JP2932171B2 - 蓄熱式発熱装置および加熱装置 - Google Patents

蓄熱式発熱装置および加熱装置

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JP2932171B2
JP2932171B2 JP9036691A JP3669197A JP2932171B2 JP 2932171 B2 JP2932171 B2 JP 2932171B2 JP 9036691 A JP9036691 A JP 9036691A JP 3669197 A JP3669197 A JP 3669197A JP 2932171 B2 JP2932171 B2 JP 2932171B2
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    • E04BUILDING
    • E04DROOF COVERINGS; SKY-LIGHTS; GUTTERS; ROOF-WORKING TOOLS
    • E04D13/00Special arrangements or devices in connection with roof coverings; Protection against birds; Roof drainage ; Sky-lights
    • E04D13/10Snow traps ; Removing snow from roofs; Snow melters
    • E04D13/103De-icing devices or snow melters

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  • Structural Engineering (AREA)
  • Cleaning Of Streets, Tracks, Or Beaches (AREA)
  • Road Paving Structures (AREA)
  • Central Heating Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路、駐車場若し
くは屋根等の融雪・凍結防止、建物施設の暖房、農業分
野における温室加温、及び漁業分野における養殖加温等
に用いられる蓄熱式発熱装置および加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、融雪や暖房等のための加熱装置において、蓄熱剤と
して、温度変化により固−液間で相変化し、この相変化
に伴なう潜熱を吸収することにより蓄熱を行なう潜熱吸
収タイプの蓄熱剤を使用することがある。かかる潜熱吸
収タイプの蓄熱剤においては、短時間の内に潜熱を吸収
させることが、その有効な利用を図る上で特に重要であ
る。
【0003】しかしながら、従来の融雪や暖房等のため
の一般的な加熱装置は、面状電気ヒータ上に蓄熱剤を封
入した容器(例えばパイプ)を置いたり、あるいは蓄熱
剤を封入した平板状容器の表面に凹部を設けてこの凹部
内に電熱線等の発熱体を配したりして、これら発熱体に
通電することにより蓄熱剤に熱を吸収させるというもの
であった。
【0004】そのため、発熱体から発生するジュール熱
は、周辺への放熱(温度とエネルギー量の低下)および
容器自体の熱抵抗を経た後に、蓄熱剤へ吸収されること
になり、よって、蓄熱剤のエネルギー吸収率が著しく低
く、効果的な潜熱吸収が難しいという問題がある。ま
た、蓄熱剤のエネルギー吸収効率が低いため、融点の低
い蓄熱剤しか利用できず、蓄熱剤の量(蓄熱容量)も多
くできないという問題がある。
【0005】そこで、本発明は、発熱体から生じるエネ
ルギーの効果的な利用と蓄熱剤のエネルギー吸収の高効
率化を図ることにより、迅速な潜熱吸収、融点の高い蓄
熱剤の使用および高蓄熱容量を可能とした蓄熱式発熱装
置を提供することを目的とする。
【0006】一方、従来の融雪や暖房等のための加熱装
置においては、発熱体から発する熱が一番近い経路を通
って表面に到達するため、発熱体の直上のみが加熱され
てしまい、被加熱物に対しその全域にわたって均一な加
熱効果を得にくい。
【0007】また、従来より、かかる加熱装置において
は、発熱体としてPTC特性、即ち自己温度制御機能を
有する電気ヒータも使用されている。このPTC特性を
有する発熱体は、通電による自己温度上昇に反応して電
流抵抗値が増大し電流値が低下するものであり、外部か
らのコントロールなしで一定温度を保持できるという制
御性、安全性及び経済性に優れるという特徴を有する。
しかし、上記従来の構造では、かかるPTC特性を有効
に利用することが困難であった。すなわち、通電により
発熱体近傍が局部的に温度上昇して該発熱体の電流値が
低下してしまい、周囲を迅速かつ均一に加熱することが
困難であった。
【0008】そこで、本発明は、被加熱物に対しその全
域にわたって均一な加熱効果を得やすく、かつPTC特
性を有する発熱体を有効に利用することができる加熱装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の蓄熱
式発熱装置は、固−液間で相変化して潜熱を吸収する蓄
熱剤が封入された容器内に、該蓄熱剤と接触状態に発熱
体が挿入され、この発熱体に、熱を前記容器内に拡散す
る放熱板が装着され、前記蓄熱剤が、遠赤外線波長を吸
収する電気的双極子分子構造を有する蓄熱剤であり、前
記放熱板の表面に遠赤外線放射層を形成せしめたもので
ある。
【0010】この発熱装置であると、潜熱吸収タイプの
蓄熱剤を封入した容器内に、放熱板を装着した発熱体を
蓄熱剤と接触するように挿入しているので、蓄熱剤は、
発熱体から直接的に及び放熱板を介して間接的に伝熱吸
収することができる。そのため、発熱体から生じるエネ
ルギーの効果的な利用と、蓄熱剤のエネルギー吸収の高
効率化が図れるので、迅速かつ平均的な潜熱吸収が可能
となり、よって融解温度の高い蓄熱剤の使用と蓄熱容量
の増大が可能となる。
【0011】また、かかる構成により、発熱体として自
己温度制御機能を有する電気ヒータを用いた場合におけ
る、蓄熱剤と発熱体との接触面で生じる局部過熱現象に
よる電流低下を防止して、PTC特性の有効な利用が可
能となる。
【0012】さらに、特異な蓄熱剤と遠赤外線放射層と
の組合せにより、発熱体から生じるエネルギーは、放熱
板表面の遠赤外線放射層から遠赤外線波長(電磁波)と
して放射され、この遠赤外線波長を蓄熱剤の分子が直接
吸収して振動励起する。その結果、容器内の蓄熱剤は、
発熱体及び放熱板からの直接間接的な熱伝導と、遠赤外
線放射層からの遠赤外線放射との、2つのエネルギー供
給を受けて、容器内の全域において均一かつ迅速に融解
温度まで温度が上昇し、潜熱を吸収する。
【0013】上記蓄熱式発熱装置においては、蓄熱剤
に、放熱板表面に形成された遠赤外線放射層から放射さ
れる遠赤外線波長を吸収波長域とする遠赤外線放射剤が
配合されていることが好ましい。この蓄熱剤に配合され
た遠赤外線放射剤は、放熱板表面からの遠赤外線放射と
伝熱の2つのエネルギー供給を受けて励起され、蓄熱剤
の分子振動を促進してその温度上昇を促進する。
【0014】上記蓄熱式発熱装置においては、容器内に
融解温度の異なる2種以上の蓄熱剤を封入することが好
ましい。容器内に封入された蓄熱剤は、発熱体及び放熱
板からエネルギー供給を受けて、先ず融解温度の低い蓄
熱剤が液体化する。その結果、容器内の蓄熱剤全体に流
動化現象が生じて撹拌され、これによって融解温度の高
い蓄熱剤が、過熱化された融解温度の低い蓄熱剤、及び
放熱板等からエネルギーを吸収して短時間で融解温度に
到達する。
【0015】本発明の請求項4の蓄熱式発熱装置は、固
−液間で相変化して潜熱を吸収する蓄熱剤が封入された
容器内に、該蓄熱剤と接触状態に発熱体が挿入され、こ
の発熱体に、熱を前記容器内に拡散する放熱板が装着さ
れ、この放熱板の外周に、遠赤外線放射層で被覆された
金属放熱線を巻回したものである。
【0016】この場合にも、蓄熱剤が、発熱体から直接
的に及び放熱板を介して間接的に伝熱吸収することがで
きるので、発熱体から生じるエネルギーの効果的な利用
と、蓄熱剤のエネルギー吸収の高効率化が図れる。更
に、この場合、金属放熱線により、容器内の蓄熱剤の温
度上昇と潜熱吸収が一段と促進されるとともに、容器表
面の温度上昇が顕著に速まる。
【0017】本発明の請求項5の蓄熱式発熱装置は、固
−液間で相変化して潜熱を吸収する蓄熱剤が封入された
容器内に、該蓄熱剤と接触状態に発熱体が挿入され、こ
の発熱体に、熱を前記容器内に拡散する放熱板が装着さ
れ、前記容器の表面に、遠赤外線放射剤を含有するセラ
ミックコーティング層を形成せしめたものである。
【0018】この場合にも、蓄熱剤が、発熱体から直接
的に及び放熱板を介して間接的に伝熱吸収することがで
きるので、発熱体から生じるエネルギーの効果的な利用
と、蓄熱剤のエネルギー吸収の高効率化が図れる。更
に、この場合、容器が樹脂製であって該発熱装置を道路
の融雪に用いる場合に特に有効である。
【0019】本発明の請求項6の加熱装置は、上面に凹
部を有する断熱材と、前記凹部に配設される発熱体と、
前記断熱材の上面に設けられ前記断熱材と前記発熱体と
の間に介在して前記発熱体の発する熱を拡散する熱拡散
板とを備えた加熱装置であって、前記断熱材が基盤上に
配され、前記発熱体の上から前記断熱材を覆うように遠
赤外線放射層が配され、この遠赤外線放射層が熱融着性
を有し、この熱融着性により前記断熱材及び前記発熱体
が一体化されて前記基盤上に固着されたものである。
【0020】この加熱装置では、発熱体から生じるエネ
ルギーは、断熱材により下方へ逃げることなく、かつ熱
拡散板により横方向に迅速に広げられる。そのため、発
熱体近傍における局部的な温度上昇を防止して、上方の
みならず横方向への迅速なエネルギーの拡散が可能とな
る。そのため、被加熱物に対しその全域にわたって均一
な加熱効果を得やすい。また、上記のように発熱体近傍
における局部的な温度上昇を防止することができるの
で、特に、発熱体としてPTC特性を有するものを用い
た場合に、発熱体の自己温度上昇による電流値低下を防
いで、周囲を迅速かつ均一に加熱することができる。ま
た、断熱材の有効な利用が可能となる。
【0021】更に、断熱材を覆うように配された遠赤外
線放射層が、断熱材上面の熱拡散板及び発熱体から供給
されるエネルギーを受けて、遠赤外線を上方に広範囲に
わたり再放射するので、被加熱物全域への加熱効果をよ
り高めることができる。
【0022】しかも、この遠赤外線放射層の熱融着性に
より断熱材と発熱体が一体化されて基盤上に固着されて
いるので、特に、本加熱装置を路内や床層に埋設して用
いる場合に、その強度低下を防止することができる。
【0023】本発明の請求項7の加熱装置は、上面に凹
部を有する断熱材と、前記凹部に配設される発熱体と、
前記断熱材の上面に設けられ前記断熱材と前記発熱体と
の間に介在して前記発熱体の発する熱を拡散する熱拡散
板とを備えた加熱装置であって、前記発熱体の上から前
記断熱材を覆うように遠赤外線放射層が配され、この遠
赤外線放射層上に表面層が形成され、この表面層に前記
遠赤外線放射層から放射される遠赤外線波長を吸収帯と
する遠赤外線放射剤を配合したことものである。
【0024】この場合にも、断熱材の上面に設けられた
熱拡散板により、発熱体からのエネルギーが横方向に迅
速に広げられるので、被加熱物に対しその全域にわたっ
て均一な加熱効果を得やすいとともに、断熱材を覆うよ
うに配された遠赤外線放射層により、その効果をより高
めることができる。しかも、この場合、表面層に遠赤外
線放射層から放射される遠赤外線波長を吸収帯とする遠
赤外線放射剤を配合することにより、遠赤外線波長の減
衰を最小限に止めて、遠赤外線波長を表面層表面の被加
熱物に効率良く再放射、吸収させることができる。
【0025】
【発明の実施の態様】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0026】図1〜3は、本発明の第1の実施形態に係
る蓄熱式発熱装置(1)を示しており、図において、
(2)は蓄熱容器、(3)は蓄熱剤、(4)は発熱体、
(5)は放熱板、(6)は放熱金属線をそれぞれ示して
いる。
【0027】蓄熱容器(2)は、円筒形状をなす金属製
又は合成樹脂製のパイプであり、その内部には蓄熱剤
(3)が封入されている。
【0028】蓄熱剤(3)は、その温度変化によって固
−液間で相変化し、この相変化に伴い潜熱の吸収放出を
する蓄熱剤である。ここでは、蓄熱剤(3)として、一
般の蓄熱剤と異なり、遠赤外線波長を吸収できる電気的
双極子の分子構造を有する蓄熱剤が使用されている。こ
のような遠赤外線波長を吸収する電気的双極子の分子構
造を有する蓄熱剤としては、ポリエチレングリコール等
のポリオキシアルキレンが好適である。
【0029】この蓄熱剤(3)には、遠赤外線放射剤が
含有されている。遠赤外線放射剤としては、例えば二酸
化珪素(SiO)、アルミナ(Al)等を主成
分とする石英系火山岩、雲母、ゼオライト等があり、そ
れらの微粉末を精製配合して使用することが望ましい。
【0030】この蓄熱剤(3)が封入された蓄熱容器
(2)内には、放熱板(5)を装着した発熱体(4)
が、蓄熱剤(3)と接触状態に挿入されている。発熱体
(4)は、蓄熱容器(2)の全長にわたってその略中心
線上に配されており、蓄熱容器(2)の一側面に取着さ
れたシール体(7)を介して蓄熱容器(2)から電源供
給用の配線(8)が引出されている。
【0031】発熱体(4)は、PTC特性を有する自己
温度制御機能のテープ状電気ヒータ(幅10〜20mm
程度)である。この発熱体(4)は、通電による自己温
度上昇に反応して電気抵抗値が増大し電流値が低下す
る。更に温度が上昇し所定温度(例えば80℃)に達す
ると電流値は一段と減少し、放熱とバランスしながら、
外部からのコントロールなしで一定温度を保持できると
いう制御性、安全性、経済性等に優れた特徴を持ってい
る。この発熱体(4)は、カーボンと有機高分子樹脂と
を混合圧延し、この有機熱半導体に並列回路の電極を設
け、合成樹脂で絶縁被覆等してなり、そのテープ状のど
の長さで切断しても電極間の抵抗値は変らない。
【0032】発熱体(4)に装着された放熱板(5)
は、発熱体(4)の発する熱を蓄熱容器(2)内に拡散
するためのものである。この放熱板(5)は、熱伝導性
の良い金属板よりなり、図2,3に示すように、蓄熱容
器(2)の中心に配された発熱体(4)から放射状に展
開されている。また、放熱板(5)の外縁部には、蓄熱
剤(3)の流動効果を高めるために、複数の凹部(9,
9…)が所定間隔で形成されている。放熱板(5)の両
表面には、遠赤外線放射層が形成されている。この遠赤
外線放射層は、上述した遠赤外線放射剤を含有する塗料
を塗布することにより形成することができる。なお、放
熱板(5)は、金属箔のような薄いものではなく、熱伝
導を十分に効果たらしめ、更に必要とする遠赤外線波長
を安定的に得られるための断面積、熱伝導率、放熱(放
射)面積を有するものであることが好ましい。
【0033】放熱板(5)の外周には、遠赤外線放射層
を薄膜塗装した銅線、アルミ線等の放熱金属線(6)が
巻回されている。すなわち、放熱金属線(6)は、放射
状に延びる放熱板(5)に接してその外周に螺旋状に巻
回されている。放熱金属線(6)を被覆する遠赤外線放
射層は、上記の遠赤外線放射剤を含有する塗料により形
成することができる。この放熱金属線(6)は、放熱板
(5)外縁部の凹部(9,9…)に係止させて巻回され
ることが好ましい。
【0034】蓄熱容器(2)の表面には、遠赤外線放射
剤を含有する約10μm程度のセラミックコーティング
層が形成されている。このセラミックコーティング層
は、本蓄熱式発熱装置(1)をアスファルト道路等の融
雪装置において用いる場合に、そのアスファルト施工時
における外部からの熱衝撃を和らげるための熱緩衝層し
て作用するとともに、蓄熱容器(2)内部の蓄熱エネル
ギーを遠赤外線波長に変換して外部へ放射する作用を有
する。ここでいう熱緩衝は、通常の断熱(空気)という
概念ではなく、外部から入射するエネルギーを一旦吸収
して外部へ再放射し、熱の侵入を防止するという新しい
観点からの熱緩衝効果を得ようとするものである。従っ
て、セラミックコーティング剤はその目的に合致した再
放射率を有した遠赤外線放射剤が配合されていなければ
ならないし、また、セラミックコーティング剤自身がア
スファルト施工時の温度に耐えられる成分配合でなけれ
ばならない。そこで、このようなセラミックコーティン
グ剤としては、水性ラテックス樹脂をベースとするコー
ティング剤に、上記遠赤外線放射剤を含有させたものを
用いることが好適である。
【0035】以上よりなる蓄熱式発熱装置(1)におい
ては、作動信号により発熱体(4)に電気が供給されて
発熱を開始する。この発熱体(4)の発したジュール熱
は、蓄熱剤(3)に対して直接又は間接的に供給され
る。すなわち、発熱体(4)近傍の蓄熱剤(3)は発熱
体(4)の発する熱を吸収し、一方、発熱体(4)から
離れた蓄熱容器(2)の内壁近傍の蓄熱剤(3)は、放
熱板(5)や放熱金属線(6)の熱を吸収する。更に蓄
熱剤(3)は、放熱板(5)の両面に形成された遠赤外
線放射層と、放熱金属線(6)表面の遠赤外線放射層及
び蓄熱剤(3)に配合された遠赤外線放射剤等から放射
される10μmを最大領域とする遠赤外線波長を直接吸
収して蓄熱剤分子が励起状態となる。この遠赤外線放射
と伝熱の2つの異なったエネルギー伝導を蓄熱剤(3)
に与えることによって、蓄熱剤(3)は、急速に融解温
度に達し、潜熱吸収を短時間で完了して液化する。セン
サーがこの液化を感知すると、作動信号がOFFにな
り、液化した蓄熱剤(3)は、吸収した潜熱の放出によ
り固相に戻る。
【0036】このように、この蓄熱式発熱装置(1)で
あると、遠赤外線放射と伝熱の2つのエネルギー伝導
を、蓄熱容器(2)の全域にわたって蓄熱剤(3)に与
えることができるので、蓄熱剤(3)の潜熱吸収を迅速
かつ均等に完了させることができる。そのため、暖房や
融雪を始めるまでの時間を短くすることができる。ま
た、蓄熱剤(3)として融解温度の高いものを用いるこ
とができ、これにより暖房・融雪効果を高めることがで
きる。さらに、蓄熱剤(3)の量を多くして、暖房・融
雪効果を長時間持続させることができる。
【0037】上記蓄熱式発熱装置(1)において、蓄熱
剤(3)は、融雪用として用いる場合、その融解温度が
18〜55℃であることが好ましく、一方、床暖房等の
暖房加熱用に用いる場合、その融解温度が35〜61℃
であることが好ましい。
【0038】ここで、蓄熱剤(3)は、融解温度の異な
る2種以上の蓄熱剤を配合したものを用いることが好ま
しい。この場合、蓄熱容器(2)内に封入された蓄熱剤
(3)は、遠赤外線放射と伝熱の2つのエネルギー供給
を受けて、先ず融解温度の低い蓄熱剤がエネルギーを吸
収し液体化する。同時に配合された遠赤外線放射剤も励
起する。その結果、蓄熱容器(2)内の蓄熱剤(3)全
体に流動化現象が生じて撹拌され、これによって融解温
度の高い蓄熱剤は、過熱化された融解温度の低い蓄熱
剤、遠赤外線放射剤、及び放熱板(5)等から万遍なく
放射、伝熱を受けて分子振動を起して短時間で潜熱を吸
収し、融解温度に到達する。
【0039】なお、厳寒地域や山間地域のように、蓄熱
剤(3)が融解温度に達するのに多くの時間を要するお
それがある場合は、素早く融解温度に達するように、融
解温度の低い蓄熱剤の配合量を多めにすることが好まし
い。また、融解温度の高い蓄熱剤の融点を1ランク下げ
ることが好ましい。
【0040】上記においては、蓄熱容器(2)として、
円筒形状をなす樹脂製又は金属製のパイプを用いたが、
蓄熱容器(2)は、パイプに限定されることなく、必要
目的に応じて平板状の容器を用いてもよい。
【0041】なお、一般に、融雪用としてアスファルト
に埋設される樹脂製パイプとしては、その施工時のアス
ファルト路材温度(約150℃以上)に耐えられるよう
に、耐熱性が良い高密度架橋ポリエチレン管を用いてそ
の表面に約15μm程度のアルミ箔等の金属箔を巻き付
けて使用している。その際、金属箔をパイプに接着する
ことが困難であるため、金属箔を単にパイプに巻き付け
て耐熱テープで止めただけの構造を採用している。しか
しながら、かかる構造では、金属箔が現場作業において
簡単に剥離し、またパイプ曲げ作業においては曲げ部分
の金属箔が浮き上り、パイプを保護する熱緩衝層として
の作用を十分に得られないという問題がある。そこで、
本実施形態では、蓄熱容器(2)の表面にセラミックコ
ーティング層を形成している。この構造は、蓄熱容器
(2)として架橋ポリエチレン管等の樹脂製容器を用い
てアスファルト道路の融雪に適用する場合に特に有利で
ある。本実施形態においては、このセラミックコーティ
ング層が外部からの熱緩衝層として作用するとともに、
蓄熱剤(3)が蓄熱容器(2)の管壁を通過する熱を吸
収するという相乗効果によって、蓄熱容器(2)に対す
るアスファルト施工時の熱衝撃を和らげ、許容耐熱温度
以上の高温雰囲気での使用を可能としている。
【0042】上記において、発熱体(4)は、PTC特
性のテープ状ヒータに限定されることはなく、PTC特
性の面状ヒータ、PTC特性のない面状ヒータ或いは発
熱線を用いても良い。また、温水やヒートパイプ等の熱
源の利用も可能である。
【0043】この蓄熱式発熱装置(1)は、融雪や屋内
の床暖房に限定されるものではない。例えば、空調用の
蓄熱式発熱装置として効果的な使用ができる。本来、潜
熱吸収により固−液間で相変化する蓄熱剤は、水や不凍
液等で蓄熱する顕熱貯蔵の蓄熱剤よりも単位体積当りの
エネルギー蓄熱量、使用温度域の安定性、その他で格段
の有利さがあるが、氷蓄熱と異なり、潜熱を吸収させる
初期においては固相であるため流動性がない。そのた
め、簡便に効率よくエネルギーを与えて潜熱を吸収させ
るための適切な技術開発が求められていた。上記蓄熱式
発熱装置(1)は、蓄熱容器(2)に、2種以上の蓄熱
剤と遠赤外線放射剤とを配合してなる蓄熱剤(3)を封
入し、この蓄熱容器(2)内に、遠赤外線放射層を有す
る放熱板(5)を装着した発熱体(4)を蓄熱剤(3)
と直接接触するように挿入した非常に簡便な構造であり
ながら、遠赤外線放射と伝熱の相乗効果によって急速な
蓄熱剤(3)の液化(潜熱吸収)が得られる。この蓄熱
式発熱装置(1)は、窓際や壁側への室内設置型(小容
量型蓄熱式発熱装置)、或いはビル・工場の地下室や屋
上等に設置する大容量蓄熱式発熱装置として使用でき
る。いずれにしても、この蓄熱式発熱装置(1)の利用
によって、素早いエネルギー吸収と無駄のない暖房、受
電容量を50%にするON−OFF運転、業務用夜間蓄
熱契約による75%割引の電力使用等の大きなメリット
を得ることができる。
【0044】図4は、上記の蓄熱式発熱装置(1)にお
いて、放熱板(5)の配置構成を変更した例を示してい
る。
【0045】この例においては、断面略V字型をなす放
熱板(5)の底部に発熱体(4)を挾持した状態で、発
熱体(4)が蓄熱容器(2)の底部寄りに挿入されてい
る。この例においても放熱板(5)の表面には遠赤外線
放射層が形成されており、また、放熱板(5)の外縁部
には複数の凹部(9,9…)が所定間隔で形成されてい
る。さらに、放熱板(5)の外周には、遠赤外線放射層
を薄膜塗装した放熱金属線(6)が複数の凹部(9,9
…)に係止されるように巻回されている。
【0046】図5〜9は、本発明の第2の実施形態に係
る加熱装置(10)を示しており、図において、(12)は
断熱材、(14)は熱拡散板、(16)は発熱体、(18)は
路内強化シート、(20)は表面層、(22)は基盤をそれ
ぞれ示している。この実施形態の加熱装置(10)は道路
の融雪装置として用いられるものである。
【0047】断熱材(12)は、長方形状をなす板状部材
であって、その上面のほぼ中央には長手方向に延びる凹
状の溝(13)が形成されている。この断熱材(12)は、
高耐圧断熱材であって、ここでは下層をなす平板状の断
熱材(12a)と、溝(13)を形成するための上層の断熱
材(12b)とにより一体的に構成されている。上層の断
熱材(12b)は、断熱材(12)の長手方向において2つ
に分離した状態に配されており、これにより、図8,9
に示すように、断熱材(12)の長手方向の両端部と中央
部の3箇所に、断熱材(12)の短辺方向に延びる窪み部
(24,24,24)が形成されている。この窪み部(24)は、
表面層(20)が入り込むことによって、表面層(20)の
水平方向へのずれを防止する楔として作用する。なお、
道路構造の強度を維持するため、断熱材(12)は、耐圧
強度が15〜90kg/cm、比重が1.0〜1.5
g/cmであることが好ましい。
【0048】熱拡散板(14)は、断熱材(12)の上面、
詳細には上層の断熱材(12b)の上面をほぼその全域に
わたって覆うように配されており、両者は一体化されて
熱拡散断熱ボードとして構成されている。熱拡散板(1
4)は、銅、アルミ等よりなる金属板であり、発熱体(1
6)の発するエネルギーを断熱材(12)の上面に沿って
周囲に十分に拡散するための適度な熱伝導率と厚みを有
する。この熱拡散板(14)の上面には、上記遠赤外線放
射剤を含有する塗料を塗布してなる遠赤外線放射層が形
成されている。この遠赤外線放射層は、発熱体(16)か
ら供給されるエネルギーにより加熱されて、遠赤外線波
長を上方に広範囲にわたり放射する。
【0049】発熱体(16)は、断熱材(12)の長手方向
に沿って延びる円筒形状をなし、断熱材(12)の溝(1
3)に配設されている。この実施形態では、上述した図
4の蓄熱式発熱装置(1)を発熱体(16)として用いて
いる。
【0050】図6に示すように、発熱体(16)は、その
底部が溝(13)内に配され、残り部分が断熱材(12)の
上面から上方に突出するように配されている。溝(13)
内に配された発熱体(16)の底部は、断熱材(12)上に
配された熱拡散板(14)と接触している。これにより、
発熱体(16)の底部側の熱を横方向に拡散させて、発熱
体(16)の発するエネルギーの有効利用が図れる。ま
た、熱拡散板(14)は、溝(13)の両側部において、発
熱体(16)に沿って上方に延設されて折返されてなるに
突出した延設部(14a,14a)を有して形成されてい
る。これにより、発熱体(16)に対する熱拡散板(14)
の接触面積を高めて、横方向への熱拡散効果を高めるこ
とができる。また、断熱材(12)の厚みを減らして装置
の軽量化を図ることができるので、作業性及びコストに
優れる。このような延設部(14a)を設ける場合、熱拡
散板(14)が発熱体(16)表面の40%以上と接触する
ように設計することが好ましい。
【0051】発熱体(16)は、断熱材(12)の窪み部
(24)において、固定バンド(26)を介してコンクリー
ト釘等の締結部材(27)により、断熱材(12)及び熱拡
散板(14)に対して密着固定されている。この締結部材
(27)は断熱材(12)を貫通して基盤(22)に打込まれ
ており、これにより本加熱装置(10)は基盤(22)に対
して固定されている。ここで、基盤(22)とは、通常フ
ィラーを配合してなる基層のことをいう。
【0052】路内強化シート(18)は、嵩高な不織布に
上記遠赤外線放射剤を配合したアスファルトを含浸させ
てなり、遠赤外線放射機能、引張強度、及び所定温度以
上で融着性を示す熱融着性を有するものである。この路
内強化シート(18)は、図7,8に示すように、発熱体
(16)の上から、断熱材(12)上に配された熱拡散板
(14)の上面を全体的に覆うように配されている。さら
に、その両側部が基盤(22)上にまで延在している。こ
の路内強化シート(18)は、アスファルトよりなる表面
層(20)の施工時に、そのアスファルトの施工温度によ
り融着性が高まり、断熱材(12)と発熱体(16)とを一
体的に基盤(22)上に固着させる。また、この融着性に
より表面層(20)とも一体的に融着される。
【0053】表面層(20)は、下から保護層(20a)、
中間層(20b)、表層(20c)の3層よりなるアスファ
ルトの層である。この表面層(20)には、発熱体(1
6)、熱拡散板(14)及び路内強化シート(18)から放
射される遠赤外線波長を吸収帯とする遠赤外線放射剤が
配合されている。このような遠赤外線放射剤としては、
石英系火山岩、満洲タルク、フライアッシュ等がある。
【0054】この加熱装置(10)においては、発熱体
(16)である蓄熱式発熱装置(1)で発生したエネルギ
ーは、蓄熱容器(2)の遠赤外線放射層から路内強化シ
ート(18)及び熱拡散板(14)に対して、放射及び接触
伝熱で伝導する。熱拡散板(14)が吸収したエネルギー
は、横方向に広く展開されている熱拡散板(14)の遠赤
外線放射層から表面層(20)に広く放射及び接触伝熱さ
れる。この熱拡散板(14)の遠赤外線放射層から放射さ
れる波長は、10μmを最大域とする遠赤外線(電磁
波)に変換放射されており、路内強化シート(18)及び
表面層(20)内の遠赤外線放射剤へと再放射、吸収を繰
り返しながら伝播し、表層(20c)から雪氷に放射され
る。
【0055】雪氷はこの10μmの遠赤外線波長を効率
よく吸収し急速に融解する。勿論、熱伝導による路面温
度上昇による融雪効果もこれに加味される。すなわち、
本加熱装置(10)は、遠赤外線放射による輻射伝導を主
体とし、熱伝導を従として構成されている。
【0056】上記加熱装置(10)であると、蓄熱容器
(2)の発したエネルギーを、下方断熱及び熱拡散効果
により、上方及び横方向に迅速に広げることができる。
同時に、熱拡散板(14)上の遠赤外線放射層が、蓄熱容
器(2)から供給されるエネルギーにより安定的な温度
を保持して、10μmを最大領域とする遠赤外線波長を
路面下の広範囲にわたり安定放射することができる。そ
のため、従来の一般的な融雪装置より素早い温度上昇
と、1.5倍以上の融雪エリアの拡大が可能となり、蓄
熱式発熱装置(1)の屋外での利用を一層効果的なもの
にすることができる。
【0057】ここで、この加熱装置(10)を道路の融雪
装置として用いた実験例を示す。
【0058】この実験例では、アスファルト舗装道路を
想定して、幅310mm、長さ900mm、厚み140
mmのアスファルト躯体として試験体Aを作成した。図
11に示すように、このアスファルト躯体中に、2個の
加熱装置(10)を並べて埋設した。ここで、2本の発熱
体(16)の間隔は150mmとし、路面から発熱体(1
6)上面との距離を60mmとした。なお、アスファル
ト躯体は、その底面を厚さ100mm、側面を厚さ75
mmの断熱材(熱伝導率0.027kcal/mh℃)
で断熱した。また、アスファルト躯体の側面と断熱材と
の間には、樹脂発泡体を注入して封止した。
【0059】試験体Aの具体的構成は以下のとおりであ
る。 ・断熱材(12):ポリエステル、塩化ビニール、炭酸カ
ルシウム等を含有する産業廃棄物残渣を圧縮成形してな
る耐圧強度26kg/cmの高耐圧断熱ボード(厚み
20mm) ・熱拡散板(14):遠赤外線放射剤(石英系火山岩)を
含有する水性ラテックス樹脂系塗料を薄膜塗装した銅板
(厚み0.5mm) ・発熱体(16):図4に示す蓄熱式発熱装置(1) ・蓄熱容器(2):外径27mm、長さ800mmの高
密度架橋ポリエチレン管(三菱産資株式会社製:商品名
ユカロンエクセルパイプ)に、遠赤外線放射剤(石英系
火山岩)を配合したセラミックコーティング剤(スパン
ワールド社製:商品名テンプコート)を約10μm厚み
に塗装したもの ・蓄熱剤(3):融解温度約23℃のポリエチレングリ
コール(ア)と融解温度約42℃のポリエチレングリコ
ール(イ)とを混合(混合比ア/イ=40/60)した
ものに上記遠赤外線放射剤3%配合したもの ・発熱体(4):幅12mm、厚み6mm、長さ610
mmで、使用電圧200V、消費電力85W/mのPT
C特性を有するレイケム社製テープ状ヒータ ・放熱板(5):遠赤外線放射剤(石英系火山岩)を含
有する塗料を薄膜塗装した厚み0.3mmの銅板 ・放熱金属線(6):遠赤外線放射剤(石英系火山岩)
を含有する塗料を薄膜塗装した鋼線(直径0.8mm) ・路内強化シート(18):アスファルト/遠赤外線放射
剤=100重量部/25重量部を含浸したポリエステル
系不織布(厚み1mm) ・表面層(20):二酸化珪素を主成分とした遠赤外線放
射剤を路材重量比で約7%配合したもの。
【0060】比較例として、試験体B及び試験体Cを、
試験体Aと同様のアスファルト躯体として形成した。
【0061】試験体Bは、試験体Aと同じ高密度ポリエ
チレン管を用い、その表面に厚さ15μmのアルミ箔で
耐熱保護した蓄熱容器中に、融解温度41℃のポリエチ
レングリコールの蓄熱剤を1種だけ封入(遠赤外線放射
剤は未配合)し、これに試験体Aと同じPTCテープ状
ヒータを挿入してなる発熱体を、断熱板上に載置したも
のである。発熱体には放熱板及び放熱金属線は装着して
おらず、熱拡散板及び路内強化シートは使用しておら
ず、また表面層に遠赤外線放射剤を配合していない。
【0062】試験体Cは、従来の一般融雪構造であり、
アスファルト基層上に設置した溶接金網に試験体Aと同
じPTCテープ状ヒータだけを取付け、表面層を舗装し
た。表面層には、遠赤外線放射剤を配合していない。
【0063】このようにして得られた3つの試験体A,
B,Cを人工気象室内に並置し、融雪実験を行なった。
【0064】図12は、通電開始から90分経過までの
各試験体の路面温度上昇を示したものであり、人工気象
室の温度−20℃、降雪無しの条件設定における実験結
果を示している。
【0065】試験体Aは、通電開始から30分経過後
0.8℃、60分経過後3.4℃の路面温度上昇となっ
ている。試験体Bは、通電開始から30分経過後0.1
℃、60分経過後1.15℃しか路面温度が上昇してい
ない。試験体Cは、通電開始から30分経過後1.2
℃、60分経過後2.8℃の路面温度上昇となった。
【0066】この結果より、本実施形態を適用した試験
体Aは、蓄熱方式にも拘らず初期始動において、従来の
融雪構造である試験体Cとほぼ同等あるいはそれ以上の
路面温度上昇が得られることが分る。試験体Bは、試験
体Aと同じように蓄熱方式であるが、前記のように単に
蓄熱容器に蓄熱剤1種を入れ、発熱体を挿入しただけの
ものであり、しかも熱拡散板、路内強化シート、表面層
への遠赤外線放射剤の配合というシステム化がなされて
いないため、試験体Aと比較して路面温度の上昇が大幅
に遅れ、従来の融雪構造からも大きく遅れている。
【0067】特に、試験体Bの蓄熱剤温度は30分経過
後においても34.4℃しか上昇しておらず、蓄熱剤の
融解温度41℃に達していない。つまり、潜熱エネルギ
ー吸収の段階に到達しておらず、この状態では実用化は
難しいと判断される。一方、試験体Aの30分経過後の
蓄熱剤温度は48.4℃と融解温度を大きく越え、潜熱
吸収を終えて更に高温領域への上昇を示しており、路内
温度を急速に高める効果をもたらしている。
【0068】図13は、試験体A及びCについての、外
気温度−10℃、降雪ありの条件での路面温度保持特性
を示している。
【0069】試験体Aは、通電開始80分後に路面温度
が5.2℃に上昇した。この時点で降雪を開始し、通電
をOFFとした。その結果、路面温度は3.6℃まで降
下した。なお、通電は30分周期でON−OFFを行な
う通電率50%で実験した。その結果、路面温度は4.
2〜3.0℃を保持した。
【0070】試験体Cは、通電開始80分後に路面温度
が3.75℃に上昇し、この時点で降雪を開始した。そ
の結果、路面温度は2.4℃まで降下し、以降4.5〜
2.6℃で路面温度を保持した。但し、試験体Cは通電
率100%で実験した。
【0071】この結果から、試験体Aは通電率50%で
あるにも拘らず、通電率100%の試験体Cよりも平均
的に高い路面温度を保持した。すなわち、試験体Aを融
雪設備として利用すると、降雪中であっても全敷設発熱
体(融雪面積)の50%に交互通電を行なうON−OF
F運転が可能となる。つまり、全敷設ヒータの電気総容
量に対して、受電容量が1/2の設定での利用が可能と
なる。
【0072】表1は、試験体A及びCについての路面温
度分布状態を示している。各試験体A,Cについての路
面温度の測定点は、測定点(イ)が発熱体と発熱体の中
間位置、測定点(ロ)が発熱体真上とした。
【0073】
【表1】 これによると、降雪なしの条件では、通電60分後にお
いて、試験体Aは、測定点(イ)が5.4℃、測定点
(ロ)が5.6℃で温度差がほとんどなかった。一方、
試験体Cは、測定点が(イ)4.4℃、測定点(ロ)が
5.8℃と温度差が大きかった。また、降雪ありの条件
では、通電120分後において、試験体Aは、測定点
(イ)が3.8℃、測定点(ロ)が3.8℃、試験体C
は、測定点(イ)が2.25℃、測定点(ロ)が3.9
℃であり、試験体Aの路面温度の分布は平均している。
この結果から、試験体Aは、遠赤外線放射及び伝播が均
質、効率的に作用して有効な融雪効果が得られることが
明らかになった。同時に、試験体Aの発熱体間の温度が
試験体Cよりも高いということは、実際の使用において
発熱体の敷設間隔を一般の融雪方式より広げても融雪が
可能であることを意味する。この実験では、試験体Aの
発熱体の間隔を150mmとしたが、路面の上昇温度の
比較から同じ条件なら敷設間隔を200mm以上に広げ
ても十分に敷設が可能であり、したがって、試験体Cの
一般的な融雪構造の75%以下の敷設率で対応できるこ
とが明らかとなった。
【0074】図14は、各試験体の初期運転時における
電流値変化を示している。
【0075】試験体Aは、通電直後に0.63Aを示
し、20分後0.425A、40分後0.40Aで推移
している。試験体Cは、通電直後に0.5Aを示し、2
0分後0.425A、30分後0.415Aであり、試
験体Aとほぼ同じとなっている。一方、試験体Bは、通
電直後に0.57Aであったが、20分後0.36A、
40分後0.35Aと低下した。
【0076】この実験結果から、試験体Aは蓄熱方式で
ありながら、従来の一般融雪構造の試験体Cと変らない
電流値を保持している。一方、試験体Bの電流値は、通
電後20分において、試験体Aを100とすると84.
7%(15.3%減少)まで低下しているように、蓄熱
剤利用によるPTC特性の発熱体の電流低下の欠点が発
現している。
【0077】この実験結果から明らかなように、PTC
特性の発熱体の使用において、屋外においても迅速な温
度上昇、負荷変動(外気変動、降雪変化)に対応でき、
安全性が高く、経済的で、機能性に優れた蓄熱式の融雪
・暖房用設備の使用が可能であることが分る。
【0078】以上の実験結果より、本実施形態の加熱装
置(10)であると、従来の一般的な融雪構造に対し、受
電容量を1/2にすることができ、しかもその敷設率を
75%以下にすることができる。つまり、従来の一般的
な融雪構造に対して、約37%以下の電力消費量での融
雪が可能であることが確認された。
【0079】次に、この加熱装置(10)での融雪の理論
的考察を行なう。
【0080】本加熱装置(10)においては、融雪や暖房
加熱の対象となる被加熱物が水分を含有するものである
ため、遠赤外線放射エネルギーによる加熱が効果的であ
る。例えば、雪氷は水分子が水素結合で結晶化したもの
であり、この水分子HOは、酸素原子が負に、水素原
子が正に分極した電気的分極分子であり、3.51〜1
4.3μmの遠赤外線波長を吸収波長帯としている。こ
の吸収波長帯の中で、3μmと6μmの各狭い範囲と1
0μm前後の広い範囲に、水分子がより高い吸収波長域
を持っている。一方、遠赤外線エネルギーは、電場と磁
場が交錯しながら光速で進む電磁波であり、電場が1秒
間に1013もプラスとマイナスに変化する交流的エネ
ルギーである。雪氷は前述のように分極分子であるた
め、本加熱装置(10)から放射される10μmを中心波
長とする遠赤外線の波長を直接吸収して急速に分子運動
を増幅させる。その結果、雪氷の立体的な水素結合は離
間し、結晶は急速に崩壊し流体化する。
【0081】このような融雪方式は、従来の熱伝導によ
る融雪方式とは根本的に異なるものである。本加熱装置
(10)においては、かかる遠赤外線放射吸収のシステム
化によって、上記実験結果に示す如く、従来の熱伝導の
融雪方式に対して約37%以下の電力消費量での融雪を
可能にしている。
【0082】この遠赤外線による融雪効果を得るために
は、第1の実施形態の蓄熱式発熱装置(1)と第2の実
施形態の加熱装置(10)とを組合せることが有効であ
る。これは、遠赤外線を主体とする融雪方式において
は、素早く蓄熱した熱エネルギーを遠赤外線に変換し、
広い面積から安定的に放射し最少の減衰量で被加熱物に
吸収させることが大切であるからである。
【0083】この加熱装置(10)では、急速蓄熱を可能
とした蓄熱式発熱装置(1)と遠赤外線放射機能とのシ
ステム化によって、屋外における蓄熱式発熱装置(1)
の利用を可能とし、更にこれまでにない遠赤外線効果が
得られる融雪・暖房加熱構造となっている。
【0084】この加熱装置(10)を融雪・凍結防止装置
として利用すると、蓄熱式発熱装置(1)でありなが
ら素早い路面温度上昇が得られ融雪・凍結防止に機能的
に対応できる、蓄熱式発熱装置(1)と遠赤外線放射
機能のシステム化によって、受電容量・電力基本料金の
50%削減、消費電力量の2/3削減ができる、発熱
体(16)単位あたりの融雪面積を1.5倍以上に拡大
(25%以上節減)可能としたことによる発熱体(16)
の敷設率の削減により、資材と電力の節減が図れる、
発熱体(4)が蓄熱容器(2)で保護されるため、発熱
体をそのまま敷設する従来方式より耐久性、安全性に優
れる等の効果が得られる。
【0085】この加熱装置(10)は、屋内の床暖房にも
利用することができる。
【0086】現在使用されている従来の屋内用蓄熱式発
熱装置(コンクリート埋め込み式の蓄熱式床暖房設備)
は、蓄熱剤の潜熱吸収時間及び床温度上昇時間に約6時
間という長い蓄熱時間を必要としている。例えば、蓄熱
パイプ(外径27mm、内径24mm)に芒硝系蓄熱剤
(融解点31℃、潜熱量42kcal/kg)を封入し
て、スラブに敷設した断熱材上に、PTC面状ヒータ
(幅230mm、厚み2mm、消費電力70W/m)に
接触状態で置き、その上からモルタル50mmを施工し
たものにおいては、室温17℃の条件下で、蓄熱剤が融
解潜熱(42kcal/kg)を吸収するに必要な時間
は約6時間とされている。このとき、床面の温度上昇は
スタート時18.5℃、60分経過時間で20℃であ
り、6時間経過時点で26.5℃となっている。
【0087】これに対して、コンクリートスラブ上に、
断熱材(12)と熱拡散板(14)とよりなる熱拡散放熱ボ
ード、蓄熱式発熱装置(1)、路内強化シート(18)、
遠赤外線放射剤配合モルタルよりなる表面層(20)(厚
み50mm)の構成で敷設施工した実験において、蓄熱
剤(3)は30分で44℃に達し、床面温度はスタート
時18℃、30分経過で23℃、60分経過で28℃に
上昇した。なお、スタート時の室温は+6℃であった。
【0088】このように、蓄熱剤が迅速に潜熱を吸収
し、急速に床面温度の上昇を可能とするコンクリート埋
設の蓄熱式床暖房装置は、現在市場には存在しない。
【0089】つまり、本実施形態の加熱装置(10)を蓄
熱式床暖房設備として利用すると、床面温度が少なく
とも従来方式より2〜3倍以上速く上昇させることが可
能、高い凝固点の蓄熱剤の使用が可能、蓄熱容量を
大幅に増大できる、夜間の無駄な通電を防止できる、
蓄熱容量不足による昼間の通電の必要が少なくなる
(或いは皆無となる)、遠赤外線放射効果による輻射
暖房がより促進され快適となる等の大きな効果が得られ
る。その他に、受電容量・消費電力削減等の経済的メリ
ットが追加される。
【0090】以上のように、本実施形態の加熱装置(1
0)は、融雪・暖房加熱設備として、これまでにない大
きな効果が得られる。これは、本加熱装置(10)が、遠
赤外線を利用したエネルギーの幅射伝導において、新し
い仕組みを構成したものだからである。つまり、遠赤外
線を効果的に利用するためには、被加熱物が最も効率良
く吸収する波長域を最大領域の波長として安定的に広範
囲に放射し、しかも被加熱物に最少の減衰率で到達さ
せ、効率よく吸収させることが重要である。
【0091】そのため、この加熱装置(10)では、電気
的双極子の分子構造を有した電磁波を吸収する相変化タ
イプの蓄熱剤(3)を選定し、この蓄熱剤(3)に遠赤
外線幅射伝導と接触熱伝導の2つの伝導を可能とした遠
赤外線放射層を有する放熱板(5)及び放熱金属線
(6)を組合せてなる蓄熱式発熱装置(1)を発熱体
(16)として使用し、さらに、この蓄熱式発熱装置
(1)から幅射、伝熱されるエネルギーを、融雪・暖房
加熱設備として、効率的かつ効果的にするために、断熱
材(12)と熱拡散板(14)とよりなる熱拡散断熱ボー
ド、路内強化シート(18)、及び表面層(20)への遠赤
外線放射剤の配合を組合せてシステム化した。
【0092】熱拡散断熱ボードは、蓄熱式発熱装置
(1)から伝熱供給される変動の少ない温度エネルギー
を受けて路内へ伝熱すると同時に遠赤外線に変換し安定
した波長域で表面層(20)へ広く放射伝播する。この場
合、熱源の温度が変動すると遠赤外線の最大波長域も変
動し、より効果的な遠赤外線放射が阻害されるが、蓄熱
式発熱装置(1)を熱源としているため、そのようなこ
ともない。
【0093】路内強化シート(18)は、熱拡散断熱ボー
ドや発熱体の埋設により生じる路層(床層)の強度低下
を防止するため、路層と装置を一体化し、その強度保持
するために敷設されている。しかも、遠赤外線放射剤を
含有するため、表面層(20)への遠赤外線放射剤の配合
と併せて、蓄熱容器(2)や熱拡散断熱ボードの表面か
ら放射される遠赤外線は最少の減衰率で路面(床面)に
達し、被加熱物に吸収される。
【0094】このように、本加熱装置(10)であると、
遠赤外線の輻射伝導を最大限に利用した蓄熱式発熱装置
(1)と、路面(床面)までの伝熱と輻射(低温度域遠
赤外線放射)伝導をシステム化したことによって、これ
までにない大きな効果を得ることができる。
【0095】図10は、上記加熱装置(10)において、
発熱体(16)として蓄熱式発熱装置(1)を用いる代り
に、PTC特性のテープ状ヒータを用いた例を示してい
る。ここでは、蓄熱式発熱装置(1)で用いた発熱体
(4)と同じものを用いている。図に示すように、断熱
材(12)上面の溝(13)は断面略矩形状をなし、発熱体
(16)は、その溝(13)内に、上面を除く底面及び両側
面が熱拡散板(14)に接触するように配されている。こ
のように、加熱装置(10)に用いられる発熱体(16)
は、蓄熱式発熱体には限られない。
【0096】
【発明の効果】本発明の請求項1〜5の蓄熱式発熱装置
であると、発熱体から生じるエネルギーの効果的な利用
と蓄熱剤のエネルギー吸収の高効率化が図れるので、迅
速かつ平均的な潜熱吸収が可能であり、よって、融解温
度の高い蓄熱剤の使用と蓄熱容量の増大が可能となる。
【0097】本発明の請求項6,7の加熱装置である
と、発熱体の発するエネルギーを上方及び横方向に迅速
に広げて発熱体近傍における局部的な温度上昇を防止す
ることにより、被加熱物に対してその全域にわたって均
一な加熱効果を得やすく、また、PTC特性を有する発
熱体を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る蓄熱式発熱装置
(1)を示す一部欠截斜視図である。
【図2】蓄熱式発熱装置(1)の発熱体(4)、放熱板
(5)及び金属線(6)の構造を示す斜視図である。
【図3】蓄熱式発熱装置(1)の断面図である。
【図4】蓄熱式発熱装置(1)における放熱板(5)の
変更例を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る加熱装置(10)
を示す断面斜視図である。
【図6】加熱装置(10)の要部拡大断面図である。
【図7】加熱装置(10)の断面図である。
【図8】加熱装置(10)の平面図である。
【図9】図8のA−A断面図である。
【図10】加熱装置(10)における発熱体(16)の変更
例を示す断面図である。
【図11】実験例における試験体Aのアスファルト躯体
の断面図である。
【図12】実験例における各試験体の路面温度上昇を示
すグラフである。
【図13】実験例における各試験体の路面温度保持特性
を示すグラフである。
【図14】実験例における各試験体の電流値変動特性を
示すグラフである。
【符号の説明】
(1)……蓄熱式発熱装置 (2)……蓄熱容器 (3)……蓄熱剤 (4)……発熱体 (5)……放熱板 (6)……放熱金属線 (10)……加熱装置 (12)……断熱材 (13)……溝(凹部) (14)……熱拡散板 (16)……発熱体 (18)……路内強化シート (20)……表面層 (22)……基盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐分利 外志雄 東京都杉並区堀ノ内2丁目20番9号 (56)参考文献 特開 昭46−38033(JP,A) 特開 平2−94281(JP,A) 特開 平6−96343(JP,A) 特開 平2−10096(JP,A) 実開 昭63−180055(JP,U) 実開 昭56−17693(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24D 11/00 E01C 11/26 E01H 5/10 F24H 7/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固−液間で相変化して潜熱を吸収する蓄
    熱剤が封入された容器内に、該蓄熱剤と接触状態に発熱
    体が挿入され、 この発熱体に、熱を前記容器内に拡散する放熱板が装着
    され 前記蓄熱剤が、遠赤外線波長を吸収する電気的双極子分
    子構造を有する蓄熱剤であり、 前記放熱板の表面に遠赤外線放射層を形成せしめた こと
    を特徴とする蓄熱式発熱装置。
  2. 【請求項2】 前記蓄熱剤に、前記放熱板表面に形成さ
    れた遠赤外線放射層から放射される遠赤外線波長を吸収
    波長域とする遠赤外線放射剤が配合されたことを特徴と
    する請求項記載の蓄熱式発熱装置。
  3. 【請求項3】 前記容器内に、融解温度の異なる2種以
    上の蓄熱剤を封入したことを特徴とする請求項1記載の
    蓄熱式発熱装置。
  4. 【請求項4】 固−液間で相変化して潜熱を吸収する蓄
    熱剤が封入された容器内に、該蓄熱剤と接触状態に発熱
    体が挿入され、 この発熱体に、熱を前記容器内に拡散する放熱板が装着
    され この 放熱板の外周に、遠赤外線放射層で被覆された金属
    放熱線を巻回したことを特徴とする蓄熱式発熱装置。
  5. 【請求項5】 固−液間で相変化して潜熱を吸収する蓄
    熱剤が封入された容器内に、該蓄熱剤と接触状態に発熱
    体が挿入され、 この発熱体に、熱を前記容器内に拡散する放熱板が装着
    され 前記容器の表面に、遠赤外線放射剤を含有するセラミッ
    クコーティング層を形成せしめたことを特徴とする蓄
    式発熱装置。
  6. 【請求項6】 上面に凹部を有する断熱材と、前記凹部
    に配設される発熱体と、前記断熱材の上面に設けられ前
    記断熱材と前記発熱体との間に介在して前記発熱体の発
    する熱を拡散する熱拡散板とを備えた加熱装置であっ
    て、 前記断熱材が基盤上に配され、 前記発熱体の上から前記断熱材を覆うように遠赤外線放
    射層が配され、この 遠赤外線放射層が熱融着性を有し、この熱融着性に
    より前記断熱材及び前記発熱体が一体化されて前記基盤
    上に固着されたことを特徴とする加熱装置。
  7. 【請求項7】 上面に凹部を有する断熱材と、前記凹部
    に配設される発熱体と、前記断熱材の上面に設けられ前
    記断熱材と前記発熱体との間に介在して前記発熱体の発
    する熱を拡散する熱拡散板とを備えた加熱装置であっ
    て、 前記発熱体の上から前記断熱材を覆うように遠赤外線放
    射層が配され、この 遠赤外線放射層上に表面層が形成され、この表面層
    に前記遠赤外線放射層から放射される遠赤外線波長を吸
    収帯とする遠赤外線放射剤を配合したことを特徴とす
    熱装置。
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