を取り込んで強制的に冷
却する構造である。具体的には、送風機8とダクト20
が設置され、吸い込み口にフィルタ9、吐き出し口にル
ーバ13がそれぞれ取り付けられている。
【0025】次に、第1実施例の車両制御装置用冷却装
置の動作について説明する。まず、通気室26内の発熱
電気電子部品の冷却作用について説明する。通気室26
内の発熱電気電子部品、ここではリアクトル10、放熱
器11、抵抗器12は、送風機8がフィルタ9を介して
外気を吸い込み、ダクト20に沿って強制的に流れる空
気によってこれら発熱電気電子部品は冷却される。吸い
込んだ空気はルーバ13を介して再び外気へ放出され
る。ここで吸い込んだ空気は仕切板14があるため、密
閉室25内にはこの外気は侵入しない。
【0026】次に密閉室25内の発熱電気電子部品の冷
却作用について説明する。密閉室25内の発熱電気電子
部品は、ここではゲートドライブ装置5、半導体素子
7、コンデンサ16、トランス17である。なお、半導
体素子7に関しては、前述のように専用の放熱器11が
設置されており、半導体素子7からの発熱の大部分はこ
の放熱器11を介して放熱されるが、ここでは半導体素
子の表面等から密閉室25内への発熱について考えてい
る。
【0027】前述の発熱電気電子部品から発生した熱の
大部分は、密閉室内の空気を介して密閉室の壁面へ移動
する。具体的には、密閉室内の発熱によって暖められた
空気が、送風機4とダクト6とにより外気へ露出してい
る側部壁面3の内面に強制的に供給される。側部壁面3
の内面には平板フィン2が取り付けられている。つま
り、側部壁面3は、平板フィン2によって伝熱面積が拡
大され、かつ空気が強制的に供給されている。
【0028】これにより、壁面面積を基準とした熱伝達
率は、密閉室25の他の壁面に比べ大きなものとなるの
で、側部壁面3の温度を基準とした場合の空気の温度上
昇は小さくなる。
【0029】一方、このようにして側部壁面3に移動し
た熱は、最終的に側部壁面3の外気に接している面から
外気へ放出される。ここで側部壁面3の外側の面は、外
気に露出しているため、走行風により熱伝達率が密閉室
25の外気へ露出していない面に比べ大きくなり、外気
温度を基準とした場合の側部壁面の温度上昇は小さいも
のとなる。
【0030】以上をまとめると、密閉室25内の発熱電
気電子部品群からの発熱は、内面外面ともに熱伝達率の
大きい側部壁面3を介して外気へ放出されるため、密閉
室25内の空気の温度上昇は外気温度を基準として小さ
く、また発熱電気電子部品群は外気に接することが無い
ので、信頼性が高く、かつ高効率な冷却を本実施例の車
両制御装置用冷却装置は可能としている。
【0031】次に、本発明の第2実施例を、図2を参照
して説明する。図2は、本発明の第2実施例に係る車両
制御装置用冷却装置の枕木方向の断面図である。本実施
例の特徴は、送風機4を側部壁面3に近い位置に設置し
た点である。これにより、発熱電気電子部品群により暖
められた空気は、ダクト6内において一様に流れ、また
送風機4の吐き出し部の流れの乱れによって熱伝達が促
進される。
【0032】次に、本発明の第3実施例を、図3、図4
および図5を参照して説明する。図3は、本発明の第3
実施例に係る車両制御装置用冷却装置における密閉室2
5の側部壁面部分を示す平面図である。また、図4は、
図3に示す側部壁面部分の正面図であり、図5は、図3
に示す側部壁面部分の斜視図である。
【0033】これらの図に示すように、本実施例の特徴
は、側部壁面3に取り付けるフィンを、前述の平板フィ
ン2の代わりにピンフィン18とした点である。このよ
うにフィンの種類は循環のための流路を妨げない構造で
あれば、様々な形態を採用することができる。
【0034】次に、本発明の第4実施例を、図6および
図7を参照して説明する。図6は、本発明の第4実施例
に係る車両制御装置用冷却装置の枕木方向の断面図であ
る。また、図7は、図6の一部を例示した斜視図であ
る。
【0035】第4実施例の特徴は、外気へ露出した面と
して側部壁面3以外に底部壁面19を用い、送風機4を
密閉室25の上部に設置し、ダクト6に沿って前記した
2つの壁面へ空気を供給する構造とした点である。底部
壁面19は太陽からの輻射による壁面への熱の侵入が、
側部壁面3に比べ小さいため、太陽からの輻射の影響が
無視できない場合に有効である。また、本構造におい
て、底部壁面19からの放熱で十分冷却できる場合に
は、必ずしも側部壁面3に空気を供給する必要はない。
【0036】図7は、図6に示す車両制御装置用冷却装
置における密閉室の側底部壁面部分を示す斜視図であ
る。これは図6に示した構造において、側部壁面3にダ
クト27を取り付けた例である。
【0037】次に、本発明の第5実施例を、図8および
図9を参照して説明する。図8は、本発明の第5実施例
に係る車両制御装置用冷却装置の枕木方向の断面図であ
る。本実施例では、ヒートパイプ22の吸熱端部に平板
フィン2を取付けこの平板フィン2が垂直となるように
ゲートドライブ装置5の上部にヒートパイプ22を設置
してある。さらに、ヒートパイプ22の放熱端部は密閉
室25の側部壁面3の内面に取付けてある。
【0038】この構成によると、ゲートドライブ装置5
からの発熱は、空気の自然対流により平板フィン2を介
してヒートパイプ22に移動し、さらにこの熱は極めて
小さい温度差で側部壁面3に移動する。このように送風
機等による動力を用いずに発生熱を熱伝達率の良い壁面
へ移動させ、高効率な冷却が可能になる。なお、この構
造において、平板フィン2の熱伝達率を向上させるため
に、送風機やダクトを設置することができる。
【0039】図9は、図8に示す車両制御装置用冷却装
置におけるヒートパイプ周辺を示す拡大斜視図である。
側部壁面3の内側にヒートパイプ22の半径に等しい半
円状の溝28を形成してある。この溝にヒートパイプ2
2を熱伝導グリース29等を介して埋め込み、固定具3
0で密着させている。これによりヒートパイプ22の有
効な伝熱面積を大きくすることができる。ここで、ヒー
トパイプと溝の間は半田充填でもよい。
【0040】次に、本発明の第6実施例を、図10およ
び図11を参照して説明する。図10は、本発明の第6
実施例に係る車両制御装置用冷却装置の枕木方向の断面
図である。また、図11は、図10に示す車両制御装置
用冷却装置のレール方向の断面図である。
【0041】これらの図に示すように、本実施例におい
ては、通気室26内の送風機8が吸い込む外気が、車体
1と密閉室25との間の空間から入る構造とし、密閉室
25の上部壁面21を介してヒートパイプ22を取り付
けている。このとき、密閉室25内の空気は送風機4に
よって平板フィン2の取り付けられたヒートパイプ22
の密閉室内側の部分に供給される。一方、やはり平板フ
ィン2が取付けられたヒートパイプ22の密閉室外側の
部分には、通気室26内の送風機8が吸い込む外気が供
給される。この構造では、直接外気と接していない壁面
を冷却に有効に利用できる。
【0042】次に、本発明の第7実施例を、図12を参
照して説明する。図12は、本発明の第7実施例に係る
車両制御装置用冷却装置の枕木方向の断面図である。本
実施例では、図10の構造において、ヒートパイプ22
を全て密閉室内に収納し、ヒートパイプの放熱部を上部
壁面21に取り付けている。この構造によれば、上部壁
面21は外気流路の一部を形成しているため熱伝達率が
大きく、高効率な冷却が可能となる。
【0043】次に、本発明の第8実施例を、図13を参
照して説明する。図13は、本発明の第8実施例に係る
車両制御装置用冷却装置の枕木方向の断面図である。本
実施例では、図10の構造において、ヒートパイプ22
の代わりに平板フィン2を上部壁面21に取り付けてい
る。この構造によれば、より低コストの車両制御装置用
冷却装置を提供することができる。
【0044】次に、本発明の第9実施例を、図14およ
び図15を参照して説明する。図14は、本発明の第9
実施例に係る車両制御装置用冷却装置における密閉室2
5の側部壁面付近の枕木方向断面の拡大図である。ま
た、図15は、図14において点検蓋23を開けた状態
を示す断面図である。本実施例では、外部から開閉可能
な点検蓋23が側部壁面に設置されている。
【0045】そして、図14が点検蓋23が閉じた状態
であり、図15が点検蓋23を開けた状態のものを示し
ている。この点検蓋23は、密閉室の側部壁面の機能を
果たし、これに平板フィン2が取り付けられている。
【0046】この構造によれば、従来保守点検用に確保
してある空間にフィンを配置することが可能であり、よ
り小型な車両制御装置用冷却装置を提供することができ
る。このような点検蓋は底面の点検蓋に対しても有効で
あり、また保守点検用に確保してある空間を有効利用す
るという観点から、点検蓋23に取り付けるものは、フ
ィン以外にヒートパイプを始めとした他の熱交換手段で
あってもよい。
【0047】次に、本発明を適用した実製品の実施例
を、図16、図17および図18を参照して説明する。
図16は、本発明の車両制御装置用冷却装置を搭載した
箱枠を示す平面図である。この例では、密閉室25と通
気室26が構成単位となるユニットが複数、本図では3
つ箱枠24内に搭載されている。このように本発明の車
両制御装置用冷却装置は電気電子部品を収納する箱枠の
一部を占める。
【0048】図17は、本発明の車両制御装置用冷却装
置を搭載した車両を示す枕木方向の断面図である。この
例では、箱枠24は車体1の外表面形状に沿って滑らか
な形状を有し、底面は平滑化されているいわゆるボディ
マウント方式を採っている。このようなボディマウント
方式においては、密閉室の壁面の一部が車体外表面に露
出する構造が容易に可能であるため、本発明の効果がよ
り顕著に表れるものである。
【0049】図18は、本発明の車両制御装置用冷却装
置を搭載した車両の他の例を示す枕木方向の断面図であ
る。この例も図17の例と同様に、鉄道車両において、
本発明の車両制御装置用冷却装置が取り付けられている
部分の断面図の一例である。本例では、車両制御装置用
冷却装置が車体の床に対して上側に搭載されている。こ
れは床下の空間を乗客用のスペースとして確保する必要
がある二階建て車両、または、電気機関車の場合に有効
である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車
両制御装置をなす電気電子部品の発熱によって温度上昇
した空気を、密閉室内の壁面内側へ供給する送風機及び
送風流路等を設けたので、車両制御装置用冷却装置の小
型軽量化が可能であるとともに、密閉室内に収められた
電気電子部品群を、極めて効率良く冷却することができ
る車両制御装置用冷却装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る車両制御装置用冷却
装置の斜視図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る車両制御装置用冷却
装置の枕木方向を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施例に係る車両制御装置用冷却
装置における密閉室の側部壁面部分を示す平面図であ
る。
【図4】図3に示す側部壁面部分の正面図である。
【図5】図3に示す側部壁面部分の斜視図である。
【図6】本発明の第4実施例に係る車両制御装置用冷却
装置の枕木方向を示す断面図である。
【図7】図6に示す車両制御装置用冷却装置における密
閉室の側底部壁面部分を示す斜視図である。
【図8】本発明の第5実施例に係る車両制御装置用冷却
装置の枕木方向を示す断面図である。
【図9】図8に示す車両制御装置用冷却装置におけるヒ
ートパイプ周辺を示す拡大斜視図である。
【図10】本発明の第6実施例に係る車両制御装置用冷
却装置の枕木方向を示す断面図である。
【図11】図10に示す車両制御装置用冷却装置のレー
ル方向を示す断面図である。
【図12】本発明の第7実施例に係る車両制御装置用冷
却装置の枕木方向を示す断面図である。
【図13】本発明の第8実施例に係る車両制御装置用冷
却装置の枕木方向を示す断面図である。
【図14】本発明の第9実施例に係る車両制御装置用冷
却装置における密閉室の側部壁面部分を示す拡大斜視図
である。
【図15】図14において点検蓋を開けた状態を示す断
面図である。
【図16】本発明の車両制御装置用冷却装置を搭載した
箱枠を示す平面図である。
【図17】本発明の車両制御装置用冷却装置を搭載した
車両の枕木方向を示す断面図である。
【図18】本発明の車両制御装置用冷却装置を搭載した
車両の他の例の枕木方向を示す断面図である。
【符号の説明】
1 車体 2 平板フィン 3 側部壁面 4 送風機 5 ゲートドライブ装置 6 ダクト 7 半導体素子 8 送風機 9 フィルタ 10 リアクトル 11 放熱器 12 抵抗器 13 ルーバ 14 仕切板 15 仕切板 16 コンデンサ 17 トランス 18 ピンフィン 19 底部壁面 20 ダクト 21 上部壁面 22 ヒートパイプ 23 点検蓋 24 箱枠 25 密閉室 26 通気室 27 ダクト 28 溝 29 熱伝導グリース 30 固定具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤岡 和正 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 桑原 平吉 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 近藤 久 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外気と遮断された密閉室および外気と通
    じて強制空冷を行う通気室に、発熱する電気電子部品か
    ら構成される車両制御装置が収納され、この車両制御装
    置を冷却する車両制御装置用冷却装置において、前記密
    閉室の壁面内側に熱交換手段が設けられ、前記熱交換手
    段へ前記電気電子部品の発熱によって温度上昇した空気
    を供給する送風機および送風流路が設置されていること
    を特徴とする車両制御装置用冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両制御装置用冷却装置
    において、前記熱交換手段は、平板またはピンからなる
    放熱フィンであることを特徴とする車両制御装置用冷却
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の車両制御装置用
    冷却装置において、前記送風機によって密閉室内の空気
    が供給される壁面の外側の面が、車体における外気への
    露出面と、車両制御装置内への外気の吸排気流路の一部
    を形成する面とのうちの少なくとも一つであることを特
    徴とする車両制御装置用冷却装置。
  4. 【請求項4】 発熱する電気電子部品から構成される車
    両制御装置を冷却する車両制御装置用冷却装置におい
    て、前記電気電子部品が収納される密閉室の壁面内側に
    ヒートパイプの放熱端側を取り付け、前記ヒートパイプ
    の吸熱端側を前記電気電子部品の近傍に配置したことを
    特徴とする車両制御装置用冷却装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の車両制御装置用冷却装置
    において、前記ヒートパイプの放熱端側が取り付けられ
    る壁面に、前記ヒートパイプの半径と同じ半円状の断面
    を有する溝を形成し、前記溝に前記ヒートパイプの放熱
    端側が密着して取付けられることを特徴とする車両制御
    装置用冷却装置。
  6. 【請求項6】 外気と遮断された密閉室および外気と通
    じて強制空冷を行う通気室に、発熱する電気電子部品か
    ら構成される車両制御装置が収納され、この車両制御装
    置を冷却する車両制御装置用冷却装置において、前記車
    両制御装置の保守点検の際に開閉する点検カバーを前記
    密閉室の壁面の一部に設け、かつ、前記点検カバーの内
    面に、放熱フィンまたはヒートパイプのうちの少なくと
    も一つが取り付けられていることを特徴とする車両制御
    装置用冷却装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のうちいずれかに記載
    の車両制御装置用冷却装置において、前記電気電子部品
    の一部が収納される密閉室の壁面の一部は、前記車両の
    運行時における外部空気が強制的に供給される壁面であ
    るか、または前記壁面の表面上を外部空気が通過するこ
    とを特徴とする車両制御装置用冷却装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のうちいずれかに記載
    の車両制御装置用冷却装置において、前記車両制御装置
    を冷却する冷却手段が、前記車両の床下にボディマウン
    ト方式で配置されていることを特徴とする車両制御装置
    用冷却装置。
  9. 【請求項9】 外気と遮断された密閉室および外気と通
    じて強制空冷を行う通気室に、発熱する電気電子部品か
    ら構成される車両制御装置が収納され、この車両制御装
    置を冷却する車両制御装置用冷却装置において、前記通
    気室内の第1の送風機が吸い込む外気が、前記密閉室と
    車体との間の空間から入る構造とし、前記空間の前記密
    閉室側壁面に、前記空間内が放熱端側に、前記密閉室内
    が吸熱端側になるようにしてヒートパイプを取付け、前
    記ヒートパイプの吸熱端側に前記密閉室内の前記電気電
    子部品の発熱によって温度上昇した空気を供給する第2
    の送風機を設けたことを特徴とする車両制御装置用冷却
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のうちいずれかに記
    載の車両制御装置用冷却装置が設けられたことを特徴と
    する鉄道車両。
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