JPH08269907A - 地面の融雪・凍結防止構造 - Google Patents

地面の融雪・凍結防止構造

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JPH08269907A
JPH08269907A JP9747195A JP9747195A JPH08269907A JP H08269907 A JPH08269907 A JP H08269907A JP 9747195 A JP9747195 A JP 9747195A JP 9747195 A JP9747195 A JP 9747195A JP H08269907 A JPH08269907 A JP H08269907A
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heating element
energy
ground
freezing
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JP9747195A
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Toshio Saburi
外志雄 佐分利
Akihiro Mizuno
昭洋 水野
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TOYO FOODS SYST KK
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TOYO FOODS SYST KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率良く融雪・凍結防止効果が得られるとと
もに、産業廃棄物等の再利用及びそれによるコスト(資
材費)低減などの経済効果が得られる地面の融雪・凍結
防止構造を提供する。 【構成】 路盤1上に断熱材2、面状発熱体3、及びそ
の面状発熱体3が発する熱エネルギーである対流エネル
ギーや放射エネルギーや伝導エネルギーを放散させるこ
となく上方に伝え得る遠赤外線放射シート4が順次敷設
され、その上に3〜25μmの波長域の遠赤外線を放射
可能な微粒状の高熱伝導遠赤外線放射体を混入してなる
路面材5が敷設されている。 【効果】 対流エネルギーや放射エネルギーや伝導エネ
ルギーが損失されることなく、効率良く路面材に伝わる
とともに、遠赤外線放射シートからも遠赤外線が発せら
れるので、その遠赤外線効果と熱伝導により路面材上の
雪や氷がとける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路や駐車場などの地
面の積雪防止技術(融雪技術)或は凍結防止技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、寒冷地域(零下温度領域)におけ
る地面の融雪・凍結防止技術として、地面の下に電熱線
を埋め込み、その電熱線に電力を供給して発熱させ、そ
の熱により地表に積もる雪をとかしたり、凍結を防止す
るようにしたものが知られている。また、地熱により温
められた地下水を汲み上げて地面に散水することによっ
て、地表の雪をとかしたり、凍結を防止するようにした
技術も実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電熱線による融雪・凍結防止技術では、電熱線の発
する熱により道路等のアスファルト或はコンクリートな
どを直接加熱する方法であるため、電力消費量が多大で
あるにもかかわらず融雪効果や凍結防止効果が小さいと
いう問題点があった。これは、道路等の表面材がアスフ
ァルトやコンクリートなどのように一般に使用されてい
るものであり、熱伝導性に優れるように配慮されたもの
ではないことが原因である。また、地下水の散布による
融雪・凍結防止技術では、大量の地下水の汲み上げによ
って、地盤沈下が起こるなどの問題点があった。
【0004】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、効率良く融雪・凍結防止効
果が得られるとともに、産業廃棄物等の再利用及びそれ
によるコスト(資材費)の低減などの経済効果を得るこ
とのできる地面の融雪・凍結防止構造を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は、熱源として従来の電熱線に代えて自己
温度調節機能を有する面状発熱体を用いるとともに、道
路等の表面材(路面材)として高熱伝導性を有しかつ遠
赤外線を放射可能な高熱伝導遠赤外線放射体を混入して
なるものを用い、その高熱伝導遠赤外線放射体の遠赤外
線の放射により氷の分子を励起し、さらにその励起状態
から基底状態に戻る際に氷の分子から放出される熱でも
って雪や氷をとかすことが有効であると考えた。
【0006】本発明は上記着想に基づきなされたもの
で、請求項1に記載した地面の融雪・凍結防止構造は、
路盤上に断熱材が敷設され、該断熱材上に面状発熱体が
敷設され、さらに該面状発熱体上に、その面状発熱体が
発する熱エネルギーである対流エネルギーや放射エネル
ギーや伝導エネルギーを放散させることなく上方に伝え
得る遠赤外線放射シートが敷設され、該遠赤外線放射シ
ート上に路面材が敷設され、前記面状発熱体に電力が供
給されるようになっていることを特徴とする。
【0007】請求項2に記載した地面の融雪・凍結防止
構造は、請求項1記載の発明において、前記路面材に
は、高熱伝導性を有しかつ3〜25μmの波長域の遠赤
外線を放射可能な微粒状の高熱伝導遠赤外線放射体を母
材に混入させてなる層が少なくとも1層設けられている
ことを特徴とする。
【0008】請求項3に記載した地面の融雪・凍結防止
構造は、請求項2記載の発明において、前記母材は、ア
スファルト、コンクリート、モルタルまたは合成樹脂で
あることを特徴とする。
【0009】請求項4に記載した地面の融雪・凍結防止
構造は、請求項2記載の発明において、前記高熱伝導遠
赤外線放射体は、高熱伝導性を有する粒状カーボンを焼
結・粉砕して得られた微粉粒と高熱伝導性を有する金属
粉とを混合した複合材でできていることを特徴とし、請
求項5に記載した地面の融雪・凍結防止構造は、請求項
2記載の発明において、前記高熱伝導遠赤外線放射体
は、火力発電所で廃棄物として生じるフライアッシュで
できていることを特徴とする。
【0010】請求項6に記載した地面の融雪・凍結防止
構造は、請求項2記載の発明において、前記路面材に対
する前記高熱伝導遠赤外線放射体の混入割合は略3〜2
0%であることを特徴とする。
【0011】請求項7に記載した地面の融雪・凍結防止
構造は、請求項1記載の発明において、前記断熱材は発
砲ウレタンまたは硬質ウレタンでできていることを特徴
とする。
【0012】請求項8に記載した地面の融雪・凍結防止
構造は、請求項1記載の発明において、前記面状発熱体
は、自己の抵抗値が所定温度以上で増大することにより
それ以上の昇温を防止可能な自己温度調節機能を有する
ことを特徴とする。
【0013】また、請求項9に記載した地面の融雪・凍
結防止構造は、請求項1記載の発明において、前記遠赤
外線放射シートは蓄熱材を兼ねていることを特徴とす
る。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明によれば、路盤上に断熱
材、面状発熱体、及びその面状発熱体が発する熱エネル
ギーである対流エネルギーや放射エネルギーや伝導エネ
ルギーを放散させることなく上方に伝え得る遠赤外線放
射シートが順次敷設され、その上に路面材が敷設された
構造であるため、対流エネルギーや放射エネルギーや伝
導エネルギーが損失されることなく、効率良く路面材に
伝わるとともに、遠赤外線放射シートからも遠赤外線が
発せられるので、その遠赤外線効果と熱伝導により、路
面材上の雪や氷がとける。
【0015】請求項2記載の発明によれば、路面材が、
高熱伝導性を有しかつ3〜25μmの波長域の遠赤外線
を放射可能な微粒状の高熱伝導遠赤外線放射体を含んで
いるため、面状発熱体の発する熱の伝導により路面材か
ら遠赤外線(波長域:3〜25μm)が放射され、それ
によって氷の分子(0℃における波長:10.6μm)
が共鳴振動して活性化し(励起状態)、その励起状態か
ら基底状態に戻る際に雪や氷の分子から放出される熱エ
ネルギーにより雪や氷がとける。
【0016】請求項3記載の発明によれば、路面材の母
材が、アスファルト、コンクリート、モルタルまたは合
成樹脂であるため、特殊な材料を必要とせず、また、道
路等の施工にあたっても特殊な技術等を要せず、通常の
道路等と同じように施工することができる。
【0017】請求項4乃至6記載の発明によれば、高熱
伝導遠赤外線放射体は、火力発電所で廃棄物として生じ
るフライアッシュなどでできているため、低コストで、
かつ、資源の有効利用に役立つ。
【0018】請求項7記載の発明によれば、断熱材が発
砲ウレタンまたは硬質ウレタンでできているため、断熱
効果が高く、面状発熱体の発した熱が下方へ逃げるのを
効率良く防ぐことができる。
【0019】請求項8記載の発明によれば、面状発熱体
は、自己の抵抗値が所定温度以上で増大することにより
それ以上の昇温を防止可能な自己温度調節機能を有する
ため、面状発熱体の発熱量が、地表の雪をとかしたり、
凍結を防ぐのに十分な程度に制御されるので、電力消費
量が過大となるのを防ぐことができる。
【0020】請求項9記載の発明によれば、遠赤外線放
射シートが蓄熱材を兼ねているため、面状発熱体への給
電を遮断(オフ)した後に急激に熱が放散するのを防止
できるので、発熱体への給電時間を短縮したり、給電を
断続的に行ったりすることができ、ランニングコストが
低減し経済的である。
【0021】
【実施例】本発明に係る地面の融雪・凍結防止構造の一
実施例を図1に基づいて以下に説明する。図1は、本発
明を適用した道路や駐車場等の広場(以下、道路等とす
る。)の一例の縦断面を示す図であるが、同図に示すよ
うに、この融雪・凍結防止構造は、路盤1上に断熱材2
が敷設され、その断熱材2上に面状発熱体3が敷設さ
れ、さらにその上に遠赤外線放射シート4が敷設され、
最上層に路面材5が敷設されてなる。面状発熱体3は、
図示しない電源コードを介して周知の電力供給システム
に接続されている。
【0022】上記各構成部材について詳述する。
【0023】断熱材2は、例えば、断熱性の高い発砲ウ
レタンまたは硬質ウレタンでできている。或は、断熱材
2として、コンクリート、石膏ボード、ALC板または
セラミック等の板やグラスウールなどのシートを用いる
こともできる。この断熱材2は、面状発熱体3の発する
熱が路盤1を介して下方へ放散してしまうのを防いで、
熱を上方に効率良く伝える機能を備えている。
【0024】面状発熱体3としては一般に流通している
周知のものを用いることができる。好ましくは、所定の
しきい値温度(例えば、55℃)以上で面状発熱体3自
体の抵抗値が増大し、それによって面状発熱体3がそれ
以上熱くならないような自己温度調節機能を有している
とよい。なお、面状発熱体3に自己温度調節機能が備わ
っていないか、或はしきい値温度が高過ぎる場合には、
サーモスタットや温度検出センサーなどを設けて、熱く
なり過ぎた場合に面状発熱体3ヘの給電量を減らす、或
は給電を遮断するように制御してもよい。
【0025】面状発熱体3の一例として、朋の会理化学
研究所製のマレール面状発熱体が挙げられる。このマレ
ール面状発熱体は、グラファイト等の炭素細片とポリマ
ーとからなる主剤をフィルム間に溶解圧延封入し、電極
アルミ均熱板及び保護フィルムでパッケージしたもの
で、厚さが1mm程度であり、防水処理が施されている。
マレール面状発熱体は、抵抗値の増大による自己温度調
節機能を有している。また、マレール面状発熱体は初期
の通電開始時に発熱温度を素早く上昇させ、一旦温度が
上昇してしまうと、消費電力を大幅に減少させ、以後、
放熱ロスに見合った最低の電気流入により一定の温度を
維持するという特性を備えており、電気消費量を節減す
ることができるので経済性にも優れている。本発明の実
施にあたっては、しきい値温度が55℃程度のものを用
いるのが適当である。また、しきい値温度が55℃程度
のマレール面状発熱体では、その温度域での安定消費電
力が約60W/(80m /m ×1000m /m )であ
り、低電力での融雪システムの可動が可能である。
【0026】遠赤外線放射シート4は、面状発熱体3の
発する熱を受けて遠赤外線を放射し、その遠赤外線放射
による電磁波の伝播効果により面状発熱体3の熱エネル
ギーである対流エネルギーや放射エネルギーや伝導エネ
ルギーを放散させることなく路面材5に効率良く伝える
という機能を有している。つまり、遠赤外線放射シート
4から半球状に放射された遠赤外線(電磁波)に路面材
5が反応することによって、熱エネルギーがむらなく路
面材5に供給される。また、遠赤外線放射シート4は、
保温機能を有していて蓄熱材を兼ねている。従って、面
状発熱体3への給電を遮断(オフ)しても、遠赤外線放
射シート4の保温機能により、暫くの間、蓄熱していた
熱が放散されずに保たれるので、面状発熱体3への給電
時間を短縮したり、給電を断続的に行ったりすることが
でき、ランニングコストが低減し経済的である。例え
ば、朝方、気温が凍結防止可能な温度(例えば0℃程
度)まで上がる前に、面状発熱体3への給電を停止する
ことができる。
【0027】以上のような機能を有する遠赤外線放射シ
ート4として、例えば、ビニールハウス等の廃農業用の
ポリ塩化ビニルシートをベースとし、その塩ビを洗浄し
てチップ化し、遠赤外線効果の高い金属酸化物や炭化物
と混合し、攪拌後、加熱して押出成形によりシート状に
形成したものが挙げられる。このように遠赤外線放射シ
ート4は廃農業用のポリ塩化ビニルシートを利用してい
るので、廃棄物の再利用を図ることができ、低コストで
もある。
【0028】路面材5は、アスファルト、コンクリー
ト、モルタルまたは合成樹脂などを母材とし、高熱伝導
性を有しかつ3〜25μmの波長域の遠赤外線を放射可
能な微粒状の高熱伝導遠赤外線放射体を混入して攪拌し
てなるものである。その混入割合は、路面材5の材質に
応じて適宜選択され、路面材5の略3〜20%である。
【0029】高熱伝導遠赤外線放射体は、熱伝導性に優
れ、面状発熱体3の発する熱エネルギーを効率良く伝導
し、さらに面状発熱体3から伝導した熱エネルギーによ
り3〜25μmの波長域の遠赤外線を放射するという機
能を有している。従って、路面材5は、面状発熱体3か
らの熱伝導により、3〜25μmの波長域の遠赤外線を
放射する。それによって、0℃における波長が10.6
μmである氷の分子は、高熱伝導遠赤外線放射体、すな
わち路面材5の放射する遠赤外線のエネルギーを吸収
し、励起して活発に共鳴振動する。その励起状態から元
の状態に戻る時に氷の分子が放出する熱エネルギーによ
り、氷がとける。この遠赤外線放射による効果と、高熱
伝導遠赤外線放射体の高熱伝導性との相乗効果により、
路面材5上の雪や氷を効率良くとかすことができる。
【0030】高熱伝導遠赤外線放射体としては、例え
ば、火力発電所で産業廃棄物として生じるフライアッシ
ュ、又は高熱伝導性を有する粒状カーボンを焼結・粉砕
して得られた微粉粒と高熱伝導性を有する金属粉とを混
合した複合材が挙げられる。或は、高熱伝導遠赤外線放
射体として、フライアッシュと金属酸化物または炭化物
などを混合した粉体を用いて得られるセラミック組成材
や、ウレタンなどの合成樹脂にフライアッシュを混合し
た組成材などを用いることもできる。ここで、金属酸化
物は、2酸化モリブデン、チタン酸アルミニウム、酸化
鉛などである。また、炭化物は、炭化ケイ素、炭化アル
ミニウム、炭化カルシウム、黒色カーボンなどである。
【0031】上述した地面の融雪・凍結防止構造の施工
にあたっては、路盤1上に順次、断熱材2、面状発熱体
3、高熱伝導遠赤外線放射体4を積層し、面状発熱体3
の電源コードを電力供給システムに接続し、工場等であ
らかじめ成型した路面材5(舗石ブロック等)を被せ
る、或はスラリー状の路面材5を流し込んで固化させれ
ばよい。
【0032】本発明者が、上記構造を有する実験用道路
を造り、融雪実験を行ったところ、実験用道路上に降っ
た雪は全てとけてしまい、本発明に係る融雪・凍結防止
構造により十分な融雪効果が得られることが確認され
た。また、その実験用道路を用いて行った凍結防止実験
によれば、寒冷地域での気温が−5℃程度までであれば
路面等の凍結を防止することができることが確認され
た。さらに、深夜の冷寒時が過ぎ、朝方の気温上昇に伴
い、一旦凍結した路面等を解凍させることができること
もわかった。
【0033】上記各実験に基づいて、本発明者が試算し
たところでは、従来の電熱線を用いた融雪方法(凍結防
止方法)と比較して、本発明に係る融雪・凍結防止構造
によれば、電力消費量を30〜40%削減することがで
きる。
【0034】以上詳述したように、上記実施例によれ
ば、十分な融雪効果、凍結防止効果及び解凍効果が得ら
れるとともに、特別な施工技術等も不要であり、さらに
フライアッシュや廃農業用のポリ塩化ビニルシートの使
用による低コスト化、資源の有効利用などの効果も得ら
れる。また電力消費量も少なくて済み、経済的である。
【0035】なお、上記実施例では、断熱材2、面状発
熱体3、遠赤外線放射シート4及び路面材5は別体のも
のであり、現場で順次敷設されるとしたが、断熱材2、
面状発熱体3及び遠赤外線放射シート4を、あらかじめ
工場等で、例えばブロック状やタイル状などのように適
当な形状及び大きさに一体化しておき、それを現場で路
盤1上に設置するようにしてもよい。
【0036】また、路面材5を、上述した高熱伝導遠赤
外線放射体を含有する層と、通常のアスファルト、コン
クリート、モルタル、鉄板やアルミニウム板等の金属
板、レンガ、タイル、砂利、または合成樹脂体などから
なる層とを組み合せてなる積層体としてもよい。
【0037】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、路盤上に
断熱材、面状発熱体、及びその面状発熱体が発する熱エ
ネルギーである対流エネルギーや放射エネルギーや伝導
エネルギーを放散させることなく上方に伝え得る遠赤外
線放射シートが順次敷設され、その上に路面材が敷設さ
れた構造であるため、対流エネルギーや放射エネルギー
や伝導エネルギーが損失されることなく、効率良く路面
材に伝わるとともに、遠赤外線放射シートからも遠赤外
線が発せられるので、その遠赤外線効果と熱伝導によ
り、路面材上の雪や氷がとける。
【0038】請求項2記載の発明によれば、路面材が、
高熱伝導性を有しかつ3〜25μmの波長域の遠赤外線
を放射可能な微粒状の高熱伝導遠赤外線放射体を含んで
いるため、面状発熱体の発する熱の伝導により路面材か
ら遠赤外線(波長域:3〜25μm)が放射され、それ
によって氷の分子(0℃における波長:10.6μm)
が共鳴振動して活性化し(励起状態)、その励起状態か
ら基底状態に戻る際に雪や氷の分子から放出される熱エ
ネルギーにより雪や氷がとける。
【0039】請求項3記載の発明によれば、路面材の母
材が、アスファルト、コンクリート、モルタルまたは合
成樹脂であるため、特殊な材料を必要とせず、また、道
路等の施工にあたっても特殊な技術等を要せず、通常の
道路等と同じように施工することができる。
【0040】請求項4乃至6記載の発明によれば、高熱
伝導遠赤外線放射体は、火力発電所で廃棄物として生じ
るフライアッシュなどでできているため、低コストで、
かつ、資源の有効利用に役立つ。
【0041】請求項7記載の発明によれば、断熱材が発
砲ウレタンまたは硬質ウレタンでできているため、断熱
効果が高く、面状発熱体の発した熱が下方へ逃げるのを
効率良く防ぐことができる。
【0042】請求項8記載の発明によれば、面状発熱体
は、自己の抵抗値が所定温度以上で増大することにより
それ以上の昇温を防止可能な自己温度調節機能を有する
ため、面状発熱体の発熱量が、地表の雪をとかしたり、
凍結を防ぐのに十分な程度に制御されるので、電力消費
量が過大となるのを防ぐことができる。
【0043】請求項9記載の発明によれば、遠赤外線放
射シートが蓄熱材を兼ねているため、面状発熱体への給
電を遮断(オフ)した後に急激に熱が放散するのを防止
できるので、発熱体への給電時間を短縮したり、給電を
断続的に行ったりすることができ、ランニングコストが
低減し経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地面の融雪・凍結防止構造を適用
した道路等の一例の縦断面図である。
【符号の説明】
1 路盤 2 断熱材 3 面状発熱体 4 遠赤外線放射シート 5 路面材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路盤上に断熱材が敷設され、該断熱材上
    に面状発熱体が敷設され、さらに該面状発熱体上に、そ
    の面状発熱体が発する熱エネルギーである対流エネルギ
    ーや放射エネルギーや伝導エネルギーを放散させること
    なく上方に伝え得る遠赤外線放射シートが敷設され、該
    遠赤外線放射シート上に路面材が敷設され、前記面状発
    熱体に電力が供給されるようになっていることを特徴と
    する地面の融雪・凍結防止構造。
  2. 【請求項2】 前記路面材には、高熱伝導性を有しかつ
    3〜25μmの波長域の遠赤外線を放射可能な微粒状の
    高熱伝導遠赤外線放射体を母材に混入させてなる層が少
    なくとも1層設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の地面の融雪・凍結防止構造。
  3. 【請求項3】 前記母材は、アスファルト、コンクリー
    ト、モルタルまたは合成樹脂であることを特徴とする請
    求項2記載の地面の融雪・凍結防止構造。
  4. 【請求項4】 前記高熱伝導遠赤外線放射体は、高熱伝
    導性を有する粒状カーボンを焼結・粉砕して得られた微
    粉粒と高熱伝導性を有する金属粉とを混合した複合材で
    できていることを特徴とする請求項2記載の地面の融雪
    ・凍結防止構造。
  5. 【請求項5】 前記高熱伝導遠赤外線放射体は、火力発
    電所で廃棄物として生じるフライアッシュでできている
    ことを特徴とする請求項2記載の地面の融雪・凍結防止
    構造。
  6. 【請求項6】 前記路面材に対する前記高熱伝導遠赤外
    線放射体の混入割合は略3〜20%であることを特徴と
    する請求項2記載の地面の融雪・凍結防止構造。
  7. 【請求項7】 前記断熱材は発砲ウレタンまたは硬質ウ
    レタンでできていることを特徴とする請求項1記載の地
    面の融雪・凍結防止構造。
  8. 【請求項8】 前記面状発熱体は、自己の抵抗値が所定
    温度以上で増大することによりそれ以上の昇温を防止可
    能な自己温度調節機能を有することを特徴とする請求項
    1記載の地面の融雪・凍結防止構造。
  9. 【請求項9】 前記遠赤外線放射シートは蓄熱材を兼ね
    ていることを特徴とする請求項1記載の地面の融雪・凍
    結防止構造。
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